説明

拡張装置、制御方法、及びコンピュータプログラム

【課題】撮像装置を取り外し可能な構成のクレードル装置の動作を可及的に適切に行えるようにする。
【解決手段】デジタルカメラ100がクレードル装置200に装着されているときには、監視モードとすることにより、ユーザが、操作表示端末装置301、302のファインダ表示部104に表示されているファンダー画像を見ながら、パンチルトズーム等の操作や、撮影の指示を行うことができるようにする。これに対し、デジタルカメラ100がクレードル装置200に装着されていないときには、クレードルモードとすることにより、撮影動作等のカメラ制御だけでなく、クレードル装置200のパン・チルト制御もできなくする。これにより、クレードル装置200が無駄な動作を行うことを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、拡張装置、制御方法、及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
治安等の問題だけでなく、遠隔地の様子を見たいという潜在的な要求や、カメラのこれまでにない使い方についての技術的な様々な観点から、ネットワークカメラが検討されつつある。
例えば、インターネットに代表されるネットワーク環境の普及ならびに通信速度の高速化を背景として、遠隔地の映像を見るようないわゆるネットワークカメラが増えてきている。
【0003】
具体的に説明すると、例えば、遠隔地に配置されたカメラの映像をネットワーク経由で複数人が観察できるシステムにおいて、カメラの映像を単に観察するだけでなく、カメラのパン・チルト角度やズーム倍率を、遠隔制御することが可能なシステムがある(特許文献1を参照)。このシステムでは、動画及び静止画のどちらについてもネットワーク経由で配送できる。
【0004】
また、多人数が1台のカメラを制御する場合には、カメラの制御を誰にさせるかが問題となる。このような問題に関しては、カメラ制御権を有する者だけがカメラを制御できるようにする技術が開示されている(特許文献2を参照)。このようなカメラは、アミューズメント的な使い方から監視としての使い方まで様々な使い方が想定されている。
【0005】
また、デジタルカメラの普及に伴い、デジタルカメラについてもこれまでにない多様な利用方法が検討されている。例えば、パン・チルト機能が付けられたデジタルカメラ用の雲台がある(特許文献3を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−40185号公報
【特許文献2】特開平10−42278号公報
【特許文献3】特開2002−199251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、前述したいずれの技術も、デジタルカメラとして通常の使い方を確保しつつ、クレードル装置に装着したときに、遠隔から複数人がアクセス可能な監視カメラとして使えるデジタルカメラについては、考慮されていない。
例えば、監視カメラとして動作しているデジタルカメラにネットワーク経由でアクセスしている最中に、誰かがデジタルカメラを取り外してしまったときや、ネットワーク経由でアクセスしたときにデジタルカメラがそもそもクレードル装置に載ってなかったときの動作等については、考慮されていない。
【0008】
また、ネットワーク経由でアクセスすることが可能であって、パン・チルト動作が可能なデジタルカメラ用クレードル装置自体の設定方法等に関しては、これまであまり考慮されていない。例えば、ネットワークの設定やPTZ(Pan-Tilt-Zoom)のプリセット設定等に関しては、これまであまり考慮されていない。
【0009】
本発明は、前述の問題点に鑑みてなされたものであり、撮像装置を取り外し可能な構成のクレードル装置の動作を可及的に適切に行えるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の拡張装置は、撮像装置に接続される拡張装置であって、前記撮像装置と接続する接続手段と、表示端末とセッションを確立する確立手段と、前記接続された撮像装置による撮像画像データを、前記セッションが確立された表示端末へ送信する送信手段と、前記撮像装置の接続解除を検知する検知手段と、前記セッションが確立された表示端末に対し、前記接続解除の検知に応じて当該接続解除を通知する通知手段とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明の制御方法は、撮像装置に接続される拡張装置が行う制御方法であって、前記撮像装置と接続する接続工程と、表示端末とセッションを確立する確立工程と、前記接続された撮像装置による撮像画像データを、前記セッションが確立された表示端末へ送信する送信工程と、前記撮像装置の接続解除を検知する検知工程と、前記セッションが確立された表示端末に対し、前記接続解除の検知に応じて当該接続解除を通知する通知工程とを有することを特徴とする。
【0012】
本発明のコンピュータプログラムは、撮像装置に接続される拡張装置が行う制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、表示端末とセッションを確立する確立手順と、接続手段に接続された撮像装置による撮像画像データを、前記セッションが確立された表示端末へ送信することを送信手段に指示する送信手順と、前記撮像装置の接続解除を検知する検知手順と、前記セッションが確立された表示端末に対し、前記接続解除の検知に応じて当該接続解除を通知することを通知手段に指示する通知手順とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、装着部に撮像装置が装着されている場合には、外部装置からの指示に基づいて前記装着部を駆動させることにより前記装着部に装着された前記撮像装置の姿勢を制御し、前記装着部に前記撮像装置が装着されていない場合には、前記装着部を駆動させることによる前記撮像装置の姿勢の制御を行わないようにしたので、前記撮像装置が装着されていない状態で、前記クレードル装置が前記撮像装置の姿勢を制御するための動作を行うことを防止することができる。これにより、前記撮像装置を制御するクレードル装置が無駄な動作を行うことを防止することができる。
また、本発明の他の特徴によれば、装着部に装着された撮像装置の姿勢が制御されている間、前記装着部に装着されている前記撮像装置を機械的にロックするようにしたので、前記装着部に装着された前記撮像装置の姿勢が制御されているときに、クレードル装置から前記撮像装置が取り外されてしまうことを防止することができる。これにより、前記撮像装置が装着されていない状態で、前記クレードル装置が前記撮像装置の姿勢を制御するための動作を行うことを防止することができる。したがって、前記撮像装置を制御するクレードル装置が無駄な動作を行うことを防止することができる。
また、本発明のその他の特徴によれば、装着部に撮像装置が装着されている場合には、前記撮像装置の操作スイッチの少なくとも1つを無効化するようにしたので、撮像装置の操作スイッチに基づく動作を禁止することが可能になる。これにより、撮像装置の操作スイッチに基づく動作と、クレードル装置の制御に基づく動作とが抵触することを可及的に防止することができる。
また、本発明のその他の特徴によれば、撮像装置の電源を停止する際、装着部に装着された撮像装置のレンズを収容せずに、撮像装置の電源を止めるようにしたので、クレードル装置は、撮像装置の動作を可及的に早く復帰させることができる。
また、本発明のその他の特徴によれば、撮像装置における撮像対象物の検知に応じて前記撮像装置の電源を投入するようにしたので、クレードル装置は、撮像が必要なときのみに前記撮像装置を動作させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態を示し、ネットワークカメラシステムの概略構成の一例を示した図である。
【図2】本発明の実施形態を示し、デジタルカメラ、及びクレードル装置の構成の一例を示した機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態を示し、クレードル装置の概略動作の一例を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の実施形態を示し、クレードルモードにおける動作の一例を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態を示し、監視モードにおける動作の一例を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の実施形態を示し、監視モード初期化処理の一例について説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施形態を示し、クレードルモード初期化処理の一例について説明するフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態を示し、セッションコマンドとして、接続要求コマンドを受け取った場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図9】本発明の実施形態を示し、セッションコマンドとして、切断要求コマンドを受け取った場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の実施形態を示し、デジタルカメラの制御を開始する場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態を示し、デジタルカメラの制御を終了する場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態を示し、カメラ制御コマンドを受け取った場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の実施形態を示し、カメラブラウズコマンドを受け取った場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態を示し、カメラ設定コマンドを受け取った場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の実施形態を示し、クレードルブラウズコマンド、又はクレードル設定コマンドを受け取った場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図16】本発明の実施形態を示し、コマンドのパケットデータ形式の一部を列挙して示した図である。
