説明

排水機能を有する頂版蓋を載置してなる掃流性を高めた函渠型側溝。

【課題】主に頂版蓋を載置させる方式の函渠型側溝において、消騒音タイプの掃流性の高い落蓋側溝として、同じく施工性の高い勾配可変側溝として、さらに、掃除の容易な函渠型側溝として、工事費縮減や維持管理費が安く、施行が容易に行える万能型の函渠側溝を提供する。
【解決手段】函渠型側溝において、頂版の一部を開放して、頂版蓋を載置出来る構造として、表面を集水効果の高い排水機能を持つ形状にすると共に、流下断面を高い掃流性を有する断面形状として、深さの違う製品を段々に組み合わせたり、少ないコンクリートで自在な水路勾配を形成できるようにしたことを特徴とする集水機能を有する頂版蓋を載置してなる掃流性を高めた函渠型側溝およびそれを組み合わせて自在な流下勾配を形成出来るようにした函渠型側溝ブロック。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雨水などによる表面水を排水するコンクリート製の函渠型側溝に係り、側溝上面の集水機能を高め、掃除の為の維持管理費の低減を計る為、掃流性をアップさせた通水断面として、さらに道路勾配にもかかわらず排水勾配を自由に形成出来るようにした函渠型側溝を提供しようとするものである。
【背景技術】
【0002】
従来から使用されている道路用側溝は、断面U型で上面が全面開放として形成され、該上面全長に長さが50cm程のフラットの側溝蓋を載置してなる落蓋側溝や、断面門型で上面の両端に表面がフラットな耐力梁を有すとともに、上面の開口部に側溝蓋を載置し、底部を全面開放として自由に排水勾配を形成できるようにした自由勾配側溝、あるいは断面略箱型で上面に排水のための細長いスリット状開口部を部分的あるいは全長に形成した函渠型側溝などが知られており、道路以外でも公園や広場、学校などと広く実施されている。
【0003】
しかし、U型の落蓋側溝と逆U型の門型で開放底部にコンクリートを現場で打設して水路勾配を形成する自由勾配側溝は、上面に側溝蓋を載置しており、車両走行時、蓋が軽く、短いためガタツキ騒音が発生したり角欠けが生じ易かった。また、蓋には、着脱用として手掛け用孔部が設けられているが、これが降雨時において路面の流水を側溝内に流し込む集水孔ともなるが、降雨によって路面に溜まった雨水の流れの方向に対して平行に配置されているため、幅20〜30mmの狭い幅でしか集水できなく、集水効率は殆ど無いに等しかった。その点、箱型の函渠型側溝であれば、蓋を使用していないのでガタツキ騒音や角欠けが発生することが無く、さらに上面中央部を集水機能の高い形状として低い部所に排水溝を形成すれば、雨水の流れの方向に対して直交状に配置も出来る事から、降雨時の集水効率を高くすることが出来る。しかし、底部が一体形成であるため、自由勾配側溝のように平坦な勾配や逆勾配の道路に使用して自由に排水勾配を形成できず、道路の縦断勾配に合わせて使用せざるを得ないなど、使用にあたって制約を受けることが多かった。
【0004】
次に、施工性の面から見ると、落蓋側溝は、本体の据付の後に、蓋を設置してから背面に土砂を埋め戻すことになる。これは、蓋の設置前に埋め戻すと、本体の側壁が撓んで蓋が設置できなくなることもあるためで、施行も、一般的には、本体の長さが2mで、蓋が0.5mなので、製品一本当りでは、本体一本と蓋四枚なので、五回の据付工程ということになる。自由勾配側溝は、基礎コンクリートを打設して硬化してから、本体を施行して底部にインバートコンクリートを打設し、同じく硬化してから、蓋を設置しても良いし、埋め戻しを終了してから行っても良い。施行については、落蓋側溝同様、本体の長さが2mで、蓋が0.5mなので、製品一本当りでは、本体一本と蓋二枚なので、三回の据付工程ということになるが、基礎やインバートコンクリートの硬化を待たなければならず、施行に時間が掛かる大きな欠点があった。それに対し、函渠型側溝は、一回の据付で完了なので、施工性は早いと言えるが、掃除等のい維持管理の面で問題があった。
【0005】
それは、落蓋側溝と自由勾配側溝は、通水断面の底部がフラットであり、掃流性が悪く、表面排水による泥溜まりが早く、かつ、溜まり易い。掃除に当たっては、全部の蓋をはぐっての作業になり、大変手間が係り、地域住民のボランティアに頼らざるを得なかったが、昔と異なり、地域住民の集まりが悪く、老人や婦人が主力であるため、最近は、それもままならなくなってきている。それに対し、函渠型側溝であれば、通水断面の底部を円形等の掃流性の高い形状にすれば、水路勾配の取れる所の多少の泥溜まりは、大雨の時のフラッシュバックで流すことが出来るが、水路勾配の取れにくい所は、掃流性が高いといっても、泥が溜まる。この場合は、溜まった時は、蓋を使用していないので、上面から掃除するわけに行かず、何十メートルかに設けたグレーチングの蓋を外して、バキュームとを備えた清掃車で掃除せざるを得ないため、維持管理費用が嵩むことになる。
【0006】
