説明

掻込みリールのタイン取付け構造

【課題】経済性が高く、タインの着脱に手間がかからないようにする。
【解決手段】左右のリールフレームに亘って設けられたタイン支持バー42に、長手方向に間隔をあけて多数本のタイン45を並列装着してある掻込みリールのタイン取付け構造であって、タイン45は、ネジ部材73によってタイン支持バー42に取り付けられる被取付部80Aを、上端部に設け、下端部側に垂下棒状部81を設け、且つ、垂下棒状部81の曲げ変位を弾性変形によって吸収可能な横軸芯周りに螺旋形状のコイルばね部80Bを、被取付部80Aと垂下棒状部81との間に設けて構成してあり、タイン45は、コイルばね部80Bがタイン支持バー42の下方に当接する状態に配置してあり、タイン45に作用する突き上げ力を、コイルばね部80Bを介してタイン支持バー42で受け止められるように取り付けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右のリールフレームに亘って設けられたタイン支持バーに、長手方向に間隔をあけて多数本のタインを並列装着してある掻込みリールのタイン取付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の掻込みリールのタイン取付け構造においては、取付対象のタインは、ネジ部材によってタイン支持バーに取り付けられる被取付部を、上端部に設け、下端部側に垂下棒状部を設け、且つ、横軸芯周りに螺旋形状のコイルばね部を、前記被取付部と前記垂下棒状部との間に設けて構成したものを用いている(例えば、特許文献1参照)。
また、タイン支持バーのタイン取付部は、幅方向を縦配置とした帯板をバー本体に沿わせてその下方に一体的に設けて構成してあり、タインをネジ部材でこの帯板に取り付けるには、別のアングル材を用意し、タインの被取付部を帯板とアングル材とで挟んだ状態で、それら三部材を貫通する状態にネジ部材を設置して固定してあった。
前記アングル材の「L」字形状の二つの辺部の内、縦配置となっている一方の辺部は、前記ネジ部材を挿通させてあり、横配置となっている他方の辺部は、下面に前記コイルばね部の螺旋上端部を当接させてある。
従って、タインに作用する突き上げ力は、被取付部からネジ部材を介して前記帯板に伝達されると同時に、コイルばね部からアングル材の他方の辺部に伝わった後、アングル材を固定しているネジ部材を介して前記帯板に伝達され、タインが不用意に外れるのを防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実公平5−18908号公報(図4,図6)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した従来の掻込みリールのタイン取付け構造によれば、タインに作用する突き上げ力を支持するために、前記別のアングル材を用意して、タインのコイルばね部からの突き上げ力をそのアングル材を介して支持できるように前記帯板に沿わせて設置する必要がある。
即ち、タイン支持バーの他に、別のアングル材を用意する必要があり、その材料コストがかかると共に、タインの着脱時に取り扱う部材点数も増えるから、それに伴って着脱に手間がかかる問題点がある。更には、帯板や前記別のアングル材を使用するから、掻込みリール全体とした重量の増加につながる問題点もある。
また、タインに作用する突き上げ力は、タインの被取付部からネジ部材に伝達される一方、コイルばね部からアングル材を経由してやはりネジ部材に伝達されるから、結果的には、全ての突き上げ力を、前記ネジ部材によって受け止めることとなり、ネジ部材への負担が大きくなるおそれがある。その結果、高い支持力で固定できるネジ部材を使用する必要があり、この点についてもコスト高になる問題点がある。
【0005】
従って、本発明の目的は、上記問題点を解消し、経済性が高く、タインの着脱に手間がかからない掻込みリールのタイン取付け構造を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴構成は、左右のリールフレームに亘って設けられたタイン支持バーに、長手方向に間隔をあけて多数本のタインを並列装着してある掻込みリールのタイン取付け構造であって、前記タインは、ネジ部材によって前記タイン支持バーに取り付けられる被取付部を、上端部に設け、下端部側に垂下棒状部を設け、且つ、前記垂下棒状部の曲げ変位を弾性変形によって吸収可能な横軸芯周りに螺旋形状のコイルばね部を、前記被取付部と前記垂下棒状部との間に設けて構成してあり、前記タインは、前記コイルばね部が前記タイン支持バーの下方に当接する状態に配置してあり、前記タインに作用する突き上げ力を、前記コイルばね部を介して前記タイン支持バーで受け止められるように取り付けてあるところにある。
