説明

指静脈認証システムによるオーダーシステム

【課題】個々のオーダーと個々の顧客とを結びつけて注文をとり、個々の顧客への配膳を可能とし、且つ、個々の顧客へのポイントを提供することができると共に、サービス担当者によるオーダー作業を廃止できる指静脈認証システムによるオーダーシステムを提供する。
【解決手段】管理サーバ2と、顧客テーブル情報端末3と、厨房情報端末4と、サービス担当者が携帯する携帯情報端末6と、POSシステム7とが相互にネットワーク8で通信自在に接続されて成るオーダーシステム1であって、顧客テーブル情報端末3は、ICカード11を読み込むICカード読込手段と、顧客10の指静脈認証情報を読込む指静脈認証情報読込手段と、読み込んだ指静脈認証情報と、ICカード11内に予め格納された指静脈認証情報とを照合する指静脈認証手段と、顧客10が入力するオーダーを受付けるオーダー入力手段等を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、指静脈認証システムによるオーダーシステムに関し、特に、レストラン等における注文/清算処理に於いて、オーダー、進捗状況確認、清算を円滑に行なえる指静脈認証システムによるオーダーシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
此種従来のオーダーシステムとして、例えば、特許文献1があげられる。特許文献1は、複数の顧客テーブルにそれぞれ注文機を設け、各注文機と厨房内の注文管理装置とをLANを介して接続し、店内のサービス担当者を増員することなく速やかな注文を可能としたものである。
【0003】
又、例えば、特許文献2には、認証事故の少ない決済方法を選択可能とし、リスク回避にかかるコストを認証精度に応じて利用者に還元するショッピングシステムが記載されている。具体的には、夫々の個人が選択し、登録された認証精度によって、認証事故率算出手段によって算出された認証事故率に差異が生じる場合、この認証事故率に応じてキャッシュバック算出手段で還元金額が決定されるものである。
【特許文献1】特開2001―209675号公報
【特許文献2】特開2002―7933号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1は、顧客テーブルに設けた注文機と厨房内の注文管理装置とをLANを介して接続し、速やかな注文が可能となる。
上記特許文献2は、利用者が選択した認証精度に応じて利用者に還元することができるショッピングシステムである。
【0005】
然しながら、個々のオーダーと個々の顧客とを結びつけて注文をとることができるようにして、個々の顧客への配膳を可能とし、且つ、個々の顧客へのポイントを提供することができると共に、サービス担当者によるオーダー作業を廃止し、且つ、オーダーの進捗状況を顧客に表示できるオーダーシステムが望まれており、前記特許文献1及び2は、この要望を十分に満足することはできない。
【0006】
以上の現状に鑑み、本発明は、個々のオーダーと個々の顧客とを結びつけて注文をとることができるようにして、個々の顧客への配膳を可能とし、且つ、個々の顧客へのポイントを提供することができると共に、サービス担当者によるオーダー作業を廃止し、且つ、オーダーの進捗状況を顧客に表示できる指静脈認証システムによるオーダーシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決すべく、本発明は以下の構成を提供する。
請求項1に係る発明は、管理サーバと、顧客テーブルに設置された顧客テーブル情報端末と、厨房に設置された厨房情報端末と、サービス担当者が携帯する携帯情報端末と、清算窓口に設置されたPOSシステムとが相互にネットワークで通信自在に接続されて成るオーダーシステムであって、
前記顧客テーブル情報端末は、ICカードを読み込むICカード読込手段と、
顧客の指静脈認証情報を読込む指静脈認証情報読込手段と、
読み込んだ顧客の指静脈認証情報と、ICカード内に予め格納された指静脈認証情報とを照合して指静脈認証を行なう指静脈認証手段と、
指静脈認証が正常に終了した時、ICカードの読み込みデータを表示するICカード読込データ表示手段と、
前記管理サーバにメニュー情報を要求する情報を送信するメニュー要求手段と、
該管理サーバからメニューを受信するメニュー受信手段と、
該メニューを表示するメニュー表示手段と、
メニューを見た顧客が入力するオーダーを受付けるオーダー入力手段と、
該オーダーを前記管理サーバに送信するオーダー送信手段と、
顧客が入力する追加オーダーを受付ける追加オーダー入力手段と、
前記管理サーバからステータスを受信するステータス受信手段と、
該ステータスを表示するステータス表示手段と、を備え、
前記管理サーバは、前記顧客テーブル情報端末からのメニュー情報の要求を受信するメニュー要求受信手段と、
該メニュー情報の要求受信に基づき、メニューを抽出するメニュー抽出手段と、
該メニューを前記顧客テーブル情報端末に送信するメニュー送信手段と、
前記顧客テーブル情報端末からのオーダーを受信するオーダー受信手段と、
該オーダーをデータベースに格納するオーダー格納手段と、
該オーダーをデータベースから抽出するオーダー抽出手段と、
該オーダーを前記厨房情報端末に送信するオーダー送信手段と、
前記データベースのステータスを更新するステータス更新手段と、
該ステータスを抽出するステータス抽出手段と、
該ステータスを前記顧客テーブル情報端末に送信するステータス送信手段と、
を備えたことを特徴とする指静脈認証システムによるオーダーシステムを提供するものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、上記厨房情報端末は、上記管理サーバからオーダーを受信するオーダー受信手段と、
該オーダーを表示するオーダー表示手段と、
厨房の担当者がオーダーを確認したことを入力する入力情報を受付けるオーダー確認入力手段と、
該確認入力情報を前記管理サーバに送信するオーダー確認送信手段と、
厨房の担当者が調理終了となったことを入力する入力情報を受付ける調理終了入力手段と、
該調理終了入力情報を前記管理サーバに送信する調理終了送信手段と、を備え、
前記管理サーバは、上記確認入力情報を受信するオーダー確認受信手段と、
上記調理終了入力情報を受信する調理終了受信手段と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の指静脈認証システムによるオーダーシステムを提供するものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、上記管理サーバは、上記携帯情報端末に調理終了を送信する調理終了送信手段と、
上記携帯情報端末から、配膳開始の情報を受信する配膳開始受信手段と、
上記携帯情報端末から、配膳終了の情報を受信する配膳終了受信手段と、を備え、
該携帯情報端末は、前記管理サーバから調理終了の情報を受信する調理終了受信手段と、
該調理終了の情報を受信したことをサービス担当者に報知する調理終了報知手段と、
