説明

折り畳み式ボトル、そのようなボトルのブランクを製造する方法、および飲料充填ボトルの分配システム

本発明は、二重壁(double-skinned)膨張式ボトルブランクと、製造方法であって、(i)好ましくは同一平面に配置された、液体不浸透性の可撓性ホイル材料の2枚のシートを積み重ねる工程、(ii)そのシートを打ち抜いて、各々が輪郭の形成された周縁を有する、好ましくは形状の一致したブランクをそれぞれ形成する工程、(iii)1つ以上の膨張位置を除いて、その輪郭の形成された周縁に従う接合継ぎ目に沿って2つのブランクを結合させ、それによって、膨張位置を通じて膨張流体を中に導入できる二重壁ブランクを画成する工程、(iv)所定のグリッドまたはパターンに配置された複数の別個の補強継ぎ目で2つのブランクを追加に結合させ、それによって、膨張により立てられたときにボトルの直立した周壁を提供する、二重壁ブランクの少なくともそのような部分に交差した膨張式補強構造のグリッド加工部を画成する工程、(v)二重壁ブランクを折り曲げる工程、および(vi)所定の充填/分配位置を除いた、二重壁ブランクの接合周縁の部分を互いに選択的に結合させて、ボトルを直立させるための底壁、周壁および上壁により囲まれた内腔を有する二重壁膨張式ボトルブランクを画成する工程を含み、充填/分配位置が、液体を内腔に充填し、そこから分配するための分配オリフィスを画成するように上壁に位置していることが好ましく、膨張式補強構造が、膨らまされたときに内腔の周りに外骨格を提供するものである方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体を保持するための、特にボトル型の、膨張式携帯用容器であって、液体を保持するための内腔、および流体を受け入れ、加圧され、それによって、ボトルを直立させ、ボトルに剛性を与えるように配置された内壁と外壁との間の少なくとも1つの膨張室を画成する、可撓性で折り畳める特徴の二重壁と、二重壁により膨張室への密閉可能なアクセスを提供する膨張弁と、ボトルに充填し、そこから液体を分配するためのアクセスを提供する、内腔と連通した分配オリフィスとを有する膨張式携帯用容器に関する。本発明はまた、溶接可能なホイル材料を使用してそのような携帯用容器を製造する方法であって、内袋状(bladder-like)ブランクが、適切に不浸透性の単層または多層ホイル材料から形成され、それによって、内腔(液体が充填される)および膨張室(加圧ガスまたは液体が充填される)が画成される方法にも関する。本発明はまた、そのような膨張式ボトルを使用した、店頭でボトル詰めされる飲料の分配システムにも関する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、ボトル飲料業界、ボトル製造業界および飲料の消費者において存在する多種多様で、しばしば相反する要因を考慮する背景に対して考えられたものである。したがって、当業者が、店頭または分配場所で、ボトル詰め飲料を消費者に提供する上で、提案された解決策の利点を認識できるようにする幅広い概要を提供することが相応しい。
【0003】
ブロー成形、回転成形などのよく知られた技法および材料を使用して、ガラスおよびPET(ポリエチレンテレフタレート)やPEなどのプラスチック材料製の剛性および半剛性ボトルが、毎年、数十億本製造されている。これらのボトルは、専門の製造業者により製造され、ボトル詰め会社に空の状態で輸送され、そこで、末端消費者が消費する多種多様な液体がボトルに充填される。次いで、製品が、ボトル詰め工場から、ときには数千キロメートルに渡り、スーパーマーケット、レストランおよび自動販売機などの販売場所へと配送される。ブロー成形されたPETボトルは、特に、長年に亘り好まれているのが分かっており、これらは質量が軽く、それゆえ、運送費がそれほどかからないので、ガラス瓶を大幅に置き換えてきた。しかしながら、運送費は体積基準で課せられるので、空のボトルの運送費はそれでも高い。
【0004】
既存の飲料ボトルに存在するさらに別の欠点は、使用されている従来の剛性および半剛性ボトルの多くはリサイクル可能であるが、大半は、捨てられ、収集、移動、輸送、廃棄および埋立ての過程において物理的に大きい体積を占める。したがって、剛性または半剛性ボトルを使用したボトル詰め飲料の市場は、ボトルの「リサイクル可能な」特徴にかかわらず、環境的に非常にマイナスである。
【0005】
ブリック型、ゲーブルトップおよび他の形状の「紙パック」も、液体を貯蔵し、分配するために広く使用されており、地元のスーパーマーケットに見られるありふれた牛乳パックに匹敵する。この紙パックは、紙パックが最終形状に密封される前に充填される液体保持空洞を画成する形状に、折り畳まれ、溶接される(または他の様式で接着される)多層の複合プラスチックおよび厚紙ブランクから構成される。ブリック型紙パックも、様々な充填容積(典型的に100から2000ml)を有するジュース用容器として使用されており、比較的最近、ゲーブル壁の内の1つに固定されたネジ付き密閉キャップを有する別個の剛性プラスチック製注ぎ口/分配ネックを備えることもある。これらのタイプの液体容器の製造と充填の特徴のために、大型の集中充填(「ボトル詰め」)ステーションが必要とされ、次に、そこから、充填された紙パックが、再び長距離に渡り、嵩張る様式で、販売場所に発送される。
【0006】
一度充填されたらある程度の剛性を有するが、柔順なままであり、したがって、直立の自立様式で、購入のために棚に陳列できる、可撓性ホイル材料から製造されたパウチ内に、飲料液体、特にジュースを「ボトル詰め」することも公知である。そのようなパウチは、使用中に内容物を分配するときに形状安定性を失い、それゆえ、一般に、一回に供する液量、典型的に100mlと330mlの間の量を提供するサイズである。一度空になったら、これらのパウチは、容易に平たくされ(上述した紙パックと同様に)、したがって、廃棄のための埋め立てサイズはそれほど必要ない。ほとんどの飲料用パウチは、リサイクル可能な複合材から製造されており、それゆえ、上述した懸念のいくつかに対処するのにいくらか助けになる。しかしながら、飲料用パウチ充填操作は、現在、より大型の充填設備で行われており、剛性ボトルに関して上述したように、充填されたパウチが消費地点に到達するまでに伴う高い輸送費および貯蔵費がまだ適用される。
【0007】
さらに、飲料が充填されたパウチは、そのようなパウチの柔順な特徴のために、分配中により変形し易くなり、それゆえ、そのようなパウチに、液体内容物を人の口に分配するためのストローを設ける必要があるという点で、おそらく感触的な誤解のために、広く行き渡って消費者に受け入れられていない。より新しいパウチのデザインは、製造中にパウチの側壁に溶接される剛性プラスチック製注ぎ口/充填ネック部品を含む。このネック自体は、パウチを再び密閉できるようにスクリュー・キャップ部材(安全性/改竄防止機能性)を密封式に支持するための雄ネジまたは雌ネジを有する。それによって、従来の形状のボトルに行われるように、液体を注ぐことができる。それにもかかわらず、パウチの柔順な特徴は、多くの使用者にとって欠点のままである。
【0008】
純水およびワインの業界においても、折り畳み式内袋タイプの容器が広く使用されている。オーストラリアのワイン業界において、これらはワイン樽(casks)として知られている。多種多様なプラスチック材料系ホイルが、1960年代からこの目的に使用されてきており、ワイン、水および他の液体を安全に貯蔵することが十分に実証されている。一般に、内袋の製造に使用されるフイルムは、多くの場合、バリア特性を改善するために金属被覆層を含む、少なくとも2種類の材料の積層材からなる。この可撓性内袋は、充填前に、最小の空間要件で貯蔵でき、空のときに、平たくされたピローケースのように平らな物体へと実質的に折り畳まれる。販売場所での分配のために、内袋自体は、一般に、取扱いを簡単にするために、剛性の厚紙容器内に収容され、それにより支持される。内袋は可撓性であり、可動性であり、それゆえ、外側の厚紙容器がないと、保持するのが非常に厄介であるので、そのような内袋は使用するのに実用的ではない。
【0009】
最後に、液体を保持するための折り畳み式容器であって、膨らまされたときに、半剛性本体を提供するための膨張式壁を有する容器も公知である。例えば、特許文献1には、二重周壁、底面および上面を有する円筒型の端部の閉じた容器が開示されている。円形端部壁に埋め込まれた一連のバルブ・アーマチュアが、容器の内腔(内壁により画成または被包される)内から、周壁および端壁の内壁と外壁との間に形成された加圧空洞中への空気の流れを可能にし、調節するように働く。充填アーマチュアは、内腔と容器の外部との間で両方の壁を橋渡しして、直立した(すなわち、膨らまされた)容器の充填と、そこからの液体の分配を可能にする。可撓性の空気(液体)不透過性材料ホイルが密閉されて内腔を形成し、その後、この内腔に液体(例えば、空気)が充填され、加圧されたときに、この可撓性ホイル体は、「剛性」となり、膨張室の外形により決定される形状を獲得するという点で、そのような膨張式容器に剛性を与える原理がよく知られている。「しぼんだ」状態において、周壁は、壁を構成する皮の厚さに応じて、それ自体で、または上端壁が下端壁に対して押されたときのいずれかで、アコーデオン状に折り目のついた構造に折り畳まれる。
【0010】
広口であるが、液体を保持するための膨張式容器、すなわち、マグカップにも関する特許文献2は、円形底面の直径と比べて大きい高さを有する円筒体の二重壁膨張式容器に存在する形状安定性の問題を正確に特定している。この問題は、容器が一度膨らまされたら、膨張状態において、充填中、輸送中、および内容物を安全な管理された様式で分配するための飲料ボトルとして消費者により使用されている時に、この容器が取り扱えるほど十分に形状安定(または剛性)であるような態様で、容器の直立した周壁を構成する2枚のシートまたはホイルを溶接(または他の様式で密閉接合)することに帰着する。ボトル高さの実質的部分に渡り延在する垂直溶接継ぎ目に沿って個々の側壁板が隣接する、平らな側壁を有するタイプの膨張式液体容器、例えば、四角形または多側面のボトルを提供することに関して、特定の問題が生じる。膨らまされたときに、ボトルの対向する位置にある垂直縁に小さな圧力が同時に及ぼされたときでさえ、正方形の角に対向する力が印加されたときに正方形が菱形に変わる変形と似て、ボトルが変形してしまうであろう。
【0011】
コストの観点から、個々のボトルで国際的に発送されたボトル詰めのブランド水は、多くの場合、リットル当たりガソリンよりも高い製品となることがよく知られている。例えば、ヨーロッパアルプスからの水は、一般に、採取/水源の地点で精製され、大規模の現地のボトル詰めプラント内でボトル詰めされる。次いで、その水は、段ボール箱に入れられパレット上に置かれて、現地の倉庫に入れられる。その後、ボトル詰めの水は、最終的な届け先の倉庫に配達するために、貨物列車、トラックおよび船の輸送システム並びにいくつかの倉庫を通じて、何回も取り扱われる。これらの水は、ここから、冷蔵機能の付いた自動販売機、またはたいてい冷蔵陳列棚を使用する小売店のいずれかに、トラックで輸送される。
【0012】
そのような手法に関連する多くの取扱い、貯蔵および輸送工程は、費用がかかり、大きいカーボンフットプリントを有する。輸入されるボトル詰めの水に対し、国内のボトル詰めの水の場合には、取扱いおよび輸送の工程の数が減少するが、それでもまだ、コストおよびカーボンフットプリントの両方において、非常に著しい。
【0013】
反対に、水道水または上水道は広く利用されており、実際に、(飲用基準に処理された)水道水を人々が飲んでもよい飲料水供給装置は、多くの国々で珍しくはない。そのような給水設備は公共で利用できるために、依然として衛生上の懸念がある。水道水は、もちろん、ほとんどの食品販売場所や、他の小売り場所でも利用できる。WHOの基準を満たすために、水道水が必ずしも中央施設で処理されない国々においてさえ、水道水は、飲料水の技術分野の当業者によく知られた方法を使用して、ボトル詰めの水の品質に匹敵するか、またはそれを超えた品質に現地で容易に処理することができる。これを達成するために、多種多様なフィルタ技術が容易に利用でき、その最高基準は逆浸透(RO)濾過により達成される。小売店で一般に要求される飲料水の容量に関して、要求される濾過設備は、小さく、一般的なサイズのボトル詰めの水の分配(販売)機または冷蔵庫の領域(2000×1000×900mm)内に容易に設置することができる。
【0014】