【図17】本発明の実施形態を示し、クレードル装置からデジタルカメラが取り外されたときのデジタルカメラの動作の一例を説明するフローチャートである。
【図18】本発明の実施形態を示し、デジタルカメラの裏側の外観構成の一例を示した図である。
【図19】本発明の実施形態を示し、操作表示端末装置の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。
【図20】本発明の実施形態を示し、動きを検知するモードに設定されているセンサーの動作により、センサーイベントが発生した場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図21】本発明の実施形態を示し、対象物を追尾するモードに設定されているセンサーの動作により、センサーイベントが発生した場合のクレードル装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
【図22】本発明の実施形態を示し、操作表示端末装置の構成の一例を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態のネットワークカメラシステムの概略構成の一例を示した図である。
図1のネットワークカメラシステムは、撮像装置としてのデジタルカメラ100、拡張装置としてのクレードル(Cradle)装置200を有する。クレードル装置200は、クレードル本体部210と、クレードル雲台部220とを有している。クレードル装置200は、デジタルカメラ100の姿勢を制御するために用いられ、パン・チルト制御可能な雲台機能とネットワーク機能とを有する。本実施形態のネットワークシステムでは、このクレードル装置200によって、遠隔地からの指示応じてデジタルカメラ100における、ズーム、焦点、及び露出等の制御および、デジタルカメラ100における静止画及び動画の撮影を実現している。
【0016】
クレードル雲台部220は、デジタルカメラ100の装着及び取り外しが可能な構造を有しており、装着したデジタルカメラ100のパン角度及びチルト角度をモータ等の機構により制御することが可能である。さらに、クレードル雲台部220上にデジタルカメラ100が装着されると、デジタルカメラ100とクレードル本体部210とが電気的に接続される。
【0017】
また、クレードル雲台部220は、後述するコマンドに基づく制御によって、クレードル雲台部220と、デジタルカメラ100とが容易に取り外せないようにメカニカル(機構的)にロック(固定)するロック機構221a、221bを有している。クレードル本体部210は、複数の操作表示端末装置301、302からの操作指示に応じて、LANやインターネット等のネットワーク400を介して、デジタルカメラ100によって撮像されているリアルタイム画像を送信する。また、クレードル本体部210は、複数の操作表示端末装置301、302からの操作指示に応じて、クレードル雲台部220を制御してデジタルカメラ100の撮像方向を変更する。
【0018】
さらに、クレードル本体部210は、デジタルカメラ100で撮影された画像を蓄積することができる比較的大容量メモリを有している。また、クレードル本体部210は、人感センサー等のセンサー211を有している。このセンサー211における検知信号に基づいて、クレードル本体部210は、デジタルカメラ100の電源の起動等を制御することが可能になる。
【0019】
図2は、本実施形態のデジタルカメラ100、及びクレードル装置200の構成の一例を示した機能ブロック図である。
図2において、図1に示したクレードル雲台部220は、パン・チルト駆動部201、ロック機構制御部202、及び外部IF制御部203を含む。
デジタルカメラ100は、画像撮影部101、画像圧縮部102、画像記憶部103、ファインダ表示部104、操作スイッチ部105、外部IF制御部106、カメラ制御部107、及びストロボ制御部108を有し、いわゆるデジタルカメラとしての基本機能を備えているものとする。
【0020】
すなわち、画像撮影部101は、レンズを介して撮像面に結像された光像を光電変換によりアナログ画像データに変換するCCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子、及び前記撮像素子から出力されたアナログ画像データをデジタル画像データに変換する映像信号処理回路等を備えて構成される。画像圧縮部102は、画像撮像部101から出力されたデジタル画像データを、静止画であればJPEG等で、動画であればMotionJPEGやMPEG4等で圧縮する。圧縮された画像データは、画像記憶部103にファイルとして記録される。ファインダ表示部104は、画像撮影部101で撮影された画像や、その他の操作GUI(Graphic User Interface)を表示する。レリーズや画質等の設定や変更等は、操作スイッチ部105を用いて行う。
【0021】
また、本実施形態のネットワークカメラシステムでは、光学ファインダの変わりに映像を見ながら画角を設定できるようになっている。外部IF制御部106は、デジタルカメラ100と外部装置との間で、制御信号あるいは電源のやり取りをすることができるようにするための部分である。具体的に、外部IF制御部106は、USB(Universal Serial Bus)と、カメラを駆動するための電源の供給を受けるインターフェース(カメラ駆動用IF)と、カメラのバッテリーを充電するための電源の供給を受けるインターフェース(カメラ充電用IF)とを備えて構成される。また、外部IF制御部106は、クレードル装置200からの制御コマンドを受け取ったり、画像をクレードル装置200に出力したりする。
【0022】
また、本実施形態のデジタルカメラ100は、ストロボ制御部108も備えるものとする。設定記憶部109は、操作スイッチ部105あるいはクレードル本体部210からのコマンドによって設定された設定値を記憶する。なお、本実施形態のデジタルカメラ100には、個体を識別するためのIDが設定されている。
【0023】
クレードル装置200は、パン・チルト駆動部201、ロック機構制御部202、外部IF制御部203、雲台制御部204、クレードル制御部205、ネットワーク制御部206、画像記憶部207、センサー入力部208、及びデータ一時記憶部209を有している。
【0024】
パン・チルト駆動部201は、デジタルカメラ100のパン・チルト駆動を行う。雲台制御部204は、パン・チルト駆動部201の制御を行う。クレードル制御部205は、クレードル装置200全体の制御を行う。外部IF制御部203は、デジタルカメラ100へ電源を供給したり、USBによってデジタルカメラ100を制御したりする。外部IF制御部203は、デジタルカメラ100に制御コマンドを送ったり、デジタルカメラ100からの画像データ等の応答を取り込んだりする。
【0025】
なお、クレードル雲台部220は、デジタルカメラ100がクレードル雲台部220に装着されたときに、デジタルカメラ100の外部IF制御部106と、クレードル装置200の外部IF制御部203とを電気的に接続するための接続機構を有しているものとする。デジタルカメラ100がクレードル雲台部220に装着されているか否かは、この外部IF制御部203が、電源あるいはUSBの電気的特性に基づいて判断できるようになっている。なお、外部との制御信号のやりとりの方法は、必ずしもUSBに限定するものではなくIEEE1394等でも良いことはいうまでもない。
【0026】
ネットワーク制御部206は、操作表示端末装置301、302と接続して制御コマンド等をやり取りするネットワークインタフェースである。ネットワーク制御部206は、ネットワーク400を経由して、操作表示端末装置301、302からの制御コマンドを解釈する。ネットワーク制御部206は、解釈した制御コマンドに基づいて、デジタルカメラ100及びクレードル雲台部220を制御すると共に、デジタルカメラ100で撮影された画像を、ネットワーク400を経由して操作表示端末装置301、302などに送る。画像記憶部207は、デジタルカメラ100で撮影した画像の少なくとも一部を記憶できる容量を有するハードディスク等の記憶装置である。センサー入力部208は、2人感センサー等のセンサー211からの信号をトリガとして取り出す部分である。データ一時記憶部209は、デジタルカメラ100に設定すべきデータ等を一時的に記憶しておく。
【0027】
ネットワーク400に接続されるクレードル装置200の数と、ネットワーク400に接続される操作表示端末装置301、302の数は、それぞれ図1及び図2に示したものに限定されるものではなく、アドレス等で装置を識別できれば、これらが多数存在していても構わない。また、ネットワーク400に関しても、後で述べるカメラを制御するためのコマンドや、圧縮した画像信号等を伝送するのに十分な帯域があるインターネットやイントラネット等のディジタルネットワークであればどのようなものであってもよい。
【0028】
なお、本実施形態では、ネットワークプロコルとしてTCP/IP(UDP/IP)プロトコルを仮定し、以下の説明においてアドレスといった場合にはIPアドレスを指すこととする。
また、クレードル装置200(クレードル本体部210)、及び操作表示端末装置301、302には、共にIPアドレスが割り当てられているものとする。また、操作表示端末装置301、302は、例えばPC(Personal Computer)、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)を用いて実現することができる。従って、ネットワーク400への物理的な接続形態は、有線だけでなく無線の場合もあり得る。ネットワーク400への物理的な接続形態は、プロトコルに従って接続されていれば、どのようなものであってもよい。
【0029】
次に、クレードル装置200がネットワーク400を経由して操作表示端末装置301、302から受け取るコマンドについて説明する。
本実施形態では、前記コマンドは、(1)セッションコマンド、(2)カメラ制御コマンド、(3)カメラブラウズコマンド、(4)カメラ設定コマンド、(5)クレードルブラウズコマンド、及び(6)クレードル設定コマンドに分類される。以下、それぞれのコマンドについて説明する。
【0030】
なお、ここに挙げたコマンドは、本実施形態のネットワークカメラシステムの動作を説明するために必要な代表的なもののみであり、本実施形態の説明に不要なコマンドについての説明を省略する。図16に、前記複数のコマンドのパケットデータ形式の一部を示す。図16において、パケットは、要求した操作表示端末装置301、302のアドレスと、接続時パスワードとを含む。なお、図10に挙げたコマンド以外のコマンドのパケット形式も、図16に示すものと同様に構成される。
