説明

排泥管および地盤改良方法

【課題】排泥不良が生じることを防止し、かつ、水平噴射攪拌による地盤改良を高品質に行うことを可能とした排泥管および地盤改良方法を提供する。
【解決手段】複数の第一排泥口11,11,…が列状に形成されているとともに先端が閉塞された外管10と、先端部に第二排泥口21が形成されているとともに外管10に内挿された内管20と、第二排泥口21の後方において内管20の外面に設置されたパッカー30とを備え、パッカー30により外管10と内管20との隙間Sが閉塞される排泥管1と、これを利用した地盤改良方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平噴射攪拌に使用する排泥管および地盤改良方法に関する。
【背景技術】
【0002】
噴射攪拌による地盤改良では、改良体を噴射しつつ排泥することで地盤内の圧力を調整し、地表面における隆起等を防止するのが一般的である。
【0003】
例えば、水平噴射攪拌による地盤改良では、排泥口が形成された排泥管を噴射管の上方に埋設しておくことで、圧力上昇時の排泥を行う。
排泥管として複数の排泥口が形成されたものを使用すれば、改良ゾーンの移動に伴い排泥管を配設する手間を省略することができる。
【0004】
ところが、従来の排泥管では、地盤内に配設する際に排泥口から排泥管内に土砂が入り込む場合がある。排泥管内に土砂が入り込むと、土砂により閉塞されて排泥不能になるおそれがある。
【0005】
排泥管を地盤内に設置する際に内部が閉塞されない工法として、特許文献1には、複数の排泥口が形成された排泥管を、排泥口を閉じた状態で地中に埋設し、噴射攪拌時に排泥口を開放する地盤改良方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第2647572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の地盤改良方法では、噴射攪拌時に全ての排泥口が開放された状態となるため、意図しない排泥口から排泥されることがあり、所望の形状や強度による地盤改良ができなくなるおそれがあった。
また、改良ゾーン以外の排泥口における土砂が流出や流入することにより、改良ゾーンからの排泥が阻害され、排泥不良が生じるおそれもあった。
【0008】
このような観点から、本発明は、排泥不良が生じることを防止し、かつ、水平噴射攪拌による地盤改良を高品質に行うことを可能とした排泥管および地盤改良方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するために、本発明の排泥管は、複数の第一排泥口が列状に形成されているとともに先端が閉塞された外管と、先端部に第二排泥口が形成されているとともに前記外管に内挿された内管と、前記第二排泥口の後方において前記内管の外面に設置されたパッカーとを備える排泥管であって、前記パッカーにより前記外管と前記内管との隙間が閉塞されることを特徴としている。
【0010】
かかる排泥管によれば、排泥管を地盤内に設置する際に、内管の内部に土砂が入り込むことを防止することが可能となる。
また、内管を移動させて第二排泥口の位置を改良ゾーン近傍の第一排泥口に配置するとともに、パッカーで隙間を閉塞すれば、改良ゾーン近傍の第一排泥口を開放させるとともに意図しない排泥口からの土砂の流出入を防止することができる。
【0011】
最後部の前記第一排泥口の後方にパッカーが設置されており、当該パッカーにより前記外管と前記内管との隙間が閉塞されていれば、排泥管の後部において外管と内管との隙間に土砂が入り込むことを防止することができる。そのため、外管内での内管の移動が阻害されることがない。
【0012】
前記第二排泥口は、前記内管の先端面に形成されていてもよいし、前記内管の側面に形成されていてもよい。
【0013】
前記パッカーが、膨張することで前記外管の内面および前記内管の外面に密着し、前記隙間を閉塞するものであれば、外管内での内管の移動がパッカーにより阻害されることがない。
【0014】
また、本発明の地盤改良方法は、噴射管と排泥管とを地中に配置する配置工程と、前記噴射管から改良体を噴射するとともに、前記排泥管により排泥を行う改良工程とを備える地盤改良方法であって、前記排泥管は、複数の第一排泥口を有するとともに先端が閉塞された外管と、先端部に第二排泥口を有するとともに前記外管に内挿される内管と、前記第二排泥口の後方において前記内管の外面に設置されたパッカーとを有していて、前記配置工程では、最先端の前記第一排泥口の前方に前記パッカーを位置させるとともに、前記パッカーにより前記外管と前記内管との隙間を閉塞し、前記改良工程では、前記噴射管による噴射攪拌が行われる改良ゾーンに最も近い前記第一排泥口の後方に前記パッカーを位置させるとともに、前記パッカーにより前記外管と前記内管との隙間を閉塞することを特徴としている。