添加物を含まない、または例えば、ミネラルウォーターを刺激するための選択された添加物を含む浄水、および炭酸飲料やフレーバー付き飲料が、販売場所の物理的位置で、例えば、ファストフードの小売店、バーなどで慣習的に行われているように、製造(すなわち、混合)できることも知られている。そのような手法は、上述したような大規模設備内での従来のボトル詰め飲料(水またはソフトドリンク)の集中ボトル詰めおよびその後の輸送、倉庫業務および冷蔵のコストに対して相当な節約を提供する。公知のフレーバー付けおよび炭酸化設備は、典型的な分配(および販売)機の体積領域内に組み込むことができ、飲料は、カップおよび類似の口の開いた容器に分配することができる。
【0015】
熱水を、例えば、インスタントコーヒーの顆粒を収容しているカートリッジまたは他の浸透性容器に浸透させ、その結果得られたフレーバー付き飲料をカップに分配することによって飲料が要求に応じて調製される、コーヒー、紅茶、チョコレートおよび類似の飲料のホット飲料分配機がおそらく同様に一般的である。特にアメリカ合衆国において、飲料自動販売機の技術分野において、内蔵型コーヒー自動販売機がよく知られている。そのような販売機は、一般的な筐体内に、要求に応じて作られる飲料の調製と分配において協働する別個のユニットおよびステーションを備えている。このため、入れ子状の紙コップまたはポリスチレンカップの供給物が、販売機の専用区域に貯蔵され、充填ステーションに分配され、そこで、別個の区域で調製されたホット飲料(もちろん、冷たくても差し支えない)がカップに満たされる。次いで、注文主は、満たされたカップを取り出すことができる。注文主が手で持っている間にホット飲料がこぼれないようにするために、カップが満たされた後、カップの縁に分配されて嵌められる蓋も貯蔵している販売機も公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0016】
【特許文献1】米国特許第2751953号明細書
【特許文献2】加国特許第2034944号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
この背景情報の全てに備えて、以下の要件の内の1つ以上(好ましくは全て)を満たす、液体を保持するための容器/ボトルを発明することが望ましいであろう:(i)液体が充填される前に折り畳まれた状態の最小空間を使用して貯蔵できる;(ii)ボトルの販売場所または分配場所で、従来の飲料容器に似た容器に液体内容物を充填する前または最中に直立させることができる;(iii)一度液体が充填されたら、PETまたは類似のボトルに似た様式で使用者が取り扱うことができ、通常の取扱い中に一般に遭遇する力に耐え、特に、そこから飲んでいるときに、形状安定性のままであるように、十分な剛性および形状安定性を示す;(iv)開けた後に再密閉可能である;(v)空にした後、廃棄またはリサイクルのために元の状態に折り畳むことができる。
【0018】
さらに、ボトル詰め飲料の販売場所で、飲料を受け入れるための内腔を有するボトル型容器に、直立させることができ、すなわち、膨らませることにより形成でき、一度直立したら、ある程度の剛性を配置または直立形状で維持することができ、要求に応じて再び閉じることのできるボトル密閉機構を備えた、膨張式二重壁ボトルブランクを発明することが望ましいであろう。
【0019】
構成要素の総数を最小にする、そのような膨張式二重壁ボトルの製造方法を発明する、例えば、最少の別個の構成要素、好ましくは溶接可能なプラスチックフイルムの2枚のシートまたはホイルを使用して膨張式ボトルを製造することも有益であろう。
【0020】
一体型ボトル密閉機構を提供する膨張式ボトルデザインおよび製造方法、すなわち、ボトルの分配注ぎ口またはネックで別個の(一体化されるが)スクリューキャップまたは類似のタイプの取り外しできる密閉部材が必要ないデザインを提供することも都合よいであろう。ボトルの未開封状態を示すための改竄防止部材が組み込まれていれば、尚良い。
【0021】
同様に、ボトルの膨張室のための膨張弁および収縮機構を提供し、ボトルを直立させ、それを収縮させるのに必要とされる部材が、ボトルと一体に製造される、例えば、ボトル/容器の製造に使用されるのと同じ材料を使用することが都合よいであろう。
【0022】
最後に、新しいタイプのボトル詰め飲料分配システムを提供する際に、分配する場所で、既存の飲料水分配位置(例えば、固定された蛇口)を利用し、そのような膨張式で直立可能なボトルを使用することも望ましいであろう。
【0023】
本特許明細書に関して、「ボトル」という用語は、ガラス製またはプラスチック製飲料ボトルおよび牛乳パック等の角柱容器において遭遇するまたはそれによくあるような、ヒト(または動物)が消費するための全てのタイプの液体を貯蔵するのに一般に使用される多種多様な形状を有する容器を包含するための総称として使用されることが認識されよう。液体を保持するための容器に関連して必然的に、「底」、「上」、「側」、「高さ」および同様の用語は、そのような容器の部品/部分の相対的な基準位置を提供するために用いられ、絶対的な意味で理解されるべきではない。周知のように、分配オリフィスが「下向き」になった「上下逆に」貯蔵されることが意図されたボトルデザインがある。すなわち、そのような場合、ボトルの底が分配オリフィスより上に、またはその上部に位置している。
【0024】
同様に、「液体」および「飲料」という用語は、これらが、貯蔵のためにボトルに一般に充填され、その後、そこから注がれる、水、フレーバー付き飲料、炭酸飲料、ジュース、牛乳等、およびスープ、肉汁ソース等の他の消費できる液体を包含する限りは、交換可能に使用することができる。他方で、「流体」という用語は、膨張式で、変形可能であるが、好ましくは弾性のない、内袋を、直立した二重壁容器を「膨らませ」、加圧するために使用できるような、液体および気体、例えば、圧力下の空気、水などを意味するために使用される。
【課題を解決するための手段】
【0025】
製造の観点から、本発明の第1の態様は、二重壁の膨張式ボトルブランクを製造するプロセスであって、(i)好ましくは同一平面に配置された、液体不浸透性の可撓性ホイル材料の2枚のシートを積み重ねる工程、(ii)そのシートを打ち抜いて、各々が輪郭の形成された周縁を有する、好ましくは形状の一致したブランクをそれぞれ形成する工程、(iii)1つ以上の膨張位置を除いて、その輪郭の形成された周縁に従う接合継ぎ目に沿って2つのブランクを結合させ、それによって、膨張位置を通じて膨張流体を中に導入できる二重壁ブランクを画成する工程、(iv)所定のグリッドまたはパターンに配置された複数の別個の補強継ぎ目で2つのブランクを追加に結合させ、それによって、膨張により立てられたときにボトルの直立した周壁を提供する、二重壁ブランクの少なくともそのような部分に交差した膨張式補強構造のグリッド加工部を画成する工程、(v)二重壁ブランクを折り曲げる工程、および(vi)所定の充填/分配位置を除いた、二重壁ブランクの接合周縁の部分を互いに選択的に結合させて、ボトルを直立させるための底壁、周壁および上壁により囲まれた内腔を有する二重壁膨張式ボトルブランクを画成する工程を含み、充填/分配位置が、液体を内腔に充填し、そこから分配するための分配オリフィスを画成するように上壁に位置していることが好ましく、膨張式補強構造が、膨らまされたときに内腔の周りに外骨格を提供するものである方法にある。
【0026】
本発明の容器構造の態様、または第2の態様によれば、積層され、シートの輪郭の形成された周囲に沿って結合された流体不浸透性可撓性ホイル材料の内側と外側のシートから構成された膨張式ボトルにおいて、結合されたシートが、結合された周囲の部分が、接合継ぎ目に沿って互いにそれ自体で結合され、それによって、ボトルの直立した膨張状態で、(i)ボトルを直立させるための底壁、(ii)底壁から直立し、内側シートにより包まれた内腔を取り囲む周壁、(iii)上壁、(iv)液体を内腔に充填し、そこから分配するための、好ましくは上壁にある、分配オリフィス、および(v)少なくとも周壁における、内側シートと外側シートの間の少なくとも1つの膨張室であって、完全に膨らまされ、加圧されたときに、直立したボトルに相対的な剛性を提供する膨張室、を画成するように折り曲げられており、外側と内側のシートが、周壁に存在し、所定のグリッドまたはパターンで配置された複数の別個の補強継ぎ目でさらに結合され、それによって、膨張状態で、内腔の周りに補強外骨格を共に提供する、膨張室内の交差する膨張式補強構造のグリッド加工部を画成するものである膨張式ボトルが提供される。
【0027】
交差する補強構造のグリッドは、一度膨らまされ適切に加圧されたら、これらが存在する壁の平面における壁部分の全体的な剛性を増加させる、すなわち、その壁部分を構成する接合継ぎ目以外に追加の接合位置が設けられていない壁の実施の形態と比べて、曲げおよび座屈に対して増加した抵抗を提供する。この特徴により、そのような追加の補強結合継ぎ目のないものと比べて、ボトルが全体的により剛性となる。
【0028】
追加の別個の補強継ぎ目のグリッドが周壁全体に渡り存在することが都合よい。これにより、全体的により形状安定であるボトルデザインが形成され、特に、膨らまされたボトルを変形させようとする圧迫圧力に対抗するのが支援される。追加の別個の補強継ぎ目のグリッドが上壁にも存在し、それによって、特に分配オリフィスが設けられる区域の周りで、全体的な剛性および形状安定性が増加することが好ましい。
【0029】
別個の補強継ぎ目のグリッドが、交差する補強構造の直交配列が形成されるような様式で設けられることが好ましい。底壁または水平面を基準とすると、補強構造の結果として形成された外骨格は、それゆえ、水平に延在する膨らまされた畝(ridge)と支柱からなり、それによって、それぞれ、2つの水平畝の間に延在しかつ交差し、2つの水平畝に隣接する水平に間隔の空いた補強継ぎ目によって範囲が定められた複数の別個の「微小(micro)」支柱(微視的ではなく、小さい寸法という意味で)を有することが好ましい。代わりの例において、支柱と畝の交差パターンが、水平基準面に対してある角度で傾斜していても差し支えない。
【0030】
積層されたシートが、二重壁ブランクを多面体に折り曲げられる形状に打ち抜かれる(すなわち、特定の外縁輪郭を有する周囲を有するように切断される)ことが好ましい。このため、シートを周囲線に沿って結合することに加え、二重壁ブランクを所定の数の別個の板に再分割する区画化線に沿ってシートを結合し、よってブランクを区画化線に沿って折り曲げ、隣接する板の自由縁を互いに結合させることによって、充填空洞を形成し、膨らませた際の結果として、実質的に平らな側面を有する多面ボトルに直立させられる膨張式で自立式のボトルブランクを形成する。
【0031】
ボトルは、断面図または平面図で見たときに、四角形の周壁構造を有することが好ましいが、円形断面のボトルに近づけることが望ましい場合には、五角形、六角形、八角形または十角形の周壁構造も好ましいであろう。周壁の円形管状構造が容易に考えられるが、1つの二重壁ブランクを切断し、その後、底壁と上壁を有するボトルに折り曲げる場合、特に底を構成し、円筒周壁を提供するために、ブランクのフラップまたは一部分を結合する必要がある場合、膨張式ブランクを製造するプロセスにおいて問題が生じる。
【0032】
好ましい多面体の膨張式二重壁ボトルブランクのデザインの別の都合よい構造上の特徴は、ボトルの直立した向きで、ボトルの直立した角を画成する区画化線の両側に延在する別個の補強支柱の存在である。この補強支柱は、ボトルブランクの膨張状態で、互いを押し付け、要するに、ボトルの周壁を構成する隣接する板の間のそうでなければフイルム・ヒンジ状である接合線を補強するように、ボトルの膨張室中に突き出て膨らむ。そのような板の接合線補強構造は、壁全体を構成する複数の交差する壁板でのフイルム・ヒンジ特性に対抗するために他の壁部分に設けることもできる。
【0033】
ボトルの上壁は、ゲーブルトップ状に形成しても、3、4またはそれより多くの先の切られた三角形板(パネル)によるピラミッドの形状であって差し支えなく、ここで、ボトル内腔に入る分配オリフィスは、多面体ボトルの個々の上壁板がぶつかる頂点位置に形成されることが都合よい。
【0034】
好ましくはピラミッドの上壁板の頂点の延長部に、上壁構造の一体部分として、円筒または卵形/長円形の外形および断面の飲み口が設けられることが都合よい。
【0035】
