折り曲げ式容器形成用ブランク及びこれを用いた折り曲げ式容器
【課題】側壁角面部を折り曲げるだけで側壁の立ち上げ状態を維持し、容器の形態を維持できるようにした折り曲げ式容器形成用ブランク及びこれを用いた折り曲げ式容器を提供する。
【解決手段】三角形以上の角形をした底面部2と、底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部4と、底面部の角部に位置し隣接する側壁面部間に配置されて側壁面部と底面部にそれぞれ連接する側壁角面部5と、側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部8と、側壁角面部の外側に位置し隣接するフランジ面部間に配置されてフランジ面部と側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部9とを設けた折り曲げ式容器形成用ブランク1とした。
【解決手段】三角形以上の角形をした底面部2と、底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部4と、底面部の角部に位置し隣接する側壁面部間に配置されて側壁面部と底面部にそれぞれ連接する側壁角面部5と、側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部8と、側壁角面部の外側に位置し隣接するフランジ面部間に配置されてフランジ面部と側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部9とを設けた折り曲げ式容器形成用ブランク1とした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り曲げ式容器形成用ブランク及びこれを用いて折り曲げて形成する多角形で一面が開口された折り曲げ式容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
形成や解体の容易な、多角形で一面が開口された折り曲げ式容器として、従来、底面部と、その周囲に側壁面部及び側壁角面部が設けられた一枚のシート状容器基材(ブランク)を形成し、底面部から側壁面部及び側壁角面部を立ち上げ方向に折り曲げるとともに、側壁角面部を折り曲げて絞り部を形成することにより側壁を立ち上げ形成し、側壁の立ち上げ状態を維持するために、側壁角面部を折り曲げて形成した絞り部をそれぞれゴムリングで止めるようにした折り曲げ式容器がある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−278027号公報 図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された折り曲げ式容器は、側壁の立ち上げ状態を維持するために、側壁角面部を折り曲げて形成した絞り部をそれぞれゴムリングで止めているので、面倒であり、また側壁角面部の数だけゴムリングを必要としてコスト高になり、更に外観が悪くなる問題点があった。
本発明の目的は、側壁角面部を折り曲げるだけで側壁の立ち上げ状態を維持し、容器の形態を維持できるようにした折り曲げ式容器形成用ブランク及びこれを用いた折り曲げ式容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクであって、前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで構成されていることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明の折り曲げ式容器形成用ブランクは、請求項1に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の1.5倍〜3倍に形成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明の折り曲げ式容器形成用ブランクは、請求項2に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明の折り曲げ式容器形成用ブランクは、請求項1乃至3のいずれか1に記載の、底面部と側壁面部との接線、前記側壁面部と側壁角面部の接線、前記側壁面部と前記フランジ面部との接線、前記側壁角面部及び前記フランジ面部とフランジ角面部との接線、前記中央V字状部及び前記側部V字状部の各辺には、押し型による罫線が施されていることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクを用いて、前記底面部の輪郭の各辺と接する側壁面部と側壁角面部を前記底面部の輪郭の各辺との接線から立ち上げて側壁を形成する折り曲げ式容器であって、前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで形成され、前記底面部と前記側壁面部との接線、前記底面部と前記側壁角面部との接点を谷折りして、前記底面部から前記側壁面部と前記側壁角面部を立ち上げるとともに、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部では、中央V字状部の2辺を谷折りし、前記側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁が形成され、更に、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の発明の折り曲げ式容器は、請求項5に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の1.5倍〜3倍に形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項7に記載の発明の折り曲げ式容器は、請求項6に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の折り曲げ式容器形成用ブランクによれば、三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクであって、前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで形成されているので、前記底面部と前記側壁面部との接線及び前記底面部と前記側壁角面部との接点を谷折りして、前記底面部から前記側壁面部と前記側壁角面部を立ち上げるとともに、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部では、中央V字状部の2辺を谷折りし、側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁を形成し、さらに、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部を形成することにより折り曲げ式容器を容易に形成することができる。
そして形成された折り曲げ式容器は、側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁を形成し、さらに、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部を形成することにより折り曲げ式容器を容易に形成するので、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の折り畳みが前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の開放方向への応力を抑制し、さらに、フランジ角面部の折り返しにより前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の連接する前記フランジ角面部の開放方向への応力を抑制するので、折り畳み状態が効果的に維持でき、容器の形態を維持することができることになり、このため本発明の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いて形成する折り曲げ式容器には、特許文献1に記載された折り曲げ式容器のようなゴムリングが不要なのでコストを低減することができ、さらには外観も良い。
また、容器の解体にあっては、前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の折り畳みを解くといった簡単な作業により容易に解体することができる。
【0013】
請求項2に記載の折り曲げ式容器形成用ブランクによれば、請求項1に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の3倍以下に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた折り曲げ式容器では、容器の使用に十分な固定強度が得られる。また、前記側部V字状部の角度の1.5倍以上に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた折り曲げ式容器では、実質的に側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器を得ることができる。
【0014】
