説明

掘削マッド濾過装置

本発明は、油井又はガス井掘削システムの中に通される掘削マッドからドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研削物を濾過するフィルタシステムに関する。本発明によるフィルタシステム(10)は、オーバーヘッド式掘削システム(23)と、このオーバーヘッド式掘削システム(23)に連結されるドリルストリング(19)と、掘削マッドを濾過するマッドフィルタとを有している。マッドフィルタは、オーバーヘッド式掘削システム(23)内への掘削マッドの入口箇所からドリルストリング(19)内への掘削マッドの入口箇所まで延びる掘削マッド流路(8)内に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油井又はガス井掘削システムの、本明細書で定義される掘削マッド流路から、ドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研削物を濾過するための改善装置及び方法に関し、より詳しくは、オーバーヘッド式掘削システム、トップドライブ式掘削システム又はパワースイベル(power swivel)の、本明細書で定義される掘削流体流路内に取付けられ又は受入れられるマッドフィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
ドリルストリングは、ねじ式に連結されるドリルパイプの複数の接合により構成され、各ドリルパイプは、約30フィート(9.144メートル)の長さを有する。各ドリルパイプの一端(パイプの「ボックス」端)は、雌ねじを有し、各ドリルの反対側の端(パイプの「ピン」端)は、雄ねじを有する。ねじ式に連結されたひと繋がりの3本のドリルパイプは、一般的には、ドリルパイプの「スタンド」と称される。各スタンドは、約90フィート(27.432メートル)の長さを有する。典型的には、ドリルパイプを使用する準備が整った多数のスタンドが、ドリルフロアによって上下方向に支持されて蓄えられ、一般にフィンガーボードと称する組立体として拘束される。
【0003】
トップドライブ式井戸掘削装置は、一般に、トップドライブシステム(TDS)を有している。TDSは、管状のメインシャフトを有し、このメインシャフトの下端部はドリルストリングの上端部にねじ式に連結可能である。TDSは、ドリルストリングを回転させながら打ち込み、掘削作業中にドリルストリングを上下に移動させる。TDSは、掘削作業中にメインシャフト従ってドリルストリングを打ち込むためのモータを有する。TDSは、掘削流体を受入れる組立体を有している。掘削作業中、掘削流体(一般に「掘削マッド」又は簡単に「マッド」と称する)は、TDSの中を通ってドリルストリングに圧送されてからドリルビットに落下し、ドリルビットを潤滑し、それにより、掘削作業を容易にする。しかしながら、掘削中、ドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研磨物(以下、廃棄物という)は、掘削マッド中に蓄積する。廃棄物は、ドリルストリング及びドリルビットの内面及び掘削パラメータ測定装置に大きい摩耗を引起こすことがある。従って、掘削マッドを濾過して、蓄積された廃棄物を除去することが望まれている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の濾過システムでは、マッドフィルタ即ちマッドスクリーンが、ドリルストリングに取付けるべきドリルパイプのスタンドのボックス端内に挿入される。しかしながら、フィルタを挿入するには、油井オペレータ(一般的に「石油採掘労働者」と呼ばれる)は、ドリルパイプのスタンドのてっぺんまで約90フィート(27.432メートル)持上げられなければならない。これは、典型的には、ライディングベルトと称する装置に石油採掘労働者を乗せることによって行われる。このやり方は非常に危険であり、石油採掘労働者が重傷を負い又は死亡することもある好ましくない高度の危険を生じさせることがある。
【0005】
従って、石油採掘労働者を負傷させる危険を生じさせないで、油井又はガス井掘削システムにおいて掘削マッドを濾過する改善方法及び装置が要望されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、油井又はガス井掘削システムの中に通される掘削マッドから、ドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研削物を濾過するフィルタシステムに向けられている。