受信した調理終了の情報に基づき、調理終了の料理を表示する調理終了料理表示手段と、
サービス担当者が料理を顧客テーブルに配膳開始することを入力する入力情報を受付ける配膳開始入力手段と、
前記管理サーバに配膳開始情報を送信する配膳開始送信手段と、
サービス担当者が料理を顧客テーブルに配膳終了したことを入力する入力情報を受付ける配膳終了入力手段と、
前記管理サーバに配膳終了情報を送信する配膳終了送信手段と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の指静脈認証システムによるオーダーシステムを提供するものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、上記顧客テーブル情報端末は、顧客が食事終了を入力する入力情報を受付ける食事終了入力手段と、
食事終了情報を上記管理サーバに送信する食事終了送信手段と、
該管理サーバからステータス判断結果を受信するステータス判断結果受信手段と、
受信したステータス判断結果を表示するステータス判断結果表示手段と、を備え、
前記管理サーバは、前記顧客テーブル情報端末から食事終了情報を受信する食事終了受信手段と、
受信した食事終了情報に基づき、データベースのステータスの終了を判断するステータス終了判断手段と、
ステータスの終了判断結果を顧客テーブル情報端末に送信するステータス判断結果送信手段と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の指静脈認証システムによるオーダーシステムを提供するものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、上記POSシステムは、上記ICカードを読み込むICカード読込手段と、
顧客の指静脈認証情報を読込む指静脈認証情報入力手段と、
読み込んだ顧客の指静脈認証情報と、ICカード内に予め格納された指静脈認証情報とを照合して指静脈認証を行なう指静脈認証手段と、
指静脈認証が正常に終了した時、前記管理サーバに料金計算データを要求する情報を送信する料金計算データ要求手段と、
前記管理サーバから料金計算データを受信する料金計算データ受信手段と、
該料金計算データに基づき料金を計算する料金計算手段と、
計算した料金を表示する料金表示手段と、
前記管理サーバに顧客テーブル更新情報を送信する顧客テーブル更新情報送信手段と、
計算した料金に基づき、前記ICカードを更新するICカード更新手段と、を備え、
上記管理サーバは、上記POSシステムからの料金計算データ要求を受信する料金計算データ要求受信手段と、
該料金計算データ要求に基づき、上記データベースから料金計算データを抽出する料金計算データ抽出手段と、
該POSシステムに料金計算データ送信する料金計算データ送信手段と、
該POSシステムから顧客テーブル更新情報を受信する顧客テーブル更新情報受信手段と、
受信した顧客テーブル更新情報に基づき、顧客テーブルを更新する顧客テーブル更新手段と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の指静脈認証システムによるオーダーシステムを提供するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の請求項1記載の発明によれば、個々のオーダーと個々の顧客とを結びつけて注文をとることができるようにして、個々の顧客への配膳を可能とし、且つ、個々の顧客へのポイントを提供することができると共に、サービス担当者によるオーダー作業を廃止するオーダーシステムを提供することができる。又、顧客は、オーダーの進捗状況(ステータス)を知ることができる。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、調理中及び調理終了を顧客に知らせることができるとともに、調理終了をサービス担当者に知らせることができる。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の発明の効果に加え、サービス担当者は調理終了を知ることが出来ると共に、個々の顧客への配膳が可能となり、配膳終了を管理サーバに連絡できる。
請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか一に記載の発明の効果に加え、顧客の食事終了を管理サーバに知らせることができると共に、顧客に全てのオーダー品の配膳終了か否かを知らせることができる。
【0014】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか一に記載の発明の効果に加え、顧客認証した上で料金の精算を可能にすると共に、ICカードに顧客のポイントを貯めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、実施例を示した図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
(図1 指静脈認証システムによるオーダーシステムの概要説明)
図1に於いて、1は、本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムを示し、本オーダーシステム1は管理サーバ2、顧客テーブルに設置された顧客テーブル情報端末3、厨房に設置された厨房情報端末4、ウェイター又はウェイトレス等のサービス担当者5が携帯する携帯情報端末6、清算窓口に設置されたPOSシステム7から成り、これらは相互にネットワーク8で通信自在に接続されている。尚、各システムのCPU、メモリ、HDD、ネットワークI/Fは本明細上ではその記載を省略する。
【0016】
前記管理サーバ2はデータベース9を有し、全てのデータはデータベース9を介して各システム間に伝達される。又、顧客10はICカード11を所持している。ICカード11はポイントサービスを提供するためのポイントを有するとともに個人を認証するための指静脈認証情報である指静脈パターンを有する。ICカード11を持っていない場合は入店する際に発行される。初めて後述する指静脈認証装置(図示せず)で認証した場合は、読み取られた指静脈パターンがICカード11に記録される。
【0017】
(図2 各システムの機能図の説明)
図2に示す如く、管理サーバ2のデータベース9は、顧客情報テーブル21、メニューテーブル22、オーダーテーブル23を有する。
顧客テーブル情報端末3は、顧客テーブルに設置され、顧客10が注文したり、オーダーの進捗状況(ステータス)の表示、待ち時間におけるゲーム等の娯楽に利用する。
顧客テーブル情報端末3は、タッチパネル24、指静脈認証装置25、ICカードリーダ/ライタ26、画面27から成る。
タッチパネル24は画面27に表示された情報を選択するために顧客10が指でタッチする部分であるが、指静脈認証装置25と連動しており、タッチパネル24にタッチすると同時に指静脈認証装置25の入力となる。
【0018】