飲み口は、2枚の積層されたブランクシートの各々が、その周縁に沿って結合され、それによって、ボトルの膨張空洞または膨張室と流体連通した飲み口膨張室を提供する一致した矩形飲み口フラップを有し、二重壁ブランクの接合された周縁の部分を互いに選択的に結合して、膨張式ボトルブランクを画成するプロセスにおいて、二重壁飲み口フラップは、分配オリフィスを画成または提供する充填/分配位置を除いて、それ自体で接合されるという点でボトルブランク自体の一体部分として形成されることが都合よい。そのような構造は、充填オリフィスからボトル内腔まで延在する分配通路が形成されるリップバルブを提供する。この分配通路は、ボトルブランクの、それゆえ、飲み口の膨張状態で、それを取り囲む膨張壁により互いに及ぼされる圧力のために、自己密閉性である。基本的に、飲み口は、使用していないときに自己密閉性であり、それによって、回して取り付けるキャップまたは他のキャップが必要なくなる、圧力密閉式リップバルブの形態で要求に応じての飲用スロットを有する弾性の飲用「おしゃぶり(tit)」を画成することによって、飲む人に良好な感触を経験させる。リップバルブ/分配通路は、人の口、歯または指を使用して、リップバルブのスリットを圧迫して開くことによって、飲み口の弾性変形により液体をボトル内腔へと、またはそこから通過させるように広げられる/開かれる。
【0036】
さらに別の有利な実施の形態では、ボトルブランクの膨らませ中に分配オリフィスに渡り展開され配置されるように選択的に折り曲げられ結合された、好ましくは飲み口フラップの選択されたものの方向に延びた、好ましくはブランクシート自体の適切に形成されたフラップを使用して製造され形成された、飲み口の一体部品としての取外しできる安全シールを組み込むことが予見される。
【0037】
円筒(膨らまされたときに)飲み口により示される1つの兼用の充填および分配注ぎ口または構造の代わりに、別個の分配オリフィスと充填オリフィスを有する、結果として、別個の充填口と飲み口を有する二重壁ボトルブランクを発明することも可能であることが分かるであろう。同様に、本発明のこの態様の好ましい形態ではないが、提案された一体型リップバルブにより提供されるものに対して構造と配置が異なる、飲料ボトル製造業界で公知の、別個の充填および分配バルブ構造と取外しできる密封キャップ構造とを組み込み、これらを、その後、最終的なボトルブランクへの折り曲げと結合の前および最中に、二重壁ブランクに密閉様式で固定することも可能である。
【0038】
ボトル充填/分配オリフィスに関して記載したように、二重壁空洞(外骨格および飲み口を構成する補強構造を含む)を膨張させ、収縮させるために、二重壁の膨張式ブランクを構成する外側と内側のシートの間または外側のシートに別個の膨張位置と収縮位置を提供することも可能であるが、1つの位置で膨張および収縮の構成を組み合わせることが好ましい。このことは、転じて、ボトルブランクの全ての膨張室および空洞が共通の膨張通路を共有し、次には、これにより、以下に記載するように、ボトル分配装置における自動膨張設備の設計が単純になることを意味する。
【0039】
好ましい形態において、自閉式一方向バルブの構成が、2枚のシートが互いに接合/結合されていない二重壁ブランクの1つの膨張位置または各膨張位置に設けられる。内腔充填/分配オリフィスの場合のように、そのような構成は、別個のバルブおよび密閉構造により設けることもできるが、部品の総数が最小になり、成形プラスチックバルブおよび密閉キャップなどの、それ自体でホイル材料よりも剛性である別個の構造を組み込む必要がなくなるので、そのような構成を、ボトルブランクと同じシート材料からそれらと一体に製造することが好ましい。剛性および半剛性プラスチックバルブ/密閉アーマチュアと可撓性フイルム状シートとの間の結合界面は、膨張アーマチュアの周りに補強パッチが組み込まれ結合される、膨張式プール用おもちゃにより例示されるように、特別な注意を要することがよく認識されている。何故ならば、これらにより、シートの結合継ぎ目の場合よりも多く、周知の破損と引裂きの地点が与えられるからである。
【0040】
一方向逆止め弁を、二重壁膨張式ブランクを構成するシート材料から、それと一体に製造することが都合よいであろう。逆止め弁は、フラップまたはダイヤフラム弁として具体化されることが好ましく、ここで、内側と外側のシートが、シートの輪郭の形成された周囲から突出し、それぞれの周囲で互いにそれ自体で溶接されて、そうでなければ周囲に密封された内側と外側のシート内でその間に画成された膨張室と流体連通している膨張予備室を画成する膨張タブを画成しており、タブの内の1つに存在する膨張オリフィスは、ボトルブランクの膨張室の加圧により、移動し、膨張オリフィスに対して保持されるベロまたはダイヤフラムにより選択的に密閉される。
【0041】
膨張密閉ベロ自体は、シートの一方または両方と一体に製造し、二重壁ブランクの折り曲げとその後の膨張式ボトルブランクへの結合の最中に、予備室内に配置することができる。ボトルブランクを膨張させるために、単純なニードル・インフレータを膨張オリフィス中に挿入し、ダイヤフラムを移動させることができ、よって、ボトルの二重壁が一度膨らまされ、加圧されたら、オリフィスから膨張ピンを引き抜く際に、ダイヤフラムが膨張オリフィスに対して押し付けられて密閉状態に戻り、全ての目的にとって、加圧/膨張流体の排出に対する圧力シールを提供する。
【0042】
一度内容物が完全に分配されたら、ボトルを廃棄するのに容易に収縮させるために、膨張タブは、予備室と、接合され積層されたシートの周囲との間のくびれ部を含み、それによって、膨張タブを除去するための弱い地点または引き裂き地点を提供し、それによって、ボトルの膨張室(または空洞)を大気に曝露する。
【0043】
ボトル内に保存すべき液体材料および利用すべき膨張媒体に応じて、本発明による二重壁ブランクの製造に、いくつかの代わりのプラスチックまたは複合ホイル材料を使用することができる。同様に、2枚のシートは、構成と材料が異なってもよく、それ自体、異なるプラスチックおよび他の材料のホイルの積層体であって差し支えない。(プラスチック)フイルム材料を選択するための関連要件としては:フイルムの面の全域に渡る適切な可撓性;特に、尖った角と溶接部での応力に順応するが、他には5気圧までの膨張圧での面内変形に抵抗するために、膨張中に少量伸長できるように、フイルムの面においてある程度であるが限られた弾性を伴う適切な強度;食品グレード;ある場合には、単純な水バリアで十分かもしれないが、他の場合には、強力なガス(例えば、酸素)バリア特性が要求されるかも知れないことを考えると、内容物、例えば、酸化しやすい飲料の適切なバリア能力;外骨格が、ボトルの予測寿命に渡り著しく損なわれずに、膨張圧を維持できなければならないので、膨張流体に関する適切なバリア能力;ある温度範囲内、典型的に−5℃から+50℃までの範囲内での物理的性質の安定性;および公知の溶接または接着技法を使用した容易な溶接性;が挙げられる。
【0044】
単独または積層体におけるガスバリアフイルムとの組合せのいずれかでの低密度または高密度ポリエチレン(LDPEおよびHDPE)が、多くの用途に適している。バリアフイルムを有する二軸延伸ポリプロピレンBOPPも多くの用途に適している。印刷用フイルムのように、不透明性および改善された熱的および視覚的性質のために金属被覆フイルムを壁材料に組み込んでも差し支えない。最終的に、フイルムのタイプの選択、その強度および厚さは、ボトルのサイズ、その内容物および所望の体裁に依存する。1リットル未満の容量のボトルは、用途に応じて、それぞれ60および100マイクロメートル厚の間の2枚のプラスチックシートを使用し、3から15ミリメートルの壁厚を有する可能性が高い。
【0045】
シートの打ち抜きは、互いにシートを重ねる前または後に行っても差し支えないことが理解されよう。しかしながら、平らな接合されたシートに与えるべき意図した最終的な輪郭に従う接合継ぎ目に沿って2枚のシートを結合させた後に、打ち抜きを行うことが好ましい。そうではない切断されていない、例えば、四角形のシートを結合した後に打ち抜き工程を行うと、結合時にその輪郭を互いに合わせるように、シートをぴったりと合わせる必要がなくなる。
【0046】
周囲と個別の継ぎ目に沿った結合は、溶接により行うことが好ましいが、接着法を使用してもよい。プラスチックの薄い(および他の)ホイルおよびプラスチック複合ホイルの溶接/接着技法が、当該技術分野において広く実施されている。
【0047】
2つの貯蔵ロールからそれぞれのフイルムを引き出し、往復式結合型およびアンボス(ambos)ユニットまたは連続回転式結合ローラ型および対抗する加圧ローラユニットで、これらのフイルムを一緒にすることによって、巻き上げられた(プラスチック)フイルムストック材料を使用して、二重壁ブランク(次いで、折り曲げられ、さらに結合されて、二重壁ボトルブランクを画成する)を製造することが都合よいのが分かるであろう。そのような装置が、プラスチックパウチおよびパック容器製造技術の分野でよく知られている。切り屑を取り除き、連続した「押し抜き(punched)された」ボトルブランクの間、並びに局部的に結合されたフイルムの側縁に沿って位置する支持片を残しながら、パターン接合されたフイルムシートの連続部分に所望の外周輪郭を与えるために、結合ユニットの後に打ち抜き型を配置することによって、別個の切断可能な接合位置で接合されたままであるかもしれない完成した個々のボトルブランクを提供するその後の折り曲げおよび結合動作のために引き出すことのできるストック材料を提供することができる。
【0048】
次に、特に、先に概説した性質および特徴の1つ以上を有する、膨張式ボトルデザインによって、限られた数のボトル詰め飲料を中に貯蔵できる従来の自動販売機、特に、ボトル詰めの水の自動販売機を駆逐できると考えられる新しいタイプのボトル詰め飲料分配システムが実施可能になる。
【0049】
本発明のさらに別の態様において、飲料分配システムにおいて、水道水供給ラインに接続されそこから水を受け取るように配置された水濾過および/または浄化装置;必要に応じて、浄水を受け取り、それに、1種類以上の香料添加剤および炭酸化剤を加えて、飲料を調製するために配置された風味付け/炭酸化ユニット;浄水または飲料を受け取り、貯蔵するための一時的貯蔵設備;上述した好ましく都合よい性質/特徴の1つ以上を有する複数の平らな膨張式二重壁ボトルブランクを収容するカセットまたはロール;膨張式二重壁ボトルブランクの個別のものをボトル膨張ステーションに差し出すように適用された輸送装置;膨張流体を供給し、これをボトルブランク中に存在する膨張室/空洞に充填し、それによって、膨張室を膨らませ、これを加圧し、ブランクを、直立形状を維持するために自閉式または他の様式で密閉される膨らまされた二重壁ボトルに展開するように構成されたボトルブランク膨張(自立)ユニット;一時的貯蔵設備に接続された飲料分配ユニットであって、膨らまされている間または十分に直立し密閉された後に、二重壁ボトルの液体充填開口と選択的に係合するように配置された飲料分配注ぎ口を通じて、貯蔵設備から受け取られた、計量された量の飲料を、分配するために配置された飲料分配ユニット;飲料が充填された膨張ボトルを収容および/または保持し、これを消費者が取り出せるようにするように適合されたボトル詰め飲料分配ステーション;および上述した装置、ユニット、ステーション、および設備の全てを収容する筐体を備えた飲料分配システムが提供される。
【0050】
従来の水道水が高い飲用基準のものである国々、および消費者に分配すべき膨張ボトル内の飲料が純水である国々においては、濾過および/または浄化装置および香味付け/炭酸化ユニットをなしで済ませることが考えられる。それゆえ、分配システムの必須構成要素は、好ましくは、膨張ステーションで、またはその直前に分離される接合されたボトルブランクのロールまたは折り畳まれた束をまだ成形している部分である、複数の収縮したボトルブランクを保持するための貯蔵設備、ボトルブランクを膨張させるためのボトル膨張ユニット、およびボトルに所定の量/計量された量の飲料を充填するための飲料分配ユニットである。膨張ユニットおよび飲料分配ユニットは、ボトルの膨張とボトルへの飲料の充填を同時にまたは時間遅延で行うために、ボトル膨張ステーションの同じ場所に配置することができる。同様に、ボトル詰め飲料分配ステーションをなしで済ませても、またはこの分配ステーションは膨張ステーションと同じ場所に配置されてもよい。
【0051】
ボトル詰め飲料分配機は、ボトルに充填される前またはされた後に飲料を冷却または加熱するように配置された加熱および冷却ユニットを含んで差し支えなく、同様に、膨張流体は、ボトル詰め飲料に所望の温度を与えるまたは維持するのを支援するために、加熱または冷却ガスであって差し支えない。
【0052】
