説明

据置型のカラオケ装置、携帯カラオケ装置および携帯カラオケシステム

【課題】小型で高音質のカラオケ曲を再生できる携帯カラオケ装置、および、この携帯カラオケ装置と接続される据置型のカラオケ装置からなる携帯カラオケシステムを提供する。
【解決手段】携帯カラオケ装置2はMP3圧縮されたカラオケ演奏音を記憶し、これを伸長してカラオケ演奏音を再生する。この携帯カラオケ装置は、据置型カラオケ装置1に接続される。利用者が携帯カラオケ装置2を接続してカラオケ曲をリクエストするとこの曲を楽音合成部12、エフェクタ13を用いて演奏し、スピーカ17から出力する。これで利用者は歌唱することができる。同時に合成された楽音がレコーディングされMP3エンコードされて携帯カラオケ装置2に書き込まれる。このMP3データには歌詞情報も含まれている。これにより、携帯カラオケ装置で据置型と同等の音質のカラオケ演奏をすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、利用者が持ち歩くことのできる携帯カラオケ装置、この携帯型カラオケ装置に曲を提供する据置型のカラオケ装置、および、これら携帯カラオケ装置、据置型のカラオケ装置を含む携帯カラオケシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在カラオケ曲の歌唱は、据置型のカラオケ装置が設置されているカラオケボックスや飲食店ですることが一般的である。しかし、据置型のカラオケ装置は移動することができず、また設置場所が限定されるため、歌唱する場所が上記のような場所に限定されてしまう問題点があった。
【0003】
その一方で、携帯型のカラオケ装置も提案されている。一般的な携帯カラオケ装置は、音源やエフェクタを内蔵し、曲データを記憶したROMカードなどをセットしてカラオケ演奏を行うものであった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、携帯カラオケ装置に内蔵できる音源やエフェクタは据置型のカラオケ装置のものに比べて遙にチープなものであり、発生できるカラオケ演奏音が良くないという欠点があった。また、音源やエフェクタは消費電力が大きいため、電源である電池を大きくする必要があり小型化することが困難であるという問題点もあった。
【0005】
また、音源などの機能が異なるため、据置型のカラオケ装置用の曲データを携帯カラオケ装置に用いることができず、同じ曲であっても携帯カラオケ装置用に別の曲データを作成する必要があった。
【0006】
この発明は、小型で高品質のカラオケ演奏音を再生できる携帯カラオケ装置、この携帯カラオケ装置と接続される据置型のカラオケ装置、および、これらの装置を含む携帯カラオケシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、圧縮されたカラオケ演奏音を含む圧縮曲データを記憶する記憶手段と、カラオケ演奏音の音響出力履歴のログデータを記憶するログ記憶手段と、前記記憶手段から読み出した圧縮曲データを伸長してカラオケ演奏音を音響出力する再生手段と、を備えた携帯カラオケ装置と、
カラオケ演奏音を合成するための楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、楽曲データに基づいてカラオケ演奏音を合成する楽音合成手段と、合成されたカラオケ演奏音を音響出力する出力手段と、合成されたカラオケ演奏音を圧縮して圧縮曲データを生成する圧縮手段と、前記携帯カラオケ装置の記憶手段に圧縮曲データを書き込み、前記携帯カラオケ装置のログ記憶手段からログデータを読み出す書込読込手段と、前記書込読込手段が読み出したログデータを記憶するデータ記憶手段と、前記楽曲データをダウンロードし、前記ログデータをアップロードする通信手段と、を備えた据置型のカラオケ装置と、
前記据置型のカラオケ装置と交信して、前記楽曲データ及び前記ログデータを送受信する配信センタと、
からなることを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記携帯カラオケ装置は、表示手段と、ユーザ操作及び歌唱音声が入力される入力手段と、ゲームプログラムを実行して、前記入力手段からの操作入力に応じた内容を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備え、さらに、
前記記憶手段でゲームプログラムを記憶し、
前記ログ記憶手段でゲームプログラムの実行結果のログデータを記憶し、
前記据置型のカラオケ装置は、さらに、
前記携帯カラオケ装置が接続されると、前記書込読込手段で、ゲームプログラムを前記記憶手段に書き込み、前記ゲームプログラムを前回前記記憶手段に書き込んだ携帯カラオケ装置が接続されると、前記ログ記憶手段からログデータを読み出し、
前記データ記憶手段でさらにゲームプログラムを記憶し、
前記通信手段でさらに前記ゲームプログラムをダウンロードし、
前記配信センタは、さらに、前記据置型のカラオケ装置と交信して、ゲームプログラムを送信することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記記憶手段は、前記圧縮曲データと、この圧縮曲データに対応付けられたゲームプログラム用のキャラクタデータを記憶し、
