説明

抵抗値出力回路及びそれを用いた耳式体温測定装置

【課題】コストを低くして、かつ高精度のアナログ抵抗値出力が得られる耳式体温測定装置を提供する。
【解決手段】本発明の耳式体温測定装置では、抵抗値出力回路54AがアナログスイッチAN0〜AN10と、それぞれに並列に接続され、かつそれらの全体が直列となるように接続された抵抗R101〜R111と、入力温度抵抗値に対して、それに対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値を求める温度抵抗値算定部53と、求めた入力温度抵抗値に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値と一致する直列合成抵抗値になるような複数個の抵抗の組み合わせを求め、求めた抵抗の組み合わせが実現できるようにN個のアナログスイッチのオン/オフの組み合わせを決定し、これによりN個のアナログスイッチ各々をオン/オフさせる出力抵抗値演算部54Aとを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、抵抗値出力回路及びそれを用いた耳式体温測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば手術室や集中治療室では施術中の患者の体温測定は必須であり、長時間にわたり連続して体温測定ができ、かつ信頼性の高い体温測定装置が必要とされている。さらに、患者の体温測定を連続的に行うために、患者への負担が少ないことも必要である。このような必要に応える体温測定装置として、患者の耳孔に測温部を挿入して鼓膜の温度を測る耳式体温測定装置が注目されている。
【0003】
ところが従来の耳式体温測定装置の場合、測定装置本体が大がかりなものとなる問題点があり、その小型化が要望されていた。これに応えるものとして、特開2006−250883号公報(特許文献1)、特開2007−111363号公報(特許文献2)に記載されているような測温部を含むプローブを小型化し、また測定装置本体も小型化した耳式体温測定装置が知られている。
【特許文献1】特開2006−250883号公報
【特許文献2】特開2007−111363号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、耳式体温測定装置に搭載することで該耳式体温測定装置を小型にしてコスト上昇を抑え、高い温度精度が維持できる抵抗値出力回路を提供することを目的とする。
【0005】
また本発明は、小型化と共にコストの上昇を抑えつつも精度の良いサーミスタ温度抵抗値出力が得られる耳式体温測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、入力されたN桁(Nは任意の自然数)のバイナリ信号の各桁の1(HIGH)/0(LOW)によってオン/オフ動作するN個のアナログスイッチと、前記N個のアナログスイッチそれぞれに並列に接続され、かつそれらの全体が直列となるように接続されたN個のそれぞれが個別の抵抗値を持つ抵抗と、前記N個の個別の抵抗の抵抗値を記憶する実抵抗値記憶部と、前記N個のアナログスイッチ及び抵抗に共通に接続されたアナログ抵抗値出力端子と、出力温度指令を入力する温度指令入力部と、温度値とサーミスタ温度計の出力する抵抗値との対応関係を記憶する温度・抵抗値対応関係記憶部と、前記温度指令入力部の入力する出力温度指令に対して、前記温度・抵抗値対応関係記憶部の温度値とサーミスタ温度計の出力する抵抗値との対応関係を参照し、前記出力温度指令に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値を求める温度抵抗値算定部と、前記実抵抗値記憶部の記憶するN個の個別の抵抗の抵抗値を参照し、前記温度抵抗値算定部が求めた前記出力温度指令に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値に一致する直列合成抵抗値になるような複数個の抵抗の組み合わせを求め、求めた複数個の抵抗の組み合わせが実現できるように前記N個のアナログスイッチそれぞれのオン/オフを決定し、当該N個のアナログスイッチをオン/オフ動作させるためのN桁の1/0信号を出力する出力抵抗値演算部とを備えた抵抗値出力回路を特徴とする。
【0007】
上記発明の抵抗値出力回路においては、前記実抵抗値記憶部は、前記N個の個別の抵抗の抵抗値と前記N個のアナログスイッチの抵抗値とを記憶し、前記出力抵抗値演算部は、前記実抵抗値記憶部の記憶するN個の個別の抵抗の抵抗値と前記N個のアナログスイッチの抵抗値とを参照し、前記温度抵抗値算定部が求めた前記出力温度指令に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値に一致する直列合成抵抗値になるような複数個の抵抗の組み合わせを求め、求めた複数個の抵抗の組み合わせが実現できるように前記N個のアナログスイッチそれぞれのオン/オフを決定し、当該N個のアナログスイッチをオン/オフ動作させるためのN桁の1/0信号を出力するものとすることができる。
