説明

持ち運び可能なボディーマッサージ器

本発明は、背もたれ部及びシート支持部を有する持ち運び可能なハウジングを具えるボディーマッサージ器を開示する。縦方向のガイドを、キャリッジと協力する背もたれ部に設けて、キャリッジが背もたれ部の中で移動し、モータがガイドに沿ってキャリッジを駆動させる。1組のマッサージ部材が、キャリッジに支持されて背もたれ部から延びており、使用者の背中に回転マッサージ効果を与える。第2のモータがマッサージ部材を駆動させて、回転揉み効果を発生させ、又は回転マッサージ効果の幅を調整する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2005年3月18日に出願された米国特許出願番号第11/084,289号の継続出願である。
【0002】
本発明は、マッサージ器、特に、持ち運び可能なボディーマッサージ器に関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術では、持ち運び可能なクッションの中だけでなく、いすの中にボディーマッサージ器が設けられている。これらの従来技術のボディーマッサージ器は、一般に、いす又はクッションの中で縦方向にマッサージアッセンブリを移動させるための進路又はガイドを有する。従来技術のボディーマッサージ器は、比較的複雑で多くの部品を使用しているため、マッサージ器を支持するための十分な構造を要し、マッサージ器の携帯性が限られている。従来のボディーマッサージ器は複雑なため、このようなマッサージ器を手に入れるために消費者ができることは、重要性及び手ごろな値段にによるものに限られる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、多くの従来技術のボディーマッサージ器は、複雑なガイドシステム及びフレームを有するため、いすといった十分に強固なハウジングを要する。このため、従来技術のこれらの欠点により、従来技術のボディーマッサージ器のコスト及び重さの双方を増してしまう。
【0005】
本発明の目的は、従来技術を考慮して、マッサージ機能、持ち運び性及びコストを改良した簡易化したボディーマッサージ器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様が、使用者の体の一部を受容するための外側の接触面を有する持ち運び可能なハウジングを具えるボディーマッサージ器を提供する。縦方向のガイドがハウジングに取り付けられており:キャリッジがハウジングに置かれていてガイドと協力して縦方向の限られた移動を行う。モータがキャリッジ又はハウジングに支持されており、ガイドに沿ってキャリッジを移動させる。1組のマッサージ部材が、キャリッジによって支持されており、キャリッジに対して回転して、使用者にマッサージ効果を与える。マッサージ部材の幅は、キャリッジに対するマッサージ部材の回転によって調節可能である。
【0007】
本発明に係る他の態様が、マッサージ部材に動作可能に接続された第2のモータを具えており、キャリッジに対してこの部材を回転させる。
【0008】
本発明に係る別の態様では、使用者が第1及び第2のモータの作動を制御できることにより、第1のモータの連続的な作動による回転マッサージ効果を与える。回転マッサージ効果を、使用者が選択する第2のモータの作動による幅調整と共に与えることができる。回転揉みマッサージ効果を、第2のモータの連続的な作動により与えることができる。回転揉みマッサージ効果の縦方向の調整を、使用者が選択する第1のモータの作動により与えることができる。使用者の体の長さ方向への回転揉みマッサージ効果を、第1及び第2のモータの連続的な作動により与えることができる。
【0009】
本発明に係る上記の態様及び他の態様、目的、外観、及び利点は、添付の図面の簡単な説明と関連して、本発明を実施するための以下の好適な実施例の詳細な説明から容易に明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1を参照すると、本発明に係るボディーマッサージ器の典型的な実施例が示されており、全体として符号10で参照する。このボディーマッサージ器10は、背もたれ部12と、シート支持部14とを有する。背もたれ部12及びシート支持部14の内部アッセンブリは、高品質のビニール製品で形成した柔軟なカバー16の中にまとめて収められている。言うまでもなく、革といった他の材質をカバー16に採用してもよい。カバー16は、背もたれ部12の縦方向の下端部とシート支持部14の最後部との接続部18で回動可能である。カバー16の柔軟な材質により、使用者が背もたれ部12とシート支持部14との間の角度を調整できる回動可能な接続部18に、動作するヒンジを与える。
【0011】
