説明

搬送ボックス及び搬送機

【課題】 収納室の移載空間の搬送方向幅を広くして、搬送対象物の移載動作の安定化を図りつつ、搬送密度を密にして搬送能力を向上させることのできる搬送ボックス及び搬送機の提供を目的とする。
【解決手段】 搬送対象物101が収納室31aの移載口33aから移載される搬送ボックス1aであって、収納室31aの上部に設けられ、搬送方向幅の広い移載空間341を有する移載用収納部34aと、収納室31aの下部に設けられ、搬送方向に仕切られた二つの排出用収納部35a,36aと、移載用収納部34aに移載された搬送対象物101を、所定の排出用収納部35a,56aへ選択的に落下させるガイド手段37aとを具備した構成としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送ボックス及び搬送機に関し、特に、収納室の移載空間の搬送方向幅を広くして、搬送対象物の移載動作の安定化を図りつつ、搬送密度を密にして搬送能力を向上させることのできる搬送ボックス及び搬送機に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、書類,雑誌,書籍,CDケース等が、宅配便や郵便によって運送されている。
この運送において、書類や雑誌等は、ビニール製又は紙製の宅配用,郵便用の大型封筒に収められたり、段ボールや厚紙などのケースに収められたりする。また、雑誌などは、封筒,ケースに収められず、帯だけ又はそのままの状態で運送されることもある。
そして、上述した大型の封筒,ケースなど(葉書や小型封筒などをも含む)は、専用の搬送機によって区分される。
【0003】
(従来技術)
次に、従来の搬送機について図面を参照して説明する。
図8aは、従来例にかかる搬送機の概略平面図を示している。
また、図8bは、従来例にかかる搬送機の概略正面図を示している。
図8a,8bにおいて、従来の搬送機100は、筐体110と、筐体110の内部に設けられ、直線部と曲線部を有する無端ループ状に形成されたガイドレール150と、ガイドレール150に懸架され、無端ループ状経路を循環移動する複数の搬送ボックス120を備えた構成としてある。
【0004】
(筐体)
筐体110は、複数の区分部筐体111と、四つの供給部筐体112とからなっている。
上記区分部筐体111は、搬送ボックス120から排出される搬送対象物101を集積する、複数の集積部113を具備している。また、供給部筐体112は、重ねられた搬送対象物101を一つずつ供給する供給機12と、供給された搬送対象物101を搬送するベルト14と、搬送された搬送対象物101を搬送ボックス120へ移載する移載手段13を具備している。
なお、一般的に、集積部113及び移載手段13は、搬送ボックス120の直線搬送部分に配設される。また、搬送対象物101としては、はがき,封筒,書類,雑誌,書籍,CDケース等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0005】
(搬送ボックス)
図9aは、従来例にかかる搬送ボックスの概略正面図を示している。
また、図9bは、従来例にかかる搬送ボックスの外方向側から見た概略側面図を示している。
図9a,9bにおいて、搬送ボックス120は、ほぼ矩形箱状としてあり、仕切り板122により等間隔に仕切られた四つの収納室121を備えている。この搬送ボックス120は、図9bに示すように、側面方向から見ると、上部が搬送方向に突き出た平行四辺形としてある。このようにすると、搬送対象物101をスムースに排出することができる。
また、搬送ボックス120は、連結された搬送台車(図示せず)を介して、ガイドレール150に吊り下げられている。ここで、搬送ボックス120は、上から見て、搬送ボックス120の重心が、ガイドレール150のほぼ真下に位置するように支持されている。
【0006】
搬送ボックス120は、外方向側の側面に、搬送対象物101を投げ込むための移載口123が形成されている。
上記各収納室121は、正面方向から見た全域において、搬送方向幅をW(一定)としてある。したがって、搬送対象物101が移載される際に使用される移載空間124の搬送方向幅も、正面方向から見た全域において、W(一定)となる。
【0007】
搬送ボックス120は、各収納室121の底部に、搬送対象物101を排出する排出手段として、回動式の底蓋8が設けられている。
この底蓋8は、コイルばね81により底蓋8の開方向(図9b参照、実線の矢印)に付勢された状態で、両端が軸支されている。また、底蓋8は、閉じられると、ノッチ82が係止板83に係止されることにより、閉じた状態を維持する。
また、係止板83は、当接板84に連結されている。この当接板84は、コイルばね等の弾性部材(図示せず)により当接板84の閉方向(図9b参照、点線の矢印)に付勢された状態で、回動自在に軸支されている。
【0008】
上記底蓋8は、搬送ボックス120が所定の集積部113上に搬送されると、内方向側に設置されたソレノイド85(図9a参照)のピン86が短時間だけ突き出て、当接板84が、当接板84の開方向に回動する。この回動により、係止板83も回動するので、ノッチ82の係止が解除され、付勢された底蓋8が、底蓋8の開方向に開き、その状態を維持する。
また、底蓋8は、搬送ボックス120が最後尾の集積部113を通過すると、開いた状態の底蓋8が、搬送ボックス120の下方に設置された底板(図示せず)に当接し、底蓋8の閉方向に回動する。そして、底蓋8が閉められると、ノッチ82が係止板83に係止され、底蓋8は、閉じた状態を維持する。
なお、排出手段は、上記構成の底蓋8に限定されるものではない。
【0009】
(移載手段)
移載手段13は、たとえば、図10に示すように、搬送対象物101を挟まれた状態で搬送する、複数のローラ134に掛けられた2本のベルト132,133と、搬送方向側の先端に設けられたローラ135と、搬送ボックス120の搬送速度およびタイミングに応じて移載手段13を回動させる首振り手段(図示せず)を備えた構成としてある。このように、移載手段13は、搬送ボックス120の搬送速度およびタイミングに合わせてスイングするので、移載時間(移載開始時点から移載完了時点までの時間)を長くすることができる。