本発明のこの態様は、レストラン、バーまたは水道水接続が利用できるどのような会場の販売場所の自動販売機に組み込んでも差し支えなく、複数のそのような膨張式ボトルを空間節約様式で貯蔵でき、支払いが行われ、適切な支払い認証ユニット(例えば、コイン、紙幣またはクレジットカードリーダ設備)により手続きされた後にボトル詰め飲料を得ようとする人による要求の際に、1つのボトルを直立させることができ、それにより、次いで、そのような直立したボトルは、適切な飲料が充填され、販売機の収集ステーションに分配される。上述したように、要求に応じて、水と風味付け剤から飲料を調製し、それをカップに分配する、異なるタイプの飲料分配/販売機が公知である。膨張式二重壁ボトルの膨張と充填を行うのに必要な、上述した随意的なユニットと必須ユニットを組み込むことによる、そのような販売機の改良が、そのような設備の設計と製造に従事する当業者の技術範囲内であるはずである。飲料を充填できる複数のボトルは、販売機の筐体内に配置されたロール上または幾重にも折り畳まれたカセット内に収縮状態で受け取られるので、本発明によるそのような販売機は、同等のサイズの従来の飲料販売機または冷蔵庫が従来の剛性および半剛性ボトルを保持できるよりもずっと多い数の自立性ボトルを保持することができる。
【0053】
特にボトル詰めの水について、本発明は、水の輸送と貯蔵のコストを劇的に減少させると同時に、使用済みボトルの収集および取扱いを容易にすることによつて、リサイクルを奨励する。ボトルを捨てる場合には、著しく小さい埋め立て体積しか必要ない。
【0054】
本発明のさらに代わりの態様において、ボトル型であって、販売場所または使用が要求されたときに、ブランクの膨張により直立させられるものではなく、断熱された膨張式ボックスブランクの発明に、膨張式剛性向上外骨格を提供する概念が使用される。そのような「自立性」ボックスの内容物は、典型的に、固体であるが、少量の流体を収容することもできる。そのような自立性断熱ボックスは、剛性および半剛性ポリウレタン発泡ボックスおよび短期間の貯蔵または輸送中に温度制御が必要な腐りやすい品物を搬送するために使用される発泡材料の類似の容器を置き換えるために使用できる。そのような品物の一例にシーフードがある。ボトルの場合におけるように、そのような膨張式ボックスは、ロール上またはカセット内に供給でき、分配機から供給される空気またはガスでの膨張により直立させられる。分配機(およびそれが収容する膨張式ブランク)は、比較的小さく、それらが置き換える従来の断熱ボックスよりもずっと小さな体積しか占めない。したがって、そのような断熱の膨張式ボックスは、しばしば小売りの場所において、高価な床面積を節約する上で腐りやすい品物の供給者にとって著しい利益になる。それらの膨張式ボックスは、使用後に、容易に廃棄できるように、それらが置き換えるポリウレタン発泡体および類似の発泡材料と比べて非常に小さな体積に折り畳まれる。
【0055】
膨張式二重壁ボトルブランクの好ましい実施の形態が、添付の図面を参照して、そのようなボトルの製造方法の実施の形態と共に、以下の説明においてより詳しく記載されている。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】一度折り曲げられ、選択された自由縁に沿って溶接され、膨張させられたら、本発明のある実施の形態によるボトルを形成する、液体不浸透性プラスチックホイル材料の二重壁ブランクの平面図
【図2】本発明による、図1のようなブランクを使用して直立させられた(製造された)ボトルの等角図
【図3】図2の線IIIaおよびIIIbに沿った図2のボトルの拡大断面図(図1においてボトルの折り曲げられていないまたは「ブランク」図における線IIIaおよびIIIbも参照)
【図4】図1に示された単一ブランクを製造するための溶接型の側面図
【図5】図1のような複数の連続して配列したブランクを担持するある長さのストリップ材料の(簡略化した)平面図
【図6】図5のような接合されたボトルブランクの連続ストリップを製造するための、後に折り曲げステーションおよび溶接ステーションが配置された熱溶接および切断装置の説明図
【図7】図1のブランク(および図5のブランクストリップ)を形成し、溶接して、収縮したボトルブランクにするのに必要な折り曲げパターンを示す説明図(端部図)
【図8】図6の一部として示された溶接ステーションの第1の実施の形態の構成要素の略図(図7に類似の端部図)
【図9】図6の一部として示された溶接ステーションの第1の実施の形態の構成要素の略図(等角図)
【図10】図6にブロックユニットとして示されている溶接ステーションの第2の実施の形態の構成要素の略図(図7に類似の端部図)
【図11】図6にブロックユニットとして示されている溶接ステーションの第2の実施の形態の構成要素の略図(図7に類似の端部図)
【図12】図2のボトルの逆止め弁膨張構成を構成する要素の分解平面図
【図13】図2のボトルの逆止め弁膨張構成を形成する異なる段階を示す説明図
【図14】図2のボトルの逆止め弁膨張構成を形成する異なる段階を示す説明図
【図15】リップバルブ構成が一体化された分配オリフィスを示す、図2のボトルのボトル充填および分配部分(飲み口)の簡略化等角図
【図16】改竄防止シールフラップを示す、図15の飲み口の平面図
【図17】改竄防止シールフラップを示す、図15の飲み口の平面図
【図18】改竄防止シールフラップを示す、図15の飲み口の平面図
【図19】図15に示された飲み口を形成するために互いに溶接すべき4つのフラップの内の2つを形成する、図1の二重壁ブランクの部分の側面図
【図20】図15に示された飲み口を形成するために互いに溶接すべき4つのフラップの内の2つを形成する、図1の二重壁ブランクの部分の側面図
【図21】弁付き飲み口の構成を示すための、飲み口を構成する二重壁ブランクフラップ部分が折り曲げられた後であるが、溶接前の、ボトルブランクの飲み口部分の平面図
【図22a】図2のボトルの膨張中の改竄防止シールの展開を示す側面図
【図22b】図2のボトルの膨張中の改竄防止シールの展開を示す側面図
【図22c】図2のボトルの膨張中の改竄防止シールの展開を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0057】
最初に図1および2を参照すると、図1は、以下に説明するように、ブランク5の特定の周囲位置でさらに折り曲げ、選択的に縁結合した後に、図2のボトル10の簡略化等角図に示されるような展開状態に膨らませることのできる膨張式ボトルブランクに転換/形成される二重壁ブランク5の平面図を示している。図1のブランク5を製造する異なる段階、折り曲げられ、結合されたボトルブランク(図示せず)およびボトル10の膨張式二重壁を膨らませて、それを比較的形状安定であり剛性のボトル(図2のような)にし、ボトル自体に飲料(例えば、水)を充填するその後の充填動作が、以下の説明において扱われている。
【0058】
膨張状態で示されている図2のボトル10は、断面が四角形(例えば、正方形)の多面体形状である。このボトルは、ブランク5が以下に記載するように折り曲げられた後に、基準線AAからIIの間に位置する周囲線に沿って互いに密封状態に溶接された4つの二等辺三角形フラップ19a〜19d(図1参照)からなる正方形の底壁18(ボトルの直立基部)を有する。基部18から直立した周壁20は、4つの実質的に平面であるが、補強構造の矩形壁パネル21aから21dから構成されている。ボトル10の上壁またはネック部分壁28は、4つの三角形の実質的に平面のパネル29aから29dからなり、これらは、底壁フラップにおけるように、基準線C−C、E−EおよびG−Gの両側と、基準線A−AおよびI−Iの横の自由周縁に沿って互いに結合されている。上壁(またはネック)28で、ボトル10は、三角形パネル29a〜29dの頂点の上方延長部に位置し、以下に記載するように、液体を通してボトル10に充填でき、その後、弁付き分配オリフィスを通して液体を分配する自己密封式の充填および飲み口60の両方として機能する、複機能注ぎ口を備えている。壁18,20および28が、ボトル10に充填された液体を保持するためのボトル内腔/室24を画成するかまたは包む。最後に、以下に詳しく説明するように、ブランク5の反対側にある周囲から突出した2つのタブ部分71および72が、ボトルブランクが完成したときに、一体型一方向膨張弁および収縮機能を備えた膨張構成70を形成する。
【0059】
ボトル10の全ての壁18,20,28は互いに接触しており、二重壁であり、すなわち、これらは、図3の断面の詳細に示されるように、それぞれ、空洞に面する内皮12と外側に面する外皮14を有する。収縮状態において、内皮と外皮12,14は、互いに触れているまたは隣接しているが、図2のようなボトル10の展開された膨張状態において、膨張室36が、各壁18,20,28で内皮と外皮12,14の間に画成されている。ボトルの内皮と外皮12,14は、60から100マイクロメートル厚であり、積層構造においてガスバリアフイルムと組み合わされた低密度または高密度ポリエチレン(LDPEまたはHDPE)シート材料から製造される。ボトルの膨張状態における壁厚は、一般に、5mmであり、図面は、一定の縮尺でなく、説明のためだけに描かれている(それゆえ、一部は輪郭を誇張している)ことに留意されたい。
【0060】
図示した実施の形態において、ボトル10の全体が、内皮と外皮(壁)を提供するために互いに重ねられたプラスチック材料の2枚のシート12,14からだけで製造されることが好ましい。これらのシートは、図1に模範的に示されるように、シート12,14の輪郭周囲線16に沿って延在する接合部に沿って、並びにその周囲に囲まれた領域内では、直立した周壁20を4つのパネル21a〜21dに概念的に分割するパネル線22a〜22cの一部、側壁パネル21a〜21dの底部とそれぞれ隣接する底壁パネル19a〜19dとの間に延在するパネル線23a〜23d、および追加の別個の(すなわち、長さが限られた)補強線または継ぎ目40のパターンまたはグリッドに沿って、互いに選択的に溶接されている。特に、ボトルの飲み口60およびタブ区域71,72により提供されるボトル膨張構成において、他の図面を参照して以下に説明するように、追加の接合部/溶接線も存在する。それゆえ、ボトル10の製造に使用されるブランクの全周囲のすぐ内側の線を含む、図1の全ての線は、ボトル10を形成するプラスチックの2枚(同一平面)のシートの間の溶接線または位置を表す。図1において、他方のシートを一致して覆うプラスチックの一方のシートが示されている。周囲線16内の溶接線/継ぎ目は、千鳥状になっているかまたは断続的であり、すなわち、連続的ではなく、それゆえ、底壁、側壁および上壁18,20および28を構成するパネル19,21および29の間で二重壁構造12,14内において連通しており、それによって、ボトル全体に渡り壁の膨張室36の異なる区画の間が連通していることに留意されたい。
【0061】
本発明において、内皮と外皮12,14の間のいわゆる補強溶接線または継ぎ目の形状、向きおよび密度は、ボトル10のサイズとその内容物に適するように選択してよく、多種多様な選択が可能である。しかしながら、平らな側壁を有するボトルについて、溶接部40のパターンは、図1に示されたものと似ていることが好ましい。これらの溶接部40は、図1に示されるように、線に沿って中断部がある、好ましくは水平の直線溶接部からなる。溶接部のどの1つの水平直線に沿った溶接線の中断部に対する溶接部の比は、約3対1であることが好ましいが、ボトルの形状とサイズに応じて、他の比を使用しても差し支えない。
【0062】
中断部41が、ボトル(またはブランク5)の垂直方向で重複しないように千鳥状になっている、長手方向に中断部41を有する平行な水平に間隔の空いた溶接線40のグリッドを提供することにより、直角に交差する膨張式補強構造のパターン、すなわち、ボトルの側壁、並びにボトル自体に、膨らまされたときに、剛性および形状安定性を与える、水平に延在する畝44および垂直に延在する「微小」支柱48が形成される。基部で直立した膨らまされたボトルを見たときに、補強溶接40のパターンには、その形状がほとんど水平溶接により決定される膨らまされた水平畝を形成する効果がある。そのパターンは、水平溶接の中断により、膨らまされた垂直微小支柱も形成する。
【0063】
水平畝および垂直微小支柱のこの配置は、それゆえ、直立した周壁20内だけでなく、図示した実施の形態において、上壁28内においても、ボトルの内腔24の周りに外骨格構造を効果的に画成する。この外骨格は、シート12,14により構成される、ボトルの周りで相互連結された多数の交差する「別個の」膨張構造により特徴付けられる。
【0064】
