説明

折り畳み式オットマン装置

【課題】特に椅子やソファーの前に取り付ける足乗せ用の折り畳み式オットマン装置を提供する。
【解決手段】ベースと、第一回転ケースと、第二回転ケースとを有し、その内、該ベースは、固定座と、該固定座に取り付けられる第一段階回転部材とを備え、該第一回転ケースは、後端が該ベースに枢設される第一ケースと、該第一ケースに設置される第二段階回転部材とを備え、該ベースに枢設され、該第一段階回転部材に駆動され、該第二回転ケースは、後端が該第一ケースの前端に枢設される第二ケースを備え、該第一回転ケースに枢設され、該第二段階回転部材に駆動され、該第一回転ケースの下面に折り畳めるものを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、椅子に関し、特に椅子やソファーの前に取り付ける足乗せ用の折り畳み式オットマン装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
椅子は、人が座る際に人間の重さを支えるものである。既存の椅子は、座部と、背もたれとを有し、その背もたれは座る人のニーズに応じて傾斜角度が調整可能なものである。
【0003】
しかしながら、例えば、長時間自動車での旅行等で、人間が椅子に長時間座り、足を長時間曲げることで、筋肉の疲労及び足の痛みや浮腫みを引き起こすおそれがあった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存の椅子は、座部及び背もたれを有するが、長時間自動車に乗る場合等、長時間座席に座る場合、足を曲げたままで、痛み又は浮腫みを引き起こすという問題があった。この問題を解決するために、本発明に係る折り畳み式オットマン装置を開発し、長時間座席に座っていても足を伸ばすことができ、リラックスできる折り畳み式オットマン装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した問題を解決するために、本発明に係る折り畳み式オットマン装置は、固定座と、該固定座に取り付けられる第一段階回転部材とを備えるベースと、
後端が前記ベースに枢設される第一ケースと、該第一ケースに設置される第二段階回転部材とを備え、前記ベースに枢設され、前記第一段階回転部材に駆動される第一回転ケースと、
後端が前記第一ケースの前端に枢設される第二ケースを備え、前記第一回転ケースに枢設され、第二段階回転部材に駆動され、該第一回転ケースの下面に折り畳み可能である第二回転ケースと、を有するものである。
【0006】
前記第一段階回転部材は、固定座に配置される第一段階直流機と、
それぞれ、該固定座に取り付けられるケースと、第一段階直流機に駆動される第一段階ウォーム歯車と、該第一段階ウォーム歯車と噛み合う第一段階ウォームと、該第一段階ウォームに同軸に設けられる小ギアと、該小ギアと噛み合う大ギアと、該大ギアに延設される回転軸とを備えると共に、該固定座の両側に配置される2つのギア部材と、
第一ケースの後端各側と対応するギア部材との間に取り付けられると共に、それぞれ回転軸により駆動される2つの第一段階角度調整器とを有することが好ましい。
【0007】
前記第二段階回転部材は、第一ケースの後端に配置される第二段階直流機と、該第一ケースの両端に配置される2つの二級ウォーム部材と、2つの第二段階角度調整器とを備え、
その内、該各二級ウォーム部材は、第二段階直流機に駆動される第二段階第一ウォ−ムと、該第二段階第一ウォ−ムと噛み合う第二段階第一ウォ−ムギアと、該第二段階第一ウォ−ムギアに同軸に延設される第二段階第二ウォ−ムと、該第二段階第二ウォ−ムと噛み合う第二段階第二ウォ−ムギアと、該第二段階第二ウォ−ムギアに同軸に延設される駆動輪と、該第一ケースの前端に回転可能に設置される従動輪と、該駆動輪及び従動輪に巻回されるベルトと、該従動輪に同軸に設けられる伝動軸とを有し、
該第二段階角度調整器は、第二ケースの後端両側と第一ケースとの間にそれぞれ取り付けられ、伝動軸により駆動されることが好ましい。
【0008】
前記第一回転ケースと第二回転ケースとの間に支持フレームが枢設される。
【0009】
