説明

抗菌性繊維とその製法、並びに抗菌性繊維製品

【課題】 真珠粉の有する抗菌活性を繊維素材とうまく複合し、抗菌活性を有する機能性繊維を提供すること。
【解決手段】 セルロース100質量部に対し、粒径が3μm未満で、平均粒径が1μm以下の真珠粉を0.1〜15質量部含み、抗菌活性を与えられた新規な機能性繊維と、その製法、並びにこれを用いた繊維製品を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、真珠粉を抗菌成分として含有する新規な抗菌性繊維とその製法、並びに該抗菌性繊維を用いた抗菌性繊維製品に関するものである。
【背景技術】
【0002】
繊維素材中に無機質の機能性微粉末を混入させることによって機能性を高めた繊維は幾つか知られている。例えば特許文献1〜3には、活性電子を放出して生体細胞を賦活化する作用を有し、或いはイオン発生特性を有する有益な無機物質であるトルマリンの微粉末をレーヨン繊維中に混入させ、該トルマリンの作用を衣料材料として活用する技術が開示されている。また特許文献4には、備長炭の微粒子をレーヨン繊維中に混入させて消臭性を与える技術を開示している。
【0003】
他方、真珠は、装飾品としての用途のほかに、有機質成分に由来する清浄化作用や薬理作用、生物活性作用などを活かし、微細に粉砕した真珠粉として様々の用途に利用できることも知られている(特許文献5〜8など)。
【特許文献1】特開平9−241919号公報
【特許文献2】特開平11−117121号公報
【特許文献3】特開平11−235388号公報
【特許文献4】特開2001−98412号公報
【特許文献5】特開平5−260938号公報
【特許文献6】特開平8−92066号公報
【特許文献7】特開平8−119845号公報
【特許文献8】特開2003−292447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の様な状況の下で、真珠の有する生物活性作用を有効に活用し、これを繊維材料と組み合わせれば、従来にない特異な機能を発揮する繊維材料が得られるのではないかと考え、その線に沿って研究を進めてきた。従って本発明の目的は、真珠の有する特性を繊維素材との組合せによって有効に活かし、機能性の高められた繊維を提供すると共に、その有用な製法を提供し、更には該繊維を用いた新規な機能性繊維製品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決することのできた本発明に係る機能性繊維は、再生セルロース繊維中に真珠粉を混入し抗菌活性を付与してなる抗菌性繊維である。
【0006】
本発明に係る上記抗菌性繊維において、その中に含まれる真珠粉が、再生セルロース繊維の芯部よりも表層側に濃化して分散しているもの、あるいは更に、真珠粉の一部が再生セルロース繊維の表面に露出して存在しているものは、真珠粉の有する機能がより一層効果的に発揮されるので好ましい。
【0007】
本発明の上記抗菌性繊維において、繊維としての物性を留保しつつ真珠粉による上記抗菌作用をより有効に活かすには、セルロース100質量部に対し真珠粉を0.1〜15質量部の範囲で含有させるのがよく、また該真珠粉としては、粒径が3μm未満で、平均粒径が1μm以下のものを使用することが望ましい。
【0008】
また本発明に係る製法は、上記抗菌性繊維の好ましい製法として位置付けられるもので、再生セルロースを製造するに際し、セルロースのアルカリ水溶液に真珠粉を均一に分散させてから紡糸するところに要旨を有している。
【0009】
この製法を実施するに当たり、繊維としての本来の物性を確保しつつ優れた抗菌性を有する繊維を安定した紡糸作業性の下で生産性よく製造するには、真珠粉として粒径が3μm未満で且つ平均粒径が1μm以下のものを使用するのがよく、好ましくは更に、真珠粉の配合量をセルロース100質量部に対し0.5〜50質量部の範囲に選定するのがよい。
【0010】