前記制御手段は、カラオケ歌唱を採点する採点ゲームのゲームプログラムを実行して前記入力手段から入力された歌唱音声を採点し、この採点結果に応じて表示を制御したキャラクタを前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれかの発明において、前記圧縮手段は、カラオケ演奏音を圧縮したデータを生成するとともに、このデータ中に再生制限情報、曲名情報、曲番号情報、歌詞情報、ガイドメロディ情報の全部または一部を埋め込んだ圧縮曲データを生成する手段であることを特徴とする。
【0011】
請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれかの発明において、前記携帯カラオケ装置は、前記再生制限情報に基づいて再生回数または再生期間を制限する手段を備えたことを特徴とする。
【0012】
請求項6の発明は、圧縮されたカラオケ演奏音を含む圧縮曲データ及びゲームプログラムを供給する装置に接続されると、これら圧縮曲データ及びゲームプログラムを読み込む読込手段と、
前記圧縮曲データ及びゲームプログラムを記憶する記憶手段と、
カラオケ演奏音の音響出力履歴、及びゲームプログラムの実行結果のログデータを記憶するログ記憶手段と、
表示手段と、
ユーザの操作及び歌唱音声が入力される入力手段と、
前記記憶手段から読み出した圧縮曲データを伸長してカラオケ演奏音を音響出力する再生手段と、
前記記憶手段から読み出したゲームプログラムを実行して、前記入力手段からの入力に応じた内容を前記表示手段に表示させ、前記ログデータを前記ログ記憶手段に記憶させる制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項7の発明は、カラオケ演奏音を合成するための楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、
楽曲データに基づいてカラオケ演奏音を合成する楽音合成手段と、
合成されたカラオケ演奏音を音響出力する出力手段と、
合成されたカラオケ演奏音を圧縮して圧縮曲データを生成する圧縮手段と、
請求項6に記載の携帯カラオケ装置を接続し、圧縮曲データ及びゲームプログラムを前記記憶手段に書き込み、接続された携帯カラオケ装置のログ記憶手段からログデータを読み込む書込読込手段と、
前記ログデータを記憶するログデータ記憶手段と、
ゲームプログラムを記憶するゲームデータ記憶手段と、
前記楽曲データ及びゲームプログラムを配信センタからダウンロードし、前記ログデータを配信センタにアップロードする通信手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
この発明では、携帯カラオケ装置のログが据置型カラオケ装置に吸い上げられ、ログを吸い上げた据置型カラオケ装置が、このログを配信センタにアップロードすることで、携帯端末装置の利用状況を配信センタが統括管理することが可能になる。また、携帯カラオケ装置は、カラオケ演奏音を再生して歌唱するためのみでなく、さらにゲーム機能を付加することにより、より楽しく多様に利用できる装置を実現することができる。また、据置型のカラオケ装置で合成したカラオケ演奏音を圧縮して携帯カラオケ装置に書き込む。圧縮方式は、できるだけ音質を維持して圧縮率の高いものを用いる。たとえば、MP3方式やTwinVQ方式などを用いればよい。これにより、据置型カラオケ装置の高品質のカラオケ演奏音を携帯カラオケ装置にロードして再生することができる。
【0015】
また、この発明では、カラオケ演奏音とともに再生制限情報、曲名情報、曲番号情報、歌詞情報、ガイドメロディ情報などを書き込む。再生制限情報は、回数制限情報や期間制限情報からなり、携帯カラオケ装置が再生回数をカウントして所定回数まで再生したときこの圧縮曲データを消去してしまうことにより、または、所定期間が経過したときこの圧縮曲データを消去してしまうことにより、無制限な再生を制限して著作権を保護することができる。また、曲名情報や曲番号情報を書き込んでおくことにより、選曲が容易になる。歌詞情報を書き込んでおくことにより、カラオケ演奏音の再生と同期して歌詞を表示することが可能になる。また、ガイドメロディ情報を書き込んでおくことにより、カラオケ演奏音と同期してガイドメロディを発生したり、カラオケ歌唱を採点したりすることが可能になる。
【0016】
また、この発明では、カラオケ歌唱を採点し、その採点結果に基づいて表示手段の表示を制御するようにした。表示制御としては、たとえば、ゲーム機能の表示制御がある。すなわち、採点ゲームの途中で得点に応じて歌唱者にアドバイスを表示する制御や、採点ゲームの結果(得点)でキャラクタの成長を制御する飼育ゲームの制御などである。このような表示制御をすることにより、カラオケ歌唱にゲーム性を持たせることができるとともに、歌唱を練習する同期づけをすることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上のようにこの発明によれば、携帯カラオケ装置のログが据置型カラオケ装置に吸い上げられ、ログを吸い上げた据置型カラオケ装置が、このログを配信センタにアップロードすることで、携帯端末装置の利用状況を配信センタが統括管理することができる。また、携帯カラオケ装置は、カラオケ演奏音を再生して歌唱するためのみでなく、さらにゲーム機能を付加することにより、より楽しく多様に利用できる装置を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