一つの実施形態では、フィルタシステムは、オーバーヘッド式掘削システムと、この掘削システムに連結されたドリルストリングと、掘削マッドを濾過するマッドフィルタとを有している。かかる実施形態では、マッドフィルタは、オーバーヘッド式掘削システム内への掘削マッドの入口箇所からドリルストリング内への掘削マッドの入口箇所まで延びる掘削マッド流路内に配置されることが好ましい。
他の実施形態では、フィルタシステムは、セイバーサブ(saver sub)を更に有し、このセイバーサブは、オーバーヘッド式掘削システムに連結される上端部と、ドリルストリングに連結される下端部を有している。この実施形態では、マッドフィルタはセイバーサブ内に受入れられる。
【0007】
本発明の他の実施形態は、油井又はガス井掘削システムの中に通される掘削マッドからドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研削物を濾過する方法に向けられている。
一つの実施形態では、本発明の方法は、ドリルストリングを準備する工程と、ドリルストリングを回転駆動するオーバーヘッド式掘削システムを準備する工程と、掘削マッドを濾過するマッドフィルタを準備する工程と、オーバーヘッド式掘削システム内への掘削マッドの入口箇所からドリルストリング内への掘削マッドの入口箇所まで延びる掘削マッド流路内にマッドフィルタを配置する工程とを有している。
他の実施形態では、本発明の方法は、更に、掘削マッド流路の一部分を形成する内部流路を有するセイバーサブを準備する工程と、セイバーサブの上端部をオーバーヘッド式掘削システムに取付ける工程と、セイバーサブの下端部をドリルストリングに取付ける工程と、マッドフィルタの少なくとも一部分をセイバーサブの内部流路内に配置する工程とを有している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の上記及び他の特徴及び長所は、添付図面に関連して述べる以下の詳細な説明を参照することにより一層良く理解されよう。
本発明は、油井又はガス井掘削システムの、以下に定義される掘削マッド流路から、ドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研削屑(以下、廃棄物と称する)を濾過する改善装置及び方法に関し、より詳しくは、オーバーヘッド式掘削システム、トップドライブ式掘削システム又はパワースイベルの、以下に定義する掘削マッド流路内に取付けられ即ち受入れられるマッドフィルタに関する。
【0009】
図1は、油井又はガス井の掘削作業に使用されるトップドライブ式井戸掘削装置10を示す。掘削装置10は、デリック(derrick)11により構造的に支持されている。掘削装置10は、複数の機械構成要素を有し、機械構成要素は、フック13、フック13に取付けられたトップドライブシステム(TDS)又はオーバーヘッド式掘削システム23、TDS23に取付けられたセイバーサブ(saver sub)24、セイバーサブ24に取付けられたドリルストリング19、ドリルストリング19に取付けられたドリルビット20を含んでいる。一つの実施形態では、図1に示すように、TDS23は、ウォッシュパイプボンネット14と、ウォッシュパイプボンネット14から延びるグースネック15と、グースネック15に連結されたS字形パイプ18と、メインシャフト16と、モータハウジング17とを有している。
【0010】
図1に示す実施形態では、機械構成要素は、集合的に移動ブロック12から吊下げられており、移動ブロック12は、機械構成要素の上下移動を案内するためにデリック11に連結されたレール22上において、機械構成要素を上下方向に移動させることを可能にする。メインシャフト16は、モータハウジング17の中を通って延び、かつ、ドリルストリング19に連結されている。
【0011】
作業中、モータハウジング17内に収容されたTDS用モータは、メインシャフト16を回転させ、それにより、ドリルストリング19及びドリルビット20を回転させる。ドリルビット20の回転により、井戸孔21が形成される。S字形パイプ18に連結されたロータリホース25(図8参照)から圧送された掘削流体(掘削マッド(mud)又はマッドとも称する)は、ドリルビット20に移動し、ドリルビット20を潤滑し、掘削作業を容易にする。本発明によるマッドフィルタ26は、掘削マッド流路8内に配置され、掘削作業中に掘削マッド流路8内に蓄積される廃棄物を収集する。