請求項3に記載の折り曲げ式容器形成用ブランクによれば、請求項2に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた折り曲げ式容器によれば、前記中央V字状部の2辺を谷折りし、前記側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねたとき、前記中央V字状部の左右に存在する前記側部V字状部と前記側壁面部とが接する接線同士が接触することになって、側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器を得ることができる。
【0015】
請求項4に記載の折り曲げ式容器形成用ブランクによれば、請求項1乃至3のいずれか1に記載の、底面部と側壁面部との接線、前記側壁面部と側壁角面部の接線、前記側壁面部と前記フランジ面部との接線、前記側壁角面部及び前記フランジ面部とフランジ角面部との接線、前記中央V字状部及び前記側部V字状部の各辺には、押し型による罫線が施されているので、底面部と側壁面部との接線、前記側壁面部と側壁角面部の接線、前記側壁面部及び前記側壁角面部とフランジ面部との接線、前記中央V字状部及び前記側部V字状部の各辺を容易に折り曲げることができ成形性がよい。
【0016】
請求項5に記載の折り曲げ式容器によれば、三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクを用いて、前記底面部の輪郭の各辺と接する側壁面部と側壁角面部を前記底面部の輪郭の各辺との接線から立ち上げて側壁を形成する折り曲げ式容器であって、前記側壁角面部及び前記側壁角面部に連接するフランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで形成され、前記底面部と前記側壁面部との接線及び前記底面部と前記側壁角面部との接点を谷折りして、前記底面部から前記側壁面部と前記側壁角面部を立ち上げるとともに、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部では、中央V字状部の2辺を谷折りし、側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁が形成され、さらに、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記フランジ角面部と前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部が形成されているので、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の折り畳みが前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の開放方向への応力を抑制し、さらに、フランジ角面部の折り返しが前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の連接する前記フランジ角面部の開放方向への応力を抑制するので、折り畳み状態が効果的に維持でき、容器の形態を維持することができることになり、特許文献1に記載された折り曲げ式容器のようなゴムリングが不要なのでコストを低減することができ、さらには外観も良い。
また、容器の解体にあっては、前記側壁角面部及び前記フランジ面部の折り畳みを解くといった簡単な作業により容易に解体することができる。
【0017】
請求項6に記載の折り曲げ式容器によれば、請求項5に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の3倍以下に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器は使用に十分な固定強度が得られる。また、前記側部V字状部の角度の1.5倍以上に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器は実質的に側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器を得ることができる。
【0018】
請求項7に記載の折り曲げ式容器によれば、請求項6に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されているので、前記中央V字状部の2辺を谷折りし、前記側部V字状部と前記側壁面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねられた前記中央V字状部の左右に存在する前記側部V字状部と前記側壁面部とが接する接線同士が接触し、側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第1例を示す平面図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】図1の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の平面図である。
【図4】図3の折り曲げ式容器の一部拡大斜視図である。
【図5】図3の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
【図6】本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第2例を示す平面図である。
【図7】図6の一部拡大図である。
【図8】図6の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の平面図である。
【図9】図8の折り曲げ式容器の一部拡大斜視図である。
【図10】図8の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
【図11】本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第3例を示す一部拡大平面図である。
【図12】図11の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の一部拡大斜視図である。
【図13】図11の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランク及びこれを用いた折り曲げ式容器を実施するための形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第1例を示す平面図、図2は図1の一部拡大図、図3は図1の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の平面図、図4は図3の折り曲げ式容器の一部拡大斜視図、図5は図3の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
【0021】
まず、図1及び図2に示す折り曲げ式容器形成用ブランクについて説明する。
本例の折り曲げ式容器形成用ブランク1(以下、ブランク1という。)は、六角形の容器を形成するものであって、中央に六角形の底面部2が設けられ、底面部2の輪郭の各辺には接線3を介してそれぞれ側壁面部4が連接して設けられ、底面部2の角部に位置し隣接する側壁面部4,4間には側壁角面部5が配置されて側壁面部4,4に接線6,6を介して連接し且つ底面部2に接線3,3の交点(角部)との接点3aを介して連接して設けられ、各側壁面部4の外側辺に接線7を介してそれぞれフランジ面部8が連接して設けられ、さらに、各側壁角面部5の外側に位置し隣接するフランジ面部8,8間にはそれぞれフランジ角面部9が配置されてフランジ面部8と側壁角面部5にそれぞれ接線10,11を介して連接して設けられている。
【0022】
前記側壁角面部5及びフランジ角面部9は、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12と、中央V字状部12の辺12aを一方の辺13aとし側壁角面部5と側壁面部4とが接する接線6およびフランジ面部8とフランジ角面部9とが接する接線10を他方の辺13bとする、中央V字状部12の両側に隣接する略V字状の側部V字状部13とで構成されている。
【0023】
前記中央V字状部12の角度(開拡幅)θ1と側部V字状部13の角度(開拡幅)θ2,θ3にあっては、後述するところの、側壁面部4、側壁角面部5を底面部2から立ち上げて側壁を形成したときの立ち上がり角度を決めるもので、角度θ1,θ2,θ3が大きいと側壁の立ち上り角度が大きくなり、深い容器となり、また、角度θ1,θ2,θ3が小さいと側壁の立ち上り角度が小さくなり、浅い容器となる。
したがって、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bを、例えば湾曲状とする(途中で角度を変える)ことにより、断面形状が湾曲した側壁が得られることになる。
【0024】
本例では中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは直線となっており、断面形状が直線状の側壁が得られる。
中央V字状部12の角度θ1と側部V字状部13の角度θ2,θ3にあっては、特に限定されるものではなく、容器の使用目的に応じて適宜設定される。