【0007】
本発明の第1の特徴構成によれば、前記タインは、前記コイルばね部が前記タイン支持バーの下方に当接する状態に配置してあり、前記タインに作用する突き上げ力を、前記コイルばね部を介して前記タイン支持バーで受け止められるように取り付けてあるから、前記突き上げ力を、コイルばね部から直接にタイン支持バーに伝達することができ、従来のように、余分にアングル材を用意する必要が無いから、材料コストの削減を図ることができる。更には、タインをタイン支持バーに着脱する際の部品点数が減るから、着脱操作をより簡単にすることができ、手間がかからないようになる。また、部品点数を減らすことで、掻込みリールとしての軽量化を図り、機体の前後バランスをとり易くなる。
一方、タインへの突き上げ力は、コイルばね部が当接するタイン支持バーに、コイルばね部から直接に作用するから、前記突き上げ力に対するネジ部材の負担を減らすことが可能となる。従って、ネジ部材に対する支持力を低減化でき、この点に関しても材料コストの削減を図ることができる。
以上の結果、材料コストの削減と共に、タインの着脱操作の効率化を図ることができるようになった。
【0008】
本発明の第2の特徴構成は、前記タインは、弾性変形自在な棒状部材で構成してあり、前記垂下棒状部は、斜め前方に下る第一傾斜部と、前記第一傾斜部の下端部から斜め後方に下る第二傾斜部とを備えてあるところにある。
【0009】
本発明の第2の特徴構成によれば、第一傾斜部と第二傾斜部との屈曲構造によって、垂下棒状部の弾性変形をも発揮し易くなり、タインへの突き上げ力を、コイルばね部と共に垂下棒状部においても軟らかく受け止めることができるようになる。
従って、被取付部やネジ部材への衝撃を和らげ、安定したタインの取付状態を維持することができる。
また、ネジ部材の緩みの防止もできるから、ネジ部材の締め直し等のメンテナンスの回数を減らすことができる。
【0010】
本発明の第3の特徴構成は、隣接する二つの前記タインは、互いの前記被取付部どうしを連結部によって一体に連結してあるところにある。
【0011】
本発明の第3の特徴構成によれば、二つのタインの被取付部を兼用化することができ、材料コストの低減や、着脱操作の手間を減らすことができるようになる。
【0012】
本発明の第4の特徴構成は、前記タイン支持バーは、バー本体の下面に、溝開口を上方に向けた状態にチャンネル部材を一体に固着して構成してあり、前記チャンネル部材のフランジを貫通する状態に設置した前記ネジ部材で前記被取付部を前記チャンネル部材に取り付けてあり、前記チャンネル部材のウェブに、前記コイルばね部の上端部を当接させてあるところにある。
【0013】
本発明の第4の特徴構成によれば、チャンネル部材の「C」文字形状の断面における両端縁部を、バー本体の下面に固着してあるから、それらが一体となったタイン支持バーの断面二次モーメントが大きくなり、タインをより強固に支持することができ、突き上げ力による変形の抑制を図ることができるようになった。
また、特別な形状の部材を用意しなくても、容易に手に入れ易いチャンネル部材を使用してタイン支持バーを構成しているから、使用部材のコストダウンを叶えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】コンバインの前部の左側面図
【図2】掻込みリールの正面図
【図3】タインの取付状況を示す説明図
【図4】別実施形態のタイン取付け構造を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は、本発明の掻込みリールのタイン取付け構造を採用した普通型のコンバインの前部の左側面図である。
コンバインは、左右一対のクローラ式走行装置1,1によって自走し、かつ運転座席2aが装備された運転部2を有した走行機体と、この走行機体の機体フレーム3の後部側に設けた脱穀機4と、この脱穀機4の横側に設けた袋詰めタンク11が装備された穀粒袋詰め部10と、前記脱穀機4の前部にフィーダ21が連結された刈取り部20とを備えて構成してある。
