説明

換気連動装置と調理装置

【課題】調理後の室内の残臭除去と調理油の過熱時の安全確保を図ることにある。
【解決手段】調理油温度を検出する温度検出手段7と、温度検出手段の揚げ物信号および調理器2の調理の開始と終了の信号を受けて動作する制御手段8と、制御手段の調理の開始と終了の信号を送信する送信手段9と、送信手段の信号を受信する受信手段10と、受信手段の信号に基き運転と停止を行う換気扇4とを備え、温度検出手段が調理油の異常高温を検出し、調理油の過熱検知後に揚げ物調理が強制終了された時に、温度検出手段は調理油の温度を継続検知し、制御手段は調理油温度が低下していれば、所定時間経過してから換気扇の運転を停止し、調理油の温度が上昇していれば換気扇の運転を停止する換気連動装置で、調理終了後の室内の残臭を換気でき、かつ揚げ物調理を強制終了しても調理油の温度が上昇した時に排気を抑制して鍋の火炎の増加拡大を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガスや電気を熱源とした調理器と換気扇とを赤外線通信等により連動させて運転する換気連動装置とそれを使用した調理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
調理開始や終了に応じた信号を換気扇に通信し、換気扇の運転、停止を行う換気連動装置が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら従来のように調理開始や終了に応じた信号を換気扇に通信し、換気扇の運転、停止を行う換気連動装置では、調理の終了と同時に換気扇の運転が停止してしまうので、特に揚げ物調理終了の直後における臭い、油煙等がどうしても室内に残ってしまい換気が充分に行われない問題があった。
【特許文献1】特開2003−222364号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術の問題点に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、調理終了後における室内に残存する臭い、油煙等を確実に排気するとともに、揚げ物調理時における調理油の異常温度時の安全確保を図る換気連動装置とそれを使用した調理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記課題を解決するために、揚げ物調理の調理油の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出信号および調理器の調理の開始と終了の信号を受けて動作する制御手段と、前記制御手段からの調理の開始と終了の信号を送信する送信手段と、前記送信手段の信号を受信する受信手段と、前記受信手段の信号に基き運転と停止を行う換気扇とを備え、前記温度検出手段は、調理油の過熱検知後に揚げ物調理が強制終了された時には、調理油の温度を継続検知し、前記制御手段は、調理油の過熱後で揚げ物調理を強制終了した時には、前記温度検出手段が継続検知している調理油の温度が低下していれば、所定時間経過した後に前記換気扇の運転を停止するとともに、調理油の温度が上昇していれば、前記換気扇の運転を停止する構成としたものである。
【0006】
上記手段によれば、調理終了後も自動的に所定時間換気を行うため、換気扇の再運転操作をしなくても調理後の室内の残臭等を確実に排気除去できるとともに、温度検出手段により調理油の異常高温を検出し、調理油の過熱で揚げ物調理を強制終了した後でも、調理油の温度が上昇していれば換気扇の運転を停止する構成としたので、排気を抑制して万一、調理油に引火した際に鍋の火炎の増加拡大を防止するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の換気連動装置は、調理後の室内の残臭等を確実に排気除去できるとともに、再換気操作の不必要な使い勝手のよいものにできる。さらに万一、何らかの原因で鍋の調理油に引火した異常時には、換気扇の運転を停止し、排気を抑制して鍋の火炎の増加拡大を防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、揚げ物調理の調理油の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出信号および調理器の調理の開始と終了の信号を受けて動作する制御手段と、前記制御手段からの調理の開始と終了の信号を送信する送信手段と、前記送信手段の信号を受信する受信手段と、前記受信手段の信号に基き運転と停止を行う換気扇とを備え、前記温度検出手段は、調理油の過熱検知後に揚げ物調理が強制終了された時には、調理油の温度を継続検知し、前記制御手段は、調理油の過熱後で揚げ物調理を強制終了した時には、前記温度検出手段が継続検知している調理油の温度が低下していれば、所定時間経過した後に前記換気扇の運転を停止するとともに、調理油の温度が上昇していれば、前記換気扇の運転を停止する構成の換気連動装置である。