【0008】
また、本発明は、電源としてのバッテリを内蔵する測定装置本体と、前記測定装置本体にコネクタにて切り離し可能な状態で接続された測温プローブとを備え、前記測定装置本体に前記測温プローブの温度センサを制御し、かつ前記温度センサからの測定温度に対応した抵抗値出力信号を入力して温度抵抗値に変換して出力するマイクロコントローラと、前記マイクロコントローラからの温度抵抗値をサーミスタ温度計の出力する抵抗値に再変換して出力する抵抗値出力回路とを内蔵する耳式体温測定装置であって、前記抵抗値出力回路は、入力されたN桁(Nは任意の自然数)のバイナリ信号の各桁の1(HIGH)/0(LOW)によってオン/オフ動作するN個のアナログスイッチと、前記N個のアナログスイッチそれぞれに並列に接続され、かつそれらの全体が直列となるように接続されたN個のそれぞれが個別の抵抗値を持つ抵抗と、前記N個の個別の抵抗の抵抗値を記憶する実抵抗値記憶部と、前記N個のアナログスイッチ及び抵抗に共通に接続されたアナログ抵抗値出力端子と、前記温度抵抗値を入力する温度指令入力部と、温度値とサーミスタ温度計の出力する抵抗値との対応関係を記憶する温度・抵抗値対応関係記憶部と、前記温度指令入力部の入力する温度抵抗値に対して、前記温度・抵抗値対応関係記憶部の温度値とサーミスタ温度計の出力する抵抗値との対応関係を参照し、前記温度抵抗値に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値を求める温度抵抗値算定部と、前記実抵抗値記憶部の記憶するN個の個別の抵抗の抵抗値を参照し、前記温度抵抗値算定部が求めた前記温度抵抗値に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値に一致する直列合成抵抗値になるような複数個の抵抗の組み合わせを求め、求めた複数個の抵抗の組み合わせが実現できるように前記N個のアナログスイッチそれぞれのオン/オフを決定し、当該N個のアナログスイッチをオン/オフ動作させるためのN桁の1/0信号を出力する出力抵抗値演算部とを備えている耳式体温測定装置を特徴とする。
【0009】
上記発明の耳式体温測定装置においては、前記実抵抗値記憶部は、前記N個の個別の抵抗の抵抗値と前記N個のアナログスイッチの抵抗値とを記憶し、前記出力抵抗値演算部は、前記実抵抗値記憶部の記憶するN個の個別の抵抗の抵抗値と前記N個のアナログスイッチの抵抗値とを参照し、前記温度抵抗値算定部が求めた前記温度抵抗値に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値に一致する直列合成抵抗値になるような複数個の抵抗の組み合わせを求め、求めた複数個の抵抗の組み合わせが実現できるように前記N個のアナログスイッチそれぞれのオン/オフを決定し、当該N個のアナログスイッチをオン/オフ動作させるためのN桁の1/0信号を出力するものとすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の抵抗値出力回路によれば、これを耳式体温測定装置に搭載することで、小型にしてコスト上昇を抑え、高い温度精度を維持できる耳式体温測定装置を実現できる。
【0011】
本発明の耳式体温測定装置によれば、比較的容易に入手できる市販の各種の抵抗値の抵抗素子を用いることができ、小型化と共にコストの上昇を抑えつつも精度の良いサーミスタ温度抵抗値を出力できる耳式体温測定装置を実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
【0013】
図1は近年提案されている耳式体温測定装置の機器構成を示し、図2は回路構成を示している。図1に示すように、提案されている耳式体温測定装置1は、被測定者の耳孔に挿入して鼓膜の温度を測定し抵抗値として出力するプローブ2、このプローブ2の測定信号を送信し、またプローブ2に電源を供給するケーブル3、雄コネクタ4、温度測定演算処理その他の制御を行う測定装置本体5、この測定装置本体5に接続されたケーブル6、このケーブル6の先端に接続されている雌コネクタ7から成る。測定装置本体5のケーブル6に接続されている雌コネクタ7は、測定温度を表示するモニタ8に接続される。
【0014】