【0015】
かかる地盤改良方法によれば、配置工程において排泥管内に土砂が入り込むことを防止できる。また、改良工程において意図しない第一排泥口に土砂が入り込むことも防止できる。
【0016】
前記配置工程では、最後部の前記第一排泥口の後方に他のパッカーを位置させ、当該パッカーにより前記外管と前記内管との隙間を閉塞すれば、排泥管の後部において外管と内管との隙間に土砂が入り込むことを防止できる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の排泥管および地盤改良方法によれば、排泥不良が生じることが防止され、かつ、水平噴射攪拌による地盤改良を高品質に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】(a)〜(c)は第一の実施の形態に係る排泥管を示す断面図である。
【図2】(a)は第一の実施の形態に係る削孔工程を示す縦断図、(b)は(a)の一部を拡大した断面図、(c)は(b)に続く工程を示す断面図である。
【図3】(a)は図2に続く工程を示す縦断面図、(b)は(a)の一部を拡大した断面図、(c)は(b)に続く工程を示す断面図である。
【図4】(a)は図3に続く工程を示す縦断面図、(b)は配置工程を示す断面図、(c)は(b)に続く工程を示す断面図である。
【図5】(a)は図5に続く工程を示す縦断面図、(b)は(a)の一部を拡大した断面図である。
【図6】(a)は噴射工程を示す縦断図、(b)は(a)の一部を拡大した断面図である。
【図7】(a)および(b)は第二の実施の形態に係る排泥管を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
第一の実施の形態について説明する。
本実施形態の排泥管1は、図1の(a)に示すように、外管10と内管20とパッカー30とを備えた二重管構造により構成されている。
【0020】
外管10は、先端が閉塞されている。外管10の側面には、複数の第一排泥口11,11,…が、軸方向に沿って間隔をあけて列状に形成されている。
本実施形態では、1列の第一排泥口11が形成されている場合について説明するが、第一排泥口11は、複数列形成されていてもよい。また、各列に形成された第一排泥口11,11,…の位置をずらすことで、第一排泥口11,11,…を千鳥状に配置してもよい。なお、第一排泥口11の数は限定されるものではなく、外管10の長さや、地盤改良の範囲等に応じて適宜設定すればよい。
【0021】
外管10の材質は限定されるものではないが、本実施形態では、塩化ビニル管により構成する。
【0022】
内管20は、外管10の内径よりも小さな外径を有した管材により構成されていて、外管10に内挿されている。
内管20は、外管10の内部を軸方向に移動可能である(図1の(b)参照)。
【0023】
内管20の先端面は開口しており、第二排泥口21となっている。
内管20の材質は限定されるものではないが、本実施形態では、鋼管により構成する。
【0024】
パッカー30は、内管20の外面に周設(設置)されている。
パッカー30は、樹脂製の袋状部材により構成されており、内部に液体または気体を注入することで膨張する。
【0025】
パッカー30は、膨張することで、外管10の内面および内管20の外面に密着し、外管10と内管20との間に形成された隙間Sを遮蔽する。
【0026】
本実施形態では、2つのパッカー30(第一パッカー31および第二パッカー32)が内管20の外面に固定されている。
【0027】
第一パッカー31は、第二排泥口21の後方に設置されている。すなわち、第一パッカー31は、内管20の先端が外管10の先端部に位置した状態では、最先部の第一排泥口11よりも先端側に位置する。
【0028】
第二パッカー32は、内管20の先端が外管10の先端部に位置した状態(第一パッカー31が最先部の第一排泥口11よりも先端側に位置した状態)においても、最後部の第一排泥口11の後方に位置する。
【0029】
なお、パッカー30の材質、配置、数量等は、限定されるものではなく、適宜設定すればよい。