前記支持フレームは、2つの支持足部を備え、該各支持足部の上端にキャップが取り付けられ、該キャップは、伝動軸をカバーするように、第一ケースと第二ケースとの枢設部分に取り付けられ、内側底面に当接ブロックが凸設され、
前記伝動軸の一端に押圧ブロックが周設され、該押圧ブロックが伝動軸と連動して回転し、その回転によって、押圧ブロックがキャップの当接ブロックに当接可能である。
【0010】
前記キャップの開口縁部に凹部が凹設され、該凹部の両端にそれぞれ当接側壁が形成され、
前記伝動軸と連動しないように該伝動軸の一端にリングが環設され、該リングの外周面に凸部が凸設され、該凸部がキャップの凹部の当接側壁に当接可能である。
【0011】
前記足置き台が第二回転ケースに枢設される。
【0012】
前記第二ケースに第三段階回転部材が設置され、該第三段階回転部材は、第三段階直流機と、2つの後部第三段階第一ウォ−ムと、2つの前部第三段階第一ウォ−ムと、2つの第三段階可撓軸とを有し、該第三段階直流機は、該第二ケースの後端に配置され、該後部第三段階第一ウォ−ムはそれぞれ、該第二ケースの後端両側に設置され、該第三段階直流機に駆動される第三階段後ウォームと、該第三階段後ウォームと噛み合うように、該第三段階可撓軸の一端に連結される第三階段後ウォームギアとを備え、該前部第三段階第一ウォ−ムはそれぞれ、該第二ケースの前端両側に設置され、該第三段階可撓軸の他端に連結される第三段階ウォームと、該第三段階ウォームと噛み合う第三段階ウォームギアと、軸体及び該軸体の一端に設けられる歯車を有すると共に、該歯車が第三段階ウォームギアと噛み合う伝動軸とを備え、該第三段階可撓軸はそれぞれ、該後部第三段階第一ウォ−ム及び前部第三段階第一ウォ−ムを連動させ、
前記足置き台は、後端両側の近傍にそれぞれ連結アームが設けられ、該連結アームは、前記第二回転ケースの前端の伝動軸に固定されることが好ましい。
【0013】
前記ケースのうち一方のケースの一内側壁に2つの第一接触スイッチが間隔をおいて取り付けられ、
第二当接部は、回転軸の回転によりそれら第一接触スイッチの一つに接触することが好ましい。
【0014】
前記第一ケースの後端一側における二級ウォーム部材に2つの接触検知スイッチが設置され、
前記接触検知スイッチの近傍に設置されるように、駆動輪に同軸に延設されるネジ棒が設けられ、該ネジ棒に長手方向に沿って移動自在なナットが螺合され、該ナットの外周面に接触タブが延設され、該接触タブは、該2つの接触検知スイッチとの間に介在すると共に、ナットの螺旋移動によりそれら接触検知スイッチのいずれかと接触することが好ましい。
【0015】
前記第二ケースの底面において、一方の前部第三段階第一ウォ−ムの近傍に第三段階接触検知スイッチが取り付けられ、第三段階直流機の近傍に第三段階接触検知スイッチが取り付けられ、
前記足置き台の一方の連結アームに止め凸部が延設され、該止め凸部は第三段階接触検知スイッチと接触可能であり、また、該足置き台が第二回転ケースの底面に向かって折り畳まれた時に他方の連結アームが第三段階接触検知スイッチに接触可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る折り畳み式オットマン装置は、第一回転ケースをベースに対して枢転して展開すると共に、第二回転ケースを第一回転ケースに対して枢転して展開することができるので、使用者の足をオットマン装置に置いて快適に伸ばしてもよく、筋肉の疲労を解消することができる。また、本発明に係る折り畳み式オットマン装置を折り畳んで収納してもよく、車内などの置き場所の空間を節約し、使用上、実用性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る折り畳み式オットマン装置を折り畳んだ状態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る折り畳み式オットマン装置を展開した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る折り畳み式オットマン装置を展開した状態を示す底面視斜視図である。
【図4】本発明に係る折り畳み式オットマン装置におけるベースを示す斜視図である。
【図5】本発明に係る折り畳み式オットマン装置におけるベースの部分拡大斜視図である。