【0017】
このコンバインは、稲、麦などを収穫する。
すなわち、刈取り部20は、前記フィーダ21を備える他、このフィーダ21の前端部に連結された刈取りフレーム22と、この刈取りフレーム22の前端部の両横側に設けたデバイダ23と、前記刈取りフレーム22にこれのプラットホーム部22aの前端部に配置して駆動自在に設けたバリカン形の刈取り装置24と、前記刈取りフレーム22に前記刈取り装置24の後方近くで、かつ前記プラットホーム部22aの上面側に配置して駆動回転自在に設けたオーガ25と、前記刈取りフレーム22の基端側の上部から前方向きに延出している左右一対の支持アーム26,26に駆動回転自在に支持された掻込みリール27とを備えて構成してある。
【0018】
前記刈取り部20は、前記フィーダ21が油圧シリンダ28によって機体横向きの昇降軸芯Pまわりに脱穀機4に対して上下に揺動操作されることにより、刈取りフレーム22の前記プラットホーム部22aが地面近くに下降した下降作業状態と、刈取りフレーム22が地面から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降する。刈取り部20を下降作業状態にして走行機体を走行させると、刈取り部20は、植立穀稈の刈取り処理と、刈取り穀稈の脱穀機4への供給とを行う。
【0019】
すなわち、左右一対のデバイダ23,23によって植立穀稈を刈取り対象と非刈取り対象とに分草し、刈取り対象の植立穀稈を、掻込みリール27によって刈取り装置24に掻き込みながらこの刈取り装置24によって刈り取る。刈取り穀稈をオーガ25によってオーガ25の後側に位置するフィーダ21の入り口に送り込む。フィーダ21に入り込んだ刈取り穀稈を、フィーダ21の内部に位置するコンベヤ29によってフィーダ21の内部を後方に搬送する。フィーダ21の後端部に至った刈取り穀稈の株元から穂先までの全体を前記コンベヤ29の掻き送り作用によって脱穀機4の扱室(図示せず)に投入する。
【0020】
次に、前記掻込みリール27について説明する。
図2は、前記掻込みリール27の正面図である。図に示すように、前記掻込みリール27は、前記一対の支持アーム26,26の先端部に回転自在に支持された駆動軸40と、この駆動軸40の左右端部に一体回転自在に設けた走行機体側面視で五角形のリールフレーム41と、左右一対のリールフレーム41,41にわたって掻込みリール27に周方向に並ぶと共にリールフレーム41の五つの頂部に一本ずつ位置する配置で設けた円形のパイプ材とチャンネル部材とで成るタイン支持バー42とを備えて構成してある。
【0021】
前記各リールフレーム41は、リールフレーム本体に備えた板金製の五本のアーム41aと、各アーム41aの先端部に設けた樹脂製のブロック体43と、前記五つのブロック体43にわたって巻回され、前記ブロック体43との共締めボルトで前記アーム41aに連結された環状の帯板44とを備えて構成してある。前記各ブロック体43は、前記タイン支持バー42を回転自在に取り付ける取り付け部を構成している。環状の帯板44は、各アーム41aの部位で分割された分割帯板材によって構成してある。
【0022】
掻込みリール27は、前記各タイン支持バー42に前記駆動軸40が有する掻込みリール回転軸芯X(以下、リール回転軸芯Xと略称する。)の方向に並べて設けたタイン45と、掻込みリール27の一方の横外側に設けた走行機体側面視で五角形の補助回転体61を有したタイン保持機構60とを備えている。
このタイン保持機構60は、掻込みリール27の回転に伴い、補助回転体61を掻込みリール27からリンク63を介して伝達される駆動力によって前記リール回転軸芯Xとは異なる軸芯Zまわりに回転させ、各タイン支持バー42をリンク63によって回転操作して各タイン支持バー42をリールフレーム41に対して回転操作し、各タイン支持バー42のタイン45を、掻込みリール27の回転にかかわらずタイン支持バー42から下方向きに延出した姿勢を保持するよう構成されている。
【0023】
