説明

排水栓遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置

【課題】施工をも簡素化、容易にし、しかも後付け工事のできる排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置を提供する。
【解決手段】排水栓Aには開閉信号受信部1、開閉センサー2、開閉動作部3、及び開閉状態信号送信部4を具備し、操作部Bには開閉ボタン5、開閉動作表示部6、開閉信号送信部7、及び開閉状態信号受信部8、開閉状態表示切替部9を具備し、開閉ボタン5による無線操作で排水栓Aを開閉、開閉動作表示部6に表示されるとともに、送信部7より送信される開閉信号を開閉信号受信部4で受信し、この開閉信号に基いて開閉センサー2が開閉状態を検出し、ON・OFFによって開閉動作部3がモータ301を停止、正転、反転作動して排水栓Aの昇降開閉をし、開閉状態が無線で操作部Bに送信され、この信号に基いて開閉動作表示部6を排水栓Aの開閉状態表示に切替える排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗面器及び浴槽等の水槽の排水口を開閉する排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置に係るものである。
【背景技術】
【0002】
従来の排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置は、排水口に離間して配設された操作部から排水口に位置する駆動部へ、レリースワイヤを介して操作が伝達され、排水栓の昇降による排水口の開閉をするものである。
しかしながら、この排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置は、排水管内にレリースワイヤを通すものであって、構造上によるシール性、そして設置施工、及びメンテナンスに課題を生じることにあった。
【0003】
そこで、排水管内にレリースワイヤを通さないで排水栓の昇降が行える排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置が提案された。
この排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置は、排水口を開閉させる排水栓の昇降が排水管内に配設するソレノイドで作動されるものであって、該ソレノイドが電磁力でプランジャを吸引作動及び復帰作動し、該プランジャに軸棒が繋げられた排水栓を昇降させ、排水口の開閉がされるものであった(特許文献1)。
【0004】
このソレノイドが排水管内に配設された開閉方法、及び開閉装置は、排水管内への電気配線工事を必要とし、この配線工事に困難を要した。そこで、排水管内への電気配線工事を不要とする排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置を得ることにある。
この排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置は、排水口を開閉する排水栓に磁性体を設けるとともに、排水管外側に電磁石を配設して、該電磁石が、操作スイッチによるON・OFF制御されることによって、磁性体の吸着で排水栓を昇降するものがあった(特許文献2)。
【0005】
また、排水口を開閉する排水栓に従動用磁石を固設し、それとともに排水管外側に駆動用磁石を配設して、該駆動用磁石が排水管外周面に沿ってレリースワイヤの操作などで上下動させることによって、これに従動用磁石を追従させて排水栓を昇降し、排水口を開閉する排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置があった(特許文献3)。
【0006】
【特許文献1】 実開平1−174475
【特許文献2】 実開平5−10564
【特許文献3】 特開2001−20340
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、排水管内にソレノイドが配設された排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置(特許文献1)は、電線を排水管内のソレノイドまで配線しなければならず、この電線の配線のため、構造を、特に絶縁及びシールの点から複雑化し、困難な電気工事が必要とされることで構造及びその施工工事を難しくしていた。