【図6】本発明に係る折り畳み式オットマン装置における第二段階回転部材の部分拡大斜視図である。
【図7】本発明に係る折り畳み式オットマン装置における第二段階回転部材の部分拡大斜視図である。
【図8】本発明に係る折り畳み式オットマン装置における第二段階回転部材の部分拡大斜視図である。
【図9】本発明に係る折り畳み式オットマン装置における第三段階回転部材及び足置き台の斜視図である。
【図10】本発明に係る折り畳み式オットマン装置における第三段階回転部材の部分拡大分解図である。
【図11】本発明に係る折り畳み式オットマン装置における伝動軸及び支持フレームを示す部分分解斜視図である。
【図12】本発明に係る折り畳み式オットマン装置を折り畳んだ状態を示す側面図である。
【図13】本発明に係る折り畳み式オットマン装置の第二回転ケースを展開途中の状態を示す側面図である。
【図14】本発明に係る折り畳み式オットマン装置を完全に展開した状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して本発明の適切な実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
図1乃至図3に示すように、本発明に係る折り畳み式オットマン装置は、ベース10と、第一回転ケース20と、第二回転ケース30と、支持フレーム40と、足置き台50とを有する。
【0020】
前記ベース10は、椅子やソファなどの座席の前側に取り付けられ、固定座11及び第一段階回転部材を備え、該第一段階回転部材は、固定座11に取り付けられ、第一段階直流機12と、2つのギア部材13と、2つの第一段階角度調整器14を有し、該第一段階直流機12は、固定座11の中央に配置され、両端にそれぞれ可撓軸121が設置される。
【0021】
図4及び図5に示すように、前記ギア部材13はそれぞれ、固定座11の両側にそれぞれ配置され、該各ギア部材13は、前記固定座11の一側に取り付けられるケース131、131Aと、前記可撓軸121により駆動される第一段階ウォーム歯車132と、該第一段階ウォーム歯車132と噛み合う第一段階ウォーム133と、該第一段階ウォーム133の一側中心に同軸に設けられる小ギア134と、該小ギア134と噛み合う大ギア135と、該大ギア135に同軸に延設される回転軸136、136Aとを有する。なお、一方のギア部材13におけるケース131の内側壁には、ストッパ137が取り付けられる。
【0022】
さらに、該一方のギア部材13の回転軸136に第一当接部138が周設され、該第一当接部138は、回転軸136の回転によりストッパ137の上部または下部に当接する。図2に示すように、他方のギア部材13の回転軸136Aには、第二当接部138Aが周設され、該他方のギア部材13のケース131Aの内側壁に2つの第一接触スイッチ139、139Aが間隔をおいて取り付けられ、該第二当接部138Aは、回転軸136Aの回転により第一接触スイッチ139または第一接触スイッチ139Aに接触する。
【0023】
図2及び図5に示すように、前記第一回転ケース20は、ベース10に枢設されると共に、第一段階回転部材に駆動され、第一ケース21及び第二段階回転部材を備え、該第一ケース21の後端が2つのギア部材13との間に位置して枢設され、該第一ケース21の後端両側とギア部材13のケース131、131Aとの間それぞれに前記第一段階角度調整器14が取り付けられ、また、該第一段階角度調整器14は回転軸136,136Aにより駆動され、それにより第一回転ケース20をベース10に対して安定して枢転させることが出来る。該第一段階角度調整器14は現在の自動車分野で周知な技術なので、詳細な説明を省略する。
【0024】
図6に示すように、前記第二段階回転部材は、第一ケース21に設置され、第二段階直流機22と、2つの二級ウォーム部材23と、2つの第二段階角度調整器24とを有し、該第二段階直流機22は、第一ケース21の後端中央に配置され、両端にそれぞれ可撓軸221が設置され、該二級ウォーム部材23は、第一ケース21の両端それぞれに配置される。
【0025】