背もたれ部12に長さ方向に沿った縦方向のマッサージ効果を与えるよう動作可能な背もたれ部12に与えられる回転マッサージ効果及び揉みマッサージ効果を含むマッサージ効果が、ボディーマッサージ器10によって与えられる。シート支持部14は、座った使用者に振動マッサージ効果を与える。
【0012】
背もたれ部12は、従来のいすの背もたれ部に受容されるような大きさとなっている。同様に、シート支持部14は、従来のいすのシート支持部に受容されるような大きさとなっている。付加的に、ボディーマッサージ器10は、使用者がいすに座ったときにマッサージを受けるため従来のいすの上にボディーマッサージ器10を置くように、そのコンパクトな大きさにより持ち運び可能で軽量である。背もたれ部12とシート支持部14との間の角度の調節機能により、従来のいすに設けられた広範囲の角度に適応する。
【0013】
背もたれ部12は、従来のいすに対応する高さ及び幅を有しており、下にあるいすによって快適性及び支持を乱されないようにしつつ、マッサージ器アッセンブリを収容するのに十分な厚さを有している。例えば、背もたれ部12の高さを650ミリメートルにして、幅を430ミリメートルにしてもよい。
【0014】
同様に、シート支持部14は、従来のシート支持部に対応する幅及び深さを有し、下にあるいすによって快適性及び支持を乱されないようにしつつ、関連するマッサージ器アッセンブリを収容するための十分な厚さを有する。例えば、シート支持部14の幅を430ミリメートル、深さを455ミリメートルにしてもよい。言うまでもなく、本発明は、ボディーマッサージ器がいかなる従来のいすを受容するよう十分な寸法を有することを意図している。しかしながら、好適な実施例の寸法は、大部分の従来のいすに適している。
【0015】
付加的に、背もたれ部12は、2004年4月30日に出願され、参照することにより全体が本書に盛り込まれた「持つ運び可能なボディーマッサージ器(Portable Body Massager)」と称する米国特許出願番号第10/836,905号に開示されたストラップのような、ボディーマッサージ器10を従来のいすに固定するために側面に取り付けられた一組のストラップを有している。
【0016】
シート支持部14は、座ったときに使用者を受け入れるよう設けられたシート面22を有している。背もたれ部12は、使用者の背中を受け入れて支持するための背もたれ面24を有する。背もたれ部12及びシート支持部14のマッサージ器アッセンブリは、背もたれ面24及びシート面22を介してそれぞれマッサージ効果を与える。
【0017】
背もたれ部12は、上部ハウジング部32(図1)及び下部ハウジング部34(図2)で構成される2つの部品から成るハウジングを有する。上部ハウジング部32及び下部ハウジング部34は、マッサージ器アッセンブリ38の部品を保持する複数の締結具によって一緒に固定できるよう大きさを有して適応できる。
【0018】
ここで、図2を参照すると、マッサージアッセンブリ38は、下部ハウジング部34と協力するキャリッジ40を有しており、背もたれ部12の中で限定的に縦方向に移動する。このため、下部ハウジング部34は、それに設けられキャリッジ40と協力する縦方向のガイド42を有している。縦方向yは、図2に示しており、ハウジングは縦方向の軸yを含んでいる。ガイド42は、一連のジブを含み、上部ジブ44、中央ジブ46及び下部ジブ48として符号付けしている。下部ハウジング34のジブ44,46,48は、キャリッジ40に沿って横方向に形成された第1の縦方向キー50を協力して保持する。キャリッジ40は、第1のキー50と横方向に対向して配置され横方向に形成された第2の縦方向キー52を有する。横方向xは、図2に示している。第2のキー52は、一連の締結具によって下部ハウジング部34に固定された細長い保持ジブ54によって下部ハウジング部34に保持されている。
【0019】
さらに、下部ハウジング部34のガイド42は、下部ハウジング部34の中に設けられて上に延びる一組の縦方向レール56,56′を具える。一組のキーウェイ58,58′(図3)がキャリッジ40を通して縦方向に形成されている。キーウェイ58,58′は、それぞれレール56,56′を受容する大きさから成る。レール56,56′とのキーウェイ58,58′との協力が、ガイド42に沿って平行移動するときに横方向の案内及びキャリッジ40の支持を与える。キャリッジ40は、キャリッジ48にそれぞれ回動可能に接続され、各レール56,56′に設けられたベアリング面に係合するようキーウェイ58,58′からオフセットしてそれに隣接する複数のローラベアリング60(図4)を有する。キャリッジ40がガイド42に沿って移動すると、キャリッジ40が、ローラベアリング60がレールに56,56′に設けられた面に係合した状態で、ローラベアリング60によってベアリング支持される。
【0020】