【0012】
本明細書で使用する用語「掘削マッド流路」は、掘削作業中に掘削マッドが通る通路であって、TDS23内への掘削マッド入口から延び、TDS23に取付けられたドリルストリング19のボックス端内への掘削マッド入口で終端する通路をいう。例えば一つの実施形態では、掘削マッド流路8は、ロータリホース25とS字形パイプ18との連結部から延び、S字形パイプ18、グースネック15、ウォッシュパイプ14、TDS23、メインシャフト16及びセイバーサブ24をの中を通って、セイバーサブ24とドリルストリング19との連結部で終端している。しかしながら、本発明の変形実施形態では、上述した例に示した1つ以上の構成要素を省略してもよい。例えば、一つの実施形態では、TDS23は、セイバーサブ24を用いないで、ドリルストリング19に直接連結されていてもよい。
【0013】
図2に示すように、セイバーサブ24が掘削装置に設けられている本発明の一つの実施形態では、TDS23は、セイバーサブ24にねじによって連結され、セイバーサブ24は、ドリルストリング19にねじによって連結されている。TDS23は、ドリルストリング19に直接連結されてもよいが、殆どの作業において、TDS23のねじを「保護する(save)」ために、セイバーサブ24はTDS23とドリルストリング19との間に連結される。
【0014】
例えば、TDS23がドリルストリング19に直接連結されていると、TDS23のねじが損傷を受け、摩損し、そうでなくても連結不能になり、TDS23のメインシャフト16を交換しなければならくなる。これに対し、セイバーサブ24のねじが摩損し、損傷を受け又は連結不能になった場合、セイバーサブ24は、容易に交換可能な消耗部品となる。その結果、セイバーサブ24は、TDS23とドリルストリング19との間に連結されて、TDS23のねじ山を保護し且つTDS23の有効寿命を延長させる。一つの実施形態では、セイバーサブ24は、高合金鋼等の非常に硬い材料、例えば、AISI 4340で作られる。
【0015】
図2、図3及び図5に示すように、セイバーサブ24は、ほぼ円筒形の中空内部42を有するほぼ円筒形のチューブであり、掘削マッド流路8の一部を形成する内部流路を構成する。セイバーサブ24は、その寸法が変化してもよいが、一般的には、約14〜17インチ(35.56〜43.18センチメートル)の範囲の長さを有する。図2に示す実施形態では、セイバーサブ24は、TDS23の雌ねじ付き下端部28と螺合する雄ねじを有する上端部27と、ドリルストリング19の雌ねじ付き上端部(ボックス端)32と螺合する雄ねじを有する下端部30とを含んでいる。図示のように、セイバーサブ24に構造的強度を付与するための本体部分34が、セイバーサブ24のねじ付き部分27、30の間に配置されるのがよい。
【0016】
図4A及び図4Bに示すように、一つの実施形態では、マッドフィルタ26はほぼには円筒形であり、マッドフィルタ26の上端部36から下端部46まで延びる長手方向キャビティ44を有している。長手方向キャビティ44は、マッドフィルタ26の側壁48間の空間によって構成されている。マッドフィルタ26の側壁48は、その上端部36から下端部46まで延びて、底壁50で終端している。
【0017】
マッドフィルタ26は、掘削マッドが通過することを許すけれども廃棄物が通過することを防止するために、少なくとも一部分が多孔構造である。マッドフィルタ26のための例示の多孔構造は、例えば、適当な構造のなかでとりわけ、金属メッシュ材料、複数の溶接金属棒、又は複数の貫通開口を有するほぼ中実の材料を含む。
【0018】
図4A及び図4Bに示す実施形態では、マッドフィルタ26は、複数の貫通開口52を有するステンレス鋼等の中実鋼材を含んでいる。この実施形態では、マッドフィルタ26は、その上端部36に向かって環状空間が増大するように下方にテーパしており、それにより、マッドフィルタ26を通過する掘削マッドの流れの改善を可能にする。一つの実施形態では、開口は、ほぼ円形であり、約2〜4インチ(5.08〜10.16センチメートル)の範囲の直径を有する。セイバーサブ24と同様、マッドフィルタは、その寸法が変化してもよいが、一般的には、約12〜18インチ(30.48〜45.72センチメートル)の範囲の長さを有している。
【0019】