また、中央V字状部12の角度θ1と側部V字状部13の角度θ2,θ3との関係にあっては、中央V字状部12の角度θ1は側部V字状部13の角度θ2,θ3の1.5倍〜3倍であることが好ましい。本例では、中央V字状部12の角度θ1は側部V字状部13の角度θ2,θ3の2倍に形成されている。
また、本例では、側部V字状部13の角度θ2,θ3は同角度となっており、対称の折り部が形成されるが、必ずしも同角度である必要はなく、側部V字状部13の角度θ2,θ3の角度を異ならせ折り部を非対称とすることにより装飾性を持たせることも可能である。
【0025】
また、本例では、底面部2と側壁面部4との接線3、側壁面部4と側壁角面部5の接線6、側壁面部4とフランジ面部8との接線7、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10、側壁角面部5とフランジ角面部9との接線11、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bには、押し型による罫線が施されている。
【0026】
本例のブランク1の基材にあっては、紙(ラミネート紙を含む。)、樹脂シート、金属薄板など、折り曲げた際にその形状を保持する性質を有するものが使用される。
なお、本例では、ブランク1は六角形の容器を形成するもとなっているが、三角形、四角形、五角形、八角形など特に限定されない。
【0027】
次に、上記図1及び図2に示すブランク1を用いた折り曲げ式容器について、図3乃至図5を参照して説明する。
本例の折り曲げ式容器14は、ブランク1における、底面部2と接する側壁面部4との接線3、底面部2と接する側壁角面部5との接点3aを谷折りして、底面部2から側壁面部4と側壁角面部5を立ち上げるとともに、立ち上げた側壁角面部5及びフランジ角面部9では、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13(側壁角面部5)と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13(フランジ角面部9)とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねるように折り畳んで側壁15が形成されている。
さらに、この状態で、フランジ面部8と側壁面部4及びフランジ角面部9と側壁角面部5とが接する接線7,11を山折りして外向きのフランジ部16が形成されている。
【0028】
このように構成した折り曲げ式容器14によれば、立ち上げた側壁角面部5及びフランジ角面部9の折り畳みが、側壁角面部5及びフランジ角面部9の開放方向への応力を抑制し、さらに、フランジ角面部9の折り返しにより側壁角面部5及びフランジ角面部9の開放方向への応力をより効果的に抑制することになり、折り畳み状態が効果的に維持でき、折り曲げ式容器14の形態を維持することができる。
そして、折り曲げ式容器14の解体にあっては、側壁角面部5及びフランジ面部9の折り畳みを解くといった簡単な作業により容易に解体することができる。
【0029】
また、中央V字状部12の角度θ1は側部V字状部13の角度θ2,θ3の1.5倍〜3倍に形成されることが好ましい。中央V字状部12の角度θ1が側部V字状部13の角度θ2,θ3の3倍以下に形成されていると、折り曲げ式容器14に、容器の使用に十分な固定強度が得られる。また、側部V字状部の角度θ2,θ3の1.5倍以上に形成されていると、実質的に側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器14を得ることができる。
本例では、中央V字状部12の角度θ1は側部V字状部13の角度θ2,θ3の2倍に形成されているので、ブランク1を用いた折り曲げ式容器では、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねたとき、中央V字状部12の左右に存在する側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6,6同士が接触することになって、側壁15の内面に隙間のない折り曲げ式容器14を得ることができる。
【0030】
また、本例では、底面部2と側壁面部4との接線3、側壁面部4と側壁角面部5の接線6、側壁面部4とフランジ面部8との接線7、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10、側壁角面部5とフランジ角面部9との接線11、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bには、押し型による罫線が施されているので、容易に折り曲げることができ成形性がよい。
【0031】
なお、折り畳んだ側壁角面部5及びフランジ角面部9は、必要に応じて接着剤等で接着する、或いは基材がラミネート紙や樹脂シートの場合は、樹脂を熱溶着するなどして固着してもよい。この場合、折り畳んだ側壁角面部5及びフランジ角面部9は開放方向への応力が抑制されているので、強固に接着する必要はなく、固着力を小さくすることが可能なので易解体性を損なわない。
【0032】
図6は本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第2例を示す平面図、図7は図6の一部拡大図、図8は図6の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の平面図、図9は図8の折り曲げ式容器の一部拡大斜視図、図10は図8の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
同図において、図1乃至図5に示した第1例と対応する部分には同一の符号を付し、第1例と対応する部分の構成の説明は第1例を援用して説明する。
【0033】
まず、図6に示す折り曲げ式容器形成用ブランクについて説明する。
本例の折り曲げ式容器形成用ブランク1(以下、ブランク1という。)は、第1例と同様、六角形の容器を形成するものであって、中央に六角形の底面部2が設けられ、底面部2の輪郭の各辺には接線3を介してそれぞれ側壁面部4が連接して設けられ、底面部2の角部に位置し隣接する側壁面部4,4間には側壁角面部5が配置されて側壁面部4,4に接線6,6を介して連接し且つ底面部2に接線3,3の交点(角部)との接点3aを介して連接して設けられ、各側壁面部4の外側辺に接線7を介してそれぞれフランジ面部8が連接して設けられ、さらに、各側壁角面部5の外側に位置し隣接するフランジ面部8,8間にはそれぞれフランジ角面部9が配置されてフランジ面部8と側壁角面部5にそれぞれ接線10,11を介して連接して設けられている。
【0034】
前記側壁角面部5及びフランジ角面部9は、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12と、中央V字状部12の辺12aを一方の辺13aとし側壁角面部5と側壁面部4とが接する接線6およびフランジ面部8とフランジ角面部9とが接する接線10を他方の辺13bとする、中央V字状部12の両側に隣接する略V字状の側部V字状部13とで構成されている。
【0035】
本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bが湾曲状(途中で角度を変える)となっている。更に詳細には、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分Aを形成し、次いで徐々に拡開して広角部分Bを形成した略湾曲形状となり、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分Cを形成している。
その他の構成は第1例と同様なので、第1例を援用してその説明を省略する。
【0036】
次に、上記図6、図7に示すブランク1を用いた折り曲げ式容器について、図8乃至図10を参照して説明する。
本例の折り曲げ式容器14は、前記第1例の折り曲げ式容器14と同様の手順で折り曲げられた構成となっており、前記第1例の説明を援用し、第1例と異なる構成のみを説明する。
【0037】
本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分Aを形成し、次いで徐々に拡開して広角部分Bを形成した略湾曲形状となっているので中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねたとき、側壁15は、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分Aが内側に緩やかに湾曲した状態を呈し、次いで広角部分Bで立ち上がりが強くなる。また、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分Cを形成しているので、フランジ面部8と折り畳んだ状態にあるフランジ角面部9を側壁面部4との接線7及び側壁角面部5との接線11から外向きに折り曲げてフランジ部16を形成したとき、フランジ面部8とフランジ角面部9の折込が深くなる(図9)。
その他の構成は第1例と同様なので、第1例を援用してその説明を省略する。
【0038】