再び図2を参照すると、下部ハウジング部34が、下部ハウジング部34及びジブ4446,48,54にクロス支持(cross support)を与えるようそれに形成された一連のリブ62を有している。このため、ツーピースのハウジング32,34が、マッサージ器アッセンブリ38のためのハウジング及び構造フレームを与える。両ハウジング部32,34は、射出成型プロセス又はこれと同様な方法で各々形成されており、軽量な上、堅い構造部材を与える。付加的に、上部ジブ44、中央ジブ46、下部ジブ48及びレール56,56′を下部ハウジング部34とともに一体形成してもよいため、堅さ及びそれらの間の構造の共働を増加させて部品及びアッセンブリのコストを最小限にする。
【0021】
ここで、図3−6を参照すると、マッサージ器アッセンブリ38を詳細に示す。マッサージ器アッセンブリ38は、キャリッジ40に取り付けられてカバープレート68によって保持される第1のモータ66を有する。カバープレート68及びキャリッジ40は、第1のモータ66のためのモータ取付部を共同で規定し、複数の締結具によって一緒に締結される。第1のモータ66は、下部ハウジング部34のガイド42に沿ってキャリッジ40を平行移動させるよう作動可能である。第1のモータ66は、第1のモータ66から延びてこれによって駆動するモータ出力軸72を有する。ウオーム74が、モータ出力軸72に設けられており、軸72に対して固定されている。ウオーム74は、キャリッジ40に対して回転するようキャリッジ40に取り付けられたウオームギヤ78を駆動する。
【0022】
第1のピ二オンギヤ80がウオームギヤ78の下面に取り付けられており、それによって駆動する。第1の減速ギヤ82が、z方向の軸周りに回転するようにキャリッジ40に回転可能に取り付けられている。第1の減速ギヤ82は、第2の減速ギヤ84に噛合している。第2の減速ギヤ84は、z方向の軸周りに回転するようにキャリッジ40に回転可能に連結されている。第2のピ二オンギヤ86が第2の減速ギヤ84の下面に固定されている。第2のピ二オンギヤ86は、リテーナジブ54に沿って形成されたギヤラック88に噛合している。
【0023】
ウオーム74、ウオームギヤ78、第1のピ二オンギヤ80、第1の減速ギヤ82、第2の減速ギヤ84、第2のピ二オンギヤ86及びギヤラック88が、トランスミッションを構成しており、モータ出力軸72の回転が3段階の減速を経ることで第2のピ二オンギヤ86がモータ出力軸72に対して減速回転する。ラック88をガイド42に対して固定しているため、第2のピ二オンギヤ86の回転によりキャリッジ40がガイド42に沿って移動する。このため、モータ出力軸72の回転によって、ギヤラック88との噛合によりガイド42に沿ってキャリッジが移動することとなる。
【0024】
また、マッサージアッセンブリ38は、キャリッジ40に取り付けられてカバープレート68によって保持される第2のモータ90を有する。カバープレート68及びキャリッジ40は、第2のモータ90のためのモータ取付部を共同して規定し、複数の締結具によって一緒に締結される。第2のモータ90は、マッサージアッセンブリ38からマッサージ効果を与えるよう作動可能である。第2のモータ90は、第2のモータ90から延びてそれによって駆動するモータ出力軸92を有する。ウオーム94がモータ出力軸92に設けられていて、軸92に対して固定されている。ウオーム94が、モータ出力軸92に設けられており、軸92に対して固定されている。ウオーム94は、反対の回転方向に一組のウオームギヤ96,98を駆動する。各ウオームギヤ96,98は、ギヤシャフト100,102に固定されている。ギヤシャフト100,102は、第2のモータ90による減速回転でウオーム94が互いに反対の回転方向にウオームギヤ96,98を駆動するように、キャリッジ40及びカバープレート68に各々回転可能に接続されている。ギヤシャフト100,102は、縦方向y及び横方向zの双方に対して垂直なz方向に延びている。
【0025】
各ギヤシャフト100,102が、カバープレート68を通って延びており、各ギヤシャフト100,102にそれぞれ締結されるマッサージブラケット104,106を受容する。マッサージブラケット104,106は、縦方向の軸yの周りに横方向に置かれている。各マッサージブラケット104,106は、各ブラケット104,106に取り付けられた第1のマッサージ半球ノード(node)108,110及び第2のマッサージ半球ノード(node)112,114を有する。
【0026】
ギヤシャフト100,102は、ガイド42に対して垂直に向いており、背もたれ面24に向けてz方向に延びている。マッサージノード108,110,112,114は、各ギヤシャフト100,102の軸からオフセットした軸周りに各マッサージブラケット104,106に対して各々回転可能である。マッサージノード108,110,112,114は、カバー16を通して使用者にマッサージ効果を与えるためにハウジング上部32の中央部26を通って形成された対応する器具116,118(図1)を通って延びている。マッサージノード108,110,112,114が対応するギヤシャフト100,102の周りを回転すると、一般に指圧マッサージと称される回転揉みマッサージ効果を使用者に与える。