図面を参照してこの発明の実施形態である携帯カラオケシステムについて説明する。
【0019】
この携帯カラオケシステムは、カラオケボックスなどに設置されている据置型のカラオケ装置と携帯カラオケ装置とを構成要素にしている。据置型カラオケ装置は、MIDIデータなどの自動演奏データである楽曲データを配信センタからダウンロードし、この楽曲データを順次音源装置に入力することでカラオケ曲を演奏する。すなわち、楽曲データに基づいて音源装置がカラオケ演奏音を発生する。このような据置型のカラオケ装置には、音源装置として高品質の楽音を発生する楽音合成用LSIおよびリアルな残響を付与するエフェクト用DSPなどが内蔵されている。このような素子を用いて生成されたカラオケ演奏音は、実際の演奏と比較しても遜色のない品質のものである。このカラオケ演奏音は、アンプを介してスピーカから出力される。
【0020】
また、この発明の据置型カラオケ装置は、音源装置が形成したカラオケ演奏音を、MP3データにエンコードする機能を備えている。MP3データは、サンプリング周波数44.1kHz、24ビット量子化のCDフォーマットのカラオケ演奏音をほぼ同じ品質の音質で約10分の1に圧縮することができる。この圧縮されたMP3データをコネクタを介して接続される携帯カラオケ装置に書き込む。
【0021】
利用者は、カラオケボックスなどで据置型カラオケ装置を利用するとき、自分の所持する携帯カラオケ装置を据置型カラオケ装置に接続しておく、そして据置型カラオケ装置でカラオケ曲をリクエストして歌唱すると、その曲のカラオケ演奏音がMP3圧縮されて携帯カラオケ装置に書き込まれる。据置型カラオケ装置の利用を終了したのち、携帯カラオケ装置を据置型カラオケ装置から取り外し、携帯カラオケ装置単独でカラオケ演奏音を再生することができる。利用者は、この携帯カラオケ装置を用いて据置型カラオケ装置と同じ曲を練習することができる。
【0022】
図1は上記カラオケシステムを構成する据置型カラオケ装置のブロック図である。この据置型カラオケ装置はカラオケボックスなどに設置されているいわゆる通信カラオケ装置である。楽曲データメモリ10は、カラオケ曲を演奏するための楽曲データを複数記憶している。複数の楽曲データのうち利用者によってリクエストされたものが演奏のために読み出される。リクエストされた楽曲データの読み出しはシーケンサ11が行う。シーケンサ11は、リクエストされた曲の楽曲データを楽曲データメモリ10から順次読み出して楽音合成部12に入力する。楽曲データは、複数のトラックからなり、オーケストラやバンドなどの複数パートの楽音を同時に発生するためのデータからなっている。また、楽曲データには、上記演奏トラック以外に、ガイドメロディトラック、歌詞トラック、エフェクト制御トラックなどを含んでおり、また、ヘッダには曲名情報や曲番号情報などが書き込まれている。楽音合成部12はこの楽曲データに基づいてオーケストラやバンドのカラオケ演奏音を合成する。合成されたカラオケ演奏音はエフェクタ13に入力される。エフェクタ13は入力されたカラオケ演奏音に対してホール残響などのエフェクトを付与する。以上の処理は全てデジタルで行われ、エフェクトを付与されたデジタルのカラオケ演奏音がDAC14でアナログの楽音に変換される。アナログ信号に変換されたカラオケ演奏音は、ミキサ15、アンプ16を介してスピーカ17から出力される。
【0023】
また、ミキサ15にはマイク18から入力される歌唱音声も入力される。歌唱音声はミキサ15で前記カラオケ演奏音とミキシングされてスピーカ17から出力される。
【0024】
一方、エフェクタ13から出力されたデジタルのカラオケ演奏音はDAC14に入力されるとともに、デジタルのままレコーディングされる。カラオケ装置をCPUを用いたコンピュータシステムで構成した場合、このレコーディングはいわゆるハードディスクレコーディングで行うことができる。すなわち、エフェクタ13から出力されたディジタルのカラオケ演奏音をCPUがハードディスクに書き込んでゆくことでレコーディングする。このデジタルのカラオケ演奏音は、サンプリング周波数44.1kHz、24ビットのCDフォーマットのデータであり、1分間で約10MBと極めてデータ量が大きい。そこで、これをMP3データにエンコードして約10分の1のデータ量に圧縮する。このエンコードは、MP3エンコード部22が行う。このMP3エンコード部22もCPUによってソフトウェア的に実現することが可能である。なお、MP3エンコードが完了したCDフォーマットのカラオケ演奏音データは消去すればよい。
【0025】