膨らまされたときに、畝44および微小支柱48の両方は、内皮と外皮12,14が、全体的に張力下にあるだけでなく、個々の壁区画またはパネル内で異なって張力が印加されるように、圧力下で真っ直ぐになる傾向にある。これにより、真っ直ぐな垂直微小支柱および真っ直ぐな水平畝が生成される傾向にあり、そのような構造は、ボトルの外形により制約される。全体的に、水平畝44は、ボトルの垂直壁の各面およびボトルの上壁の面に水平に渡る剛性を生じるように働く。微小支柱48は、隣接する畝44の間の各溶接部40で生じるヒンジを中断することによつて、畝44を垂直に互いに連結する。微小支柱の千鳥状態は、最初の微小支柱48がある畝をその下の畝と接続する場合、次の微小支柱がこの畝をその上の畝と接続するという点で、どの畝44に沿って移動することによっても最良に理解される。その後の微小支柱は、その畝を再び下の畝に接続し、以下同様である。
【0065】
上述したように、図2に示される正方形ボトル10は、図1のブランク5の垂直溶接線22a〜22cで線引きされる4つの側壁パネル21a〜21dおよび、以下に説明するように、パネル21aおよび21dの自由垂直縁が一度引き合わされ、溶接されたら、接合溶接部を有する。他の備えが行われない限り、隣接する直立した側壁パネル21a〜21dの間のこれらの溶接は、フイルムヒンジのように働く傾向にあり、膨らまされたボトルは、膨張の際に所望の正方形断面を維持しないであろう。ボトルは、菱形断面を獲得(し、維持)するために「圧迫」され得る。それゆえ、そのような傾向に対抗するために、直立支柱が各垂直溶接線22a〜22cの両側と、周囲線16の垂直部分に存在し、よって、ボトルが膨らまされたときに、面の間の溶接の縁に沿って補強縁支柱46を画成し、その支柱が、他の垂直微小支柱48よりも大きい直径または膨張容積を有し、したがって、図3の右側の詳細図に示されるように、互いに押し合う膨らまされた管状クッションのように働くことが留意されよう。これらの特別な目的のための支柱46の各々は、ボトルの表面上にあるどの他の微小支柱48のように、2つの畝に渡ることが好ましいが、これらの特別な目的のための支柱の水平幅は、一般に、図4に示されるように、ボトルの残りの標準的な微小支柱の幅よりも広い。この支柱の幅は、どの個々のボトルの設計と形状の仕様およびそのボトルの面の数により異なる。
【0066】
垂直接合部22aから22c(および側壁パネル21aおよび21dが接合されている場合には、接合部AA−II)に隣接して位置している支柱46のサイズと形状は、面が、膨らまされたボトルの外形により別段制約されていなければ、ボトルの側壁パネル21a〜21dに強制的に、隣接するパネル間の内抱角をそれらの間の溶接部で90度より著しく大きくさせるように選択される。同様に、別個の壁パネルの間のそのような縁補強支柱46が、個々のボトルのデザインに応じて、ボトルのネックの垂直溶接部に沿って要求されるかもしれない。図2に示されたボトルは、基部に外骨格を含んでいないが、断熱のため、またボトルがボトルにとって正常な位置で起立するのを支援するために、基部に膨張区域を使用してもよいことに留意されよう。すなわち、外骨格の一部である膨張脚部を、オプションとしてボトルの基部に含ませても差し支えない。
【0067】
二重壁ブランク5を製造できる2つの様式を、図4から6を参照して説明する。最も簡略化した形態において、図4に示すように、往復プレスを使用することができる。図1に示される溶接線/接合部の要求されるパターンを含む、鋼またはアルミニウムであることが好ましい平らな金属型プレート100を構成する。そのパターンは、最低で2mm、型の表面から上の高浮き彫りの形態で隆起している。型プレート100は、少なくとも3mm、好ましくは4mmの深さまで、アルミニウム片からフライス削りしてもよい。型プレート100は、加熱素子(図示せず)によって、要求される溶接温度まで適切に加熱することができる。この温度は、溶接すべきプラスチック材料に依存する。型プレート100は、ベースまたはアンボスプレート102に対して押し付けられるようにプレス(図示せず)に取り付けることができ、それによって、シリコンゴムシート104とテフロン(登録商標)(PTFE)シート106が、挿入された2枚のプラスチックフイルムのシート12,14を間に挟んで、選択された材料にとって適した圧力、温度および時間に亘り、それらを互いに溶接する。シリコンゴムシート104は、加熱された型の平面度の小さなばらつきを受け入れることが意図されている。このシリコンシートの厚さと弾性は、実際には型に依存するが、典型的に、ほぼ3〜6mm程度である。
【0068】
往復プレス法では、1つのプレス型のプレス毎に1つの溶接パターンが生成される。溶接すべきプラスチックシート12,14は、プレスの一方の側から型の下の位置に供給される。この型が下に押し付けられ、溶接が行われる。次いで、型を上に動かし、結合されたプラスチックシートを解放し、次いで、このシートは、二重壁ブランク5(図1のような)の周囲の切断(打ち抜き(blanking))および望ましくないプラスチック材料の除去が行われる第2のプレスに移される。このプレスの動作は、型が、真っ直ぐな切断型またはプラスチックを溶融し、したがって、それを切断するための加熱切断器具であり得ることを除いて、溶接プレスと同じである。望ましくない材料は、廃棄するために真空により除去されることが好ましい。
【0069】
図5に示されるように、プラスチック材料の連続フイルム上に一連の連続二重壁ブランク5a,5b,5cなどを「刻印」することが望ましい。この図は、中間のスペーサ・ストリップ53を通じて、幅方向に位置する側縁またはガイド・ストリップ51,52の間に、端と端で互いに接合された複数の折り曲げられていない二重壁ブランク5a,5bなど(図1に示されたものなどの)からなる/が刻印されたロールストック材料50の一部を平面図(俯瞰図)で示している。
【0070】
同様に、往復タイプのプレスを使用する代わりに、熱溶接および打ち抜き装置110の一部として、図6に示される様な回転式溶接プレス120を使用することもできる。そのようなプロセスにおいて、プラスチックフイルムの1つの連続シート112が、対抗するガイドまたはニップローラ117を備えたエントリ・ステーションにロールから分配され、そこで、制御された様式で一方のプラスチックシートを他方の上に置くように、これもロールから分配されたブラスチックフイルムの第2のシート114と接合される。面が隣接したシート12,14は、型シリンダ118の一回転毎に1つまたは他の整数の所望の溶接パターンを有する回転式溶接型シリンダ118に向けられる。この溶接型118は、溶接材料が金属型にくっつくのを防ぐために適切に被覆されている。溶接型118における小さな不完全部を受け入れるためにシリコンゴムまたは他の適切な材料で被覆された、加熱溶接型の直ぐ下にある加圧ローラ122が、溶接中に対圧を与える。溶接は、超音波により、または単純な熱加圧により行うことができる。溶接後、次いで、選択的に接合されたシート112,114が、適切に装備された切断ドラム132および対圧またはアンビルドラム134を有する回転式輪郭付けまたは打ち抜き型シリンダ130に搬送され、そこで、二重壁ストックが所望の多数のマルチフラップ・ブランクに打ち抜かれる。望ましくない材料は、切り落とされながら、廃棄するために真空により連続的に除去される。
【0071】
この打ち抜き動作を行うためのシステムが数多く市販されており、そのような装置のさらなる詳細は、図6には示されていない。溶接および切断(または打ち抜き)動作を行うプロセスは、パック/パウチ製造業界においてよく知られている。回転式型の速度、温度および圧力は、膨張式ボトルブランクの製造に使用されるシート材料に適するように容易に調節することができる。
【0072】
上述した往復または連続いずれかのフロープロセスの結果が、そのようなブランクの連続ストリップからボトル10を製造するための複数の版(またはブランク5)を有するプラスチックフイルムの連続二重壁シート50である。図5に示されるように、各ブランク5a,5b,5cなどが、熱溶接および打ち抜き装置110内でのプロセス制御を容易かつ精密にできるように規則的に間隔の空けられた送り孔を含むことが好ましいストリップ51,52により使い捨てガイドストリップ51,52に接合されている。あるボトル5aの底部と次のボトル5bの口との間に使い捨てスペーサストリップ53があることが好ましいが、これは必須ではない。使い捨てガイドストリップ51,52と、折り曲げられていないボトルブランク5a,5b,5cとの間、またはスペーサストリップ53と、それぞれの連続した折り曲げられていないボトルブランク5との間のどの接合部も、ロールから引きちぎられる紙やプラスチックのシート製品に一般に見られるような、引きちぎりミシン目を有する。そのミシン目は、確実に分離を容易にするために使用され、当業者によく知られた方法により、製造サイクルにおける適切な地点で加えてもよい。
【0073】
膨張式ボトルブランク製造プロセスの次の工程において、熱溶接および打ち抜き装置110の打ち抜き段階130から現れるブランク5の輪郭の付けられた二重壁連続ストリップ50は、図7を参照して説明されるパターンにしたがって折り曲げステーション(図6において140で示されているだけである)において折り曲げられ、溶接ステーション(図6において150で示されているだけである)で選択的に溶接されて、図8から11を参照して説明されるように、ボトルブランクのストリップ160(図5のブランク5の1つの平らなストリップと比べる)を形成する。これは、ストリップ材料50の選択的部分を片寄らせ、特定の方向に向けるためのガイドを使用して、連続折り曲げプロセスの一部として行われることが好ましい。そのような折り曲げプロセスが現行の最新技術において十分に確立されており、これは詳しくは記載しない。この折り曲げプロセスの目的は、溶接する必要のあるブランク5の自由周縁の全てを同時に接触させることである。その周縁が接触するように一度折り曲げられたら、折り曲げられたストリップ50fは、以下に記載するように、ボトルブランクを完成させるように溶接ステーション160に通すように向けられる。
【0074】
このプロセス中に行われる折り曲げは、図1に示された折り曲げ線A−AからI−Iの周り(垂直)で行われ、それらの線は、折り曲げ装置140を通るブランク5a,5bなどの連続ストリップ50の移動方向に対して平行であることに留意されたい。折り曲げがその周りに行われるそれらの線は、図1および7に見えるように、文字A−Iにより記載される。例えば、折り曲げ線AAは、ブランク5の上部から底部まで線A−Aに沿って通る折り畳み線を表す。
【0075】
図7に示された折り畳みパターンは、ボトルの口が紙の奥にあり、底部が見る人に向かうようにこの図が描かれた紙にストリップ50fが入るように視覚化される真向きの図である。図7に示された図は、折り曲げ後に、底部に近い、ブランク5の主要部分においてストリップを通る断面であり、膨張タブ71および72または使い捨てサイドストリップ51,52を示していない。ボトル10のネック28を通る断面は、図7におけるのと同じパターンを有するであろうが、その断面がとられた地点でのネックの寸法にしたがって、必然的に小さいであろう。
【0076】
ストリップ50f内の個々のブランク5は、十字パターンに折り曲げられる。縁AAで始まり、ブランクが、線CCが頁の上になるように直角に線BBに沿って折り曲げられる。次いで、縁CCが180°折り曲げられて、線DDを線BBに沿って隣接させる。次いで、ブランクを、線EEが紙の右手側に来るように、線DDで直角に折り曲げられる。線EEは180°折り曲げられて、線FFを線DDに隣接させる。次いで、ブランク5は、線FFで直角に折り曲げられて、線GGが頁の下になり、次いで、そこで、ブランクが線GGで180°折り曲げられて、線HHを線FFに隣接させ、その後、線HHで直角に折り曲げられて、線IIを線AAに隣接させる。この折り曲げは、ブランクの連続移動ストリップを方向つけるガイドを使用することによって容易に行われるであろう。
【0077】
ブランク50fが、図1に示されるブランクの各側壁パネル21aから21dの中心線で、隣接するパネル21aから21dの間の垂直溶接部22aから22cに対して平行な線に沿って外側に折り曲げられているのが図7から分かる。4つの側面のボトルの場合、そのような折り曲げの各々の角度は90°である。CC,GGおよびEEでの折り曲げは全て180°であり、それゆえ、要求される縁が接触させられる。AA−IIでは、これらがブランクの外縁であり、折り曲げ前に接合されておらず、単に互いに押し付けられるので、折り曲げは必要ない。CC,GGおよびEEでの折り曲げは内側であり、すなわち、各折り曲げの縁は、完成したボトルの口の中心から底部の中心に引かれた仮想線に向いている。
【0078】