指静脈認証装置25は顧客10個人を特定するための装置である。全ての指静脈認証装置25は静脈内を流れる赤血球の流れを投影し、その影をパターンとして記録するものである。認証時の身体の状態(例:貧血気味の時)によっては読み取った指静脈パターンが平常時のパターンと異なる場合があり認証エラーにつながる。従って指静脈による認証時には出来る限り平常時と同じ状態を保つ方が良い。
【0019】
ICカードリーダ/ライタ26は顧客10の所持するICカード11への読み取り/書き込みを行う装置である。画面27にはメニューのイメージ画像、オーダーの進捗状況(ステータス)、ゲームの画像等が表示される。
厨房情報端末4は厨房の担当者(料理人)のためのものであり、タッチパネル28と画面29から成る。タッチパネル28はオーダーされたメニューを調理開始する時、調理が終わった時に料理人がタッチするために使用する。画面29はオーダーされているメニューを料理人が確認するために使用する。
【0020】
携帯情報端末6はサービス担当者5が携帯するものであり、タッチパネル30、画面31、バイブレータ32から成る。タッチパネル30はサービス担当者がオーダーされた料理を顧客テーブルに運ぶ前と運んだ後にそれぞれタッチするのに使用する。画面31は顧客10に運ぶ料理とどこの顧客テーブルに運ぶのかを確認するのに使用する。バイブレータ32はオーダーされた料理が出来上がったことをサービス担当者5に連絡するための手段である。携帯情報端末6には予めサービス担当者毎に異なるサービス担当者番号が割り当てられている。
【0021】
POSシステム7は清算時に店舗側が使用するものであり、POS端末41、指静脈認証装置42、ICカードリーダ/ライタ43から成る。POS端末41は料金とポイントの表示に利用される。料金とポイントを表示する際には顧客10のオーダー情報を特定するために指静脈認証装置42とICカードリーダ/ライタ43を使用する。ICカードリーダ/ライタ43はICカード11へポイント情報や有効期限を書き込むのにも使用される。
【0022】
(図3〜図7 各システムの詳細機能図の説明)
更に、各システムの詳細機能について、説明すると、図3に示す如く、前記顧客テーブル情報端末3は、ICカード11を読み込むICカード読込手段51(ICカードリーダ/ライタ26)と、顧客10の指静脈認証情報を読込む指静脈認証情報読込手段52(タッチパネル24)と、読み込んだ顧客10の指静脈認証情報と、ICカード11内に予め格納された指静脈パターンとを照合して指静脈認証を行なう指静脈認証手段53(指静脈認証装置25)と、指静脈認証が正常に終了した時、ICカード11の読み込みデータを表示するICカード読込データ表示手段54(画面27)と、前記管理サーバ2にメニュー情報を要求する情報を送信するメニュー要求手段55と、管理サーバ2からメニューを受信するメニュー受信手段56と、メニューを表示するメニュー表示手段57(画面27)と、メニューを見た顧客10が入力するオーダーを受付けるオーダー入力手段58(タッチパネル24)と、オーダーを前記管理サーバに送信するオーダー送信手段59と、顧客10が入力する追加オーダーを受付ける追加オーダー入力手段60と、前記管理サーバ2からステータスを受信するステータス受信手段61と、ステータスを表示するステータス表示手段62(画面27)とを備えている。
【0023】
又、図4に示す如く、前記管理サーバ2は、前記顧客テーブル情報端末3からのメニュー情報の要求を受信するメニュー要求受信手段63と、メニュー情報の要求受信に基づき、メニューを抽出するメニュー抽出手段64と、メニューを前記顧客テーブル情報端末3に送信するメニュー送信手段65と、前記顧客テーブル情報端末3からのオーダーを受信するオーダー受信手段66と、オーダーをデータベース9のオーダーテーブル23dに格納するオーダー格納手段67と、オーダーをデータベース9から抽出するオーダー抽出手段68と、オーダーを前記厨房情報端末4に送信するオーダー送信手段69と、前記データベース9のオーダーテーブル23のステータスを更新するステータス更新手段70と、ステータスを抽出するステータス抽出手段71と、ステータスを前記顧客テーブル情報端末3に送信するステータス送信手段72とを備えている。
【0024】
又、図5に示す如く、前記厨房情報端末4は、管理サーバ2からオーダーを受信するオーダー受信手段75と、オーダーを表示するオーダー表示手段76(画面29)と、厨房の担当者がオーダーを確認したことを入力する入力情報を受付けるオーダー確認入力手段77(タッチパネル28)と、確認入力情報を前記管理サーバに送信するオーダー確認送信手段78と、厨房の担当者が調理終了となったことを入力する入力情報を受付ける調理終了入力手段79(タッチパネル28)と、調理終了入力情報を前記管理サーバに送信する調理終了送信手段80とを備えている。
一方、前記管理サーバ2は、図4に示す如く、前記確認入力情報を受信するオーダー確認受信手段81と、調理終了入力情報を受信する調理終了受信手段83とを備えている。
【0025】
更に、前記管理サーバ2は、図4に示す如く、携帯情報端末6に調理終了を送信する調理終了送信手段91と、携帯情報端末4から、配膳開始の情報を受信する配膳開始受信手段92と、携帯情報端末4から、配膳終了の情報を受信する配膳終了受信手段93とを備えている。
又、前記携帯情報端末6は、図6に示すように、前記管理サーバ2から調理終了の情報を受信する調理終了受信手段96と、調理終了の情報を受信したことをサービス担当者に報知する調理終了報知手段97(バイブレータ32)と、受信した調理終了の情報に基づき、調理終了の料理を表示する調理終了料理表示手段98と(画面31)、サービス担当者5が料理を顧客テーブルに運び始めることを入力する入力情報を受付ける配膳開始入力手段99(タッチパネル30)と、前記管理サーバに配膳開始情報を送信する配膳開始送信手段100と、サービス担当者が料理を顧客テーブルに運んだことを入力する入力情報を受付ける配膳終了入力手段101(タッチパネル30)と、前記管理サーバ2に配膳終了情報を送信する配膳終了送信手段102とを備えている。
【0026】
更に又、図3に示すように、前記顧客テーブル情報端末3は、顧客10が食事終了を入力する入力情報を受付ける食事終了入力手段111(タッチパネル24)と、食事終了情報を管理サーバ2に送信する食事終了送信手段112と、管理サーバ2からステータス判断結果を受信するステータス判断結果受信手段113と、受信したステータス判断結果を表示するステータス判断結果表示手段114(画面27)とを備えている。
一方、図4に示す如く、前記管理サーバ2は、前記顧客テーブル情報端末3から食事終了情報を受信する食事終了受信手段116と、受信した食事終了情報に基づき、データベース9のオーダーテーブル23のステータスの終了を判断するステータス終了判断手段117と、ステータスの終了判断結果を顧客テーブル情報端末3に送信するステータス判断結果送信手段118とを備えている。
【0027】
