説明

抗菌性織物

殺菌活性成分を用いて仕上げられた織物が提供される。織物は、殺菌活性成分が織物中に含まれること、殺菌活性成分が2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび任意に一以上の他の殺生物剤も含むこと、および殺菌活性成分がアミノプラスト樹脂からなる微小顆粒中に封入されていることを特徴とする。微小顆粒中への殺菌活性成分の封入は、仕上げ工程に関連する乾燥中および硬化中、殺菌活性成分を織物上へ留まらせる。さらに、特定の使用において、殺菌活性成分はゆっくり放出されるだけであり、雨や水への織物の曝露によって洗い流されない。これは、大部分の殺菌活性成分が織物の仕上げ中に放出されること、またはテント、日よけ、フィルター、防水シート、シャワーカーテン等のような織物から、わずか数回のシャワー(雨)後に流出することを阻止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも一の殺菌活性成分を用いて仕上げられて抗菌性となる織物に関する。殺菌活性成分は、アミノプラストを主成分とする樹脂中に封入される。封入された殺菌活性成分は、織物、例えばテント(tenting)、日よけ、防水シート、シャワーカーテン、不織布、フィルター、カーペット等を処理するための織物用助剤として有用である。
【背景技術】
【0002】
多くの織物は、微生物学的に分解可能な原料を含む。それらは、全体または一部が、微生物学的に分解可能な繊維、例えば、綿、麻、亜麻、リンネル、ビスコース、テンセル、アセテート、シルク、ウールから作られている。例えば、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリプロピレン、ノーメックス、アラミド等のような合成繊維から作られている織物は、仕上げ助剤、例えば、サイズ、スプーリングオイル(spooling oils)、スピニングオイル(spinning oils)、柔軟剤、可塑剤、疎水化剤(hydrophobicizers)、静電気防止剤、および/または結合剤を加えると、または、使用中に、微生物学的に分解可能な原料、例えば環境もしくは石けんかす由来の有機物を得ると、微生物学的な攻撃を受けやすくなる。菌類、藻類、または細菌によるコロニー形成は、織物の性能特性、および外見に悪影響を与えうる。さらに、代謝産物の放出は、不愉快な臭いを引き起こし、また健康被害をもたらすことがある。
【0003】
したがって、微生物、例えば、カビなどの菌類や、細菌、シアノバクテリア、酵母、および藻類によるコロニー形成を制御するため、織物を保存料、特に殺菌剤、防カビ剤および/または殺藻剤等のような殺生物剤を用いて処理する必要がある。
【0004】
しかしながら、殺生物剤を用いて仕上げようとする際に困難が生じ、これらの困難は、このような仕上げ処理だけでなく、仕上げに起因する現象にも関係する。
【0005】
繊維産業は、織物の仕上げのために使用される殺生物剤が、高い要件を満たすように期待する。例えば、織物は、通常、十分な疎水性を獲得させるために、仕上げた後100〜130℃で乾燥させなければならず、さらに続いて180℃以下の温度で処理されなければならない。これらの温度における殺生物剤の高い蒸発率は、しばしば、活性成分の大きな損失につながる。処理後の95%を超える活性成分の損失は、特に、合成繊維、例えばポリエステル、ポリアミド、ポリプロピレン、またはポリアクリロニトリル繊維の表面で見られる。
【0006】
処理後、織物上に残っている活性成分は、「水がまかれた」とき、例えばにわか雨などのとき、織物の大きな表面積や仕上げ層の薄さのせいで、織物の実際の使用中に洗い流される。この洗い流しは、活性成分のさらなる相当な損失という結果をもたらす。さらに、光の影響は、仕上げ後に残っている殺菌活性成分の分解を引き起こす。
【0007】
仕上げが行われた後、特定の重金属イオン、例えば鉄と、特定の殺生物剤、例えばジンクピリチオンとの相互作用が、織物の目に見える変色を引き起こす。
【0008】
蒸発率が低いおよび/または水にぬれた時実質的に織物上にとどまる、効果的な殺生物剤が存在する。しかしながら、一般に、この点を満たしている殺生物剤は、毒性作用により、織物の仕上げにはあまり適さない。クロロタノニル(Chlorothanonil)は、一例であり、特に発ガン性が疑われるカルベンダジムは、もう一例である。皮膚刺激性は、もう一つの不都合な作用である。仕上げられて抗菌性となった織物が作られると(例えば切る、縫う等)、意図された使用中に一般に人体と接触しない織物の場合でさえ、皮膚接触が起こる。
【0009】
前述した活性成分の蒸発のため、乾燥、シャワー、または水濡れによって活性成分が損失しても実用的要求に十分かなう所望の抗菌活性効果を満たすためには、高い最小発育阻止濃度(MIC)値を有する、ときに高価な活性成分を高濃度に使用することがたびたび必要となるが、これにはかなりのコストを要する。さらに、高い使用濃度および殺菌性の活性成分の高損失は、これらの製品の製造中および使用中、環境に影響を与える。