【0010】
次に、搬送機100の動作について説明する。
搬送機100は、供給機12が、搬送対象物101を一つずつベルト14に供給し、ベルト14が移載手段13へ搬送する。続いて、移載手段13が、搬送対象物101を、搬送ボックス120の所定の収納室121へ移載する。なお、一般的に、最も上流側の(第一の)移載手段13が、最も搬送方向側の(第一の)収納室121に、搬送対象物101を移載し、続いて、下流側の(第二,第三,第四の)移載手段13が、順に、反搬送方向側の(第二,第三,第四の)収納室121に搬送対象物101を移載する。
【0011】
図10は、従来例の移載手段の移載動作を説明するための、上から見た断面図であり、(a)は移載を開始したときにおける概略図を、(b)は移載途中における概略図を、(c)は移載を完了したときにおける概略図を、(d)は移載準備状態における概略図を示している。
図10(a)において、移載手段13は、押し出される搬送対象物10の先端部における搬送方向の速度成分が搬送ボックス120の搬送速度とほぼ同じになるように、首振り手段によって回動している。そして、2本のベルト132,133により、搬送対象物101を搬送している。なお、搬送対象物101の先端部が、移載口123に到達した時が、移載開始時点となる。
【0012】
次に、図10(b)において、移載手段13は、上記回動及び搬送を続けており、搬送対象物101は、収納室121の移載空間124の内部に移動している。移載手段13は、図10(c)に示すように、搬送対象物101の最後部が、移載口123に到達するまで、上記回動及び搬送を続ける。なお、搬送対象物101の最後部が、移載口123に到達した時が、移載完了時点となる。
【0013】
次に、移載手段13は、移載が完了すると、回動速度を減速し停止する。続いて、移載手段13は、戻り方向へ回動し、図10(d)に示すように、停止して次の移載の待ち状態となる。
なお、搬送対象物101は、移載口123から移載空間124に、ほぼ水平に投げ込まれ、内方向側の側板125に衝突し、下方に落下する。そして、落下した搬送対象物101は、移載口123から飛び出ないように、外方向側の側板126に係止される(図9a参照)。
【0014】
次に、搬送機100は、搬送対象物101が移載された搬送ボックス120を、ガイドレール150に沿って、駆動手段(図示せず)により区分部筐体111に搬送する。
そして、搬送機100は、底蓋8を開くことにより、搬送対象物101を目的地に応じた集積部113へ排出する。すなわち、搬送機100は、搬送対象物101を搬送しながら、目的地別に区分することができる。
【0015】
ところで、図9bに示すように、各収納室121の搬送方向幅をWとし、搬送対象物101の搬送方向厚さをtとすると、移載空間124の搬送方向隙間Δは、Δ=W−t(mm)となる。
また、搬送ボックス120の搬送密度は、仕切り板122の厚さを微小として無視すると、t/W(%)となる。
さらに、搬送対象物101を安定した状態で移載するために必要な移載時間は、搬送ボックス120の搬送速度をvとすると、Δに比例しvに反比例する。
【0016】
上記関係より、搬送ボックス120の搬送能力を向上させる目的で、搬送密度を密にすると、Δが減少し移載時間が短くなり、移載安定性が低下する。また、同様に、搬送機100の処理能力を向上させる目的で、搬送速度vを速くすると、Δが減少し移載時間が短くなり、移載安定性が低下する。
また、移載手段13の移載速度を一定とした場合、搬送対象物101の移載方向の長さが長くなるほど、移載時間が増大するので、搬送方向隙間Δを広くするか、搬送速度vを遅くする必要がある。
【0017】
なお、搬送機100は、搬送密度を密にすると、処理能力が向上することから、搬送密度を密にするための様々な技術が開発されてきた。
たとえば、特許文献1において、搬送間隔可変式搬送機の技術が開示されている。この搬送機は、無端ループ状経路の直線部と曲線部との境界部に、搬送ボックスの間隔を可変とする搬送間隔可変機構を設け、直線部での搬送ボックスの実装密度を高め、直線部における搬送速度を必要最小限に抑えている。このようにすることにより、搬送物の処理能力が低下せず、かつ、搬送物の乗せ換え動作及び排出動作が安定する。
【0018】
ただし、この搬送間隔可変式搬送機は、直線部における高密度搬送を実現することにより、処理能力を向上させることができたが、市場においては、さらなる処理能力の向上が要求されている。
また、上記高密度搬送において、各搬送ボックスは、ほとんど接触した状態にあり、搬送機の処理能力をさらに向上させるには、収納室の搬送方向隙間Δを狭くするか、あるいは、搬送ボックスの搬送速度vを速くする必要がある。
【特許文献1】特開2003−237926号公報 (請求項1、図2,5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
しかしながら、搬送ボックスの収納室の搬送方向隙間Δを狭くしたり、あるいは、搬送機の搬送ボックスの搬送速度vを速くしたりすると、搬送対象物の移載が完了する前に、搬送対象物が収納室の反搬送方向側の仕切り板と接触し、移載が安定しない、あるいは、移載できないといった問題があった。
特に、搬送対象物が大型化し、移載方向に長くなると、移載時間が長くなり、この長くなった移載時間がネックとなり、搬送機の処理能力を向上させることができないといった問題があった。
【0020】
本発明は、上記問題を解決すべく、収納室の移載空間の搬送方向幅を広くして、搬送対象物の移載動作の安定化を図りつつ、搬送密度を密にして搬送能力を向上させることのできる搬送ボックス及び搬送機の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記目的を達成するために、本発明の搬送ボックスは、搬送対象物が収納室の移載口から移載される搬送ボックスであって、前記収納室の移載空間の搬送方向幅が、前記移載口に向かって広くなる構成としてある。
このようにすると、移載手段がスイングしながら搬送対象物を移載する際、移載空間の搬送方向隙間Δが大きくなり、移載時間を長くすることができる。