そして、図7に示す如く、前記POSシステム4は、ICカード11を読み込むICカード読込手段121(ICカードリーダ/ライタ43)と、顧客10の指静脈パターンを読込む指静脈パターン入力手段122(指静脈認証装置42)と、読み込んだ顧客10の指静脈パターンと、ICカード11内に予め格納された指静脈パターンとを照合して指静脈認証を行なう指静脈認証手段123(指静脈認証装置42)と、指静脈認証が正常に終了した時、前記管理サーバ2に料金計算データを要求する情報を送信する料金計算データ要求手段124と、前記管理サーバ2から料金計算データを受信する料金計算データ受信手段125と、料金計算データに基づき料金を計算する料金・ポンイント計算手段126(POSシステム41)と、計算した料金を表示する料金・ポイント表示手段127(POSシステム41)と、前記管理サーバ2に顧客情報テーブル更新情報を送信する顧客情報テーブル更新情報送信手段128と、計算した料金に基づき、前記ICカード11を更新するICカード更新手段129(ICカードリーダ/ライタ43)とを備えている。
【0028】
一方、前記管理サーバ2は、図4に示す如く、前記POSシステム7からの料金計算データ要求を受信する料金計算データ要求受信手段130と、料金計算データ要求に基づき、データベース9から料金計算データを抽出する料金計算データ抽出手段131と、POSシステム7に料金計算データ送信する料金計算データ送信手段132と、POSシステム7から顧客情報テーブル更新情報を受信する顧客情報テーブル更新情報受信手段133と、受信した顧客情報テーブル更新情報に基づき、顧客情報テーブルを更新する顧客情報テーブル更新手段134とを備えている。
【0029】
(図8 データベース9およびICカード4の内容例の説明)
前述した如く、管理サーバ2のデータベース9には3つのテーブルがある。そして、図8に示す如く、顧客情報テーブル21は店舗を利用した顧客10の情報を保持しており、顧客10が所持するICカード11のデータと同期をとっている。但し、情報漏えい防止の観点から指静脈パターンなどの個人を特定する情報をレコードに持たない。ポイントは顧客10が料理をオーダーする毎にオーダーする料理に応じて加算される。ポイントは清算時に割引として利用することができる。有効期限はポイントが使える期限であり最終利用日から起算した日数となる。有効期限を過ぎた場合はポイントが0になる。
【0030】
メニューテーブル22は店舗でオーダーできる料理の情報を保持している。メニューイメージは顧客テーブル情報端末3の画面27に表示され、顧客10が視覚的に料理をオーダーすることができる。
オーダーテーブル23は顧客10がオーダーする毎にレコードが追加されるものである。テーブル番号はその料理をオーダーした顧客10が着席している顧客テーブルでありサービス担当者5が参照する。サービス担当者番号はそのオーダーを運ぶサービス担当者5の番号である。サービス担当者5が一人だけしか存在しない場合は固定値となる。ステータスはそのオーダーの進捗状況であり、顧客10、厨房の料理人、サービス担当者5が各タッチパネル24,28,30にタッチすることで変化する。
又、顧客10が所持するICカード11は、顧客10自身の指静脈パターンを保持している。オーダー時および清算時には顧客10自身を認証するためにこの指静脈パターンと各指静脈認証装置25,42で読み取ったパターンと照合する。
【0031】
(図9 顧客がオーダーしてから清算するまでの全体的な流れ)
図9は、顧客10がオーダーしてから清算するまでの流れを示しており、顧客10は顧客テーブルに着席したら指静脈認証とICカード認証を行なった後、オーダーする。オーダー情報はサービス担当者5を介さず厨房に届き、厨房でオーダーに従い調理される。調理された料理はサービス担当者5により顧客テーブルに運ばれ、顧客10は食事する。顧客10が追加オーダーをする場合は、前述の流れを繰り返す。食事が終了すると顧客10は、顧客テーブルにて所定の処理を行った後清算窓口へ移動する。清算窓口にて再度指静脈認証とICカード認証を行い料金を確認して清算を行う。
【0032】
(図10 オーダーする時の処理の流れ)
顧客10は顧客テーブルに設置された1台の顧客テーブル情報端末3を使用してオーダーを行う。この時、顧客テーブル情報端末3は顧客テーブルの各座席毎に1台づつ設置されていても構わない。その場合は顧客テーブル番号の項目は特定顧客テーブル番号の特定座席を示す番号となり、そのオーダーがどの顧客テーブル番号のどの座席の顧客10のものかが特定できるため、サービス担当者5が料理を顧客10に届け易くなる。まずオーダーを行う前に最初にタッチパネル24の所定の位置(「オーダー開始」と画面27に表示される)をタッチする。これにより顧客テーブル情報端末3の指静脈認証装置25およびICカードリーダ/ライタ26の機能が自動的に働くようになる。
【0033】
即ち、オーダーの際には最初にICカード11をICカードリーダ/ライタ26にかざす。ICカード11をかざしたまま、タッチパネル24の所定の位置(例えば、「認証するためにはこの部分をタッチしてください」と画面27に表示される領域)をタッチすることで指静脈認証装置25が顧客10の指静脈パターンを読み取ってICカード11が保持する指静脈パターンと照合が行われる。指静脈認証は所定回数のリトライが可能であり、その間に指静脈パターンがマッチすれば本人と認証される。
もし所定回数のリトライでも認証されない時は例外処理としてサービス担当者5が呼び出される。その場合、以後のオーダーはサービス担当者5に直接依頼することになる。その際には既存のポイントは利用できないしその時点でのオーダーはポイントに加算されない。又、身体的な理由により指静脈認証が困難な場合(例:指が全くない)はタッチパネル24の所定の位置(例えば、「呼び出し」と画面27に表示されている)をタッチすることでサービス担当者を呼び出す。以後のオーダーはサービス担当者5に直接依頼することになる。その際には既存のポイントは利用できないしその時点でのオーダーはポイントに加算されない。
【0034】
そして、図10に示す如く、前記顧客テーブル情報端末3は、ICカード読込手段51によって、ICカード11を読み込み(ステップS1)、指静脈認証情報読込手段52によって、顧客10の指静脈パターンを読込むと(ステップS2)、指静脈認証手段53によって、読み込んだ顧客10の指静脈パターンと、ICカード11内に予め格納された指静脈パターンとを照合して指静脈認証を行なう(ステップS3)。
指静脈認証が正常に終了した時、ICカード読込データ表示手段54によってICカード11の読み込みデータを表示する(ステップS4)。即ち、本人認証がとれると画面27にはポイント、最終利用日、有効期限が表示される。
【0035】
次に、顧客テーブル情報端末3のメニュー要求手段55によって、前記管理サーバ2にメニュー情報を要求する情報を送信し(ステップS5)、前記管理サーバ2は、メニュー要求受信手段63によって前記顧客テーブル情報端末3からのメニュー情報の要求を受信すると(ステップS6)、メニュー抽出手段64によって、該メニュー情報の要求受信に基づき、メニューを抽出し(ステップS7)、メニュー送信手段65によってメニューを前記顧客テーブル情報端末に送信する(ステップS8)。