以上のような次第であり、種々の考案がなされているがそれらは次のような副次的な課題を生じている。上面に表れる蓋や頂版部にスリットによる開口部を設けたものは、側溝内が見えてしまい、歩行者に不快感を与えたり、景観的にも周囲にマッチしない等の問題を招いていた。また、底を分割して自由な水路勾配を形成できるようにしても、施行が早くなる訳ではない。
【0007】
そこで上面の延長方向全線に亘って排水させるための改善策としては、スリットによる開口部を設けて、複数の補強筋による弾性固定梁で補強した蓋版を載置させた落蓋側溝や、同様に頂版にスリットによる全線あるいは部分的に開口部を設けた門型形状の側溝を、排水勾配に合わせて凸状に現場打ちするかプレキャストとした底部コンクリート部を覆うように、門型側溝を載置させた自由勾配側溝や、頂版部に内外に連通する開口部を設け、頂版部間にグレーチング蓋を載置させた函渠型側溝があるが、単なるスリット状の開口部では、下が見えて歩行者に泥溜まりの状況やチョッとした匂いが相乗効果で不快感を与えたり、景観的も不調和感をもたらすことになる。また、車椅子や乳母車や自転車の車輪が溝に嵌ると、ガイドになって車輪が左右に動き難く走行に支障をきたしたり、転倒の危険が生じたりすることにもなる。さらに、スリット端部は、コンクリートであるため、車両直載による角部への集中荷重でせん断破壊を起こし易く、少しずつ欠けていき、スリットの隙間を大きくして、機能不全や景観を悪くしたり、通行阻害の一因ともなる。
【0008】
他方では、強度に問題がある。まず、蓋版および門型の頂版に開口部を設けたものは、補強筋による弾性固定梁においては、ヒビワレをあえて誘発して、上面に柔構造を持たせるとあるが、この場合鉄筋は繰り返し変形することになるので、表面に施しているさび止め用の亜鉛メッキがはがれて錆易くなるばかりか、鉄筋の降伏強度が破壊され、設計荷重に耐えられなくなり、最終的に破壊・崩壊する危険性が大きい。また、上記に説明したようにスリット端部は、角欠けして破損が拡がりや易い。現実に、関東において乗用車程度の軽車両しか出入りしない駐車場に使用された、複数の補強筋による弾性固定梁で補強された蓋版が、破損している事例が出てきている。
【0009】
次に、頂版部に連通する開口部を設けた函渠型側溝の頂版部も、底版や側壁で一体に連結されているとはいっても、開口部間に補強は設けておらないし、グレーチング蓋を載置させた空間部を有しているため、頂版の長さも短く、車両の直載による荷重に耐え切れず、破損の危険が大きいことになるし、特にスリット端部は、補強の無い分上記より弱いことになる。また、側壁に作用する車両接近時の土圧で上部が撓み、頂版部の開口部が狭まり排水の機能が低下する危険が大きいし、全製品にグレーチングを使用したのでは、高価になり、工事費縮減を求めている時代の要求に合わない。さらに、前述したとおり、施行上のスピードの問題や維持管理についても改善されてはいない。
【0010】
また、2000年11月15日に、交通バリアフリー法が施行されて、歩行者の歩行に支障のある側溝は、歩道空間への採用が見合わせられるようになって、歩道と車道の境界での側溝の使用のケースが増えると共に、公共工事費の大幅な削減で、工事費の安価な維持管理費の掛かり難い側溝ブロックが求められるようにもなって来た。
【0011】
さらに、この歩道と車道の境界で使用される側溝としては、歩道部の高さが、車道部に対して同一高さであるフラットタイプだったり、2〜5cm高いセミフラットタイプだったり、歩車道境界ブロックの高さ分15〜25cm高くしたマウンドアップタイプとしたりする各種の使い分けがあると共に、歩道と車道の境界部には、コンクリート製や化粧石で形成された歩車道境界ブロックを、側溝の脇に添えた形で設置したり、あるいは、側溝本体の隅を一部欠いて載せるようにしたり、全体を側溝の上に載せたり、一体化したりして使用される各種ケースがある。
【0012】
尚、この側溝は、歩道と車道の境界の車道端で使用されることから、車道部の車両走行による騒音の減少や降雨時の車両による歩道への水跳ねを防止するために、排水性のアスファルト舗装が施工されることも多くなっていて、排水性舗装を流下した雨水の側溝への排水も考慮しなければならなくなってきている。
【特許文献1】特開平7−18723号公報
【特許文献2】特開平8−311980号公報公報
【特許文献3】特開2003−221864号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
解決しようとする問題点は、これまで夫々説明したような点であり、これらに対して表面の集水機能をより高めること、破損しないよう全線スリットとは異なる排水溝とすること、周囲の景観にもマッチさせること、各種使用条件に対処できること、掃除の回数を減らすと共に費用が安い掃流性の高い流下断面とすること、水路勾配の取れにくい道路勾配であっても高い掃流性を維持したまま自在な水路勾配を形成出来るようにしたこと、埋め戻しを終了してからコンクリートを打設出来る事から、施工も早く、安価にできるようにしたこと、以上を解決しようとすることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、函渠型側溝において、表面を各種施行断面に合わせられ、かつ、集水効果の高く、排水機能を持つ形状にすると共に、流下断面を高い掃流性を有する断面として、段々に組み合わせたり、少ないコンクリートで、自在な水路勾配を形成できるようにしたり、コンクリートの打設や万が一の掃除のため、部分的に頂版部を蓋として、外せる構造とした物で、路側端部の表面の集水機能が高く、掃流性や流下能力が高く、さらに維持管理を容易に達成出来、安価に施行できるようにしたことを最も主要な特徴とし、以下の如くである。
