説明

担架兼用長椅子

【課題】平常時には快適な長椅子として使用でき、緊急時には速やかに2台の担架として使用できるように臨機応変な機能を備えた担架兼用長椅子を提供すること。
【解決手段】 本発明の上記課題を解決するための第1の手段は、地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる背もたれ部9及び、同様に地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる座面部10とを長椅子本体としての袖部2,3、第1横架部材4,第2横架部材5及び第3横架部材6に対して着脱可能としたことを特徴とする担架兼用長椅子である。上記の構成により、救急時には背もたれ部及び座面部を長椅子本体から取り外し、即座に2台の担架として使用できるとともに、分解・組立ても容易であり、災害等の緊急時に間髪を入れずに対応が可能な担架兼用長椅子となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平常時は長椅子と使用でき、また、地震・火災・人命救助等の緊急時には担架として使用できる担架兼用長椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
公園や公共施設等で使用されているベンチを、災害や事故等の緊急時に必要な防災関連用品の収納容器及び担架として利用できるようにしたものは従来からある(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1には、防災関連用品等の物品を内部に収納可能な筐体と、その筐体上部開口を密封すると共に筐体から完全に分離可能な天板で構成し、当該天板の外側面に着座スペースを仕切るように凹凸形状を形成し、天板の内側面を担架として使用する際のベッド面したベンチが記載されている。
【特許文献1】 特開2002−238699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の上記のようなベンチでは、緊急時に使用できる担架が1台限りであり、怪我人等が複数いる場合に不便であること、通常のベンチとして使用する場合に座面に着座スペースを設けたのみであり、座り心地に殆んど配慮されていないこと、天板を担架として使用する場合には、該天板の両端部に把手をその都度取付けなければならず、怪我人等を早期に運ぶというように、一刻を争う緊急時には不便である等の解決すべき課題があった。
【0004】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、平常時には快適に長椅子として使用でき、緊急時には素早く2台の担架として使用できるように臨機応変の機能を備えた担架兼用長椅子を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の上記課題を解決するための第1の手段は、請求項1に記載したように、地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる背もたれ部及び、同様に地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる座面部とを長椅子本体に対して着脱可能としたことを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0006】
上記の構成により、救急時には背もたれ部及び座面部を長椅子本体から取り外し、即座に2台の担架として使用できるとともに、分解・組立ても容易であり、災害等の緊急時に間髪を入れずに対応が可能な担架兼用長椅子となっている。
【0007】
上記課題を解決するための本発明の第2の手段は、請求項2に記載したように、前記背もたれ部及び前記座面部は、同一形状に形成され2台の担架として使用できるようにしたことを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0008】
上記の構成により2台の担架は、同一形状であるために製作コストを削減できるとともに、いずれも背もたれ部及び座面部どちらにも使用することができるので、特別の考慮を払うことなく組立も容易にできるという利点を有する。
【0009】
上記課題を解決するための本発明の第3の手段は、請求項3に記載したように、略方形の左右一対の袖部と、該袖部を一定の長さ方向の間隔を隔てて固定する第1横架部材、第2横架部材及び第3横架部材とを有し、該第1横架部材、第2横架部材及び第3横架部材にそれぞれ形成された突出端部に、前記背もたれ部及び前記座面部の担架握り手部に設けた切欠部を嵌合・係止させて固定するようにしたことを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0010】
上記の構成により当該長椅子の背もたれ部及び座面部の長手方向両端部に設けた握り手部が、第1横架部材、第2横架部材及び第3横架部材にねじ締結手段等を用いることなく、単に突出端部と切欠部の嵌合・係止により固定されているので、容易に担架として分解・組立が可能となるとともに、それらの背もたれ部及び座面部が当該横架部材に対して安定的に固定することが可能となる。
【0011】