図2に示すように、測定装置本体5の主な構成要素は、プローブ2の測定温度に対応した抵抗値をAD変換するAD変換器51、プローブ2の温度測定信号を増幅する差動増幅器52、デジタル演算処理を行う制御信号処理回路53、制御信号処理回路53が求めた測定温度デジタル信号をモニタ8側のサーミスタ温度計のアナログ温度抵抗値に再変換する抵抗値出力回路54、スイッチ群55(スイッチS1、S2、S3)、スイッチング・ライン群56(SL1、SL2、SL3)、抵抗群57(R1、R2、R3、R4)、ケーブル6、雌コネクタ7を含む。
【0015】
プローブ2は、使用時にケーブル3及び雄コネクタ4を介して測定装置本体5に連結される。プローブ2は、後述する測温用の第1センサ25及び補正用の第2センサ26を備えている。センサ25、26はサーミスタで成る。抵抗R3、R4は図2ではプローブ2内に設けられているが、それらは測定装置本体5に設けられてもよい。雄コネクタ4は、慣用のカードエッジ式コネクタが好ましい。このカードに、校正値等の個別情報が記録される。
【0016】
プローブ2の測温用の第1センサ25及び補正用の第2センサ26の検出信号が、抵抗R3及びR4を介してAD変換器51に、そしてスイッチS2及びS3を介して差動増幅器52に入力される。
【0017】
AD変換器51は制御信号処理回路53及び差動増幅器52に接続され、制御信号処理回路53は抵抗値出力回路54に接続されている。制御信号処理回路53からはデジタル信号が出力され、抵抗値出力回路54からはアナログ信号が出力される。制御信号処理回路53はスイッチング・ライン群56を介してスイッチ群55に接続されている。スイッチ群55は差動増幅器52に接続されている。
【0018】
第1センサ25及び第2センサ26からの微少温度差信号を容易に検出できるようにするために、AD変換器51には高精度高分解能を持たせることが好ましい。抵抗R1、R2、R3、R4は高精度抵抗である。VrefはAD変換器51の基準電圧であって、AD変換値のフルスケール値である。
【0019】
図3に示すように、提案されている耳式体温測定装置におけるプローブ2は、本体部21、本体部21に連結された測温部22、本体部21の外側に沿って設けられたタブ23を含む。本体部21は、長辺部分211と屈曲短辺部分212からなるほぼL字形に屈曲した円筒体に形成されている。長辺部分211が測温対象者9の耳孔9aの下方から顔面こめかみ付近にそって延び、屈曲短辺部分212が測温部22のフランジ部分221に結合している。この概略L字形形状は、測温部22の先端部分222を測温対象者9の耳孔9a内で鼓膜側に向けると共に、装着時に本体部21が耳介から脱落又は耳介上で回転しないようにする。本体部21の下端からはケーブル3が延びていて、第1センサ25及び第2センサ26を装着した可撓性印刷回路基板246を雄コネクタ4に電気的に接続する。タブ23は、プローブ2を測温対象者9の耳孔9aに着脱する際に作業を容易にするために設けられている。
【0020】
プローブ2を構成する本体部21、測温部22、タブ23、センサミラー24は断熱性材料から作られる。測温部22は、測温対象者9のアレルギー体質を考慮して、エラストマ又はシリコンゴムで被覆することが好ましい。センサミラー(点光源集光型センサミラー)24は絶縁性材料から作られている。センサミラー24の前面を覆う保護カバー27が備えられている。
【0021】
体温測定に当たり、まず第1センサ25及び第2センサ26を同時に温度校正する。この温度校正には、図2に示した測定装置本体5を用いて、測温対象者9の体温を測定する。まず、プローブコネクタ4を測定装置本体5に接続し、温度プラグ7をモニタ8に接続する。
【0022】
a)オフセット校正
スイッチ群55のスイッチS1をオン、スイッチS2及びS3をオフにする。AD変換を実行し、オフセット値を求める。抵抗R1、R2が既知であるから、AD入力値が既知となる。AD変換値とAD入力値との差は、差動増幅器52及びAD変換器51のオフセット誤差である。オフセット校正時のAD変換器入力V1は、R2/(R1+R2)×Vrefとなる。高精度AD変換器の場合、測定毎にセルフキャリブレーションが行われるため、AD変換器のオフセット誤差は無視してよい。従って、オフセット誤差は実質的に差動増幅器52に起因する。
【0023】
b)第1センサ25の測定
スイッチS2をオン、スイッチS1及びS3をオフにする。AD変換を実行し、AD変換値を求める。第1センサ25の測定時のAD変換入力V2は、R3/(R3+RTh1)×Vrefとなる。ただし、RTh1は、任意の温度における第1センサ25の抵抗値である。
【0024】
c)第2センサ26の測定
スイッチS3をオン、スイッチS1及びS2をオフにする。AD変換を実行し、AD変換値を求める。第2センサ26の測定時のAD変換入力V3は、R4/(R4+RTh2)×Vrefとなる。だだし、RTh2は任意の温度における第2センサ26の抵抗値である。