本発明によるマッドフィルタ26は、掘削マッド流路8内の任意の場所に配置される。例えば一つの実施形態では、図5に示すように、マッドフィルタ26は、セイバーサブ24内に受入れられる。この実施形態では、マッドフィルタ26の上端部36は、環状リング38を含み、この環状リング38は、セイバーサブ24の上端部27の環状凹部40とかみ合わさる。一つの実施形態では、マッドフィルタ26の環状リング38は、セイバーサブ24の環状凹部40に押付けられて流体密封シールを形成するОリングシール(図示せず)等のシーリング要素を有するのがよい。
【0020】
他の実施形態では、マッドフィルタ26の環状リング38とセイバーサブ24の環状凹部40との間の公差を、廃棄物が環状リング38と環状凹部40との間を流れてマッドフィルタ26を通過することを防止するのに十分小さくしてもよい。例えば、廃棄物の漏れを確実になくすために、環状リング38と環状凹部40との間の公差を約±0.002〜0.005インチ(0.0508〜0.127ミリメートル)にしてもよい。
【0021】
マッドフィルタ26は、その底壁50がセイバーサブ24の下端部30から突出するようにセイバーサブ24内に受入れられてもよいけれども、マッドフィルタ26の底壁50がセイバーサブ24の下端部30から突出しない実施形態では、セイバーサブ24がトップドライブ式井戸掘削装置10に取付けられるとき、それから取外されるとき、又は、掘削装置10の周囲で移動されるとき、底壁50が損傷を受ける可能性はより少ない。
【0022】
本発明の他の実施形態では、例えば図6に示すように、マッドフィルタ26はウォッシュパイプ14内に受入れられる。マッドフィルタ26は、セイバーサブ24内へのマッドフィルタ26の位置決めに関して上述したように、ウォッシュパイプ14内に受入れられるのがよい。マッドフィルタ26をウォッシュパイプ14内に配置することにより、セイバーサブ24内に配置する場合よりも、マッドフィルタ26の長さを長くできるという長所が得られる。例えば、マッドフィルタ26がウォッシュパイプ14内に配置される実施形態では、マッドフィルタ26は、長さ約12〜36インチ(30.48〜91.44センチメートル)の範囲であってもよい。
【0023】
図7は、非多孔構造の上部29と、多孔構造の下部31とを有するマッドフィルタ26の一つの実施形態を示す。下部31の多孔構造は、前述の任意の多孔構造を含む。この実施形態は、例えば、マッドフィルタ26がウォッシュパイプ14内に受入れられ且つウォッシュパイプ14の上部が湾曲したグースネック15を有している場合に有用である。グースネック15の湾曲により、掘削マッドの流れの中に乱流の増大が引起こされる。その結果、掘削マッドの乱流がマッドフィルタ26を破壊しないようにマッドフィルタ26の上部29の構造的強度を増大させるために、マッドフィルタ26の上部29が非多孔構造材料で構成されることが有利である。
【0024】
図8は、マッドフィルタ26がS字形パイプ18内に受入れられる構成の他の実施形態を示す。マッドフィルタ26は、セイバーサブ24内へのマッドフィルタ26の位置決めに関して上述したように、S字形パイプ18内に受入れられるのがよい。
【0025】
本発明はまた、上記装置を使用して掘削マッドを濾過する方法に関する。この実施形態では、掘削作業中、掘削マッドは掘削マッド流路8を通して圧送される。掘削マッドがマッドフィルタ26の長手方向キャビティ44に流入すると、マッドフィルタ26は、その側壁48及び底壁50をマッドが通過することを許容するが、その側壁48及び底壁50を廃棄物が通過することを許容しない。廃棄物がマッドフィルタ26の長手方向キャビティ44内に蓄積すなわち「堆積」するにつれて、掘削マッドの圧力が増大する。マッドフィルタ26の長手方向キャビティ44が廃棄物によって実質的に占領されたことを示すレベルに、掘削マッドの圧力が到達したとき、新しいマッドフィルタ26を、掘削マッド流路内、例えばウォッシュパイプ14、S字形パイプ18又はセイバーサブ24内に挿入す。マッドフィルタ26の取付け及び交換の工程を、掘削中、必要に応じて繰り返してもよい。
【0026】
以上、トップドライブシステムを説明したが、他の実施形態では、パワースイベルのような任意の適当なオーバーヘッド式掘削システムを使用できる。本明細書に図示しかつ説明した実施形態は単なる例示であり、本発明の範囲を限定するものと解してはならないことを理解すべきである。本発明の精神及び範囲に従って種々の変更を行ってもよい。従って、本発明の範囲は、開示した好ましい実施形態の特定の特徴により定められるものではなく、特許請求の範囲の記載により定められるものである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】トップドライブシステム、セイバーサブ及びドリルストリングを有するトップドライブ式掘削装置の概略図である。