上記の課題を解決するための本発明の第4の手段は、請求項4に記載したように背もたれ部の下端部が、座面部の後端部よりも下方になるように配置され、かつ、背もたれ部の幅方向中心位置より下方位置で座面部の外側面と当接するようにしたことを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0012】
上記の構成により、背もたれ部の反時計方向への回動を規制することができる。すなわち、背もたれ部の表面が座面部の後端部に当接することで背もたれ面の位置が規制される結果、反時計方向への回動に伴う背もたれ部の倒れ込みを防止することができる。
【0013】
上記課題を解決するための本発明の第5の手段は、請求項5に記載したように前記第1横架部材及び前記第2横架部材は、同一形状に形成され、かつ、前記第1横架部材及び前記第2横架部材の少なくとも両端部に前記背もたれ部及び前記座面部の担架握り手部に設けた切欠部を受ける相補形状をなす突出端部を設けたことを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0014】
上記の構成により、製作コストを低減することができるとともに、担架として使用した後、再び長椅子として組み立てる場合に、背もたれ部と座面部の区別なく使用することができるので、組み立てが容易かつ短時間に行える利点を有する。
【0015】
上記課題を解決するための本発明の第6の手段は、請求項6に記載したように前記第3横架部材は、該横架部材の長手方向に前記背もたれ部の下端部が挿入される角型長溝と、該角型長溝を形成する相対的に高さの低い前端壁と、該前端壁よりも相対的に高さの高い後端壁とを有することを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0016】
上記の構成により、第3横架部材に設けた角型長溝に背もたれ部の下端部を挿入することで、確実に背もたれ部の長さ方向中心軸線位置より下方位置で座面部の外側面と当接するようになり、かつ、相対的に高さの高い後端壁により背もたれ部の反時計方向の回動が阻止され、倒れ込みが確実に防止される。
【0017】
上記課題を解決するための本発明の第7の手段は、請求項7に記載したように、背もたれ部及び座面部が、一対の長尺棒材と、該棒材間に掛け渡された複数の独立した桟板とを有し、該桟板の表面は、人間が座した場合及び背もたれた場合に、人体への当りを緩和するように一定の曲率半径による曲面としたことを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0018】
上記の構成により、平常時に長椅子として使用する場合に、桟板表面が一定の曲面で形成さているため、人体の尻部及び背中部への当りが緩和される効果がある。
【0019】
上記課題を解決するための本発明の第8の手段は、請求項8に記載したように背もたれ部及び座面部の長手方向両端部に形成した一対の担架握り手部間には、担架搬送者の人体の一部が入るだけの空間部を形成したことを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0020】
上記の構成により、担架搬送者が救護者を担架に乗せて運ぶ際に、上記担架空間部に人体の一部を入れて運ぶことができ、緊急を要する搬送作業をスムーズに行うことができる。
【0021】
上記課題を解決するための本発明の第9の手段は、請求項9に記載したように略方形の左右一対の袖部と、該袖部を一定の長さ方向の間隔を隔てて固定する第1横架部材、第2横架部材及び第3横架部材と、地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる背もたれ部及び、同様に地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる座面部とを有し、これらの構成部材のすべてを互いに着脱可能としたことを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0022】
上記の構成により、分解・組立が容易になり、特に災害等の救急時に即座に担架として使用でき、救助機能を備えた長椅子として好適である。
【0023】
上記課題を解決するための本発明の第10の手段は、請求項10に記載したように略方形の左右一対の袖部の略方形空間部には、第2横架部材の両端を支持する逆L字状部材が配置されていることを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0024】
上記の構成により、人が座した場合に当該人の体重は、座面部及び背もたれ部を介して逆L字状部材に加わる。
すなわち、当該座面部及び背もたれ部には時計方向のモーメントが加わるが、このモーメントを生じさせる力を前記逆L字状部材により受け止め、補強部材としての役割を果たすことができる。
【0025】
上記課題を解決するための本発明の第11の手段は、請求項11に記載したように略方形の左右一対の前記袖部のいずれか一方若しくは両方に地震・火災・人命救助等の緊急時に使用可能な包帯、テープ、薬品等の応急処置用品を収納できる抽斗を設けたことを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0026】
上記の構成により緊急時には応急処置用品を直ちに取り出すことができて便利かつ短時間に応急処置が可能となる。