例えば、本実施形態では、複数の第一排泥口11,11,…を前後から挟むようにパッカー30を配設しているが、複数の第一排泥口11,11,…の中間部にパッカー30を配設してもよい。
【0030】
次に、排泥管1を利用した地盤改良方法について説明する。
本実施形態の地盤改良方法は、削孔工程と、配置工程と、改良工程とを備えている。
【0031】
削孔工程は、地盤Gを削孔して、排泥管挿入孔h1(図5の(b)参照)および噴射管挿入孔h2(図3の(c)参照)を形成する工程である。
【0032】
本実施形態では、まず、噴射管挿入孔h2を形成する。
噴射管挿入孔h2は、図2の(a)に示すように、削孔機40により削孔管41を介して地盤Gを削孔することにより形成する。
【0033】
削孔管41の材質は限定されるものではないが、本実施形態では鋼管を使用する。
削孔管41の先端部は、傾斜しており、いわゆる竹割り型を呈している。
【0034】
削孔管41の先端部の内部は、図2の(b)に示すように、インナーヘッド42により塞がれている。
【0035】
インナーヘッド42は、鋼製部材からなり、削孔管41の先端を遮蔽して、削孔管41の内部に土砂が入り込むことを防止する。
【0036】
インナーヘッド42の先端は、削孔管41の先端形状に応じて、いわゆる竹割り型に傾斜している。
インナーヘッド42の後端には、回収用ロッド43(図2の(c)参照)が接続される。回収用ロッド43の接続部の構成は限定されるものではないが、本実施形態では、雌ネジからなる。
【0037】
噴射管挿入孔4の削孔が完了したら、図2の(c)に示すように、インナーヘッド42に回収用ロッド43を接続し、削孔管41を残置させた状態で、インナーヘッド42を回収する。
なお、回収用ロッド43の先端部には、インナーヘッド42の雌ネジに螺合する雄ネジが形成されている。
【0038】
本実施形態では、噴射管挿入孔4の削孔後、回収用ロッド43を削孔管41内に挿入して、インナーヘッド42に螺着させた後、回収ロッド43を引き抜くことで、インナーヘッド42を回収する。
なお、回収ロッド43は、予めインナーヘッド42に固定されていてもよい。
【0039】
インナーヘッド42を回収したら、図3の(a)および(b)に示すように、削孔管41内にガイド管44を挿入する。
【0040】
ガイド管44を構成する材料は限定されるものではないが、本実施形態では塩化ビニル管を使用する。
【0041】
ガイド管44を所定の位置に配置したら、図3の(c)に示すように、削孔管41を回収する。
【0042】
次に、噴射管挿入孔h2の上方に、排泥管挿入孔h1を削孔する。
排泥管挿入孔h1の削孔は、図4の(a)に示すように、削孔管41を介して削孔機40により行う。
なお、削孔機40および削孔管41には、噴射管挿入孔h2を削孔する際に使用したものを使用する。
【0043】
削孔管41を所定の位置まで挿入したら、削孔管41を残置させた状態で、インナーヘッド42を回収する(図2の(c)参照)。
【0044】
配置工程は、削孔工程において形成された排泥管挿入孔h1および噴射管挿入孔h2を利用して、排泥管1および噴射管2を地中に配置する工程である。
【0045】
まず、図4の(b)に示すように、削孔管41内に排泥管1を挿入する。
このとき、排泥管1は、図1の(a)の状態で挿入する。すなわち、内管20の第二排泥口21を最先部の第一排泥口11よりも先端側に位置させるとともに、第一パッカー31および第二パッカー32を膨張させて隙間Sを閉塞しておく。このようにすると、第一排泥口11から第二排泥口21への経路が第一パッカー31により遮蔽されているため、内管20の内部に土砂が入り込むことがない。
【0046】
なお、第一排泥口11から土砂が入り込んだとしても、第二パッカー32により隙間Sが閉塞されているため、最後部の第一排泥口11よりも後方に土砂が入り込むこともない。
【0047】
排泥管1を所定の位置に配置したら、図4の(c)に示すように、削孔管41を回収する。
【0048】
次に、図5の(a)および(b)に示すように、ガイド管44を貫通させて、噴射管2を所定の位置に配置する。
【0049】
改良工程は、図6の(a)に示すように、噴射管2から改良ゾーンAに改良体を噴射するとともに、排泥管1により排泥を行う工程である。
【0050】
まず、図1の(b)に示すように、パッカー30を収縮させた状態で内管20を後退させ、改良ゾーンAに最も近い第一排泥口11の後方に第一パッカー31を位置させる(図1の(c)参照)。