【0010】
最後に、含浸またはコーティングの撥水効果には、多くの殺生物剤が悪影響を与える。これは、より早く水にぬれるという結果を招き、次に活性成分の放出を加速させる。少しの雨にさらされるサイクルの後、一般に、活性濃度は、最小発育阻止濃度(MIC)未満に下がる。したがって、もはや長期間の効果はない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、実質的に前述の不都合を回避し、特に、仕上げ中、殺菌活性成分の流出を最小とする抗菌性織物を提供することである。これは、当然に、環境への影響および織物仕上げのコストを低下させ、有害な微生物を制御し、仕上げた織物からの殺菌活性成分の蒸発率を低下させるだろう。仕上げ用に使用される殺菌剤の殺菌効果は、当然に、非常に長い期間保証されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0012】
我々は、この目的が、殺菌活性成分を用いて仕上げられた織物を提供することにより達成されることを発見した。ここで、殺菌活性成分は、織物中に含有され、2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オン(OIT)、および任意に一以上の他の殺生物剤を含み、アミノプラスト樹脂、好ましくはメラミン−ホルムアルデヒド樹脂からなる微小顆粒中に封入される。
【0013】
本明細書において「殺菌活性成分」の語は、本発明の基礎にある殺菌作用を有する物質または物質の混合物をいう。以下により詳しく定義するように、殺菌活性成分は、常にOITとさらなる活性成分を、またはOITのみを含んでなる。
【0014】
本発明の一の実施態様において、微小顆粒中に含まれる殺菌活性成分は、OIT、および、さらに一以上の他の殺生物剤を含む。OITの、前記他の殺生物剤または殺生物剤に対する比は、原則として、広い制限中で、例えば、100:1から1:100までの範囲、好ましくは50:1から1:50までの範囲で変動および変化させることが出来る。本発明のこの実施態様において、微小顆粒中に含まれる殺菌活性成分の全量を基礎として、OITは通常10から95重量%、特に20から80重量%の量で存在し、前記他の殺生物剤または殺生物剤は、5から90重量%、特に20から80重量%で存在する。
【0015】
他の実施態様において、微小顆粒中に封入された殺菌活性成分は、大部分はOITで構成される。つまり、封入された殺菌活性成分は、主にOITを含み、殺菌活性成分の全量を基礎として、好ましくはOITは50重量%未満ではなく、より好ましくは70重量%未満ではなく、特に好ましくは90重量%未満ではなく、とりわけ好ましくはOITは95重量%未満ではない。少なくとも一の追加的な殺生物剤も存在することが出来る。
【0016】
本発明の他の実施態様において、微小顆粒中に封入された殺菌活性成分は、基本的にOITから構成される;すなわちOIT同様、一以上の他の殺生物剤も含んでもよいが、これらは、OIT以外の殺生物剤が、結果として得られる混合物による全体の効果に寄与しないような量で存在する。したがって、OIT同様、一以上のさらなる殺生物剤を、有効成分として低濃度で追加で含む殺菌活性成分(殺菌混合物)の殺菌効果が、OITを唯一の殺生物剤として単独で用いたものと違いはないとき、本明細書において「基本的に構成される」という。
【0017】
その他の実施態様において、殺菌活性成分は、唯一の殺菌活性成分としてOITからなる、つまり、100%OITからなる活性成分とすることができる。かかる場合、殺菌効果のない一以上のさらなる成分が存在することも単に可能である。
【0018】
本明細書における織物の語は、織物に使用する繊維、織物中間物、および最終製品をいい、例えば繊維、毛糸、糸、織布、ニット、不織布など、および、例えば服のような織物完成品もいう。織物の語は、好ましくは織物のユニット、または織物のサブユニット、例えばテント(tenting)、日よけ、パラソル、傘、防水シート、シャワーカーテン、不織布、フィルター、カーペット等を意味していると理解される。
【0019】
本明細書におけるアミノプラスト樹脂の語は、カルボニル化合物、特にホルムアルデヒド、ならびにNH含有化合物、例えば尿素(尿素樹脂)、メラミン(メラミン樹脂)、ウレタン(ウレタン樹脂)、シアノおよびジシアンアミド(それぞれシアノ樹脂およびジシアンアミド樹脂)、芳香族アミン(アニリン樹脂)およびスルフォンアミド(スルフォンアミド樹脂)から形成される重縮合製品を意味していると理解される。Rompp、Chemie Lexikon, Thieme Verlag Stuttgart、第9版、1995年、volumeA−C1、159ページ参照。文献参照の引用箇所は、参照によりここに組み込まれる。微小粒子に好ましい材料は、メラミン、尿素、およびジシアンアミドホルムアルデヒド樹脂、特に好ましい材料はメラミンホルムアルデヒド樹脂である。
【0020】
