説明

接着剤

【課題】 十分な接着力を備えるとともに、人体へ悪影響を与えることなく、安心して生活環境内で使用できる天然成分由来の接着剤を提供する。
【解決手段】 まず、熱水(湯)が入っている耐熱性を備えた容器内に、シュウ酸及を投入し、撹拌して溶解させる。次に、耐熱性を備えた容器内に、前述のシュウ酸水溶液、膠、水を投入し、撹拌混合する。次に、これらの膠、シュウ酸及び水の混合物を煮沸し、60℃〜80℃まで、好ましくは70℃まで加熱し、溶解させる。そして、その溶解した混合物をよく撹拌し、この混合物にメタノールを全体の5〜15重量%、好ましくは10重量%程度添加し、混合すると、クリーム状で高粘度の流動物である接着剤が生成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤に関し、特に、天然由来の成分からなる接着剤に関する。
【背景技術】
【0002】
建築、家具組立、工芸等の生活環境に関わるあらゆる分野において、各接着対象に応じた様々なタイプの接着剤が用いられている。
このうち、建築分野においては、比較的安価で強い接着性を備えているという特性からエマルジョン系の接着剤が広範囲において使用されている。特に、このエマルジョン系の接着剤は、紙材や木材の接着に適しており、壁紙の貼付等に使用されることが多い。
【0003】
このエマルジョン系の接着剤に関する発明の1つとして、特許文献1が開示するところの接着剤組成物が提案されている。
この特許文献1の接着剤組成物は、酢酸ビニル系樹脂エマルジョンの固形分に対し、アセチルアセトン金属塩を添加されてなるものである。このように、エマルジョン系の組成物にアセチルアセトン金属塩を添加することで、そのエマルジョン系接着剤の耐熱性を向上させることを可能にしている。
【特許文献1】特開平8−302319
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述の特許文献1の接着剤組成物は、人々の生活環境に密接して使用される機会が多いのにもかかわらず、人体へ悪影響を与えるおそれがあり、健康面に対する安全性の確保といった点について問題がある。
すなわち、この特許文献1の接着剤組成物は、酢酸ビニルやアセトンといった人体に悪影響を与える物質が含まれているため、この接着剤組成物を用いて新築やリフォームをした直後には、「くしゃみや咳が止まらない」、「めまいや吐き気がする」、「目が痛む」等のシックハウス症候群を引き起こすおそれがある。
また、火災時には、その接着剤組成物に含まれる酢酸ビニル等から有毒ガスが発生するおそれがあり、人命への危険性が懸念される。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、十分な接着力を備えるとともに、人体へ悪影響を与えることなく、安心して生活環境内で使用できる天然成分由来の接着剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的を達成するため、本発明は、膠成分及びシュウ酸を含有する接着剤であることを特徴とする。
【0007】
また、本発明における接着剤によれば、膠成分は、膠であることを特徴とする。
【0008】
また、本発明における接着剤によれば、膠成分が膠である場合、重量混合比を膠:シュウ酸:水=1:8〜12:10〜20として生成されることを特徴とする。
【0009】
また、本発明における接着剤によれば、膠成分は、ゼラチンであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明における接着剤によれば、膠成分がゼラチンである場合、重量混合比をゼラチン:シュウ酸:水=1:4〜7:4〜10として生成されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明における接着剤によれば、メタノールを全体重量の5〜15重量%含有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明における接着剤によれば、樟脳又は酢酸を全体重量の0.2〜1重量%含有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明における接着剤によれば、デヒドロ酢酸ナトリウムを全体重量の0.2〜1重量%含