説明

折り畳み式接続構造

【課題】 本発明は折畳可能なプラグを具備する折り畳み式接続構造を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの第1接続部11と、少なくとも1つの第2接続部12と、データ伝送インターフェースと適合可能な複数の金属接点13とを有し、かつ、前記金属接点13を介してデータ伝送インターフェースと適合可能な電子装置に電気的に接続される折畳可能なプラグ1と、
少なくとも1つの電子部品21を有し、前記折畳可能なプラグ1に電気的に接続される本体2と、
を具備することを特徴とする折り畳み式接続構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳み式接続構造、特に、全ての種類のデータ伝送インターフェースに適用できる折り畳み式接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電子技術の急速な成長に伴い、各種のデータ伝送インターフェースへの接続構造が、従来から広範に多数の電子装置に用いられている。例えば、現在に亘って使用されているデータ伝送インターフェースとして、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)や、エクスターナル・シリアル・ATA(e-SATA)などがある。図1(1)及び図1(2)を参照して説明すると、これらの図面に示すUSBプラグ3とe-SATAプラグ4は、現在用いられているデータ伝送インターフェース用の接続プラグである。しかし、接続プラグの種類はますます多様化しており、製品設計において軽量化、薄型化及び形状の小型化が求められている。従来の接続プラグは、このような軽量化、薄型化及び形状の小型化への製品設計上の要求を殆ど満たしていない。
【0003】
従って、接続プラグに関する上記した技術的課題を解決することができる製品設計が必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−250991号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、折り畳み式接続構造を提供することにある。このような折り畳み式接続構造によって、接続プラグの小型化、軽量化及び薄型化を図ることができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するため、本発明の主要な技術は、まず、折り畳み式接続構造を、折畳可能なプラグと本体とから構成したことにある。折畳可能なプラグは、少なくとも1つの第1接続部と、少なくとも1つの第2接続部と、データ伝送インターフェースと適合可能な又は対応可能な複数の金属接点とを具備し、かつ、前記データ伝送インターフェースと適合可能な電子装置に金属接点を介して電気的に接続されている。本体は、少なくとも1つの電子部品を具備し、折畳可能なプラグと電気的に接続されている。
【0007】
本発明は、下記の特徴を有する。
(1)少なくとも1つの第1接続部と、少なくとも1つの第2接続部と、データ伝送インターフェースと適合可能な複数の金属接点とを有し、かつ、前記金属接点を介してデータ伝送インターフェースと適合可能な電子装置に電気的に接続される折畳可能なプラグと、
少なくとも1つの電子部品を有し、前記折畳可能なプラグに電気的に接続される本体と、
を具備することを特徴とする折り畳み式接続構造。
(2)前記金属接点は、前記第1接続部の表面に設けられていることを特徴とする(1)記載の折り畳み式接続構造。
(3)前記折畳可能なプラグは、少なくとも1つのトラックを有することを特徴とする(2)記載の折り畳み式接続構造。
(4)前記トラックは、前記金属接点が設けられた前記表面と対向する前記第1接続部及び前記第2接続部の表面に設けられていることを特徴とする(3)記載の折り畳み式接続構造。
(5)前記トラックは前記第1接続部及び第2接続部の対向する端面に連絡し、少なくとも1つのファスナが前記トラック内に配置されていることを特徴とする(4)記載の折り畳み式接続構造。
(6)前記金属接点は、前記第1接続部及び前記第2接続部の両方のそれぞれの表面に設けられていることを特徴とする(1)記載の折り畳み式接続構造。
(7)前記折畳可能なプラグは、少なくとも1つのトラックを有することを特徴とする(6)記載の折り畳み式接続構造。
(8)前記トラックは、前記金属接点が設けられた前記表面と同じ表面である前記第1接続部及び前記第2接続部の表面に設けられていることを特徴とする(7)記載の折り畳み式接続構造。
(9)前記トラックは前記第1接続部及び第2接続部の対向する端面に連絡し、少なくとも1つのファスナが前記トラック内に配置されていることを特徴とする(7)記載の折り畳み式接続構造。
