説明

捨て水無し節水装置

【課題】
蛇口を開けると、給湯器が燃焼を始めてお湯を作りますが、給湯器から先の給湯配管Lの中に残っている水は、給湯器を通らないのでお湯にすることができません。 従って、給湯配管に残っている水が蛇口から出尽くすまでは、水が出てきます。これを「捨て水」と言い水がもったいない。
【解決手段】
図1において(イ)初期状態、タンク内は空の状態である。(ロ)レバーLを下げると給湯配管Lの中にあった「捨て水」の全てがタンク内に移動し、混合栓Kにお湯が届き、いつでもお湯を出せる状態になる。タンク内の「捨て水」を利用する時には上部の位置にあるレバーLを右へ押せば排出され利用できる。それまでお湯が出るまでに捨てられていた水を一時的にタンクに溜めさらに有効に利用する装置が本考案である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
お湯は、ボイラーから給湯配管から蛇口へ出てきます。 しかしこの給湯用の配管が長いほど、お湯が蛇口から出るまでには冷たい水を全て排出し、捨てない限り、お湯は出てきません。
一般的にこの対策として、大きなビル、ホテル、学校、旅館などでは、建物内の各洗面所、お風呂などの近くまで常時お湯を循環させています。 つまり、循環用電気ポンプを24時間作動させ給湯配管内をお湯をループさせていることは、かなりの電気エネルギーの浪費です。 常時循環していればお湯の温度が下がりボイラーが加温のために作動し、これもエネルギーの浪費です。
【背景技術】
【0002】
お湯は、ボイラーから給湯配管Lから蛇口へ出てくる。 しかし、この給湯用の配管が長いほど、お湯が蛇口から出るまでには冷たい水を全て排出し、捨てない限り、お湯は出てきません。
一般的にこの対策として、大きなビル、ホテル、学校、旅館などでは、各洗面所、お風呂などの近くまで常時お湯を循環させています。 つまり、循環用電気ポンプを24時間作動させ給湯配管をループさせてボイラー、つまり洗い場、洗面所、風呂場、給湯場所の近くまで全てお湯が届いている状態を維持することで、常にお湯の蛇口をひねれば直ぐお湯が出る状態になっています。 これはかなりの電気エネルギーの浪費であり、 一般的な家庭では、このお湯の循環装置を設置していないため、お湯がでるまでの「捨て水」を使わず捨てています。 これは年間総水量ともなれば何トンもの水になるでしょう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
「今度、引っ越したマンションのお湯はいつまでたっても出ない。 洗物が終わるころにやっと出る感じで、水がもったいなくてしょうがない。」という声を聞きます。 誰もがこのような悩みや経験を持っているのではないでしょうか。 給湯器と蛇口の間は、給湯器(ボイラー)I>>>給湯配管L>>>蛇口Kとなります。(図1参照)
蛇口を開けると、給湯器が燃焼を始めてお湯を作りますが、給湯器から先の給湯配管に残っている水Lは、給湯器を通らないのでお湯にすることができません。 従って、給湯配管に残っている水が蛇口から出尽くすまでは、水が出てきます。これを「捨て水」と言い、お湯が出るまでの時間を「湯待ち時間」といいます。
【0004】
一般的に、この対策としてお湯がすぐに出るように、給湯器(ボイラー)と各洗面場や風呂場まで循環ポンプによって常にお湯を循環させています。 しかし使わなくとも24時間循環ポンプを作動させることは電気エネルギーの大きな浪費です。 常時循環していればお湯の温度が下がりボイラーが加温のために作動します。 これもエネルギーの浪費です。 一般的な家庭では、このお湯の循環装置を設置していないため、お湯がでるまでの「捨て水」を使わず捨てています。 これは年間総水量ともなれば何トンもの水になるでしょう。 これはもったいないことです。 これらのことが本考案の課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
図1において(イ)初期状態、通常このようにタンク内は空の状態にある。フロート弁Dが水平にあるため、弁Cは閉じている。(ロ)レバーLを下げると、フロート開閉弁Cが開き、給湯配管Lの中にあった「捨て水」がタンクBの中に溜まり始める。(ハ)レバーが水位の上昇と同時に、スライドMにそって上部方向に動く。(二)水位が上昇してフロート開閉弁Cが水平になってCが閉じる。この時点で給湯配管Lの中にあった「捨て水」の全てがタンク内に移動し、混合栓Kにお湯が届き、いつでもお湯を出せる状態になっている。
(ホ)タンク内の「捨て水」を利用するために上部の位置にあるレバーLを右へ押すことでGの栓が開き「溜め水」 が排出され利用される。 よって蛇口をひねればすぐにお湯が出て、それまでお湯が出るまでに捨てられていた水を有効に利用する装置が本考案である。
【発明の効果】
【0006】
(1)本考案の装置は構造が単純であるため、低コストで製造できる。(2)本考案の装置は電気を使わずに上記目的を達成できるので省エネである。 (3)タンク内に一時溜まった「捨て水」Lを有効に利用できるので大きな節水になる。 (4)給湯の蛇口からすぐにお湯が出るので洗い湯として、シャワーとして利用でき、いつお湯が出るか出るかと待っている余計な心配がなくなる。 (5)すぐにお湯を出す為の対策として実施されている、湯器(ボイラー)と各洗面場や風呂場まで循環ポンプによって常にお湯を循環させ、使わなくとも24時間循環ポンプを作動させる電気エネルギーの浪費がなくなる。 (6)常時循環していればお湯の温度が下がりボイラーが加温のために作動します。 このためのエネルギーの消費も解消されます。 (7)一般的なこの対策としての循環用の配管(ループ)の工事、循環用ラインポンプの設備費などが不要になることで住宅建設費の軽減にもなる。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
一般的にこの対策として、大きなビル、ホテル、学校、旅館などでは、各洗面所、お風呂などの近くまで常時お湯を循環ポンプにて循環させています。