【0008】
また、排水管内に電線を配線しないものとして、排水口を開閉する排水栓に磁性体を設け、それとともに排水管外側に電磁石を配設し、該電磁石が操作スイッチによるON・OFF制御されることで排水栓を昇降させるものがあるが、この排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置(特許文献2)は、排水管内までの電気配線工事でないものの、排水管外側の電磁石までの電気配線工事をしなければならず、この電気配線による絶縁及びシールの点などを考慮した工事が必要となり、構造及び施工工事を困難にしている。
【0009】
また、排水管内に電線を配線しないものとして、排水管には従動用磁石を固設し、排水管の外周面には、これに沿って上下動させる駆動用磁石を配設した排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置(特許文献3)があるが、しかし、この遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置は、排水管内までの配線工事をしないでよいものの、遠隔操作部から駆動磁石までのレリースワイヤ等の伝達部材敷設の工事をしなければならず、工事を困難とするとともに構造を複雑化している。
【0010】
なお、この排水栓に設けた磁性体を排水管外側に配設された電磁石がON・OFF制御で昇降する排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置、また、排水管の外周面に沿って上下動する駆動用磁石によって、排水管内の従動用磁石を追従させて、これに繋がる排水栓が昇降される排水栓の遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置のいずれもが、それに生ずる磁力によって、排水口内、排水管内が磁性化され、水垢が付着し易くし、排水栓の昇降の動きを緩慢にし、排水口の開閉に支障を来たすことになった。
【0011】
そこで、本発明は、レリースワイヤの配設、及び電気配線、そしてその工事を全く不要とし、且つ、絶縁、シール性などの点から複雑化していた構造を単純簡単化し、施工をも簡素化、容易にできるようにし、しかも後付けのできる排水栓の遠隔操作開閉方法、及び開閉装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の排水栓の遠隔操作開閉方法は、排水口を開閉する排水栓には、開閉信号受信部、開閉センサー、モータの正転、反転、そして停止による開閉動作部、及び開閉状態信号送信部を具備し、排水口と離間した位置に配設された操作部には、開閉ボタン、開閉動作表示部、開閉信号送信部、及び開閉状態信号受信部、開閉状態表示切替部を具備し、開閉ボタンによる無線での遠隔操作で、排水栓を開閉するものであって、操作部における開閉ボタンの操作で、開閉動作表示部に開閉動作が表示されるとともに、送信部より無線による開閉信号が排水栓に送信され、この開閉信号を遠隔位置にある排水栓に具備された開閉信号受信部で受信し、この開閉信号に基いて、開閉センサーが開閉状態を検出し、ON・OFFによって、開閉動作部がモータを停止、正転、反転作動して排水栓の昇降開閉をし、この動作による開閉状態が無線で操作部に送信され、この信号に基いて、開閉動作表示部を排水栓の開閉状態表示に切替えるものである。
【0013】
本発明の排水栓の遠隔操作開閉方法は、操作部に開ボタンと閉ボタンを設け、開ボタンの操作がされた場合には、この開動作とともに開動作表示され、送信部より開信号が無線で、排水栓内在の駆動部に送信され、また、閉ボタンの操作がされた場合には、この動作とともに閉動作表示され、送信部より閉信号が無線で、排水栓内在の駆動部に送信され、排水栓内在の駆動部の受信部に開閉信号が受信されて、開動作を受信された場合には、排水栓配備の開センサー(位置センサー)がONならば、モータを停止し、OFFならば、モータを正転させて排水栓を開き、そして、閉動作を受信した場合には、排水栓配備の閉センサー(位置センサー)がONならば、モータを停止し、OFFならば、モータを反転させて排水栓を閉じ、この排水栓の開閉状態を無線による送信で操作部の受信部が受信して、開閉動作表示部を開閉動作表示から開閉状態表示に切替えるものである。
【0014】
本発明の排水栓遠隔操作開閉方法は、無線をデジタル信号処理することにある。
【0015】
