説明

捻り形状スタック

【課題】 複数の搬送トレイを積層した際に、スタック同士の過剰な嵌まり込みを防止する捻り形状スタックを提供する。
【解決手段】 矩形板状体24を搬送するための多段に積層することが可能な搬送トレイ101に設けられる、有底孔状の捻り形状スタック1であって、搬送トレイの平面101’に設けた開口部30と、開口部30から下方に延在する側部32と、側部32の下端に設けた底部31とを備え、開口部30は、水平方向系外に突出する突出開口部30aおよび水平方向系内に窪む切欠開口部30bを有する一方、底部31は、水平方向系外に突出する突出底部31aおよび水平方向系内に窪む切欠底部31bを有し、側部32は、スタック1の軸線周りに捻り形状を形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、捻り形状スタック、この捻り形状スタックを備えた矩形板状体用搬送トレイ、およびこの矩形板状体用搬送トレイと矩形板状体とを備えた搬送トレイキットに関する。本発明の捻り形状スタックは、その軸心周りでのひねり(捻り)によって、開口部と、底部との形態が異なっている。
【背景技術】
【0002】
従来から、モバイル液晶パネルのような比較的小さい表示素子を搬送する際、液晶パネル等を搬送トレイ上に乗せたのち、搬送トレイを多段に積層して搬送し、これにより、搬送時に起こりうる液晶パネル等(特に、液晶パネルガラス面や偏光板)の損傷を防止している。このように積層した上段の搬送トレイは、下段搬送トレイの蓋としても機能しており、最上段の搬送トレイは、液晶パネル等を収納せずに、蓋としての役割のみを果たしている〔図8、参照〕。
このような搬送トレイは、金型を用い、ポリプロピレンなどのプラスチック材料を真空成形した真空成形品である。また搬送トレイは、その中央において液晶パネル等を収納するための凹部状の収納部を備えると共に、主としてその周囲において、底部を有する孔形態のスタックを備えている。
このようなスタックとして、以下の特許文献1(以下、文献1)は、積層状態で下方から見て平面視十字形の底部を有するスタックを提案し、その段落番号0055において、離反のしやすさ(作業性)および位置固定性を考慮したとき、…(中略)…十字形が一番好適と判断したと、称している。
しかしながら、このような十字形スタックは、上側スタックの下側スタックへの嵌まり込みが非常に大きいことが判明した。このような過剰の嵌まり込みが起こると、第1に、上側トレイの底部が下側トレイの表示素子(液晶パネル)に接触して、表示素子を損傷させ、第2に、嵌まり込んだスタックを離反する作業が、(通常多数のスタックが存在するため)非常に繁雑となり、第3に、嵌まり込んだスタックを離反する作業を行った際に、搬送トレイの弾性のため、表示素子が搬送トレイから落下損傷する問題がある。
このような問題解決のため、特許文献2(以下、文献2)は、平面視Y字状の形態を有する底部と、この底部を構成する底面に対して略垂直な側面とを備える孔形態のゼロテーパスタックの側面に、かかる底面に対して略垂直な方向に直線状の角部が形成された構成を採用することにより、嵌まり抵抗力を増大させて、スタックの過剰な嵌まり込みを緩和ないし回避する旨、開示する。
以上のような技術分野では、過剰な嵌まり込みに関し、更なる改善や別法による改善が要望されている。
【0003】
【特許文献1】特開平11−198938号公報
【特許文献2】特開2008−179416号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
当該分野の前記要望に鑑み、本発明の課題は、複数の搬送トレイを積層した際に、スタック同士の過剰な嵌まり込みを防止する捻り形状スタックを提供することである。
【課題を解決するための手段および効果】
【0005】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、有底孔状のスタックに関し、その側部を、軸心周りに捻り形状に形成することによって、開口部と底部との形態を、軸心を中心に回転させた回転対称形態とすることにより、トレイを積層した際、上トレイ・底部の下トレイ・開口部への嵌まり込みを実質的に完全に防止でき、これにより前記課題を解決できることを見出し、この知見に基づき、本発明が完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、矩形板状体を搬送するための多段に積層することが可能な搬送トレイに設けられる、有底孔状の捻り形状スタックであって、