【0015】
(1)請求項1に記載の発明は、函渠型側溝の流下断面を掃流性の高い急勾配V形、逆凸形、楕円形状や卵形形状とし、頂版部の両端および中央部を消騒音タイプの落蓋や掛蓋方式の載置型構造として、該側溝の頂版および頂版蓋の上面を路面の雨水の集水効果の高いL型、緩いV型や皿型形状として、該頂版および該蓋版の低い集水部に下部の側溝断面下に流下させるための部分的な排水溝を形成してなることを特徴とする排水機能を有する頂版蓋を載置してなる掃流性を高めた函渠型側溝。
【0016】
(2)請求項2に記載の発明は、(1)項に記載の掃流性を高めた函渠型側溝の深さを10cm刻みとして、該側溝ブロックを階段状に組み合わせて、延長方向に段々状の流下勾配を形成出来るようにしたことを特徴とする排水機能を有する頂版蓋を載置してなる掃流性を高めた函渠型側溝。
【0017】
(3)請求項3に記載の発明は、(1)項に記載の掃流性を高めた函渠型側溝の深さを10cm刻みとして、該側溝ブロックを階段状に組み合わせて、底部に目的とする流下勾配に合わせて、現場打ちコンクリートを打設して、延長方向に滑らかな一定勾配の水路勾配を形成出来るようにしたことを特徴とする排水機能を有する頂版蓋を載置してなる掃流性を高めた函渠型側溝。
【発明の効果】
【0018】
本発明の函渠型側溝は、消騒音タイプの掃流性の高い落蓋側溝として、同じく消騒音タイプの掃流性および施工性の高い自由勾配側溝として、更には、掃除の容易な函渠型側溝として、これから目指すべき側溝の究極の製品であり、かつ、万能型であって、工事費縮減や維持管理費が安く、施行が容易に行えるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の実施の形態を各図に基いて以下に説明する。図1〜図20は本発明の函渠型側溝の基本的な態様を示した斜視図である。図1は、頂版部の中央に頂版蓋2を載置させる開口部を形成した函渠型側溝1で、流下断面を掃流性の高い急勾配V形11として、頂版上面のの左端側寄りに両面Rとした歩車道境界ブロック8を一体化して、路面の雨水の集水効果の高いL型形状として、歩道部が、車道部に対してフラットまたはセミフラットタイプで使用できる構造とした函渠型側溝1の本体の斜視図である。但し、L型のエプロン部9の勾配は、道路状況に合わせて1〜6%で形成される。
【0020】
図2は、本体頂版部の中央開口部10に載置する落蓋型構造とした頂版蓋2の斜視図で、頂版蓋の長さを従来の蓋版の二倍の1mの長尺化を計り、重くして動き難くした消騒音タイプとして、幅および長さ方向の四周方向上下に、二個左右に、本体と蓋の隙間を規制すると共に車両直載によるズレや跳ね上げを防止すための突起14を千鳥に形成してあり、L型で集水した雨水を下部の側溝断面下に流下させるため、図3に示す如く泥が溜まらないように下側を広くした台形の貫通溝構造とした排水溝12を、中央部の延長方向に部分的に形成したものである。また、本体の側壁下部には、、両端側を上幅とほぼ同じとして施行上の製品の据付け時の安定化を計ると共に、製品重量の低減を計るため、片側に二個の三角形の切込み15を設けている。
【0021】
このように単なるスリットによるコンクリートのみの溝でなく、本体頂版部および頂版蓋の上面を集水しやすい形状にすると共に、部分的に単なる排水溝や部分的に排水用金具を一体または一体的に取り付けて形成された排水溝とすることで、部分的なスリットとしたり、金具で補強したりしているので、車両直載による荷重が作用しても排水溝の端部は破損しにくくなっている。これは、以後説明される排水溝の全てに共通することなので、以後は説明しない。
【0022】
図4は、頂版部の中央に頂版蓋2aを全幅で載置させる開口部10を形成した函渠型側溝1aで、流下断面を少流量時で掃流性の高い急勾配の逆楕円形状の凸形11aとして、頂版上面の左端側に片面Rとした歩車道境界ブロック8aを一体化して、路面の雨水の集水効果の高いL型形状として、歩道部が、車道部に対して15〜25cm高くしたマウンドアップタイプで使用できる構造としたもので、本体の頂版部の延長方向端面で集水できるようL型の付け根付近に排水用の切込み凹部18を設けた函渠型側溝1aの本体の斜視図である。また、L型のエプロン部9の勾配は、前記同様1〜6%で形成されると共に、蓋掛り部を斜めの楔状の面21にしてある。
【0023】