【0009】
これにより、調理終了後も自動的に所定時間換気を行うため、換気扇の再運転操作をしなくても良いとともに、調理後の室内の残臭等を排気除去できる。さらに、調理油の異常高温を検知した場合に揚げ物調理を強制終了した後も、調理油の温度が上昇していれば換気扇の運転を停止して換気を抑制し、調理油に引火した際の鍋の火炎の増加拡大を防止できる。
【0010】
第2の発明は、揚げ物調理を行う熱源部を有し、かつ第1の発明の換気連動装置を使用し、前記熱源部に前記換気連動装置の温度検出手段を配設した調理装置であり、第1の発明と同じ作用が得られ、安全に調理装置を使用できる。
【0011】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における換気連動装置の制御ブロック図で、図2は同換気連動装置の制御フロー図で、図3は同換気連動装置を使用した調理装置の斜視図である。
【0012】
図1〜図3において、本発明の換気連動装置を使用した調理装置は、図3に示すキッチンカウンター1に設置された組込み型のガスコンロ等の調理器2と、調理器2の真上に位置して壁3に設置され、前記換気連動装置により調理器2の調理の開始に連動して運転および調理終了に連動して所定時間後に停止をして調理装置のある部屋の換気を行うレンジフードとしての換気扇4とから構成されている。
【0013】
換気連動装置は、調理器2の調理の開始と終了の信号を検知する手段としての点火消火判定手段5と、点火消火判定手段5の判定した調理終了である消火時の信号に基き調理の種類を検知する手段としての調理種類判定手段6と、揚げ物調理の油温度を検知する温度検出手段7と、点火消火判定手段5と調理種類判定手段6からの判定した信号および温度検出手段7による調理油過熱検知後の調理終了である消火により換気扇4の運転を制御する制御手段8と、制御手段8からの調理の開始と終了の信号を送信する送信手段9と、送信手段9の信号を受信する受信手段10と、受信手段10の信号に基き換気扇4の運転と停止を行う駆動制御手段11とから構成されている。
【0014】
点火消火判定手段5は、調理器2の前面に位置する調理種類選択手段12としての煮炊き調理の煮炊き釦12a、グリル調理のグリル釦12b、また煮炊き釦であって、かつ揚げ物調理の揚げ物釦12cの各操作による点火、消火の各スイッチ信号を受信して点火と消火を判定する。調理種類判定手段6は、点火消火判定手段5が判定した消火信号に基き、終了した調理の種類を判定する。温度検出手段7は、揚げ物調理時の調理油の温度の一定制御を行うとともに、異常な高温を検出し、調理油の過熱を検知後、調理油の温度を継続して検出する。
【0015】
制御手段8は、点火消火判定手段5と調理種類判定手段6と一体にマイクロコンピュータ13およびその周辺回路で構成され、調理終了時には調理中と同一回転数で換気扇4を回転させ、かつ所定時間を経過してから換気扇4の運転を停止する構成と、温度検出手段7による調理油の過熱検知後の信号で自動的に揚げ物調理を強制的に終了させた場合には、その後、調理油の温度が低下すれば所定時間を経過してから換気扇4の運転を停止する構成とし、反対に、調理油の温度が上昇すれば鍋の調理油に引火した状態であると判断して、換気扇4の運転を停止する構成とするため、図2に示すステップ(以下Sと表示する)1からS21の制御フローを実行するプログラムを格納している。
【0016】
また、制御手段8は調理終了後の室内に残存する臭い等を排気するのに適切な換気扇運転延長時間を、前記所定時間として事前に設定して換気扇運転延長時間記憶部14に格納している。
【0017】
そして、点火消火判定手段5と調理種類判定手段6と制御手段8と送信手段9とは、調理器2側に設け、受信手段10と駆動制御手段11とは換気扇4側に設け、点火、消火、調理の種類、調理油過熱検知等の判定を制御手段8側で行い、送信手段9と受信手段10との間での信号は点火および消火だけにして送信手段9と受信手段10自身およびその間を無線で送受信を行う際の構成を簡単にしている。