【0025】
d)第1センサ25と第2センサ26とのAD変換値差
第1センサ25のAD変換値からオフセット校正で求めたオフセット値を引く。この値と第1センサ25と第2センサ26とのAD変換値の差の関係から、測定しようとする目標点の温度を求める。
【0026】
測定された温度データは、MCU(マイクロコントローラ)である制御信号処理回路53からデジタル信号として出力され、また、抵抗値出力回路54からアナログ信号が出力される。アナログ温度抵抗値はサーミスタ温度計のモニタ8にて温度表示させるための出力である。
【0027】
測定された温度対応抵抗値のアナログ信号を制御信号処理回路53にて温度値を示すデジタル信号に変換して抵抗値出力回路54に出力する。抵抗値出力回路54は、図4に示す構成であり、11桁アナログデジタル変換回路であり、温度値のデジタル信号をサーミスタ温度計用のアナログ抵抗値に変換して出力する。
【0028】
図4の抵抗値出力回路54において、抵抗R19,R20,R21に0.1%精度の抵抗を選んでいる。AN0〜AN10はアナログスイッチである。これらのアナログスイッチは3Vの単一電源で動作している。バイアス電圧回路542の抵抗R9,R10の抵抗値はR9=R10であり、アナログスイッチAN0〜AN10それぞれに1.5Vのバイアス電圧を与えている。
【0029】
P0〜P10はMCUで成る制御信号処理回路53のポート出力でアナログスイッチAN0〜AN10のオン/オフ制御を行う。ポートP0〜P10が1(HIGH)でアナログスイッチAN0〜AN10がオープン(オフ)、ポートP0〜P10が0(LOW)でアナログスイッチAN0〜AN10がクローズ(オン)となる。そしてこのポートP0〜P10は抵抗値をバイナリ出力する。アナログスイッチAN0〜AN10の抵抗値を無視すると抵抗値出力端子A−B間の抵抗値RoutはポートP0〜P10に書き込んだバイナリ抵抗値そのものとなる。
【0030】
すなわち、制御信号処理回路53のポートP0〜P10から11桁のオン/オフのデジタル信号が出力されると、これに対応する桁のアナログスイッチAN0〜AN11が1(HIGH)でオープン(オフ)、0(LOW)でクローズ(オン)する。この結果、アナログスイッチANiがオープンした桁の抵抗Riの直列合成抵抗値が温度値のデジタル信号に対応した抵抗値Routに変換される。
【0031】
モニタ8はこの出力抵抗値Routをサーミスタ温度計の出力する抵抗値とし、さらに抵抗値/温度変換により温度表示する。
【0032】
図5はサーミスタ温度計の温度・抵抗値特性を示している。この特性グラフはテーブル化して記憶されている。いま、アナログスイッチAN1〜AN10のオン抵抗値をゼロとし、測温値が35℃のとき、図5の特性グラフを参照して、求める抵抗値は1471Ωである。最下位のアナログスイッチAN0の抵抗R11は2Ωなので図4のアナログ出力回路には1471/2=735を出力すればよいことになる。具体的には、10進数の735はバイナリ表現すれば、2DF(01011011111)であり、バイナリ信号をそのままポートP0〜P10に出力することで、2+4+8+16+32+128+256+1024=1470(Ω)が得られる。そこで、制御信号処理回路53は上の10桁のバイナリ抵抗値信号「01011011111」を出力し、抵抗値出力端子A,Bからはこれに対応した1470Ωの抵抗値出力Routが出力される。
【0033】
測定装置本体5は、測定対象温度を長時間期間中連続的に測定することを目的とし、その操作手順は、(1)校正、(2)第1センサ25の測定、(3)第2センサ26の測定、(4)測定温度計算、(5)温度データ出力となる。前記の操作手順(1)−(5)を連続的に繰り返す。
【0034】
モニタ8は入力されるアナログ温度抵抗値に対してサーミスタ温度計の出力する抵抗値・温度変換を行い、得られる温度値を表示することになる。
【0035】
このようにして、近年、提案されている耳式体温測定装置によれば、耳式体温測定が連続的に行え、かつ、正確な体温測定結果が得られる耳式体温測定装置を実現できる。
【0036】
本発明のこのような提案されている耳式体温測定装置の改善にかかるものであり、以下、本発明の1つの実施の形態の耳式体温測定装置について説明する。本実施の形態の耳式体温測定装置は、図6に示す測定装置本体内の抵抗値出力回路54Aの構成に特徴を有する。
【0037】