【0027】
各マッサージノード108,110,112,114は、対応するマッサージブラケット104,106に回転可能に接続されており、回転揉みマッサージ効果で発生する摩擦を減らす。さらに、第2のモータ90が作動しない状態で第1のモータ66が作動中の場合、マッサージノードが使用者の体の部位に沿って接触しながら移動する。回転可能な接続によりマッサージノード108,110,112,114が体の部位に沿って回転可能であるため、回転マッサージ効果を与える。
【0028】
追加的に、第1のマッサージノード108,110が、第2のマッサージノード112,114よりも大きいz方向全体の高さを有して、対応するマッサージブラケット104,106からさらに延びている。また、第1のマッサージノード108,110が第2のマッサージノード112,114よりも大きい直径を有する。これらのバリエーションを、使用者への回転揉み効果の接合を変えるのに使用して、非対称且つ熟練したマッサージ療法士の手によるマッサージと同様な揉み効果をもたらす。追加的に、これらのバリエーションが、ノード108,110,112,114が体に沿って回転すると、非対称の回転マッサージ効果をもたらす。
【0029】
上部ハウジング部32を通して形成した器具116,118は、キャリッジ40がガイド42に対して平行移動するときに、マッサージノード108,110,112,114が通過できるよう全体として細長い。さらに、カバープレート68は、上部ハウジング部32の中に形成された下面のベアリング面に係合するよう回動可能に取り付けられたローラベアリング120(図6)を有しており、キャリッジ40と上部ハウジング部32との間にベアリング支持を設けている。このため、背もたれ面24に与えられる荷重は、上部ハウジング部32を通りローラベアリング60を通ってキャリッジ40に移動し、ローラベアリング60を通って下部ハウジング部34に移動してベアリング支持を与え、このような荷重がガイド42に沿ったキャリッジ40の移動を妨げるのを防止する。
【0030】
キャリッジ40及び第1及び第2のモータ66,90の移動により、第1及び第2のモータ66,90に電力を供給するための電源コードがマッサージ器アッセンブリ38の作動により干渉したり損傷したりしないよう確実にする、コードの取り扱いが必要である。このため、米国特許出願番号第10/836,905号に開示され参照することにより盛り込まれているように、縦方向の棒を背もたれ部12の中の下部ハウジング部34に設けてもよい。電源コードは、キャリッジ40がガイド42に沿って移動すると、引き出されたり引っ込んだりするように、棒の周りに巻かれる。
【0031】
第1のモータ66は、第1のモータ66に電力を供給したときにキャリッジ40を移動させるための関連する変速装置に直接連結される。キャリッジ40の方向を反転させるために、第1のモータ66の回転方向も反転する。第1のモータ66に供給する電力の反転を制御するために、一連のリミットスイッチをガイド42に沿って設けている。リミットスイッチ、及びリミットスイッチの設置及び作動は、米国特許出願番号第10/836,905号に開示されており、参照することにより本書に盛り込まれている。リミットスイッチによって供給される信号は、図2に示すように、背もたれ部12の中の下部ハウジング部34に取り付けられた回路基板124に設けられた中央演算処理装置によって処理される。
【0032】
使用者は、ボディーマッサージ器10に設けられた制御パッドを介してマッサージ器アッセンブリ38を操作する。ここで図7を参照すると、リモコン126が動作を制御するための制御パッドとして設けられている。リモコン126は、使用者が掴む大きさの本体128と、ボディーマッサージ器10に本体128を固定して動作可能な通信のために回路基板124に配線されたtether130とを有する。
【0033】
リモコンは、ボディーマッサージ器をオン・オフする電源ボタン132を有する。また、リモコンは、マッサージアッセンブリ38から与えられる回転揉みマッサージ効果及び回転マッサージ効果のための制御部を有する。各ボタンは、動作に関連する機能を表示するためのLEDを有する。
【0034】