有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明における接着剤によれば、酢酸ビニル又はメチルセルロースを全体重量の5〜15重量%含有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明における接着剤によれば、尿素を全体重量の1〜10重量%含有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明における接着剤によれば、主として天然成分由来の膠成分及びシュウ酸を含有するので、十分な接着力を備えるとともに、人体へ悪影響を与えることなく、安心して生活環境内で使用することは可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(1)接着剤の成分
本実施の形態における接着剤は、主として、膠、シュウ酸、メタノール及び水を混合して生成する。
以下、これら本実施形態における接着剤の各成分について説明する。
【0018】
本実施の形態において、膠は、家畜又は魚類の皮・骨・腱、あるいは貝類等を煮て抽出して精製したものを使用する。例えば、この膠は、JIS6503規格において1〜5種で規定されている粉状(粗目状)の結晶である。
【0019】
本実施の形態では、シュウ酸は、植物性又は動物性油脂に対して、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムを混合して加熱し、鹸化させて生成する。また、脂肪酸をアルカリで中和させて生成したシュウ酸を使用してもよい。
さらに、これらシュウ酸自体の他に、所定の香料等の天然由来の成分を添加してもよい。
また、一般に市販されているシュウ酸を主成分とする天然由来成分を細かく砕いたものを使用することもできる。
【0020】
また、メタノールは、99%以上の高純度のものであることが好ましい。本接着剤にメタノールを添加することにより、接着剤を滑らかにして塗布しやすくするとともに、不凍効果もあり、接着剤の保存性を向上させることができる。
【0021】
(2)接着剤の製造方法
次に、本実施の形態における接着剤の製造方法について説明する。
【0022】
まず、熱水(湯)が入っている耐熱性を備えた容器内に、シュウ酸及を投入し、撹拌して溶解させる。このときのシュウ酸と熱水との混合重量比は、1:3〜7、好ましくは1:5である。
【0023】
次に、耐熱性を備えた容器内に、前述のシュウ酸水溶液、膠、水を投入し、撹拌混合する。
【0024】
次に、これらの膠、シュウ酸及び水の混合物を煮沸し、60℃〜80℃まで、好ましくは70℃まで加熱し、溶解させる。
【0025】
そして、その溶解した混合物をよく撹拌し、この混合物にメタノールを全体の5〜15重量%、好ましくは10重量%程度添加し、混合すると、クリーム状で高粘度の流動物である接着剤が生成される。
この接着剤の構成成分のうち、膠は強固な接着力を提供し、シュウ酸は粘着性を付与することで接着力を強化するとともに塗りやすさを向上させる。さらに、メタノールを含有することで、接着剤の木材等への浸透性を向上させるとともに、接着剤自体を滑らかにし、塗りやすさを向上させる。さらに、メタノールを含有させることで、接着剤の不凍効果も高まり、寒冷地の流通などにおいて接着剤が凍結することによる水分の分離を防止することが可能となる。なお、メタノール投入の有無については、用途や接着対象の材質等に応じて適宜決められる。また、エタノール等のメタノール以外のアルコールを使用することもできる。
また、これら接着剤を構成する各成分は、いずれも常温において人体へ悪影響を与えることなく、たとえ燃焼しても有毒ガスを発生させることはない。従って、生活環境に密着したあらゆるところで安心して使用することができる。
なお、これら接着剤の各成分の混合重量比は、シュウ酸:膠:水=1:8〜12:10〜20であり、好ましくは、シュウ酸:膠:水:メタノール=1:10:15である。また、前述したように、接着剤全体に対し、5〜15重量%、好ましくは10重量%となるようにメタノールを含有する。
【0026】
(3)接着剤の使用方法
以上のようにして生成された接着剤は、優れた接着性を有しているとともに、一定以上の粘度を有しているので、あらゆる形状及び材質の物質に容易に塗布することが可能であり、特に、紙材及び木材の接着に適している。