【0027】
上記課題を解決するための本発明の第12の手段は、請求項12に記載したように抽斗は、袖部の内側に配置されていることを特徴とする担架兼用長椅子である。
【0028】
上記の構成により、外部から特に目立つこともなく、必要に応じて即座に使用できる等の便宜性とデザイン性を兼ね備えている。
【発明の効果】
【0029】
本発明は、上記課題を解決するための各手段に対応する効果としてそれぞれ記載したので、重複する面も否めないが概括的に述べれば以下のようになる。
(1)普段は、例えば市役所等の公共施設内のロビー等にデザイン性の良い2,3人掛けの長椅子として使用し、災害等の緊急時に座面部及び背もたれ部を分解して2台の担架として迅速に使用することが可能となる。
【0030】
(2)担架として使用する場合に、当該担架の両端部に形成した担架握り手部及び人体の収まる空間部の形成により担架搬送者が持ち易く、かつ、救護者を無理なくスムーズに搬送することができる。
【0031】
(3)構成部材のすべてを分解することができ、かつ、それぞれの構成部材はシンプルな形状・構造であるため、安価に製作することができるとともに、コンパクトな梱包・輸送が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に、本発明の実施の形態を図に基き詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態を示す担架兼用長椅子の各構成部品を表した分解斜視図である。
【0033】
図において、担架兼用長椅子1は、外観が略方形の左右一対の袖部2,3と、この袖部2,3を一定の長さ方向の間隔を隔てて固定する第1横架部材4、第2横架部材5及び第3横架部材6を有している。
上記の第1横架部材4及び第2横架部材5は同一形状に形成されているが、左右の袖部2,3に対する取り付け角度を互いに90度ずらして着脱可能に固定してある。
【0034】
第3横架部材6は、後に詳述するが、特別の機能を持たせるため、上記の第1横架部材4及び第2横架部材5とは異なる形状に形成されている。この第3横架部材6の両端部は、前記袖部2,3の閉じられた方形空間部21,31に設けた逆L字状部材7,8の内側面に着脱可能に固定される。
【0035】
図1において、9は背もたれ部、10は座面部であり、これら背もたれ部9及び座面部10は同一形状に形成され、担架兼用長椅子1から分解した場合にそれぞれ担架として機能するものである。このように背もたれ部9及び座面部10を2台の担架として機能させるため、背もたれ部9の両端及び座面部の両端には、一対の担架握り手部91,92及び101,102が設けられている。
【0036】
前記担架握り手部91,92,101,102はそれぞれ独立した別体として形成しても良いが、長尺棒材93,94,103,104の両端を加工して形成するようにしても良い。
互いに対向する一対の長尺棒材93,94及び同じく一対の長尺棒材103,104間には複数の独立した桟板95,105が掛け渡され、この桟板95,105の表面には、人間が座した場合及び背もたれた場合に、人体への当りを緩和するように一定の曲率半径による曲面に形成されている。
【0037】
前記袖部2,3の内側面には、地震・火災・人命救助等の緊急時に使用可能な包帯、テープ、薬品等の応急処置用品を収納できる抽斗11,12が設けられている。
なお、これらの抽斗11,12は袖部2,3のいずれか一方に設けるようにしても良い。
【0038】
かくして、担架兼用長椅子1の構成部品はすべて互いに着脱可能に固定され、必要応じて各構成部品に分解される。
図2は、上記構成部品を組み合わせて組み立てた後の担架兼用長椅子1の前方から見た斜視図、図3は同じく後方から見た斜視図である。
また、図4は同じく担架兼用長椅子1の平面図、図5はその正面図、図6はその右側面図である。
なお、図1で付した番号と同一番号のところは、同一構成部品若しくは同一部材を示す。
【0039】
次に、図6を参照して本発明の更なる特徴を説明する。
すなわち、担架兼用長椅子1の背もたれ部9の下端部97は、座面部10の後端部106よりも下方になるように配置され、かつ、背もたれ部9の幅方向中心位置より下方位置で当該座面部の外側面と当接するようにしてある。
【0040】
かかる構成により、背もたれ部9の反時計方向への回動を規制することができる。すなわち、背もたれ部9の表面が座面部10の後端部106に当接することで背もたれ部9の位置が規制される結果、反時計方向への回動に伴う背もたれ部9の倒れ込みを防止することができる。
【0041】
次に、図7ないし図14を参照して担架として機能する背もたれ部9及び座面部10の詳細を説明する。
なお、背もたれ部9と座面部10は同一形状・同一構造に形成され、かつ、同一機能を有する担架として使用されるため、一方の背もたれ部9について説明し、他方の座面部10については、背もたれ部9の後に括弧を付して座面部10の各部の符号を付してその詳しい説明は省略する。
【0042】
上記背もたれ部9の長手方向両端部には、一対の担架握り手部91,91及び一対の担架握り手部92,92が形成されている。これらの握り手部91,92は長尺棒材93,94と一体的に形成する場合の他、前記の握り手部91,92を長尺棒材93,94とは別体として形成し、当該長尺棒材93,94の端部にそれらと同一軸線になるように配慮して、ねじ込み等の手段により固定するようにしても良い。