前記搬送トレイの平面に設けた開口部と、前記開口部から下方に延在する側部と、前記側部の下端に設けた底部とを備え、
前記開口部は、水平方向系外に突出する突出開口部および水平方向系内に窪む切欠開口部を有する一方、前記底部は、水平方向系外に突出する突出底部および水平方向系内に窪む切欠底部を有し、
前記側部は、当該スタックの軸線周りに捻り形状を形成していることを特徴とする捻り形状スタックを提供する。
既知のスタックは、突出側部と切欠側部の境界を形成する稜線部が底部を構成する底面に対し、略垂直であって、スタックの軸線と平行に延在するものである。
本発明によれば、このような稜線部をスタックの軸線有底孔状のスタックに関し、その側部を軸心周りでの捻り形状に形成することによって、開口部と底部との形態を、軸心を中心に回転させた形態とすることにより、トレイを積層した際、上トレイ・底部形態が下トレイ・開口部形態と重なり合うことなく、これにより嵌まり込みを実質的に完全に防止できという、技術的効果を奏することができたのである。
【0006】
好適には、前記側部は、前記突出開口部に連なる突出側部および前記切欠開口部に連なる切欠側部を有し、前記捻り形状は、かかる突出側部と切欠側部との境界を構成する稜線部を、前記底部を構成する底面に対して傾斜させることによって形成されており、また、前記突出開口部および前記突出底部は、頂点を有する一方、前記切欠開口部および前記切欠底部は、底点を有し、前記突出底部と、これに対応する突出開口部に隣り合う切欠開口部との軸線周りの平面視位置関係は、かかる突出底部の頂点とかかる切欠開口部の底点とが、一致している。
【0007】
また本発明は、その第2の態様として、本発明の捻り形状スタックを備えることを特徴とする矩形板状体用搬送トレイを提供する。
さらに本発明は、その矩形板状体用搬送トレイと、この矩形板状体用搬送トレイに収納される矩形板状体とを含んでなることを特徴とする搬送トレイキットを提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
前記したように、本発明は、矩形板状体(24)を搬送するための多段に積層することが可能な搬送トレイ(101)に設けられる、有底孔状の捻り形状スタック(1)であって、
前記搬送トレイの平面(101’)に設けた開口部(30)と、前記開口部から下方に延在する側部(32)と、前記側部の下端に設けた底部(31)とを備え、
前記開口部は、水平方向系外に突出する突出開口部(30a)および水平方向系内に窪む切欠開口部(30b)を有する一方、前記底部は、水平方向系外に突出する突出底部(31a)および水平方向系内に窪む切欠底部(31b)を有し、
前記側部は、当該スタックの軸線周りに捻り形状を形成していることを特徴とする捻り形状スタックを提供する〔添付の図1等、参照〕。
ここで、被搬送物となる「矩形板状体」とは、高機能装置などを言い、表示装置、例えば液晶パネル、特にモバイル液晶パネルなどの矩形板状体のみならず、リード配線を形成したテープ状の絶縁フィルムにLSIベアチップを搭載しリードと接続したテープキャリアパッケージ(TCP)を、液晶パネルに実装したTCP付き液晶パネルや、液晶パネルにプリント基板を実装したプリント基板付き液晶パネルのように、付属物を備えた矩形板状体も包含される。
矩形板状体用搬送トレイ(以下、搬送トレイ)は、上方に開口した皿状の形態を有し、矩形板状体を収納して、搬送するためのものであり、ポリプロピレンやポリスチレンなどのシート状の樹脂材料を、金型を用いて真空成形した成形品をいう。
本明細書において、「上方/下方」、「水平方向/垂直方向」および「平面視」なる用語は、本発明の搬送トレイを多段に積層した状態を基準とする。したがって、「平面視」なる用語は、上方または下方のいずれかから見た状態を基準とする。
【0009】