MP3エンコード部22には、書込部23が接続されている。書込部23は、たとえばUSBなどのコネクタを有しており、このコネクタを介して携帯カラオケ装置2と接続される。携帯カラオケ装置2は、図2に示すようにSRAMまたはEEPROM(フラッシュROM)からなるMP3データメモリ31を内蔵しており、上記MP3エンコードされたカラオケ演奏音は、このMP3データメモリ31に書き込まれる。
【0026】
なお、楽音合成部12およびエフェクタ13は、一般的に楽音合成用LSIおよびエフェクト用DSPが用いられるが、これに代えて、高性能のCPUを用いて楽音合成およびエフェクトをソフトウェア的に実現してもよい。また、CPUが極めて高い性能を有する場合には、音源装置用CPUとカラオケ装置制御用のCPUとを兼用してもよい。すなわち、図1の構成のうち、シーケンサ11、楽音合成部12、エフェクタ13、レコーディング部21、MP3エンコード部22、書込部23のうち全部または一部をCPUで構成することが可能である。
【0027】
なお、カラオケ演奏音データの圧縮方式は、MP3方式に限定されない。たとえば、TwinVQなど各種MPEGの仕様で定められている方式を用いることが可能である。
【0028】
また、MP3エンコード部22は、カラオケ演奏音を圧縮するとともに、種々のコード情報をデータ内に埋め込むことができる。この埋め込むコード情報としては、再生制限情報、曲名情報、曲番号情報、歌詞情報、ガイドメロディ情報などがある。これらの情報は携帯カラオケ装置において種々に活用することができる。上記のようにこれらの情報はすべてこのカラオケ演奏音を発生するための楽曲データに含まれていたものであり、この楽曲データから分離抽出して埋め込めばよい。なお、上記の情報を全て埋め込む必要はなく、必要な一部のみでもよい。
【0029】
図2は、利用者個人が所持し、上記据置型カラオケ装置に接続される携帯カラオケ装置2のブロック図である。この携帯カラオケ装置は、ヘッドホンステレオに似た形状をしており、本体のジャックに接続されたヘッドホン35と首掛けマイク36を用いてカラオケ歌唱をすることができるものである。
【0030】
読込部30が前記据置型カラオケ装置1の書込部23に接続される。読込部30にはMP3データメモリ31が接続されている。読込部30は、据置型カラオケ装置1から入力されるMP3データをMP3データメモリ31に書き込んでゆく。MP3データメモリ31は、SRAMまたはEEPROMで構成されており、電源がオフの間も記憶内容が保持されるようになっている。MP3データメモリ31は、MP3エンコードされたカラオケ曲(カラオケ演奏音)を複数曲分記憶する容量を有している。各MP3データは、圧縮されたカラオケ演奏音に加えて曲番号情報や曲名情報などの情報を含んでおり、利用者はこれらの情報に基づいて再生する曲を選択する。セレクタ38は、前記識別情報を入力する操作子を有し、利用者はこれを用いて再生する曲を選択することができる。セレクタ38による曲の選択情報はデコーダ32に伝達される。デコーダ32は、選択されたカラオケ曲のMP3データをMP3データメモリ31から順次読み出し、このデータをデコードしてアナログの音声信号に変換する。アナログ信号に変換されたカラオケ演奏音は、ミキサ33−アンプ34を介してステレオヘッドホン35に出力される。
【0031】
利用者はヘッドホン35から出力されるカラオケ演奏音を聞きながら首掛けマイク36に向かって歌唱する。この歌唱音声はエフェクタ37で効果を付与されたのちミキサ33に入力される。ミキサ33は、上記カラオケ演奏音と歌唱音声とをミキシングしてアンプ34に入力する。
【0032】
このようにこの実施形態では、据置型カラオケ装置で演奏したカラオケ曲の演奏音をMP3データに圧縮して携帯カラオケ装置に書き込み、携帯カラオケ装置で再生できるようにしたことにより、据置型カラオケ装置が有する高品質の音源装置を用いたカラオケ演奏音を携帯カラオケ装置で再生することができる。
【0033】
MP3データメモリ31およびデコーダ32は、音源用LSIやエフェクタ用DSPに比べて遙に小型で消費電力も少ないため、携帯カラオケ装置を小型軽量化することができる。
【0034】
なお、MP3データに再生期限や再生回数などの再生制限情報を書き込んでおき、携帯カラオケ装置における再生回数をカウントして所定回数まで再生したときこのMP3データを消去してしまうことにより、また、携帯カラオケ装置にロードされたのち所定期間が経過したときこのMP3データを消去してしまうことにより、無制限な再生を制限して著作権を保護することができる。また、この携帯カラオケ装置2では、MP3データメモリ31をそのまま外部に読みだせないようにしているため、MP3データが盗用されることはない。
【0035】
さらに、据置型カラオケ装置1は、書込部23に接続されている装置が正規の携帯カラオケ装置であるかをチェックし、正規の携帯カラオケ装置であると判断したときのみMP3データの書き込みを行うようにしている。これにより、MP3データの不正な読み出しを防止することができる。正規の携帯カラオケ装置であるか否かの判断は、携帯カラオケ装置2側にIDコードを記憶しておき、据置型カラオケ装置1がこのIDコードを読み出してチェックするなどの方式が考えられる。
【0036】