【0022】
また、本発明の搬送ボックスは、二以上の前記収納室を有し、隣接する前記収納室の移載口が、互いに反対の側に設けられた構成としてある。
このようにすると、省スペース化した移載空間を有効利用して、搬送密度を密にすることができる。
【0023】
また、本発明の搬送ボックスは、搬送対象物が収納室の移載口から移載される搬送ボックスであって、前記収納室の上部に設けられ、搬送方向幅の広い移載空間を有する移載用収納部と、前記収納室の下部に設けられ、搬送方向に仕切られた二以上の排出用収納部と、前記移載用収納部に移載された前記搬送対象物を、所定の前記排出用収納部へ選択的に落下させるガイド手段とを具備した構成としてある。
このようにすると、移載動作を安定化させるとともに、搬送密度を密にして搬送能力を向上させることができる。
【0024】
また、本発明の搬送ボックスは、搬送対象物が収納室の移載口から移載される搬送ボックスであって、前記搬送ボックスの上方に設けられ、搬送方向幅の広い移載空間を有する移載用収納部,及び,該移載用収納部の下方に設けられ、前記搬送対象物が収納され又は通過する、前記移載空間の搬送方向幅より搬送方向幅が狭い排出用収納部を備えた第一の収納室と、前記第一の収納室の排出用収納部に並設され、搬送方向幅の広い移載空間を有する第二の収納室とを具備した構成としてある。
このようにすると、移載動作を安定化させるとともに、第一の収納室の排出用収納部によって、搬送密度を密にすることができる。
【0025】
また、本発明の搬送ボックスは、搬送対象物が収納室の移載口から移載される搬送ボックスであって、隣接した前記収納室を仕切るとともに、該収納室の移載空間の搬送方向幅を広くするように回動する仕切り板と、この仕切り板を選択的に回動させる回動手段とを具備した構成としてある。
このようにすると、仕切り板を回動させることにより、移載空間の搬送方向幅を選択的に広くすることができ、移載動作を安定化させるとともに、搬送密度を密にすることができる。
【0026】
また、本発明の搬送ボックスは、搬送対象物が移載される収納室の移載空間の搬送方向幅が、前記搬送対象物に応じて、異なる構成としてある。
このようにすると、搬送対象物の厚さや移載方向の長さに応じて、最適な移載空間の収納室に搬送対象物を移載できるので、移載動作を安定化させるとともに、搬送密度を密にすることができる。
【0027】
また、本発明の搬送ボックスは、前記収納室が、移載された前記搬送対象物を排出する排出手段を備えた構成としてある。
このようにすると、搬送対象物を自動的に排出するとともに、区分けすることができる。
【0028】
また、本発明の搬送機は、区分部筐体と供給部筐体とからなる筐体と、この筐体の内部に設けられ、直線部と曲線部を有する無端ループ状に形成されたガイドレールと、このガイドレールに懸架され、無端ループ状経路を循環移動する複数の搬送ボックスを備える搬送機であって、前記搬送ボックスが、上記請求項1〜7のいずれかに記載の搬送ボックスである構成としてある。
このようにすると、搬送密度が密になることにより、搬送機の処理能力が向上するとともに、移載動作が安定化することにより、搬送機の稼働率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明の搬送ボックスは、収納室の移載空間の搬送方向幅を広くすることにより、搬送対象物の移載動作を安定化させ、さらに、搬送密度を密にして搬送能力を向上させることができる。
また、本発明の搬送機は、処理能力が向上するとともに、移載動作が安定化することにより、搬送機の稼働率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
[第一実施形態]
図1aは、本発明の第一実施形態にかかる搬送ボックスの、外方向側から見た概略側面図を示している。
また、図1bは、図1aの概略A−A断面図を示している。
図1a,1bにおいて、搬送ボックス1は、仕切り板22a,22b,22cにより仕切られた第一収納室21a,第二収納室21b,第三収納室21c及び第四収納室21dを有している。
なお、本実施形態では、搬送ボックス1どうしのピッチを説明するために、搬送ボックス1を並べて図示している。
【0031】
(第一収納室)
第一収納室21aは、図1bに示すように、仕切り板22aの内方向側の端部が搬送方向側に位置し、仕切り板22aの外方向側の端部が反搬送方向側に位置しており、かつ、移載口23aが外方向側に設けられている。これにより、移載空間24aの搬送方向幅が、移載口23aに向かって広くなる構成としてある。このようにすると、移載手段13がスイングしながら搬送対象物(図示せず)を移載する際、効果的に移載空間24aの搬送方向隙間Δが大きくなり、移載時間を長くすることができ、たとえば、移載方向に長い搬送対象物を、搬送速度vを遅くしなくても移載することができる。
【0032】
(第二収納室)
第二収納室21bは、図1bに示すように、仕切り板22aの内方向側の端部が搬送方向側に位置し、仕切り板22aの外方向側の端部が反搬送方向側に位置しており、かつ、移載口23bが内方向側に設けられている。また、仕切り板22bは、搬送方向に対し正対して設けられている。これにより、移載空間24bの搬送方向幅が、移載口23bに向かって広くなる構成としてある。このようにすると、移載手段13がスイングしながら搬送対象物(図示せず)を移載する際、移載空間24bの搬送方向隙間Δが大きくなり、移載時間を長くすることができ、たとえば、移載方向に長い搬送対象物を、搬送速度vを遅くしなくても移載することができる。
【0033】
搬送ボックス1は、隣接する収納室21a,21bの移載口23a,23bが、互いに反対の側に設けられた構成としてある。このようにすると、省スペース化した移載空間24a,24bを有効利用して、搬送密度を密にすることができる。
なお、第三収納室21cは、第一収納室21aとほぼ同様な構造としてあり、第四収納室21dは、第二収納室21bとほぼ同様な構造としてある。
また、その他の構造は、従来の搬送ボックス120とほぼ同様としてある。