図5は、本体頂版部の中央開口部10に載置する掛蓋型構造とした頂版蓋2aの斜視図で、前記同様、頂蓋版を長尺化して、さらに、該蓋版の下面の両端部を斜めの楔状の面21にして、面接線構造として、動き難い機能を付加した消騒音タイプとしてあり、L型で集水した雨水を下部の側溝断面下に流下させるため、図6に示す如く泥が溜まらないように下側を広くした台形の貫通溝構造とした排水溝12aを、中央部の横断方向に形成したものである。頂版蓋2aを設置した状態では、両側をアスファルト層等の転圧材で抑えられ固定されるので、施工後は一体の箱型構造となる。また、図1同様、施行上の製品の安定化を計ると共に、製品重量の低減を計るため、本体の側壁下部に片側に一個の三角形の切込み15aを設けている。
【0024】
図7は、頂版部の中央に頂版蓋を載置させる開口部10を形成した函渠型側溝1bで、流下断面を少流量時で掃流性の高い逆半円形状の凸形11bとして、頂版部上面の左側端部に歩車道境界ブロックを部分的に載置出来るように切込み段部22を形成して、路面の雨水の集水効果の高い緩い片寄りのV形9a形状として、全延長方向で集水出来るように切り込み凹溝13の集水溝構造としたもので、頂版部からの排水を考え端面側に下を広くした、泥の溜まり難い構造とした台形の排水用切込み凹部18aを設けた函渠型側溝1bの本体の斜視図で、頂版部には、周囲への景観の配慮と交通バリアフリー法に鑑み、滑り止めを兼ねてレンガ模様31に形成されてある。また、片寄りのV形9aの頂版部の勾配は、長いほうが1〜6%で、短い方を端の高さに合わせた勾配として形成される。また、近年の排水性舗装30に対応させるため側面の上部に排水孔29を形成してある。
【0025】
図8は、本体頂版部の中央開口部10に載置する落蓋型構造とした頂版蓋2bの斜視図で、頂版蓋を長尺化して、さらに蓋の車両直載による回転やズレを防止するために、縦長の突起14aを側面の四方向に形成してずれ止めの機能を付加した消騒音タイプとしてあり、本体同様、緩い片寄りのV形9a形状として、全延長方向に切り込み凹溝13の集水溝を設け、集水した雨水を下部の側溝断面下に流下させるため、図9に示す如く泥が溜まらないように切り込み凹溝13の集水溝の下方に、下側を広くした台形の貫通溝構造とした排水溝12bを、溝中央の延長方向に部分的に形成したものである。
【0026】
その使用状況断面図を図9に示すと、本体の左端部に形成した切込み段部22に、コンクリートまたは、石材で形成された両面Rとした歩車道境界ブロック8を載置して、上面が一部歩車道境界ブロックが横にはみ出したL型形状を呈した函渠型側溝としたもので、左側がセミフラットとした歩道側で、右側が車道側で、雨水が頂版部の緩い片寄りのV形9aの低い個所の切り込み凹溝13の集水溝に集水されて、頂版部の端面の排水用切込み凹部18aおよび頂版蓋2bの左寄りの溝中央の排水溝12bから側溝断面下に流下され、本体側壁の車道側上部には、排水性舗装30に連通する形で排水孔29が設けてあり、雨水が排水性舗装30を透水して集水され排水孔29を通じて側溝内に排水される。また、本体の半円形状の凸形11bの低い個所に、部分的に切込み凹部23を設けてあり、これは水路勾配を自在に取るために、コンクリートを打設した時に、付着し易いように形成するものであって、コンクリートを打たないで使用したとしても、実用上は差し支えない。
【0027】
図10は、頂版部の中央に頂版蓋を全幅で載置させる開口部10を形成した函渠型側溝1cで、流下断面を掃流性の高い逆半卵形11cとして、頂版部上面の左側に歩車道境界ブロックを全面載置出来るように幅広の切込み段部22aを形成して、路面の雨水の集水効果の高い緩い片寄りのV形9a形状としたもので、頂版部からの排水のためV形の底の低い端面部に小さな排水用切り込み凹部18bを設けた函渠型側溝1cの本体の斜視図で、図7に同じく景観と歩行者等の歩行に配慮してタイル模様31aが形成されており、幅広の切込み段部22aには、両面Rとした歩車道境界ブロック8を現場で設置して、路面の雨水の集水効果の高いL型形状の歩道部が、車道部に対してフラットまたはセミフラットタイプで使用できる構造としたり、片面Rとした歩車道境界ブロック8aを設置して、歩道部が、車道部に対して15〜25cm高くしたマウンドアップタイプで使用できる構造としたものである。また、片寄りのV形9aの頂版部の勾配のあり方は、前記に同じであると共に、蓋掛り部を斜めのアーチ形の面21aにしてある。
【0028】
図11は、本体頂版部の中央開口部10に載置する掛蓋型構造とした頂版蓋2cの斜視図で、頂版蓋を長尺化して、さらに、該蓋版の下面の両端部を斜めの楔状の面21にして、線接触構造として、動き難くすると共に、蓋のずれを防止するため頂版蓋全長に渡って下方に突き出させた突起19を設けた機能を付加した消騒音タイプとしてあり、本体同様、現場で歩車道境界ブロックを設置してL型形状のとしたもので、集水した雨水を下部の側溝断面下に流下させるため、泥が溜まらないように下側を広くした台形の貫通溝構造とした排水溝12cとして、上部に排水溝周辺の車両走行による角欠けを防止するため、図12の樹脂で形成された排水用グレーティング3を埋設して、中央部の延長方向に部分的に形成したもので、本体同様頂版上面にはタイル模様31aが形成されてある。また、前述の図4と図5に同じく、頂版蓋を設置した状態では、両側をアスファルト層等の転圧材で抑えられ固定されるので、施工後は一体の箱型構造となる