前記尿素樹脂は、尿素およびアルデヒドから形成され、アミノプラストに属する硬化可能な重縮合製品である;それらは特にホルムアルデヒドを含む。それらは、尿素または置換尿素をホルムアルデヒドとモル過剰でたいていはアルカリ条件下で反応させることにより調製される。製品は、ヒドロキシメチル含有オリゴマーであり、架橋によって硬化される。ホルムアルデヒドの代わりに、他のアルデヒドを使用することもでき、例えばアセトアルデヒドとグリオキサルがある。同様に、修飾された尿素を主原料とする縮合物は、ここでは微小顆粒材料を調製するための有用な出発原料である。
【0021】
メラミン樹脂は、メラミンが、適当な条件下、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、またはグリオキサルといったアルデヒドやケトン等のようなカルボニル化合物と重縮合されたアミノプラスト樹脂である。それらは一般に、メラミンをカルボニル化合物とモル過剰で反応させることにより調製される。これに関連して、特に興味深いのは、メラミンとホルムアルデヒドの重縮合製品(メラミンホルムアルデヒド樹脂)またはウレア修飾もしくはフェノール修飾メラミンホルムアルデヒド樹脂(それぞれメラミン尿素ホルムアルデヒド樹脂およびメラミンフェノールホルムアルデヒド樹脂)である。
【0022】
封入された状態で殺菌活性成分を含有する微小顆粒は、二以上の上記アミノプラスト樹脂から形成することもできる。微小顆粒材料は、特に合成過程において殺菌活性成分を破壊するまたは阻害することを避けるよう注意して選択されなければならない。
【0023】
微小顆粒中の殺菌活性成分の封入は、驚くべきことに、殺菌活性成分が最小限しか蒸発または放出されないことを保証する。仮にあったとしても、織物の製造過程において、乾燥中および硬化中、ここで採用される高温にもかかわらず、同時に殺菌活性が残る;そして殺菌活性成分は織物上にとどまるので、対応して低濃度で使用することができる。実際の使用において、殺菌活性成分はゆっくり放出されるだけである。通常予測されるような、微小顆粒中に封入された殺菌活性成分が、それを用いて仕上げられた織物のシャワー中または散水中に高度に洗い流されないということが、この関係において有利に現れた。したがって、本発明に従うと、より少ない活性成分を仕上げ用に使用することができ、その一方、かなり長い活性期間を達成することができる。
【0024】
本発明に従うと、微小顆粒の語は、壁構造および壁構造により形成される少なくとも一の空間を含む、任意の種類の顆粒に適用される。壁構造は、一以上のアミノプラスト樹脂、好ましくは一のアミノプラスト樹脂を含む。壁構造により形成される空間は、閉じられる、または開かれることができ、そして殺菌活性成分をさらなる違う助剤と、および殺菌活性成分をさらなる違う助剤なしで含む。閉じられた空間は、例えば、カプセル構造または細胞構造の形で存在することができ、一方、開かれた空間は、孔、通路等の形で存在することができる。本発明の目的のため、微小顆粒の語は、同様に、アミノプラスト樹脂からなるマトリックスを包含し、殺菌活性成分はマトリックス中に封入される、またはマトリックスにより包まれる。微小顆粒の語は、その内部にカプセル化されることにより殺菌活性成分が封入される、いわゆる微小顆粒にも適用してよい。
【0025】
微小顆粒は、好ましくは球形を有する。この形は、ついた水が小さな濡れ面積を有するように、大きな容量と小さな表面積を兼ね備えるという利点がある。その結果、微小顆粒を用いて仕上げられた織物の雨への曝露は、少量の殺菌活性成分を放出するだけである。これは、殺菌活性成分の大部分が、テント(tenting)、日よけ、防水シート、シャワーカーテン等のような織物から、わずか数回のシャワー(雨)後に流出することを防ぐ。織物上の殺菌仕上げの長期間にわたる効果は、かなり向上する。その結果、織物に微生物の攻撃に対する耐久性のある保護を与える。
【0026】
織物の仕上げに有用な微小顆粒の中位径は、通常、約0.5から100μmの範囲、好ましくは約1から約10μmの範囲である。微小顆粒の大きさは、例えば顕微鏡下、マイクロメーターを用いて判定することができる。
【0027】
殺菌性に仕上げられた織物が、一般に、織物の全重量に基づいて殺菌活性成分を0.0001重量%から0.5重量%含むように、好ましくは0.01重量%から0.2重量%含むように、より好ましくは0.05重量%から0.15重量%まで含むように、織物は仕上げられる。
【0028】
常にごく低濃度の殺菌活性成分が微小顆粒の表面上に、よって織物の表面上に存在するので、織物の製品特性、例えば疎水性やオレオフォビシティ(oleophobicity)は悪影響を受けない。
【0029】
さらに、殺菌活性成分のゆっくりとした放出は、比較的低い使用濃度で長期間の効果を達成することを可能にする。これは、環境上の利点だけでなく、経済的な利点も提供する。なぜなら、織物の製造中、少量の殺菌活性成分が失われるだけであり、したがって非常に少量の殺菌活性成分が使用されうるためである。
【0030】