【0018】
送信手段9と受信手段10の間における信号の送信は、有線、無線のいずれでも良いが、本実施の形態では赤外線通信による無線通信で行うため、送信手段9と受信手段10は、赤外線発光と赤外線受光の素子等でそれぞれ構成している。そして、送信手段9よりの点火、消火の赤外線は、調理器2に設けた送信窓15から換気扇4側の受信手段10に発せられる。換気装置16は、受信手段10と駆動制御手段11と換気扇4とで構成する。
【0019】
続いて、このような換気連動装置を備えた調理器2であるコンロ本体は、キッチンカウンター1の開口部(図示せず)に落し込んで組み込まれ、天板2aはその外周縁を開口部の周縁部の上面に載置して設置されている。電気またガスを燃料とする熱源部である左側バーナ17、右側バーナ18、後側バーナ19は、一部がケース内に位置して天板2a上に臨まして、天板2aの手前側の左右と、この左右間の真中にあって後側にそれぞれ配置した3個と、魚焼き等のグリル調理を行うグリル庫20のグリルバーナ(図示せず)を設けている。
【0020】
そして、左側バーナ17は、揚げ物調理の制御のため、温度検出手段7を左側バーナ17の中央に配置して鍋底の温度検知を通じて揚げ物調理時の調理油の温度を検出するように構成したバーナである。右側バーナ18、後側バーナ19は煮炊き調理用のバーナである。
【0021】
上記の各バーナには、それぞれガス流量制御装置21が配管され、各ガス流量制御装置21を介してガスの供給と遮断、そしてガス流量の制御で火力調節が行われる。従って、図1では左側バーナ17にガスを供給するガス流量制御部分を例にして説明する。
【0022】
ガス流量制御装置21は、ガス流量制御板22と、これに相対向して左右に移動し、ガス流量制御板22との合致する開口面積の変化で通過するガスの流量調節および供給と遮断を行うスライド閉子23と、スライド閉子23を作動させるモータとしてのステッピングモータ24と、ステッピングモータ24の回転を左右への移動に変換し、かつ単一の乾電池2個の電池電源25で回転するステッピングモータ24の回転力でも充分にスライド閉子23を動かせるように増力可能なカム、ギア等の駆動力変換手段26と、ステッピングモータ24によるスライド閉子23の位置を常に検出するエンコーダ27とで構成され、ケース内で左側バーナ17にガスを供給し易い位置に設けている。
【0023】
制御手段8は、換気連動装置の制御だけでなく、調理器2のガス流量制御装置21の制御手段も兼ねており、電力を得るため電池電源25に接続し、かつ左側バーナ17のON−OFFおよび火力調節の指示を行うため、帯状のフラットケーブル(図示せず)を介してガス流量制御装置21のステッピングモータ24およびエンコーダ27と接続している。
【0024】
元電磁弁28は、ガス流量制御装置21の手前に配管接続し、ステッピングモータ24、エンコーダ27の故障、上記フラットケーブルの断線等の発生、または電源供給停止等で調理器2の制御不能の時に配管を閉じてガスの供給を遮断する。放電点火手段29は左側バーナ17より噴出するガスに放電点火する。
【0025】
図3に示す揚げ物キー30は、左側バーナ17で揚げ物調理をする時に油温度をある範囲で一定にするための指示を制御手段8に行い、制御手段8は温度検出手段7の検知温度を取り込んで左側バーナ17の火力を制御して油温度をある範囲で一定に制御するとともに、油温度が異常に上昇した際には調理油過熱と判断し自動的に消火して調理を終了する。火力調節釦31は、各調理時における火加減を行うもので、各調理の煮炊き釦12a、グリル釦12b、揚げ物釦12cのそれぞれに対向した上位置に配置してある。
【0026】
上記実施の形態において、本発明の換気連動装置の動作を説明する前に、調理器2の概略動作を説明する。すなわち、右側バーナ18の煮炊き釦12a、後側バーナ19の煮炊き釦12a、左側バーナ17の揚げ物釦12cのそれぞれを操作することで、それぞれのバーナを使用して煮炊き調理が行える。また、グリル庫20のグリルバーナのグリル釦12bを操作することで、グリル庫20を使用してグリル調理が行える。さらに、左側バーナ17の揚げ物釦12cと揚げ物キー30を操作することで、左側バーナ17を使用して天ぷらなどの揚げ物調理が行える。
【0027】