図8および9は、溶接すべき全ての縁を同時にプレスするための4つの別個の溶接ブロック152〜155を使用した、自由周縁全ての溶接が溶接ステーション150内で同時に行える1つの様式を示している。図8は、図7と似た、ブランクストリップ50の移動方向における溶接ブロックの端面図であり、取り囲むブロック152から155の間に位置している折り曲げられたブランク5を示している。便宜上、これらの溶接ブロックの2つ152,153は、溶接を行うように選択されているのに対し、他の2つ154,155は、押し付けられる基準面を提供するために使用される。そのような構成の変種が容易に考えられ、例えば、全てのブロックが、縁溶接を行うために必要な溶接線の部分を含んでもよいことに留意されたい。このため、全てのブロック152〜155は、PTFEなどの、熱安定性および断熱性の四角形プラスチックロッド材料から製造されることが好ましい。平らなストリップのニクロム線156が、要求される溶接部に対応するパターンでブロック152,153の係合表面157,158内であるがわずに盛り上がって埋め込まれている。
【0079】
当業者によく知られた機構を使用して、ブランク5a,5bなどの折り曲げストリップ50fが、4つのブロック152〜155の間に通され、ブロック154および155上の溶接表面157に対して正確に配置される。ブランクのストップの動きが停止され、そのブロックは、図8における対角矢印により示されるように、内側にしっかりとプレスされる。ニクロム線は、当業者によく知られた技法を使用して、制御された期間に亘り制御された電流を使用して、溶接を行うのに必要な温度に加熱される。正確な圧力、温度および時間は、使用されるプラスチックフイルム材料および製造すべき膨張式ボトルブランクの形状とサイズに依存する。要求される溶接線の全てが一度完了したら、プロセスを繰り返し、次のボトルブランクを溶接できるように、ブロック152〜155は外側に動き、今形成されたボトルブランクのストリップが先に進む。ブロック152〜155を前後に動かす機構は詳述されず、当業者に公知の、これを行う簡単な方法が数多くある。
【0080】
ステーション150での往復式溶接プロセスは、それぞれの加圧ローラに対して作用する、必要な溶接パターンを含む加熱溶接ローラ158を使用して、連続プロセスと置き換えることもできる。図7に示される例に要求される溶接を行うには、二重壁ボトルブランクの各面に1つで、対になって配置された8つのローラが必要であろう。そのような構成が、図10および11に示されている。
【0081】
溶接の完了後、次いで、今形成された膨張式ボトルブランクは、例えば、縁CCを縁AAに隣接させ、縁GGを縁EEに隣接させることによって、ガイドを使用して平らに折り畳まれる。この段階で、以下に記載するように、飲み口60および膨張構成70を提供するフラップに溶接ライン/継ぎ目を与えることに特有な以下の方策に留意すると、連続ストリップで平らになっている、複数の端と端で接合された膨張式二重壁ボトルブランクを含むストック材料を提供する製造プロセスが完了する。このストリップは、転じて、「課題を解決するための手段」の項目に記載したように、例えば、ボトル詰め飲料分配装置において、その後使用するために、ロールに巻き付けられるか、または多重折りまたはZ折りカセット内で折り重ねられるであろう。
【0082】
上述の記載は、4面の膨張式ボトルブランクストリップの製造に関する。同じプロセスを、3以上のいくつの側面についても使用してよい。隣接する縁を接触させるのに必要な折り曲げは、上述したものと同じ原理を使用するが、折る回数および角度は、ボトルの面の数により異なる。原則的に、各面の中心線は、ある角度で外側に折らなければならず、これらの面が対称的であり、同じサイズのものであると仮定すると、この角度は、360°をボトルの周囲の面の数により割ったものである。溶接のために折る必要のある各縁は180°で折られ、それゆえ、溶接を必要とする縁を隣接させられる。「n」面のボトルについて、n個の180°折りがある。
【0083】
次いで、ボトルブランク(すなわち、折り曲げられ、選択的に溶接された図1のブランク5)の膨張と起立を可能にするために提供される一体型ボトル膨張構成70に移る。ボトルブランクの外骨格(ボトルの二重壁内に形成された膨張式補強畝と支柱44,46および48のグリッドにより提供される)が、二重壁の間に画成された膨張室36と繋がった外骨格の全ての部分により共有された共通膨張路を有し、それゆえ、単一膨張構成70が提供されることが好ましいのが直ちに認識されよう。しかしながら、大きなボトルについて、所望であれば、その外骨格は区画化されても差し支えない。そのような場合、ここに記載するように、多数の膨張構成70が必要であろう。図1および2の実施の形態において、外骨格に関連する閉じられた壁空洞がたった1つしかないので、たった1つの膨張弁構成70しかない。
【0084】
適切な膨張弁は、一方向のみに、空気、ガスまたは流体を通過させる弁である。その弁は、膨張源を取り除いた際に、どのような逆流も阻止し、ボトルの要求される寿命に渡り外骨格内の膨張により与えられる圧力を実質的に保持する。ボトルは使い捨ての品物であるので、その膨張弁は、リサイクル、ゴミ収集、輸送および埋め立ての費用を最小にするために、使用後に、ボトルの外骨格(およびしたがって、ボトル自体)を折り畳めるように、手で容易に解放または離脱できるべきである。
【0085】
以下に記載する好ましい弁には、いくつかの専用工程を必要とするにもかかわらず、先に記載したボトルブランクの製造プロセス中に同時に構成できるという利点がある。可動弁構成要素自体は、周囲が密封された膨張タブ70の内部に収容され、このタブは、周縁で溶接されているが、他では膨張室36と流体連通したフラップ71および72からなる。図示した実施の形態において、タブ71,72は、真っ直ぐな部分75を介してシートの残りに接続された楕円形端部分73を含み、それによって、一方の手の親指と別の指により容易に掴め、ボトルがもはや不要になったときに、外骨格をしぼませるための単純な収縮機構を提供するようにボトルを引きちぎれるようなサイズと形状のものである。このことは、タブ構造に設計された弱化部(例えば、真っ直ぐなバンド部分内のくびれ部分)および外骨格へのその接合により支援される。図12から14は、弁がいくつかの段階で形成されるときの、分解組立図で弁付き膨張構成70の構成要素を示す。
【0086】
図1および5に示された二重壁ブランクの製造中に、タブ71b,71uおよび72b,72uは、周囲線16の部分を形成するように縁AAおよびIIに沿って(図13参照)、下側と上側のシート12,14の各々の反対側で、したがって、図1に示されるブランク5でそのままとなっている。ここで、図1の図面において、重なって同一平面にある、各側で2つの重なるタブ部分71b,71uおよび72b,72uがあり、これは、以下に記載するように、輪郭は似ているが、互いに同じではなく;また、これらは、二重壁ブランク5を画成するための輪郭線16の他の部分の溶接中に互いに溶接されず;ブランク5の両側で膨張タブフラップ71b,71uおよび72b,72uは、当業者に公知の方法により互いから離されたままであり、製造の後の段階で以下に記載するように、互いに選択的に結合されることに留意されたい。
【0087】
図12に最もよく見えるように、縁AAに沿った下側の膨張タブ72bは、図示したように、円形膨張孔74が打ち抜かれた楕円形部分73内に設けられる。この孔の寸法は、ボトルのサイズに特有であるが、典型的に、3mm未満の直径である。縁IIに沿った下側の膨張タブ71bは、膨張タブ72bと同様のサイズと輪郭である。両方のタブ71bおよび72bは、下側シート12と接続した矩形膨張ウェブ75を有し、ボトルを捨てる(すなわち、ボトルを収縮させる)ために膨張タブ70の引きちぎりを容易にする矩形「くびれ」部分を76に示す。その後の溶接のために、縁AAおよびIIが図7に示される構成に折り曲げられるときに、それぞれ下側のタブ71bおよび72bがその時点で面が平行であり輪郭が位置合わせされた関係にされ、自由周囲16tに沿って互いに溶接されて、図14に最もよく見られるように、膨張室77を画成する。
【0088】
図1におけるブランク5の上皮のシート14の縁A−AおよびI−Iに沿った上側膨張タブ71uおよび72uは(そうする必要はないが)、下側タブ71bおよび72bと同様であるが、減少した面積の周囲輪郭を有し、それによって、末端楕円形部分78が薄いウェブ79によりその幅が下側タブ71bおよび72bのくびれ部分76よりも小さいシートのそれぞれの縁A−AおよびI−Iに接続される。タブ71uおよび72uは、ブランク5が図7に上述したように折り曲げられるときに、タブ71uおよび72uがその輪郭で互いに溶接されたときに、膨張室77内に入って可動弁密閉部材を提供し、膨張室77の加圧の際に(それゆえ、下側タブ71bおよび72bの膨張ウェブ75により形成される通路を通じて膨張室77が連通するボトル壁の上側と下側のシート12,14の間に画成される膨張室36が、長手方向の縁で互いに溶接されている)図14に示されるように孔74に対して密封することができるダイヤフラム構造を形成する。
【0089】
弁構成要素の分解図が図12に示されており、それによって、下側フラップ/タブ71bおよび72bが、互いに溶接されたときに膨張室77を画成し、2つの上側フラップ/タブ71uおよび72uが、弁の内部にダイヤフラムを形成する。これらは、その地点でのみ、ブランクの縁A−AおよびI−Iに近い位置で互いに溶接される。この溶接は、別のプロセスであり、ボトル10の内腔または室24を密封するために必要である。弁の機能のためにたった1つのダイヤフラムが要求され、その一方を必要に応じて切断してもよいが、両方を適所に残しても、弁の機能には影響なく、2つのダイヤフラムをその基部を単に溶接することによって、ボトル内腔24の密封が簡略化されることに留意されたい。この構成には、以下に説明するように、膨張の際に、膨張流体をボトルの周りで両方向に循環させるという利点がある。
【0090】
次にボトル10の飲み口60に移ると、ブランク5の図面から、飲み口が一体部品であり、ボトルの上壁28と連続して形成されることが留意されよう。以下に記載する飲み口を構成する部分のいくつかを含む、図1のブランクの「フラップ」およびほとんどのパネルの壁の二重壁膨張式構造を考えると、飲み口60は、ボトル10の外骨格の膨張中に展開され、膨張により直立させられる。この飲み口60は、従来のネジ蓋式PETボトルに使用されるような別個の密閉キャップは必要なく、ボトル10内の内腔24に飲み口を通じて予め充填された流体を保持するために、末端が正常時締め切りスリット65となる自己密封式分配通路構造を有する。さらに、飲み口60は、人の歯、唇または指によって周囲の反対の位置に印加される指向性圧力に応答してボトルの内容物を分配するために分配通路を弾性変形させ開き、圧力を除いたときに、密封状態に弾性的に戻るように構成されている。
【0091】
膨らまされた飲み口60の全体的な外形は、図2および15に示されるように、飲料に使用されるほとんどの従来のPETボトルの飲み口に匹敵するサイズの分厚い膨らまされた円形または楕円形の円筒のものである。収縮状態において、飲み口は、以下に記載するようにそれぞれの周囲63の部分に沿って互いに溶接された、図1に示される(図16および19から21も比較)膨張式二重壁ブランク5の上側のほとんどの部分(またはフラップ)66から72により形成される。ブランク5の合計で4つの二重壁フラップ部分66から72が飲み口60へと組み立てられ(すなわち、折り曲げられ、次いで、溶接される)、この飲み口は、フラップ部分(66,70)の2つの膨張の際に、向かい合い互いに対して押し付け合い、図15に示されるスリット65となるように折り曲げられた非膨張式の一致するフラップ部分68および72の間に弾性自己密封式分配通路74を形成する。
【0092】
その内の一方が、図19の平面図で示されており、互いに一致する鏡像である、膨張式フラップ部分66(および70)が、飲み口60の周壁の実質部分を提供し、その各々が、向かい合うシート12,14の結合された周囲線63の間に膨張式矩形空隙65(膨らまされていないときに)を画成する。まだ説明されていない、改竄防止シールの半分が、膨張式フラップ部分66および70で下側シート12のフラップ82として形成される。
【0093】
この矩形膨張式フラップ部分66,70内には微小支柱も畝もなく(ボトル10の上壁28の隣接するパネル29aおよび29cの場合のように)、よって、ブランク5のその区域における内側と外側のシート(内皮と外皮)の間にそれぞれほぼ矩形の空隙が、二重壁構造においてそれぞれの膨張室65および36(図3に示されている)を接続する膨張式飲み口フラップ66(および70)と上壁パネル29a(および29c)との間のインターフェース溶接線77を分断する1つ以上の微小支柱を介して枕状に膨張する。上述したように、膨らまされた飲み口が適切に密封された分配スロットを提供することを確実にするために、等しい面の高さと幅の寸法を有する膨張空隙を提供することが、必須ではないが重要なデザインの基準である。