フル回転揉み(又は指圧)マッサージ効果ボタン134は、縦方向の全範囲のガイド42に対する回転揉みマッサージ効果を選択するために設けられている。この動作では、第2のモータ90が、連続的な回転揉みマッサージ効果を与えるために連続的に駆動する。さらに、第1のモータ66がガイド42に沿ったキャリッジ40の連続的な移動のために連続的に駆動する。キャリッジがガイド42に沿った移動全体のリミットに達すると、対応するリミットスイッチが、キャリッジ40がガイド42に沿ったその移動方向を反転させるように、リミットに達して回路基板124が第1のモータ66の回転を反転させることを表示する。
【0035】
また、アッパー回転揉み効果ボタン136及びローワー回転揉み効果ボタン138が、リミットスイッチによって規定される目標とする範囲の回転揉みマッサージ効果の制御のために設けられている。これらそれぞれの範囲で、第2のモータ90が連続的に駆動して、回転揉みマッサージ効果を与え、第1のモータ66が連続的に駆動して、このような範囲の中でキャリッジ40を移動させる。キャリッジ70がこのような範囲の中でリミットに達すると、第1のモータ66の回転が反転するため、キャリッジ40の方向が反転する。
【0036】
さらに、リモコン126は、使用者の体の目標とする部位に回転揉みマッサージ効果を与える上向きの回転揉みマッサージ効果ボタン140及び下向きの回転揉みマッサージ効果ボタン142を有する。これらのボタン140,142のうちの1を操作すると、第2のモータ90が連続的に駆動して、連続的な回転揉みマッサージ効果を与える。使用者がこれらのボタン140,142のうちのいずれかを押すと、第1のモータ66が押したボタン140,142に対応する方向に駆動して、使用者が選択した方向にキャリッジ40を移動させる。使用者が選択した位置に達すると、使用者がボタン140,142から指を離すことで、キャリッジ40が選択した位置で停止するように第1のモータ66の作動を停止させ;第2のモータ90が回転揉みマッサージ効果を駆動し続ける。
【0037】
フル回転マッサージ効果ボタン144がリモコン126に設けられており、フル回転マッサージ効果を与える。この効果では、第1のモータ66が連続的に駆動するが、ノード108,110,112,114がキャリッジ48に対する向きが静止した状態でキャリッジ40に対して回転して使用者の体に回転マッサージ効果を与えるように、第2のモータ90は駆動しない。第1のモータ66は、第1の回転方向に駆動して、キャリッジ40が移動範囲の中のリミットに係合する。リミットに達すると、第1のモータ66の回転が反転するため、キャリッジ40の方向を反転させる。
【0038】
また、アッパー回転マッサージ効果ボタン146及びローワー回転マッサージ効果ボタン148が設けられており、リミットスイッチによって示すガイド42に沿った目標とする範囲の中の回転マッサージ効果を与える。
【0039】
また、両方向の幅調整ボタン150が、回転マッサージ効果ボタン144,146,148のいずれかを選択したときに、使用者がマッサージノード108,110,112,114の幅を調整して、使用者が回転マッサージ効果を体験するように、リモコン126に設けられている。特に、幅調整ボタン150は、使用者が選択した時間、第2のモータ90の作動を制御する。このため、使用者がある方向に幅調整ボタン150を押すと、ボタン150を押している間、第2のモータ90が第1の回転方向に駆動する。幅調整ボタン150から離すと、第2のモータ90の作動が停止する。さらに、別の方向に幅調整ボタン150を押すと、第2のモータ90が反転した回転方向に駆動する。
【0040】
幅調整ボタン150により、キャリッジ40がガイド42に沿って駆動しながら使用者がノード108,110,112,114の回転方向を調整できる。ノード108,110,112,114の回転方向のこのような調整により、ノード108,110,112,114の回転方向を調整して、縦方向の軸yに対するノード108,110,112,114の幅を連続的に調整する。
【0041】
さらに、リモコン126は、デモボタン152を有しており、使用者が様々なマッサージ効果を体験するように、揉み及び回転ボタン134,136,138,140,142,144,146,148,150によって与えられる様々なマッサージ効果を組み合わせたデモンストレーション動作を与える。
【0042】
つまり、マッサージ効果は、簡易化したマッサージアッセンブリ38によって発生する。回転揉みマッサージ効果及び回転マッサージ効果の幅調整は、連続的又は使用者が選択したノード108,110,112,114の回転により、いずれも共通のモータによって与えられる。このため、マッサージ器10の運び易さ及び重さを制限せず、第3のモータを要さずに、ボディーマッサージ器10の中でノード108,110,112,114の幅調整が行われる。
【0043】