提案されている耳式体温測定装置において採用した抵抗値出力回路54の場合、11個の抵抗Riがそれぞれ理想的な抵抗値を有していることを前提に設計される。例えば、1桁目の抵抗R11は2Ω、10桁目の抵抗R12は1024Ω、11桁目の抵抗R21は2048Ωであると考えて設計される。ところが、製作現場では、抵抗素子に理想的な抵抗値を持たせることは容易ではなく、また理想的な抵抗値を持たせようとすると高価なものになってしまう。そこで、抵抗器の抵抗値は標準数列(IEC60063またはJIS C5063)に対応した値で実現できるのが望ましい。市販されていて比較的容易に入手でき、コストの低減が図れるためである。
【0038】
しかしながら、容易に入手できる市販の抵抗素子の場合には、同じ抵抗値の表示されている抵抗素子であっても、抵抗素子毎に実際の抵抗値に誤差があり、またバイナリ値との間でずれが生じる。例えば、図6に示した抵抗値出力回路54Aの抵抗R110=1020Ωであり、第1の実施の形態抵抗値出力回路54の抵抗R10=1024Ωと比較すれば−0.39%のずれがある。図6の回路の抵抗値ではバイナリ値を直接にポートP0〜P10に出力すると目標精度を達成できない。そのため、医療現場で用いる体温測定装置の内部回路に採用することで装置コストの低減が図れても、温度精度が要求を満たせないものとなってしまう。また、アナログスイッチAN0〜AN10のオン抵抗値も無視できない場合がある。
【0039】
このような製作現場の現状に鑑み発明されたのが、本実施の形態の耳式体温測定装置である。尚、本実施の形態にあって、抵抗値出力回路54Aの他の構成は提案されている耳式体温測定装置と共通であるので、以下、同一の要素については同一の符号を用いて、本実施の形態の耳式体温測定装置について説明する。
【0040】
本実施の形態の耳式体温測定装置における抵抗値出力回路54Aは、デジタル抵抗値入力をサーミスタ温度計用のアナログ抵抗値に変換して出力する。すなわち、マイクロコントローラ(MCU)で成る制御信号処理回路53から測温値に対応した11桁のデジタル抵抗値が出力されると、これが同じくMCU内のデジタル抵抗補正回路541に入力される。そして、このデジタル抵抗値補正回路541にて補正された11桁のオン/オフ信号が11個のアナログスイッチAN0〜AN11それぞれに対応するポートP0〜P10へ出力される。
【0041】
抵抗値出力回路54Aは、提案されている耳式体温測定装置と同様のバイアス電圧回路542と、補正後の11桁のオン/オフ信号によってオープン/クローズ動作する11個のアナログスイッチAN0〜AN10と、これらの11個のアナログスイッチAN0〜AN10それぞれに並列に接続され、かつそれらの全体が直列となるように接続されたN個のそれぞれが個別の抵抗値を持つ抵抗R101〜R111と、N個のアナログスイッチAN0〜AN10及び抵抗R101〜R111に共通に接続されたアナログ抵抗値出力端子A,Bを備えている。バイアス電圧回路542はアナログスイッチAN0〜AN10にバイアス電圧を与えるためのものである。
【0042】
デジタル抵抗値補正回路541は図7に示す構成であり、制御信号処理回路53からの測温値に対応するデジタル抵抗値SD1を入力処理するデジタル抵抗値入力部544、抵抗値出力回路54Aの抵抗R101〜R111それぞれの実抵抗値を記憶している抵抗値データ記憶部545、デジタル抵抗値入力部544が入力したデジタル抵抗値SD1に対して抵抗値データ記憶部545の抵抗値データを参照し、デジタル抵抗値に見合うアナログ抵抗値を実現するための11桁のアナログスイッチAN0〜AN10のオン/オフを組み合わせたアナログスイッチ信号SD2を求める修正抵抗値演算部546、そして修正抵抗値演算部546の求めた11桁のアナログスイッチAN0〜AN10のオン/オフを組み合わせたアナログスイッチ信号SD2をポートP0〜P10に出力するアナログスイッチ信号出力部547を備えている。
【0043】
図6に示す本実施の形態の抵抗値出力回路54Aにおいて、抵抗R101〜R111それぞれの実抵抗値が理想値からずれている場合、入力されたデジタル抵抗値を11桁のバイナリ値にし、その11桁のバイナリ値に対応させて各桁のアナログスイッチをオン/オフさせても理想的な所望の抵抗値を得ることはできない。
【0044】
いま、11桁デジタル抵抗値を出力するための理想的な11個の抵抗値の組み合わせが、提案されている耳式体温測定装置で採用した図4の抵抗値出力回路54で採用した抵抗R11〜R21であるとする。つまり、1桁目が2Ω、2桁目が4Ω、…、11桁目が2の11乗Ω=2048Ωであるとする。そして、現実の抵抗値出力回路54Aで採用できた抵抗群R101〜R111が図6に示したように、理想的な抵抗値からずれがあり、1桁目が2Ω、2桁目が3.9Ω、…、11桁目が2050Ωであったとする。ここで、11桁のデジタル抵抗値SD1が「01011011111」=735(10進数)×2Ωであったとすれば、理想的な図4に示す抵抗値出力回路54であれば、これに対して、11桁の0の桁に対応するアナログスイッチAN5,AN8,AN10をオン(クローズ)させて抵抗R16,R19,R21をバイパスさせ、A−B端子間に直列合成抵抗値Rout=1470Ω(2Ω+4Ω+8Ω+16Ω+32Ω+128Ω+256Ω+1024Ω)を得られた。