そして、本発明にかかる上記抗菌性繊維は、繊維自体の特徴を活かして様々の機能性繊維製品の素材として利用することができ、該抗菌性繊維を素材として用いた繊維製品も本発明の保護対象に含まれる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、真珠粉の有する抗菌活性を繊維素材として有効に活用することができ、特に、通常の合成繊維の如く高温加熱を要する溶融紡糸法によることなく、低温の湿式紡糸法で繊維化することのできる再生セルロースと組み合わせることで、有機質由来の有機成分を含む真珠粉に特有の機能を持続したままで繊維内に混入させることができ、真珠粉の有する優れた抗菌活性を繊維素材として有効に活用できる。
【0012】
しかも本発明の製法によれば、アルカリセルロース溶液への真珠粉の混入から紡糸、凝固・乾燥に亘る一連の工程で、セルロース中に均一に分散された真珠粉が再生繊維の芯部よりも表層側に濃化して分布することになり、且つ該真珠粉はその一部が繊維表面に露出することで、真珠粉の機能が一段と有効に発揮される繊維を得ることができる。更には、その抗菌性繊維を素材として使用することで、抗菌性を有する様々の繊維製品として幅広く有効に活用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明は、上記の様に再生セルロース繊維中に真珠粉を混入することによって抗菌活性を付与したところに最大の特徴を有している。
【0014】
前掲の公知技術でも開示した様に、真珠粉が清浄化作用や薬理作用、生物活性作用など様々の機能を有していることは周知である。これは、真珠粉が通常の無機物質とは異なって有機質由来の成分(例えば、アルギニン、チロシン、ロイシン、アラニン、グリシン等のアミノ酸)によるところが大きいと考えられる。
【0015】
しかし、こうした真珠粉を繊維素材中に混入させてその機能を発揮させようとした場合、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維など合成樹脂系の一般的な繊維素材では、繊維化のための手段として繊維素材を加熱溶融してから溶融紡糸する方法が採用されるため、繊維素材中に真珠粉を練り込むと、加熱溶融から溶融紡糸工程で真珠粉も高温に曝されることになる。そのため、真珠粉に特有の有機質成分が熱によって劣化乃至分解し、真珠粉本来の特性が有効に発揮されなくなる。こうしたこともあって、真珠粉を合成繊維素材中へ練り込んで利用する試みは成功を見なかった。
【0016】
本発明者らはこうした状況も考慮した上で、有機成分を含有する真珠粉の特性を繊維素材との複合によって有効に活用できる技術の開発を期して鋭意研究を進めてきた。そして、紡糸工程で過度の熱を加える必要のない再生セルロースを繊維素材として選択すれば、真珠粉内に存在する有機成分の劣化乃至分解を最小限に抑えつつ繊維素材とうまく複合できるのではないかと考え、こうした着想を基に更に研究を進めた結果、上記本発明に想到したものである。
【0017】
従って本発明における最大の特徴点は、有機成分を含有する真珠粉を再生セルロース素材に混練して均一な混合物を得た後、これに過度の熱を加えることなく常法に従って湿式紡糸を行い、繊維状に加工するところにある。そして、この方法によって得られる繊維は、再生セルロース繊維に真珠粉が混入されることによって抗菌活性が与えられ、特異な抗菌性繊維となる。
【0018】
真珠粉の混入によって抗菌活性が発揮される理由は未だ明確にされていないが、主成分である炭酸カルシウムや酸化カルシウム、水酸化カルシウムなどに加えて、有機物由来の前述した様なアミン系化合物が何らかの影響を及ぼしているものと考えられる。
【0019】
真珠粉の原料となる真珠の種類には一切制限がなく、淡水真珠および海水真珠の全てが産地に制限なく使用できる。
【0020】