例えば、建築の分野では、建築物の内壁面にこの接着剤を塗布し、この接着剤を塗布した内壁面に壁紙を容易かつ強固に貼り付けることができる。また、その他、家具組立及び工芸等の分野において、特に紙工、木工用の接着剤として利用することも可能である。
【0027】
また、接着剤で木材同士を接着する場合には、紙材と木材とを接着する場合と比べて、粘度を高くするようにすることで、塗布が容易になるとともに、接着性を強化することが可能となる。例えば、この場合には、接着剤の各成分の混合重量比を、シュウ酸:膠:水=1:10:10程度とし、メタノールは、接着剤全体に対し、5〜15重量%、好ましくは10重量%となるように混合する。
【0028】
また、屋外で使用する場合には、酢酸ビニル又はメチルセルロースを、接着剤の全体重量に対して、5〜15重量%程度、好ましくは10重量%程度混合させることで、防水効果が高まる。また、外壁等に紙素材を接着したときには、その紙素材上に亜麻仁油を塗布することにより、さらに防水効果を高めることができる。
【0029】
また、接着剤の全体重量に対して、木の香り等の香料を添加した樟脳又は酢酸を、0.2〜1重量%程度、好ましくは0.4重量%程度混合させることで、膠特有の臭いを軽減させることができる。
【0030】
また、膠の代わりに膠成分としてゼラチン(ゼラチンパウダー)を混合することにより、その膠由来の臭いを消臭することができる。この場合、各成分の混合重量比は、シュウ酸:ゼラチン:水=1:4〜7:4〜10、好ましくは、シュウ酸:ゼラチン:水=1:5:7である。また、このとき、膠の場合と同様に、接着剤全体に対し、5〜15重量%、好ましくは10重量%となるようにメタノールを含有するようにしてもよい。
なお、膠及びゼラチンは、双方とも熱変性したコラーゲン分子を主成分とする点で共通しており、その区別は、一般に、精製度が低く画材等に使用されるものを膠、精製度が高く食品や薬品等に使用されるものをゼラチンとしている。これらは、例えば、光の透過度や油脂分を測定し、これらを基準に区別してもよく、光の透過度がある閾値よりも大きいものをゼラチン、小さいものを膠としてもよいし、油脂分がある閾値よりも多いものを膠、少ないものをゼラチンとしてもよい。
【0031】
また、接着剤の全体重量に対して、デヒドロ酢酸ナトリウムを、0.2〜1重量%程度、好ましくは0.4重量%程度混合させることで、カビや酵母等に対する抗菌作用を向上させることができる。
【0032】
また、接着剤の全体重量に対して、尿素を、1〜10重量%程度、好ましくは5重量%程度混合させることで、接着剤の接着力を強化することができる。
【実施例1】
【0033】
次に、本実施の形態における膠を含有した接着剤と、従来のエマルジョン系の接着剤とを、その接着力において比較したときの試験結果を示す。
【0034】
本試験における条件は、以下の通りである。
本試験に使用された機器は、島津製作所製 万能試験機 RH−10型であった。
試験方法は、JIS K 6804 8.8 酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤接着強さに準拠している(ただし、8.8.6 試験片の前処理は行っていない)。木製の試験片(寸法は25〜26mm×29〜30mm)に接着剤を塗布し、その試験片同士を貼り合わせ、十分に乾燥させた。
【0035】
試験試料は、以下のものを使用し、各接着剤、6試料ずつ試験を行った。
・接着剤A:従来のエマルジョン系の接着剤
・接着剤B:本実施の形態の接着剤(シュウ酸:膠:水=1:10:15)
・接着剤C:本実施の形態の接着剤(シュウ酸:膠:水:樟脳=1:10:15:0.5)
なお、接着剤Aは、セメダイン株式会社製の木工用605(酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着剤)を使用した。
また、接着剤Bは、シュウ酸10gを熱水50gに溶解させた後、このシュウ酸水溶液と、膠100gと水100gとを加熱しながら撹拌混合して生成した。膠は、パールニカワ(藤倉応用化工株式会社製)を使用した。
また、接着剤Cは、接着剤Bに樟脳5gを添加し、撹拌混合して生成した。
【0036】
本試験における結果は、以下の表1に示す通りである。
なお、表中の数字の単位は、N/mmである。
