説明

授乳用ブラジャー

【課題】 本発明は、ブラジャーを装着したまま授乳を行うときに、ブラジャーを外したり、外すことによりブラジャーを脱落してしまうようなことになったり、乳房を大きく露呈しなければ授乳操作が出来ない状態となっていた。
【解決手段】 本発明は、左右一対のカップとこれらカップを支えるフロント布、サイド布と該サイド布より延びるバック布、ストラップなどより構成し、前記カップは夫々対峙する先端部分を下方より外方向に捲り空けるように開口するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右一対のカップの一部を前方に開くことにより、授乳時に乳房を大きく露呈することなく授乳することができるようにした授乳用ブラジャーに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、授乳を行う場合には、左右一対のカップを全て取り外すことにより乳房を露呈したり、カップを装着したまま前方のフックを解除して前方のみ大きく開口することにより乳房を露呈する方法がとられているのが殆どであった。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】 特開平7−42002
【0005】
【特許文献2】 実開平7−6217
【0006】
【特許文献3】 特開2009−68141
【0007】
【特許文献4】 特開2002−115104。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前記特許文献1では、上カップ部の上前側布をめくると上脇側布もめくれて乳頭が露出して授乳出きるようにしたものであって、決められただけの開口が決められず使用者の熟練を必要とした。
【0009】
前記特許文献2では、左右カップの先端に係止具17を設け、この係合関係によってブラジャーの前面を開口するようにしたもので、係止を解除するとブラジャーの前面から全てを開口することになり、必要以上に開口をすることになってしまう。
【0010】
前記特許文献3及び4は授乳時の母乳のこぼれを防ごうとするものであってカップを開閉して授乳しようとするものではない。
【0011】
本発明は、このような課題を解決し、授乳時に左右カップを取り外したり、前方を大きく開口したりして、乳房を大きく露呈することなく、安心して授乳することが出来る授乳用ブラジャーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、左右一対のカップとこれらカップを支えるフロント布、サイド布と該サイド布より延びるバック布、ストラップなどとより構成し、前記カップは夫々内側で対峙する先端部分を、夫々外方向に互いに捲り空けるように開口可能にしたことを特徴としている。
【0013】
前記左右のカップは、夫々の先端部分とフロント布部分とに係合手段を設け、この係合手段による係合或いは解除の手段により先端部分を開閉可能にしたことを特徴としている。
【0014】
前記係合手段は、フロントホック、フック、マジックテープなどを契合してその解除が出来る機能を備えたことを特徴としている。
【0015】
前記左右一対のカップは、夫々の下方部に支点部を有し、上方部をストラップ方向に捲り上げて片側或いは両側を夫々開口可能としたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、左右一対のカップと、これらカップを支えるフロント布、サイド布と、該サイド布より延びるバック布、ストラップなどと、より構成し、前記カップは夫々内側で対峙する先端部分を、夫々外方向に互いに捲り空けるように開口可能にしたので、カップを装着した状態で授乳に必要な最小の開口部分によって授乳を行うことが出来る。
【0017】
本発明によれば、左右カップは、夫々の先端部分とフロント布部分とに係合手段を設け、この係合手段による係合或いは解除の手段により先端部分を開閉可能にしたので、授乳時の操作が簡単でしかも操作時にカップの脱落を生じることがない。
【0018】
本発明によれば、前記係合手段は、フロントホック、フック、マジックテープなどを契合してその解除が出来る機能を備えたので、授乳時の操作が極めて簡単適確に行うことができる。
【0019】
本発明によれば、左右一対のカップは、夫々の下方部に支点部を有し、上方部をストラップ方向に捲り上げて片側或いは両側を夫々開口可能にしたので、使用者の状況に応じて両側を空けるか片側のみを空けるかを選択して利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】 本発明による授乳用ブラジャーの斜面図であって、左右一対のカップのうち一方のカップの係合手段のホックを解除した図である。
【図2】 図1と同じくホックによる係合手段で、ホック用布をカップの内側に延長し沿わせている図である。
【図3】 同じく係合手段を、左右カップの先端部に設けたフロントホックとした図である。