本発明の排水栓の遠隔操作開閉装置は、排水口と離間した遠隔位置に配設された操作部には、排水栓の開閉ボタン、該開閉ボタンの開閉動作表示部、該開閉動作を排水栓内在の駆動部へ無線で送信する開閉信号送信部、及び排水栓の開閉状態を無線で受信し、開閉動作表示から開閉状態表示に切替える切替部を具備し、排水口を開閉する排水栓には、電線と、操作部からの開閉信号を受信する開閉信号受信部、該開閉信号を受けて排水栓の開閉位置を検出する開閉センサー(位置センサー)、該開閉センサーのON・OFFの検出で、ONならば停止し、開センサーのOFFならば正転し、閉センサーのOFFならば反転するモータ、及びモータの停止による開閉状態信号を無線で操作部の排水栓開閉状態信号受信部に送信する開閉状態信号送信部を備えるものである。
【0016】
本発明の排水栓遠隔操作開閉装置は、排水栓が栓蓋部と軸棒部とで構成される本体ケースと、該本体ケースに被嵌する栓カバーとでなり、該排水栓の軸棒部を排水口の排水金具に支持固定し、栓蓋部を昇降させる支持部材が設けられるものである。
【0017】
本発明の排水栓遠隔操作開閉装置は、軸棒部に開閉センサーを設置し、排水栓の開閉状態を検出するとともに、モータの回転によって、排水栓の昇降をさせる回転伝達軸が装設され、その外側に支持部材へ固設し、排水栓を軸方向へ摺動して排水口を開閉させる栓開閉摺動軸が設けられてなるものである。
【0018】
なお、排水栓を軸方向へ摺動して排水口を開閉させる支持部材に固設の栓開閉摺動軸には、軸方向の衝撃を吸収するショックアブソーバのスプリングが栓開閉摺動軸と回転伝達軸との間に備えられているものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の排水栓遠隔操作開閉方法は、小型化でき、高性能の電源、モータ、受信器などが得られるようになった為、排水栓の狭隘な本体ケース内に収納させることができ、且つシール性の優れたものにできたために、操作部より排水栓へ無線での遠隔操作ができるようになった。そこで、施工及び取扱い、操作が簡便で、し易く出来るようになる。
【0020】
本発明の排水栓の遠隔操作開閉方法は、操作部の開閉ボタンの操作で、開閉動作表示部に開閉動作が表示されるとともに、開閉状態表示が無線で排水栓から操作部へ送信されて切替えられるので、操作部のみで、排水栓の開閉動作及び開閉状態を知ることができ、簡素で、且つ単純の操作で排水栓の遠隔操作開閉ができる。
【0021】
本発明の排水栓遠隔操作開閉方法は、操作部における開閉ボタンの操作が、無線で排水栓に送信され、開閉センサーが排水栓の開閉を検出して、開閉センサーのON・OFFによって開閉動作部のモータを停止、正転、及び反転し、この作動による開閉状態が無線で操作部へ送信し、この信号に基いて、排水栓の開閉状態に操作部の表示を切替えれるので、規模を小型化にし、操作が、簡単且つ容易で、確実な作動をさせることができる。
【0022】
本発明の排水栓遠隔操作開閉方法は、操作部に開ボタンと閉ボタンとを設け、その各々の操作による開閉動作を無線で排水栓へ送信できるようにしたので、操作形態、及び動作が簡単化でき、且つ確実にできることになる。
【0023】
本発明の排水栓遠隔操作開閉方法は、無線での送信をデジタル信号処理ですることによって、性能の向上、機器の小型化が実現でき、低消費電力化を行うことができる。
【0024】
また、本発明の排水栓遠隔操作開閉装置は、操作部より排水栓への遠隔操作を無線で伝達するので、従来より要していた遠隔操作のためのレリースワイヤや電線を必要とせず、その上、その配設、配線のための構造がないので、全体構造を単純化し、施工工事が簡単、且つ容易にできることになる。
【0025】
本発明の排水栓遠隔操作開閉装置は、操作部の開閉ボタンの操作が、この開閉動作を排水栓の駆動部へ無線で送信し、この開閉動作信号に基づき、開閉センサー(位置センサー)のON・OFFで検出して、検出がONならば停止し、開センサーがOFFならば正転し、閉センサーがOFFならば反転し、排水栓を昇降開閉するものであるので、開閉構造が単純化でき、よって、小型化できるので、排水栓の狭い本体ケース内に収納することができ、被嵌する栓カバーとでなる排水栓内に埋設密閉することができるのでシール性に優れ、しかも、排水栓の昇降開閉の機能が優れたものにできる。
【0026】
そして、排水栓には、軸方向の衝撃を吸収するショックアブソーバを具備しているので、排水栓への踏込みの衝撃があっても問題なく、支障を来たすことがない。