【0029】
その使用状況断面図を図13に示すと、本体の左端部に形成した幅広の切込み段部22aに、車道部からの飛び出し高さが、5cmとされ車道側に片傾斜の付いた車両乗り入れタイプの歩車道境界ブロック8bを載置して、側溝の上面がL型形状を呈した函渠型側溝としたもので、左側が車両が横断する乗り入れ部のセミフラットとした歩道側で、右側が車道側で、雨水がL型形状の低い個所に集水されて、頂版部の端面の排水用切込み凹部18bおよび頂版蓋2cの中央の排水用グレーティング3を経て排水溝12cから側溝断面下に流下される。また、施行上の製品の安定化を計り、製品重量の低減を計るため、本体の側壁下部に片側に一個の台形の切込み15bを設けている。
【0030】
図14は、頂版部の両端に前後に渡して頂版蓋を全幅で載置させる開口部10aを形成した函渠型側溝1dで、流下断面を掃流性の高い急勾配の逆楕円形11dとして、頂版上面の中央部から左側片端にかけて、2cm高さの歩道横断タイプの歩車道境界ブロック8cを一体形成したL型形状としてエプロン部9端部に、集水した雨水を下部の側溝断面下に流下させるための排水溝12dを、中央部の延長方向に部分的に形成したもので、排水溝12d周辺の角欠けを防止するため、図16の防錆処理された鋼製で形成された排水用金具3aを図17に示すように埋設一体化してあり、、泥が溜まらないように下側を広くした台形の貫通溝構造の排水溝12dとしてあり、蓋掛り部を斜めの平らな楔状の面21にした函渠型側溝1dの本体の斜視図である。この図16の排水用金具3aの厚さは、1〜2.3mmで、幅を10〜30mmとし、高さを20〜30mmとして、下端にコンクリート内に埋設するための鍔16が10〜30mmの幅で形成され、コンクリートの付着力をアップさせるため多数の穴17を設けた、山高帽子状の防錆処理を施された鋼板なり、ステンレス板で製作されている。
【0031】
図15は、本体頂版部の両端開口部10aに前後に渡って載置する掛蓋型構造とした頂版蓋2dの斜視図で、頂版蓋を長尺化して、さらに該蓋版の下面の両端部を斜めのアーチ形の面にして、線接触構造として、動き難くすると共に、該蓋版のずれを防止するため本体蓋掛り部の斜めの平らな楔状の面21の横に平らな面20部分を設けた機能を付加した消騒音タイプとしてあり、本体同様歩道横断タイプの歩車道境界ブロック8cを一体形成したL型形状とし、本体の図17に示すのと同様、頂版蓋2dの延長方向中央部に、図16の防錆処理された排水用金具3aを埋設一体化して形成したものである。また、前述の図4と図5や図10と図11に同じく、頂版蓋2dを設置した状態では、両側をアスファルト層等の転圧材で抑えられ固定されるので、施工後は一体の箱型構造となる。
【0032】
図18は、頂版部の両端に前後に渡して頂版蓋を載置させる開口部10aを形成した函渠型側溝1eで、流下断面を深型の掃流性の高い逆楕円形11eとして、頂版上面の中央部に、路面の雨水の集水効果の高い左右対称の緩いV形9b形状として、低い所で集水して、下部の側溝断面下に排水出来るように上を広くした逆台形として、流下させるための排水溝12eを、延長方向の中央部に部分的に形成したもので、図21に示すように上を広くした逆台形として、その下を泥が溜まらないように下側を広くした凸形の貫通溝構造の排水溝12eとして、万が一の時、取り外せるようにした図20の排水用金具3bを載置したもので、ワンタッチで取り付けたり、取り外しが出来るように金具の下端の内側に、外に突起14eを設けた引っ掛け金具を、片側に2個形成してあり、この引っ掛け金具の突起14eが、排水溝12eの厚さの中央寄りの出っ張り部14dの下に食い込む形で金具が、本体に載置される構造となっていて、蓋掛り部を斜めの円弧状の面21bにした函渠型側溝1eの本体の斜視図で、逆楕円形11eの低い個所に、部分的に切込み凹部23を設けてあり、これは水路勾配を自在に取るために、コンクリートを打設した時に、付着し易いように形成するものであって、道路勾配があって水路勾配が充分に取れる所では、底部にコンクリートを打たないで使用したとしても、実用上は差し支えないものである。
【0033】
図19は、本体頂版部の両端開口部10aに前後に渡って載置する落蓋型構造とした頂版蓋2eの斜視図で、頂版蓋を長尺化して、さらに該蓋版の下面の両端部の蓋掛り部を斜めの円弧状の面21bにして、アーチ状の面接触構造として、動き難くすると共に、回転とズレを防止するための横長の突起14cを幅方向側面に上下に二個二列で、長さ方向には一個二列に形成した消騒音タイプとしてあり、左右対称の緩いV形9bで集水した雨水を下部の側溝断面下に流下させるための排水溝12eを、中央部の延長方向に部分的に、図20の排水用金具3bを載置して形成したものである。また、施行上の製品の安定化を計り、製品重量の低減を計るため、本体の側壁下部に片側に二個の斜めに緩い弧状にした三角形の切込み15cを設けている。