また、リモコン126は、シート下部14にマッサージ効果を与えるためのシートマッサージボタン154を有する。米国特許出願番号第10/836,905号に開示されているように、振動マッサージアッセンブリをシート支持部14の中に設けてもよい。シートマッサージボタン154を複数回押して、マッサージアッセンブリからの振動マッサージの強さの低、中、高の間の動作を変えてもよい。振動マッサージの強度をモータのスピードによって制御する。デモボタン152は、シート支持部14からの様々な振動の大きさを有する実演的なマッサージ効果を有してもよい。
【0044】
要約すれば、ボディーマッサージ器10は、マッサージ器全体の大きさ及びコストを最小限にしながら、使用者が様々なマッサージ効果又は所望の目標とするマッサージ効果を体験するように、操作上のバリエーションとともに様々な体の部位に様々なタイプのマッサージを発生する、効果的、持ち運び可能、軽量、頑丈なマッサージ器具を提供する。
【0045】
本発明の実施例を図示し記載しているが、これらの実施例は本発明の全ての可能な形態を図示及び記載することを意図するものではない。むしろ、本明細書で使用する用語は、限定よりも説明するための用語であり、本発明の精神及び範囲を逸脱しないで様々な変更を行ってもよいことに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明に係る持ち運び可能なボディーマッサージ器の正面図である。
【図2】図2は、部分的に取り外したハウジングの一部とともに示す、図1のボディーマッサージ器の背もたれ部の斜視図である。
【図3】図3は、図1のボディーマッサージ器のキャリッジ及びガイドの一部の伸長した斜視図である。
【図4】図4は、キャリッジから取り外したカバープレートとともに示す、図1のボディーマッサージ器のキャリッジ及びガイド部の平面図である。
【図5】図5は、図1のボディーマッサージ器のキャリッジの部分断面図である。
【図6】図6は、図1のボディーマッサージ器のキャリッジの分解斜視図である。
【図7】図7は、図1のボディーマッサージ器用リモコンの正面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
従来のいすによって受けられ支持される寸法の持ち運び可能なボディーマッサージ器であって、
前記マッサージ器が、前記従来のいすの背もたれによって受けられ支持される寸法の持ち運び可能なハウジングであって、縦方向の軸及び使用者の体の一部を受容するための外部接触面を有する持ち運び可能なハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられた縦方向のガイドと、
前記ハウジング内に配置され前記ガイドと協力して前記ガイドに沿った限られた縦方向の移動を行うキャリッジと、
前記キャリッジに支持された第1のモータであって、駆動されるモータ出力軸を有することにより、前記モータ出力軸が前記ハウジングに動作可能に連結されて前記ガイドに沿って前記キャリッジを移動させる第1のモータと、
前記縦方向の軸の周りに横方向に置かれた少なくとも1組のマッサージ部材であって、各々が前記キャリッジに対して回転するよう前記キャリッジによって支持されて、前記キャリッジが前記ハウジングに対して移動する際に使用者の体の一部にマッサージ効果を与える少なくとも1組のマッサージ部材と、
を具えており、
前記少なくとも1組のマッサージ部材の前記縦方向の軸に対する幅を、前記少なくとも1組のマッサージ部材が前記キャリッジに対して回転することによって、選択的に調整可能であることを特徴とする持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項2】
前記少なくとも1組のマッサージ部材の幅調整を制御パッドで制御することを特徴とする請求項1に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項3】
さらに、前記少なくとも1組のマッサージ部材のそれぞれが、
前記キャリッジに回転可能に取り付けられたブラケットと、
前記ブラケットの回転軸とは異なる回転軸の周りを回転可能に前記ブラケットに取り付けられ、前記ブラケットに対して回転して回転マッサージ効果を与える第1のマッサージノードと、
前記ブラケットの回転軸及び前記第1のマッサージノードとは異なる回転軸の周りを回転可能に前記ブラケットに取り付けられ、前記ブラケットに対して回転して回転マッサージ効果を与え、当該回転マッサージ効果が前記第1のマッサージノードのそれとは異なるように、前記第1のマッサージノードよりも小さい第2のマッサージノードと、
を具えることを特徴とする請求項1に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項4】
さらに、前記モータによって駆動され前記ハウジングと協力して前記ガイドに沿って前記キャリッジを移動させる多段式の変速装置を具えており、