上記実施形態における携帯カラオケ装置は、カラオケ演奏音を再生して歌唱するためのみの装置であったが、さらにゲーム機能を付加することにより、より楽しく多様に利用できる装置を実現することができる。以下に示す実施形態は、ゲーム機能を付加した携帯カラオケ装置を含むカラオケシステムを示している。
【0037】
この携帯カラオケシステムの携帯カラオケ装置は、上記第1の実施形態の携帯カラオケ装置のカラオケ演奏音再生機能に加えてゲーム機能を備えている。実行できるゲーム機能は、カラオケ歌唱を採点する採点ゲーム、キャラクタを育てる飼育ゲーム、英会話学習ゲームなどである。採点ゲームや英会話学習ゲームは、飼育ゲームと連動しており、採点ゲームの実行回数や点数、および、英会話ゲームの実行回数や点数でキャラクタの成長度合いが制御される。各ゲームプログラムは、据置型カラオケ装置1からダウンロードされる。そして、携帯カラオケ装置が次の機会に据置型カラオケ装置に接続されたとき、ゲーム結果等がログとして据置型カラオケ装置に吸い上げられる。ログを吸い上げた据置型カラオケ装置が、このログを配信センタにアップロードすることで、携帯端末装置の利用状況を配信センタが統括管理することが可能になる。
【0038】
図3は同携帯カラオケシステムの据置型カラオケ装置のブロック図である。この図において図1に示した据置型カラオケ装置と同一の構成の部分は同一番号を付して説明を省略する。このカラオケ装置は、楽曲データメモリ10に加えてログメモリ25およびゲームメモリ26を備えている。これら楽曲データメモリ10、ログメモリ25およびゲームメモリ26は単一のハードディスクで構成してもよい。ログメモリ25は、このカラオケ装置における各カラオケ曲の演奏履歴や接続される携帯カラオケ装置における各カラオケ曲の演奏履歴などを記憶する。ゲームメモリ26は、各種ゲームプログラムや飼育ゲーム用のキャラクタデータを記憶する。このゲームプログラムやキャラクタデータは、このカラオケ装置で実行されるのでなく携帯カラオケ装置にロードするためのものである。
【0039】
なお、この据置型カラオケ装置は、図示しない通信手段を備えており配信センタと交信して楽曲データやゲームプログラムのダウンロード、ログデータのアップロードを行う機能を備えている。
【0040】
利用者がカラオケ曲をリクエストすると、カラオケ装置は、その曲の楽曲データを楽曲データメモリ10から読み出してカラオケ曲の演奏を実行する。このとき、この曲を1回演奏した旨のログデータをログメモリ25に書き込む。そしてこのとき、書込・読込部27に携帯カラオケ装置2が接続されていれば、上記カラオケ曲の演奏音をMP3データ化して携帯カラオケ装置2に書き込む。上記MP3データには、カラオケ演奏音とともに再生制限情報、曲名情報、曲番号情報、歌詞情報、ガイドメロディ情報などが書き込まれている。これらの情報は楽曲データメモリ10に記憶されているこの曲の楽曲データから分離抽出したものである。そして、キャラクタデータをこのMP3データに対応づけて携帯カラオケ装置2に書き込む。このキャラクタデータは、各カラオケ曲のそれぞれに対応させて個別に書き込んでもよく、1回の据置型カラオケ装置の利用について1つのキャラクタデータを書き込むようにしてもよい。
【0041】
利用者は、携帯カラオケ装置2を据置型カラオケ装置1から取り外してカラオケ演奏およびゲームを行う。そして、次の機会に携帯カラオケ装置2が据置型カラオケ装置1の書込・読込部27に接続されたとき、書込・読込部27は、携帯カラオケ装置2からカラオケ曲の演奏やゲーム結果などのログデータを読み出してログメモリ25に書き込む。ログメモリ25に記憶されているログデータは、配信センタと交信したとき配信センタに対して送信される。
【0042】
図4は上記据置型カラオケ装置に接続される携帯カラオケ装置の外観図、図5は同携帯カラオケ装置のブロック図である。図5のブロック図において図2に示す携帯カラオケ装置と同一構成の部分は同一番号を付して説明を省略する。図4(A)に示すように、この携帯カラオケ装置は携帯ゲーム機に似た形状をしており、ケース表面に液晶のディスプレイ50およびコントローラ51を備えている。コントローラ51は、移動スイッチ51aおよびシュートボタン51bからなっている。移動スイッチ51aは、ディスプレイ50に表示されるカーソルやキャラクタを上下左右に移動させるためのキースイッチである。シュートボタン51bはゲーム時に弾を撃ったりメニュー画面上でカーソルが指しているメニューを選択するためのボタンスイッチである。
【0043】
ケースの上面には据置型カラオケ装置1と接続するためのコネクタ52が設けられている。コネクタ52はメスコネクタ52aおよびオスコネクタ52bからなっている。メスコネクタ52aは据置型カラオケ装置1に対してデータを送信するためのコネクタであり、オスコネクタ52bは据置型カラオケ装置1からデータを受信するためのコネクタである。また、ケースの底面には、ヘッドホン35や首掛けマイク36を接続するためのジャック53、54が設けられている。
【0044】
同図(B)は、ディスプレイ50におけるメニュー画面の表示例を示している。また、同図(A)の外観図におけるディスプレイ50は、採点ゲーム時のアドバイス画面の表示例を示している。同図(B)において、画面中央にはダウンロードされたキャラクタが表示されている。画面の上下には、カラオケ、状態、食事、ゲーム、キャラ、時計などのモード選択のためのメニューが表示され、現在は食事の位置にカーソルが移動している。この状態でシュートボタン51bをオンすると、現在表示されているキャラクタに対して食事を与えることができる。