【0027】
なお、本発明の排水栓遠隔操作開閉装置は、無線で処理する排水栓であるので、レリースワイヤ、電線などの付属物がなく、そこで、排水栓を単に排水口の排水金具へ装着し得ることができ、任意交換、及び後付け工事をもいとわずにできる。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明の排水栓遠隔操作開閉方法、及びその開閉装置は、洗面器及び浴槽等の排水口が、その排水口と離間する操作部よりの遠隔操作で、排水栓の昇降をして開閉されるものであって、その遠隔操作が無線で行われるものである。
【0029】
以上、図面をもって説明すると、図1で示す如く、排水口を開閉する排水栓Aには、開閉信号受信部1、開閉センサー2、モータの正転、反転、そして停止による開閉動作部3、及び開閉状態信号送信部4を具備し、操作部Bには、開閉ボタン5、該開閉ボタンの操作で開閉動作が表示される開閉動作表示部6、開閉動作が無線による開閉信号で排水栓Aへ送信させる開閉信号送信部7、そして排水栓の開閉状態を無線で受信する開閉状態信号受信部8、開閉状態に基いて、開閉動作表示部6の表示を切替える開閉状態表示切替部9を具備し、操作部Bの開閉ボタン5による動作を無線による送信の遠隔操作で排水栓Aが開閉されるものである。
排水栓遠隔操作開閉方法は、操作部Bにおける開閉ボタン5の操作で、操作部Bの開閉動作表示部6に開閉動作が表示されるとともに、開閉信号送信部7より無線で開閉信号が遠隔位置にある排水栓Aに送信され、排水栓Aにある開閉信号受信部1で受信し、開閉センサー(位置センサー)2が開閉状態を検出して、この開閉センサー2のON・OFFによって、開閉動作部3のモータを正転、反転、そして停止し、この動作による開閉状態が開閉状態信号送信部4により操作部Bの開閉状態信号受信部8へ無線で送信され、この開閉状態信号に基いて、開閉状態表示切替部9によって排水栓の開閉動作表示を開閉状態表示に切替えて表示するものである。
【0030】
操作部Bにおける開閉ボタンの操作を開ボタン51と閉ボタン52に分別した排水栓の遠隔操作開閉方法は、図2に示す如く、開ボタン51の操作がされた場合には、この開動作とともに、開動作表示部61に開動作表示され、開信号送信部71より開信号が無線で、排水栓A内在の駆動部A1に送信され、また、閉ボタン52の操作がされた場合には、この閉動作とともに、閉動作表示部62に閉動作表示され、閉信号送信部72より閉信号が無線で、排水栓A内在の駆動部A1に送信され、駆動部A1の開閉信号受信部1に開閉信号が受信されて、開信号が受信された場合には、開動作部31の排水栓配備の開センサー(位置センサー)21が排水栓Aを開位置に位置していてONならば、駆動部A1のモータを停止し、排水栓Aを開位置に位置しておらず、OFFならば、モータを正転させて、排水栓の軸棒部に装設されている回転伝達軸の正転で排水栓を上昇させ、開センサー21がONに位置されると停止される。
そして、この開状態を開状態信号送信部41によって、無線で送信し、操作部Bの開閉状態信号受信部8で受信する。
また、閉信号が受信された場合には、閉動作部32の排水栓配備の閉センサー(位置センサー)22が排水栓Aを閉位置に位置していてONならば、駆動部A1のモータを停止し、排水栓Aを閉位置に位置しておらず、OFFならば、モータを反転させて、排水栓の軸棒部に装設されている回転伝達軸の反転で排水栓を下降させて、その結果、閉センサー22がONに位置されると停止される。
そして、この閉状態を閉状態信号送信部42によって、無線で送信し、操作部Bの開閉状態信号受信部8で受信する。
操作部Bの開閉状態信号受信部8に受信された開閉状態信号が排水栓の開閉動作表示を開閉状態表示に切替えるに当って、開閉状態信号が開状態信号の場合は、開状態表示切替部91によって、動作表示が開表示ならば、そのままの開表示で、動作表示が閉表示であるならば、閉動作表示から開状態表示に切替える。そして、開閉状態信号が閉状態信号の場合は、閉状態表示切替部92によって、動作表示が閉表示ならば、そのままの閉表示で、動作表示が開表示であるならば、開動作表示から閉状態表示に切替える。
【0031】
そして、無線をデジタル信号処理にすることは、デジタル信号処理が送信部と受信部などの簡素な機器で処理できることになり、この性能向上と、小型化を可能とし、低消費電力化が行えることに特徴がある。
【0032】