【図4】 同じく係合手段を、左右カップの先端部に設けた紐状の結び帯とした図である。
【図5】 図4の要部拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の授乳用ブラジャーを実施例に基づき図面を参照して説明を行う。
図1は本発明のブラジャーの基本形態を示す斜面図を示しており、左右のうち一方のカップのみ捲り空けた状態を表している。以下図面により説明を述べる。
【0022】
本発明は、左右一対のカップ1,1と、これらカップの下方に縫い合わされたフロント布2と、同じく両サイドに夫々縫い合わされたサイド布3、3と、該サイド布の外側即ち人体に装着時は脇側につながるバック布4,4と、前記サイド布3よりつながるストラップ5と、前記バック布4の先端に設けた掛け止め具6とより構成されている。
【0023】
前記カップ1,1は夫々上カップ7、下カップ8により一体に縫い合わされる構成としている。また、フロント布2とサイド布3を機能上一枚の布にて構成することもある。
【0024】
本発明は、フロント布2の中心部分に外向きにホック9,9と、カップ1,1の中央先端部にホック10,10を設け、ホック9,9はホック10,10に雌雄関係に対峙している。
【0025】
前記フロント布2,2は、夫々ホック9,10との結合関係にあって、カップ1,1の片側或いは両側を所望によって掛け止め或いは解除の動作を行うことにより捲り空けることができる。
【実施例】
【0026】
本発明の他の実施例は、図2に示すように図1に示されたフロント布2の内側にホック布11があって、このホック布11の中央部に前記ホック9,9が設けられる。
【0027】
本発明の他の実施例は、図3に示されており、前記ホックによる係合手段は、カップ1,1の対峙せる先端部分に設けたフロントホック12であり、夫々が一対にして契合、離脱を行う。
【0028】
本発明の他の実施例は、図4に示すように係合手段は、紐状の結び帯13よりなり、図5のように適当な状態に結ぶことができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の請求項1においては、カップの対峙する中央部分のみ捲り空けて授乳に必要な部分を利用して簡単に授乳を行うことが出来る。
【0030】
本発明の請求項2においては、カップの先端部分とフロント布部分とに係合手段を設け、この係合手段によってカップの先端部を開閉するので、授乳時の操作が簡単で、操作時にブラジャーを脱落させることがない。
【0031】
本発明の請求項3においては、係合手段はフロントホック、フック、マジックテープなどの契合機能を有するものであって、授乳時の操作が適確に行い得る。
【0032】
本発明の請求項4においては、カップの下方部に支点を設け、上方部をストラップ方向に捲り上げて片側、両側の何れかを選んで開口し授乳時に選択して使い分けをすることができる。
【産業上の利用可能性】
本発明は、機能的に新規な発明として、コストの適正化を図り、優れた使用性によって簡単な操作を可能にして活用することができる。
【符号の説明】
【0033】
1 カップ
2 フロント布
3 サイド布
4 バック布
5 ストラップ
6 掛け止め具
7 上カップ
8 下カップ
9 ホック
10 ホック
11 ホック布
12 フロントホック
13 紐状の結び帯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対のカップとこれらカップを支えるフロント布、サイド布と該サイド布より延びるバック布、ストラップなどとより構成し、前記カップは夫々内側で対峙する先端部分を、夫々外方向に互いに捲り空けるように開口可能にしたことを特徴とする授乳用ブラジャー。
【請求項2】
前記左右のカップは、夫々の先端部分とフロント布部分とに係合手段を設け、この係合手段による係合或いは解除の手段により先端部分を開閉可能にしたことを特徴とする前記請求項1記載の授乳用ブラジャー。
【請求項3】
前記係合手段は、フロントホック、フック、マジックテープなどを契合してその解除が出来る機能を備えた前記請求項1及び2記載の授乳用ブラジャー。
【請求項4】
前記左右一対のカップは、夫々の下方部に支点部を有し、上方部をストラップ方向に捲り上げて片側或いは両側を夫々開口可能としたことを特徴とした前記請求項1,2及び3記載の授乳用ブラジャー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−7277(P2012−7277A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−157258(P2010−157258)
【出願日】平成22年6月22日(2010.6.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(500086788)
【Fターム(参考)】