(10)前記トラックは前記金属接点が設けられた前記表面と対向する前記第1接続部及び前記第2接続部の表面に設けられていることを特徴とする(7)記載の折り畳み式接続構造。
(11)前記トラックは前記第1接続部及び第2接続部の対向する端面に連絡し、少なくとも1つのファスナが前記トラック内に配置されていることを特徴とする(10)記載の折り畳み式接続構造。
(12)前記折畳可能なプラグと本体とが一体的に形成されていることを特徴とする(1)記載の折り畳み式接続構造。
(13)前記折畳可能なプラグと本体とが相互に着脱自在に接続されていることを特徴とする(1)記載の折り畳み式接続構造。
(14)前記本体は前記折畳可能なプラグに電気接続ケーブルを介して電気的に接続されていることを特徴とする(1)または(13)記載の折り畳み式接続構造。
(15)前記金属接点はUSB伝送インターフェースと適合可能なものであることを特徴とする(1)記載の折り畳み式接続構造。
(16)前記金属接点はe−SATA伝送インターフェースと適合可能なものであることを特徴とする(1)記載の折り畳み式接続構造。
(17)前記第1接続部のいずれの端面の長さも14mm以下であることを特徴とする(1)記載の折り畳み式接続構造。
(18)前記第2接続部のいずれの端面の長さも14mm以下であることを特徴とする(1)記載の折り畳み式接続構造。
【発明の効果】
【0008】
本発明の機能及び効果について説明すると、軽量化、薄型化及び小型化という設計要求を満たすように折り畳み式接続構造の製品寸法を低減することによって、柔軟な設計が可能となる。
【0009】
本発明の上記した及びその他の特徴及び効果は、図面を参照してなされる以下の記載によって、より明らかなものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1(1)は、従来のUSBプラグを示す全体斜視図である。図1(2)は、従来のe−SATAプラグを示す全体斜視図である。
【図2】図2は、本発明の第1の好ましい実施例を示す斜視図である。
【図3】図3は、本発明の第2の好ましい実施例を示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明の第3の好ましい実施例を示す斜視図である。
【図5】図5は、本発明の第4の好ましい実施例を示す斜視図である。
【図6】図6は、本発明の第5の好ましい実施例を示す斜視図である。
【図7】図7は、本発明の第6の好ましい実施例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を、6つの好ましい実施例を参照して、より具体的に説明する。本発明の好ましい実施例に係る以下の記載は本発明の例示にすぎず、本発明を網羅するものではなく、また、本発明はこれらの実施例に記載された通りの構成に限定されるものでもない。
【0012】
図2を参照して説明すると、本発明の第1実施例に係る折り畳み式接続構造は、折畳可能なプラグ1と本体2とから構成される。折畳可能なプラグ1は、少なくとも1つの第1接続部11と少なくとも1つの第2接続部12と、データ伝送インターフェースと適合可能な金属接点13とを有する。折畳可能なプラグ1は、この金属接点13を介してデータ伝送インターフェースと適合可能な電子装置に電気的に接続される。金属接点13は、USB伝送インターフェース又はe−SATA伝送インターフェース(USB伝送インターフェースのみ例示している)と適合可能であり、第1接続部のいずれの端面の長さも14mm以下であり, 第2接続部のいずれの端面の長さも14mm以下である。本体2は、少なくとも1つの電子部品21を具備する。
【0013】
本体2は折畳可能なプラグ1に電気的に接続されている。折畳可能なプラグ1と本体2は一体的に形成される。金属接点13は第1接続部11の表面111に設けられている。折畳可能なプラグ1は、金属接点13の設けられた面と対向する第1接続部11の表面112と第2接続部12の表面122に、それぞれ、少なくとも1つのトラック(溝)14を設けている。トラック14は第1接続部11と第2接続部12の対向する端面と連絡しており、内部に少なくとも1つのファスナ141を具備する。第1接続部11と第2接続部12を水平に整合した後、ファスナ141を第1接続部11と第2接続部12との間の位置まで移動することによって、第1接続部11と第2接続部12間の折れ曲がりを防止できる。
【0014】
図3を参照して本発明の好ましい第2の実施例に係る折り畳み式接続構造を説明する。本実施例に係る折り畳み式接続構造は、折畳可能なプラグ1と本体2とが相互に着脱自在になっている点において、第1実施例に係る折り畳み式接続構造と相違する。本体2は折畳可能なプラグ1と電気的接続ケーブル5を介して電気的に接続されている。本発明の他の構成は好ましい第1実施例の構成と同じである。
【0015】
