説明

折りたたみ式留め具

【課題】年齢、体格、人種、障害等にかかわらず、すべての人を豊かに、幸せにする事を目指し、留め外しが非常に容易なユニバーサルデザインの留め具を提供する。
【解決手段】袖口の釦を挿通して固定出来る弾性部を有する下板と、釦を挿通する事が出来る中板と、下板に対して嵌合係止出来る突起を有する上板を備えて、ピンで接続する事により折りたたみ、広げる事が可能な折りたたみ式留め具とし、釦ホールへ袖口の釦を挿通する事なく、両袖の留め外しが非常に容易に出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は衣類用の留め具に関する。
【背景技術】
【0002】
以前から袖口において釦を釦ホールに挿通して留め外しする事はなかなか面倒で厄介な事であった。特に釦ホールに対して釦の大きさが大きくきつい場合は尚更であった。
【0003】
【特許文献】実用新案登録第3091579号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は年齢、体格、人種、障害等にかかわらず、すべての人を豊かに、幸せにする事を目指す中で、釦ホールへ袖口の釦を挿通する事なく、両袖の留め外しが非常に容易である留め具を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以上の課題を解決するため、袖口の釦を挿通して固定出来る弾性部を有する下板と、釦を挿通する事が出来る中板と、下板に対して嵌合係止出来る突起を有する上板を備えて、ピンで接続する事により折りたたみ、広げる事が可能な折りたたみ式留め具とし、釦ホールへ袖口の釦を挿通する事なく、両袖の留め外しが非常に容易である事を特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明により年齢、体格、人種、障害等にかかわらず、釦ホールへ袖口の釦を挿通する事なく、両袖の留め外しが非常に容易な留め具を提供する事が出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態を第一実施例として図1〜図7に基づいて説明する。
【0008】
図において、1は折りたたみ式留め具の形態の1つである三つ折り式留め具の上板、2は該三つ折り式留め具の中板、3は同三つ折り式留め具の下板であり、これら3部材が結合ピンで結合してある。そして、該3部材は折り畳んだ時に湾曲させてあり、腕にフィットする形態である。
【0009】
シャツ等の袖口について、まず袖口の釦を該三つ折り式留め具の下板の釦挿通孔を通して釦裏の縫い糸は糸係止穴で係止する。そして中板を畳んで重ね釦を釦収納穴に納める。
【0010】
続いて上板の嵌合突起を釦ホールに挿通した上で中板の嵌合突起挿通孔を通じ、下板の突起係止弁で係止される。この時に下板の素材がポリアセタール樹脂であるためにその弾性により確実に係止される。
【0011】
なお、中板と下板の素材には上記のポリアセタールの他に弾性を有する樹脂または金属が使用出来る。
【0012】
また、上板の素材には真鍮、アルミニウム等の他、弾性を有する樹脂または金属が使用出来る。
【0013】
本発明の別の実施の形態を第二実施例として図8に基づいて説明する。
【0014】
図において、上板は樹脂製であり、取り付ける釦の穴と合致した穴を有する。これに釦を予め取り付けておき、該釦を釦ホールに挿通する。これによって釦ホール側の袖と留め具が係止され、他方の袖口の釦も第一実施例のように確実に係止されるので、両袖を確実に係止する事が出来る。
【0015】
更に本発明の別の実施の形態を第三実施例として図9に基づいて説明する。
【0016】
図において、下板は袖に縫い付けるための穴を有しており、直接袖の生地に縫い付け固定される。そして上板は第二実施例の通りに取り付ける釦の穴と合致した穴を有し、これに釦を予め取り付けておいて該釦を釦ホールに挿通する。これによって釦ホール側の袖と留め具が係止され、他方の袖口も糸で縫い付け固定されるので、両袖を確実に係止する事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態の第一実施例を示す三つ折り式留め具の伸ばした状態を示す斜視図。
【図2】同三つ折り式留め具の伸ばした状態を示す平面図。
【図3】同三つ折り式留め具の伸ばした状態を示す側面図。
【図4】同三つ折り式留め具の折りたたんだ状態を示す側面図。
【図5】袖釦を同三つ折り式留め具の下板釦挿通孔に挿通した状態を示す斜視図。
【図6】図5の状態から更に他方の袖の釦ホールに対し嵌合突起を挿通して同三つ折り式留め具に挟み込んだ状態を示す斜視図。
【図7】図6の状態から更に同三つ折り式留め具を折りたたんだ状態を示す斜視図。
【図8】本発明の他の実施形態の第二実施例を示す三つ折り式留め具の平面図。
【図9】本発明の他の実施形態の第三実施例を示す三つ折り式留め具の平面図。
【符号の説明】
【0018】
1、1‘、1‘’ −上板
1a −嵌合突起
1b −開きつまみ
1c −結合ピン
2 −中板
2a −釦収納穴
2b −嵌合突起挿通孔
2c −ピン格納部
3 −下板
3a −釦挿通孔
3b −糸係止穴
3c −突起係止弁
4 −一方の袖
4a −袖釦
4‘ −他方の袖
4‘a −釦ホール
5 −釦取り付け用の糸穴
6 −生地縫い付け用の糸穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の袖口の釦を他方の袖の釦ホールに挿通する事なく、両袖を容易に留める事が出来る折りたたみ式留め具。
【請求項2】
請求項1に記載の三つ折り式留め具。
【請求項3】
釦を挿通して固定出来る弾性部を有する板を備える請求項1に記載の折りたたみ式留め具。
【請求項4】
釦を挿通する事が出来る中板を備える請求項1に記載の折りたたみ式留め具。
【請求項5】
下板に対して嵌合係止出来る突起を有する上板を備える請求項1に記載の折りたたみ式留め具。
【請求項6】
下板にポリアセタールを使用する請求項1に記載の折りたたみ式留め具。
【請求項7】
下板にナイロンを使用する請求項1に記載の折りたたみ式留め具。
【請求項8】
上板に真鍮を使用する請求項1に記載の折りたたみ式留め具。
【請求項9】
上板に釦を取り付けておいて該釦を袖口の釦ホールに留め、袖口の釦を下板に挿通して固定出来る請求項1に記載の折りたたみ式留め具。
【請求項10】
下板を袖口生地に糸付けし固定する請求項9に記載の折りたたみ式留め具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−291431(P2006−291431A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−136598(P2005−136598)
【出願日】平成17年4月6日(2005.4.6)
【出願人】(591115279)株式会社アイリス (16)
【Fターム(参考)】