【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本考案のシステムの構成図及び実施例である。
【符号の説明】
【0009】
A:メインバルブ(本考案装置の作動コック)
B:タンク(捨て水を一時溜めておくための)
C:フロート開閉弁(ある水量に達すると水が止まり、フロート部分が傾くと弁が開き「捨て水」がタンクへ流入する)
D:フロート(浮き)
E:タンク内の「捨て水」を使う時に右へ押すと栓Gの部分が開き水が排出しその水を使う。
F:Eのボタンを押す、引くことにより伝える為のワイヤーでGを開閉する。
G:「捨て水」の使う時の開閉弁
H:水(いつもならお湯でないため使われずに捨てられる水、いわゆる「捨て水」である)
I:給湯器、つまり電気ボイラー、灯油ボイラーなどお湯をつくる装置
J:レバー(この本考案の目的である捨て水をタンク内に入れる為の最下の「スタンバイ」位置で給湯配管の中の水がタンク内に溜まり始め水位が上昇すると同時にこのレバーの位置も上へ移動する。 Dが水平になってGが閉じて水が止まる。この時点でお湯はこの蛇口まで届きいつでもお湯が使える状態となる。 さらに「捨て水」を有効に使うために、レバーを「オープン」の位置まで動かすとボタンEが押されGの栓が開き水が排出され、水として炉用されることになる。
K:混合栓(お湯と水の量を調整して適度の温度になって出てくる蛇口、またはシャワーなど)
L:給湯配管(この管の長さが長いほどお湯が出るまでの時間が長く、その間のあった水を無駄に流すことになる)
M:レバーのガイドみぞ(上下のスライド、上部での水平のスライド)
N:「捨て水」を混合栓Kの蛇口から出すために合流している部分(応用例)
【0010】
(イ)初期状態、通常このようにタンク内は空の状態である。 フロート弁が水平にあるため、弁は閉じている。
(ロ)レバーを下げると、フロート開閉弁Cが開き、給湯配管Lの中にあった「捨て水」がタンクBの中に溜まる。
(ハ)レバーが水位の上昇によって、スライドMにそって上部方向に動いていく。
(二)水位が上昇してフロート開閉弁Cが水平になってCが閉じる。この時点で給湯配管Lの中にあった「捨て水」
の全てがタンク内に移動し、混合栓Kにはお湯が届き、いつでもお湯が出る状態になっている。
(ホ)タンク内の「捨て水」を利用するために上部の位置にあるレバーLを右へ押すことでGの栓が開き「溜め水」
が排出される。 これによっていつもならお湯の出るまでに捨てられていた水が有効に利用されることになる。
(ヘ)立面図 (ト)実施例、湯の蛇口からの配管、「捨て水」利用とための排水時の管、開閉用のワイヤーを内部に納め、一時溜めたタンク内の「捨て水」をNの部分で蛇口に合流している実施例
(チ)側面図(断面図)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1において お湯の蛇口を開けると、給湯器が燃焼を始めてお湯を作りますが、給湯器Iから先の給湯配管Lに残っている水は、給湯器を通らないのでお湯にすることができません。 従って、給湯配管に残っている水が蛇口から出尽くすまでは、水が出てきます。これを「捨て水」と言い、この水は使われずに捨てることになります。
この「捨て水」を捨てずに有効に利用するため(チ)のようにタンクBを設け、(イ)は初期状態でタンク内は空である。 フロート弁が水平にあるため、弁は閉じた状態。 次に(ロ)ようにレバーLを下げると、フロートDが下がり開閉弁Cが開き、給湯配管Lの中にあった「捨て水」がタンクBの中に溜まる。(ハ)レバーが水位の上昇によって、スライドMにそって上部方向に動く。(二)水位が上昇してフロート開閉弁Cが水平になるとCが閉じる。この時点で給湯配管Lの中にあった「捨て水」の全てがタンク内に移動し、混合栓Kにはお湯が届き、いつでもにお湯の出る状態になっている。 (ホ)タンク内の「捨て水」を利用するために上部の位置にあるレバーLを右へ押すことでGの栓が開き「捨て水」が排出し有効に利用される。 よって蛇口をひねればすぐにお湯が出て、それまでお湯が出るまでに捨てられていた水、「捨て水」を有効に利用する装置が本考案である。

【図1】
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【公開番号】特開2013−76239(P2013−76239A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215760(P2011−215760)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(591266401)
【Fターム(参考)】