前記多段式の変速装置の少なくとも1のギヤが、前記ハウジングの前記縦方向の軸及び前記ハウジングの横方向の軸の双方に対してほぼ垂直な軸周りに回転することを特徴とする請求項1に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項5】
さらに、前記モータ出力軸に取り付けられて駆動されるウオームと、
前記キャリッジに回転可能に取り付けられて前記ウオームによって動作可能に駆動されるウオームギヤと、
前記キャリッジに回転可能に取り付けられて前記ウオームギヤによって動作可能に駆動されるピニオンギヤと、
前記ピニオンギヤの回転により前記ガイドに沿って前記キャリッジが移動するように、前記ハウジングに固定されて前記ピニオンギヤに噛合する縦方向のラックと、
を具えることを特徴とする請求項1に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項6】
さらに、前記第1のモータの作動が、所望の縦方向に前記キャリッジを移動させるために使用者が選択する回転を具えることを特徴とする請求項1に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項7】
さらに、前記少なくとも1組のマッサージ部材に動作可能に接続され、前記キャリッジに対して前記少なくとも1組のマッサージ部材を連続的に回転させて、前記キャリッジの縦方向に対応する使用者の目標とする体の部位に回転揉み効果を与える第2のモータを具えることを特徴とする請求項6に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項8】
さらに、前記第1のモータの作動が前記キャリッジの範囲内で連続的な回転を具えており、前記少なくとも1組のマッサージ部材からマッサージ効果を与えることを特徴とする請求項1に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項9】
前記第1のモータの作動を制御パッドで制御することを特徴とする請求項8に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項10】
さらに、前記少なくとも1組のマッサージ部材に動作可能に接続され、前記キャリッジに対して前記少なくとも1組のマッサージ部材を連続的に回転させて、前記少なくとも1組のマッサージ部材が縦方向に移動する際に回転揉み効果を与える第2のモータを具えることを特徴とする請求項8に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項11】
さらに、前記少なくとも1組のマッサージ部材に動作可能に接続され、使用者が選択する前記キャリッジに対する前記少なくとも1組のマッサージ部材の回転により幅調整を与える第2のモータを具えることを特徴とする請求項8に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項12】
さらに、前記少なくとも1組のマッサージ部材に動作可能に接続され、前記キャリッジに対して前記少なくとも1組のマッサージ部材を回転させる第2のモータを具えることを特徴とする請求項1に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項13】
前記第2のモータの作動を制御パッドで制御することを特徴とする請求項12に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項14】
さらに、前記第2のモータの作動が連続的な回転を含み、前記少なくとも1組のマッサージ部材の連続的な回転揉み効果を与えることを特徴とする請求項12に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項15】
さらに、前記第2のモータの作動が、前記少なくとも1組のマッサージ部材の幅調整のために使用者が選択する回転を含むことを特徴とする請求項12に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項16】
前記第2のモータが前記キャリッジに支持されていることを特徴とする請求項12に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項17】
従来のいすによって受けられ支持される寸法の持ち運び可能なボディーマッサージ器であって、
前記マッサージ器が、前記従来のいすの背もたれによって受けられ支持される寸法の持ち運び可能なハウジングであって、縦方向の軸及び使用者の体の一部を受容するための外部接触面を有する持ち運び可能なハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられた縦方向のガイドと、
前記ハウジング内に配置され前記ガイドと協力して前記ガイドに沿った限られた縦方向の移動を行うキャリッジと、