次に、添付の図面を参照しながら、本発明を実施するための最良の形態を説明することにより、本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これら実施形態等に限定されるものではない。なお、添付の図面において、同じ要素については、場合により図面中の番号を省略すると共に、その説明を省略した。
【0010】
−捻り形状スタック1…実施形態−
図1は、本発明の捻り形状スタックの実施形態を示す、下方から見た斜視図であり、搬送トレイ等は省略している。図2は、図1に示した捻り形状スタックに関し、その開口部および底部の平面視における位置関係を、下方から見た模式図である。
捻り形状スタック1は、トレイ101の平面101’〔図5、参照〕に設けた開口部30と、この開口部30から下方〔図1中、上方〕に延在する筒状の側部32と、この側部32の下端〔図1中、上端〕に設けた底部31とを備え、中空の有底孔状に形成される。
<開口部30>
開口部30は、水平方向系外に突出する3つの突出開口部30aおよび水平方向系内に窪む3つの切欠開口部30bを備え、平面視Y字状の形態を有する〔図1および図2、参照〕。このY字状形態は、仮想円37から、この仮想円37の中心から略等しい距離であってかつ略等しい平面視角度に各中心を有する所定半径の各円の各円弧部分を切欠した形態である。
<側部32>
側部32は、開口部30から下方に延在して、開口部30と底部32とを連結しており、また、突出開口部30aに連なる3つの突出側部33と、切欠開口部30bに連なる3つの切欠側部34とを備える。この側部32は、スタック1の軸線(すなわち、開口部30および底部31の中心を通る軸線)周りに捻り形状を形成しており、かかる捻り形状は、突出側部33と切欠側部34との境界を形成する稜線部34を、底部32を構成する底面に対して傾斜させることによって形成される。この傾斜に関し、傾斜方向は、軸線の時計周りでも、反時計まわりであってもよい。また、かかる稜線部34は、軸線周りのらせん形状の一部を構成する曲線とも言える。さらに、側部32の稜線部34は、製造を容易にする観点から曲線状であることが好ましいが、稜線部34を直線状に形成することも可能である。傾斜とは、既知の非捻り形状スタックの場合のように稜線部が底面に対して垂直であることを除く趣旨である。
なお、稜線部34は、突出底部31aと切欠底部31bとの側部32との交点と、突出開口部30aと切欠部開口部31bとの側部32との交点とを結ぶ。
なおまた、3つの突出側面部33および3つの切欠側面部35は、各々、同じ表面積を有する。このように同じ形態の側面部33,35を有することにより、スタック1の機械的強度が安定する。
【0011】
<<捻り形状>>
実施形態の捻り形状は、底部31と開口部30との位置関係を回転対称形態として、次のように規定することもできる。
図2に示すように、突出底部31aと、これに対応する突出開口部30aとの軸線周りの位置関係は、前者の頂点311aと、後者の頂点301aとが、60度のずれを生じている〔図2のθ1〕。同様に60度の角度のずれによって、突出底部31aと、これに対応する突出開口部30aに隣り合う切欠開口部30aの軸線周りの位置関係は、前者の頂点311aと後者の底点301bとが、一致しており、同様に、底点311bと、頂点301aとは一致する。なお、「突出底部31aと、これに対応する突出開口部30a」とは、前記したように稜線部34によって結ばれている。
このように、底部31の外縁に沿って水平方向に延在する突出底部と切欠底部との組合せ形状と、開口部30の外縁に沿って水平方向に延在する突出開口部と切欠開口部との組合せ形状とは、平面視において互いに重なり合わないように、外周方向の所定の位置ずれが生じている。これによって、積層状態において上下のスタック1同士の嵌まり込みを確実に防止でき、スペーサとして機能することができる。
この実施形態のように、突出底部31aと、これに対応する突出開口部30aに隣り合う切欠開口部30bに関し、前者の底点と、後者の頂点とが一致するような捻り形状を形成する前記軸線周りの捻り角度は、突出部(切欠部)の数をNとすると、360度×(1/2)×(1/N)として算出され、この実施形態ではN=3であるから、捻り角度は、60度である。なお、Nは、2以上の正の整数である。
<底部31>