排水栓遠隔操作開閉装置は、図1、図2で示す如く、排水口と離間して遠隔位置に配設された操作部Bには、排水栓を開閉操作する開閉ボタン5、該開閉ボタンの開閉動作を表示する開閉動作表示部6、開閉動作を表示するとともにこの開閉動作を排水栓内在の駆動部A1へ無線で送信する開閉信号送信部7、及び排水栓の開閉状態を無線で開閉状態信号受信部8に受信し、開閉動作表示部6の開閉動作表示から開閉状態表示に切替える切替部9を具備し、排水口を開閉する排水栓Aには、電源と、操作部Bからの無線による開閉信号を受信する開閉信号受信部1、該開閉信号を受信して排水栓の開閉位置を検出する開閉センサー(位置センサー)2、該開閉センサーのON・OFFの検出で、ONならば停止し、開センサーのOFFならば正転する、また閉センサーのOFFならば反転するモータとでなる開閉動作部3、及びモータの停止による開閉状態信号を無線で操作部Bの開閉状態信号受信部8へ送信する開閉状態信号送信部4を備えたものである。
【0033】
なお、操作部Bには、図2で示す如く、開ボタン51と閉ボタン52とを設け、そして、この開閉ボタンの開閉動作を表示する開閉動作表示部6を備えるものであってもよい。
【0034】
排水栓Aは、図3、図4で示す如く、栓蓋部101と軸棒部102とで構成される本体ケース10と、該本体ケースに被嵌する栓カバー20とでなり、該排水栓が排水口に支持される支持部材Cを排水金具Dに固定し、本体ケース10内には、電池(電源)E、開閉信号受信部1、開閉センサー21,22開閉動作部3、そして、開閉状態信号送信部4が埋設されている。
【0035】
排水口より離間する操作部Bの開閉ボタン5の操作で、開閉信号が無線で排水栓Aに送信され、この開閉動作信号を排水栓Aの開閉信号受信部1に受信し、開閉動作信号の受信で、開閉センサー2(21,22)が排水栓Aの開閉状態を検出し、この検出に基いて開閉動作部3を作動し、その結果の開閉状態を開閉状態信号として、その開閉状態信号送信部4より操作部Bへ送信する。
【0036】
開閉動作部3は、モータ301、減速機構302、回転ギヤ303、そして回転伝達軸304、及び栓開閉摺動軸305でなる排水栓昇降軸30などで構成し、操作部Bの開閉ボタン5による開閉動作信号が排水栓Aの駆動部A1に受信され、この開閉動作信号に基いて、駆動部A1の開閉センサーが排水栓の開閉状態を検出し、開動作信号を受信して、開センサー21がOFFならばモータ301を正転し、ONならばモータ301を停止し、また、閉動作信号を受信して、閉センサー22がOFFならばモータ301を反転し、ONならばモータ301を停止する。そして、モータ301が正転、又は反転されると、減速機構302で回転し減速されて、軸棒部102内の回転伝達軸304を回転し、該回転伝達軸の回転で回転ギヤ303が回転されるとともに、支持部材Cに固設の栓開閉摺動軸305内を昇降し、該栓開閉摺動軸外周面を回転伝達軸304の回転による昇降とともに、軸棒部102が上下方向へ摺動され、排水栓の開閉昇降される。
【0037】
排水栓の開閉状態を検出する開閉センサー2(21、22)は、支持部材Cに固設される栓開閉摺動軸305において、軸棒部102が上限点にある位置に開センサー21を設置し、軸棒部102が下限点にある位置に閉センサー22を設置する。
【0038】
支持部材Cに固設される栓開閉摺動軸305には、回転ギヤ303の上方、回転伝達軸304と栓開閉摺動軸305と間にショックアブソーバのスプリングFを介在し、排水栓の栓蓋部101に及ぼす衝撃が吸収される。
【0039】
なお、この排水栓遠隔操作開閉装置は、排水口より離間する操作部Bより無線で遠隔操作できるものであるので、排水口の開閉で昇降する排水栓がそれ単独の排水口への施工工事をでき、よって、随時の交換を容易とし、また、後付け工事も容易にできるものである。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】 排水栓遠隔操作開閉装置のブロック図である。
【図2】 排水栓遠隔操作開閉装置のフローチャート図である。
【図3】 排水栓遠隔操作開閉装置の排水栓の閉状態断面図である。
【図4】 排水栓遠隔操作開閉装置の排水栓の開状態断面図である。
【符号の説明】
【0041】
A 排水栓
A1 駆動部
B 操作部
C 支持部材
D 排水金具
E 電池
F スプリング
1 開閉信号受信部
2 開閉センサー
21 開センサー
22 閉センサー
3 開閉動作部
30 排水栓昇降軸
301 モータ
302 減速機構
303 回転ギヤ
304 回転伝達軸