図6乃至図8に示すように、前記各二級ウォーム部材23は、第二段階第一ウォ−ム231と、第二段階第一ウォ−ムギア232と、第二段階第二ウォ−ム233と、第二段階第二ウォ−ムギア234と、駆動輪235と、従動輪236と、ベルト237と、伝動軸25とを有し、該第二段階第一ウォ−ム231は、可撓軸221に連接されて第二段階直流機22により駆動され、該第二段階第一ウォ−ムギア232は、第二段階第一ウォ−ム231と噛み合い、該第二段階第二ウォ−ム233は、第二段階第一ウォ−ムギア232の一端から同軸に延設され、該第二段階第二ウォ−ムギア234は、第二段階第二ウォ−ム233と噛み合い、該駆動輪235は、第二段階第二ウォ−ムギア234の一側中心から同軸に延設され、該従動輪236は、回転可能に第一ケース21の前端に設置され、該ベルト237は、駆動輪235及び従動輪236に巻回され、該伝動軸25は、従動輪236の一側に同軸に取り付けられる。
【0026】
前記二級ウォーム部材23のうち一方はさらに、接触検知スイッチ238、238A及びネジ棒239を備え、該接触検知スイッチ238、238Aは、第一ケース21の後端一側の二級ウォーム部材23に設置され、該ネジ棒239は、接触検知スイッチ238、238Aの近傍に設置されると共に、駆動輪235に同軸に延設され、また、該ネジ棒239に長手方向に沿って移動自在なナット2391が螺合され、該ナット2391の外周面に接触タブ2392が延設され、該接触タブ2392は、該接触検知スイッチ238、238Aとの間に介在すると共に、ナット2391の螺旋移動により接触検知スイッチ238または接触検知スイッチ238Aと接触する。
【0027】
図2及び図8に示すように、前記第二回転ケース30は、第一回転ケース20に枢設され、第二段階回転部材に駆動され、第二ケース31及び第三段階回転部材を備え、該第二ケース31の後端は、第一回転ケース20の第一ケース21の前端に枢設され、該第二ケース31の後端両側と第一ケース21の前端両側との間それぞれに前記第二段階角度調整器24が取り付けられ、該第二段階角度調整器24は伝動軸25により駆動され、それにより第二回転ケース30が第一回転ケース20に対して安定して枢転すると共に、第二回転ケース30を第一回転ケース20の下面に折り畳むことができる。
【0028】
図9に示すように、前記第三段階回転部材は、第二ケース31に設置され、第三段階直流機32と、2つの後部第三段階第一ウォ−ム33と、2つの前部第三段階第一ウォ−ム34と、2つの第三段階可撓軸35とを有し、該第三段階直流機32は、第二ケース31の後端中央に配置され、両端にそれぞれ可撓軸321が設けられ、該後部第三段階第一ウォ−ム33はそれぞれ、第二ケース31の後端両側に設置され、該前部第三段階第一ウォ−ム34はそれぞれ、第二ケース31の前端両側に設置され、該第三段階可撓軸35はそれぞれ、該後部第三段階第一ウォ−ム33及び前部第三段階第一ウォ−ム34を連動させる。
【0029】
図10に示すように、前記各後部第三段階第一ウォ−ム33は、第三階段後ウォーム331及び第三階段後ウォームギア332を備え、該第三階段後ウォーム331は、可撓軸321に連接されて第三段階直流機32により駆動され、該第三階段後ウォームギア332は、第三階段後ウォーム331と噛み合い、第三段階可撓軸35の一端に連結される。前記各前部第三段階第一ウォ−ム34は、第三段階ウォーム341と、第三段階ウォームギア342と、第三段階ギア343と、伝動軸344とを備え、該第三段階ウォーム341は、第三段階可撓軸35の他端に連結され、該第三段階ウォームギア342は、第三段階ウォーム341と噛み合い、該第三段階ギア343は、第三段階ウォームギア342の一側中央に同軸に設けられ、該伝動軸344は、軸体及び該軸体の一端に設けられる歯車を備え、該歯車が第三段階ギア343と噛み合う。
【0030】
図3に示すように、前記第二ケース31の底面において、一方の前部第三段階第一ウォ−ム34の近傍に第三段階接触検知スイッチ36が取り付けられ、第三段階直流機32の近傍に第三段階接触検知スイッチ36Aが取り付けられる。
【0031】