微小顆粒への殺菌活性成分の封入は、殺菌活性成分のゆっくりとした放出という利点をもたらすだけでなく、粒子壁により覆われたまたは保護された殺菌活性成分をもたらし、UV放射、温度上昇、重金属イオン、pH値への殺菌活性成分の安定性を増大させる。例えば、殺菌活性成分の活性期間は、より低い分解率のおかげでかなり長くなる。
【0031】
殺生物剤は、多くの領域において、細菌、菌類、または藻類を制御するため、使用される。そのような組成物中、特に3−イシチアゾリン−3−オン(3−イソチアゾロンとしても知られている)の分類の化合物を使用することは、長く知られている。化合物のこの分類は、すべてが同じ性能特性を有するわけではないが、非常に有効な殺生物剤を含んでいる。様々な3−イソチアゾリン−3−オンの組み合わせ、または一以上の3−イソチアゾリン−3−オンと他の周知の殺菌活性成分との組み合わせがよく使用される(とりわけ、WO99/08530A、EP0457435A、EP0542721AおよびWO02/17716A参照)。かかる殺菌組成物への要求、例えば健康面および環境面に関する要求の増大を考慮して、織物の抗菌仕上げには、既存の製品のさらなる発展が要求される。
【0032】
メラミンホルムアルデヒド樹脂に封入され、コーティング組成物、特に表面下塗りでの使用に適用される殺菌活性成分は、同一出願人によるWO2004/000953から知られている。しかし、この出願には、アミノプラスト樹脂、特にメラミンホルムアルデヒド樹脂中に封入されたOITが、織物の仕上げに非常に有用であるという示唆はない。特に驚くべきことは、仕上げ後、粒子が殺菌活性成分を所望の程度までゆっくりと放出することではなく、仕上げ工程に必要とされる高温が、殺菌活性成分の微小顆粒からの最小限の放出しか引き起こさないことである。
【0033】
アミノプラスト樹脂を主成分とする微小顆粒中に殺菌活性成分を封入することは、織物仕上げ工程中に関連する乾燥または熱による後処理中、殺菌活性成分が放出されることを実質的に防ぐ。抗菌仕上げ織物は、乾燥中または熱による後処理中、約70%未満、好ましくは約50%未満、より好ましくは10%未満の殺菌活性成分しか失われないことを特徴とする。これは殺菌活性成分の損失だけでなく、大気中/環境中への放出も低下させる。殺菌活性成分の殺菌活性は、微小顆粒への殺菌活性成分の封入にもかかわらず、維持される。
【0034】
本発明の微小顆粒が、アミノプラスト樹脂と殺菌活性成分の全量に基づいて、5%から99.99重量%のアミノプラスト樹脂と0.01%から95重量%の殺菌活性成分、好ましくは15%から60%のアミノプラスト樹脂と85%から40重量%の殺菌活性成分を含む時、本発明にしたがって、よい結果が得られる。
【0035】
既知の2−n−オクチルー4−イソチアゾリン−3−オン(OIT)は、本質的に織物の仕上げに望ましい抗菌特性を有する。特に菌類への効果と藻類への効果があり、それらが合わさって織物への使用に有利な活性成分特性を生み出す。1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT)は、特によい殺菌特性を有するが、それは水によく溶解し、比較的高温でよく蒸発し、したがって、同様に条件付で織物への使用に適している。
【0036】
OITは菌類および藻類への性能を有する殺生物剤からなるため、本発明の微小顆粒の使用は、OITの広い性能スペクトルのおかげで、屋外領域で使用される織物の仕上げに特に有用である。それはハロゲンも重金属化合物も含まず、持続または蓄積されず、CMR材料に分類されず、そして好ましい人体毒性特性および環境毒性特性を有する。したがって、一般に、織物の仕上げに使用される特性に関して、非常によく適している。したがって、その使用は、環境的および商業的に好都合なだけでなく、有利な性能スペクトルによっても好都合である。
【0037】
OITはもちろん、微小顆粒は、使用領域にしたがって選択することができる一以上の他の殺生物剤を追加で封入してもよい。そのような追加の殺生物剤の具体例は、以下のとおりである。
【0038】
ベンジルアルコール;2,4−ジクロロベンジルアルコール;2−フェノキシエタノール;2−フェノキシエタノールヘミホルマール;フェニルエチルアルコール;5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン;ブロノポール;ホルムアルデヒドおよびホルムアルデヒド原料;ジメチロールジメチルヒダントイン;グリオキサール;グルタルアルデヒド;ソルビン酸;安息香酸;サリチル酸;p−ヒドロキシ安息香酸エステル;クロロアセトアミド;N−メチロールクロロアセトアミド;p−クロロ−m−クレゾールおよびo−フェニルフェノール等のようなフェノール類;N−メチロール尿素;N,N’−ジメチロール尿素;ベンジルホルマール;4,4−ジメチル−1,3−オキサゾリジン;1,3,5−ヘキサヒドロトリアジン誘導体;塩化N−アルキル−N,N−ジメチルベンジルアンモニウムおよび塩化ジ−n−デシルジメチルアンモニウム等のような第4級アンモニウム化合物;塩化セチルピリジニウム;ジグアニジン;ポリビグアニド;クロルヘキシジン;1