顧客テーブル情報端末3は、メニュー受信手段56によって、管理サーバ2からメニューを受信すると(ステップS9)、メニュー表示手段57によってメニューを表示する(ステップS10)。これによって、顧客テーブル情報端末3からのオーダーが可能になる。
【0036】
オーダー入力手段58によってメニューを見た顧客10が入力するオーダーを受付ける(ステップS11)。即ち、画面27にメニューイメージが表示されるので好みのメニューをタッチして選択する。
尚、もし指静脈認証時にリトライを行った場合は、身体に平常時とは異なる変化があると考えられるため、その情報を管理サーバ2に送信し、例えば血行を良くするために酢を多く使った料理を優先的にメニューに表示させて顧客10に奨めるように構成することも可能である。
オーダー送信手段59によって、オーダーを前記管理サーバ2に送信する(ステップS12)。
【0037】
管理サーバ2は、オーダー受信手段66によって前記顧客テーブル情報端末3からのオーダーを受信すると(ステップS13)、オーダー格納手段67によってオーダーをデータベース9のオーダーテーブル23に格納する(ステップS14)。即ち、メニューが選択されるとオーダーテーブル23にオーダーが追加される。この時点でのオーダーテーブル23のステータスは「調理待ち」となる。
次に、管理サーバ2は、オーダー抽出手段68によってオーダーをデータベース9から抽出すると(ステップS15)、オーダー送信手段69によって、オーダーを前記厨房情報端末4に送信する(ステップS16)。
【0038】
一方、顧客10は、追加オーダーをすることができ、追加オーダー入力手段60によって入力される追加オーダーを受付ける(ステップS17)。すると、ステップS12に戻って追加オーダー送信手段61によって追加オーダーを前記管理サーバ2に送信する。以後同様の処理が繰り返される。
即ち、追加オーダーが必要な場合は認証を行うことなく続けてメニューを選択してオーダーすることができる。しかし同顧客テーブルの別の顧客10がオーダーする場合は、その顧客10によるICカード認証及び指静脈認証のステップから行う必要がある。食事が終了するまではいつでもこれらの操作によりオーダーを行うことができる。
【0039】
又、前記管理サーバ2は、ステータス抽出手段71によって、データベース9のオーダーテーブル23のステータスの更新がある度に、ステータスを抽出し(ステップS21)、ステータス送信手段72によって、ステータスを前記顧客テーブル情報端末3に送信する(ステップS22)。顧客テーブル情報端末3は、ステータス受信手段61によって前記管理サーバ2からステータスを受信すると(ステップS23)、ステータス表示手段63によってステータスを表示する(ステップS24)。これによって、顧客10は画面27にてオーダーした料理の進捗(ステータス)を随時確認することができる。もしステータスが「調理待ち」の場合であるならばオーダーを取り消すことができる。その際にはタッチパネル24の所定の位置(例えば、「取り消し」と画面27に表示されている)をタッチする。これによりオーダーテーブル23から当該オーダーのレコードが削除される。
【0040】
尚、顧客10一人だけの場合で一時的に席を離れる際には、タッチパネル24の所定の位置(「離席する」と画面27に表示されている)をタッチして顧客テーブル情報端末3をロックし、一時的に顧客テーブル情報端末3からのオーダーができない状態にすることも可能である。
更に、顧客10がオーダーしてから料理が届くまでの待ち時間を有意義に過ごすために指静脈認証を用いたゲームが用意されても良い。例えば、ゲーム1が占い系の場合は、タッチパネル24の所定の位置(「ゲーム1」と画面27に表示されている)をタッチして指静脈認証を行うことにより、読み取った指静脈パターンとその時点でオーダーした料理との組み合わせにより適当な占い結果が表示される。
【0041】
良い結果の場合には画面27にポイントが表示されるのでICカードリーダ/ライタ26にICカード11をかざすことでそのポイントが加算される。良くない結果の場合には良くない状況を打破するのに適当なお奨めメニューが画面27に表示されるので好みでオーダーできる。
又、例えば、ゲーム2が対戦系の場合は、二人一組で楽しむ。タッチパネル24の所定の位置(「ゲーム2」と画面27に表示されている)をタッチして指静脈認証を行うことにより、読み取った指静脈パターンとその時点でのポイントの組み合わせにより強さが決定されたキャラクターが表示され相手と戦う。対戦に勝った場合は画面27にポイントが表示されるのでICカード11をICカードリーダ/ライタ26にかざすことでそのポイントが加算される。更に、負けた場合にはオーダーするとポイントが多くたまるメニューが画面27に表示されるように構成して、好みでオーダーできるようにしても良い。
【0042】
(図11 調理する時の処理の流れ)
図11に示す如く、厨房情報端末4は、オーダー受信手段75によって、管理サーバ2からオーダーを受信すると(ステップS31)、オーダー表示手段76によって、オーダーを表示し(ステップS32)、厨房の担当者(料理人)はオーダー確認入力手段77によって、オーダーを確認したことを入力する入力情報を受付ける(ステップS33)。即ち、厨房では顧客10のオーダー情報を担当者(料理人)が厨房情報端末4の画面29を参照してタイムリーに確認することができる。担当者(料理人)がオーダーの調理にとりかかる際にはタッチパネル28の所定の位置(画面29の当該オーダー情報)をタッチする。
そして、オーダー確認送信手段78によって、確認入力情報を前記管理サーバ2に送信する(ステップS34)。
【0043】
前記管理サーバ2は、オーダー確認受信手段81によって、オーダー確認入力情報を受信すると(ステップS35)、確認入力情報に基づき、ステータス更新手段70によって、オーダーのステータスを「調理中」に更新する(ステップS36)。これによりオーダーテーブル23の当該オーダーのステータスが「調理待ち」から「調理中」に更新される。この時点で顧客10はオーダーが調理中となったことを顧客テーブル情報端末3の画面27で確認することができる。
【0044】
次に、厨房の担当者が調理終了入力手段79によって、調理終了となったことを入力する入力情報を受付けると(ステップS37)、即ち、料理人が当該オーダーの調理を終了したら、再度タッチパネル28の所定の位置(画面29の当該オーダー情報)をタッチすると、調理終了入力情報を調理終了送信手段80によって、前記管理サーバ2に送信し(ステップS38)、管理サーバ2は、調理終了受信手段82によって、調理終了入力情報を受信すると(ステップS39)、調理終了入力情報に基づき、ステータス更新手段70によって、オーダーテーブル23のステータスを「調理終了」に更新する(ステップS40)。これによりオーダーテーブル23のステータスが「調理中」から「調理終了」に更新される。前記同様にこの時点で顧客10はオーダーの調理が終了したことを顧客テーブル情報端末3の画面27で確認することができる。
【0045】
(図12 料理を運ぶ時の処理の流れ)