【0034】
次に、従来の側溝の特徴と、違いについて説明する。まず、U型の落蓋側溝4であるが、一般的には図22に示す通りで、本体長さは2mで、蓋版5は0.5mで片側に、奥行き20〜25mmで幅100〜120mmの蓋を設置するための手掛け用凹部24が形成されていて、本体一本当り四枚掛けで構成されている。その使用状況断面図を図23に示すが、蓋版5を載置させるため、側壁の上部が膨らんでおり、埋め戻し材が膨らんだ出っ張り下部に入り込みにくく転圧し難いとの問題もあったし、側壁上部が底版で固定された片持ち梁構造であるため、蓋版5を載置した後で埋め戻しをしなければ、転圧荷重で本体上部が撓んで、蓋版5が嵌まらなくなるとの欠点もあった。また、蓋版5の長さが、0.5mと短いことから、車両の直載でずれ、跳ね上げ、ガタツキ、蓋版同士や蓋版と本体とのぶつかりで、角欠けや破損が酷く、維持管理に費用を要していた。
【0035】
次は、逆U型の門型で開放底部にインバートコンクリート26を現場で打設して水路勾配を形成する自由勾配側溝6であるが、一般的には図24に示す通りで、本体長さは2mで、上面の両端の耐力梁25の長さは0.5mで、蓋版5aは0.5mで片側に、奥行き20〜25mmで幅100〜120mmの蓋版5aを設置するための手掛け用凹部24aが形成されていて、本体一本当り二枚掛けで構成されている。その使用状況断面図を図25に示すが、蓋版5aを載置させるため、側壁の上段部が膨らんでおり、埋め戻し材が出っ張り下部に入り込みにくく転圧し難いとの問題もあったし、側壁下端が上部の耐力梁25で固定された片持ち梁構造であるため、開放底部にインバートコンクリート26を打設して硬化した後で埋め戻しをしなければならず、基礎コンクリート27の打設と硬化も含め、施行に時間が掛かり過ぎるとの欠点もあった。また、蓋版5aの全体の枚数は、落蓋側溝4の半分で済むが、蓋の長さが、0.5mと短いのは同様なので、角欠けや破損が酷く、維持管理に費用を要することは、落蓋側溝4に同じである。
【0036】
最後に、一体の箱型構造の函渠型側溝8ですが、一般的には図26に示す通りで、流水断面も落蓋側溝4や自由勾配側溝6に合わせて矩形11fが殆どであった。しかし、近年は、ヒューム管を中型として外周を360度コンクリートで補強した物を商品化した流水断面を半円や円形その物にしたものも見受けられるようになって来ている。また、なかには上面を緩い皿型とした物もあるが、主流はフラットでメクラの物が多いが、良くても図26にあるように、側溝の手掛けに該当するような幅の狭い横長のスリット溝28を形成した排水溝が付いているのみである。しかし、この細長いスリット溝28を部分的に縦方向に設けたとしても、施行延長全線に形成されているわけではないので、住宅地等に設置された時は、時間と共に溝と溝の間には土砂が溜まって通常の道路端部の表面の流れを阻害すると共に、美観的にも周囲の景観にマッチしない。また、全長に形成したとしても、表面の雨水は、処理出来ても道路勾配の殆ど取れない所や逆勾配にあっては、集水して下流に流下できないため、使用場所が限定される欠点があり、特に景観を求められる個所にそういう所が多い。
【0037】
それでは、本案の物の特徴について説明する。最初に、流水断面の違いによる掃流性の違いを図27に示すと、左端の断面は、従来の矩形断面の落蓋側溝4・自由勾配側溝6・函渠型側溝7と本願の函渠型側溝1〜1eの各断面のもので、幅、深さが1:1の30cmで比較してみる。通水深さが総深さの一割の3cmの小流量を設定した場合、左から二番目の逆楕円形11eとした場合の水深は、5.75cmの1.93割になる。右から二番目の急勾配V形11とした場合の水深は、6.85cmの2.30割となる。右端の急勾配の逆楕円形状の凸形11aとした場合の水深は、9.65cmの3.23割となる。このように断面が異なる事で、掃流性に2から3倍と、大きな違いが出てくることが判り、効果が著しく異なり、通常の少雨時では、泥が溜まり難く掃除の頻度も大幅に伸ばせるので維持管理費も少なくて済むことになる。つまり、底部にインバートコンクリート26を打設して水路勾配を形成する自由勾配側溝6においては、本願の函渠型側溝の2〜3倍の水路勾配を形成しなければ、同一の掃流性を得ることが出来ないことを意味していることにもなり、製品の深さも深くなると共に、掘削土量も多くなり、費用も嵩むことになる。
【0038】
次に、道路勾配が殆ど無かったりする場合の使用例について説明する。従来の道路用側溝で可能なのは、開放底部にインバートコンクリート26を現場で打設して水路勾配を形成する自由勾配側溝7のみであるが、施行に時間が掛かる事や矩形11fであるため、掃流性に難があった。図28に、図4と図5に記載の流下断面を少流量時で掃流性の高い急勾配の逆楕円形状の凸形11aとした函渠型側溝1aの深さを10cm刻みとして、該側溝ブロックを階段状に組み合わせて、延長方向に段々上の流下勾配を形成出来るようにした施行例を示す。道路勾配が、喩え水平であったとしても水は低い方に流れるので、図に示す如く、小量であってもある程度の水深を確保して流下出来る。