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン;3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド;エチレングリコールヘミホルマール;テトラ(ヒドロキシメチル)ホスホニウム塩;ジクロロフェン;2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミド;3−ヨード−2−プロピニルN−ブチルカルバメート;メチルN−ベンズイミダゾール−2−イルカルバメート;2,2’−ジチオジ安息香酸ジ−N−メチルアミド;2−チオシアノメチルチオベンゾチアゾール;2−ヒドロキシメチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールおよび2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール等のようなC−ホルマール類;メチレンビスチオシアネート;アラントインの反応産物;2−メチルイソチアゾリン−3−オン;アルキル基中に1から8の炭素原子を有するN−アルキル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン類;N−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン;N−ブチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン;4,5−ジクロロ−2−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン;4,5−トリメチレン−2−メチルイソチアゾリン−3−オン;1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(BIT);ジンクピリチオン;クロロタロニン;プロピオコナゾール;テブコナゾール;TCMTB;IPDC;テルブトリン;シフルトリン;イソプロツロントリクロサン。
【0039】
ホルムアルデヒド原料の例は、テトラメチロールアセチレンニ尿素等のようなN−ホルマール類;N,N’−ジメチロール尿素;N−メチロール尿素;ジメチロールジメチルヒダントイン;N−メチロールクロロアセトアミド;アラントインの反応産物;エチレングリコールホルマール等のようなグリコールホルマール;ブチルジグリコールホルマール;ベンジルホルマールである。
【0040】
本発明に従うと、好ましい殺菌活性成分はOIT単独、またはBIT、N−ブチル−BIT、N−メチル−BIT、IPBC、テブコナゾール、DCOIT、テルブトリン、シフルトリン、イソプロツロントリクロサン、およびジンクピリチオンからなる群から選択される一以上の殺生物剤を組み合わせたOITである。
【0041】
一の実施態様において、唯一の殺菌活性成分としてのOITの使用は好ましい。
【0042】
本発明の他の実施態様において、殺菌活性成分OITとBITの組み合わせは好ましい。
【0043】
本発明の微小顆粒中、殺菌活性成分としてOITの他に、さらなる殺生物剤も使用される時、このさらなる殺生物剤は、微小顆粒中でOITとの混合物として存在してもよい。しかし、OITのみを含有する微小顆粒を、さらなる殺生物剤のみを含有する微小顆粒と混合し、この微小顆粒の混合物を織物に適用することも可能である。
【0044】
殺菌活性成分を含有する微小顆粒は、殺菌活性成分に加えて、織物の用途に通常用いられ当業者に周知の、他の通例の混合材料を含んでもよい。これらは、例えば、増粘剤、消泡剤、pH調整剤、香料、分散剤、および着色剤または変色防止剤、錯化剤、ならびに例えばUV安定剤などのような安定剤がある。
【0045】
本発明に従うと、織物の仕上げのために使用される微小顆粒は、好ましくは、一般に安全と認識されていない溶媒を含まない。水は、製造工程中、好ましく使用される溶媒である。
【0046】
本発明の一の特定の態様において、微小顆粒の調製においてさらなる溶媒が使用される場合、これらのさらなる溶媒は、極性または非極性または極性溶媒と非極性溶媒の混合物とすることができる。
【0047】
水と同様に、好ましいさらなる極性液体溶媒は、例えばエタノールおよびイソプロパノール等の1から4の炭素原子を有する脂肪族アルコール、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、およびトリプロピレングリコール等のグリコール、例えばブチルグリコールおよびブチルジグリコール等のグリコールエーテル、例えば酢酸ブチルジグリコールまたは2,2,4−トリメチルペンタンジオールモノイソブチレート等のグリコールエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、N,N−ジメチルホルムアミド、またはそれらの2以上の混合物である。極性液体溶媒は、特に水である。
【0048】
有用な非極性溶媒は、例えば芳香族化合物、好ましくはキシレンおよびトルエンを含む。これらは単独で、または2以上のそのような溶媒の混合物として使用することもできる。