更に、図12に示す如く、前記管理サーバ2が、調理終了の受信情報に基づき、調理終了送信手段91によって携帯情報端末6に調理終了を送信すると(ステップS51)、携帯情報端末6は、調理終了受信手段96によって前記管理サーバ2から調理終了の情報を受信し(ステップS52)、調理終了報知手段97によって、調理終了の情報を受信したことをバイブレータ32によってサービス担当者5に報知する(ステップS53)。そして、携帯情報端末6は、調理終了料理表示手段98によって、受信した調理終了の情報に基づき、調理終了の料理を表示する(ステップS54)。
【0046】
即ち、オーダーテーブル23のステータスが「調理終了」に更新された時点でサービス担当者5が携帯情報端末6の画面31で確認できる(画面31に「調理が終了しました」と表示される)。又、同時に携帯情報端末6のバイブレータ32が振動するため、サービス担当者は画面31に注目していない場合でも調理が終了したことを知ることができる。
【0047】
次に、料理を運ぶサービス担当者5は厨房まで行って料理を受け取り、配膳開始入力手段99によって料理を顧客テーブルに向かって配膳開始したことを入力する入力情報を受付ける(ステップS55)。即ち、料理を運ぶサービス担当者は、携帯情報端末6のタッチパネル30の所定の位置(「運ぶ」と画面31に表示される)をタッチする。
配膳開始送信手段100によって前記管理サーバ2に配膳開始情報を送信し(ステップS56)、管理サーバ2は、配膳開始受信手段92によって、携帯情報端末6から、配膳開始の情報を受信すると(ステップS57)、ステータス更新手段70によって、受信した配膳開始の情報に基づき、ステータスを「配膳中」に更新する(ステップS58)。これによりオーダーテーブル23のサービス担当者番号が更新されるとともにステータスが「調理終了」から「配膳中」に更新される。
【0048】
サービス担当者5は画面31に表示されたテーブル番号に料理を運び顧客テーブルにて料理を顧客10に渡す。もし顧客テーブル情報端末3が顧客テーブルに1台しか設置されていない場合は、サービス担当者5が料理をオーダーした顧客テーブルしか特定できないため、サービス担当者5は顧客テーブルにてどの顧客10がオーダーした料理かを顧客10に確認する。そうではなく顧客テーブル情報端末3が顧客テーブルの座席毎に設置されている場合は、サービス担当者5が料理をオーダーした顧客テーブルおよび座席を特定できるため、顧客10に確認することなくオーダーした顧客10に料理を渡すことができる。
【0049】
サービス担当者5は配膳終了入力手段101によって、料理を顧客テーブルに運んで配膳終了になったことを入力する入力情報を受付ける(ステップS59)。即ち、顧客10が料理を受け取ったら、サービス担当者5は顧客テーブル情報端末6のタッチパネル30の所定の位置(「終了」と画面31に表示される)をタッチする。
顧客テーブル情報端末3は、配膳終了送信手段102によって前記管理サーバ2に配膳終了情報を送信する(ステップS60)。
管理サーバ2は、携帯情報端末6から、配膳終了受信手段93によって配膳終了の情報を受信すると(ステップS61)、ステータス更新手段70によって、受信した配膳終了の情報に基づき、ステータスを「配膳終了」に更新する(ステップS63)。これによりオーダーテーブル23のオーダーのステータスが「配膳中」から「配膳終了」に更新される。
【0050】
(図13 食事を終了した時の処理の流れ)
更に又、顧客10が食事を終了すると、顧客10は、前記顧客テーブル情報端末3に於いて、食事終了入力手段111を介し、食事終了を入力する入力情報を受付ける(ステップS72)。即ち、顧客10が食事を終了する場合は顧客テーブル情報端末3のタッチパネル24の所定の位置(「食事終了」と画面27に表示されている)をタッチする。
次に、食事終了送信手段112によって、食事終了情報を管理サーバ2に送信する(ステップS72)。
前記管理サーバ2は、食事終了受信手段116によって、前記顧客テーブル情報端末3から食事終了情報を受信すると(ステップS73)、ステータス終了判断手段117によって、受信した食事終了情報に基づき、データベース9のステータスの終了を判断し(ステップS74)、ステータス判断結果送信手段118によって、ステータスの終了判断結果を顧客テーブル情報端末3に送信する(ステップS75)。
【0051】
前記顧客テーブル情報端末3は、ステータス判断結果受信手段113によって、該管理サーバ2からステータス判断結果を受信し(ステップS76)、ステータス判断結果表示手段114によって、受信したステータス判断結果を表示する(ステップS77)。即ち、これによりオーダーテーブル23に顧客10がオーダー中の料理(ステータスが「配膳終了」でない料理)がある場合には、画面31に「まだ配膳されてない料理があります。」と表示する。
顧客10が、オーダー中であるにもかかわらず清算したい場合はタッチパネル24の所定の位置(「呼び出し」と画面27に表示されている)をタッチしてサービス担当者5を呼び出し、その旨を伝える。サービス担当者5は顧客テーブル情報端末3の指静脈認証装置25およびICカードリーダ/ライタ26の機能をロックし、かつ顧客テーブル情報端末3からのオーダーによるオーダーテーブル23へのオーダー追加が不可能になるような対処を手動で行い、顧客10を清算窓口へ案内する。
【0052】
又、オーダーテーブル23に顧客10がオーダー中の料理がない場合には、画面27に「清算窓口に進んでください」と表示されるとともに、顧客テーブル情報端末3の指静脈認証装置25およびICカードリーダ/ライタ26の機能が自動でロックされるとともに、顧客テーブル情報端末3からのオーダーがオーダーテーブル23へ追加されないようになる。続けて顧客10には清算窓口へ進んでもらう。
【0053】
(図14 清算する時の処理の流れ)
清算窓口では顧客10毎に料金の清算を行う。顧客10がPOSシステム7のICカードリーダ/ライタ43にICカード11をかざしつつ、指静脈認証装置42に指をかざして認証を行う。認証には所定回数のリトライが可能であるが、もし所定回数のリトライでも認証されない時は例外処理として手動で清算が行われる。その際にはポイントや最終利用日はICカード11に反映されないし、既存のポイントを利用することもできない。そして、図14に示すように、前記POSシステム7は、ICカード読込手段121によって、ICカード11を読み込み(ステップS81)、指静脈認証情報入力手段122によって、顧客10の指静脈パターンを読込むと(ステップS82)、指静脈認証手段123によって、読み込んだ顧客10の指静脈認証情報と、ICカード11内に予め格納された指静脈パターンとを照合して指静脈認証を行なう(ステップS83)。
【0054】
指静脈認証が正常に終了した時、料金計算データ要求手段124によって、前記管理サーバ2に料金計算データを要求する情報を送信する(ステップS84)。
管理サーバ2は、料金計算データ要求受信手段130によって、POSシステム7からの料金計算データ要求を受信すると(ステップS85)、料金計算データ抽出手段131によって、料金計算データ要求に基づき、データベース9から料金計算データを抽出し(ステップS86)、料金計算データ送信手段132によって、POSシステム7に料金計算データを送信する(ステップS87)。