【0045】
これに対して、本実施の形態の場合には、上記と同様の組み合わせであれば、直列合成抵抗値はRout=1463.7Ω(2Ω+3.9Ω+8.2Ω+16Ω+31.6+127Ω+255Ω+1020Ω)となり、理想的な抵抗値とは−6.3Ωの差が出る。アナログスイッチのオン抵抗値0.35Ωとしてスイッチのオン抵抗値も加味しても、−5.25Ωの差が出る。
【0046】
そこで、本実施の形態の場合、修正抵抗値演算部546は入力デジタル抵抗値SD1に対応して抵抗値データ記憶部545の抵抗値データを参照し、直列合成実抵抗値が入力デジタル抵抗値SD1となる抵抗素子の組み合わせを求め、通電する抵抗素子と対を成すアナログスイッチはオフ(1=HIGH)とし、アナログスイッチにてバイパスする抵抗素子に対してはそのアナログスイッチをオン(0=LOW)とする組み合わせのアナログスイッチ信号SD2とし、アナログスイッチ信号出力部547からこのアナログスイッチ信号SD2を擬似的な11桁のバイナリ信号(1/0信号)としてポートP0〜P10に出力する。
【0047】
上の例の場合、アナログスイッチAN0〜AN10それぞれのオン抵抗値は0.35Ωであるとして次のような計算にて11桁並列のアナログスイッチ信号SD2を得る。つまり、測温値が35℃のとき、図5から求める抵抗値は1471Ωであり、このデジタル抵抗値が出力指令として入力されてくる。
【0048】
(1)アナログ出力回路をすべて0(すべてオン)にしたときの抵抗値を求めると、アナログスイッチAN0〜AN10の11個あるので、0.35×11=3.85Ωである。そこで、1471Ω−3.85Ω=1467Ωを求める。
【0049】
(2)この1467Ωと最上位桁の抵抗R111=2050Ωとを比較する。1467Ω<2050Ωなので、最上位桁のポート出力P10は「0」である。
【0050】
(3)同様に1467Ωと第10桁の抵抗R110=1020Ωと比較する。1467Ω>1020Ωなので、第10桁のポート出力P9は「1」である。そして、残りの抵抗値は、1467Ω−1020Ω=447Ωとなる。
【0051】
(4)残りの抵抗値447Ωと第9桁の抵抗R109=511Ωとを比較する。447Ω<511Ωなので、第9桁のポート出力P8は「0」である。
【0052】
(5)続いて、抵抗値447Ωと第8桁の抵抗108=255Ωとを比較する。447Ω>255Ωなので、第8桁のポート出力P7は「1」である。そして、残りの抵抗値は、447Ω−255Ω=192Ωとなる。
【0053】
(6)残りの抵抗値192Ωと第7桁の抵抗R107=127Ωとを比較する。192Ω>127Ωなので、第7桁のポート出力P6は「1」である。そして、残りの抵抗値は、192Ω−127Ω=65Ωとなる。
【0054】
(7)残りの抵抗値65Ωと第6桁の抵抗R106=63.4とを比較する。65Ω>63.4Ωなので、第6桁のポート出力P5は「1」である。そして、残りの抵抗値は、65Ω−63.4Ω=1.6Ωとなる。
【0055】
(8)残りの抵抗値1.6Ωと第5桁の抵抗R105=31.6Ωとを比較する。1.6Ω<31.6Ωなので、第5桁のポート出力P4は「0」である。
【0056】
(9)残りの抵抗値1.6Ωと第4桁の抵抗R104=16Ωとを比較する。ここでも1.6Ω<16Ωなので、第4桁のポート出力P3も「0」である。
【0057】
(10)残りの抵抗値1.6Ωと第3桁の抵抗R103=8.2とを比較する。ここでも1.6Ω<8.2Ωなので、第3桁のポート出力P2も「0」である。
【0058】
(11)残りの抵抗値1.6Ωと第2桁の抵抗R102=3.9とを比較する。ここでも1.6Ω<3.9Ωなので、第2桁のポート出力P1も「0」である。
【0059】
(12)残りの抵抗値1.6Ωと第1桁の抵抗R101=2とを比較する。ここでも1.6Ω<2Ωなので、第1桁のポート出力P0も「0」である。
【0060】
以上の処理により、最終的に入力抵抗値1471Ωに対応する出力抵抗値を実現するためのアナログスイッチAN0〜AN10のオン/オフの組み合わせであるアナログスイッチ信号SD2は、「01011100000」となる。このときに合成抵抗値は、0.35Ω+1020Ω+0.35Ω+255Ω+127Ω+63.4Ω+0.35Ω+0.35Ω+0.35Ω+0.35Ω+0.35Ω=1467.85Ωを得る。これにより、理想的な抵抗値との−5.25Ωの差が、−3.15Ωまで改善できる。
【0061】