【0031】
(1) セッションコマンド
操作表示端末装置301、302は、最初に必ずクレードル装置200に接続して、クレードル装置200との間でセッションを確立してから、以下の(2)〜(6)のコマンドを発行する。このようなセッションに関わるセッションコマンドとしては、例えば、次のものがある。
接続要求コマンドC101:操作表示端末装置301、302からクレードル装置200に接続し、セッションを確立するためのコマンドである。
切断要求コマンドC102:操作表示端末装置301、302からクレードル装置200に接続の切断し、セッションを閉じるためのコマンドである。
【0032】
(2) カメラ制御コマンド
デジタルカメラ100の制御(カメラ制御)や、デジタルカメラ100の画像記憶部103に保持されている画像データに関する操作(カメラブラウズ)を行うためには、操作表示端末装置301、302は、最初に必ずカメラ制御権を獲得して、保持している必要がある。複数の操作表示端末装置301、302が同時に前記カメラ制御を行うことができないためである。カメラ制御権の獲得に関するコマンドには、例えば次の2つがある。
制御権要求コマンドC201:カメラ制御権を獲得するためのコマンドである。
制御権解放要求コマンドC202:カメラ制御権を解放するためのコマンドである。
なお、後述するファインダ取得要求だけは例外で、カメラ制御権の取得は不要である。接続中の全ての操作表示端末装置301、302で、デジタルカメラ100におけるファインダ表示部104に表示されている画像(ファインダ画像)を表示することができるようにするためである。
【0033】
カメラ制御権を保持している操作表示端末は、後述するカメラ制御操作が可能となる。なお、デジタルカメラ100の制御だけでなく、クレードル装置200の制御に関する一部のコマンドも、カメラ制御権が必要なため、カメラ制御コマンドに含まれる。
【0034】
レリーズ要求コマンドC211:デジタルカメラ100のレリーズ(シャッタ)を切り、デジタルカメラ100の画像記憶部103、及びクレードル装置200の画像記憶部207の少なくとも何れか一方に画像を保存するためのコマンドである。レリーズ要求コマンドC211のパラメータで、画像の保存先が選択される。レリーズ要求コマンドC211に基づいて撮影される画像の解像度及び画質は、ファインダ画像のものよりも高く設定することが可能である。
【0035】
レリーズ半押し要求コマンドC212:デジタルカメラ100のレリーズ(シャッタ)を半押し状態にしたり、その半押し状態を解除したりするためのコマンドである。デジタルカメラ100は、レリーズ半押し要求コマンドC212を受信した時点での露出や焦点位置等を、レリーズ半押し要求コマンドC212を次に受信するまでの期間固定することで、露出及び焦点位置を最適にする。
【0036】
PT(パン・チルト)制御要求コマンドC213:クレードル雲台部220のパン・チルト角度を制御するためのコマンドである。
ズーム制御要求コマンドC214:デジタルカメラ100のズーム倍率を制御するためのコマンドである。
ストロボ設定コマンドC215:撮影時にストロボ発光するか否かを指定するためのコマンドである。
【0037】
露出設定コマンドC216:自動露出(AE)、手動露出(MF)、及び露出補正値等を指定するためのコマンドである。
測距点選択設定コマンドC217:画面内に複数ある測距点の選択方法を設定するためのコマンドである。
焦点設定コマンドC218:焦点合わせの方法を指定するためのコマンドである。焦点設定コマンドC218により、自動焦点(AF)制御及び手動焦点(MF)の何れかが指定される。さらに、焦点設定コマンドC218のパラータとして、自動焦点(AF)の場合は、自動(AF)、遠(AF−L)、近(AF−M)、中(AF-S)、及び接写(AF-C)の何れかが指定され、手動焦点(MF)の場合は、焦点位置(距離)が指定される。
【0038】
(3) カメラブラウズコマンド
本実施形態において、カメラブラウズとは、デジタルカメラ100の画像記憶部103に保持されている画像データに関する操作であり、カメラ制御の一部でもある。同時に複数人からのアクセスができないため、カメラ制御権を取得してから画像データを操作する。なお、以下に説明する画像IDは、ファイル名等、画像を一意に識別できる識別子である。
サムネール取得要求コマンドC301:画像のサムネールと画像IDのリストを取得するためのコマンドである。
カメラ画像取得要求コマンドC302:画像IDを指定して、画像を取得するためのコマンドである。
カメラ画像削除要求コマンドC303:画像IDを指定して、画像を削除するためのコマンドである。
カメラ画像コピー要求コマンドC304:画像IDを指定して、クレードル装置200の画像記憶部207へ画像をコピーしたり、クレードル装置200の画像記憶部207からデジタルカメラ100へ画像をコピーしたりするためのコマンドである。
【0039】
(4) カメラ設定コマンド
本実施形態において、カメラ設定とは、デジタルカメラ100の設定を変更する操作をいう。管理者のみが、このカメラ設定を変更することが可能である。以下では、種々のカメラ設定コマンドのうち、代表的なもののみを記述する。
【0040】
画像サイズ設定コマンドC401:画像撮影時の画像サイズ、すなわち画像解像度を指定するためのコマンドである。
画質設定コマンドC402:JPEGあるいはMPEG4の圧縮率を画質で指定するためのコマンドである。
ドライブモード設定コマンドC403:1枚、連続撮影、及びインタバルタイマ撮影等、1回の撮影トリガでどのような撮影をするかを指定するためのコマンドである。
【0041】
測光方式設定コマンドC404:測光方式を指定するためのコマンドである。測光方式としては、測距点を用いた評価測光、中央重点測光、スポット測光、及び平均測光等が挙げられる。
低速シャッタ設定コマンドC405:露出決定時のブレ限界の低速シャッタ速度を変更するためのコマンドである。
【0042】
(5) クレードルブラウズコマンド
本実施形態において、クレードルブラウズとは、クレードル装置200の画像記憶部207に保持されている画像データに関する操作をいう。同時に複数人からのアクセスができるので、このクレードルブラウズを行うためにカメラ制御権を取得する必要はない。
サムネール取得要求コマンドC501:画像のサムネールと画像IDのリストを取得するためのコマンドである。
画像取得要求コマンドC502:画像IDを指定して、画像を取得するためのコマンドである。
画像削除要求コマンドC503:画像IDを指定して、画像を削除するためのコマンドである。
【0043】
(6) クレードル設定コマンド
本実施形態において、クレードル設定とは、クレードル装置200の設定を変更する操作をいう。管理者のみがこのクレードル設定を変更することが可能である。以下では、種々のクレードル設定コマンドのうち、代表的なもののみを記述する。
【0044】
IPアドレス設定コマンドC601:クレードル装置200自体のIPアドレスを設定するためのコマンドである。クレードル装置200のIPアドレスは、基本的に、UPnP(Universal Plug and Play)等を用いることによって自動的に設定される。設定後にIPアドレスを変更する必要があれば、このIPアドレス設定コマンドC601によりIPアドレスを再設定する。また、UPnPやDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)等を用いてIPアドレスを自動的に設定するか否かも、このIPアドレス設定コマンドC601により設定できる。
【0045】
通知先メールアドレスコマンドC602:センサー211や画像で動きを検知した時に、そのことをメールで通知する先のメールアドレスを設定するためのコマンドである。
アクセス許可アドレスコマンドC603:接続可能な許可アドレスを設定するためのコマンドである。コマンド毎に許可レベルが異なる。このため、アクセス許可アドレスコマンドC603では、アドレスとコマンドカテゴリとが指定される。
パスワードコマンドC604:アクセスを許可するアドレス以外のアドレスを有する装置からの接続時に、その装置に対して要求するアクセスパスワードを設定するためのコマンドである。
【0046】
プリセットコマンドC605:パン・チルト角度、ズーム設定、露出設定、焦点設定、ストロボ設定、及び撮影方法等、デジタルカメラ100の制御項目を予めプリセットして登録しておくためのコマンドである。デジタルカメラ100は、このプリセットした内容に沿って表示及び撮影を行う。本実施形態では、このプリセットを、複数指定することが可能である。複数のプリセットが指定される場合には、以下の表1のような形で、プリセットされた内容がクレードル装置200内に保持されている。また、ホームポジションについてもプリセットコマンドC605で設定することができる。
【0047】
【表1】

【0048】
検知領域コマンドC607:画像上の動き検知領域を指定するためのコマンドである。画角によって検知領域が異なる。このため、パンチルトズーム値と、入力画像上の矩形領域位置とを用いて前記動き検知領域が設定される。
PT制限範囲コマンドC608:パン角度、チルト角度、及びズーム値の制限範囲を定めるためのコマンドである。この制限は、クレードル装置200の機構的な限界ではなく、プライバシー等の理由で画角を制限するためのものである。ズーム値の制限については、クレードル装置200が、PT制限範囲コマンドC608を受け取った後、デジタルカメラ100にズーム値を設定する際に、PT制限範囲コマンドC608で定められている範囲にズーム値が入るようにすることで実現される。
センサー設定コマンドC609:センサー211を使用するか否かを設定するためのコマンドである。
【0049】
次に、クレードル装置200の動作の一例について説明する。図3は、クレードル装置200の概略動作の一例を説明するフローチャートである。
本実施形態のクレードル装置200の動作モードは2つある。具体的にこれら2つの動作モードは、クレードルモードと監視モードである。クレードルモードは、クレードル装置200にデジタルカメラ100が装着されていないときの動作モードである。監視モードは、デジタルカメラ100が装着されたときの動作モードである。
また、監視モードにおける監視モードコマンドとは、(2)カメラ制御コマンド、ならびに(3)カメラブラウズコマンドを指す。
【0050】