【0034】
図2は、本発明の第一実施形態にかかる搬送ボックスへの移載動作例を説明するための概略断面図を示している。
図2において、各搬送ボックス1は、収納室21a,21cが、外方向側から内方向側への移載方向となり、収納室21b,21dが内方向側から外方向側への移載方向となる。また、最も上流側の(第一の)移載手段(図示せず)が、最も搬送方向側の第一収納室21aに、搬送対象物(図示せず)を移載し、続いて、下流側の(第二,第三,第四の)移載手段が、順に、反搬送方向側の(第二,第三,第四)収納室21b,21c,21dに搬送対象物を移載する。
【0035】
このように、上記構成の搬送ボックス1によれば、移載時間を長くすることができ、移載動作の安定性を向上させるとともに、搬送対象物の搬送密度を密にして、搬送能力を向上させることができる。
【0036】
<第一実施例>
本発明の第一実施例は、第一実施形態にかかる搬送ボックス1に関する。この搬送ボックス1は、図1bに示すように、移載口23a,23b,23c,23dの搬送方向幅Wを約55mmとし、収納室21a,21b,21c,21dの中央部の搬送方向幅W1を約37.5(=(55+20)/2)mmとした。なお、搬送ボックス1どうしのピッチは、約160mmとした。
このようにすると、搬送ボックス1は、搬送方向隙間Δが約17.5(=W−W1)mmだけ広くなり、この分移載時間が長くなるので、移載動作が安定するとともに、搬送速度vを速くすることができた。
【0037】
[第二実施形態]
図3は、本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、基本的構成を説明するための概略側面図を示している。
図3において、搬送ボックス1aは、第一の収納室31a,第二の収納室31b,第三の収納室31c及び第四の収納室31dを有している。また、各収納室31a,31b,31c,31dは、ほぼ同様な構造としてあるので、代表として、第一の収納室31aについて説明する。
収納室31aは、移載用収納部34aと、二つの排出用収納部35a,36aと、ガイド手段37aとを具備した構成としてある。
【0038】
(移載用収納部)
移載用収納部34aは、収納室31aの上部に設けられている。また、移載用収納部34aは、搬送方向幅の広い移載空間341を有しており、移載時間を延長させることができる。なお、この移載空間341の搬送方向幅は、正面方向から見た全域において、一定としてある。
また、移載用収納部34aは、ガイドレール150の外方向側に移載口33aを有している。
【0039】
(排出用収納部)
排出用収納部35a,36aは、収納室31aの下部に設けられている。
上記排出用収納部35a,36aは、仕切り板32aによってほぼ同じ搬送方向幅となるように仕切られている。したがって、排出用収納部35a,36aの搬送方向幅は、移載空間341の搬送方向幅の約半分となる。なお、排出用収納部35a,36aの搬送方向幅は、搬送対象物101を支障なく収納でき、かつ、排出できる幅としてあり、正面方向から見た全域において、一定としてある。
また、各排出用収納部35a,36aは、底部に底蓋8が設けてあり、所定の集積部113に、搬送対象物101を落下させることができる。
【0040】
(ガイド手段)
ガイド手段37aは、移載用収納部34aと排出用収納部35a,36aとの間に設けられ、搬送方向側の壁373aに回動自在に取り付けられた前方回動板371aと、反搬送方向側の壁374aに回動自在に取り付けられた後方回動板372aと、各回動板371a,372aを回動させる駆動手段(図示せず)とを備えた構成としてある。この回動板371a,372aは、閉まった状態において、上方からみると、複数の突起部(図示せず)が噛み合うように配設された形状としてある。
また、各回動板371a,372aは、閉じた状態では、各壁373a,374aから直角に突き出ており,半開きの状態では、各回動板371a,372aの先端が、仕切り板32aの先端部のすぐ真上に位置し(図3において、点線で示している。),開いた状態では、仕切り板32aの先端部の近傍を通って、各壁373a,374aとほぼ平行になるまで回動する。
【0041】
上記ガイド手段37aは、移載用収納部34aに収納された搬送対象物101を、排出用収納部35aに移動させるとき、前方回動板371aを開き、後方回動板372aを半開きする。このようにすると、移載用収納部34aに収納された搬送対象物101を、排出用収納部35aに選択的に落下させることができる。また、ガイド手段37aは、移載用収納部34aに収納された搬送対象物101を、排出用収納部36aに移動させるとき、後方回動板372aを開き、前方回動板371aを半開きする。このようにすると、移載用収納部34aに収納された搬送対象物101を、排出用収納部36aに選択的に落下させることができる。
なお、ガイド手段37aは、上記構成に限定されるものではなく、たとえば、仕切り板32aの先端部を、搬送方向側又は反搬送方向側に回動させる構成としてもよい。
また、その他の構造は、従来の搬送ボックス120とほぼ同様としてある。
【0042】
次に、上記構成の搬送ボックス1aの動作について、図面を参照して説明する。
図4aは、本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、第一及び第二の供給機から搬送対象物が移載された概略側面図を示している。
図4aにおいて、搬送ボックス1aは、ガイド手段37a,37b,37c,37dが閉じた状態で搬送され、第一の供給機13が移載用収納部34a,34cへ搬送対象物101を移載し、続いて、第二の供給機13が移載用収納部34b,34dへ搬送対象物101を移載する。
【0043】
図4bは、本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、移載された搬送対象物を前方の移載用収納部に落下させた概略側面図を示している。