前記キャリッジに支持された第1のモータであって、駆動されるモータ出力軸を有することにより、前記モータ出力軸が前記ハウジングに動作可能に連結されて前記ガイドに沿って前記キャリッジを移動させる第1のモータと、
前記縦方向の軸の周りに横方向に置かれた少なくとも1組のマッサージ部材であって、各々が前記キャリッジに対して回転するよう前記キャリッジによって支持されて、前記キャリッジが前記ハウジングに対して移動する際に使用者の体の一部にマッサージ効果を与える少なくとも1組のマッサージ部材と、
前記少なくとも1組のマッサージ部材に動作可能に接続されて前記キャリッジに対して前記少なくとも1組のマッサージ部材を回転させる第2のモータとを具えており、
使用者が前記第1及び第2のモータの作動を制御できることにより、
前記第1のモータの連続的な作動による回転マッサージ効果と、
前記第1のモータの連続的な作動及び使用者が選択する前記第2のモータの作動による幅調整を伴う回転マッサージ効果と、
前記第2のモータの連続的な作動による回転揉みマッサージ効果と、
前記第2のモータの連続的な作動及び使用者が選択する前記第1のモータの作動による縦方向の調整を伴う回転揉みマッサージ効果と、
前記第1及び第2のモータの連続的な作動による使用者の体の長さ方向に対する回転揉みマッサージ効果と、
を与えることを特徴とする持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項18】
従来のいすによって受けられ支持される寸法の持ち運び可能なボディーマッサージ器であって、
前記マッサージ器が、前記従来のいすの背もたれによって受けられ支持される寸法の持ち運び可能なハウジングであって、縦方向の軸及び使用者の体の一部を受容するための外部接触面を有する持ち運び可能なハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられた縦方向のガイドと、
前記ハウジング内に配置され前記ガイドと協力して前記ガイドに沿った限られた縦方向の移動を行うキャリッジと、
前記キャリッジに支持された第1のモータであって、駆動されるモータ出力軸を有することにより、前記モータ出力軸が前記ハウジングに動作可能に連結されて前記ガイドに沿って前記キャリッジを移動させる第1のモータと、
前記縦方向の軸の周りで横方向に間隔の開いた少なくとも1組のマッサージ部材であって、各々が前記キャリッジに対して回転するよう前記キャリッジによって支持されて、前記キャリッジが前記ハウジングに対して移動する際に使用者の体の一部にマッサージ効果を与える少なくとも1組のマッサージ部材と、
前記少なくとも1組のマッサージ部材の動作可能に接続されて前記キャリッジに対して前記少なくとも1組のマッサージ部材の幅を調整する第2のモータと、
を具えていることを特徴とする持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項19】
使用者が前記第1及び第2のモータの作動を制御できることにより、
前記第1のモータの連続的な作動による回転マッサージ効果と、
前記第1のモータの連続的な作動及び使用者が選択する前記第2のモータの作動による幅調整を伴う回転マッサージ効果と、
前記第2のモータの連続的な作動による揉みマッサージ効果と、
前記第2のモータの連続的な作動及び使用者が選択する前記第1のモータの作動による縦方向の調整を伴う揉みマッサージ効果と、
前記第1及び第2のモータの連続的な作動による使用者の体の長さ方向に対する揉みマッサージ効果と、
を与えることを特徴とする請求項18に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。
【請求項20】
さらに、前記第2のモータの作動が連続的な作動を含み、前記少なくとも1組のマッサージ部材の連続的な揉みマッサージ効果を与えることを特徴とする請求項18に記載の持ち運び可能なボディーマッサージ器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−532714(P2008−532714A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−502132(P2008−502132)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際出願番号】PCT/US2006/009892
【国際公開番号】WO2006/102173
【国際公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(507305864)エフケイエイ ディストリビューティング シーオー.ディー/ビー/エイ ホームディクス,インク. (3)
【Fターム(参考)】