クレードル装置200が起動して電源がオンすると(ステップS301)、初期化処理を行う(ステップS302)。初期化処理を行った後、クレードル装置200に、デジタルカメラ100が装着されているかどうかを判定する。この判定の結果、デジタルカメラ100が装着されていない場合には、クレードルモードの動作を行う(ステップS304)。一方、デジタルカメラ100が装着されている場合には、監視モードの動作を行う(ステップS305)。
【0051】
図4は、図3のステップS304におけるクレードルモードにおける動作の一例を説明するフローチャートである。
クレードルモードでの動作を開始すると、後述する図7のクレードルモードの初期化処理を行う(ステップS311)。このクレードルモードの初期化処理が終了すると、クレードル装置200でイベントが発生するか、又は操作表示端末装置301、302からコマンドを受けるまで待機する(ステップS312)。
【0052】
なお、本実施形態において、イベントとは、例えば、クレードル装置200へのデジタルカメラ100の装着、デジタルカメラ100のクレードル装置200からの取り外し、センサー211の未検知状態から検知状態への移行、センサー211の検知状態から未検知状態への移行、及びデジタルカメラ100の状態の変化等である。また、コマンドは前述した通りである。
【0053】
発生したイベントが、デジタルカメラ100が装着されたイベントであれば(ステップS313のYES)、監視モードの動作を行う(ステップS314)。なお、この監視モードの動作は、後述する図5のフローチャートと同じである。
操作表示端末装置からセッションコマンドを受けた場合には(ステップS315のYES)、前述した(1)セッションコマンドで述べたようなセッションの開始・終了処理を行う(ステップS316)。
【0054】
操作表示端末装置から監視モードコマンドを受けた場合には(ステップS317のYES)、デジタルカメラ100が装着されていないのでコマンドは受け付けられない。よって、エラー信号を、監視モードコマンドを送信した操作表示端末装置に返す(ステップS318)。
なお、監視モードコマンド以外のコマンド、すなわち前述した(4)カメラ設定コマンド、(5)クレードルブラウズコマンド、又は(6)クレードル設定コマンドを受けた場合には(ステップS319のYES)、それぞれのコマンドに対応した動作を行う(ステップS320)。また、発生したイベントが、センサー211に関わるイベントである場合には(ステップS321のYES)、このクレードルモードではそのイベントを無視し、ステップS312に戻る。
センサー211に関わるイベントでなく(ステップS321のNO)、電源がオフ(OFF)の場合には(ステップS322のYES)、図3のメインフローチャートに戻り、電源がオフ(OFF)されていなければ、その他の処理を行う(ステップS323)。
【0055】
図5は、図3のステップS305における監視モードにおける動作の一例を説明するフローチャートである。
監視モードでの動作を開始すると、後述する図6の監視モードの初期化処理を行う(ステップS331)。そして、図4に示したクレードルモードの動作と同様に、クレードル装置200でイベントが発生するか、又は操作表示端末装置301、302からコマンドを受けるまで待機する(ステップS332)。
【0056】
発生したイベントが、デジタルカメラ100が取り外されたイベントであれば(ステップS333)、セッションが確立されている全ての操作表示端末装置に対してデジタルカメラ100が取り外されたことを通知(警告)する(ステップS334)と共に、クレードルモードの動作を行う(ステップS335)。このクレードルモードの動作は、図4に示したフローチャートと同じである。
操作表示端末装置301、302からセッションコマンドを受けた場合には(ステップS336のYES)、前述した(1)セッションコマンドで述べたようなセッションの開始・終了処理を行う(ステップS337)。
【0057】
操作表示端末装置301、302から監視モードコマンドを受けた場合、すなわち前述した(2)カメラ制御コマンド、又は(3)カメラブラウズコマンドを受けた場合には(ステップS338のYES)、そのコマンドを受け付けて、受け付けたコマンドに応じた処理を実行する(ステップS339)。
【0058】
なお、監視モードコマンド以外のコマンド、すなわち前述した(4)カメラ設定コマンド、(5)クレードルブラウズコマンド、又は(6)クレードル設定コマンドを受けた場合には(ステップS340のYES)、それぞれのコマンドに対応した動作を行う(ステップS341)。また、発生したイベントが、センサー211に関わるイベントである場合には(ステップS342のYES)、後述する図20、図21に示すようなセンサーイベント処理を行う(ステップS343)。
電源がオフ(OFF)の場合には(ステップS344のYES)、図3に示したメインフローチャートに戻り 、電源がオフ(OFF)されていなければ、その他の処理を行う(ステップS345)。
【0059】
次に、図6のフローチャートを参照しながら、図5のステップS331における監視モード初期化処理の一例について説明する。
まず、デジタルカメラ100の電源をオン(ON)状態にする(ステップS401)。すなわち、デジタルカメラ100の電源がオン状態でなければオン状態にする。次に、デジタルカメラ100が保持しているカメラIDをクレードル装置200で受け付けるか否かを判定するカメラ認証処理を行う(ステップS402)。なお、クレードル装置200は、予め登録されているカメラIDと、デジタルカメラ100が保持しているカメラIDとを照合することにより、このカメラ認証処理を行う。
【0060】
このカメラ認証処理の結果、デジタルカメラ100を認証できた場合には、デジタルカメラ100からクレードル設定データを読み込む(ステップS403)。ここで、クレードル設定データとは、前述した(6)クレードル設定コマンドのパラメータと基本的には同様である。クレードル設定データは、後述する図19に示すようなGUI(Graphical User Interface)を用いてデジタルカメラ100側で設定及び変更される。また、クレードル設定データの項目としては、クレードル設定コマンドで設定できる項目と同じであり、IPアドレス、通知先メールアドレス、アクセス許可アドレス、パスワード、プリセット、検知領域、PT制限範囲、及びセンサー設定である。これらの具体的な内容は、前述したクレードル設定コマンドにおけるものと同等なので説明を省略する。
【0061】
また、クレードル装置200のデータ一時記憶部209に、後述する監視モードパラメータデータがあれば、その監視モードパラメータを読み出す(ステップS404)。そして、読み出した監視モードパラメータを、デジタルカメラ100が監視モードで動作するのに最適なカメラ設定値、及び各種撮影パラメータとして設定する(ステップS405)。 次に、デジタルカメラ100を監視モードに設定する(ステップS406)。
本実施形態において、監視モードパラメータとは、デジタルカメラ100を手持ちではなく、クレードル装置200に装着して使う場合、あるいは画像を送信する場合を念頭に置いて、撮影条件を考慮することにより得られるデジタルカメラ100のパラメータであり、例えば、次のようなパラメータからなる。
【0062】
<画像サイズならびに画質設定>
監視モードでは、通信を考慮して通常撮影時は、デジタルカメラ100が有する選択肢のうち、画像サイズ(解像度)が小さく、且つ画質が低くなるようなものに設定する。ただし、後述する連写モードでは、複数サイズ及び複数画質での連写の設定も可能とする。
【0063】
<ドライブモード設定>
1度のレリーズトリガーにより、1枚撮影及び連続撮影の何れを行うかを設定する。また、画像サイズや画質の異なる画像連写も可能である。画像連写時には、デジタルカメラ100へ送信するためのデータと、ローカルで保持するデータとで、画像サイズ及び画質を別にしてもよい。
【0064】
<低速シャッタ設定>
露出を決定するときに生じる手ブレの限界値を設定する。この限界値は、デジタルカメラ100を手に持ったまま撮影する場合よりも低く設定することが可能である。
【0065】
<焦点設定>
焦点を設定する。オートフォーカスの範囲を、例えば室内で使うことを前提に制限することで、オートフォーカスの速度を上げることができる。デジタルカメラ100の設置環境により、焦点の位置を固定しても構わない場合には、焦点の位置を固定してもよい。
【0066】
以上のような監視モードパラメータに従って、デジタルカメラ100を監視モードに設定した後、デジタルカメラ100の操作スイッチ部105による検出を無効化して、勝手に操作できないようにする(ステップS407)。
次に、ステップS403で、デジタルカメラ100から読み込んだクレードル設定データをクレードル装置200に設定して有効にする(ステップS408)。そして、有効にしたクレードル設定データに従って、クレードル雲台部220の位置をホームポジションに初期化する(ステップS409)。
【0067】
さらに、接続している全ての操作表示端末装置に対して、クレードル装置200が監視モードに設定された旨を通知し(ステップS410)、デジタルカメラ100を休止モードに設定する(ステップS411)。なお、休止モードとは、電源を入れればすぐに撮影できるデジタルカメラ100の状態のことである。具体的に説明すると、例えば、この休止モードでは、デジタルカメラ100のレンズを繰り出した状態のまま、デジタルカメラ100の電源をオフにする。
【0068】
次に、図7のフローチャートを参照しながら、図4のステップS311におけるクレードルモード初期化処理の一例について説明する。
まず、デジタルカメラ100が、クレードル雲台部220から取り外されたので、クレードル雲台部220のパン・チルト位置を機構的にカメラが装着しやすい位置に移動する(ステップS421)。そして、接続している全ての操作表示端末装置に、クレードル装置200がクレードルモードに設定された旨を通知する(ステップS422)。
【0069】
次に、図8及び図9のフローチャートを参照しながら、クレードル装置200がセッションコマンドを受け取ったときの動作の一例を説明する。本実施形態では、監視モードであっても、クレードルモードであっても同じ動作であるとして説明する。
【0070】
図8は、セッションコマンドとして、接続要求コマンドC101を受け取った場合のクレードル装置200の動作の一例を説明するフローチャートである。
図8において、操作表示端末装置から接続要求コマンドC101を受け取ると、接続要求のあった操作表示端末装置のアクセス権を確認し(ステップS501)、接続要求のあった操作表示端末装置にアクセス権があるか否を判定する(ステップS502)。この判定の結果、アクセス権がなければ、アクセス権がないことを示すエラー信号を、接続要求のあった操作表示端末装置に返す(ステップS513)。