前記開口部30と同様に、底部31は、水平方向系外に突出する3つの突出底部31aおよび水平方向系内に窪む3つの切欠底部31bを備え、平面視Y字状の形態を有し〔図1および図2、参照〕、このY字状形態は、仮想円37から、この仮想円37の中心から略等しい距離であってかつ略等しい平面視角度に各中心を有する所定半径の各円の各円弧部分を切欠した形態である。
なお、突出底部31aと切欠底部31bと、側部32との境界に相当するエッジ部31cは鋭角に尖っているが、必ずしも鋭角である必要はない〔図1の黒丸部分、参照〕。
【0012】
<スタックの製法>
この実施形態用の金型は、例えば直径12mmの平面視円形のベース金型部分(即ち、円柱部分)から切削処理により形成したものであり、真空成形後に、成形品を円周方向に回転させながら金型を離型することにより、側部32の捩れ形状を得ることができる。また、分離型の金型を用いれば、トレイ上に複数のスタックが存在する場合であっても容易に離型することができる。
【0013】
−捻り形状スタック1…変形例−
図3は、図1の捻り形状スタックの変形例を示す、下方から見た斜視図であり、図4は、図3に示したスタックの各変形例に関し、その開口部および底部の平面視における位置関係を、下方からみた模式図である。
図3の(a)は、N=2で捻り角度が90度である〔図4のθ2〕変形例に相当し、図3の(b)は、N=4で捻り角度45度〔図4のθ3〕であるの変形例に相当し、前者は、平面視I字状である一方、後者は、平面視十字状である。これら変形例は、前記実施形態と同様に、突出底部31aと、これに対応する突出開口部30aに隣り合う切欠開口部31bに関し、前者の底点と、後者の頂点とが一致する〔図4、参照〕。
【0014】
−矩形板状体用搬送トレイ101…実施形態−
図5は、図1に示した捻り形状スタックの実施形態を備えた本発明の矩形板状体用搬送トレイの実施形態を示す平面図であり、図6は、この矩形板状体用搬送トレイを複数積層した状態における捻り形状スタックの拡大側面図である。
この実施形態の搬送トレイ101は、平面視略長方形の形態を有し、スペーサとして機能する本発明の捻り形状スタック1と、積層状態保持用として機能する非捻り形状スタック2と、複数の矩形板状体用収納部6とを備える。
<捻り形状スタック1>
図6において、捻り形状スタック1は、開口部30-1と、底部31-1とを有し、このスタック1を有するトレイの上下に他のトレイが積層されている。捻り形状スタック1は、その開口部301が上トレイ1の底部31-0と当接する一方、その底部30―1が下トレイ1の開口部30−2と当接しており、上下のトレイを間隔Sで保持し、スペーサとして機能する。
スタック1の平面101’に対する側壁のテーパ角度は、90度であって、いわゆるゼロテーパスタックであるが、通常のテーパであっても、また逆テーパスタックであってもよい。
<非捻り形状スタック2>
非捻り形状スタック2は、平面視略長方形状の搬送トレイ101の各辺に沿って設けられており、捻り形状スタック1を設けた領域の外方に位置している。非捻り形状スタック2は、例えば、前記文献2に開示されたゼロテーパスタックを使用可能であるが、これに限定されるものではなく、上下間におけるスタック同士の嵌まり込みにより搬送トレイ101の積層状態を保持する機能を有する公知の各種スタックを用いることができる。この実施形態の搬送トレイ101は、捻り形状スタック1により、積層された搬送トレイ101同士の間隔を確実に保つことができるため、上下の非捻り形状スタック2同士が過剰に嵌まり込むことを確実に防止することができる。
<矩形板状体用の収納部6>
矩形板状体用の収納部6は、テーパ角度95度のテーパ付きの凹部であり、矩形板状体24として、プリント基板付き液晶パネル24を収納することができる〔図7〕。この液晶パネル24は、液晶パネル本体21と、プリント基板22と、タブ23とを備える。
<他の要素>
搬送トレイ101は、他の要素として、平面視長方形の4つ隅部3,4を備える〔図5、参照〕。3つの隅部4は、直線状であり、他の1つの隅部3は円弧状の形態を形成し、これにより、非対称形の搬送トレイ101を積層する際に、その方向を容易に決定することができる〔図5〕。また、搬送トレイ101は、他の要素として、その外周にリブ7を備え、この外周である縁部5を補強することができる。また、収納部6の周辺には、矩形板状体24を搬送トレイに収容するため、および搬送トレイに収容された矩形板状体24を取り出すための凹部状の指抜き部8を設け〔図7〕、これにより、矩形板状体24の収容/取り出しが容易になる。