POSシステム7は、料金計算データ受信手段125によって、前記管理サーバ2から料金計算データを受信すると(ステップS88)、料金・ポイント計算手段126によって、該料金計算データに基づき料金、及び、ポイントを計算し(ステップS89)、POS端末41を含む料金・ポイント表示手段127によって顧客10の料金とポイントが表示される(ステップS90)。
【0055】
顧客10が料金を支払う際には既存のポイントを利用することが可能である。その際には清算窓口に利用するポイント数を告げる。清算窓口にてポイントに応じた割引を行い、既存のポイントから利用したポイントを差し引く処理を行う。又、清算窓口には無料でもらえる飴玉が置いてある場合があるが、認証時にリトライを要した顧客10にはポリフェノールや酢などの血行を良くする効果がある栄養分を含んだサプリメントを数粒渡すことが可能となる。
そして、POSシステム7は、顧客情報テーブル更新情報送信手段128によって、前記管理サーバ2に顧客情報テーブル更新情報を送信する(ステップS91)。
【0056】
又、ICカード更新手段129によって、計算した料金・ポイントに基づき、前記ICカード11のポイント、最終利用日、有効期限を更新する(ステップS92)。
前記管理サーバ2は、顧客情報テーブル更新情報受信手段133によって、POSシステム7から顧客情報テーブル更新情報を受信すると(ステップS93)、顧客情報テーブル更新手段134によって、受信した顧客情報テーブル更新情報に基づき、顧客情報テーブル21を更新する(ステップS94)。
【0057】
斯くして、本発明指静脈認証システムによるオーダーシステム1によれば、個々のオーダーと個々の顧客10とを結びつけて注文をとることができるようにして、個々の顧客10への配膳を可能とし、且つ、個々の顧客10へのポイントを提供することができると共に、サービス担当者によるオーダー作業を廃止することができる。
又、顧客10は、オーダーの進捗状況(ステータス)を知ることができる。
更に、調理中及び調理終了を顧客10に知らせることができるとともに、調理終了をサービス担当者に知らせることができる。
更に、サービス担当者は調理終了を知ることが出来ると共に、個々の顧客10への配膳が可能となり、配膳終了を管理サーバ2に連絡できる。
そして、顧客10の食事終了を管理サーバ2に知らせることができると共に、顧客10に全てのオーダー品の配膳終了か否かを知らせることができる。
又、顧客認証した上で料金の精算を可能にすると共に、ICカード11に顧客10のポイントを貯めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムを概略的に示す説明図である。
【図2】(a)本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムの管理サーバが備えるデータベースの説明図である。(b)本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムの顧客テーブル情報端末の説明図である。(c)本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムの厨房情報端末の説明図である。(d)本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムのPOSシステムの説明図である。(e)本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムの携帯情報端末の説明図である。
【図3】本発明の顧客テーブル情報端末の詳細機能を説明する説明図である。
【図4】本発明の管理サーバの詳細機能を説明する説明図である。
【図5】本発明の厨房情報端末の詳細機能を説明する説明図である。
【図6】本発明の携帯情報端末の詳細機能を説明する説明図である。
【図7】本発明のPOSシステムの詳細機能を説明する説明図である。
【図8】(a)本発明のデータベースに格納される顧客情報テーブルの説明図である。(b)本発明のデータベースに格納されるメニューテーブルの説明図である。(c)本発明のデータベースに格納されるオーダーテーブルの説明図である。(d)本発明のICカードの格納データの説明図である。
【図9】本発明に於いて、顧客がオーダーしてから清算するまでの全体的な流れを示す説明図である。
【図10】本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムに於いて、オーダーする時の処理の流れの説明図である。
【図11】本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムに於いて、調理する時の処理の流れの説明図である。
【図12】本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムに於いて、料理を運ぶ時の処理の流れの説明図である。
【図13】本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムに於いて、食事を終了した時の処理の流れの説明図である。
【図14】本発明の指静脈認証システムによるオーダーシステムに於いて、清算する時の処理の流れの説明図である。
【符号の説明】
【0059】
1 オーダーシステム
2 管理サーバ
3 顧客テーブル情報端末
4 厨房情報端末
5 サービス担当者
6 携帯情報端末
7 POSシステム
8 ネットワーク
9 データベース
10 顧客
11 ICカード
51 ICカード読込手段
52 指静脈認証情報読込手段
53 指静脈認証手段
54 ICカード読込データ表示手段
55 メニュー要求手段
56 メニュー受信手段
57 メニュー表示手段
58 オーダー入力手段
59 オーダー送信手段
60 追加オーダー入力手段
61 ステータス受信手段
62 ステータス表示手段
63 メニュー要求受信手段
64 メニュー抽出手段
65 メニュー送信手段
66 オーダー受信手段
67 オーダー格納手段
68 オーダー抽出手段
69 オーダー送信手段
70 ステータス更新手段
71 ステータス抽出手段
72 ステータス送信手段
75 オーダー受信手段
76 オーダー表示手段
77 オーダー確認入力手段
78 オーダー確認送信手段
79 調理終了入力手段
80 調理終了送信手段
81 オーダー確認受信手段
82 調理終了受信手段
91 調理終了送信手段
92 配膳開始受信手段
93 配膳終了受信手段
96 調理終了受信手段
97 調理終了報知手段
98 調理終了料理表示手段
99 配膳開始入力手段
100 配膳開始送信手段
101 配膳終了入力手段
102 配膳終了送信手段
116 食事終了受信手段
117 ステータス終了判断手段
118 ステータス判断結果送信手段
111 食事終了入力手段
112 食事終了送信手段
113 ステータス判断結果受信手段