次に、図4bにおいて、各ガイド手段37a,37b,37c,37dは、回動板371a,371b,371c,371dを開くとともに、回動板372a,372b,372c,372dを半開きにすることにより、移載された搬送対象物101を排出用収納部35a,35b,35c,35dに落下させる。続いて、図示してないが、各ガイド手段37a,37b,37c,37dを閉じる。
【0044】
図4cは、本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、第三及び第四の供給機から搬送対象物が移載された概略側面図を示している。
次に、図4cにおいて、搬送ボックス1aは、ガイド手段37a,37b,37c,37dが閉じた状態で搬送され、第三の供給機13が移載用収納部34a,34cへ搬送対象物101を移載し、続いて、第四の供給機13が移載用収納部34b,34dへ搬送対象物101を移載する。
【0045】
図4dは、本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、移載された搬送対象物を後方の移載用収納部に落下させた概略側面図を示している。
次に、図4dにおいて、各ガイド手段37a,37b,37c,37dは、回動板372a,372b,372c,372dを開くとともに、回動板371a,371b,371c,371dを半開きにすることにより、移載された搬送対象物101を排出用収納部36a,36b,36c,36dに落下させる。続いて、図示してないが、各ガイド手段37a,37b,37c,37dを閉じる。
【0046】
図4eは、本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、所定の集積部に搬送対象物を排出する概略側面図を示している。
次に、図4eにおいて、搬送ボックス1aは、所定の収納部111の上方に搬送されると、底蓋8を開いて、搬送対象物101を排出する。
【0047】
このように、本実施形態の搬送ボックス1aは、搬送方向幅の狭い各排出用収納部35a,36a,35b,36b,35c,36c,35d,36dに搬送対象物101を収納して搬送するので、搬送密度を密にすることができる。また、搬送対象物101を移載する際には、搬送方向幅が広い移載空間341に搬送対象物101を移載するので、移載動作を安定化させることができる。
【0048】
<第二実施例>
本発明の第二実施例は、第二実施形態にかかる搬送ボックス1aに関する。このボックス1aは、図3に示すように、各収納室31a,31b,31c,31dの移載空間341の搬送方向幅Wを約80mmとし、各排出用収納部35a,36a,35b,36b,35c,36c,35d,36dの搬送方向幅W1を約40mmとした。
このようにすると、搬送ボックス1aは、第一実施例の搬送ボックス1より搬送方向隙間Δが約25(=80−55)mmだけ広くなり、この分移載時間が長くなるので、移載動作が安定するとともに、搬送速度vをさらに速くすることができた。
【0049】
[第三実施形態]
図5aは、本発明の第三実施形態にかかる搬送ボックスの外方向側から見た概略側面図を示している。
図5aにおいて、搬送ボックス1bは、第一の収納室41a,第二の収納室41b,第三の収納室41c及び第四の収納室41dを有している。また、第一の収納室41aと第二の収納室41bは、対をなしており、第三の収納室41c及び第四の収納室41dは、第一の収納室41a及び第二の収納室41bと、ほぼ同様な構造としてある。したがって、代表として、第一の収納室41aと第二の収納室41bについて説明する。
【0050】
(第一の収納室)
第一の収納室41aは、搬送ボックス1bの上方に設けられ、搬送対象物101が移載される移載用収納部44aと、この移載用収納部44aの下方に設けられ、搬送対象物101が収納される排出用収納部45aとからなっている。
移載用収納部44aは、搬送方向幅の広い移載空間441aを有しており、かつ、排出用収納部45aの搬送方向幅は、移載空間441aの搬送方向幅より狭くしてある。上記移載用収納部44aの移載空間441aに移載された搬送対象物101は、落下して排出用収納部45aに収納される。この際、傾斜した仕切り板42aによって、搬送対象物101は、スムースに落下する。
このようにすると、搬送方向幅の広い移載空間441aに搬送対象物101を移載できるので、移載時間が長くなり、移載動作を安定化させることができる。さらに、搬送するときは、搬送方向幅の狭い排出用収納部45aに収納して搬送するので、搬送密度を密にすることができる。
また、移載用収納部44aは、底部に、排出用収納部45aの搬送方向幅に応じた底蓋8が設けられており、収納した搬送対象物101を所定の集積部113に排出する。
【0051】
(第二の収納室)
第二の収納室41bは、第一の収納室41aの排出用収納部45aに並設され、搬送方向幅の広い移載空間441bを有している。このようにすると、搬送方向幅の広い移載空間441bに搬送対象物101を移載できるので、移載時間が長くなり、移載動作を安定化させることができる。
また、第二の収納室41bは、底部に、収納室41bの搬送方向幅に応じた底蓋8が設けられており、収納した搬送対象物10を所定の集積部113に排出する。
また、その他の構造は、従来の搬送ボックス120とほぼ同様としてある。
【0052】
次に、上記構成の搬送ボックス1bの動作について説明する。
まず、搬送ボックス1bは、各底蓋8が閉じた状態で搬送され、第一の供給機13が、第一の収納室41aの移載空間441aへ搬送対象物101を移載する。続いて、第二の供給機13が、第二の収納室41bの移載空間441bへ搬送対象物101を移載する。さらに、第三の供給機13が、第三の収納室41cの移載空間441cへ搬送対象物101を移載する。続いて、第四の供給機13が、第四の収納室41dの移載空間441dへ搬送対象物101を移載する。
なお、移載空間441a,441cに移載された搬送対象物101は、それぞれ落下し排出用収納部45a,45cに収納される。
そして、搬送ボックス1bは、所定の収納部111の上方に搬送されると、底蓋8を開いて、搬送対象物101を排出する。
【0053】