こうして、デジタル抵抗値補正回路541にて求めた11桁並列のアナログスイッチ信号SD2が図6に示した抵抗値出力回路54Aのアナログスイッチ群AN0〜AN10に出力される。提案されている耳式体温測定装置の場合と同様に、アナログスイッチAN0〜AN11は、1(HIGH)でオープン(オフ)、0(LOW)でクローズ(オン)する。この結果、アナログスイッチANiがオープンした桁の抵抗Riの直列合成抵抗値が測温値に対応したサーミスタ温度計用のアナログ抵抗値Routとして出力される。
【0062】
モニタ8はこの抵抗値出力Routをサーミスタ温度計の温度抵抗値とし、図5のグラフと同等の特性グラフあるいは換算値データテーブルを参照して抵抗値/温度変換により温度表示する。
【0063】
本実施の形態にあって、アナログスイッチA0〜AN10のオン抵抗値をも考慮したが、装置の簡略化する必要がある場合には、オン抵抗値は考慮しない構成とすることも可能である。
【0064】
しかしながら、精度を高めるためにはアナログスイッチのオン抵抗値を考慮する方が好ましい。例えば、アナログスイッチAN0〜AN9がオン、アナログスイッチAN10だけがオフの組み合わせのとき、図6の抵抗値出力回路54Aの回路全体の抵抗値は2050Ω+0.35Ω×10=2053.5Ωとなり、+0.17%の誤差がある。これはアナログスイッチAN0〜AN10のオン抵抗値の影響が最大で+0.17%になるためである。
【0065】
尚、アナログスイッチの抵抗値は上記の計算例のように平均的な1値を記憶させておくこともできるし、より厳密にはアナログスイッチAN0〜AN10それぞれの個別のオン抵抗値を記憶させておくこともできる。ただし、後者の場合、MCUによる補正演算量が増える割には精度の改善が目立つほどではないので現実的ではないので、用途に応じていずれかを採用することになる。
【0066】
また、上記の各実施の形態の抵抗値やトランジスタの特性値は例示したものであり、その数値のものに特定されることはなく、装置の用途、サイズ、規模等々の仕様に応じて適宜に変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】近年、提案されている耳式体温測定装置の概略構成説明図である。
【図2】上記提案されている耳式体温測定装置の概略回路構成図である。
【図3】上記提案されている耳式体温測定装置を構成するプローブの一部破断側面図である。
【図4】上記提案されている耳式体温測定装置における抵抗値出力回路部分の回路図。
【図5】上記提案されている耳式体温測定装置において使用するサーミスタ温度計の温度・抵抗値特性を示すグラフ。
【図6】本発明の1つの実施の形態の耳式体温測定装置における抵抗値出力回路のブロック図。
【図7】上記実施の形態における抵抗値出力回路におけるデジタル抵抗値補正回路のブロック図。
【符号の説明】
【0068】
1 耳式体温測定装置
2 プローブ
3、6 ケーブル
4 雄コネクタ
5 測定装置本体
9 測温対象者
9a 耳孔
21 本体部
22 測温部
23 タブ
24 センサミラー
25 第1センサ
26 第2センサ
27 保護カバー
53 制御信号処理回路
54A 抵抗値出力回路
541 デジタル抵抗値補正回路
542 バイアス電圧回路
544 デジタル抵抗値入力部
545 抵抗値データ記憶部
546 修正抵抗値演算部
547 アナログスイッチ信号出力部
MCU マイクロコントローラ
SD1 デジタル抵抗値
SD2 アナログスイッチ信号
Rout 抵抗値出力
A,B 抵抗値出力端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力されたN桁(Nは任意の自然数)のバイナリ信号の各桁の1(HIGH)/0(LOW)信号によってオン/オフ動作するN個のアナログスイッチと、
前記N個のアナログスイッチそれぞれに並列に接続され、かつそれらの全体が直列となるように接続されたN個のそれぞれが個別の抵抗値を持つ抵抗と、
前記N個の個別の抵抗の抵抗値を記憶する実抵抗値記憶部と、
前記N個のアナログスイッチ及び抵抗に共通に接続されたアナログ抵抗値出力端子と、
出力温度指令を入力する温度指令入力部と、
温度値とサーミスタ温度計の出力する抵抗値との対応関係を記憶する温度・抵抗値対応関係記憶部と、
前記温度指令入力部の入力する出力温度指令に対して、前記温度・抵抗値対応関係記憶部の温度値とサーミスタ温度計の出力する抵抗値との対応関係を参照し、前記出力温度指令に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値を求める温度抵抗値算定部と、