このように構成した第2例の折り曲げ式容器14によれば、本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から狭角部分Aを形成し、次いで徐々に拡開して広角部分Bを形成した略湾曲形状となっているので、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねたとき、側壁15は、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から狭角部分Aが内側に緩やかに湾曲した状態を呈するので、底面部2と側壁15との間に角部が無く、内容物をスプーン等で容易に取り出すことができる。
【0039】
また、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分Cを形成しているので、フランジ面部8と折り畳んだ状態にあるフランジ角面部9を側壁面部4との接線7及び側壁角面部5との接線11から外向きに折り曲げてフランジ部16を形成したとき、フランジ面部8とフランジ角面部9の折込が深くなり、フランジ角面部9を外方向へ折り曲げたとき、この折り曲げが折り畳まれている側壁角面部5及びフランジ角面部9の開放方向への応力をより一層効果的に抑制することになり、折り畳み状態が効果的に維持でき、折り曲げ式容器14の形態を維持することができる。
その他の作用効果は第1例と同様なので、第1例を援用してその説明を省略する。
【0040】
図11は本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第3例を示す一部拡大平面図、図12は図11の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の一部拡大斜視図、図13は図11の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
同図において、図6乃至図10に示した第2例と対応する部分には同一の符号を付し、第2例と対応する部分の構成の説明は第2例を援用して説明する。
【0041】
まず、図11に示す折り曲げ式容器形成用ブランクについて説明する。
本例の折り曲げ式容器形成用ブランク1(以下、ブランク1という。)は、第2例と同様、六角形の容器を形成するものであって、中央に六角形の底面部2が設けられ、底面部2の輪郭の各辺には接線3を介してそれぞれ側壁面部4が連接して設けられ、底面部2の角部に位置し隣接する側壁面部4,4間には側壁角面部5が配置されて側壁面部4,4に接線6,6を介して連接し且つ底面部2に接線3,3の交点(角部)との接点3aを介して連接して設けられ、各側壁面部4の外側辺に接線7を介してそれぞれフランジ面部8が連接して設けられ、さらに、各側壁角面部5の外側に位置し隣接するフランジ面部8,8間にはそれぞれフランジ角面部9が配置されてフランジ面部8と側壁角面部5にそれぞれ接線10,11を介して連接して設けられている。
【0042】
前記側壁角面部5及びフランジ角面部9は、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12と、中央V字状部12の辺12aを一方の辺13aとし側壁角面部5と側壁面部4とが接する接線6およびフランジ面部8とフランジ角面部9とが接する接線10を他方の辺13bとする、中央V字状部12の両側に隣接する略V字状の側部V字状部13とで構成されている。
【0043】
本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bが、第2例と同様に湾曲状(途中で角度を変える)となっている。更に詳細には、本例では、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分を形成し、次いで徐々に拡開して略中間位置で大きく拡開した広角部分を形成し、次いで再び狭角部分を形成した略湾曲形状となり、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分を形成している。
その他の構成は第2例と同様なので、第2例を援用してその説明を省略する。
【0044】
次に、上記図11に示すブランク1を用いた折り曲げ式容器について、図12、図13を参照して説明する。
本例の折り曲げ式容器14は、前記第2例の折り曲げ式容器14と同様の手順で折り曲げられた構成となっており、前記第2例の説明を援用し、第2例と異なる構成のみを説明する。
【0045】
本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分を形成し、次いで徐々に拡開して略中間位置で大きく拡開した広角部分を形成し、後半にかけて再び狭角部分を形成した略湾曲形状となっているので、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねたとき、側壁15は、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分が緩やかに内側に湾曲した状態を呈し、次いで略中間位置の広角部分が大きく湾曲して立ち上がり、次いで狭角部分が外側に僅かに湾曲した状態を呈する。また、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分を形成しているので、フランジ面部8と折り畳んだ状態にあるフランジ角面部9を側壁面部4との接線7及び側壁角面部5との接線11から外向きに折り曲げてフランジ部16を形成したとき、フランジ面部8とフランジ角面部9の折込が深くなる(図12)。
【0046】
このように構成した第3例の折り曲げ式容器14によれば、本例では、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねるようにして折り畳み、フランジ面部8と折り畳んだ状態にあるフランジ角面部9を側壁面部4との接線7及び側壁角面部5との接線11から外向きに折り曲げてフランジ部16を形成したとき、側壁15とフランジ部16の折り曲げ角度が大きくなる。これにより側壁角面部5及びフランジ角面部9の開放方向への応力を一層効果的に抑制することができることになり、折り畳み状態が効果的に維持でき、折り曲げ式容器14の形態を維持することができる。
その他の作用効果は第1例と同様なので、第1例を援用してその説明を省略する。
【符号の説明】
【0047】
1 ブランク
2 底面部
3 接線
3a 接点
4 側壁面部
5 側壁角面部
6、7 接線
8 フランジ面部
9 フランジ角面部
10、11 接線
12 中央V字状部
12a 辺
13 側部V字状部
13a、13b 辺
14 折り曲げ式容器
15 側壁
16 フランジ部
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り曲げ式容器形成用ブランク及びこれを用いて折り曲げて形成する多角形で一面が開口された折り曲げ式容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
形成や解体の容易な、多角形で一面が開口された折り曲げ式容器として、従来、底面部と、その周囲に側壁面部及び側壁角面部が設けられた一枚のシート状容器基材(ブランク)を形成し、底面部から側壁面部及び側壁角面部を立ち上げ方向に折り曲げるとともに、側壁角面部を折り曲げて絞り部を形成することにより側壁を立ち上げ形成し、側壁の立ち上げ状態を維持するために、側壁角面部を折り曲げて形成した絞り部をそれぞれゴムリングで止めるようにした折り曲げ式容器がある(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−278027号公報 図1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された折り曲げ式容器は、側壁の立ち上げ状態を維持するために、側壁角面部を折り曲げて形成した絞り部をそれぞれゴムリングで止めているので、面倒であり、また側壁角面部の数だけゴムリングを必要としてコスト高になり、更に外観が悪くなる問題点があった。
本発明の目的は、側壁角面部を折り曲げるだけで側壁の立ち上げ状態を維持し、容器の形態を維持できるようにした折り曲げ式容器形成用ブランク及びこれを用いた折り曲げ式容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクであって、前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで構成されていることを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明の折り曲げ式容器形成用ブランクは、請求項1に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の1.5倍〜3倍に形成されていることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明の折り曲げ式容器形成用ブランクは、請求項2に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されていることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明の折り曲げ式容器形成用ブランクは、請求項1乃至3のいずれか1に記載の、底面部と側壁面部との接線、前記側壁面部と側壁角面部の接線、前記側壁面部と前記フランジ面部との接線、前記側壁角面部及び前記フランジ面部とフランジ角面部との接線、前記中央V字状部及び前記側部V字状部の各辺には