【0045】
また、カラオケの位置にカーソルを移動してシュートボタン51bをオンすると、カラオケモードになり、曲選択画面が表示される。利用者がコントローラ51を用いて曲を選択するとその曲を再生する。そして、カラオケ曲の演奏時には自動的に採点ゲームが実行される。採点ゲームは、マイク36から入力される歌唱音声がカラオケ演奏音とどの程度一致しているかによって得点を割り出すゲームであり、ゲーム途中に同図(A)に示すようなアドバイス画面を表示する機能も有している。この採点ゲームはデコードされたカラオケ演奏音をそのまま用いてもよく一緒に記憶されているガイドメロディデータを用いてもよい。採点ゲームが終了すると、その得点によってキャラクタの成長度合いが制御される。
【0046】
カーソルをゲームの位置に移動してシュートボタン51bをオンすると、ゲームモードになり図7に示すような英会話ゲームが実行される。この英会話ゲームは、ディスプレイ50に表示された英会話の問題に対して、利用者がマイク36から回答の音声を入力すると、この音声を音声認識部44で認識し、この認識結果に基づいて回答の正誤を判定して、これに対応する画面をディスプレイ50に表示するものである。ゲームはこの英会話ゲームに限定されない。英会話ゲームが終了すると、その得点によってキャラクタの成長度合いが制御される。このゲームは、同図に示すように、表示される英会話の設問に対して答えを音声入力するとその答えの正誤に応じた表示および音声が出力されるものである。
【0047】
カーソルをキャラの位置に移動してシュートボタン51bをオンすると、現在のキャラクタの状態が表示される。また、複数のキャラクタが据置型カラオケ装置から記録されている場合には、順次表示するキャラクタを切り換える。カーソルを状態の位置に移動してシュートボタン51bをオンすると、現在表示されているキャラクタの状態を表示する。キャラクタの状態とは、キャラクタがどの程度大きくなったかを示す成長度、キャラクタがどの程度利用者に馴染んでいるかを示すなじみ度、キャラクタがどの程度機嫌がいいかを示す満足度、キャラクタのストレスの程度を示すストレス度などである。また、カーソルを時計の位置に移動してシュートボタン51bをオンすると、ディスプレイ50に現在時刻が表示される。
【0048】
図5において、接続部30にはMP3データメモリ31のほかログメモリ41、ゲームメモリ42が接続されている。ログメモリ41は、この携帯カラオケ装置におけるカラオケ曲の演奏すなわちカラオケ演奏音の再生履歴やゲームの経過を記憶するメモリである。また、ゲームメモリ42はゲームプログラムやキャラクタデータなどを記憶するメモリである。このゲームプログラムやキャラクタデータは接続部30を介して据置型カラオケ装置1からダウンロードされる。セレクタ38は、前記コントローラ51を含み、モード選択操作や選曲操作を制御部40に伝達する。制御部40は、マイコンで構成されており、セレクタ38の操作に応じた動作を実行するとともにゲームメモリ42から読み出したゲームプログラムを実行する。表示部43は前記ディスプレイ50を含んでいる。
【0049】
また、マイク36から入力された歌唱音声は、音声認識部44にも入力される。音声認識部44は、歌唱音声の音高などを検出するとともに、英会話の発音パターンを検出する機能も有している。検出内容は制御部40に入力される。
【0050】
また、上述したようにMP3データには歌詞情報が埋め込まれているため、デコーダ32は、カラオケ演奏音をデコードするとき、同時にこの歌詞データをデコードして制御部40に入力する。制御部40は、この歌詞データを文字パターンに展開して表示部43に表示する。また、MP3データ中のガイドメロディデータが埋め込まれている場合には、デコーダ32は、このとき同時にガイドメロディデータを読み出す。このガイドメロディデータは、採点やガイドメロディの発生に用いることができる。
【0051】
図6は、据置型カラオケ装置1から携帯カラオケ装置2にロードされるデータを示す図である。据置型カラオケ装置1から携帯カラオケ装置2には、MP3データ、キャラクタデータ、ゲームプログラム(クイズデータ)などがロードされる。MP3データには、圧縮されたカラオケ演奏音データとともに再生制限情報、曲名情報、曲番号情報、歌詞情報、ガイドメロディ情報が含まれている。また、キャラクタデータは、キャラクタの種々の表情や成長度合いを示す複数のグラフィックデータ、音声出力データ、成長等の条件データなどからなっている。このキャラクタデータやゲームプログラム(クイズデータ)は、1種類のみロードしてもよく、各MP3データに対応させて複数ロードするようにしてもよい。
【0052】
なお、この例では据置型カラオケ装置から携帯カラオケ装置にキャラクタデータをダウンロードするようにしているが、携帯カラオケ装置に事前に複数のキャラクタデータを記憶しておき、書き込まれる曲に応じてそのなかから1つまたは複数を選択するようにしてもよい。
【0053】