【0051】
次に、図1の(c)に示すように、第一排泥口11の後方に位置させた第一パッカー31および第二パッカー32を膨張させる。こうすることで、第一排泥口11から第二排泥口21まで連通する排泥経路を確保するとともに、外管10と内管20との隙間S(他の経路)を閉塞する。
【0052】
続いて、図6の(a)に示すように、噴射管2から改良ゾーンAに改良体を噴射する。
また、改良体の噴射と同時に排泥管1による排泥を行う。
【0053】
改良工程では、噴射管2を後退させることで、改良ゾーンAを随時移動させながら改良を行う。改良ゾーンAの移動(噴射管2の後退)に伴い、図6の(b)に示すように、内管20も後退させて、改良ゾーンAに最も近い第一排泥口11から排泥を行う。
【0054】
本実施形態の排泥管1および地盤改良方法によれば、排泥管1(内管20)が閉塞されることなく、排泥不良が生じることが防止され、かつ、水平噴射攪拌による地盤改良を高品質に行うことが可能となる。
【0055】
内管20を移動させて第二排泥口21の位置を改良ゾーンA近傍の第一排泥口11に配置するとともに、パッカー30で隙間を閉塞しているため、改良ゾーンA近傍の第一排泥口11を開放させるとともに意図しない排泥口11からの土砂の流出入を防止することができる。
また、排泥管1を地盤内に設置する際に、内管20の内部に土砂が入り込むことが防止されている。
【0056】
第二パッカー32により最後部の第一排泥口11の後方において外管10と内管20との隙間を閉塞することで、排泥管1の後部において外管10と内管20との隙間に土砂が入り込むことが防止されている。そのため、外管10内での内管20の移動が阻害されることがない。
【0057】
パッカー30は収縮可能に構成されているため、外管10内での内管20の移動がパッカー30により阻害されることがない。
【0058】
噴射管挿入孔h2の削孔に使用した削孔機および削孔管を、排泥管挿入孔h1の削孔でも使用することで、設備費や材料費の削減が可能となる。
【0059】
次に、第二の実施の形態に係る排泥管1ついて説明する。
排泥管1は、図7の(a)に示すように、外管10と内管20とパッカー30とを備えた二重管構造により構成されている。
【0060】
外管10の構成は、第一の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0061】
内管20は、外管10の内径よりも小さな外径を有した管材により構成されていて、外管10に内挿されている。
内管20は、外管10の内部を移動可能である(図1の(b)参照)。
【0062】
内管20の側面には、第二排泥口21が形成されている。
内管20の材質は限定されるものではないが、本実施形態では、鋼管により構成する。
【0063】
パッカー30は、内管20の外面に周設(設置)されている。
本実施形態では、3つのパッカー30(第一パッカー31、第二パッカー32および第三パッカー33)が内管20の外面に固定されている。
【0064】
第一パッカー31は、内管20の先端部であって、第二排泥口21の後方に設置されている。第一パッカー31は、内管20の先端が外管10の先端部に位置した状態では、最先部の第一排泥口11よりも先端側に位置する。
【0065】
第二パッカー32は、内管20の先端が外管10の先端部に位置した状態(第一パッカー31が最先部の第一排泥口11よりも先端側に位置した状態)においても、最後部の第一排泥口11の後方に位置する。
【0066】
第三パッカー33は、内管20の第二排泥口21よりも先端側に設置されている。なお、第三パッカー33は、必要に応じて配置すればよく、省略してもよい。
【0067】
この他のパッカー30の構成は、第一の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0068】
排泥管1を利用して地盤改良を行う場合には、まず、パッカー30を収縮させた状態で内管20を後退させる。内管20の後退は、改良ゾーンAに最も近い第一排泥口11の後方に第一パッカー31が位置するまで行う(図7の(b)参照)。
【0069】
次に、図7の(b)に示すように、第一排泥口11の前後に位置された第一パッカー31および第三パッカー33を膨張させる。こうすることで、第一排泥口11から第二排泥口21まで連通する排泥経路を確保するとともに、外管10と内管20との隙間S(他の経路)を閉塞する。
【0070】