【0071】
一方、アクセス権があれば、接続確立処理を行う(ステップS503)。そして、接続要求のあった操作表示端末装置のアドレスをアドレスリストに登録する(ステップS504)。なお、アドレスリストとは、現在クレードル装置200に接続中の全ての操作表示端末装置のアドレスからなるリストである。例えば、現在クレードル装置200に接続中の全ての操作表示端末装置のIPアドレス(「IPアドレス1、IPアドレス2、IPアドレス3、・・・、IPアドレスN(Nは可変)」)がアドレスリストに登録される。
【0072】
このようにして、接続要求のあった操作表示端末装置のアドレスをアドレスリストに登録した後、現在のモードが監視モードであるか否かを判定する(ステップS505)。この判定の結果、現在のモードが監視モードである場合には、接続要求のあった操作表示端末装置に、現在のモードが監視モードである旨を示す信号を返す(ステップS506)。
【0073】
次に、デジタルカメラ100の電源がオン(ON)になっているか否かを判定する(ステップS507)。この判定の結果、デジタルカメラ100の電源がオン(ON)になっていなければ、電源をオンする(ステップS508)。
こうしてデジタルカメラ100の電源がオン(ON)されると、デジタルカメラ100の現在のモードが、ファインダ取得モードであるか否かを判定する(ステップS509)。この判定の結果、デジタルカメラ100の現在のモードが、ファインダ取得モードでなければ、デジタルカメラ100のモードをファインダ取得モードに設定する(ステップS510)。
【0074】
こうして、デジタルカメラ100のモードがファインダ取得モードになると、接続要求のあった操作表示端末装置に、ファインダ画像を継続的に送信し始める(ステップS511)。このステップS511の処理により、前記アドレスリストに沿って、接続中の全ての操作表示端末装置にファインダ画像が送信されることになる。なお、ファインダ取得モードとは、デジタルカメラ100からファインダ画像を取得している状態でのモードである。どの操作表示端末装置にもファインダ画像を送信しない状態では非ファインダ取得モードとなる。
【0075】
前記ステップS505において、現在のモードが監視モードでなければ、デジタルカメラ100がクレードル装置200(クレードル雲台部220)に装着されていない。このため、ファインダ画像を取得することができない。したがって、前述したステップS506〜S511の処理は不要である。ただし、クレードルモードである旨の信号を操作表示端末装置に返す必要がある(ステップS512)。
ところで、ファインダ画像とは、デジタルカメラ100に設けられているファインダ表示部(液晶表示装置)104に表示される画像のことであり、デジタルカメラ100で高解像度の画像を撮影する際に、間引き処理を行うことにより低解像度で予め表示される画像である。ファインダ画像は、デジタルカメラ100から電子データとしてクレードル装置200に取り出せるようになっている。
【0076】
図9は、セッションコマンドとして、切断要求コマンドC102を受け取った場合のクレードル装置200の動作の一例を説明するフローチャートである。
図9において、操作表示端末装置301、302からの切断要求を受け取ると、基本的には図8に示した接続要求があった場合の処理と逆の処理を行う。すなわち、現在のモードが監視モードであるか否かを判定し(ステップS521)、監視モードであれば、ファインダ画像の送信を終了する(ステップS522)。そして、他に接続中の操作表示端末装置がなければ(ステップS523のNO)、ファインダ取得モードを終了して(ステップS524)、デジタルカメラ100を休止モードに設定する(ステップS525)。さらに、監視モードであるか否かに関わらず、切断要求のあった操作表示端末装置のアドレスをアドレスリストから削除する(ステップS526)。
【0077】
次に、図10及び図11のフローチャートを参照しながら、デジタルカメラ100の制御を開始する場合と終了する場合の動作の一例を説明する。操作表示端末装置301、302は、前述した(2)カメラ制御コマンド、及び(3)カメラブラウズコマンドを発行するに先立ち、必ずカメラ制御権を取得し保持している必要がある。
【0078】
図10は、デジタルカメラ100の制御を開始する場合のクレードル装置200の動作の一例を説明するフローチャートである。
図10において、クレードル装置200は、操作表示端末装置301、302から制御権要求コマンドC201を受け取ると、制御権を要求した操作表示端末装置のアクセス権を確認し(ステップS601)、制御権を要求した操作表示端末装置にカメラ制御に関するアクセス権があるか否かを判定する(ステップS602)。
【0079】
この判定の結果、制御権を要求した操作表示端末装置にカメラ制御に関するアクセス権があり、デジタルカメラ100の操作が許可されている操作表示端末装置であれば、その操作表示端末装置が、制御権を取れるか否か、すなわち、制御権を持っている操作表示端末装置が他にあるか否かを判定する(ステップS603)。この判定の結果、制御権を持っている操作表示端末装置が他になく、制御権が空いていれば、制御権を要求した操作表示端末装置に制御権を付与する(ステップS604)。
【0080】
次に、ロック機構221a、221bを用いて、デジタルカメラ100をクレードル雲台部220に機械的にロックする(ステップS605)。このステップS605の処理により、デジタルカメラ100を制御しようとしているときに、デジタルカメラ100がクレードル雲台部220から取り外されるのを防止することができる。
【0081】
前記ステップS603において、制御権を持っている操作表示端末装置が他にあり、制御権に空きが無い場合には、制御権を要求した操作表示端末装置に、制御権待ち応答を返す(ステップS606)。次に、順番待ち処理を行い(ステップS607)、一定時間が経過したか否か、又は一定回数の順番待ち処理を行ったか否かを判定する(ステップS608)。順番待ち処理の具体的な方法としては、例えば、待ち行列に一定時間ないし一定回数並んで、順番が回ってこなかったらあきらめるような処理が挙げられる。ただし、順番待ち処理は、制御権を付与するシステムが動作することができればどのような処理であってもよく、本質ではないのでここでは詳細な説明を省略する。
【0082】
前記ステップS608において、一定時間が経過するか、又は一定回数の順番待ち処理が行われ、最終的に、制御権が取れなければ、制御権を要求した操作表示端末装置に、制御権取得エラー応答を返し、デジタルカメラ100を制御できない旨を、制御権を要求した操作表示端末装置に伝える(ステップS609)。
【0083】
図11は、デジタルカメラ100の制御を終了する場合のクレードル装置200の動作の一例を説明するフローチャートである。
制御権が不要になった操作表示端末装置から、制御権解放要求コマンドC202を受け取ると、ロック機構221a、221bを動作させ、デジタルカメラ100に対する機構的なロックを解除(ステップS621)するとともに、制御権を解放する(ステップS622)。こうした仕組みにより、デジタルカメラ100への複数の操作表示端末装置301、302からの操作を調停することができると共に、デジタルカメラ100の制御中にデジタルカメラ100がクレードル装置200から取り外されることを防止することができる。
【0084】
次に、図12及び図13のフローチャートを参照しながら、制御権を取得した操作表示端末装置から、前述した(2)カメラ制御コマンド、又は(3)カメラブラウズコマンドを受け取った場合のクレードル装置200の動作の一例を説明する。
図12は、カメラ制御コマンドを受け取った場合のクレードル装置200の動作処理フローチャートである。
【0085】
図12において、カメラ制御コマンド、すなわち前述したコマンドC211〜C218を受け取ると、そのコマンドC211〜C218の発行元である操作表示端末装置の制御権を確認し(ステップS701)、その操作表示端末装置が制御権を保持しているか否かを判定する(ステップS702)。この判定の結果、制御権を保持していなければ、コマンドC211〜C218の発行元である操作表示端末装置にエラー信号を返す(ステップS705)。一方、制御権を保持していれば、受け取ったカメラ制御コマンドに応じた処理を行う(ステップS703)。
【0086】
カメラ制御コマンドに応じた処理は、USBを経由してデジタルカメラ100に制御コマンドを発行することで、デジタルカメラ100の制御パラメータを制御する。
例えば、受け取ったカメラ制御コマンドが、レリーズ要求コマンドC211であれば、レリーズ動作の要求を示す制御コマンドを、デジタルカメラ100に送る。これにより、デジタルカメラ100は、レリーズボタンを押したのと同じ処理、すなわち撮影処理を行い、撮影した画像を、デジタルカメラ100の画像記憶部103、及びクレードル装置200の画像記憶部207の少なくとも何れか一方に保存する。
【0087】
なお、撮影した画像を、デジタルカメラ100の画像記憶部103、及びクレードル装置200の画像記憶部207のどちらに保存するかは、前述したレリーズ要求コマンドC211の引数で選択することが可能である。
【0088】
また、受け取ったカメラ制御コマンドが、ズーム制御コマンドC214であれば、ズーム動作の要求を示す制御コマンドを、USB経由でデジタルカメラ100に送ることでデジタルカメラ100のズーム動作を制御する。
また、受け取ったカメラ制御コマンドが、露出設定コマンドC216であれば、露出の設定の要求を示す制御コマンドを、USB経由でデジタルカメラ100に送る。これにより、デジタルカメラ100の露出値が変更され、次回のレリーズ動作の要求に基づく撮影を行う場合の露出値が変わる。
【0089】
なお、受け取ったカメラ制御コマンドが、レリーズ半押し要求コマンドC212の場合には、いわゆるシャッタ半押し処理を行う必要がある。よって、デジタルカメラ100は、レリーズ半押し要求コマンドC212に応じてクレードル装置200から送られた制御コマンドを受け取った時点での露出や焦点位置等を固定する。露出や焦点位置等の固定は、レリーズ半押し要求の解除、又はレリーズ要求があるまで保持される。なお、カメラ制御コマンドの種類は前述したコマンドC211〜C218の通りであるので、ここでは、コマンド毎の全ての詳細な動作の説明を省略する。
前記ステップS702において、制御権を保持していないと判定された場合には、コマンド処理の結果(成功又はエラー)ついての応答を、コマンドを発行した操作表示端末装置に返す(ステップS704)。