、押し型による罫線が施されていることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の発明は、三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクを用いて、前記底面部の輪郭の各辺と接する側壁面部と側壁角面部を前記底面部の輪郭の各辺との接線から立ち上げて側壁を形成する折り曲げ式容器であって、前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで形成され、前記底面部と前記側壁面部との接線、前記底面部と前記側壁角面部との接点を谷折りして、前記底面部から前記側壁面部と前記側壁角面部を立ち上げるとともに、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部では、中央V字状部の2辺を谷折りし、前記側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁が形成され、更に、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部が形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項6に記載の発明の折り曲げ式容器は、請求項5に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の1.5倍〜3倍に形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項7に記載の発明の折り曲げ式容器は、請求項6に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の折り曲げ式容器形成用ブランクによれば、三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクであって、前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで形成されているので、前記底面部と前記側壁面部との接線及び前記底面部と前記側壁角面部との接点を谷折りして、前記底面部から前記側壁面部と前記側壁角面部を立ち上げるとともに、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部では、中央V字状部の2辺を谷折りし、側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁を形成し、さらに、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部を形成することにより折り曲げ式容器を容易に形成することができる。
そして形成された折り曲げ式容器は、側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁を形成し、さらに、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部を形成することにより折り曲げ式容器を容易に形成するので、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の折り畳みが前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の開放方向への応力を抑制し、さらに、フランジ角面部の折り返しにより前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の連接する前記フランジ角面部の開放方向への応力を抑制するので、折り畳み状態が効果的に維持でき、容器の形態を維持することができることになり、このため本発明の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いて形成する折り曲げ式容器には、特許文献1に記載された折り曲げ式容器のようなゴムリングが不要なのでコストを低減することができ、さらには外観も良い。
また、容器の解体にあっては、前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の折り畳みを解くといった簡単な作業により容易に解体することができる。
【0013】
請求項2に記載の折り曲げ式容器形成用ブランクによれば、請求項1に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の3倍以下に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた折り曲げ式容器では、容器の使用に十分な固定強度が得られる。また、前記側部V字状部の角度の1.5倍以上に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた折り曲げ式容器では、実質的に側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器を得ることができる。
【0014】
請求項3に記載の折り曲げ式容器形成用ブランクによれば、請求項2に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた折り曲げ式容器によれば、前記中央V字状部の2辺を谷折りし、前記側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねたとき、前記中央V字状部の左右に存在する前記側部V字状部と前記側壁面部とが接する接線同士が接触することになって、側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器を得ることができる。
【0015】
請求項4に記載の折り曲げ式容器形成用ブランクによれば、請求項1乃至3のいずれか1に記載の、底面部と側壁面部との接線、前記側壁面部と側壁角面部の接線、前記側壁面部と前記フランジ面部との接線、前記側壁角面部及び前記フランジ面部とフランジ角面部との接線、前記中央V字状部及び前記側部V字状部の各辺には、押し型による罫線が施されているので、底面部と側壁面部との接線、前記側壁面部と側壁角面部の接線、前記側壁面部及び前記側壁角面部とフランジ面部との接線、前記中央V字状部及び前記側部V字状部の各辺を容易に折り曲げることができ成形性がよい。
【0016】
請求項5に記載の折り曲げ式容器によれば、三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクを用いて、前記底面部の輪郭の各辺と接する側壁面部と側壁角面部を前記底面部の輪郭の各辺との接線から立ち上げて側壁を形成する折り曲げ式容器であって、前記側壁角面部及び前記側壁角面部に連接するフランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで形成され、前記底面部と前記側壁面部との接線及び前記底面部と前記側壁角面部との接点を谷折りして、前記底面部から前記側壁面部と前記側壁角面部を立ち上げるとともに、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部では、中央V字状部の2辺を谷折りし、側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁が形成され、さらに、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記フランジ角面部と前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部が形成されているので、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の折り畳みが前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の開放方向への応力を抑制し、さらに、フランジ角面部の折り返しが前記側壁角面部及び前記フランジ角面部の連接する前記フランジ角面部の開放方向への応力を抑制するので、折り畳み状態が効果的に維持でき、容器の形態を維持することができることになり、特許文献1に記載された折り曲げ式容器のようなゴムリングが不要なのでコストを低減することができ、さらには外観も良い。
また、容器の解体にあっては、前記側壁角面部及び前記フランジ面部の折り畳みを解くといった簡単な作業により容易に解体することができる。
【0017】
請求項6に記載の折り曲げ式容器によれば、請求項5に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の3倍以下に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器は使用に十分な固定強度が得られる。また、前記側部V字状部の角度の1.5倍以上に形成されているので、本発明の折り曲げ式容器は実質的に側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器を得ることができる。
【0018】