このように、本実施形態の搬送ボックス1bは、第一及び第三の収納室41a,41cが、搬送方向幅の広い移載空間441a,441cに搬送対象物101を移載するので、移載時間を長くすることができ、移載動作を安定化させることができる。さらに、搬送するときは、搬送方向幅の短い排出用収納部45a,45cに収納して搬送するので、搬送密度を密にすることができる。
【0054】
また、本実施形態は、上記構成に限定されるものではない。たとえば、図5bに示す搬送ボックス1b´は、上記搬送ボックス1bと比べて、第一及び第三の収納室41a,41cの底蓋8を、排出用収納部45a,45cの底部から排出用収納部45a,45cの上部に設けた構成としてある。
このようにすると、移載された搬送対象物101が、安定した状態で、移載用収納部44a,44cに収納することができる。
【0055】
<第三実施例>
本発明の第三実施例は、第三実施形態にかかる搬送ボックス1bに関する。この搬送ボックス1bは、図5aに示すように、第一及び第三の収納室41a,41cの移載空間441a,441cの搬送方向幅Wを約60mmとし、排出用収納部45a,45cの搬送方向幅W1を約35mmとした。また、第二及び第四の収納室41b,41dの移載空間441b,441dの搬送方向幅W´を約55mmとした。
このようにすると、搬送ボックス1bは、第一及び第三の収納室41a,41cを設けることにより、搬送密度を約28(=(60+55)/(35+55)−1)%密にすることができた。
【0056】
[第四実施形態]
図6aは、本発明の第四実施形態にかかる搬送ボックスの概略側面図を示している。
また、図6bは、本発明の第四実施形態にかかる搬送ボックスの仕切り板の概略斜視図を示している。
図6a,6bにおいて、搬送ボックス1cは、第一の収納室51a,第二の収納室51b,第三の収納室51c及び第四の収納室51dを備え、第一の収納室51aと第二の収納室51bは、回動式の仕切り板52aによって仕切られ、また、第三の収納室51cと第四の収納室51dは、回動式の仕切り板52cによって仕切られた構成としてある。
【0057】
(仕切り板)
仕切り板52a,52cは、図6bに示すように、矩形板であり、下部にヒンジ521が設けられ、回動手段6によって、ヒンジ521を回動中心として選択的に回動する。
たとえば、仕切り板52aが反搬送方向側に回動していると、第一の収納室51aの移載空間54aの搬送方向幅が広がるので、搬送時間が長くなり移載動作を安定化させることができる。また、仕切り板52aが、搬送方向側に回動すると、第二の収納室51bの移載空間54bの搬送方向幅が広がるので、搬送時間が長くなり移載動作を安定化させることができる(図6a参照)。
【0058】
(回動手段)
回動手段6は、図6cに示すように、搬送ボックス1bの上部に設けられ、コイルばね61によって反時計回り方向に付勢された鉤状の回動板62と、搬送方向側に仕切り板52aの上部を引っ張る伸縮ばね63と、仕切り板52aが反搬送方向側に回動しすぎないようにするストッパ64を備えた構成としてある。なお、コイルばね61による付勢力は、伸縮ばね63による引張り力より強く設定してある。なお、回動手段6は、上記構成に限定されるものではない。
また、その他の構造は、従来の搬送ボックス120とほぼ同様としてある。
【0059】
次に、上記構成の搬送ボックス1bの動作について、図面を参照して説明する。
図6cは、本発明の第四実施形態にかかる搬送ボックスの、仕切り板の回動動作を説明するための、要部の側面方向の概略拡大断面図を示している。
図6cに示す右側の回動手段6は、コイルばね61によって付勢された回動板62が、仕切り板52aを反搬送方向側に回動させ、仕切り板52aがストッパ64と当接する。このようにして、第一及び第三の収納室51a,51cの移載空間54a,54c(図6a参照)の搬送方向幅が広がるので、搬送時間が長くなり移載動作を安定化させることができる。なお、図示してないが、この状態で、第一及び第二の供給機13から収納室51a,51cに、搬送対象物101がそれぞれ移載される。
【0060】
次に、図6cに示す左側の回動手段6は、回動板62の上方端部が壁65と接触し、時計回り方向に所定角度だけ回動する。この回動板62の回動によって、回動板62の係止が解除された仕切り板52aは、搬送方向側に引張りばね63によって回動される。そして、時計回り方向に所定角度だけ回動した回動板62の下方端部が、仕切り板52aを係止する。このようにして、第二及び第四の収納室51b,51dの移載空間54b,54d(図6a参照)の搬送方向幅が広がるので、搬送時間が長くなり移載動作を安定化させることができる。なお、図示してないが、この状態で、第二及び第四の供給機13から収納室51b,51dに、搬送対象物101がそれぞれ移載される。
【0061】
このように、本実施形態の搬送ボックス1cは、仕切り板52a,52cを反搬送方向側に回動させることにより、移載空間54a,54cの搬送方向幅を広くすることができ、移載安定性を向上させることができる。また、仕切り板52a,52cを搬送方向側に回動させることにより、移載空間54b,54dの搬送方向幅を広くすることができ、移載安定性を向上させることができる。
さらに、搬送ボックス1cは、搬送密度を密にすることができる。
【0062】
また、本実施形態は、上記構成に限定されるものではない。
図7aは、本発明の第四実施形態の応用例にかかる搬送ボックスの外方向側から見た概略拡大側面図を示している。
また、図7bは、図7aのB−B断面の概略図を示している。
図7a,7bにおいて、搬送ボックス1c´は、上記搬送ボックス1cと比べて、仕切り板52a,52cの内方向側端部を回動中心として回動する構成としてある。
上記仕切り板52a,52cは、内方向側端部にヒンジ521が取り付けられ、外方向側端部が、回動手段としてのリニアモータ6aによって、搬送方向側位置,中央位置,反搬送方向側位置に回動される。なお、回動手段は、上記リニアモータ6aに限定されるものではない。また、仕切り板52a,52cは、下方端部に複数のガイド部材522(たとえば、帯状のゴム)が連結されており、このガイド部材522は、移載された搬送対象物101が対応する底蓋8の上面に載るようにガイドする。