【0090】
図13は、前述した(3)カメラブラウズコマンドを受け取った場合のクレードル装置200の動作の一例を説明するフローチャートである。
図13において、カメラブラウズコマンドC301〜C304、すなわちデジタルカメラ100内の画像記憶部103に保存されている画像をブラウズする要求を受け取った場合についても、カメラ制御コマンドを受け取った場合の処理と同様に、要求のあった捜査表示装置に制御権がある場合にのみコマンド実行を許可する(ステップS721〜S723)。カメラブラウズコマンドの種類は、前述したコマンドC301〜C304の通りであるので、コマンドC301〜C304に基づく動作の詳細な説明を省略する。また、コマンド処理の結果(成功又はエラー)ついての応答を、コマンドを発行した操作表示端末装置に返す(ステップS724)。また、コマンドC211〜C218の発行元である操作表示端末装置が、制御権を保持していなければ、コマンドC211〜C218の発行元である操作表示端末装置にエラー信号を返す(ステップS725)。
【0091】
次に、図14のフローチャートを参照しながら、前述した(4)カメラ設定コマンドを受け取った場合のクレードル装置200の動作処理を説明する。
カメラ設定コマンド、すなわち前述したコマンドC401〜C405を受け取ると、コマンドC401〜C405の発行元である操作表示端末装置のアクセス権を確認し(ステップS801)、コマンドC401〜C405の発行元である操作表示端末装置にアクセス権があるか否かを判定する(ステップS802)。この判定の結果、アクセス権がない場合には、アクセス権がないことを示すエラー信号を、コマンドC401〜C405の発行元である操作表示端末装置に返す(ステップS809)。
【0092】
一方、アクセス権があり、設定が許可されていれば(ステップS802のYES)、クレードル装置200の現在のモードが監視モードであるか否かを判定する(ステップS803)。この判定の結果、クレードル装置200の現在のモードが、監視モードである場合には、デジタルカメラ100がクレードル装置200(クレードル雲台部220)に装着されていることになる。
【0093】
次に、コマンドC401〜C405の発行元である操作表示端末装置の制御権を確認し(ステップS804)、その操作表示端末装置が制御権を保持しているか否かを判定する(ステップS805)。この判定の結果、制御権を保持していれば、デジタルカメラ100に対して、カメラ設定コマンドにおける設定値を即座に設定する(ステップS806)。一方、制御権を保持していなければ、コマンドC401〜C405の発行元である操作表示端末装置にエラー信号を返し、制御権を取る必要があることを操作表示端末装置に知らせる(ステップS807)。
【0094】
前記ステップS803において、クレードル装置200の現在のモードが監視モードでない場合、すなわちデジタルカメラ100がクレードル装置200(クレードル雲台部220)に装着されてない場合には、カメラ設定コマンドにおける設定値をクレードル装置のデータ一時記憶部209に保存する(ステップS808)。データ一時記憶部209に保存された設定値は、デジタルカメラ100がクレードル装置200に装着された時に、監視モード初期化処理のステップS404の処理によって、デジタルカメラ100に読み込まれて設定される。なお、カメラ設定コマンドの内容は、前述したコマンドC401〜C405であるので、詳細な説明を省略する。
【0095】
次に、図15のフローチャートを参照しながら、前述した(5)クレードルブラウズコマンド、又は(6)クレードル設定コマンドを受け取った場合のクレードル装置200の動作処理を説明する。
クレードルブラウズコマンド(コマンドC501〜C503)、又はクレードル設定コマンド(コマンドC601〜C609)を受け取ると、コマンドC501〜C503、C601〜C609の発行元である操作表示端末装置のアクセス権を確認し(ステップS901)、コマンドC501〜C503、C601〜C609の発行元である操作表示端末装置にアクセス権があるか否かを判定する(ステップS902)。
【0096】
この判定の結果、アクセス権があり、要求を許可する場合には、コマンドに応じた処理を実行する(ステップS903)。一方、アクセス権がない場合には、コマンドC501〜C503、C601〜C609の発行元である操作表示端末装置に、エラー信号を返す(ステップS904)。なお、クレードルブラウズコマンド、及びクレードル設定コマンドの内容は、前述したコマンドC501〜C503、C601〜C609と同様であるので、コマンドC501〜C503、C601〜C609に基づく動作の詳細な説明を省略する。
【0097】
なお、この2種類のコマンドに基づく動作は、クレードル装置200内で処理することが可能な動作である。このため、複数の操作表示端末装置301、302からの要求を同時に処理できる。このような処理は、通常のマルチタスクOS(Operating System)と同様の仕組みによる処理で実現できる。
【0098】
ところで、アクセス権については、コマンドのカテゴリ毎に設定できる。すなわち、セッション開始、カメラ制御、カメラブラウズ、カメラ設定、クレードルブラウズ、及びクレードル設定のそれぞれで異なるアクセス権を設定できる。デジタルカメラ100の所有者のみが、カメラ設定、及びクレードル設定を可能とする。アクセス権の設定方法は、アドレスリストや、アドレスの範囲等、各種制限方法がある。
【0099】
デジタルカメラ100に対しては、これまでも述べたように、カメラ制御(クレードル雲台部220の制御等を除く)、カメラブラウズ、及びカメラ設定に対応した制御が、USBを経由してなされる。その特徴的な、クレードル装置200(クレードル雲台部220)からデジタルカメラ100が取り外されたときのデジタルカメラ100の動作処理を、図17のフローチャートを参照しながら説明する。
【0100】
デジタルカメラ100がクレードル装置200から取り外されると、デジタルカメラ100は、USBコネクタの着脱などの検知により、その取り外しを検知して、監視モードを解除し(ステップS1101)、デジタルカメラ100の無効化されているボタンを有効化し(ステップS1102)、デジタルカメラ100のレンズを沈胴させて電源をオフ(OFF)する(ステップS1103)。
【0101】
次に、デジタルカメラ100を用いたクレードル装置200の設定操作の方法について述べる。図18は、デジタルカメラ100の裏側、すなわちレンズ面と逆の面(カメラの操作パネルのある面)の外観構成の一例を示した図である。
図18において、105aは操作スイッチ類、105bはレリーズボタン、105cは電源スイッチである。ファインダ表示部(表示パネル)104と、操作スイッチ類105aとを用いて、通常のカメラの設定操作に加えて、クレードル設定コマンドで設定可能な内容と同等の内容を設定できるGUIを構成できるようにしている。
【0102】
デジタルカメラ100がクレードル装置200から取り外され、且つデジタルカメラ100の電源がオンの状態で、ユーザが、クレードル設定モードのGUIを表示させるための切り替え指示を行うと、図18に示すようなGUIがファインダ表示部104に表示される。このGUIには、クレードル装置200に対する設定項目が、操作スイッチ類105aを用いて選択できるよう並んでいる。さらに、クレードル設定モードの各項目を選択すると、項目毎の値を設定するためのGUIがファインダ表示部104に表示される。ユーザは、このGUIを用いて値を設定する。
【0103】
例えば、ユーザが、クレードル設定モードの項目としてアクセス権を選択すると、アドレスリストとアクセスを許可するコマンドカテゴリとがGUIに表示され、許可するアドレスの追加や編集、ならびにアクセスの許可を得るためのコマンドカテゴリの選択ができるようになる。また、ユーザが、PT制御範囲を選択すると、パン・チルト角度の範囲の入力や変更を行うためのGUIが表示され、パン・チルトの動作範囲の制限を行うことができるようになる。
【0104】
GUIの詳細は省略するが、GUIは、基本的にクレードル設定コマンドC601〜C609で設定可能な内容と同等の内容を設定及び変更できればどのようなものであっても良い。ここで設定されたクレードル設定値は、図6に示した監視モード初期化処理のステップS403において、デジタルカメラ100からクレードル設定データを取得する際に用いられる。なお、クレードル設定値の入力方法については、操作スイッチ類105aを用いたり、撮影画像として二次元コードを用いたりするといった方法があるが、ここでは詳細な説明を省略する。なお、操作表示端末装置301、302からのクレードル設定コマンドC601〜C609に基づく動作をクレードル装置200に許可しないようにすれば、クレードル装置200に対する設定を、デジタルカメラ100からだけ変更できるようにすることも可能である。このようにすれば、ネットワーク経由での各種設定を防止できるため、より高い安全性を確保することができる。
【0105】
次に、操作表示端末装置301、302側の処理について、図19を用いて説明する。図19は、操作表示端末装置301、302の表示装置に表示される画面の一例を示す図である。図19に示す例では、PC(パーソナルコンピュータ)のように、マウスやキーボードを用いて実現されるGUIを想定している。操作表示端末装置301、302は、基本的には前述したようなコマンドをクレードル装置200に発行して、クレードル装置200やデジタルカメラ100の操作を行う。
【0106】
図19において、191はファインダ画像表示部、192はカメラ操作パネル、193は画像表示部、194は画像ブラウズパネルである。ファインダ画像表示部191には、ファインダ画像が表示される。カメラ操作パネル192には、制御権取得ボタン192a、操作終了ボタン192b、レリーズボタン192c、レリーズ半押しのON/OFFトグルスイッチ192d、ズームスクローラー192e、及びパン・チルト制御ボタン192fが表示される。
【0107】
画像表示部193には、デジタルカメラ100から取得した高解像度の画像が表示される。画像ブラウズパネル194は、デジタルカメラ100やクレードル装置200内の画像を、サムネール画像リスト194cを用いてブラウズする。194aは、クレードル装置200の画像をブラウズする際に選択されるトグルスイッチである。194bは、デジタルカメラ100の画像をブラウズする際に選択されるトグルスイッチである。
【0108】