図2及び図11に示すように、前記支持フレーム40は、第一回転ケース20と第二回転ケース30との間に枢設され、2つの支持足部41及び連結リンク42を備え、該各支持足部41は、上端にキャップ411が取り付けられ、下端に回転可能な輪部412が取り付けられ、該連結リンク42は、該2つの支持足部41の間に設置され、両端がそれぞれ該2つの支持足部41の下端近傍に連結される。
【0032】
前記キャップ411は、伝動軸25をカバーするように、第一ケース21と第二ケース31との枢設部分に取り付けられる。キャップ411は、その内側底面に当接ブロック413が凸設され、開口縁部に凹部414が凹設され、該凹部414の両端にそれぞれ当接側壁が形成される。前記各伝動軸25は、一端に押圧ブロック251が周設され、該押圧ブロック251が伝動軸25と連動して回転し、その回転によって、該押圧ブロック251をキャップ411の当接ブロック413に当接させることができる。該各伝動軸25の一端には、ベアリングが環設され、該ベアリングにリング252が環設される。この構造のため、該リング252が伝動軸25と連動することはなく、また、該リング252の外周面に凸部253が凸設され、該凸部253をキャップ411の凹部414の当接側壁に当接させることができる。
【0033】
図2及び図9に示すように、前記足置き台50は、第二回転ケース30に枢設され、足置き台50の後端両側にそれぞれ連結アーム51が延設され、該連結アーム51はそれぞれ、第二ケース31の前端の伝動軸344に取り付けられ、その伝動軸344を駆動させると、足置き台50が第二回転ケース30に対して回転して、足置き台50が第二回転ケース30の底面に向かって折り畳まれ第三段階接触検知スイッチ36Aと接触することができる。一方の連結アーム51に止め凸部511が延設され、該止め凸部511が第三段階接触検知スイッチ36と接触することができる。
【0034】
図1、図5及び図12に示すように、本発明に係る折り畳み式オットマン装置を展開して使用する場合、第一段階直流機12を駆動して第一段階ウォーム歯車132を回転させ、この第一段階ウォーム歯車132の回転により、第一段階ウォーム133、小ギア134、大ギア135、回転軸136を順次に連動して第一段階角度調整器14を駆動して回転させ、それにより第一回転ケース20をベース10に対して枢転して展開させることができる。
【0035】
図2及び図4に示すように、第一回転ケース20をベース10に対して枢転させる場合、一方の回転軸136の回転により第一当接部138を回転させ、他方の回転軸136Aの回転により第二当接部138Aを回転させる。さらに、第一回転ケース20がベース10に対して90度回転すると、第一当接部138がストッパ137の上部に当接すると共に、第二当接部138Aが一方の第一接触スイッチ139に接触する。この第二当接部138Aが第一接触スイッチ139に接触すると、第一接触スイッチ139に接続された電気回路が検知されて、該電気回路がループ回路になっているか、すなわち第一回転ケース20の90度の回転が完了したかがチェックされる。
【0036】
図6乃至図8に示すように、第二回転ケース30を第一回転ケース20に対して回転させる場合、第二段階直流機22を駆動して可撓軸221を介して第二段階第一ウォ−ム231を回転させ、この第二段階第一ウォ−ム231の回転により、第二段階第一ウォ−ムギア232、第二段階第二ウォ−ム233、第二段階第二ウォ−ムギア234、駆動輪235を順次に連動して回動させ、該駆動輪235がベルト237を介して従動輪236及び伝動軸25を回転させ、それにより第二回転ケース30を第一回転ケース20に対して枢転して展開させることができる。
【0037】
図11及び図13に示すように、第二回転ケース30が第一回転ケース20に対して前方に向かって0度から90度に回転している間は、伝動軸25の押圧ブロック251が支持足部41の当接ブロック413に当接していない状態であり、第二回転ケース30が第一回転ケース20に対して前方に向かって90度から180度に回転している間は、伝動軸25の押圧ブロック251が支持足部41の当接ブロック413に当接して、支持フレーム40が第一回転ケース20に対して前方に向かって回転する。
【0038】