【0043】
図11ないし図14は、長尺棒材93,94とは別体として形成された握り手部91,92の詳細を示す図である。これらの図から明らかなように、握り手部91,92の長手方向には切欠部96が形成されている。この切欠部96は後述する第1横架部材4、第2横架部材5及び第3横架部材6の突出端部と嵌合・係止させるための形状となっている。
【0044】
また、一対の上記長尺棒材93,94間には所定の間隔を隔てて多数の桟板95が掛け渡されている。桟板95の表面は、例えば2500mmR程度の曲率半径による曲面としてある。このため、人間が座した場合及び背もたれた場合に、かかる曲面により人体の当りが緩和される。
【0045】
さらに、上記担架の長手方向両端における担架に握り手部91,91及び担架握り手部92,92間には、担架搬送者の人体の一部が入るだけの空間部S1,S2形成されている。このため、当該担架搬送者が救護者を担架に乗せて運ぶ際に、上記担架空間部に人体の一部を入れて運ぶことができ、緊急を要する搬送作業をスムーズに行うことができる等の効果がある。
【0046】
図15ないし図20に、担架兼用長椅子1の袖部2,3を一定の長さ方向の間隔を隔てて固定する第1横架部材、第2横架部材及び第3横架部材の詳細を示す。
これらの図において、第1横架部材4と第2横架部材5とは同一形状に形成され、かつ、これらの第1横架部材4と第2横架部材5の両端部に前記背もたれ部9及び前記座面部10の担架握り手部91,92,101,102に設けた切欠部96を受ける互いに相補形状をなす突出端部41(51)が形成されている。
【0047】
また、図18ないし図20に示す第3横架部材6には、図18の斜視図から明らかなように、第3横架部材6の長手方向に背もたれ部9の下端部97が挿入される角型長溝61が形成され、この角型長溝61を形成する相対的に高さの高い前端壁62と、この前端壁62よりも相対的に高さの高い後端壁63とを有している。
【0048】
上記のように構成の第1横架部材4及び第2横架部材5は、両側の袖部2,3に対して互いに角度を違えて着脱自在に固定される。すなわち、第1横架部材4は、その突出端部41が略水平になるように袖部2,3に着脱自在に固定され、第2横架部材5は、その突出端部51が略垂直になるように、同じく袖部2,3に着脱自在に固定される構成となっている。
【0049】
このようにして、担架兼用長椅子1の構成部品・部材である袖部2,3、第1横架部材4,第2横架部材5,第3横架部材6、背もたれ部9及び座面部10がすべて着脱自在となり、通常時は快適性を担保した長椅子として使用するが、地震・火災・人命救助等の緊急使用時には直ちに2台の担架と使用できるようになり、近年の防災意識の高まりと相俟って、その防災機材の一つとしてきわめて有用な発明となっている。
【0050】
また、上記袖部2,3の閉じられた空間、すなわち略方形空間部21,31には、第3横架部材6を着脱自在に支持する逆L字状部材7,8が配置されている。この逆L字状部材7,8は袖部2,3の補強部材として役目を果たす。また、必ずしも「逆L字状」の形状に限定されないが、本発明ではデザイン上の外観的体裁を考慮してそのような形状としてある。
【0051】
さらに、上記袖部2,3の内側には挿脱自在の抽斗11,12が配置されている。このため、地震・火災・人命救助等の緊急時に使用可能な包帯、テープ、薬品等の応急処置用品をその抽斗11,12に収納しておくことができる。
なお、当該抽斗11,12は必要に応じて上記袖部2,3の外側に配置することができるし、上記袖部2,3のいずらか一方に配置するようにしても良い。
【0052】
上記の説明において、担架兼用長椅子の各構成部品・部材の材質については特に言及しなかったが、本発明者等は市有林等の地域資源の有効活用を図り、以って地域産業の活性化に寄与することを熱く企図するものであり、その一端として、例えば市有林から成る杉集製材の使用を考慮している。勿論、本発明は当該材質に限定されることなく、強度、重量、コスト等を勘案して種々の材質のものを部分的あるいは全体的に使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】 本発明の実施形態を示す担架兼用長椅子の分解斜視図である。
【図2】 同じく担架兼用長椅子の前方から見た斜視図である。
【図3】 同じく担架兼用長椅子の後方から見た斜視図である。
【図4】 同じく担架兼用長椅子の平面図である。
【図5】 同じく担架兼用長椅子の正面図である。
【図6】 同じく担架兼用長椅子の右側面図である。
【図7】 上記担架兼用長椅子の座面部若しくは背もたれ部を分解して得られた担架の斜視図である。
【図8】 上記担架の平面図である。
【図9】 上記担架の正面図である。
【図10】 上記担架の右側面図である。
【図11】 上記担架の両端部に設けられる担架握り手部の右方向から見た斜視図である。
【図12】 同じく上記担架の両端部に設けられる担架握り手部の左方向から見た斜視図である。
【図13】 同じく上記担架握り手部の平面図である。
【図14】 同じく上記担架握り手部の正面図である。
【図15】 同じく上記担架兼用長椅子に使用する第1横架部材及び第2横架部材の斜視図である。