操作表示端末装置301、302は、図19に示すような操作画面を用いてデジタルカメラ100やクレードル装置200を操作するための接続アプリケーションソフトを、接続先のクレードル装置200のアドレスを指定して起動すると、これまで述べたような手続きにより接続処理を行う。そして、アドレスが認証されると、デジタルカメラ100のファイダ画像を取得して、ファインダ画像表示部191に表示する。
【0109】
さらに、制御権ボタン192aを押して制御権が取得できると、ユーザは、ズームスクローラー192eや、パン・チルト制御ボタン192e等を用いて、パン・チルト角度やズーム値を、画像表示部193に表示されているファインダ画像を見ながら変更する。そして、適切な制御値になると、ユーザは、必要に応じて、トグルスイッチ192dを押下して、レリーズを半押し状態にして露出や焦点をロックする。
【0110】
パン・チルト角度やズーム値を変更した後にレリーズボタン192cを押下すると、撮影を行う。撮影された画像は、デジタルカメラ100及びクレードル装置200に一旦保存されるだけでなく、接続中の操作表示端末装置301、302にも送信される。送信された画像は、画像表示部193に表示される。
【0111】
また、デジタルカメラ100内の画像をブラウズしたい場合には、制御権ボタン192aを押下して制御権を取得した状態で、カメラボタン194bを押下する。そうすると、デジタルカメラ100内の画像のアイコンを画像ブラウズパネル194にブラウズできるようになる。ここで、必要な画像のアイコンをダブルクリックすると、そのダブルクリックしたアイコンに対応する画像が、画像表示部193に高解像度画像として詳細に表示される。
【0112】
また、クレードルボタン194aを押下すると、カメラ制御権の保持状態に関係なく、クレードル装置200内の画像のアイコンを画像ブラウズパネル194にブラウズできるようになる。必要な画像のアイコンをダブルクリックすると、デジタルカメラ100内の画像と同様に、そのダブルクリックしたアイコンに対応する画像が、画像表示部193に高解像度画像として詳細に表示される。
【0113】
なお、接続時のクレードル装置200からの応答(図8のステップS506、S512)によって、操作表示端末装置301、302は、クレードル装置200が監視モード及びクレードルモードの何れのモードであるのかを判断する。この判断結果に応じて、ファンダー画像表示部191及びカメラ操作パネル192の表示状態が変わる。すなわち、監視モードであれば、ファンダー画像表示部191及びカメラ操作パネル192のGUIは表示される。
【0114】
これに対し、クレードルモードであればファンダー画像表示部191及びカメラ操作パネル192のGUIは不要である。よって、ファンダー画像表示部191及びカメラ操作パネル192のGUIを無効化するか、ファンダー画像表示部191及びカメラ操作パネル192のGUI自体を表示しないようにする。
【0115】
また、デジタルカメラ100が取り外されたり、装着されたりする等の変化が生じた場合にも、図6のステップS410、及び図7のステップS422の処理で、クレードル装置200から応答が返ってくる。よって、操作表示端末装置301、302は、この応答に基づいて、クレードル装置200が、クレードルモード、及び監視モードの何れのモードであるかを判断する。そして、判断した結果に応じてGUIを変化させるようにする。
【0116】
次に、図20及び図21のフローチャートを参照しながら、監視モードにおいてセンサーイベントが発生した場合のクレードル装置200の動作の動作処理を説明する。図20は、動きを検知するモードに設定されている場合において、センサー211の動作により、センサーイベントが発生した場合のクレードル装置200の動作操作処理を説明するフローチャートである。
図20において、センサーイベントが発生すると、デジタルカメラ100のクレードル装置200へのロック状態を確認した後、デジタルカメラ100をクレードル装置200にロックする(ステップS1401)。
【0117】
次に、デジタルカメラ100の電源を休止モードからオンにする(ステップS1402)。さらに、動き検知処理を実行する(ステップS1403)。ここで、動き検知処理とは、例えば、ファインダ画像を取得し、前画像フレームと現画像フレームとの差分を計算するいわゆるフレーム間差分処理等であり、動きの有無を検出する処理である。
【0118】
次に、動きがあった位置に応じて、デジタルカメラ100の自動焦点合わせのための複数の測距点のうち、適切な測距点を設定する(ステップS1404)。次に、デジタルカメラ100のレリーズを制御して、高解像度の撮影を行い、クレードル装置200の画像記憶部207またはデジタルカメラ100の画像記憶部103に撮影した画像を蓄積する(ステップS1405)。一定時間の間、動きが検出されなくなるまで、ステップS1404、S1405を繰り返す(ステップS1406)。動きが検出されなくなったら、動き検知処理を終了する(ステップS1407)。次に、デジタルカメラ100を休止モードに設定した後(ステップS1409)、デジタルカメラ100のクレードル装置200へのロックを解除して(ステップS1409)、センサーイベント処理を終了する。なお、このセンサーイベント処理は、図20に示す動き検知のアルゴリズムに限定されるものではなく、画像から動きが検出できればどのようなものであっても良い。
【0119】
図21は、対象物を追尾するモードに設定されている場合において、センサー211の動作により、センサーイベントが発生した場合のクレードル装置200の動作の一例を説明する動作処理フローチャートである。
図21において、センサーイベントが発生すると、デジタルカメラ100のクレードル装置200へのロック状態を確認し、デジタルカメラ100をクレードル装置200にロックする(ステップS1421)。
【0120】
次に、デジタルカメラ100の電源を休止モードからオンにする(ステップS1422)。さらに、追尾処理を開始するための準備をする(ステップS1423)。ここで、追尾処理とは、例えば、クレードル雲台部220のパン・チルト動作によって、デジタルカメラ100で対象物を追尾する処理である。
【0121】
次に、撮影の際に生じるブレを防止するために、レリーズが終わるまで、パン・チルト動作を一時的に停止する(ステップS1424)。次に、デジタルカメラ100のレリーズを制御して、高解像度の撮影を行い、クレードル装置200の画像記憶部207またはデジタルカメラ100の画像記憶部103に撮影した画像を蓄積する(ステップS1425)。
【0122】
その後、例えば、対象物の動きに基づいて、パン・チルト動作を行い、対象物の追尾処理を行う。対象物の追尾は、例えば、図20のステップS1403における動き検知処理を基に、動きのあった点が中心になるようにしても良いし、画像から検出した対象物が中心になるようにしても良い。なお、前述した動き検知処理と、追尾処理はともに、デジタルカメラ100のファインダ画像を用いて、クレードル装置200内で行われる。
【0123】
その後、一定時間の間、動きが検出されなくなるまで、ステップS1424〜S1426を繰り返す(ステップS1427)。動きが検出されなくなったら、追尾処理を終了する(ステップS1428)。次に、デジタルカメラ100を休止モードに設定した後(ステップS1429)、デジタルカメラ100のクレードル装置200へのロックを解除して(ステップS1430)、センサーイベント処理を終了する。なお、このセンサーイベント処理は、図21に示す追尾のアルゴリズムに限定されるものではなく、対象物を追尾できればどのようなものであってもよい。
【0124】
ところで、以上の説明では、操作表示端末装置301、302からの制御がないことを前提としていたが、操作表示端末装置301、302での制御中にセンサーイベントがあると、操作表示端末装置301、302からの制御を中断して、強制的に図20及び図21の処理に移行するようにしてもよい。
また、ここでは、センサー211が、動きを検知するモード、及び対象物を追尾するモードの2つの動作モードに設定されている場合について説明したが、センサー211は、どちらのモードで動作してもよい。
【0125】
以上のように、本実施形態では、従来技術に比べて次のような効果がある。
デジタルカメラ100がクレードル装置200に装着されているときには、監視モードとしたので、ユーザは、操作表示端末装置301、302のファインダ表示部104に表示されているファンダー画像を見ながら、パンチルトズーム等の操作や、撮影の指示を行うことができる。これに対し、デジタルカメラ100がクレードル装置200に装着されていないときには、クレードルモードとしたので、撮影動作等のカメラ制御だけでなく、クレードル装置200のパン・チルト制御もできなくすることで、デジタルカメラ100やクレードル装置200が無駄な動作を行うことを防止することができる。また、監視モードとクレードルモードのどちらの動作モードで動作しているかを、操作表示端末装置301、302のGUIにも表示するようにしたので、デジタルカメラ100の有無(すなわちモードや利用可能な操作)に応じて、どちらのモードで動作しているのかを、ユーザが容易に分かるようにすることができる。
【0126】
また、操作表示端末装置301、302からクレードル装置200に送られるコマンドを複数のカテゴリに分類して、カテゴリ毎に、アクセス権を設けるようにしたので、デジタルカメラ100の制御等の操作が誰にでもできてしまうということを防止することができる。
さらに、複数の操作表示端末装置301、302から同時に制御することができないカメラ制御コマンド、カメラブラウズコマンド等の制御項目については、制御項目に応じて制御権を設けることで制御を調停するようにしたので、複数の操作表示端末装置301、302からのコマンドが、クレードル装置200に適切に送信され、クレードル装置200やデジタルカメラ100の制御を円滑に行うことができる。一方、クレードル装置200内の画像をブラウズすることに関しては、複数の操作表示端末装置301、302から同時に指示することができるようにしたので、使い勝手を向上させることができる。
【0127】
デジタルカメラ100の制御中ならびにセンサー211のイベントの処理中には、デジタルカメラ100を機構的にクレードル装置200にロックしたので、取り外して欲しくないタイミングで、デジタルカメラ100が取り外されてしまうことを防止することができる。
また、デジタルカメラ100が装着されてないときに、デジタルカメラ100の設定に関する操作を受け付けた場合には、その操作に関するデータを、クレードル装置200に一時的に保持しておくようにしたので、次にデジタルカメラ100がクレードル装置200に装着されたときに、デジタルカメラ100の設定値を、自動的に更新することができる。
【0128】