また真珠粉の好ましい粒度構成や含有量は、紡糸作業性や、抗菌性繊維に求められる抗菌活性の程度や繊維物性なども考慮して適宜決めるのがよいが、好ましい粒度構成は、粒径が3μm未満、より好ましくは1μm未満で、平均粒径が1μm以下、より好ましくは0.5μm以下のものであり、配合量はセルロース100質量部に対し0.1質量%以上、15質量部以下、より好ましくは0.5質量部以上、12質量部以下、更に好ましくは0.8質量部以上、10質量部以下である。
【0021】
ちなみに、粒径が3μm以上、あるいは平均粒径が1μmを超えるものでは、紡糸時の張力で糸切れを起こし易くなって紡糸生産性が低下するばかりでなく、得られる抗菌性繊維自体が強力不足となって小さな張力で破断し易くなる。また真珠粉の粒子径は、大抵の場合小さければ小さいほど表面積が大きくなってその性能がより有効に発揮されるので好ましいが、あまりに微細になると配合量(濃度)にもよるが、紡糸用の真珠粉含有セルロースアルカリ溶液の粘度が高くなり過ぎて紡糸作業性を阻害することがあるので、濃度との関係も考慮して最適の粒径に調整することが望ましい。
【0022】
尚、本発明の抗菌性繊維を不織布として使用する場合は、繊維自体にそれほどの強力は必要でないので、相対的に多量の真珠粉を配合することができる。従って、求められる抗菌性の程度によっては、相対的に多量の真珠粉を配合し、不織布状で使用することが好ましい。
【0023】
本発明に係る上記抗菌性繊維を製造するに当たっては、常法に従って原料パルプをアルカリで処理しアルカリセルロースとしてから老成し、これを二硫化炭素と反応させてセルロースザンテートとした後、希薄苛性ソーダ溶液に溶解し、ろ過、脱泡、熟成の後に紡糸工程へ送り、紡糸口金からH2SO4−ZnSO4−Na2SO4系のいわゆるミュラー浴に押し出して凝固させながら引き取ることによって再生セルロースとする際に、上記希薄苛性ソーダ溶液の調製から紡糸までの任意の段階で、該希薄苛性ソーダ溶液に所定量の真珠粉を加えて均一に分散させればよい。
【0024】
このとき、添加された真珠粉のうち約50〜85%程度は希釈苛性ソーダ溶液に分散させたときに溶出してロスとなり、実際に再生セルロース中に歩留まるのは約5〜15質量%程度である。これは真珠粉に含まれる炭酸カルシウム成分が水酸化カルシウムとして苛性ソーダ溶液中に溶出するためと考えられる。従って、こうした溶出ロス(即ち、歩留まり)も考慮したうえで、真珠粉の配合量を調整することが望ましい。
【0025】
なお真珠粉を混入させる際に、必要に応じて分散剤や着色剤を配合してもよく、更には防腐剤、酸化防止剤などを適量配合することも可能である。
【0026】
紡糸口金からミュラー浴に押し出された真珠粉含有セルロースアルカリ溶液は、ミュラー液と接触することで中和されてセルロース成分が凝固し、アルカリ成分は表層側からミュラー液に溶出していくため、凝固繊維は例えば図1(Aは再生セルロース成分、Bは真珠粉を表わしている)に示す如く筋状の凹凸を有する異型断面形状となる。
【0027】
しかも紡出液の状態では、再生セルロース溶液中に均一に分散していた真珠粉Bは、紡出後に表面から可溶性成分が抽出除去されながら再生セルロースAが凝固することで、繊維中心部よりも表面側に真珠粉Bがリッチに分布することになり、真珠粉の有する抗菌活性が繊維素材の表層側でより効果的に発現されることになる。
【0028】
かくして得られる抗菌活性繊維は、上記の様に再生セルロースよりなる繊維マトリクス中に真珠粉が分散し、より具体的には、繊維の中心部よりも表層側に真珠粉が濃化した状態で存在し、更には、真珠粉の一部が繊維表面に露出した状態となる。しかも、繊維自体は紡出・凝固時における表面からの可溶成分の不均一な溶出でいびつな断面形状となり、真円状のものに較べて表面積が拡大されることとも相俟って、真珠粉の特性が一層効果的に発揮されることになる。
【0029】