【0039】
また、道路勾配が逆勾配だったりする場合の使用例について説明する。同様に、従来の道路用側溝で可能なのは、自由勾配側溝6のみであるが、いろいろ問題もあった事は、前述の通りである。図29に、図1と図2に記載の流下断面を掃流性の高い急勾配V形11とした函渠型側溝1の深さを10cm刻みとして、該側溝ブロックを階段状に組み合わせて、頂版蓋2の載置部の開放底部にコンクリートを現場で打設して、水路勾配を形成して延長方向に自在な流下勾配を形成出来るようにした施行例を示す。従来の矩形の自由勾配側溝6は、水路幅一杯にインバートコンクリート26aを打設しなければならないが、本案の函渠型側溝1は、流下断面が急勾配V形11なので、下方端にいくほど幅が狭くなっている。当然、開放底部にインバートコンクリート26aを現場で打設するにしても、量も従来の数分の一で済み、低部のインバートコンクリート26aの均しも同様にかなり早く出来、非常に経済的でもある。
【0040】
特に、街の中での施行に当たっては、歩行者や自転車や車両の通行阻害を極力減少されることが求められ、インバートコンクリートを打つにしても、短期間に側溝製品を据え付けて、埋め戻して道路として供用出来るようにして、後日の余裕のできた時間に打設出来るようにした本案のものは、最適であって、夜間時に施工を行うならば、昼間の商業時間に影響を及ぼさないことになる。掃流性についてもインバートコンクリートを打設することで、本来の打設しないものに対して、水深は多少浅くはなるが、水路勾配が取れるようになった分だけ流速が早くなるので掃流性はさらにアップする。
【0041】
これとは別に、図30は、図18と図19に記載の流下断面を掃流性の高い逆楕円形11eとして、底版部にコンクリートが付着し易いように小さな凹部である付着用の部分的な切込み凹部23を設けた函渠型側溝1eの深さを10cm刻みとした、該側溝ブロックを階段状に組み合わせて、頂版蓋2eの載置部の開放部から底部に、インバートコンクリート26aを現場で打設して円弧状に仕上げ面を均して、自在な流下勾配を形成出来るようにした施行例を示す。前記で説明した図29の該側溝ブロックより掃流性が高いことは、説明するまでもない。
【0042】
尚、函渠型側溝1eの本体および頂版蓋2eの表面全線に亘って、路面の雨水の集水効果の高い左右対称の緩いV形9b形状として部分的に排水溝12eを形成してあることから、車道や歩道の雨水による降雨を迅速に集水して排水溝12eに集めて、側溝断面下に流下させるため、表面に土砂が溜まることがなく、常に綺麗で、周囲の景観にマッチする。この排水溝の形態としては、排水用の樹脂グレーチングや金具3,3a,3bを使用して排水溝を形成したもの、単なる貫通溝構造としたり、全延長方向で集水出来るように切り込み凹溝13を設けたものがあり、現場の条件や景観に合わせて使い分けされる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の函渠型側溝は、消騒音タイプで掃流性の高い側溝であることから、本体の頂版および頂版蓋上の形状をL型、緩いV型や皿型形状の各種の形に成型できる型枠とする事で、交通バリアフリー法に対応させた歩道内に使用できる側溝として、歩道と車道の境界での側溝として、また、用途に合わせて、必要に応じて蓋の外せる掃流性の高い落蓋側溝として、自在に水路勾配の形成できる掃流性の高い自由勾配側溝として、掃除の容易な函渠型側溝として適応でき、一製品でこれら全てに使い分けが可能で、今までの全ての製品を集約することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】両面Rとした歩車道境界ブロックを一体化した函渠側溝本体の基本態様を示した斜視図である。
【図2】図1に使用する両面Rとした歩車道境界ブロックを一体化した頂版蓋の基本態様を示した斜視図である。
【図3】図1の本体上部に図2の頂版蓋を組み合わせた使用状況断面図を示したものである。
【図4】片面Rとした歩車道境界ブロックを一体化した函渠側溝本体の基本態様を示した斜視図である。
【図5】図4に使用する片面Rとした歩車道境界ブロックを一体化した頂版蓋の基本態様を示した斜視図である。
【図6】図4の本体上部に図5の頂版蓋を組み合わせた使用状況断面図を示したものである。
【図7】歩車道境界ブロックを載置出来る切込みを形成した函渠側溝本体の基本態様を示した斜視図である。
【図8】図7に使用する歩車道境界ブロックを載置出来る切込みを形成した頂版蓋の基本態様を示した斜視図である。
【図9】図7と図8を組み合わせた使用状況断面図を示したものである。
【図10】歩車道境界ブロックを全面載置出来る幅広の切込みを形成した函渠側溝本体の基本態様を示した斜視図である。
【図11】図10に使用する歩車道境界ブロックを全面載置出来る幅広の切込みを形成した頂版蓋の基本態様を示した斜視図である。
【図12】図11に埋設一体化するする樹脂で形成された排水用グレーティングの基本態様を示した斜視図である。