請求項7に記載の折り曲げ式容器によれば、請求項6に記載の、前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されているので、前記中央V字状部の2辺を谷折りし、前記側部V字状部と前記側壁面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねられた前記中央V字状部の左右に存在する前記側部V字状部と前記側壁面部とが接する接線同士が接触し、側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第1例を示す平面図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】図1の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の平面図である。
【図4】図3の折り曲げ式容器の一部拡大斜視図である。
【図5】図3の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
【図6】本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第2例を示す平面図である。
【図7】図6の一部拡大図である。
【図8】図6の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の平面図である。
【図9】図8の折り曲げ式容器の一部拡大斜視図である。
【図10】図8の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
【図11】本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第3例を示す一部拡大平面図である。
【図12】図11の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の一部拡大斜視図である。
【図13】図11の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランク及びこれを用いた折り曲げ式容器を実施するための形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第1例を示す平面図、図2は図1の一部拡大図、図3は図1の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の平面図、図4は図3の折り曲げ式容器の一部拡大斜視図、図5は図3の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
【0021】
まず、図1及び図2に示す折り曲げ式容器形成用ブランクについて説明する。
本例の折り曲げ式容器形成用ブランク1(以下、ブランク1という。)は、六角形の容器を形成するものであって、中央に六角形の底面部2が設けられ、底面部2の輪郭の各辺には接線3を介してそれぞれ側壁面部4が連接して設けられ、底面部2の角部に位置し隣接する側壁面部4,4間には側壁角面部5が配置されて側壁面部4,4に接線6,6を介して連接し且つ底面部2に接線3,3の交点(角部)との接点3aを介して連接して設けられ、各側壁面部4の外側辺に接線7を介してそれぞれフランジ面部8が連接して設けられ、さらに、各側壁角面部5の外側に位置し隣接するフランジ面部8,8間にはそれぞれフランジ角面部9が配置されてフランジ面部8と側壁角面部5にそれぞれ接線10,11を介して連接して設けられている。
【0022】
前記側壁角面部5及びフランジ角面部9は、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12と、中央V字状部12の辺12aを一方の辺13aとし側壁角面部5と側壁面部4とが接する接線6およびフランジ面部8とフランジ角面部9とが接する接線10を他方の辺13bとする、中央V字状部12の両側に隣接する略V字状の側部V字状部13とで構成されている。
【0023】
前記中央V字状部12の角度(開拡幅)θ1と側部V字状部13の角度(開拡幅)θ2,θ3にあっては、後述するところの、側壁面部4、側壁角面部5を底面部2から立ち上げて側壁を形成したときの立ち上がり角度を決めるもので、角度θ1,θ2,θ3が大きいと側壁の立ち上り角度が大きくなり、深い容器となり、また、角度θ1,θ2,θ3が小さいと側壁の立ち上り角度が小さくなり、浅い容器となる。
したがって、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bを、例えば湾曲状とする(途中で角度を変える)ことにより、断面形状が湾曲した側壁が得られることになる。
【0024】
本例では中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは直線となっており、断面形状が直線状の側壁が得られる。
中央V字状部12の角度θ1と側部V字状部13の角度θ2,θ3にあっては、特に限定されるものではなく、容器の使用目的に応じて適宜設定される。
また、中央V字状部12の角度θ1と側部V字状部13の角度θ2,θ3との関係にあっては、中央V字状部12の角度θ1は側部V字状部13の角度θ2,θ3の1.5倍〜3倍であることが好ましい。本例では、中央V字状部12の角度θ1は側部V字状部13の角度θ2,θ3の2倍に形成されている。
また、本例では、側部V字状部13の角度θ2,θ3は同角度となっており、対称の折り部が形成されるが、必ずしも同角度である必要はなく、側部V字状部13の角度θ2,θ3の角度を異ならせ折り部を非対称とすることにより装飾性を持たせることも可能である。
【0025】
また、本例では、底面部2と側壁面部4との接線3、側壁面部4と側壁角面部5の接線6、側壁面部4とフランジ面部8との接線7、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10、側壁角面部5とフランジ角面部9との接線11、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bには、押し型による罫線が施されている。
【0026】
本例のブランク1の基材にあっては、紙(ラミネート紙を含む。)、樹脂シート、金属薄板など、折り曲げた際にその形状を保持する性質を有するものが使用される。
なお、本例では、ブランク1は六角形の容器を形成するもとなっているが、三角形、四角形、五角形、八角形など特に限定されない。
【0027】
次に、上記図1及び図2に示すブランク1を用いた折り曲げ式容器について、図3乃至図5を参照して説明する。
本例の折り曲げ式容器14は、ブランク1における、底面部2と接する側壁面部4との接線3、底面部2と接する側壁角面部5との接点3aを谷折りして、底面部2から側壁面部4と側壁角面部5を立ち上げるとともに、立ち上げた側壁角面部5及びフランジ角面部9では、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13(側壁角面部5)と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13(フランジ角面部9)とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねるように折り畳んで側壁15が形成されている。
さらに、この状態で、フランジ面部8と側壁面部4及びフランジ角面部9と側壁角面部5とが接する接線7,11を山折りして外向きのフランジ部16が形成されている。
【0028】
このように構成した折り曲げ式容器14によれば、立ち上げた側壁角面部5及びフランジ角面部9の折り畳みが、側壁角面部5及びフランジ角面部9の開放方向への応力を抑制し、さらに、フランジ角面部9の折り返しにより側壁角面部5及びフランジ角面部9の開放方向への応力をより効果的に抑制することになり、折り畳み状態が効果的に維持でき、折り曲げ式容器14の形態を維持することができる。
そして、折り曲げ式容器14の解体にあっては、側壁角面部5及びフランジ面部9の折り畳みを解くといった簡単な作業により容易に解体することができる。
【0029】
また、中央V字状部12の角度θ1は側部V字状部13の角度θ2,θ3の1.5倍〜3倍に形成されることが好ましい。中央V字状部12の角度θ1が側部V字状部13の角度θ2,θ3の3倍以下に形成されていると、折り曲げ式容器14に、容器の使用に十分な固定強度が得られる。また、側部V字状部の角度θ2,θ3の1.5倍以上に形成されていると、実質的に側壁の内面に隙間のない折り曲げ式容器14を得ることができる。
本例では、中央V字状部12の角度θ1は側部V字状部13の角度θ2,θ3の2倍に形成されているので、ブランク1を用いた折り曲げ式容器では、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねたとき、中央V字状部12の左右に存在する側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6,6同士が接触することになって、側壁15の内面に隙間のない折り曲げ式容器14を得ることができる。
【0030】
また、本例では、底面部2と側壁面部4との接線3、側壁面部4と側壁角面部5の接線6、側壁面部4とフランジ面部8との接線7、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10、側壁角面部5とフランジ角面部9との接線11、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bには、押し型による罫線が施されているので、容易に折り曲げることができ成形性がよい。