前記実抵抗値記憶部の記憶するN個の個別の抵抗の抵抗値を参照し、前記温度抵抗値算定部が求めた前記出力温度指令に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値に一致する直列合成抵抗値になるような複数個の抵抗の組み合わせを求め、求めた複数個の抵抗の組み合わせが実現できるように前記N個のアナログスイッチそれぞれのオン/オフを決定し、当該N個のアナログスイッチをオン/オフ動作させるためのN桁の1(HIGH)/0(LOW)信号を出力する出力抵抗値演算部とを備えたことを特徴とする抵抗値出力回路。
【請求項2】
前記実抵抗値記憶部は、前記N個の個別の抵抗の抵抗値と前記N個のアナログスイッチの抵抗値とを記憶し、
前記出力抵抗値演算部は、前記実抵抗値記憶部の記憶するN個の個別の抵抗の抵抗値と前記N個のアナログスイッチの抵抗値とを参照し、前記温度抵抗値算定部が求めた前記出力温度指令に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値に一致する直列合成抵抗値になるような複数個の抵抗の組み合わせを求め、求めた複数個の抵抗の組み合わせが実現できるように前記N個のアナログスイッチそれぞれのオン/オフを決定し、当該N個のアナログスイッチをオン/オフ動作させるためのN桁の1/0信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の抵抗値出力回路。
【請求項3】
電源としてのバッテリを内蔵する測定装置本体と、前記測定装置本体にコネクタにて切り離し可能な状態で接続された測温プローブとを備え、前記測定装置本体に前記測温プローブの温度センサを制御し、かつ前記温度センサからの測定温度に対応した抵抗値出力信号を入力して温度抵抗値に変換して出力するマイクロコントローラと、前記マイクロコントローラからの温度抵抗値をサーミスタ温度計の出力する抵抗値に再変換して出力する抵抗値出力回路とを内蔵する耳式体温測定装置において、
前記抵抗値出力回路は、
入力されたN桁(Nは任意の自然数)のバイナリ信号の各桁の1(HIGH)/0(LOW)によってオン/オフ動作するN個のアナログスイッチと、
前記N個のアナログスイッチそれぞれに並列に接続され、かつそれらの全体が直列となるように接続されたN個のそれぞれが個別の抵抗値を持つ抵抗と、
前記N個の個別の抵抗の抵抗値を記憶する実抵抗値記憶部と、
前記N個のアナログスイッチ及び抵抗に共通に接続されたアナログ抵抗値出力端子と、
前記温度抵抗値を入力する温度指令入力部と、
温度値とサーミスタ温度計の出力する抵抗値との対応関係を記憶する温度・抵抗値対応関係記憶部と、
前記温度指令入力部の入力する温度抵抗値に対して、前記温度・抵抗値対応関係記憶部の温度値とサーミスタ温度計の出力する抵抗値との対応関係を参照し、前記温度抵抗値に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値を求める温度抵抗値算定部と、
前記実抵抗値記憶部の記憶するN個の個別の抵抗の抵抗値を参照し、前記温度抵抗値算定部が求めた前記温度抵抗値に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値に一致する直列合成抵抗値になるような複数個の抵抗の組み合わせを求め、求めた複数個の抵抗の組み合わせが実現できるように前記N個のアナログスイッチそれぞれのオン/オフを決定し、当該N個のアナログスイッチをオン/オフ動作させるためのN桁の1/0信号を出力する出力抵抗値演算部とを備えたことを特徴とする耳式体温測定装置。
【請求項4】
前記実抵抗値記憶部は、前記N個の個別の抵抗の抵抗値と前記N個のアナログスイッチの抵抗値とを記憶し、
前記出力抵抗値演算部は、前記実抵抗値記憶部の記憶するN個の個別の抵抗の抵抗値と前記N個のアナログスイッチの抵抗値とを参照し、前記温度抵抗値算定部が求めた前記温度抵抗値に対応するサーミスタ温度計の出力する抵抗値に一致する直列合成抵抗値になるような複数個の抵抗の組み合わせを求め、求めた複数個の抵抗の組み合わせが実現できるように前記N個のアナログスイッチそれぞれのオン/オフを決定し、当該N個のアナログスイッチをオン/オフ動作させるためのN桁の1/0信号を出力することを特徴とする請求項3に記載の耳式体温測定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−145131(P2010−145131A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−320043(P2008−320043)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(500374294)株式会社バイオエコーネット (8)
【Fターム(参考)】