クレードル装置200に装着されていないときには、通常のデジタルカメラとして使用可能とし、クレードル装置200に装着されたときには、監視に適した設定にデジタルカメラ100の設定を自動的に変えるようにしたので、画像サイズ、画質、露出、焦点設定が、クレードル装置200に装着されたときの撮影が、通信や手ぶれに適したものとなる。このため、通信データ量を削減できたり、より低速のシャッタ撮影が可能になったりする等、より柔軟な撮影条件の設定が可能になる。また、このとき、デジタルカメラ100のボタンを無効化することで、デジタルカメラ100がむやみに操作されることを避けることができる。
【0129】
また、デジタルカメラ100を用いて、クレードル装置200の設定項目を入力し、クレードル装置200にデジタルカメラ100を装着したタイミングでクレードル装置の設定を変更することが可能になるようにしたので、パーソナルコンピュータ等を用いなくても、デジタルカメラ100を用いて容易にクレードル装置200の設定を変更することが可能となる。また、クレードル装置200の設定変更を、デジタルカメラ100のみから行えるようにすることで、ネットワーク経由での不正アクセスによる設定改変等を防止する事ができ、セキュティー上の問題を軽減できる。
【0130】
また、クレードル装置200に装着しているときに、デジタルカメラ100のレンズを沈胴しないで電源をオフする休止モードを設けるようにしたので、休止モードから復帰した後、デジタルカメラ100を即座に起動させることが可能となる。
さらに、センサー211からの入力があったときだけ(動きの検知があったときだけ)、デジタルカメラ100の電源をオンにして撮影できるようにしたので、デジタルカメラ100での無駄な電力消費を避けられると共に、デジタルカメラ100の発熱を抑えることができる。
また、デジタルカメラ100内で実現するのに適さない追尾処理や動き検知処理等の処理を、クレードル装置200で行うようにしたので、デジタルカメラ100のコストアップと重量増加を防ぐことができる。
【0131】
なお、前述した操作表示端末装置301、302のハードウェア構成は、例えば、図22に示すようなものになる。
【0132】
図22において、操作表示端末装置301、302は、CPU2201と、ROM2202と、RAM2203と、キーボード(KB)2204のキーボードコントローラ(KBC)2205と、表示部としてのCRTディスプレイ(CRT)2206のCRTコントローラ(CRTC)2207と、ハードディスク(HD)2208及びフレキシブルディスク(FD)2209のディスクコントローラ(DKC)2210と、ネットワーク2211との接続のためのネットワークインターフェースコントローラ(NIC)2212とが、システムバス2213を介して互いに通信可能に接続された構成としている。
【0133】
CPU2201は、ROM2202或いはHD2208に記憶されたソフトウェア、或いはFD2209より供給されるソフトウェアを実行することで、システムバス2203に接続された各構成部を総括的に制御する。
すなわち、CPU2201は、所定の処理シーケンスに従った処理プログラムを、ROM2202、或いはHD2208、或いはFD2209から読み出して実行することで、後述する動作を実現するための制御を行う。
【0134】
RAM2203は、CPU2201の主メモリ或いはワークエリア等として機能する。
KBC2205は、KB2204や図示していないポインティングデバイス等からの指示入力を制御する。
【0135】
CRTC2207は、CRT2206の表示を制御する。
DKC2210は、ブートプログラム、種々のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイル、ネットワーク管理プログラム、及び本実施の形態における所定の処理プログラム等を記憶するHD2208及びFD2209とのアクセスを制御する。
NIC2212は、ネットワーク2211上の装置或いはシステムと双方向にデータをやりとりする。
【0136】
(本発明の他の実施形態)
上述した実施形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置あるいはシステム内のコンピュータに対し、前記実施形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(CPUあるいはMPU)に格納されたプログラムに従って前記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0137】
また、この場合、前記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそのプログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えば、かかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0138】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)あるいは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施形態に含まれることは言うまでもない。
【0139】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって上述した実施形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0140】
100 デジタルカメラ
200 クレードル装置
210 クレードル本体部
220 クレードル雲台部
221 ロック機構
301、302 操作表示端末装置
400 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置に接続される拡張装置であって、
前記撮像装置と接続する接続手段と、
表示端末とセッションを確立する確立手段と、
前記接続された撮像装置による撮像画像データを、前記セッションが確立された表示端末へ送信する送信手段と、
前記撮像装置の接続解除を検知する検知手段と、
前記セッションが確立された表示端末に対し、前記接続解除の検知に応じて当該接続解除を通知する通知手段とを有することを特徴とする拡張装置。
【請求項2】
前記接続された撮像装置から当該接続される前の設定に応じた設定情報を取得する取得手段と、
前記取得された設定情報で前記拡張装置の設定を行う設定手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の拡張装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記接続される前に前記撮像装置で設定されたアクセス許可アドレスを前記設定情報として取得し、
前記設定手段は、前記取得されたアクセス許可アドレスを、前記拡張装置とセッションを確立可能な表示装置のアドレスとして設定することを特徴とする請求項2に記載の拡張装置。
【請求項4】
前記取得手段は、前記接続される前に前記撮像装置で設定されたアドレスを前記設定情報として取得し、
前記設定手段は、前記取得されたアドレスを、前記拡張装置のアドレスとして設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の拡張装置。
【請求項5】
前記取得手段は、前記接続される前に前記撮像装置で設定されたメールアドレスを前記設定情報として取得し、
前記設定手段は、前記取得されたメールアドレスを、イベント発生時の通知先メールアドレスとして設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の拡張装置。
【請求項6】
前記取得手段は、前記接続される前に前記撮像装置で設定された撮像方向の制限範囲に関する範囲情報を前記設定情報として取得し、
前記設定手段は、前記接続された撮像装置の撮像方向を、前記取得された範囲情報を用いて制限することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の拡張装置。
【請求項7】
前記接続された撮像装置の認証を行う認証手段を有し、
前記取得手段は、前記認証手段により認証された前記撮像装置の前記接続される前の設定に応じた設定情報を取得することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の拡張装置。
【請求項8】
前記セッションが確立された表示端末から設定コマンドを受信する受信手段を有し、
前記設定手段は、前記取得された設定情報でした設定を、前記受信された設定コマンドに含まれる設定情報に応じて変更することを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1項に記載の拡張装置。
【請求項9】
撮像装置に接続される拡張装置が行う制御方法であって、
前記撮像装置と接続する接続工程と、
表示端末とセッションを確立する確立工程と、
前記接続された撮像装置による撮像画像データを、前記セッションが確立された表示端末へ送信する送信工程と、
前記撮像装置の接続解除を検知する検知工程と、
前記セッションが確立された表示端末に対し、前記接続解除の検知に応じて当該接続解除を通知する通知工程とを有することを特徴とする制御方法。
【請求項10】
撮像装置に接続される拡張装置が行う制御方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
表示端末とセッションを確立する確立手順と、
接続手段に接続された撮像装置による撮像画像データを、前記セッションが確立された表示端末へ送信することを送信手段に指示する送信手順と、
前記撮像装置の接続解除を検知する検知手順と、
前記セッションが確立された表示端末に対し、前記接続解除の検知に応じて当該接続解除を通知することを通知手段に指示する通知手順とをコンピュータに実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−252378(P2010−252378A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−139236(P2010−139236)
【出願日】平成22年6月18日(2010.6.18)
【分割の表示】特願2005−168205(P2005−168205)の分割
【原出願日】平成17年6月8日(2005.6.8)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】