【0049】
本発明の一の好ましい実施態様において、微小顆粒は、仕上げ剤(例えば、ポリマー分散、アミノ樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、パラフィンエマルジョン、フッ化炭素エマルジョン、シリコンエマルジョン)の助けを借りて、織物にしっかりと固定される。仕上げ剤は、一般に、スプレー、ディッピングまたはコーティングによって織物の糸または織物に適用される、含浸する液体である。したがって、微小顆粒を用いた織物の仕上げは、仕上げ剤の適用と一緒に一の作業で行うことができる。表面への反応基の付着または微小顆粒の織物繊維への反応性固定は、必要ではない。
【0050】
微小顆粒は、さらに、ポリマーの助けを借りて、織物の繊維に物理的に結合することができる。通常上塗りされているポリマーは、例えば、ポリアクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、およびそれらの混合物のようなポリマーからなる上塗り保護膜を含む。ポリマーは、好ましくは分散剤(dispersion)として応用において使用される。
【0051】
本発明のその他の実施態様において、本発明の微小顆粒は、織物の表面に化学的に固定される。微小顆粒の表面は、アミノ基、ヒドロキシル基、およびメチロール基(CH2−OH)等のような反応基を含むので、適当な反応結合剤、例えばイソシアネート、特に保護されたまたはブロックされたイソシアネートの助けを借りて、これらを織物表面に永久的に固定することが可能である。アミノプラスト樹脂の調製におけるモノマーの比、例えばメラミンホルムアルデヒド樹脂におけるホルムアルデヒドのメラミンに対する比を適当に選択することによって、反応基の個性および数に影響を与えることができる。例えば、メラミン過剰は、アミノ基の増加をもたらす。
【0052】
本発明の微小顆粒の化学的な固定により、織物がよい洗浄耐久性を得ることを可能とする。
【0053】
本発明は、アミノプラスト樹脂を主原料とする微小顆粒であって、活性成分2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび任意に一以上の他の殺生物剤を含有する微小顆粒の、微生物による攻撃から織物を防御するための使用をさらに提供する。
【0054】
本発明のその他の実施態様において、織物の語は、ここでは殺菌活性成分を封入した微小顆粒を用いて仕上げられたフィルターまたは不織布、好ましくはエアーフィルターも含んでもよい。フィルター中での菌類、藻類、および細菌の増殖を少なくとも実質的に防ぐために、フィルター材料は本発明の微小顆粒を用いて仕上げられる。このようにして仕上げられたフィルターは、空調システムにおいて、およびエグジットエアー(exit air)およびフィードエアー(feed air)システムにおいても有用である。より好ましくは、このようにして仕上げられたフィルターは、食肉処理場における換気システムまたは空調システムにおいて有用である。なぜなら、本発明の微小顆粒を用いたフィルター材料の仕上げにより、工程中、その抗菌活性を失うことなく洗浄することが可能となるからである。OITとBITの混合物を含む殺菌活性成分が、本発明のこの実施態様で特に有用であると判明した。この殺菌活性成分の利点は、フィルターが藻類と菌類による攻撃を受けることを予防するのにOITが有効であり、フィルターが細菌による攻撃を受けることを予防するのにBITが有効である、という事実にある。
【0055】
本発明の微小顆粒は、好ましくは、殺菌活性成分を、よく分散して液相または固相に封入する;殺菌活性成分が、微小顆粒の製造過程において水性溶媒に取り込まれることが、特に好ましい。
【0056】
これらの微小顆粒を製造するための多くの製造プロセスが知られている。例えば、C. A. Finch、R. Bodmeier、Microencapsulation、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、6th Edition 2001、Vol21 Electronic Release、733から749ページ参照。特に適したプロセスは、所望の壁厚にしたがって選択されうる。文献参照の引用箇所は、参照によりここに組み込まれる。
【0057】
好ましく使用されるメラミンホルムアルデヒド微小顆粒の製造は、メラミンホルムアミド前縮合物(precondensates)の使用を含み、それは水溶性であり、それからメラミンホルムアルデヒド樹脂微小顆粒は水相から調製される。製造プロセスは、さまざまな利点、例えば、他の可能な重合プロセスに比べて高価でない出発材料や、好ましい溶媒として水の環境的に害のない使用を有する。封入されたまたはカプセル化された殺菌活性成分は、水中に容易に溶解しない場合、工程において溶媒として使用された水は、代わりに水混和性の有機溶媒によって部分的に置換されてもよい。
【0058】