【0094】
その内の一方が図20にさらに示されている、上壁パネル29bおよび29dの上部にある非膨張式飲み口フラップ部分68および72は、膨張式フラップ部分66および70(密封フラップ部分82を含まない)と一致するサイズおよび輪郭(または形状)のものであるが、それらとは異なり、隣接する上壁パネル29b(およびフラップ72についは29d)へのインターフェースでの溶接線77は、連続しており、分断されておらず、よって、それらは膨らまされないようになっている。すなわち、これらのフラップ部分68および72は、分配通路74を画成する(または縁取る)ための二重強度プラスチックホイルとしてのみ機能する。所望であれば、77aにおけるように、追加の溶接点を、シートを互いにより密接に結合された状態を維持するために配置してもよい。
【0095】
これらのフラップ構成要素66から72の全てが、先に記載したボトルの他の構成要素に関するように、通常のように折り曲げられ、互いに溶接されるが、図19,20および21に関して以下に最もよく理解されるであろうように、最後に追加の溶接動作が行われる。図21は、原理を示すための、互いに溶接される前に示されている、フラップ66から72を含む飲み口64の断面である。
【0096】
フラップ部分68および72は、それぞれ、折り曲げられて、膨張式フラップ部分66および70の間にあり、それによって、図19から21に示される基準点を使用して、膨張式フラップ部分66の縁部分「yh」(図19参照)が、非膨張式飲み口フラップ68の縁部分「mn」(図20参照)の隣りに位置し、溶接されており、ここで、「yh」は図19における「ch」の1/4であり、「pq」は、図20における「mq」の1/4である。同様に、図20の非膨張式フラップ68の縁部分「pq」は、図19に示されるように、膨張式フラップ部分70の縁部分「cw」に隣接して位置し、溶接されている。同様の接合パターンが他の2つのフラップ72,74にも行われ、飲み口64の上端表面が完成される。
【0097】
製造プロセスの先の工程の後に、ブランク5は、非膨張式飲み口フラップ部分68および72が飲み口の上部でW形(図21のように平面図で見たときに;明確にするために、改竄防止シールが取り除かれている)に折り曲げられるという追加の条件で、先に記載したように溶接されたボトルブランクへと平らに折り畳まれる。飲み口64の非膨張式フラップ部分68および72に行われる折り曲げは、図7に関して記載したものへの追加であり、単純なロボット工学を含む当業者に公知の様々な技法により行ってもよい。飲み口フラップ68および72におけるW形は、ボトルの口で最大であるが、飲み口64が上壁パネル29bと29dに接触するところのゼロ折りに先細くなり、ここで、W折りは、飲み口64が完全に膨らまされたときに、真っ直ぐに延ばされる。
【0098】
次いで、飲み口64の溶接における最終工程を完了してよく、この工程は、それぞれ膨張式フラップ66と70(図19のような)の垂直縁点「hi」の間の長さ部分i(図19)を、非膨張式フラップ68の折り曲げ部分の垂直縁点「mk」の間に位置する長さ部分I(図20)に互いに同時に溶接することからなる。言い換えれば、飲み口64の「側部」は、図19および20における溶接線77により表される首部線から飲み口の上にほぼ1/3で始まる、高さ(それぞれ、フラップ66,68および70,72の「ab」、「hj」、「mk」および「qs」により表される)の一部分のみに沿って互いに溶接される。この配置により、飲み口の上部が湾曲し、そうでなかったら可能であった形状よりも良好な形状を取ると同時に、ボトル10が膨らまされたときに、飲み口のフラップ66から72と、隣接する上壁パネル29aから29dとの間の接合部での応力を防ぐことができる。飲み口の正確な距離は、ケースバイケースの原則で選択される。
【0099】
この溶接動作と同時に、図19に示される膨張式飲み口フラップ66に存在する改竄防止シールフラップ82の縁「fed」が、フラップ70(図示せず)に存在する改竄防止シールの他方の半分の対応縁「efg」に溶接され、よって、その後に使用するためのボトルブランクを完成させる。
【0100】
上述したように、膨張式飲み口フラップ(または壁部分)66,70は、膨らまされたときに、非膨張式フラップ部材68,72を互いに対して押し付け、飲む人の歯または唇の圧力により飲み口を変形させて弁を開かせるある種のバックパック飲料システムに見られる自己密封式リップシール構成と同様に、通路74を平らにし、弾性的に閉じる。しかしながら、バックパックシステムは、剛性プラスチックから製造され、本発明とは異なり、膨らまされない。本発明におけるボトルの飲み口は、図16の平面図から明らかなように、歯と唇の方向性を支援するように楕円形に形成されることが好ましい。
【0101】
飲用/充填通路74(スリット75および見えないボトル内腔24での別のスリットになる)は、図16における矢印に示されるように、スロットに沿って歯または唇または指により圧迫されたときを除いて、外骨格内の圧力により正常時には締め切ったままとなる。この構成には、膨らまされたときに、ボトル10の主要部を圧迫すると、内容物と外骨格両方における圧力が増加し、それゆえ、シールが維持されるという利点がある。この構成の別の利点は、ボトルは、以下に記載するように充填のために弁を突き通すニードル・ノズルを使用することによって容易に充填されることである。
【0102】
改竄防止または安全シール80が、飲用/充填スロット75に渡り追加される。重要なことに、改竄防止シール80は、膨張式飲み口フラップ66および70により提供される自閉式弁構成に強度を加え、それによって、スロット75を使用前に閉じたままにするのを支援し、輸送と手荒な使用中にボトルの内容物を維持するのに役立つように設計され、ボトルブランクの形成中に組み込まれる。さらに、このシールは、ボトルに炭酸飲料を充填できるように、または流体から圧力を生じるように、飲み口64に設けられる自閉式リップバルブ構成に十分な強度を加える。この改竄防止シールは、図17,18および19を参照して以下に記載されているのに対し、ボトルブランクの膨張中とその後の展開様式が図22aから22cに示されている。明瞭にする目的のために、ボトルブランクシートの1つと一体に製造された片側フラップであるシール80が、図15において、飲み口64の隣りに示され、図18と比べて、その上に載っていない状態で示されている。
【0103】
先に述べたように、シール80は、それぞれ、膨張式フラップ部分66および70で下側シート12上のフラップ82により二部要素として一体に形成されている。図15に示される接合されたフラップ部分82の幅「M」は、図18に示される正常時静止位置でスロットが覆われている飲み口64におけるスロット75に対して垂直な完全に膨らまされた飲み口の幅「N」よりもわずかに小さい。飲み口が膨張すると、改竄防止シールが、スロットを維持し、それをさらに閉じるように働くように強力に努める。
【0104】
改竄防止シールフラップ80は、図18において完全に膨らまされたボトル上の位置で示されている。シールフラップ82は、図18に示されたものと類似の穿孔または部分溶接により行われることが好ましい、引きちぎり能力を有する、線「dh」に沿ってそれぞれの膨張式飲み口フラップ66および70に取り付けられ、線83で互いに溶接される。シール80は自由なフラップ部分(84)を有し、これは、飲み口の直接上にはない部分であり、人の親指と他の指との間に挟むことができ、ボトル10の飲み口64からシールタブを剥ぎ取るのを容易にするベロを形成する。
【0105】
このシールは、膨らまされたボトルの飲み口スロット75に到達するための唯一の方法が、シールタブ82を剥がすか、あるいはボトルの外骨格を収縮させることであるので、改竄防止性である。この改竄防止シールは、図17において一片の材料として示されているが、図1,18および19に示されるように二部材として製造され、それゆえ、膨張式ボトルブランクを提供する上で行われる他の溶接動作の真っ最中に溶接される。
【0106】
個別化されたボトルブランクを膨張させ、それに飲料を充填するプロセスが以下に記載されており、それによって、飲み口64およびシール80の他の態様が明らかになる。
【0107】
図22aにおいて、ボトルの飲み口64の膨張式周壁が、基部を底にした垂直に立っているように向けられたボトルについて、スロットの向きに見たときの、膨張前の状態で示されている。この収縮状態におけるボトルの口の上部の正確な形状は、図面を見にくくしないために、示されていないことに留意すべきである。この膨張前状態において、シールフラップ82は、ボンネットのようにボトル10の口の上に起きている。これは、「ボンネット」の上部での折り目のように働く、溶接フラップ82の中心に延びる溶接線83により支援される。
【0108】
ボトルの外骨格は、図22bに示されるようにある程度膨らまされたときに、接合された膨張式飲み口フラップ66,70は、膨らみ、改竄防止シールフラップ82のボンネット形状を平らにし始める。膨張式ボトルブランクの二重壁の膨張におけるこの時点で、飲み口64におけるスロット75および通路74はまだ、外骨格に蓄積する圧力によって密封されていない。ボトルが、内容物が漏れないように直立しているか、または適切に傾けられると、中空針または充填管が、改竄防止シールの把持区域の反対の飲み口の側から、プロセスのこの時点でまだボンネット形状にあり、したがって、この側から充填針または管を挿入する空間がある改竄防止シールの下に、スロット75を通じて飲み口通路74に挿入される。一度充填管が適所に置かれると、次いで、ボトルには、液体内容物が所要のレベルまで充填される。その外骨格がこの段階である程度しか膨らまされていないボトルに内容物を加えることは、ボトルを完全な大きさまで膨らませるのに役立つ。ボトルの内容物の充填と同時に外骨格の追加の充填がある程度行われることが好ましい。一度、内容物がボトル内に完全に入れられると、次いで、充填管が引き抜かれ、次いで、外骨格が完全に膨張させられる。
【0109】
図22cに示されるように、外骨格の完全な膨張により、膨張式飲み口フラップが完全に拡大し、スロット75に渡り改竄防止シールをきつく引っ張る。他のより複雑な膨張および充填プロセスを使用しても差し支えなく、すなわち、外骨格の膨張とボトルへの内容物の充填を一動作で行っても差し支えないことに留意されたい。
【0110】
ボトルを直立させるために、すなわち、上述した製造プロセスの終わりで得られ、図5のような任意の貯蔵ロールまたは折り畳みストリップから分離した後のボトルブランクを膨らませるために、前述した膨張タブ構成70の充填孔74に中空針を押し通し、それによって、ダイヤフラム78を移動させ、ボトルブランクの膨張室および外骨格構造中に膨張タブを通じて空気またはガス(または流体)を注入することができる。二重壁ボトルブランク内の特定の加圧レベルに到達するように膨張が行われる。一度、外骨格の内部で、ボトルのサイズおよび内容物の質量に応じて選択される適切な圧力に到達したら、膨張針は引き抜かれ、ダイヤフラム78が外部の空気圧に対抗して戻って、膨張オリフィス74を密封し、ボトルの二重壁内の内圧によるそのような密閉状態に維持されるという点で、弁が自動的に閉じる。このようにして、一方向性充填弁は閉じ、次いで、外骨格内部の空気または流体の圧力によって閉じたまま維持される。ボトルが圧迫されたら、内圧が増加し、膨張タブ70でのシールを維持するのを支援する。このプロセスは、ダイヤフラム上の針による少量の高表面張力グリースの随意的な堆積により支援してもよい。
【0111】
先に述べたように、本発明の一態様を具体化した膨張式ボトルブランクにより、多数のボトルブランクが、自動販売機型の筐体の領域内に収縮状態で、飲料を充填でき、その後の購買のために密封様式で消費者に分配できる、外骨格が空気で補強されたボトルを直立させるために膨張の準備のできた、ボトル詰め飲料システムを発明することができる。一度、ボトルの内容物が消費されたら、膨張タブ70の除去/引きちぎりにより、ボトルの二重壁の収縮が容易になり、それによって、使い捨ての平らにされた状態に潰すことができる。
【符号の説明】
【0112】
5 二重壁ブランク
10 ボトル
18 底壁
20 周壁
24 内腔
28 上壁
36 膨張室
40 溶接線/継ぎ目
60 飲み口
100 型プレート
110 熱溶接および打ち抜き装置
120 回転式溶接プレス
130 回転式輪郭付けまたは打ち抜き型シリンダ
140 折り曲げステーション
150 溶接ステーション