続いて、噴射管2から改良ゾーンAに改良体を噴射すると同時に排泥管1による排泥を行う。
【0071】
なお、この他の第二の実施の形態に係る排泥管1を利用した地盤改良方法の各作業手順は、第一の実施の形態で示した内容と同様なため、詳細な説明は省略する。
【0072】
以上、本発明について、好適な実施形態について説明した。しかし、本発明は、前述の各実施形態に限られず、前記の各構成要素については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更が可能である。
【0073】
例えば、前記各実施形態では、第二パッカーを配置する場合について説明したが、第二パッカー32は、必要に応じて配置すればよく、省略してもよい。
また、前記各実施形態では、第二パッカーを内管の外面に固定したが、第二パッカーは外管の内面に固定してもよい。
【0074】
また、パッカー30は、隙間Sを閉塞することが可能であればその構成は限定されるものではなく、必ずしも袋状の部材である必要はない。
【0075】
前記実施形態では、噴射管挿入孔を先に削孔するものとしたが、排泥管挿入孔を先に削孔してもよいし、噴射管挿入孔および排泥管挿入孔を同時に削孔してもよい。
【0076】
前記実施形態では、噴射管を配置する際にガイド管を利用する場合について説明したが、ガイド管を利用することなく噴射管を配置してもよい。
【0077】
前記実施形態では、いわゆる自在ボーリングを利用して排泥管および噴射管を地中に配置したが、排泥管および噴射管の配置方法はこれに限定されるものではない。例えば、立坑を利用して水平ボーリングを行ってもよい。
【符号の説明】
【0078】
1 排泥管
2 噴射管
10 外管
11 第一排泥口
20 内管
21 第二排泥口
30 パッカー
31 第一パッカー
32 第二パッカー
A 改良ゾーン
G 地盤
S 隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第一排泥口が列状に形成されているとともに先端が閉塞された外管と、
先端部に第二排泥口が形成されているとともに前記外管に内挿された内管と、
前記第二排泥口の後方において前記内管の外面に設置されたパッカーと、を備える排泥管であって、
前記パッカーにより、前記外管と前記内管との隙間が閉塞されることを特徴とする、排泥管。
【請求項2】
最後部の前記第一排泥口の後方に設置されたパッカーを備え、当該パッカーにより前記外管と前記内管との隙間が閉塞されることを特徴とする、請求項1に記載の排泥管。
【請求項3】
前記第二排泥口が、前記内管の先端面に形成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の排泥管。
【請求項4】
前記第二排泥口が、前記内管の側面に形成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の排泥管。
【請求項5】
前記パッカーは、膨張することで前記外管の内面および前記内管の外面に密着し、前記隙間を閉塞することを特徴とする、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の排泥管。
【請求項6】
噴射管と排泥管とを地中に配置する配置工程と、
前記噴射管から改良体を噴射するとともに、前記排泥管により排泥を行う改良工程と、を備える地盤改良方法であって、
前記排泥管は、複数の第一排泥口を有するとともに先端が閉塞された外管と、先端部に第二排泥口を有するとともに前記外管に内挿される内管と、前記第二排泥口の後方において前記内管の外面に設置されたパッカーとを有していて、
前記配置工程では、最先端の前記第一排泥口の前方に前記パッカーを位置させるとともに、前記パッカーにより前記外管と前記内管との隙間を閉塞し、
前記改良工程では、前記噴射管による噴射攪拌が行われる改良ゾーンに最も近い前記第一排泥口の後方に前記パッカーを位置させるとともに、前記パッカーにより前記外管と前記内管との隙間を閉塞することを特徴とする、地盤改良方法。
【請求項7】
前記配置工程では、最後部の前記第一排泥口の後方に他のパッカーを位置させ、当該パッカーにより前記外管と前記内管との隙間を閉塞することを特徴とする、請求項6に記載の地盤改良方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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