掻込みリール27は、図1に示すように、前記一対の支持アーム26,26の一方と刈取りフレーム22とに連結した油圧シリンダ50によって一対の支持アーム26,26が連結軸51の軸芯Yまわりに刈取りフレーム22に対して上下に揺動操作されることにより、下降作業状態と上昇非作業状態とに昇降する。
左右一対の支持アーム26,26が下降操作されて掻込みリール27の下端側が地面Gの近くに位置すると、掻込みリール27が低位置側の下降作業状態になる。すると、駆動軸40の回転によって掻込みリール27がリール回転軸芯Xまわりに回転し、各タイン支持バー42のタイン45をリール回転軸芯Xまわりに回転方向Aに回転させる。
各タイン45は、前記タイン保持機構60の作用によってタイン支持バー42から下方向きに延出した姿勢を保持した状態で回転し、植立穀稈を係止しながら刈取り装置24に掻き込み供給する。
【0024】
前記タイン支持バー42は、図3に示すように、金属パイプ製のバー本体42Aの下面に、溝開口を上方に向けた状態に沿わせたチャンネル部材42Bを一体に固着して構成してある。
前記チャンネル部材42Bは、後フランジ70、ウェブ71、前フランジ72とを備えて構成してあり、前記後フランジ70と前フランジ72とを前記バー本体42Aに沿わせてそれぞれ溶接することで、バー本体42Aとの一体化が図られている。
後フランジ70には、長手方向に間隔をあけてタイン取付用の複数の挿通孔70aが形成してある。尚、挿通孔70aは、タイン支持バー42の内、チャンネル部材42Bに設けてあるから、主たる強度部材であるバー本体42Aに断面欠損が生じるのを防止でき、バー本体42Aが備えた強度をフルに発揮させることができる。
また、前記後フランジ70の裏面での前記挿通孔70a設置部分にはナット73cが固着してあり、このナット73cに、表面側からワッシャ73bを嵌めたボルト73aを螺合させて前記タイン45を固定することができる。前記ボルト73aとワッシャ73bとナット73cとをネジ部材73という。
【0025】
前記タイン45は、金属バネ材で構成され、隣接する一対のタイン45どうしが、左右向き直線状の連結部45aによって一体に連結してある。前記一対のタイン45は、それぞれタイン頭部80の下方に垂下棒状部81を一体に設けて構成してある。
タイン頭部80は、ネジ部材73によってチャンネル部材42Bの後フランジ70に取り付けられる被取付部80Aを上端部に設けると共に、横軸芯周りに螺旋形状のコイルばね部80Bを前記被取付部80Aに連設させて構成してある。
前記被取付部80Aは、半リング形状に成形してあり、一対のタイン45は、それぞれの被取付部80Aどうしを、前記連結部45aによって連結されている。前記被取付部80Aのリング中空部に前記ネジ部材73を挿通させて前記後フランジ70に固定できるように構成してある。また、一対のコイルばね部80Bは、当実施形態においては、二条の螺旋形状(互いの巻方向は逆向き)に成形してあり、前記掻込みリール27の回転駆動に伴う植立穀稈や地面G等からの掻込み反力による前記垂下棒状部81の曲げ変位を、縮径方向(又は拡径方向)の弾性変形によって吸収できるように構成されている。
【0026】
また、一対のタイン45を2本のボルト73aでチャンネル部材42Bに取り付けた状態では、前記コイルばね部80Bの螺旋最高部80Baが、前記チャンネル部材42Bのウェブ71の下面にそれぞれ当接(又は略当接)する状態に取り付けられている(図3 (a)、(b)参照)。
従って、タイン45に下方からの突き上げ力が作用した場合、前記ネジ部材73による固定力と、コイルばね部80Bが当接するウェブ71の支持力とが共に作用してタイン45の取付状態を安定維持できる。
【0027】
当該実施形態のタイン取付け構造によれば、タイン45に作用する突き上げ力を、コイルばね部80Bから直接にタイン支持バー42に伝達することができ、他の突上力支持用部材を用意したり、ネジ部材73の支持力増強を図る必要が無い。その結果、材料コストの削減と共に、ネジ部材73を着脱するだけの簡単な手間でタイン45の着脱を実施でき、着脱操作の効率化を図ることができるようになった。
【0028】
また、一対のタイン45の被取付部80Aを、兼用化することができ、材料コストの低減や、着脱操作の手間を減らすことができるようになる。
【0029】