【図13】図10と図11と図12を組み合わせた使用状況断面図を示したものである。
【図14】高さの低い歩道横断タイプの歩車道境界ブロックを一体形成したL型形状として函渠側溝本体の基本態様を示した斜視図である。
【図15】図12に使用する高さの低い歩道横断タイプの歩車道境界ブロックを一体形成してL型形状とした頂版蓋の基本態様を示した斜視図である
【図16】図14と図15に埋設一体化するする排水用金具の基本態様を示した斜視図である。
【図17】図14の本体頂版部に図15の排水用金具を埋設した使用状況断面図である。
【図18】緩いV型形状として、排水用金具を載置した函渠側溝本体の基本態様を示した斜視図である。
【図19】図18に使用する緩いV型形状として、排水用金具を載置した頂版蓋の基本態様を示した斜視図である
【図20】図18と図19に載置する排水金具の基本態様を示した斜視図である。
【図21】図18の本体頂版部に図20の排水用金具を設置した使用状況断面図である。
【図22】従来の落蓋側溝の本体と蓋版を示した斜視図である。
【図23】図22の使用状況断面図を示したものである。
【図24】従来の自由勾配側溝の本体と蓋版を示した斜視図である
【図25】図24の使用状況断面図を示したものである。
【図26】従来の函渠型側溝を示した斜視図である。
【図27】各種断面の掃流性を模式的に示した通水状況を示したを断面図である。
【図28】本案の函渠型側溝を階段状に組み合わせて、段々上の流下勾配を形成した施行の一例を示した使用状況断面図を示したものである。
【図29】本案の函渠型側溝を階段状に組み合わせて、開放底部にコンクリートを現場で打設して、自在な流下勾配を形成した施行の一例を示した使用状況断面図を示したものである。
【図30】本案の函渠型側溝を階段状に組み合わせて、開放底部に円弧状にコンクリートを現場で打設して、自在な流下勾配を形成した施行の一例を示した使用状況断面図を示したものである。
【符号の説明】
【0045】
1〜1e 函渠型側溝
2〜2e 頂版蓋
3 排水用グレーティング
3a〜3b 排水用金具
4 落蓋側溝
5〜5a 蓋版
6 自由勾配側溝
7 函渠型側溝
8 両面Rとした歩車道境界ブロック
8a 片面Rとした歩車道境界ブロック
8b 車両乗り入れタイプの歩車道境界ブロック
8c 歩道横断タイプの歩車道境界ブロック
9 エプロン部
9a 緩い片寄りのV形
9b 左右対称の緩いV形
10 中央の開口部
10a 両端の開口部
11 急勾配のV形
11a 急勾配の逆楕円形状の凸形
11b 逆半円形状の凸形
11c 逆半卵形
11d 急勾配の逆楕円形
11e 逆楕円形
11f 矩形

12〜12e 排水溝
13 切込み凹溝
14〜14d 突起
14e 引っ掛け金具の突起
15〜15c 切込み
16 鍔
17 付着用の穴
18〜18b 排水用切込み凹部
19 下方に突び出させた突起
20 平らな面
21 斜めの楔状の面
21a 斜めのアーチ形の面
21b 斜めの円弧状の面
22 部分的な切込み段部
22a 幅広の切込み段部
23 部分的な切込み凹部
24〜24a 手掛け用凹部
25 耐力梁
26 インバートコンクリート
27 基礎コンクリート
28 スリット溝
29 排水孔
30 排水性舗装
31 レンガ模様
31a タイル模様

【特許請求の範囲】
【請求項1】
函渠型側溝の流下断面を掃流性の高い急勾配V形、逆凸形、楕円形状や卵形形状とし、頂版部の両端および中央部を消騒音タイプの落蓋や掛蓋方式の載置型構造として、該側溝の頂版および頂版蓋の上面を路面の雨水の集水効果の高いL型、緩いV型や皿型形状として、該頂版および該頂蓋版の低い集水部に下部の側溝断面下に流下させるための部分的な排水溝を形成してなることを特徴とする排水機能を有する頂版蓋を載置してなる掃流性を高めた函渠型側溝。
【請求項2】
請求項1に記載の掃流性を高めた函渠型側溝の深さを10cm刻みとして、該側溝ブロックを階段状に組み合わせて、延長方向に段々状の流下勾配を形成出来るようにしたことを特徴とする排水機能を有する頂版蓋を載置してなる掃流性を高めた函渠型側溝。
【請求項3】
請求項1に記載の掃流性を高めた函渠型側溝の深さを10cm刻みとして、該側溝ブロックを階段状に組み合わせて、底部に目的とする流下勾配に合わせて、現場打ちコンクリートを打設して、延長方向に滑らかな一定勾配の水路勾配を形成出来るようにしたことを特徴とする排水機能を有する頂版蓋を載置してなる掃流性を高めた函渠型側溝。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公開番号】特開2007−63886(P2007−63886A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−253082(P2005−253082)
【出願日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(592263506)株式会社ホクエツ (11)
【Fターム(参考)】