本発明の抗菌性繊維は上記の様な特性を有するもので、繊維自体が真珠粉の混入による抗菌活性を有しているので、これを繊維状のままで使用する場合は勿論のこと、これを不織布状あるいは織編物状の繊維製品とすれば、当該繊維の有する優れた抗菌活性が繊維製品として有効に発揮される。しかも真珠粉は人体には無害な天然物であり、アレルギー源になる様な恐れもない。従ってこうした特性を活用すれば、以下に示す如く様々の繊維製品に抗菌活性を与えた機能性繊維製品として幅広く有効に活用することが可能である。
[布製見回り品、寝具類など]
タオル、ハンカチ、風呂敷、ナプキン、ふきん、タオルケット、毛布、敷布、布団カバー、シーツ、座布団カバー、カーテン地、テーブルクロスなど。
[被服地]
スーツ、スカート、ズボン、学生服、子供服、作業服、コート類、ワイシャツ類、パジャマ、寝巻き、和服関連の布製品、下着類、靴下、手袋など。
[日曜雑貨布製品]
バスマット、トイレマット、編みレース生地、刺繍レース生地、敷物、各種カバーなど。
[医療用布製品]
ガーゼ、包帯、手術用の被服、キャップ、覆いカバーなど。
【実施例】
【0030】
以下、実施例を挙げて本発明の構成及び作用効果をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0031】
実施例1
原料パルプを約18質量%濃度の苛性ソーダ水溶液に浸漬し、圧搾・粉砕してアルカリセルロースを製造し、これを約50℃で2時間老成した後、得られたアルカリセルロース水溶液に二硫化炭素を吹き込んでセルロースザンテートを得る。得られたセルロースザンテートを2質量%濃度の希釈苛性ソーダ水溶液に溶解することによって、セルロース含有率:9.0質量%、アルカリ含有率:5.9質量%のアルカリセルロース水溶液を得る。
【0032】
一方、市販の淡水真珠を粉砕して得た真珠粉(粒子径:1.0μm未満、平均粒径:0.3〜0.4μm;粒径の測定には、堀場製作所製の「パーティクルサイズ ディストリビューション アナライザーザー CAPA−700」)の20質量%水分散液を調製しておき、これを、上記アルカリセルロース水溶液に、セルロースに対する真珠粉の配合比率が固形分換算で15質量%となる様に、インジェクションポンプを用いて定量的且つ連続的に添加して均一に混合する。
【0033】
この混合液を、ノズル径:0.06mm、孔数:13,000の紡糸口金から速度:50m/分で凝固・再生浴(硫酸:120g/L+硫酸亜鉛:15g/L+硫酸ナトリウム:320g/L、50℃)中に吐出させることによって紡糸する。次いで、通常の二浴緊張紡糸法によって延伸・切断・捲縮・精錬・オイリング・乾燥を順次行い、繊度1.5T、カット長38mmの紡績用に用いる真珠混入抗菌性繊維を得た。
【0034】
得られた再生セルロース繊維を顕微鏡(倍率4000倍)で観察したところ、繊維の表面は例えば図1に示す如く不規則な凹凸状で、その断面内に真珠粉が分散しており、且つ真珠粉は、繊維中心部よりも表層側により高密度で分布しており、また表層側に存在する真珠粉の一部は繊維表面に露出していることが確認された。
【0035】
[抗菌試験1]
上記で得た抗菌性繊維を使用し、下記の条件で該繊維の抗菌性試験を行なった。
【0036】
試験菌株:黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureus ATCC 6538P
試験方法:JIS L1902 定量試験(菌液吸収法)による。但し、洗濯法はJIS L0217 103号(洗剤はJAFET標準洗剤を使用)
生菌数測定法:混釈平板培養法
試験結果:
植菌数[A] ……1.5×104……logA=4.2
無加工糸菌数[B]……9.6×106……logB=7.0
(無加工糸としては真珠粉を練り込んでいないブランクの再生セルロースを使用)
logB−logA=2.8 (1.5以上で試験は有効)
殺菌活性値=logA−logC
静菌活性値=logB−logC
【0037】
【表1】

【0038】