【0037】
【表1】

【0038】
上記試験結果の表に示すように、従来のエマルジョン系の接着剤Aの平均接着力は、13.2N/mmであるのに対し、本実施の形態の接着剤Bの平均接着力は、13.9N/mmであり、本実施の形態の接着剤Bは、従来のエマルジョン系の接着剤と比べて、著しく強力な接着力を備えていることがわかった。
また、従来のエマルジョン系の接着剤Aの平均接着力は、13.2N/mmであるのに対し、消臭のために樟脳を添加した本実施の形態の接着剤Cの平均接着力は、13.0N/mmであり、これら接着剤A,Cの接着力はほぼ同程度であった。これから、消臭処理を施した接着剤であっても、従来のエマルジョン系の接着剤と同様の接着力を有していることがわかった。
【実施例2】
【0039】
次に、膠の代わりにゼラチンを含有した本実施の形態における接着剤と、従来のエマルジョン系の接着剤とを、その接着力において比較したときの試験結果を示す。
【0040】
本試験における条件は、以下の通りである。
本試験に使用された機器は、島津製作所製 万能試験機 RH−10型であった。
試験方法は、JIS K 6804 8.8 酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤接着強さに準拠している(ただし、8.8.6 試験片の前処理は行っていない)。木製の試験片(寸法は25mm×30mm)に接着剤を塗布し、その試験片同士を貼り合わせ、十分に乾燥させた。
【0041】
試験試料は、以下のものを使用し、各接着剤、6試料ずつ試験を行った。
・接着剤A:従来のエマルジョン系の接着剤
・接着剤B:本実施の形態の接着剤(シュウ酸:ゼラチン:水=1:5:7)
・接着剤C:本実施の形態の接着剤(シュウ酸:ゼラチン:水:メタノール=1:5:7:6)
なお、接着剤Aは、セメダイン株式会社製の木工用605(酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着剤)を使用した。
また、接着剤Bは、シュウ酸10gを熱水50gに溶解させた後、このシュウ酸水溶液と、ゼラチン50gと水50gとを加熱しながら撹拌混合した後に、さらにゼラチン30gを加熱しながら撹拌混合して生成した。ゼラチンは、ゼラチンパウダー(藤倉応用化工株式会社製)を使用した。
また、接着剤Cは、接着剤C全体の10重量%のメタノールを接着剤Bに添加し、撹拌混合して生成した。
【0042】
本試験における結果は、以下の表2に示す通りである。
なお、表中の数字の単位は、N/mmである。
【0043】
【表2】

【0044】
上記試験結果の表に示すように、従来のエマルジョン系の接着剤Aの平均接着力は、9・85N/mmであるのに対し、本実施の形態の接着剤Bの平均接着力は、9.60N/mmであり、本実施の形態の接着剤Bは、従来のエマルジョン系の接着剤と比べて、同程度の接着力を備えていることがわかった。
また、従来のエマルジョン系の接着剤Aの平均接着力は、9.85N/mmであるのに対し、メタノールを添加した本実施の形態の接着剤Cの平均接着力は、9.85N/mmであり、これら接着剤A,Cの接着力はほぼ同程度であった。これから、メタノールを混合してより塗布しやすくした接着剤であっても、従来のエマルジョン系の接着剤と同様の接着力を有していることがわかった。
【実施例3】
【0045】
次に、本実施の形態における膠を含有した接着剤と、従来のエマルジョン系の接着剤とを、その接着力において比較したときの試験結果を示す。
【0046】
本試験における条件は、以下の通りである。
本試験に使用された機器は、島津製作所製 万能試験機 RH−10型であった。
試験方法は、JIS K 6804 8.8 酢酸ビニル樹脂エマルジョン木材接着剤接着強さに準拠している(ただし、8.8.6 試験片の前処理は行っていない)。木製の試験片(寸法は25mm×30mm)に接着剤を塗布し、その試験片同士を貼り合わせ、十分に乾燥させた。
【0047】
試験試料は、以下のものを使用し、各接着剤、6試料ずつ試験を行った。
・接着剤A:従来のエマルジョン系の接着剤
・接着剤B:本実施の形態の接着剤(シュウ酸:膠:水=1:5:5)
・接着剤C:本実施の形態の接着剤(シュウ酸:膠:水:ソルバライト=1:5:5:0.1)