【図2】トップドライブシステムの下端部、セイバーサブ及びドリルストリングの上端部を示す、図1の一部分の概略図である。
【図3】図1のセイバーサブの正面図である。
【図4A】本発明によるマッドフィルタの正面図である。
【図4B】図4Aのマッドフィルタの縦断面図である。
【図5】図3のセイバーサブ内に配置された図4のマッドフィルタの縦断面図である。
【図6】マッドフィルタが配置されたウォッシュパイプの一部分の断面図である。
【図7】本発明によるマッドフィルタの他の実施形態の正面図である。
【図8】S字形パイプ内に配置されたマッドフィルタを有するトップドライブ式掘削装置の概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
油井又はガス井掘削システムの中に通される掘削マッドからドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研削物を濾過するフィルタシステムであって、
オーバーヘッド式掘削システムと、
前記オーバーヘッド式掘削システムに連結されるドリルストリングと、
掘削マッドを濾過するマッドフィルタと、を有し、
前記マッドフィルタは、前記オーバーヘッド式掘削システム内への掘削マッドの入口箇所から前記ドリルストリング内への掘削マッドの入口箇所まで延びる掘削マッド流路内に配置されることを特徴とするフィルタシステム。
【請求項2】
前記マッドフィルタは多孔構造を有する、請求項1に記載のフィルタシステム。
【請求項3】
前記多孔構造は、複数の開口が設けられた中実材料を有する、請求項2に記載のフィルタシステム。
【請求項4】
前記中実材料は金属である、請求項3に記載のフィルタシステム。
【請求項5】
前記多孔構造は金属メッシュ材料を有する、請求項2に記載のフィルタシステム。
【請求項6】
前記多孔構造は複数の溶接金属棒を有する、請求項2に記載のフィルタシステム。
【請求項7】
前記マッドフィルタは、非多孔構造の上部と多孔構造の下部とを有する、請求項1に記載のフィルタシステム。
【請求項8】
油井又はガス井掘削システムの中に通される掘削マッドからドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研削屑を濾過するフィルタシステムであって、
オーバーヘッド掘削システムと、
前記オーバーヘッド掘削システムに連結される上端部とドリルストリングに連結される下端部とを有するセイバーサブと、
掘削マッドを濾過するマッドフィルタと、を有し、前記マッドフィルタが前記セイバーサブ内に受入れられることを特徴とするフィルタシステム。
【請求項9】
前記セイバーサブは、その上端部から下端部まで延びる内部流路を有し、前記マッドフィルタは、前記セイバーサブの内部流路内に取付けられる、請求項8に記載のフィルタシステム。
【請求項10】
前記セイバーサブは、環状凹部を備えた内面を有し、前記マッドフィルタは、前記セイバーサブの環状凹部に係合する環状リングを有する、請求項8に記載のフィルタシステム。
【請求項11】
前記マッドフィルタの下端部は前記セイバーサブの下端部から突出する、請求項8に記載のフィルタシステム。
【請求項12】
前記マッドフィルタは多孔構造を有する、請求項8に記載のフィルタシステム。
【請求項13】
前記多孔構造は、複数の開口が設けられた中実材料を有する、請求項12に記載のフィルタシステム。
【請求項14】
前記中実材料は金属である、請求項13に記載のフィルタシステム。
【請求項15】
前記多孔構造は金属メッシュ材料を有する、請求項12に記載のフィルタシステム。
【請求項16】
前記多孔構造は複数の溶接金属棒を有する、請求項12に記載のフィルタシステム。
【請求項17】
前記マッドフィルタは、非多孔構造の上部と多孔構造の下部とを有する、請求項8に記載のフィルタシステム。
【請求項18】
油井又はガス井掘削システムの中に通される掘削マッドからドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研削物を濾過する方法であって、
ドリルストリングを準備する工程と、
前記ドリルストリングを回転駆動するオーバーヘッド式掘削システムを準備する工程と、を有し、前記オーバーヘッド式掘削システムは、その中への掘削マッドの入口箇所から前記ドリルストリング内への掘削マッドの入口箇所まで延びる掘削マッド流路を有し、