305 栓開閉摺動軸
31 開動作部
32 閉動作部
4 開閉状態信号送信部
41 開状態信号送信部
42 閉状態信号送信部
5 開閉ボタン
51 開ボタン
52 閉ボタン
6 開閉動作表示部
61 開動作表示部
62 閉動作表示部
7 開閉信号送信部
71 開信号送信部
72 閉信号送信部
8 開閉状態信号受信部
9 開閉状態表示切替部
91 開状態表示切替部
92 閉状態表示切替部
10 本体ケース
101 栓蓋部
102 軸棒部
20 栓カバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部における開閉ボタンの操作で、開閉動作表示部に開閉動作が表示されるとともに、無線で送信部より送信される開閉信号を遠隔位置にある排水栓に具備された開閉信号受信部で受信し、この開閉信号に基いて、開閉動作部がモータを停止、正転、反転作動して排水栓の昇降開閉をし、この作動による開閉状態を無線で操作部に送信し、この信号に基いて開閉動作表示部を排水栓の開閉状態表示に切替えることを特徴とする排水栓遠隔操作開閉方法。
【請求項2】
操作部に開ボタンと閉ボタンを設け、開ボタンの操作がされた場合には、この開動作とともに開動作表示され、送信部より開信号が無線で、排水栓内在の駆動部に送信され、また、閉ボタンの操作がされた場合には、この閉動作とともに閉動作表示され、送信部より閉信号が無線で、排水栓内在の駆動部に送信され、排水栓内在の駆動部の受信部に開閉信号が受信されて、開動作を受信された場合には、排水栓配備の開センサー(位置センサー)がONならばモータを停止し、OFFならばモータを正転させて排水栓を開き、そして閉操作を受信した場合には、排水栓配備の閉センサー(位置センサー)がONならばモータを停止し、OFFならばモータを反転させて排水栓を閉じ、この排水栓の開閉状態を無線による送信で操作部の受信部が受信して、開閉動作表示部を開閉動作表示から開閉状態表示に切替えることを特徴とする請求項1記載の排水栓遠隔操作開閉方法。
【請求項3】
無線をデジタル信号処理にすることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載の排水栓遠隔操作開閉方法。
【請求項4】
排水口と離間して遠隔位置に配設された操作部には、排水栓の開閉ボタン、該開閉ボタンの開閉動作表示部、該開閉動作を排水栓内在の駆動部へ無線で送信する開閉信号送信部、及び排水栓の開閉状態を無線で受信し、開閉動作表示から開閉状態表示に切替える切替部を具備し、排水口を開閉する排水栓には、電源と、操作部からの開閉信号を受信する開閉信号受信部、該開閉信号を受けて排水栓の開閉位置を検出する開閉センサー(位置センサー)、該開閉センサーのON・OFFの検出で、ONならば停止し、開センサーのOFFならば正転し、閉センサーのOFFならば反転するモータ、及びモータの停止による開閉状態信号を無線で、操作部の排水栓開閉状態信号受信部に送信する開閉状態信号送信部を備えることを特徴とする排水栓遠隔操作開閉装置。
【請求項5】
排水栓が栓蓋部と軸棒部とで構成される本体ケースと、該本体ケースに被蓋する栓カバーとでなり、該排水栓の軸棒部を排水口の排水金具に支持し、栓蓋部を昇降させる支持部材が設けられることを特徴とする請求項4記載の排水栓遠隔操作開閉装置。
【請求項6】
軸棒部には、開閉センサーを設置し、排水栓の開閉状態を検出するとともに、モータの回転によって、排水栓の昇降をさせる回転伝達軸が装設され、その外側に、支持部材へ固設し、排水栓を軸方向へ摺動して排水口を開閉させる栓開閉摺動軸が設けられてなることを特徴とする請求項5記載の排水栓遠隔操作開閉装置。
【請求項7】
排水栓を軸方向へ摺動して排水口を開閉させる支持部材に固設の栓開閉摺動軸には、軸方向の衝撃を吸収するショックアブソーバのスプリングが栓開閉摺動軸と回転伝達軸との間に備えられていることを特徴とする請求項6記載の排水栓遠隔操作開閉装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−127408(P2009−127408A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−325250(P2007−325250)
【出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(392028767)株式会社日本アルファ (73)
【Fターム(参考)】