160 ボトルブランクのストリップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二重壁膨張式ボトルブランクの製造方法であって、(i)好ましくは同一平面に配置された、液体不浸透性の可撓性ホイル材料の2枚のシートを積み重ねる工程、(ii)前記シートを打ち抜いて、各々が輪郭の形成された周縁を有する、好ましくは形状の一致したブランクをそれぞれ形成する工程、(iii)1つ以上の膨張位置を除いて、前記輪郭の形成された周縁に従う接合継ぎ目に沿って2つの前記ブランクを結合させ、それによって、前記膨張位置を通じて膨張流体を中に導入できる二重壁ブランクを画成する工程、(iv)所定のグリッドまたはパターンに配置された複数の別個の補強継ぎ目で前記2つのブランクを追加に結合させ、それによって、膨張により立てられたときにボトルの直立した周壁を提供する、前記二重壁ブランクの少なくともそのような部分に交差した膨張式補強構造のグリッド加工部を画成する工程、(v)前記二重壁ブランクを折り曲げる工程、および(vi)所定の充填/分配位置を除いた、前記二重壁ブランクの接合された周縁の部分を互いに選択的に結合させて、前記ボトルを直立させるための底壁、前記周壁および上壁により囲まれた内腔を有する二重壁膨張式ボトルブランクを画成する工程を含み、前記充填/分配位置が、前記液体を前記内腔に充填し、そこから分配するための分配オリフィスを画成するように前記上壁に優先的に位置しており、前記膨張式補強構造が、膨らまされたときに前記内腔の周りに外骨格を提供するものである方法。
【請求項2】
積層され、シートの輪郭の形成された周囲に沿って結合された流体不浸透性可撓性ホイル材料の内側と外側のシートから構成された膨張式二重壁ボトルにおいて、結合された前記シートが、結合された周囲の部分が、接合継ぎ目に沿って互いにそれ自体で結合され、それによって、前記ボトルの直立した膨張状態で、(i)前記ボトルを直立させるための底壁、(ii)前記底壁から直立し、前記内側シートにより包まれた内腔を取り囲む周壁、(iii)上壁、(iv)液体を前記内腔に充填し、そこから分配するための、好ましくは前記上壁にある、分配オリフィス、および(v)少なくとも前記周壁において前記内側シートと前記外側シートの間の少なくとも1つの膨張室であって、完全に膨らまされ、加圧されたときに、直立した前記ボトルに相対的な剛性を提供する膨張室、を画成するように折り曲げられており、前記外側と内側のシートが、前記周壁に存在し、所定のグリッドまたはパターンで配置された複数の別個の補強継ぎ目でさらに結合され、それによって、膨張状態で、前記内腔の周りに補強外骨格を共に提供する、前記膨張室内の交差する膨張式補強構造のグリッド加工部を画成するものである膨張式ボトル。
【請求項3】
前記交差する膨張式補強構造のグリッド加工部が前記上壁中に延在し、それによって、特に前記分配オリフィスの区域の周りで、全体的な剛性および形状安定性を増加させることを特徴とする請求項2記載の膨張式ボトル。
【請求項4】
前記交差する膨張式補強構造のグリッド加工部が、前記ボトルの底基準面または直立壁に対して好ましくは平行に延在する複数の膨らまされた畝、および共通する補強継ぎ目により隔てられた2つの水平な畝の間にそれぞれ延在し垂直に交差する複数の微小支柱であって、前記2つの水平な畝に隣接する水平に間隔の空いた補強継ぎ目によって上端と下端で範囲が定められた微小支柱からなることを特徴とする請求項2または3記載の膨張式ボトル。
【請求項5】
二重壁ブランクの積層されたシートが、該二重壁ブランクを、区画化線に沿って多面体に折り曲げられる所定の数の別個の二重壁板に再分割する該区画化線に沿って結合され、隣接する板の自由縁が互いに結合され、それによって、充填空洞が形成され、膨らませた結果として、実質的に平らな側面を有する多面体ボトルに直立させられる膨張式自立式ボトルブランクが形成されることを特徴とする請求項2から4いずれか1項記載の膨張式ボトル。
【請求項6】
二重壁ボトルブランクが、前記ボトルの直立した向きで、ボトルの直立した角を画成する前記区画化線の両側に延在する複数の別個の補強支柱を有し、該補強支柱が、前記ボトルブランクの膨張状態において、互いに対して押し付け、前記ボトルの前記周壁を構成する隣接する板の間のそうでなければフイルム・ヒンジ状である区画化線を補強するように、前記ボトルの充填空洞中に膨らむように配置されていることを特徴とする請求項2から5いずれか1項記載の膨張式ボトル。
【請求項7】
前記ボトルの前記上壁は、3、4またはそれより多くの三角形上壁板によるピラミッドの形状であり、前記ボトル空洞に入る前記分配オリフィスは、前記多面体ボトルの個々の上壁板が収束する頂点位置に都合よく形成されることを特徴とする請求項5または6記載の膨張式ボトル。
【請求項8】
円筒または楕円/長円外形および断面の飲み口が、好ましくはピラミッド状上壁板の頂点の延長部に、前記上壁構造の一体部品として都合よく設けられていることを特徴とする請求項2から7いずれか1項記載の膨張式ボトル。
【請求項9】
前記飲み口が、前記2枚の積層されたブランクシートの各々が、その周縁に沿って結合され、それによって前記ボトルの膨張空洞と流体連通した飲み口膨張室を提供する一致した矩形飲み口フラップを有するという点で前記二重壁ボトルブランクの一体部品として形成されており、二重壁の周囲が結合された前記飲み口フラップが、前記ボトルの前記内腔に入る前記分配オリフィスを画成または提供する充填/分配位置を除いて、それ自体で接合されていることを特徴とする請求項8記載の膨張式ボトル。
【請求項10】
前記内腔へと/そこからの選択されたアクセスを可能にしたり閉じたりするために自閉式正常時締め切り弁が配置されることを特徴とする請求項8記載の膨張式ボトル。
【請求項11】
前記飲み口が、前記飲み口膨張室の膨張と加圧の際に、リップバルブ構造を提供するように構成されており、前記充填オリフィスから前記ボトル空洞まで延在する、弾性的に開放可能であるがそうでなければ自閉式の分配通路が、周囲が結合され接合された前記飲み口フラップの対抗する表面間に形成されることを特徴とする請求項10記載の膨張式ボトル。
【請求項12】
選択的に折り曲げられ結合されて、前記ボトルブランクの膨張中に前記分配オリフィスを展開し、それに渡り延在し、前記飲み口充填/分配オリフィスを覆う形状および延伸嵌め蓋を提供する、好ましくは飲み口フラップの選択されたものの延在部にある、好ましくは前記ブランクシート自体の適切に形成されたシールフラップを使用して製造され形成された、前記飲み口の一体部品として取り外しできる安全シールが提供されることを特徴とする請求項8から11いずれか1項記載の膨張式ボトル。
【請求項13】
自閉式一方向または逆止め弁構造が、前記2枚のシートが互いに接合/結合されていない前記二重壁ブランクの膨張位置に設けられており、該逆止め弁が、前記膨張式二重壁ブランクを構成する前記2枚のシートと一体に形成された構成要素から好ましくなることを特徴とする請求項2から12いずれか1項記載の膨張式ボトル。
【請求項14】
前記逆止め弁が、前記二重壁ブランクの前記内側と外側のシートの前記輪郭の形成された周囲から膨れて存在する2つの膨張タブであって、それぞれの周囲で互いに溶接されて、そうでなければ周囲が密封された内側と外側のシート内でその間に画成された膨張空洞と流体連通した膨張予備室、前記タブの内の1つに形成されている膨張オリフィス、およびベロまたはダイヤフラムフラップを画成し、前記ボトルブランクの膨張空洞の加圧により、前記膨張オリフィスに対して膨張圧力により維持されたときに、該膨張オリフィスを選択的に密封し閉じるように配置された膨張タブからなるフラップ弁であることを特徴とする請求項13記載の膨張式ボトル。
【請求項15】
裂くことのできる収縮構成が、前記二重壁ブランクの積層シートの間に存在する前記膨張空洞と流体連通して設けられていることを特徴とする請求項2から14いずれか1項記載の膨張式ボトル。
【請求項16】
前記膨張タブが、該膨張タブを除去するための弱いたまは避ける地点として構成された接合された積層シートの周囲と前記予備室との間のくびれ部分を含み、それによって、通気のために前記ボトルの前記膨張空洞を大気に曝露することを特徴とする請求項15記載の膨張式ボトル。
【請求項17】
前記シートの打ち抜きが、前記シートを互いに積層させる前または後のいずれか、好ましくは、平らな接合されたシートに与えるべき意図する最終的な輪郭に従う接合継ぎ目に沿って前記2枚のシートを結合させた後に、行えることを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記シートの周囲に沿って結合して前記二重壁ブランクを形成し、前記複数の別個の補強継ぎ目で前記2枚のシートを追加に結合し、前記区画化線に沿って前記シートを結合して、請求項5記載のブランク内に別個のパネルを提供する各工程を、溶接により行うことを特徴とする請求項1または17記載の方法。
【請求項19】
前記二重壁ブランクが、巻き上げられたフイルムストック材料を使用して、2つの貯蔵ロールからそれぞれのフイルムを引き出し、往復結合型およびアンボスユニットで、または連続回転式結合ローラ型および対抗する加圧ローラユニット、特に、溶接回転型および対抗する加圧ローラユニットでこれらを互いに1つにすることによって、製造されることを特徴とする請求項1、17または18記載の方法。
【請求項20】
複数の別個の二重壁ブランクが、前記溶接回転型および対抗する加圧ローラユニットを通過するときに、切断され、結合したフイルムストックに連続的にパターン溶接され、支持ストリップが、連続して切り抜かれ、溶接された二重壁ブランクパターンの間、並びに局部的に結合したフイルムの側縁に沿って残され、それによって、別個のいくつかの接合位置で接合されたままとなっている完成した個々のボトルブランクを提供するためのその後の折り曲げと結合動作のために引き出すことのできる、コア上に巻き上げられたか、または分配カセットにZ折りされたストック材料を得ることを特徴とする請求項19記載の方法。
【請求項21】
ボトル詰め飲料分配システムにおいて、必要に応じての、水道水供給ラインに接続されそこから水を受け取るように配置された水濾過および/または浄化装置;必要に応じての、浄水を受け取り、それに、1種類以上の香料添加剤および炭酸化剤を加えて、飲料を調製するために配置された風味付け/炭酸化ユニット;必要に応じての、前記浄水または飲料を受け取り、貯蔵するための一時的貯蔵設備;請求項2から16いずれか1項記載の複数の平らな膨張式二重壁ボトルブランクを収容するカセットまたはロール;前記膨張式二重壁ボトルブランクの個別のものをボトル膨張ステーションに差し出すように適用された輸送装置;膨張流体を供給し、これを前記ボトルブランク中に存在する膨張室/空洞に充填し、それによって、前記膨張室を膨張させ、これを加圧し、前記ブランクを、直立形状を維持するために自閉式または他の様式で密閉される膨らまされた二重壁ボトルに展開するように構成されたボトルブランク膨張(自立)ユニット;前記水道水供給ラインから、またはもし存在すれば、前記浄化および/または風味付けユニットまたは一時的貯蔵設備から水を受け取るように配置された飲料分配ユニットであって、膨らまされている間または十分に直立し、密閉された後に、前記二重壁ボトルの液体充填開口と選択的に係合するように配置された飲料分配注ぎ口を通じて、計量された量の水道水または前記飲料を、分配するために配置された飲料分配ユニット;前記飲料が充填された膨張ボトルを収容および/または保持し、これを消費者が取り出せるようにするように適合されたボトル詰め飲料分配ステーション;および上述したユニット、装置およびステーション設備の全てを収容する筐体を備えた飲料分配システム。
【請求項22】
前記膨張ユニットおよび前記飲料分配ユニットが、前記ボトルへの飲料の充填と膨張を同時にまたは時間遅延で行うために前記ボトル膨張ステーションの同じ場所に配置されていることを特徴とする請求項22記載の分配システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2012−530657(P2012−530657A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516436(P2012−516436)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【国際出願番号】PCT/AU2010/000774
【国際公開番号】WO2010/148433
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(511310546)
【氏名又は名称原語表記】John Thomas Riedl
【Fターム(参考)】