なお、接着剤Aは、セメダイン株式会社製の木工用605(酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着剤)を使用した。
また、接着剤Bは、シュウ酸10gを熱水50gに溶解させた後、このシュウ酸水溶液と、膠100gと水50gとを加熱しながら撹拌混合して生成した。膠は、パールニカワ(藤倉応用化工株式会社製)を使用した。
また、接着剤Cは、接着剤Bに有限会社三木染色店製のソルバライト1gを添加し、撹拌混合して生成した。
【0048】
本試験における結果は、以下の表3に示す通りである。
なお、表中の数字の単位は、N/mmである。
【0049】
【表3】

【0050】
上記試験結果の表に示すように、従来のエマルジョン系の接着剤Aの平均接着力は、11.2N/mmであるのに対し、本実施の形態の接着剤Cの平均接着力は、13.1N/mmであり、本実施の形態の接着剤Cは、従来のエマルジョン系の接着剤と比べて、著しく強力な接着力を備えていることがわかった。
また、従来のエマルジョン系の接着剤Aの平均接着力は、11.2N/mmであるのに対し、接着剤の浸透力を向上させるためにソルバライトを添加した本実施の形態の接着剤Cの平均接着力は、11.0N/mmであり、これら接着剤A,Cの接着力はほぼ同程度であった。これから、浸透力を向上させる処理を施した接着剤であっても、従来のエマルジョン系の接着剤と同様の接着力を有していることがわかった。
【0051】
<実施の形態のまとめ>
以上説明したように、本実施の形態における接着剤は、優れた接着性を備えているので、物体間を強固に接着することができるとともに、その原材料は天然由来のものであるので、人体への健康被害の懸念を完全に払拭することが可能となる。
また、本実施の形態における接着剤は、主として非石油由来の原料を用いて製造することから、限りある石油資源の利用を低減させることが可能となる。
さらに、本実施の形態における接着剤は、膠、ゼラチン、シュウ酸など比較的安価な材料からなるので、従来のエマルジョン系接着剤などと同程度のコストで製造することができる。
【0052】
なお、上記の実施例は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施例は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
膠成分及びシュウ酸を含有することを特徴とする接着剤。
【請求項2】
前記膠成分は、膠であることを特徴とする請求項1記載の接着剤。
【請求項3】
重量混合比を膠:シュウ酸:水=1:8〜12:10〜20として生成されることを特徴とする請求項2記載の接着剤。
【請求項4】
前記膠成分は、ゼラチンであることを特徴とする請求項1記載の接着剤。
【請求項5】
重量混合比をゼラチン:シュウ酸:水=1:4〜7:4〜10として生成されることを特徴とする請求項4記載の接着剤。
【請求項6】
メタノールを全体重量の5〜15重量%含有することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の接着剤。
【請求項7】
樟脳又は酢酸を全体重量の0.2〜1重量%含有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の接着剤。
【請求項8】
デヒドロ酢酸ナトリウムを全体重量の0.2〜1重量%含有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の接着剤。
【請求項9】
酢酸ビニル又はメチルセルロースを全体重量の5〜15重量%含有することを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の接着剤。
【請求項10】
尿素を全体重量の1〜10重量%含有することを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の接着剤。

【公開番号】特開2009−51962(P2009−51962A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−221034(P2007−221034)
【出願日】平成19年8月28日(2007.8.28)
【出願人】(506189892)有限会社東邦産業社 (2)
【Fターム(参考)】