【図16】 上記第1横架部材及び第2横架部材の平面図である。
【図17】 上記第1横架部材及び第2横架部材の正面図である。
【図18】 同じく上記担架兼用長椅子に使用する第3横架部材の斜視図である。
【図19】 上記第3横架部材の平面図である。
【図20】 上記第3横架部材の正面図である。
【符号の説明】
【0054】
1 担架兼用長椅子本体
2,3 袖部
4 第1横架部材
5 第2横架部材
6 第3横架部材
7,8 逆L字状部材
9 背もたれ部
10 座面部
11,12 抽斗
21,31 方形空間部
41,51 突出端部
61 角型長溝
62 前端壁
63 後端壁
91,92,101,102 担架握り手部
93,94,103,104 長尺棒材
95,105 桟板
96 切欠部
97 下端部
106 後端部
S1,S2 空間部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる背もたれ部及び、同様に地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる座面部とを長椅子本体に対して着脱可能としたことを特徴とする担架兼用長椅子。
【請求項2】
前記背もたれ部及び前記座面部は、同一形状に形成され2台の担架として使用できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の担架兼用長椅子。
【請求項3】
略方形の左右一対の袖部と、該袖部を一定の長さ方向の間隔を隔てて固定する第1横架部材、第2横架部材及び第3横架部材とを有し、該第1横架部材、第2横架部材及び第3横架部材にそれぞれ形成された突出端部に、前記背もたれ部及び前記座面部の担架握り手部に設けた切欠部を嵌合・係止させて着脱可能に固定するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の担架兼用長椅子。
【請求項4】
前記背もたれ部の下端部は、前記座面部の後端部よりも下方になるように配置され、かつ、背もたれ部の幅方向中心位置より下方位置で座面部の外側面と当接するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の担架兼用長椅子。
【請求項5】
前記第1横架部材及び前記第2横架部材は、同一形状に形成され、かつ、前記第1横架部材及び前記第2横架部材の少なくとも一方の両端部に前記背もたれ部及び前記座面部の担架握り手部に設けた切欠部を受ける互いに相補形状をなす突出端部を設けたことを特徴とする請求項3の担架兼用長椅子。
【請求項6】
前記第3横架部材は、該横架部材の長手方向に前記背もたれ部の下端部が挿入される角型長溝と、該角型長溝を形成する相対的に高さの低い前端壁と、該前端壁よりも相対的に高さの高い後端壁とを有することを特徴とする請求項3に記載の担架兼用長椅子。
【請求項7】
前記背もたれ部及び前記座面部は、一対の長尺棒材と、該棒材間に掛け渡された複数の独立した桟板とを有し、該桟板の表面は、人間が座した場合及び背もたれた場合に、人体への当りを緩和するように一定の曲率半径による曲面としたことを特徴とする請求項1に記載の担架兼用長椅子。
【請求項8】
前記背もたれ部及び前記座面部の長手方向両端部に形成した一対の前記担架握り手部間には、担架搬送者の人体の一部が入るだけの空間部を形成したことを特徴とする請求項1に記載の担架兼用長椅子。
【請求項9】
略方形の左右一対の袖部と、該袖部を一定の長さ方向の間隔を隔てて固定する第1横架部材、第2横架部材及び第3横架部材と、地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる背もたれ部及び、同様に地震・火災・人命救助等の緊急使用時に担架として使用できる座面部とを有し、これらの構成部材のすべてを互いに着脱可能としたことを特徴とする担架兼用長椅子。
【請求項10】
略方形の左右一対の前記袖部の閉じられた略方形空間部には、前記第3横架部材の両端を支持する逆L字状部材が配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項9に記載の担架兼用長椅子。
【請求項11】
略方形の左右一対の前記袖部のいずれか一方若しくは両方に地震・火災・人命救助等の緊急時に使用可能な包帯、テープ、薬品等の応急処置用品を収納できる抽斗を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項9に記載の担架兼用長椅子。
【請求項12】
前記抽斗は、前記袖部の内側に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の担架兼用長椅子。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2012−176210(P2012−176210A)
【公開日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55914(P2011−55914)
【出願日】平成23年2月25日(2011.2.25)
【特許番号】特許第4923307号(P4923307)
【特許公報発行日】平成24年4月25日(2012.4.25)
【出願人】(503247056)
【Fターム(参考)】