本発明の微小顆粒の製造は、好ましくは殺菌活性成分の水性懸濁液または水を溶媒として使用した殺菌活性成分混合物から始まる。本発明の微小顆粒は、好ましくは酸性溶液中でかき混ぜることにより調製される。酸性溶液は、例えば塩酸、リン酸、およびクエン酸等の無機酸および/または有機酸を用いて整えられる。
【0059】
微小顆粒は、縮重合に通常使用される装置中で調製することができる。そのような装置は、攪拌槽、攪拌槽バッテリー、オートクレーブ、管型反応装置、および混練機を含む。反応は、例えば留め具(anchor)、羽根(vane)、羽根車(impeller)、溶解機、または多段階パルス向流攪拌機(multi−stage pulsed counter−current stirrer)が備えられた攪拌槽中で行われる。重合後に産物を直接単離することができる装置は、特に適しており、例えばパドルドライヤーがある。得られた懸濁液は、蒸発機、例えばベルトドライヤー、パドルドライヤー、スプレードライヤー、または流動層乾燥機中で直接的に乾燥させることができる。しかし、大量の水は、ろ過または遠心分離により分離することもできる。
【0060】
好ましく使用されるメラミンホルムアルデヒド樹脂用に使用される出発原料は、まず、好ましくは最小限の遊離のホルムアルデヒドを有するエーテル化されたメラミンホルムアルデヒド縮合物が入手可能であり、例えばQuecodur DM 70(THOR GmbHより入手可能)がある。一方、メラミンホルムアルデヒド樹脂は、メラミンとホルムアルデヒドを、メラミン1についてホルムアルデヒド1から6のモル比での反応によるような、当業者に周知の技術を用いて、殺菌活性成分の存在下でのメラミンとホルムアルデヒドの重縮合により得ることもできる。
【0061】
反応は、好ましくは水性溶液中で行われる。水性溶液中のプレポリマーの濃度は、壁厚および最終微小顆粒中の殺菌活性成分の所望の量によって、広い範囲で変えることができる。プレポリマー濃度が約1%から約70重量%、好ましくは約5%から約50重量%となるよう、プレポリマーを供給または形成することが最も都合がよい。
【0062】
前記アミノプラスト樹脂に加え、本発明の微小顆粒は、意図される使用に応じて周知の事実であって通例の原料をさらに含んでもよい。これらは、ポリアクリレート、ポリスチレン、アクリレート、またはシリコン樹脂等のような適当な結合剤および塗膜形成剤と、色素等のような既知の助剤原料;炭酸カルシウム、タルク、カオリン、ケイ酸塩、ヒュームドシリカおよび/またはゼオライト等のような充填剤;溶媒;多糖および/またはセルロースエーテル等のような増粘剤;消泡剤;可塑剤;リン酸塩および/またはアクリレート等のような分散剤;脂肪族アルコールエトキシレート、EO/POブロックポリマーおよび/またはスルホン酸塩等のような乳化剤;UV安定剤、着色剤または変色防止剤等のような安定剤を含む。
【0063】
アミノプラスト樹脂の重縮合は、約20から約95℃の範囲、好ましくは約50から80℃の間の任意の温度で行うことができる。
【0064】
一般に、反応は数時間以内に終了し、たとえ高温でも反応は数分以内に終わらせることができる。
【0065】
微小顆粒が形成されるとすぐに、それらは保存することができ、分散として使用、またはろ過により乾燥した粒子として回収することができる。どちらの形態でも、粒子は有用であり、殺菌活性成分の制御された放出に有効である。
【0066】
以下の実施例は、本発明の方法および本発明の物の両者を説明するが、本発明を定義または制限する意図はない。
【0067】
実施例は、殺菌活性成分が封入された微小顆粒の製造を説明する。
【実施例】
【0068】
製造例
以下に提示する材料を使用して、殺菌活性成分2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを封入するメラミンホルムアルデヒド微小顆粒を調製する。
【0069】
【表1】

【0070】
微小顆粒を調製するため、水は最初にメラミン樹脂と一緒に加えられた。ポリアクリレート、アラビアゴム、シリコン消泡剤、および2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンを、最初の容量(charge)に入れて混合した。得られた混合物を90℃まで加熱し、塩酸をpH4に下がるまで1時間滴下した。その後、混合物を同じ温度で2時間混合した。
【0071】
得られた混合物は、殺菌活性成分を封入した所望の微小顆粒を含んでいた。
【0072】
実施例1および比較例1
以下に記載する実施例および比較例は、封入したOITの効果を示す。本発明の微小顆粒を用いて仕上げられた織物を、分散したOITを用いて仕上げられた織物と比較した。
【0073】
本発明にしたがって仕上げられた織物の効果を調査するため、40x40cmの大きさの様々な織物サンプルを、30g/lの約10%強度微小顆粒含有組成物の水溶液、または通常の分散したOITを含む同じ量の比較製品の水溶液にそれぞれ含浸させた。30g/l Quecophob GAR(Thor GmbHのフッ化炭素樹脂)を、仕上げ助剤として添加した。織物サンプルは、続いて、パッド−マングル(pad−mangle)を用いて絞られ、120℃にて1分乾燥され、150℃にて1分硬化された。乾燥の前に、含浸量が測定され、それを使用して活性成分の理論濃度が計算された。