図6に示すように、第二回転ケース30を第一回転ケース20に対して枢転する場合は、ネジ棒239を回転させることによって、ナット2391を軸方向に沿って移動させる。図14に示すように、第二回転ケース30を第一回転ケース20に対して前方に向かって180度になるように回転させると共に、支持フレーム40を第一回転ケース20に対して前方に向かって90度になるように回転させると、ナット2391の接触タブ2392が接触検知スイッチ238と接触し、この時、該接触検知スイッチ238に接続された電気回路が検知されて、該電気回路がループ回路になっているか、すなわち第二回転ケース30の180度の回転が完了したかどうかがチェックされる。さらに、その第二回転ケース30が完全に展開すると、伝動軸25のリング252の凸部253が一方の支持足部41の凹部414の当接側壁に当接する。
【0039】
図9、図10及び図14に示すように、第三段階直流機32を駆動して第三階段後ウォーム331を回転させ、この第三階段後ウォーム331の回転により、第三階段後ウォームギア332、第三段階可撓軸35、第三段階ウォーム341、第三段階ウォームギア342、第三段階ギア343、伝動軸344が順次連動して回転すると、足置き台50が第二回転ケース30に対して展開する。この足置き台50を第二回転ケース30に対して展開すると、連結アーム51の止め凸部511が第三段階接触検知スイッチ36に接触し、足置き台50の回転が止まる。この時、その第三段階接触検知スイッチ36に接続された電気回路が検知されて、該電気回路がループ回路になっているか、すなわち、足置き台50が完全に展開したかどうかがチェックされる。
【0040】
本発明に係る折り畳み式オットマン装置は、三段階式の折り畳み構造を有するので、オットマンの長さを伸長し、使用者が足を第一回転ケース20及び第二回転ケース30に置きながら、足裏で足置き台50を踏むことができるので、筋肉の疲労が減少し、快適になる。また、その第一回転ケース20及び第二回転ケース30にさらにスポンジパッドを設置すれば、オットマン装置の使い心地がよくなる。また、本発明に係る折り畳み式オットマン装置は、支持フレーム40を備えることから、支持フレーム40を地面に着けて立てれば、オットマン装置を変形することなく、安定して展開することができる。
【0041】
図3に示すように、本発明に係る折り畳み式オットマン装置を折り畳んで収納する場合には、第三段階直流機32を駆動して足置き台50を第二回転ケース30の下面に向かって回転させて折り畳む。足置き台50が第二回転ケース30の下面に向かって接近し、第三段階接触検知スイッチ36Aと接触すると、足置き台50の収納が完了する。
【0042】
図6及び図11に示すように、第二段階直流機22を駆動して第二回転ケース30を第一回転ケース20の下面に向かって回転させて折り畳む。第二回転ケース30が第一回転ケース20に対して後方に向かって0度から90度に回転している間は、伝動軸25の押圧ブロック251は支持足部41の当接ブロック413に当接しない。第二回転ケース30が第一回転ケース20に対して後方に向かって90度から180度に回転している間は、伝動軸25の押圧ブロック251は支持足部41の当接ブロック413に当接し、その後、支持フレーム40が第一回転ケース20に対して後方に向かって回転する。
【0043】
また、ネジ棒239を回転することによって、ナット2391が移動して、接触タブ2392が接触検知スイッチ238Aに接触すると、第二回転ケース30及び支持フレーム40の収納が完了する。
【0044】
図1及び図4に示すように、第一段階直流機12を駆動して第一回転ケース20を後方へ回転させて折り畳む。一方の回転軸136を回転させることにより第一当接部138がストッパ137に接触すると共に、他方の回転軸136Aを回転させることにより第二当接部138Aが第一接触スイッチ139Aに接触すると、第一回転ケース20が完全に折り畳まれて収納される。
【0045】
上述したように、本発明に係る折り畳み式オットマン装置において、展開した場合は、使用者が足を伸ばして、筋肉の疲労を解消することができ、折り畳んで収納した場合には、オットマン装置の体積が小さくなり、車内の空間を節約することから、使用上、優れた実用性を有する。
【産業上の利用可能性】
【0046】