そして、このような各調理時における各バーナへのガスの供給と遮断、点火、消火等の制御はそれぞれ略共通なので、左側バーナ17を例にして説明する。使用者が煮炊き釦12cを押すと、その信号が点火消火判定手段5により点火と判定され制御手段8に送られ、そして制御手段8により放電点火手段29が放電を始める。
【0028】
また、制御手段8により信号が伝達されたガス流量制御装置21のステッピングモータ24が駆動されてスライド閉子23が移動してガスが左側バーナ17に供給され、放電を始めた放電点火手段29により点火され左側バーナ17に火炎が形成される。そして、左側バーナ17に対応する火力調節釦31を使用者が押すと、その押す回数により表示部(図示せず)の点灯数が増減し、また制御手段8は火力調節釦31の押す回数の信号とエンコーダ27からのスライド閉子23の位置に対応したステッピングモータ24の現在置の信号をそれぞれ取り込み、スライド閉子23をスライドさせる値を演算してステッピングモータ24にパルス信号を送る。
【0029】
そして、このステッピングモータ24により作動してガス流量制御装置21が火力調節釦31の設定値になるようにガス流量を制御してバーナの燃焼量が制御されて火力が調節される。また、左側バーナ17の消火を行う時は、煮炊き釦12cを再び押すことで信号が点火消火判定手段5で消火と判定され、この消火信号を取り込んだ調理種類判定手段6で煮炊き調理終了の信号が伝達された制御手段8は、ステッピングモータ24を駆動してスライド閉子23を閉じるとともに、表示部も消灯するものである。
【0030】
本実施の形態の換気連動装置は、上記したように調理器2を使用して調理を行った祭に、制御手段8により調理器2の動作に連動して換気扇4を運転して室内に発散する調理中の臭い、湿気、煙、油煙等を排気するとともに、調理終了後も換気扇4を所定時間にわたり運転し続けてから停止させるとともに、調理油の異常高温を検出し、調理油の過熱検知後に揚げ物調理を強制終了した後でも調理油の温度が上昇していれば、鍋の調理油に引火したと判断して換気扇の運転を停止し排気を抑制する。この排気の抑制で、鍋の火炎の増加拡大を防止する。
【0031】
すなわち、図2の制御フローを使用して換気連動装置の動作と作用を説明する。温度検出手段7の付いた左側バーナ17を使用しての揚げ物調理を行うため使用者はS1で揚げ物釦12cを操作すると点火信号Nが点火消火判定手段5により点火と判定され(S2)、この点火信号を取り込んだ制御手段8はS3で送信手段9に点火信号を送る。送信手段9はS4で点火信号の赤外線を図3に示す調理器2の送信窓15より換気装置16の受信手段10に発信する。受信手段10はS5で送信手段9からの点火信号を受信して駆動制御手段11に送信し(S6)、駆動制御手段11はS7で換気扇4を運転させる。
【0032】
揚げ物調理ができあがると使用者は、再びS1でグリル釦12cを操作すると揚げ物専用の消火信号AがS2で点火消火判定手段5により消火と判定され、消火信号が調理種類判定手段6に送られる(S8)。調理種類判定手段6により揚げ物調理の終了の消火信号と判定されると(S13)、これをS3で取り込んだ制御手段8は換気扇運転延長時間記憶部14から揚げ物調理用換気扇運転延長時間(S14)を取り込んでタイマを起動し(S15)、調理後も引き続き換気扇4が運転を続ける。
【0033】
そして、例えば6分の所定時間である揚げ物調理用換気扇運転延長時間が終了すると(S16)、S3で制御手段8から送信手段9に消火信号が送られ、送信手段9はS4で消火信号の赤外線を図3に示す調理器2の送信窓15より換気装置16の受信手段10に発信する。受信手段10はS5で送信手段9からの消火信号を受信して駆動制御手段11に送信し(S6)、駆動制御手段11はS7で換気扇4の運転を停止させる。
【0034】
さらに、揚げ物調理途中に調理油が異常に高温となり、温度検出手段7が調理油の過熱を検知し、換気連動装置が作動した場合を説明する。揚げ物調理中に温度検出手段7は調理容器の底の温度を検知しており(S17)、この検知温度を取り込んだ制御手段8がS18で調理油の過熱の判定を行い、過熱が無ければ上記したS3〜S7が実行される。温度検出手段7が発火にいたるような調理油の過熱温度を検知すると、この検知温度を取り込んだ制御手段8がS18で調理油の過熱を判定する。そして、制御手段8はガス流量制御装置21を制御して自動的にガスの供給を遮断して左側バーナ17の消火を行う(揚げ物調理を強制的に終了させる)。