【0031】
なお、折り畳んだ側壁角面部5及びフランジ角面部9は、必要に応じて接着剤等で接着する、或いは基材がラミネート紙や樹脂シートの場合は、樹脂を熱溶着するなどして固着してもよい。この場合、折り畳んだ側壁角面部5及びフランジ角面部9は開放方向への応力が抑制されているので、強固に接着する必要はなく、固着力を小さくすることが可能なので易解体性を損なわない。
【0032】
図6は本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第2例を示す平面図、図7は図6の一部拡大図、図8は図6の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の平面図、図9は図8の折り曲げ式容器の一部拡大斜視図、図10は図8の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
同図において、図1乃至図5に示した第1例と対応する部分には同一の符号を付し、第1例と対応する部分の構成の説明は第1例を援用して説明する。
【0033】
まず、図6に示す折り曲げ式容器形成用ブランクについて説明する。
本例の折り曲げ式容器形成用ブランク1(以下、ブランク1という。)は、第1例と同様、六角形の容器を形成するものであって、中央に六角形の底面部2が設けられ、底面部2の輪郭の各辺には接線3を介してそれぞれ側壁面部4が連接して設けられ、底面部2の角部に位置し隣接する側壁面部4,4間には側壁角面部5が配置されて側壁面部4,4に接線6,6を介して連接し且つ底面部2に接線3,3の交点(角部)との接点3aを介して連接して設けられ、各側壁面部4の外側辺に接線7を介してそれぞれフランジ面部8が連接して設けられ、さらに、各側壁角面部5の外側に位置し隣接するフランジ面部8,8間にはそれぞれフランジ角面部9が配置されてフランジ面部8と側壁角面部5にそれぞれ接線10,11を介して連接して設けられている。
【0034】
前記側壁角面部5及びフランジ角面部9は、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12と、中央V字状部12の辺12aを一方の辺13aとし側壁角面部5と側壁面部4とが接する接線6およびフランジ面部8とフランジ角面部9とが接する接線10を他方の辺13bとする、中央V字状部12の両側に隣接する略V字状の側部V字状部13とで構成されている。
【0035】
本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bが湾曲状(途中で角度を変える)となっている。更に詳細には、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分Aを形成し、次いで徐々に拡開して広角部分Bを形成した略湾曲形状となり、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分Cを形成している。
その他の構成は第1例と同様なので、第1例を援用してその説明を省略する。
【0036】
次に、上記図6、図7に示すブランク1を用いた折り曲げ式容器について、図8乃至図10を参照して説明する。
本例の折り曲げ式容器14は、前記第1例の折り曲げ式容器14と同様の手順で折り曲げられた構成となっており、前記第1例の説明を援用し、第1例と異なる構成のみを説明する。
【0037】
本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分Aを形成し、次いで徐々に拡開して広角部分Bを形成した略湾曲形状となっているので中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねたとき、側壁15は、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分Aが内側に緩やかに湾曲した状態を呈し、次いで広角部分Bで立ち上がりが強くなる。また、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分Cを形成しているので、フランジ面部8と折り畳んだ状態にあるフランジ角面部9を側壁面部4との接線7及び側壁角面部5との接線11から外向きに折り曲げてフランジ部16を形成したとき、フランジ面部8とフランジ角面部9の折込が深くなる(図9)。
その他の構成は第1例と同様なので、第1例を援用してその説明を省略する。
【0038】
このように構成した第2例の折り曲げ式容器14によれば、本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から狭角部分Aを形成し、次いで徐々に拡開して広角部分Bを形成した略湾曲形状となっているので、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねたとき、側壁15は、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から狭角部分Aが内側に緩やかに湾曲した状態を呈するので、底面部2と側壁15との間に角部が無く、内容物をスプーン等で容易に取り出すことができる。
【0039】
また、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分Cを形成しているので、フランジ面部8と折り畳んだ状態にあるフランジ角面部9を側壁面部4との接線7及び側壁角面部5との接線11から外向きに折り曲げてフランジ部16を形成したとき、フランジ面部8とフランジ角面部9の折込が深くなり、フランジ角面部9を外方向へ折り曲げたとき、この折り曲げが折り畳まれている側壁角面部5及びフランジ角面部9の開放方向への応力をより一層効果的に抑制することになり、折り畳み状態が効果的に維持でき、折り曲げ式容器14の形態を維持することができる。
その他の作用効果は第1例と同様なので、第1例を援用してその説明を省略する。
【0040】
図11は本発明に係る折り曲げ式容器形成用ブランクの第3例を示す一部拡大平面図、図12は図11の折り曲げ式容器形成用ブランクを用いた本発明に係る折り曲げ式容器の一部拡大斜視図、図13は図11の折り曲げ式容器の一部拡大側面図である。
同図において、図6乃至図10に示した第2例と対応する部分には同一の符号を付し、第2例と対応する部分の構成の説明は第2例を援用して説明する。
【0041】
まず、図11に示す折り曲げ式容器形成用ブランクについて説明する。
本例の折り曲げ式容器形成用ブランク1(以下、ブランク1という。)は、第2例と同様、六角形の容器を形成するものであって、中央に六角形の底面部2が設けられ、底面部2の輪郭の各辺には接線3を介してそれぞれ側壁面部4が連接して設けられ、底面部2の角部に位置し隣接する側壁面部4,4間には側壁角面部5が配置されて側壁面部4,4に接線6,6を介して連接し且つ底面部2に接線3,3の交点(角部)との接点3aを介して連接して設けられ、各側壁面部4の外側辺に接線7を介してそれぞれフランジ面部8が連接して設けられ、さらに、各側壁角面部5の外側に位置し隣接するフランジ面部8,8間にはそれぞれフランジ角面部9が配置されてフランジ面部8と側壁角面部5にそれぞれ接線10,11を介して連接して設けられている。
【0042】
前記側壁角面部5及びフランジ角面部9は、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12と、中央V字状部12の辺12aを一方の辺13aとし側壁角面部5と側壁面部4とが接する接線6およびフランジ面部8とフランジ角面部9とが接する接線10を他方の辺13bとする、中央V字状部12の両側に隣接する略V字状の側部V字状部13とで構成されている。
【0043】
本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bが、第2例と同様に湾曲状(途中で角度を変える)となっている。更に詳細には、本例では、側壁角面部5と底面部2の接点3aを谷底とする略V字状の中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分を形成し、次いで徐々に拡開して略中間位置で大きく拡開した広角部分を形成し、次いで再び狭角部分を形成した略湾曲形状となり、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分を形成している。
その他の構成は第2例と同様なので、第2例を援用してその説明を省略する。
【0044】
次に、上記図11に示すブランク1を用いた折り曲げ式容器について、図12、図13を参照して説明する。
本例の折り曲げ式容器14は、前記第2例の折り曲げ式容器14と同様の手順で折り曲げられた構成となっており、前記第2例の説明を援用し、第2例と異なる構成のみを説明する。
【0045】