その他の構成は、上記搬送ボックス1cとほぼ同様としてある。
【0063】
上記構成の搬送ボックス1c´は、仕切り板52a,52cを反搬送方向側位置に回動させることにより、移載空間54a,54cの搬送方向幅を広くすることができ、移載安定性を向上させることができる。また、仕切り板52a,52cを搬送方向側位置に回動させることにより、移載空間54b,54dの搬送方向幅を広くすることができ、移載安定性を向上させることができる。
また、各収納室51a,51b,51c,51dに搬送対象物101が移載されると、仕切り板52a,52cが中央位置に回動し、ガイド部材522によって、搬送対象物101が対応する底蓋8の上面に載り、底蓋8によって排出される。
【0064】
このように、搬送ボックス1c´は、仕切り板52a,52cを回動させることによって、移載動作を安定化することができ、さらに、搬送密度を密にすることができる。
【0065】
<第四実施例>
本発明の第四実施例は、第四実施形態の応用例にかかる搬送ボックス1c´に関する。この搬送ボックス1c´は、図7bに示すように、移載空間54a,54b,54c,54dの最大搬送方向幅Wを約57.5mmとし、収納室51a,51b,51c,51dの中央部の搬送方向幅W1を約37.5(=75/2)mmとした。なお、搬送ボックス1どうしのピッチは、約160mmとした。
このようにすると、搬送ボックス1は、搬送方向隙間Δが約20(=W−W1)mmだけ広くなり、この分移載時間が長くなるので、移載動作が安定するとともに、搬送速度vを速くすることができた。
【0066】
[搬送機]
また、本発明は、上記搬送ボックス1,1a,1b,1b´,1c,1c´等を備えた搬送機の発明としても有効である。
次に、上記搬送機について説明する。
本発明の実施形態にかかる搬送機は、上述した従来例の搬送機100に、搬送ボックス120の代わりに、上記搬送ボックス1,1a,1b,1b´,1c,1c´のいずれかを備えた構成としてある。
このようにすると、搬送機は、搬送対象物101の移載動作を安定化させることができるとともに、搬送密度を密にすることができるので、区分けの処理能力を向上させることができる。
【0067】
以上、本発明の搬送ボックス及び供給機について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明に係る搬送ボックス及び供給機は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
たとえば、搬送ボックスは、搬送対象物が移載される収納室の移載空間の搬送方向幅が、搬送対象物に応じて、異なる構成としてもよい。
このようにすると、搬送対象物の厚さや移載方向の長さに応じて、最適な移載空間の収納室に搬送対象物を移載できるので、移載動作を安定化させるとともに、搬送密度をさらに密にすることができる。たとえば、搬送対象物のほぼ半数が大型の搬送対象物であり、残りが小型の搬送対象物である場合、二つの収納室を大型の搬送対象物に対応させて、移載空間の搬送方向幅を広くし、残り二つの収納室を小型の搬送対象物に対応させて、移載空間を狭くすることによって、移載動作を安定化できるとともに、搬送密度をさらに密にすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明の搬送ボックス及び搬送機は、はがきなどより大きな、書類,雑誌,書籍,CDケース等の取出対象物に対して極めて好適であるが、大型の取出対象物に限定されるものではなく、葉書や小型封筒などの小型の取出対象物に対しても好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1a】本発明の第一実施形態にかかる搬送ボックスの、外方向側から見た概略側面図を示している。
【図1b】図1aの概略A−A断面図を示している。
【図2】本発明の第一実施形態にかかる搬送ボックスへの移載動作例を説明するための概略断面図を示している。
【図3】本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、基本的構成を説明するための概略側面図を示している。
【図4a】本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、第一及び第二の供給機から搬送対象物が移載された概略側面図を示している。
【図4b】本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、移載された搬送対象物を前方の移載用収納部に落下させた概略側面図を示している。
【図4c】本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、第三及び第四の供給機から搬送対象物が移載された概略側面図を示している。
【図4d】本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、移載された搬送対象物を後方の移載用収納部に落下させた概略側面図を示している。
【図4e】本発明の第二実施形態にかかる搬送ボックスの、所定の集積部に搬送対象物を排出する概略側面図を示している。
【図5a】本発明の第三実施形態にかかる搬送ボックスの外方向側から見た概略断面図を示している。
【図5b】本発明の第三実施形態の応用例にかかる搬送ボックスの外方向側から見た概略断面図を示している。
【図6a】本発明の第四実施形態にかかる搬送ボックスの概略側面図を示している。
【図6b】本発明の第四実施形態にかかる搬送ボックスの仕切り板の概略斜視図を示している。
【図6c】本発明の第四実施形態にかかる搬送ボックスの、仕切り板の回動動作を説明するための、要部の側面方向の概略拡大断面図を示している。
【図7a】本発明の第四実施形態の応用例にかかる搬送ボックスの外方向側から見た概略拡大側面図を示している。
【図7b】図7aのB−B断面の概略図を示している。
【図8a】従来例にかかる搬送機の概略平面図を示している。
【図8b】従来例にかかる搬送機の概略正面図を示している。
【図9a】従来例にかかる搬送ボックスの概略正面図を示している。