【0074】
続いて、サンプルから含浸させた繊維を取り、HPLCによりその活性成分の濃度を分析した。得られた結果を表1に示す。
【0075】
【表2】

【0076】
実施例2および比較例2
例にしたがって仕上げられたいくつかの織物サンプルを、水で24時間処理し(「水処理」)、続いてその活性成分の含有量を調べた。
【0077】
表2に、水処理前後の活性成分濃度を示す。
【0078】
【表3】

【0079】
表1および表2に記載された値は、微小顆粒中の活性成分の独創的な封入の利点をはっきりと示す。封入されたまたはカプセル化されたOITを用いて仕上げられた織物は、熱による後処理および水処理後、従来の方法で仕上げられた織物よりも、活性成分が非常によく検出された。上記実験結果より、殺菌活性成分を封入すると、殺菌活性成分の損失および空気中/環境中への放出を減少させ、顕著に多くの活性成分を織物上に留める。
【0080】
実施例3および比較例3
実施例1にしたがって調製されたポリエステルサンプルと比較例は、ドイツの標準規格DIN53931にしたがって、それらの菌類抑制特性を試験された。結果を表3に示す。
【0081】
【表4】

【0082】
DIN53931(菌類抑制効果の試験)の評価スキームを以下に示す。
【0083】
【表5】

【0084】
封入されたOITを用いて仕上げられた織物サンプルは、素晴らしい菌類抑制特性を示す。これらの菌類抑制特性は、サンプルを水処理した後もまだ存在する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺菌活性成分を用いて仕上げられた織物であって、殺菌活性成分が織物中に含まれること、殺菌活性成分が2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび任意に一以上の他の殺生物剤も含むこと、および殺菌活性成分がアミノプラスト樹脂からなる微小顆粒中に封入されていることを特徴とする、織物。
【請求項2】
微小顆粒が、アミノプラスト樹脂と殺菌活性成分の全量に基づいて、5%から99.99重量%のアミノプラスト樹脂と0.01%から95重量%の殺菌活性成分を含むことを特徴とする、請求項1記載の織物。
【請求項3】
殺菌活性成分の量が、織物の全重量に基づいて0.0001重量%から0.5重量%までの範囲であることを特徴とする、請求項1または2に記載の織物。
【請求項4】
アミノプラスト樹脂が、メラミン、尿素、シアノ、およびジシアンジアミドホルムアルデヒド樹脂、またはそれらの2以上の混合物から選択されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の織物。
【請求項5】
アミノプラスト樹脂がメラミンホルムアルデヒド樹脂であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の織物。
【請求項6】
アミノプラスト樹脂がメラミン尿素ホルムアルデヒド樹脂、またはメラミンフェノールホルムアルデヒド樹脂であることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の織物。
【請求項7】
アミノプラスト樹脂が、NH−含有化合物とアセトアルデヒドまたはグリオキサールから形成されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の織物。
【請求項8】
微小顆粒が、約0.5から約100μmの中位径を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の織物。
【請求項9】
微小顆粒が、約1から10μmの中位径を有することを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載の織物。
【請求項10】
アミノプラスト樹脂を主原料とし、殺菌活性成分2−n−オクチル−4−イソチアゾリン−3−オンおよび任意に一以上の他の殺生物剤を含む微小顆粒の、微生物による攻撃から織物を保護するための使用。

【公表番号】特表2009−541610(P2009−541610A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−517208(P2009−517208)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際出願番号】PCT/EP2007/056492
【国際公開番号】WO2008/000796
【国際公開日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【出願人】(503071691)トール ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】