図4を参照して本発明の好ましい第3の実施例に係る折り畳み式接続構造を説明すると、折り畳み式接続構造は、上記した実施例と同様に、折畳可能なプラグ1と本体2とから構成される。折畳可能なプラグ1は、少なくとも1つの第1接続部11と少なくとも1つの第2接続部12と、データ伝送インターフェースと適合可能な金属接点13とを有する。金属接点13は、この金属接点13を介してデータ伝送インターフェースと適合可能な電子装置に電気的に接続される。金属接点13は、USB伝送インターフェース又はe−SATA伝送インターフェース(USB伝送インターフェースのみ例示している)と適合可能であり、第1接続部のいずれの端面の長さも14mm以下であり, 第2接続部のいずれの端面の長さも14mm以下である。本体2は、少なくとも1つの電子部品21を具備する。
【0016】
本体2は折畳可能なプラグ1に電気的に接続されている。折畳可能なプラグ1と本体2は一体的に形成される。金属接点13は、両方の接続部、すなわち、第1接続部11と第2接続部12のそれぞれの表面111,121に設けられている。折畳可能なプラグ1は、金属接点13が設けられている表面と同じ表面である第1接続部11と第2接続部の表面111,121に、それぞれ、少なくとも1つのトラック14を有する。トラック14は第1接続部11と第2接続部12の対向する端面と連絡しており、内部に少なくとも1つのファスナ141を具備する。第1接続部11と第2接続部12を水平に整合した後、ファスナ141を第1接続部11と第2接続部12との間の位置まで移動することによって、第1接続部11と第2接続部12間の折れ曲がりを防止できる。
【0017】
図5を参照して本発明の好ましい第4の実施例に係る折り畳み式接続構造を説明する。本実施例に係る折り畳み式接続構造は、折畳可能なプラグ1と本体2とが相互に着脱自在になっている点において、第3実施例に係る折り畳み式接続構造と相違する。本体2は折畳可能なプラグ1と電気的接続ケーブル5を介して電気的に接続されている。本発明の他の構成は好ましい第3実施例の構成と同じである。
【0018】
図6を参照して本発明の好ましい第5の実施例に係る折り畳み式接続構造を説明すると、折り畳み式接続構造は、上記した実施例と同様に、折畳可能なプラグ1と本体2とから構成される。折畳可能なプラグ1は、少なくとも1つの第1接続部11と少なくとも1つの第2接続部12と、データ伝送インターフェースと適合可能な金属接点13とを有する。折畳可能なプラグ1は、この金属接点13を介してデータ伝送インターフェースと適合可能な電子装置に電気的に接続される。金属接点13は、USB伝送インターフェース又はe−SATA伝送インターフェース(USB伝送インターフェースのみ例示している)と適合可能であり、第1接続部のいずれの端面の長さも14mm以下であり, 第2接続部のいずれの端面の長さも14mm以下である。本体2は、少なくとも1つの電子部品21を具備する。
【0019】
本体2は折畳可能なプラグ1に電気的に接続されている。折畳可能なプラグ1と本体2は一体的に形成される。金属接点13は、両方の接続部、すなわち、第1接続部11と第2接続部12のそれぞれの表面111,121に設けられている。折畳可能なプラグ1は、金属接点13が設けられている表面と反対側の表面である第1接続部11と第2接続部の表面111,121に、それぞれ、少なくとも1つのトラック14を有する。トラック14は第1接続部11と第2接続部12の対向する端面と連絡しており、内部に少なくとも1つのファスナ141を具備する。第1接続部11と第2接続部12を水平に整合した後、ファスナ141を第1接続部11と第2接続部12との間の位置まで移動することによって、第1接続部11と第2接続部12間の折れ曲がりを防止できる。
【0020】
図7を参照して本発明の好ましい第6の実施例に係る折り畳み式接続構造を説明する。本実施例に係る折り畳み式接続構造は、折畳可能なプラグ1と本体2とが相互に着脱自在になっている点において、第5実施例に係る折り畳み式接続構造と相違する。本体2は折畳可能なプラグ1と電気的接続ケーブル5を介して電気的に接続されている。本発明の他の構成は好ましい第5実施例の構成と同じである。
【産業上の利用可能性】
【0021】
以上説明してきたように、本発明は、折畳可能なプラグの折畳性能を利用する折り畳み式接続構造を採用する製品の寸法を低減する設計の柔軟性または自由度を高めることができ、製品の軽量化、薄型化及び形状の小型化の要求を満たすことができる。従って、本発明は、本発明の属する産業分野において実際的かつ革新的な価値を有する。本出願は、特許法に従って提出される。
【0022】
本発明を現時点で最も実用的でかつ好ましいと思われる実施例を参照して説明してきたが、本発明は、開示された実施例に限定されるものではない。むしろ、本発明は、添付の請求項の要旨及び範囲内でなされる各種変容例や同様な構成も含むものである。即ち、添付の請求項は広く解釈されるべきであり、請求項記載の発明に、そのような変容例や同様構成が包摂される。