更に、掘削マッドを濾過するマッドフィルタを準備する工程と、
前記掘削マッド流路内にマッドフィルタを配置する工程と、を有することを特徴とする方法。
【請求項19】
前記マッドフィルタは多孔構造を有する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記多孔構造は、複数の開口が設けられた中実材料を有する、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記中実材料は金属材料を有する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記多孔構造は金属メッシュ材料を有する、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記多孔構造は複数の溶接金属棒を有する、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記マッドフィルタの上部は非多孔構造であり、前記マッドフィルタの下部は多孔構造である、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
油井又はガス井掘削システムの中に通される掘削マッドからドリルビット切り屑、削り屑及びその他の研削物を濾過する方法であって、
ドリルストリングを準備する工程と、
前記ドリルストリングを回転駆動するオーバーヘッド式掘削システムを準備する工程と、
内部流路を有するセイバーサブを準備する工程と、
前記セイバーサブの上端部を前記オーバーヘッド式掘削システムに取付ける工程と、
前記セイバーサブの下端部を前記ドリルストリングに取付ける工程と、
掘削マッドを濾過するマッドフィルタを準備する工程と、
前記マッドフィルタの少なくとも一部分を、前記セイバーサブの内部流路内に配置する工程と、を有することを特徴とする方法。
【請求項26】
更に、前記マッドフィルタを前記セイバーサブの内部流路内に取付ける工程を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記セイバーサブは、その内面に環状凹部を有し、前記マッドフィルタは、前記環状凹部に対応する環状リングを有し、
更に、前記セイバーサブの環状凹部と前記マッドフィルタの環状リングとを係合させる工程を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記マッドフィルタは、その下端部が前記セイバーサブの下端部から突出するように前記セイバーサブの内部流路内に配置される、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
前記マッドフィルタは多孔構造を有する、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
前記多孔構造は、複数の開口が設けられた中実材料を有する、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記中実材料は金属材料を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記多孔構造は金属メッシュ材料を有する、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
前記多孔構造は複数の溶接金属棒を有する、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
前記マッドフィルタの上部は非多孔構造であり、前記マッドフィルタの下部は多孔構造である、請求項25に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2006−504888(P2006−504888A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−548276(P2004−548276)
【出願日】平成15年6月3日(2003.6.3)
【国際出願番号】PCT/US2003/017458
【国際公開番号】WO2004/040093
【国際公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願人】(501427814)ヴァーコ アイ/ピー インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】