114 ステータス判断結果表示手段
121 ICカード読込手段
122 指静脈認証情報入力手段
123 指静脈認証手段
124 料金計算データ要求手段
125 料金計算データ受信手段
126 料金・ポイント計算手段
127 料金・ポイント表示手段
128 顧客テーブル更新情報送信手段
129 ICカード更新手段
130 料金計算データ要求受信手段
131 料金計算データ抽出手段
132 料金計算データ送信手段
133 顧客テーブル更新情報受信手段
134 顧客テーブル更新手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理サーバと、顧客テーブルに設置された顧客テーブル情報端末と、厨房に設置された厨房情報端末と、サービス担当者が携帯する携帯情報端末と、清算窓口に設置されたPOSシステムとが相互にネットワークで通信自在に接続されて成るオーダーシステムであって、
前記顧客テーブル情報端末は、ICカードを読み込むICカード読込手段と、
顧客の指静脈認証情報を読込む指静脈認証情報読込手段と、
読み込んだ顧客の指静脈認証情報と、ICカード内に予め格納された指静脈認証情報とを照合して指静脈認証を行なう指静脈認証手段と、
指静脈認証が正常に終了した時、ICカードの読み込みデータを表示するICカード読込データ表示手段と、
前記管理サーバにメニュー情報を要求する情報を送信するメニュー要求手段と、
該管理サーバからメニューを受信するメニュー受信手段と、
該メニューを表示するメニュー表示手段と、
メニューを見た顧客が入力するオーダーを受付けるオーダー入力手段と、
該オーダーを前記管理サーバに送信するオーダー送信手段と、
顧客が入力する追加オーダーを受付ける追加オーダー入力手段と、
前記管理サーバからステータスを受信するステータス受信手段と、
該ステータスを表示するステータス表示手段と、を備え、
前記管理サーバは、前記顧客テーブル情報端末からのメニュー情報の要求を受信するメニュー要求受信手段と、
該メニュー情報の要求受信に基づき、メニューを抽出するメニュー抽出手段と、
該メニューを前記顧客テーブル情報端末に送信するメニュー送信手段と、
前記顧客テーブル情報端末からのオーダーを受信するオーダー受信手段と、
該オーダーをデータベースに格納するオーダー格納手段と、
該オーダーをデータベースから抽出するオーダー抽出手段と、
該オーダーを前記厨房情報端末に送信するオーダー送信手段と、
前記データベースのステータスを更新するステータス更新手段と、
該ステータスを抽出するステータス抽出手段と、
該ステータスを前記顧客テーブル情報端末に送信するステータス送信手段と、
を備えたことを特徴とする指静脈認証システムによるオーダーシステム。
【請求項2】
上記厨房情報端末は、上記管理サーバからオーダーを受信するオーダー受信手段と、
該オーダーを表示するオーダー表示手段と、
厨房の担当者がオーダーを確認したことを入力する入力情報を受付けるオーダー確認入力手段と、
該確認入力情報を前記管理サーバに送信するオーダー確認送信手段と、
厨房の担当者が調理終了となったことを入力する入力情報を受付ける調理終了入力手段と、
該調理終了入力情報を前記管理サーバに送信する調理終了送信手段と、を備え、
前記管理サーバは、上記確認入力情報を受信するオーダー確認受信手段と、
上記調理終了入力情報を受信する調理終了受信手段と、を備えていることを特徴とする請求項1記載の指静脈認証システムによるオーダーシステム。
【請求項3】
上記管理サーバは、上記携帯情報端末に調理終了を送信する調理終了送信手段と、
上記携帯情報端末から、配膳開始の情報を受信する配膳開始受信手段と、
上記携帯情報端末から、配膳終了の情報を受信する配膳終了受信手段と、を備え、
該携帯情報端末は、前記管理サーバから調理終了の情報を受信する調理終了受信手段と、
該調理終了の情報を受信したことをサービス担当者に報知する調理終了報知手段と、
受信した調理終了の情報に基づき、調理終了の料理を表示する調理終了料理表示手段と、
サービス担当者が料理を顧客テーブルに配膳開始することを入力する入力情報を受付ける配膳開始入力手段と、
前記管理サーバに配膳開始情報を送信する配膳開始送信手段と、
サービス担当者が料理を顧客テーブルに配膳終了したことを入力する入力情報を受付ける配膳終了入力手段と、
前記管理サーバに配膳終了情報を送信する配膳終了送信手段と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の指静脈認証システムによるオーダーシステム。
【請求項4】
上記顧客テーブル情報端末は、顧客が食事終了を入力する入力情報を受付ける食事終了入力手段と、
食事終了情報を上記管理サーバに送信する食事終了送信手段と、
該管理サーバからステータス判断結果を受信するステータス判断結果受信手段と、
受信したステータス判断結果を表示するステータス判断結果表示手段と、を備え、
前記管理サーバは、前記顧客テーブル情報端末から食事終了情報を受信する食事終了受信手段と、
受信した食事終了情報に基づき、データベースのステータスの終了を判断するステータス終了判断手段と、
ステータスの終了判断結果を顧客テーブル情報端末に送信するステータス判断結果送信手段と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の指静脈認証システムによるオーダーシステム。
【請求項5】
上記POSシステムは、上記ICカードを読み込むICカード読込手段と、
顧客の指静脈認証情報を読込む指静脈認証情報入力手段と、
読み込んだ顧客の指静脈認証情報と、ICカード内に予め格納された指静脈認証情報とを照合して指静脈認証を行なう指静脈認証手段と、
指静脈認証が正常に終了した時、前記管理サーバに料金計算データを要求する情報を送信する料金計算データ要求手段と、
前記管理サーバから料金計算データを受信する料金計算データ受信手段と、
該料金計算データに基づき料金を計算する料金計算手段と、
計算した料金を表示する料金表示手段と、
前記管理サーバに顧客テーブル更新情報を送信する顧客テーブル更新情報送信手段と、
計算した料金に基づき、前記ICカードを更新するICカード更新手段と、を備え、
上記管理サーバは、上記POSシステムからの料金計算データ要求を受信する料金計算データ要求受信手段と、
該料金計算データ要求に基づき、上記データベースから料金計算データを抽出する料金計算データ抽出手段と、
該POSシステムに料金計算データ送信する料金計算データ送信手段と、
該POSシステムから顧客テーブル更新情報を受信する顧客テーブル更新情報受信手段と、
受信した顧客テーブル更新情報に基づき、顧客テーブルを更新する顧客テーブル更新手段と、を備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の指静脈認証システムによるオーダーシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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