【符号の説明】
【0023】
1 プラグ
11 第1接続部
111 表面
112 表面
12 第2接続部
122 表面
13 金属接点
14 トラック(溝)
141 ファスナ
2 本体
21 電子部品
5 電気的接続ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの第1接続部と、少なくとも1つの第2接続部と、データ伝送インターフェースと適合可能な複数の金属接点とを有し、かつ、前記金属接点を介してデータ伝送インターフェースと適合可能な電子装置に電気的に接続される折畳可能なプラグと、
少なくとも1つの電子部品を有し、前記折畳可能なプラグに電気的に接続される本体と、
を具備することを特徴とする折り畳み式接続構造。
【請求項2】
前記金属接点は、前記第1接続部の表面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式接続構造。
【請求項3】
前記折畳可能なプラグは、少なくとも1つのトラックを有することを特徴とする請求項2記載の折り畳み式接続構造。
【請求項4】
前記トラックは、前記金属接点が設けられた前記表面と対向する前記第1接続部及び前記第2接続部の表面に設けられていることを特徴とする請求項3記載の折り畳み式接続構造。
【請求項5】
前記トラックは前記第1接続部及び第2接続部の対向する端面に連絡し、少なくとも1つのファスナが前記トラック内に配置されていることを特徴とする請求項4記載の折り畳み式接続構造。
【請求項6】
前記金属接点は、前記第1接続部及び前記第2接続部の両方のそれぞれの表面に設けられていることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式接続構造。
【請求項7】
前記折畳可能なプラグは、少なくとも1つのトラックを有することを特徴とする請求項6記載の折り畳み式接続構造。
【請求項8】
前記トラックは、前記金属接点が設けられた前記表面と同じ表面である前記第1接続部及び前記第2接続部の表面に設けられていることを特徴とする請求項7記載の折り畳み式接続構造。
【請求項9】
前記トラックは前記第1接続部及び第2接続部の対向する端面に連絡し、少なくとも1つのファスナが前記トラック内に配置されていることを特徴とする請求項7記載の折り畳み式接続構造。
【請求項10】
前記トラックは前記金属接点が設けられた前記表面と対向する前記第1接続部及び前記第2接続部の表面に設けられていることを特徴とする請求項7記載の折り畳み式接続構造。
【請求項11】
前記トラックは前記第1接続部及び第2接続部の対向する端面に連絡し、少なくとも1つのファスナが前記トラック内に配置されていることを特徴とする請求項10記載の折り畳み式接続構造。
【請求項12】
前記折畳可能なプラグと本体とが一体的に形成されていることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式接続構造。
【請求項13】
前記折畳可能なプラグと本体とが相互に着脱自在に接続されていることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式接続構造。
【請求項14】
前記本体は前記折畳可能なプラグに電気接続ケーブルを介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項1または13記載の折り畳み式接続構造。
【請求項15】
前記金属接点はUSB伝送インターフェースと適合可能なものであることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式接続構造。
【請求項16】
前記金属接点はe−SATA伝送インターフェースと適合可能なものであることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式接続構造。
【請求項17】
前記第1接続部のいずれの端面の長さも14mm以下であることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式接続構造。
【請求項18】
前記第2接続部のいずれの端面の長さも14mm以下であることを特徴とする請求項1記載の折り畳み式接続構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−199048(P2010−199048A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−88750(P2009−88750)
【出願日】平成21年4月1日(2009.4.1)
【出願人】(509092878)ウォルトン アドバンスト エンジニアリング インク (14)
【氏名又は名称原語表記】WALTON ADVANCED ENGINEERING INC.