図8は同携帯カラオケ装置の動作を示すフローチャートである。最初にメニュー画面を表示する(s1)。利用者がコントローラ51を操作してカラオケ、ゲーム、キャラクタ関係のモードを選択するかをs2、s3、s4で判断する。
【0054】
カラオケモードが選択された場合には(s2)、MP3データメモリ31に記憶しているMP3データのリストを表示する(s10)。このリストは曲名や曲番号などのリストである。利用者がこのなかから再生したいカラオケ曲を選択すると(s11)、その曲のMP3データを順次読み出してデコードし演奏音を再生するとともに、歌詞を表示する(s12)。これと並行してマイク36から歌唱音声が入力されるため、この歌唱音声の音高を音声認識部44から取り込み、その音高がガイドメロディの音高と一致しているかの採点動作を実行する(s14)。この採点の内容に応じてアドバイス画面を表示する(s15)。そしてカラオケ演奏が終了すると、最終的な採点結果に基づいてキャラクタの成長度などを制御する(s16)。
【0055】
一方メニュー画面でゲームモードが選択されると(s3)、ゲームメモリ42に記憶しているゲームプログラムを実行する(s20)。そして、ゲームが終了すると、ゲームの得点を算出し(s21)、この得点に基づいてキャラクタを制御する(s22)。なお、上記採点ゲームの採点結果に基づくキャラクタ制御およびこのゲームの得点に基づくキャラクタの制御はディスプレイ50にキャラクタを表示しながら行ってもよく、表示せずにデータのみを更新するようにしてもよい。表示しない場合でも次の機会にキャラクタを表示するとき、成長度などが更新されたキャラクタが表示されるため、表示制御をしていることに変わりはなく、この場合も本願発明の「表示手段の表示を制御する」ことに含まれる。また、キャラクタ関係のモード(キャラ、状態、食事)が選択されるとこれに対応する処理を実行する(s23)。
【0056】
なお、上記フローチャートでは採点結果や得点に基づいてキャラクタを制御するようにしているが、歌唱回数やゲーム回数に基づいてもキャラクタを制御するようにしてもよい。
【0057】
また、図2および図4のブロック図は、携帯カラオケ装置の機能をブロック化しているが、これをコンピュータシステムで構成する場合には図9に示すような構成になる。この場合には、デコーダ32はCPUの機能としてソフトウェア的に実現する。
【0058】
また上記実施形態の携帯カラオケ装置では、利用者がヘッドホン35で再生音を聞きながら首掛けマイク36で歌唱するようにしているが、ヘッドホン用ジャック53をラジカセやステレオに接続してスピーカでカラオケ演奏音を再生しながら、そのラジカセやステレオに接続されたマイクで歌唱するようにすることも可能である。すなわち、携帯カラオケ装置をオーディオ媒体として用い、他のオーディオ装置でカラオケ演奏音を再生することも可能である。この場合でも、あくまでMP3データは外部に出力せず、アナログ信号に変換したカラオケ演奏音のみを外部に出力することで曲の著作権を保護することができる。
【0059】
また、MP3データに埋め込まれているガイドメロディデータを用いてガイドメロディを合成して発音させることも可能である。すなわち、カラオケ演奏音はMP3エンコードして記憶されているが、これが全くのガイドメロディのないカラオケの場合、歌唱しにくい場合がある。このような場合に、携帯カラオケ装置側でガイドメロディのみを合成してカラオケ演奏音とともに、または、ガイドメロディのみを単独に出力できるようにしてもよい。すなわち、切換により、カラオケ演奏音のみ、カラオケ演奏音+ガイドメロディ、ガイドメロディのみの3種類の音声出力ができるようにすればい。この場合において、ガイドメロディはそれほど音質を考慮する必要がないため、極めて簡略な発音数1・1音色のチープな音源でよく、あるいは制御部でソフト的に合成してもよく、装置の大型化につながることはない。
【0060】
なお、携帯カラオケ装置で実行されるゲームは、上記採点ゲーム、英会話ゲーム、飼育ゲームに限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】この発明の第1の実施形態であるカラオケシステムの据置型カラオケ装置のブロック図
【図2】同カラオケシステムの携帯カラオケ装置のブロック図
【図3】第2の実施形態であるカラオケシステムの据置型カラオケ装置のブロック図
【図4】同第2の実施形態であるカラオケシステムの携帯カラオケ装置の外観図
【図5】同携帯カラオケ装置のブロック図
【図6】同携帯カラオケ装置に記憶されるMP3データの構成図
【図7】同携帯カラオケ装置で実行されるゲームの例を示す図
【図8】同携帯カラオケ装置の動作を示すフローチャート
【図9】同携帯カラオケ装置をコンピュータシステムで構成した場合のブロック図
【符号の説明】
【0062】
1…据置型カラオケ装置、2…携帯カラオケ装置、
10…楽曲データメモリ、12…楽音合成部、13…エフェクタ、21…レコーディング部、22…MP3エンコード部、23…書込部、