【図9b】従来例にかかる搬送ボックスの外方向側から見た概略側面図を示している。
【図10】従来例の移載手段の移載動作を説明するための、上から見た断面図であり、(a)は移載を開始したときにおける概略図を、(b)は移載途中における概略図を、(c)は移載を完了したときにおける概略図を、(d)は移載準備状態における概略図を示している。
【符号の説明】
【0070】
1,1a,1b,1b´,1c,1c´ 搬送ボックス
6 回動手段
6a リニアモータ
8 底蓋
12 供給機
13 移載手段
14 ベルト
21a 第一収納室
21b 第二収納室
21c 第三収納室
21d 第四収納室
22a,22b,22c 仕切り板
23a,23b,23c,23d 移載口
24a,24b 移載空間
31a,31b,31c,31d 収納室
32a 仕切り板
33a 移載口
34a,34b,34c,34d 移載用収納部
35a,35b,35c,35d 排出用収納部
36a,36b,36c,36d 排出用収納部
37a,37b,37c,37d ガイド手段
41a,41b,41c,41d 収納室
42a 仕切り板
44a,44c 移載用収納部
45a,45c 排出用収納部
51a,51b,51c,51d 収納室
52a,52c 仕切り板
54a,54b,54c,54d 移載空間
61 コイルばね
62 回動板
63 伸縮ばね
64 ストッパ
65 壁
81 コイルばね
82 ノッチ
83 係止板
84 当接板
85 ソレノイド
86 ピン
100 搬送機
101 搬送対象物
110 筐体
111 区分部筐体
112 供給部筐体
113 集積部
120 搬送ボックス
121 収納室
122 仕切り板
123 移載口
124 移載空間
125 側板
126 側板
132 ベルト
133 ベルト
134 ローラ
135 ローラ
150 ガイドレール
341 移載空間
371a,371b,371c,371d 前方回動板
372a,372b,372c,372d 後方回動板
373a,374a 壁
441a,441b,441c,441d 移載空間
521 ヒンジ
522 ガイド部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送対象物が収納室の移載口から移載される搬送ボックスであって、
前記収納室の移載空間の搬送方向幅が、前記移載口に向かって広くなることを特徴とする搬送ボックス。
【請求項2】
二以上の前記収納室を有し、隣接する前記収納室の移載口が、互いに反対の側に設けられたことを特徴とする請求項1記載の搬送ボックス。
【請求項3】
搬送対象物が収納室の移載口から移載される搬送ボックスであって、
前記収納室の上部に設けられ、搬送方向幅の広い移載空間を有する移載用収納部と、
前記収納室の下部に設けられ、搬送方向に仕切られた二以上の排出用収納部と、
前記移載用収納部に移載された前記搬送対象物を、所定の前記排出用収納部へ選択的に落下させるガイド手段と
を具備したことを特徴とする搬送ボックス。
【請求項4】
搬送対象物が収納室の移載口から移載される搬送ボックスであって、
前記搬送ボックスの上方に設けられ、搬送方向幅の広い移載空間を有する移載用収納部,及び,該移載用収納部の下方に設けられ、前記搬送対象物が収納され又は通過する、前記移載空間の搬送方向幅より搬送方向幅が狭い排出用収納部を備えた第一の収納室と、
前記第一の収納室の排出用収納部に並設され、搬送方向幅の広い移載空間を有する第二の収納室と
を具備したことを特徴とする搬送ボックス。
【請求項5】
搬送対象物が収納室の移載口から移載される搬送ボックスであって、
隣接した前記収納室を仕切るとともに、該収納室の移載空間の搬送方向幅を広くするように回動する仕切り板と、
この仕切り板を選択的に回動させる回動手段と
を具備したことを特徴とする搬送ボックス。
【請求項6】
前記収納室の移載空間の搬送方向幅が、前記搬送対象物に応じて、異なることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の搬送ボックス。
【請求項7】
前記収納室が、移載された前記搬送対象物を排出する排出手段を備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の搬送ボックス。
【請求項8】
区分部筐体と供給部筐体とからなる筐体と、この筐体の内部に設けられ、直線部と曲線部を有する無端ループ状に形成されたガイドレールと、このガイドレールに懸架され、無端ループ状経路を循環移動する複数の搬送ボックスを備える搬送機であって、
前記搬送ボックスが、上記請求項1〜7のいずれかに記載の搬送ボックスであることを特徴とする搬送機。

【図1a】
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【図1b】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図4d】
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【図4e】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図8a】
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【図8b】
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【図9a】
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【図9b】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−16160(P2006−16160A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−196729(P2004−196729)
【出願日】平成16年7月2日(2004.7.2)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】