上記試験結果からも明らかな様に、真珠練り込み糸であっても、洗濯0回(製造まま)のものでは、精錬剤やオイリング剤の一部が糸表面に付着しているためか、真珠粉練り込みによる抗菌活性は殆ど発揮されない。ところが、洗濯10回後の抗菌試験で、殺菌活性値および静菌活性値とも大幅な向上が認められる。これは、糸表面の精錬剤やオイルなどが除去され、真珠粉が表面に露出したためと思われる。
【0039】
[抗菌試験2]
上記抗菌試験1で用いたのと同じ抗菌繊維を用いた紡績糸でタオル地を製造し、得られたタオル地について下記の条件で紡績繊維織物としての抗菌性試験を行なった。
【0040】
試験菌株:黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureus ATCC 6538P
試験方法:JIS L1902 定量試験(菌液吸収法)による。但し、洗濯法はJIS L0217 103号(洗剤はJAFET標準洗剤を使用)
生菌数測定法:混釈平板培養法
試験結果:
植菌数[A] ……1.8×104……logA=4.3
無加工糸菌数[B]……7.8×106……logB=6.9
(無加工タオル地としては真珠粉を練り込んでいないブランクの再生セルロースを
用いたタオル地を使用)
logB−logA=2.6 (1.5以上で試験は有効)
殺菌活性値=logA−logC
静菌活性値=logB−logC
【0041】
【表2】

【0042】
上記試験結果からも明らかな様に、真珠練り込み糸を用いたタオル地であっても、洗濯0回(製造まま)のものでは、精錬剤やオイリング剤の一部がタオル地の表面に付着しているためか、真珠粉練り込みによる抗菌活性は殆ど発揮されない。ところが、洗濯10回後の抗菌試験では、殺菌活性値および静菌活性値とも大幅な向上が認められる。これは、地糸表面の精錬剤やオイルなどが除去されて真珠粉の一部が表面に露出したためと思われる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る真珠練り込み抗菌活性繊維を例示する一部断面模式図である。
【符号の説明】
【0044】
A セルロース(マトリクス)
B 真珠粉

【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生セルロース繊維中に真珠粉が含まれていることを特徴とする抗菌性繊維。
【請求項2】
セルロース100質量部に対し真珠粉が0.1〜15質量部含まれている請求項1に記載の抗菌性繊維。
【請求項3】
前記真珠粉の粒径が3μm未満で、且つ平均粒径が1μm以下である請求項1または2に記載の抗菌性繊維。
【請求項4】
前記真珠粉が、再生セルロース繊維の芯部よりも表層側に濃化して分散している請求項1〜3のいずれかに記載の抗菌性繊維。
【請求項5】
再生セルロース繊維の表面に、前記真珠粉の一部が露出している請求項1〜4のいずれかに記載の抗菌性繊維。
【請求項6】
再生セルロースを製造するに際し、セルロースのアルカリ水溶液に真珠粉を均一に分散させてから紡糸することを特徴とする抗菌性繊維の製法。
【請求項7】
セルロース100質量部に対し、0.5〜50質量部の真珠粉を使用する請求項6に記載の製法。
【請求項8】
真珠粉として、粒径が3μm未満で且つ平均粒径が1μm以下のものを使用する請求項6または7に記載の製法。
【請求項9】
前記請求項1〜5のいずれかに記載された抗菌性繊維を構成素材として含むことを特徴とする抗菌性繊維製品。

【図1】
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【公開番号】特開2006−241627(P2006−241627A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−57908(P2005−57908)
【出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【出願人】(592175047)株式会社成願 (5)
【出願人】(302037467)株式会社ダイセン (2)
【Fターム(参考)】