上述したように、本発明に係る折り畳み式オットマン装置においては、第一回転ケースがベースに対して枢転して展開すると共に、第二回転ケースが第一回転ケースに対して枢転して展開することができるので、使用者が足をオットマン装置に置いて快適に伸ばしてもよく、筋肉の疲労を解消することができる。また、本発明に係る折り畳み式オットマン装置を折り畳んで収納してもよく、車内などの置き場所の空間を節約し、使用上、実用性に優れる。
【符号の説明】
【0047】
10 ベース
11 固定座
12 第一段階直流機
121 可撓軸
13 ギア部材
131、131A ケース
132 第一段階ウォーム歯車
133 第一段階ウォーム
134 小ギア
135 大ギア
136、136A 回転軸
137 ストッパ
138 第一当接部
138A 第二当接部
139、139A 第一接触スイッチ
14 第一段階角度調整器
20 第一回転ケース
21 第一ケース
22 第二段階直流機
221 可撓軸
23 二級ウォーム部材
231 第二段階第一ウォ−ム
232 第二段階第一ウォ−ムギア
233 第二段階第二ウォ−ム
234 第二段階第二ウォ−ムギア
235 駆動輪
236 従動輪
237 ベルト
238、238A 接触検知スイッチ
239 ネジ棒
2391 ナット
2392 接触タブ
24 第二段階角度調整器
25 伝動軸
251 押圧ブロック
252 リング
253 凸部
30 第二回転ケース
31 第二ケース
32 第三段階直流機
321 可撓軸
33 後部第三段階第一ウォ−ム
331 第三階段後ウォーム
332 第三階段後ウォームギア
34 前部第三段階第一ウォ−ム
341 第三段階ウォーム
342 第三段階ウォームギア
343 第三段階ギア
344 伝動軸
35 第三段階可撓軸
36、36A 第三段階接触検知スイッチ
40 支持フレーム
41 支持足部
411 キャップ
412 輪部
413 当接ブロック
414 凹部
42 連結リンク
50 足置き台
51 連結アーム
511 止め凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定座と、該固定座に取り付けられる第一段階回転部材とを備えるベースと、
後端が前記ベースに枢設される第一ケースと、該第一ケースに設置される第二段階回転部材とを備え、前記ベースに枢設され、前記第一段階回転部材に駆動される第一回転ケースと、
後端が前記第一ケースの前端に枢設される第二ケースを備え、前記第一回転ケースに枢設され、第二段階回転部材に駆動され、該第一回転ケースの下面に折り畳み可能である第二回転ケースと、を有することを特徴とする折り畳み式オットマン装置。
【請求項2】
前記第一段階回転部材は、固定座11に配置される第一段階直流機と、
それぞれ、該固定座に取り付けられるケースと、第一段階直流機に駆動される第一段階ウォーム歯車と、該第一段階ウォーム歯車と噛み合う第一段階ウォームと、該第一段階ウォームに同軸に設けられる小ギアと、該小ギアと噛み合う大ギアと、該大ギアに延設される回転軸とを備えると共に、該固定座の両側に配置される2つのギア部材と、
第一ケースの後端各側と対応するギア部材との間に取り付けられると共に、それぞれ回転軸により駆動される2つの第一段階角度調整器とを有することを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式オットマン装置。
【請求項3】
前記第二段階回転部材は、第一ケースの後端に配置される第二段階直流機と、該第一ケースの両端に配置される2つの二級ウォーム部材と、2つの第二段階角度調整器とを備え、
その内、該各二級ウォーム部材は、第二段階直流機に駆動される第二段階第一ウォ−ムと、該第二段階第一ウォ−ムと噛み合う第二段階第一ウォ−ムギアと、該第二段階第一ウォ−ムギアに同軸に延設される第二段階第二ウォ−ムと、該第二段階第二ウォ−ムと噛み合う第二段階第二ウォ−ムギアと、該第二段階第二ウォ−ムギアに同軸に延設される駆動輪と、該第一ケースの前端に回転可能に設置される従動輪と、該駆動輪及び従動輪に巻回されるベルトと、該従動輪に同軸に設けられる伝動軸とを有し、
該第二段階角度調整器は、第二ケースの後端両側と第一ケースとの間にそれぞれ取り付けられ、伝動軸により駆動されることを特徴とする請求項2に記載の折り畳み式オットマン装置。