【0035】
一方、温度検出手段7は、左側バーナ17の消火後も調理油の温度検出を継続し、調理油の温度が低下していれば、この揚げ物調理の終了の信号を発した制御手段8は、揚げ物調理用換気扇運転延長時間(S14)を取り込んでタイマを起動し(S20)、調理後も引き続き換気扇4を運転し続ける。そして、例えば6分の所定時間である揚げ物調理用換気扇運転延長時間が終了すると(S21)、S3で制御手段8から送信手段9に消火信号が送られ、送信手段9はS4で消火信号の赤外線を図3に示す調理器2の送信窓15より換気装置16の受信手段10に発信する。受信手段10はS5で送信手段9からの消火信号を受信して駆動制御手段11に送信し(S6)、駆動制御手段11はS7で換気扇4の運転を停止させる。
【0036】
また、上記したように制御手段8が調理油の過熱で揚げ物調理を強制終了したにも拘わらず温度検出手段7の検出し続けている調理油の温度が上昇していれば、調理油に引火したと判定してS3で制御手段8から送信手段9に消火信号が送られ、送信手段9はS4で消火信号の赤外線を図3に示す調理器2の送信窓15より換気装置16の受信手段10に発信する。受信手段10はS5で送信手段9からの消火信号を受信して駆動制御手段11に送信し(S6)、駆動制御手段11はS7で換気扇4の運転を停止させる。そして、換気扇の運転を停止して換気を抑制し、調理油に引火した際の鍋の火炎の増加拡大を防止する。
【0037】
以上のように本実施の形態では、揚げ物調理終了時には制御手段8により所定時間経過してから換気扇4の運転を停止する構成にしたので、所定時間換気を行うため、換気扇の再運転操作をしなくても良いとともに、調理後における室内の焦げ付き残臭を確実に排気除去できる。また、温度検出手段7により調理油の異常高温を検出し、調理油の過熱検知後に揚げ物調理を強制終了したにも拘わらず、調理油の温度が上昇していれば換気扇4の運転を停止する構成としたので、排気を抑制して鍋の引火した調理油の火炎の増加拡大を防止できる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上のように本発明は、調理後の室内の残臭等を確実に排気除去でき、室内換気の技術と、鍋の調理油が発火した異常時には換気扇の運転を停止し、火炎の増加拡大を防ぐことができる火災防止具にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態1における換気連動装置の制御ブロック図
【図2】同実施の形態1における換気連動装置の制御フロー図
【図3】本発明の実施の形態1における換気連動装置を使用した調理装置の斜視図
【符号の説明】
【0040】
2 調理器
4 換気扇
7 温度検出手段
8 制御手段
9、33 送信手段
10、32 受信手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
揚げ物調理の調理油の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段の検出信号および調理器の調理の開始と終了の信号を受けて動作する制御手段と、前記制御手段からの調理の開始と終了の信号を送信する送信手段と、前記送信手段の信号を受信する受信手段と、前記受信手段の信号に基き運転と停止を行う換気扇とを備え、前記温度検出手段は、調理油の過熱検知後に揚げ物調理が強制終了された時には、調理油の温度を継続検知し、前記制御手段は、調理油の過熱後で揚げ物調理を強制終了した時には、前記温度検出手段が継続検知している調理油の温度が低下していれば、所定時間経過した後に前記換気扇の運転を停止するとともに、調理油の温度が上昇していれば、前記換気扇の運転を停止する構成とした換気連動装置。
【請求項2】
揚げ物調理を行う熱源部と、前記熱源部に温度検出手段を配設した請求項1記載の換気連動装置とを備えた調理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−64239(P2006−64239A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−245595(P2004−245595)
【出願日】平成16年8月25日(2004.8.25)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】