31…MP3メモリ、32…デコーダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮されたカラオケ演奏音を含む圧縮曲データを記憶する記憶手段と、カラオケ演奏音の音響出力履歴のログデータを記憶するログ記憶手段と、前記記憶手段から読み出した圧縮曲データを伸長してカラオケ演奏音を音響出力する再生手段と、を備えた携帯カラオケ装置と、
カラオケ演奏音を合成するための楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、楽曲データに基づいてカラオケ演奏音を合成する楽音合成手段と、合成されたカラオケ演奏音を音響出力する出力手段と、合成されたカラオケ演奏音を圧縮して圧縮曲データを生成する圧縮手段と、前記携帯カラオケ装置の記憶手段に圧縮曲データを書き込み、前記携帯カラオケ装置のログ記憶手段からログデータを読み出す書込読込手段と、前記書込読込手段が読み出したログデータを記憶するデータ記憶手段と、前記楽曲データをダウンロードし、前記ログデータをアップロードする通信手段と、を備えた据置型のカラオケ装置と、
前記据置型のカラオケ装置と交信して、前記楽曲データ及び前記ログデータを送受信する配信センタと、
からなる携帯カラオケシステム。
【請求項2】
前記携帯カラオケ装置は、表示手段と、ユーザ操作及び歌唱音声が入力される入力手段と、ゲームプログラムを実行して、前記入力手段からの操作入力に応じた内容を前記表示手段に表示させる制御手段と、を備え、さらに、
前記記憶手段でゲームプログラムを記憶し、
前記ログ記憶手段でゲームプログラムの実行結果のログデータを記憶し、
前記据置型のカラオケ装置は、さらに、
前記携帯カラオケ装置が接続されると、前記書込読込手段で、ゲームプログラムを前記記憶手段に書き込み、前記ゲームプログラムを前回前記記憶手段に書き込んだ携帯カラオケ装置が接続されると、前記ログ記憶手段からログデータを読み出し、
前記データ記憶手段でさらにゲームプログラムを記憶し、
前記通信手段でさらに前記ゲームプログラムをダウンロードし、
前記配信センタは、さらに、前記据置型のカラオケ装置と交信して、ゲームプログラムを送信する請求項1に記載の携帯カラオケシステム。
【請求項3】
前記記憶手段は、前記圧縮曲データと、この圧縮曲データに対応付けられたゲームプログラム用のキャラクタデータを記憶し、
前記制御手段は、カラオケ歌唱を採点する採点ゲームのゲームプログラムを実行して前記入力手段から入力された歌唱音声を採点し、この採点結果に応じて表示を制御したキャラクタを前記表示手段に表示させる請求項2に記載の携帯カラオケシステム。
【請求項4】
前記圧縮手段は、カラオケ演奏音を圧縮したデータを生成するとともに、このデータ中に再生制限情報、曲名情報、曲番号情報、歌詞情報、ガイドメロディ情報の全部または一部を埋め込んだ圧縮曲データを生成する手段である請求項1乃至3のいずれかに記載の携帯カラオケシステム。
【請求項5】
前記携帯カラオケ装置は、前記再生制限情報に基づいて再生回数または再生期間を制限する手段を備えた請求項1乃至5のいずれかに記載の携帯カラオケシステム。
【請求項6】
圧縮されたカラオケ演奏音を含む圧縮曲データ及びゲームプログラムを供給する装置に接続されると、これら圧縮曲データ及びゲームプログラムを読み込む読込手段と、
前記圧縮曲データ及びゲームプログラムを記憶する記憶手段と、
カラオケ演奏音の音響出力履歴、及びゲームプログラムの実行結果のログデータを記憶するログ記憶手段と、
表示手段と、
ユーザの操作及び歌唱音声が入力される入力手段と、
前記記憶手段から読み出した圧縮曲データを伸長してカラオケ演奏音を音響出力する再生手段と、
前記記憶手段から読み出したゲームプログラムを実行して、前記入力手段からの入力に応じた内容を前記表示手段に表示させ、前記ログデータを前記ログ記憶手段に記憶させる制御手段と、
を備えた携帯カラオケ装置。
【請求項7】
カラオケ演奏音を合成するための楽曲データを記憶する楽曲データ記憶手段と、
楽曲データに基づいてカラオケ演奏音を合成する楽音合成手段と、
合成されたカラオケ演奏音を音響出力する出力手段と、
合成されたカラオケ演奏音を圧縮して圧縮曲データを生成する圧縮手段と、
請求項6に記載の携帯カラオケ装置を接続し、圧縮曲データ及びゲームプログラムを前記記憶手段に書き込み、接続された携帯カラオケ装置のログ記憶手段からログデータを読み込む書込読込手段と、
前記ログデータを記憶するログデータ記憶手段と、
ゲームプログラムを記憶するゲームデータ記憶手段と、
前記楽曲データ及びゲームプログラムを配信センタからダウンロードし、前記ログデータを配信センタにアップロードする通信手段と、
を備えた据置型のカラオケ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−233926(P2008−233926A)
【公開日】平成20年10月2日(2008.10.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−117778(P2008−117778)
【出願日】平成20年4月28日(2008.4.28)
【分割の表示】特願平11−145932の分割
【原出願日】平成11年5月26日(1999.5.26)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】