本例では、中央V字状部12を構成する辺12a,12a及び側部V字状部13を構成する辺13a,13bは、側壁面部4と側壁角面部5の接線6の範囲において、それぞれ、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分を形成し、次いで徐々に拡開して略中間位置で大きく拡開した広角部分を形成し、後半にかけて再び狭角部分を形成した略湾曲形状となっているので、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねたとき、側壁15は、中央V字状部12と側部V字状部13の谷底(側壁角面部5と底面部2の接点3a)から先ず狭角部分が緩やかに内側に湾曲した状態を呈し、次いで略中間位置の広角部分が大きく湾曲して立ち上がり、次いで狭角部分が外側に僅かに湾曲した状態を呈する。また、フランジ面部8とフランジ角面部9との接線10の範囲において、狭角部分を形成しているので、フランジ面部8と折り畳んだ状態にあるフランジ角面部9を側壁面部4との接線7及び側壁角面部5との接線11から外向きに折り曲げてフランジ部16を形成したとき、フランジ面部8とフランジ角面部9の折込が深くなる(図12)。
【0046】
このように構成した第3例の折り曲げ式容器14によれば、本例では、中央V字状部12の2辺12a,12aを谷折りし、側部V字状部13と側壁面部4とが接する接線6および側部V字状部13とフランジ面部8とが接する接線10を山折りして側部V字状部13の内面を中央V字状部12の内面に重ねるようにして折り畳み、フランジ面部8と折り畳んだ状態にあるフランジ角面部9を側壁面部4との接線7及び側壁角面部5との接線11から外向きに折り曲げてフランジ部16を形成したとき、側壁15とフランジ部16の折り曲げ角度が大きくなる。これにより側壁角面部5及びフランジ角面部9の開放方向への応力を一層効果的に抑制することができることになり、折り畳み状態が効果的に維持でき、折り曲げ式容器14の形態を維持することができる。
その他の作用効果は第1例と同様なので、第1例を援用してその説明を省略する。
【符号の説明】
【0047】
1 ブランク
2 底面部
3 接線
3a 接点
4 側壁面部
5 側壁角面部
6、7 接線
8 フランジ面部
9 フランジ角面部
10、11 接線
12 中央V字状部
12a 辺
13 側部V字状部
13a、13b 辺
14 折り曲げ式容器
15 側壁
16 フランジ部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクであって、
前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで構成されていることを特徴とする折り曲げ式容器形成用ブランク。
【請求項2】
前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の1.5倍〜3倍に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の折り曲げ式容器形成用ブランク。
【請求項3】
前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の折り曲げ式容器形成用ブランク。
【請求項4】
底面部と側壁面部との接線、前記側壁面部と側壁角面部の接線、前記側壁面部と前記フランジ面部との接線、前記側壁角面部及び前記フランジ面部とフランジ角面部との接線、前記中央V字状部及び前記側部V字状部の各辺には、押し型による罫線が施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の折り曲げ式容器形成用ブランク。
【請求項5】
三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクを用いて、前記底面部の輪郭の各辺と接する側壁面部と側壁角面部を前記底面部の輪郭の各辺との接線から立ち上げて側壁を形成する折り曲げ式容器であって、
前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで形成され、前記底面部と前記側壁面部との接線、前記底面部と前記側壁角面部との接点を谷折りして、前記底面部から前記側壁面部と前記側壁角面部を立ち上げるとともに、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部では、中央V字状部の2辺を谷折りし、前記側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁が形成され、更に、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記フランジ角面部と前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部が形成されていることを特徴とする折り曲げ式容器。
【請求項6】
前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の1.5倍〜3倍に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の折り曲げ式容器。
【請求項7】
前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の折り曲げ式容器。
【請求項1】
三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクであって、
前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで構成されていることを特徴とする折り曲げ式容器形成用ブランク。
【請求項2】
前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の1.5倍〜3倍に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の折り曲げ式容器形成用ブランク。
【請求項3】
前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の折り曲げ式容器形成用ブランク。
【請求項4】
底面部と側壁面部との接線、前記側壁面部と側壁角面部の接線、前記側壁面部と前記フランジ面部との接線、前記側壁角面部及び前記フランジ面部とフランジ角面部との接線、前記中央V字状部及び前記側部V字状部の各辺には、押し型による罫線が施されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載の折り曲げ式容器形成用ブランク。
【請求項5】
三角形以上の角形をした底面部と、前記底面部の輪郭の各辺に連接する側壁面部と、前記底面部の角部に位置し隣接する前記側壁面部間に配置されて前記側壁面部と前記底面部にそれぞれ連接する側壁角面部と、前記側壁面部の外側辺に連接するフランジ面部と、前記側壁角面部の外側に位置し隣接する前記フランジ面部間に配置されて前記フランジ面部と前記側壁角面部にそれぞれ連接するフランジ角面部とが設けられている折り曲げ式容器形成用ブランクを用いて、前記底面部の輪郭の各辺と接する側壁面部と側壁角面部を前記底面部の輪郭の各辺との接線から立ち上げて側壁を形成する折り曲げ式容器であって、
前記側壁角面部及び前記フランジ角面部は、前記側壁角面部と前記底面部の接点を谷底とする略V字状の中央V字状部と、中央V字状部の両側に前記中央V字状部の辺を一辺とし前記側壁角面部と前記側壁面部とが接する接線および前記フランジ面部とフランジ角面部とが接する接線を他辺とする略V字状の側部V字状部とで形成され、前記底面部と前記側壁面部との接線、前記底面部と前記側壁角面部との接点を谷折りして、前記底面部から前記側壁面部と前記側壁角面部を立ち上げるとともに、前記立ち上げた前記側壁角面部及び前記フランジ角面部では、中央V字状部の2辺を谷折りし、前記側部V字状部と前記側壁面部および前記フランジ面部とが接する接線を山折りして側部V字状部の内面を中央V字状部の内面に重ねるように折り畳んで側壁が形成され、更に、この状態で、前記フランジ面部と前記側壁面部及び前記フランジ角面部と前記側壁角面部とが接する接線を山折りして外向きのフランジ部が形成されていることを特徴とする折り曲げ式容器。
【請求項6】
前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の1.5倍〜3倍に形成されていることを特徴とする請求項5に記載の折り曲げ式容器。
【請求項7】
前記中央V字状部の角度は、前記側部V字状部の角度の2倍に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の折り曲げ式容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−86859(P2013−86859A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230814(P2011−230814)
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(000183484)日本製紙株式会社 (981)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月20日(2011.10.20)
【出願人】(000183484)日本製紙株式会社 (981)
【Fターム(参考)】
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