更には、チャンネル部材42Bの「C」文字形状の断面における両端縁部を、バー本体42Aの下面に固着してあるから、それらが一体となったタイン支持バー42の断面二次モーメントが大きくなり、チャンネル部材42Bをタイン取付部のバー本体42Aの補強部材として機能させて、タイン45をより強固に支持することができる。
【0030】
〔別実施形態〕
以下に他の実施の形態を説明する。
〈1〉 タイン45の取付対象の掻込みリール27、及び、その掻込みリール27を備えたコンバイン等は、先の実施形態で説明した構造のものに限るものではなく、適宜、構造変更が可能である。
【0031】
〈2〉 タイン45は、先の実施形態で説明した一対のタイン45どうしを連結部45aによって一体化したものに限るものではなく、それぞれのタイン45を個別に形成してあるものであってもよい。
また、被取付部80Aをチャンネル部材42Bの後フランジ70に取り付けることに限らず、例えば、前フランジ72に取り付けるように構成するものであってもよい。更には、ネジ部材73は、前又は後フランジ72,70のみを貫通するように取り付けることに限らず、前及び後フランジ72,70の両方を貫通するように取り付けるものであってもよい。
【0032】
また、タイン45の前記垂下棒状部81は、図4に示すように、斜め前方に下る第一傾斜部81aと、前記第一傾斜部81aの下端部から斜め後方に下る第二傾斜部81bとを備えて形成してあってもよく、第一傾斜部81aと第二傾斜部81bとの屈曲構造によって、タイン45への突き上げ力を、コイルばね部80Bと共に垂下棒状部81においても軟らかく受け止めることができ、被取付部80Aやネジ部材73への衝撃を和らげ、安定したタイン45の取付状態を維持することができる。
【0033】
尚、上述のように、図面との対照を便利にするために符号を記したが、該記入により本発明は添付図面の構成に限定されるものではない。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0034】
当該掻込みリールのタイン取付け構造は、袋詰めタンクに替えてグレンタンクを搭載した普通型のコンバインにも利用することができる。
【符号の説明】
【0035】
41 リールフレーム
42 タイン支持バー
42A バー本体
42B チャンネル部材
45 タイン
45a 連結部
70 フランジ
71 ウェブ
73 ネジ部材
80A 被取付部
80B コイルばね部
81 垂下棒状部
81a 第一傾斜部
81b 第二傾斜部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右のリールフレームに亘って設けられたタイン支持バーに、長手方向に間隔をあけて多数本のタインを並列装着してある掻込みリールのタイン取付け構造であって、
前記タインは、ネジ部材によって前記タイン支持バーに取り付けられる被取付部を、上端部に設け、下端部側に垂下棒状部を設け、且つ、前記垂下棒状部の曲げ変位を弾性変形によって吸収可能な横軸芯周りに螺旋形状のコイルばね部を、前記被取付部と前記垂下棒状部との間に設けて構成してあり、前記タインは、前記コイルばね部が前記タイン支持バーの下方に当接する状態に配置してあり、前記タインに作用する突き上げ力を、前記コイルばね部を介して前記タイン支持バーで受け止められるように取り付けてある掻込みリールのタイン取付け構造。
【請求項2】
前記タインは、弾性変形自在な棒状部材で構成してあり、前記垂下棒状部は、斜め前方に下る第一傾斜部と、前記第一傾斜部の下端部から斜め後方に下る第二傾斜部とを備えてある請求項1に記載の掻込みリールのタイン取付け構造。
【請求項3】
隣接する二つの前記タインは、互いの前記被取付部どうしを連結部によって一体に連結してある請求項1又は2に記載の掻込みリールのタイン取付け構造。
【請求項4】
前記タイン支持バーは、バー本体の下面に、溝開口を上方に向けた状態にチャンネル部材を一体に固着して構成してあり、前記チャンネル部材のフランジを貫通する状態に設置した前記ネジ部材で前記被取付部を前記チャンネル部材に取り付けてあり、前記チャンネル部材のウェブに、前記コイルばね部の上端部を当接させてある請求項1〜3の何れか一項に記載の掻込みリールのタイン取付け構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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