【産業上の利用可能性】
【0015】
本発明の搬送トレイ101は、例えば、次のように利用される。図8は、本発明の矩形板状体用搬送トレイを包装するまでの過程を示す斜視図である。
まず、矩形板状体としての液晶パネル24を搬送トレイ101上に載置し、載置した搬送トレイ101を多段に積層し、積層した搬送トレイ101を、段ボール箱41,42で二重に包装する。包装した積層搬送トレイ101は、工場内の物流や、工場間の物流や、海外への出荷などに適用することができる。なお、多段に積層した搬送トレイ101は、アルミニウム箔で包んで、その内部を脱気した後、段ボール箱41,42に箱詰めすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の捻り形状スタックの実施形態を示す、下方から見た斜視図。
【図2】図1に示した捻り形状スタックに関し、その開口部および底部の平面視における位置関係を、下方から見た模式図。
【図3】図1の捻り形状スタックの変形例を示す、下方から見た斜視図。
【図4】図3に示したスタックの各変形例に関し、その開口部および底部の平面視における位置関係を、下方からみた模式図。
【図5】図1に示した捻り形状スタックの実施形態を備える本発明の矩形板状体用搬送トレイの実施形態を示す平面図。
【図6】図5に示した矩形板状体用搬送トレイを複数積層した状態における捻り形状スタックの拡大側面図。
【図7】図5に示した矩形板状体用搬送トレイの収納部に矩形板状体(プリント基板付き液晶パネル)を収納した状態を示す、上方から見た平面図。
【図8】本発明の矩形板状体用搬送トレイを包装するまでの過程を示す斜視図。
【符号の説明】
【0017】
1:捻り形状スタック 24:矩形板状体 30:開口部 30a:突出開口部 30b:切欠開口部 31:底部 31a:突出底部 31b:切欠底部 101:矩形板状体用搬送トレイ 101’:平面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形板状体を搬送するための多段に積層することが可能な搬送トレイに設けられる、有底孔状の捻り形状スタックであって、
前記搬送トレイの平面に設けた開口部と、前記開口部から下方に延在する側部と、前記側部の下端に設けた底部とを備え、
前記開口部は、水平方向系外に突出する突出開口部および水平方向系内に窪む切欠開口部を有する一方、前記底部は、水平方向系外に突出する突出底部および水平方向系内に窪む切欠底部を有し、
前記側部は、当該スタックの軸線周りに捻り形状を形成していることを特徴とする捻り形状スタック。
【請求項2】
前記側部は、前記突出開口部に連なる突出側部および前記切欠開口部に連なる切欠側部を有し、
前記捻り形状は、かかる突出側部と切欠側部との境界を構成する稜線部を、前記底部を構成する底面に対して傾斜させることによって形成されている請求項1記載の捻り形状スタック。
【請求項3】
前記突出開口部および前記突出底部は、頂点を有する一方、前記切欠開口部および前記切欠底部は、底点を有し、
前記突出底部と、これに対応する突出開口部に隣り合う切欠開口部との軸線周りの平面視位置関係は、かかる突出底部の頂点とかかる切欠開口部の底点とが、一致している請求項1記載の捻り形状スタック。
【請求項4】
請求項1記載の捻り形状スタックを備えることを特徴とする矩形板状体用搬送トレイ。
【請求項5】
請求項4記載の矩形板状体用搬送トレイと、この矩形板状体用搬送トレイに収納される矩形板状体とを備えることを特徴とする搬送トレイキット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−120650(P2010−120650A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−293327(P2008−293327)
【出願日】平成20年11月17日(2008.11.17)
【出願人】(593122789)ユーテック株式会社 (118)
【Fターム(参考)】