【請求項4】
前記第一回転ケースと第二回転ケースとの間に支持フレームが枢設されることを特徴とする請求項3に記載の折り畳み式オットマン装置。
【請求項5】
前記支持フレームは、2つの支持足部を備え、該各支持足部の上端にキャップが取り付けられ、該キャップは、伝動軸をカバーするように、第一ケースと第二ケースとの枢設部分に取り付けられ、内側底面に当接ブロックが凸設され、
前記伝動軸の一端に押圧ブロックが周設され、該押圧ブロックが伝動軸と連動して回転し、その回転によって、押圧ブロックがキャップの当接ブロックに当接可能であることを特徴とする請求項4に記載の折り畳み式オットマン装置。
【請求項6】
前記キャップの開口縁部に凹部が凹設され、該凹部の両端にそれぞれ当接側壁が形成され、
前記伝動軸と連動しないように該伝動軸の一端にリングが環設され、該リングの外周面に凸部が凸設され、該凸部がキャップの凹部の当接側壁に当接可能であることを特徴とする請求項5に記載の折り畳み式オットマン装置。
【請求項7】
前記足置き台が第二回転ケースに枢設されることを特徴とする請求項1乃至6に何れか1項に記載の折り畳み式オットマン装置。
【請求項8】
前記第二ケースに第三段階回転部材が設置され、該第三段階回転部材は、第三段階直流機と、2つの後部第三段階第一ウォ−ムと、2つの前部第三段階第一ウォ−ムと、2つの第三段階可撓軸とを有し、該第三段階直流機は、該第二ケースの後端に配置され、該後部第三段階第一ウォ−ムはそれぞれ、該第二ケースの後端両側に設置され、該第三段階直流機に駆動される第三階段後ウォームと、該第三階段後ウォームと噛み合うように、該第三段階可撓軸の一端に連結される第三階段後ウォームギアとを備え、該前部第三段階第一ウォ−ムはそれぞれ、該第二ケースの前端両側に設置され、該第三段階可撓軸の他端に連結される第三段階ウォームと、該第三段階ウォームと噛み合う第三段階ウォームギアと、軸体及び該軸体の一端に設けられる歯車を有すると共に、該歯車が第三段階ウォームギアと噛み合う伝動軸とを備え、該第三段階可撓軸はそれぞれ、該後部第三段階第一ウォ−ム及び前部第三段階第一ウォ−ムを連動させ、
前記足置き台は、後端両側の近傍にそれぞれ連結アームが設けられ、該連結アームは、前記第二回転ケースの前端の伝動軸に固定されることを特徴とする請求項7に記載の折り畳み式オットマン装置。
【請求項9】
前記ケースのうち一方のケースの一内側壁に2つの第一接触スイッチが間隔をおいて取り付けられ、
第二当接部は、回転軸の回転によりそれら第一接触スイッチの一つに接触することを特徴とする請求項2乃至6の何れか1項に記載の折り畳み式オットマン装置。
【請求項10】
前記第一ケースの後端一側における二級ウォーム部材に2つの接触検知スイッチが設置され、
前記接触検知スイッチの近傍に設置されるように、駆動輪に同軸に延設されるネジ棒が設けられ、該ネジ棒に長手方向に沿って移動自在なナットが螺合され、該ナットの外周面に接触タブが延設され、該接触タブは、該2つの接触検知スイッチとの間に介在すると共に、ナットの螺旋移動によりそれら接触検知スイッチのいずれかと接触することを特徴とする請求項3乃至6の何れか1項に記載の折り畳み式オットマン装置。
【請求項11】
前記第二ケースの底面において、一方の前部第三段階第一ウォ−ムの近傍に第三段階接触検知スイッチが取り付けられ、第三段階直流機の近傍に第三段階接触検知スイッチAが取り付けられ、
前記足置き台の一方の連結アームに止め凸部が延設され、該止め凸部は第三段階接触検知スイッチと接触可能であり、また、該足置き台が第二回転ケースの底面に向かって折り畳まれた時に他方の連結アームが第三段階接触検知スイッチに接触可能であることを特徴とする請求項8に記載の折り畳み式オットマン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−39352(P2013−39352A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−133948(P2012−133948)
【出願日】平成24年6月13日(2012.6.13)
【出願人】(511161281)
【Fターム(参考)】