搬送ローラ清掃部材
【課題】
スロットイン型の光ディスク装置の搬送ローラにより光ディスクを搬送しているとき、光ディスクの記録面に汚れや傷が付くことを防止するために、搬送ローラに付着したごみ等を取り除く搬送ローラ清掃部材を提供する。
【解決手段】
挿入口から挿入して搬送ローラを清掃する清掃部材は、挿入口から予め定められた位置まで挿入されると筐体に当接する当接部と、当接部が筐体に当接したとき搬送ローラと対向する位置に配置され搬送ローラを清掃する清掃部を備える。
スロットイン型の光ディスク装置の搬送ローラにより光ディスクを搬送しているとき、光ディスクの記録面に汚れや傷が付くことを防止するために、搬送ローラに付着したごみ等を取り除く搬送ローラ清掃部材を提供する。
【解決手段】
挿入口から挿入して搬送ローラを清掃する清掃部材は、挿入口から予め定められた位置まで挿入されると筐体に当接する当接部と、当接部が筐体に当接したとき搬送ローラと対向する位置に配置され搬送ローラを清掃する清掃部を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、挿入口から挿入された光ディスクを搬送ローラにより記録再生部に搬送する搬送機構を備えた光ディスク装置の搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材に関する。
【背景技術】
【０００２】
光ディスクに情報を記録し、又は、光ディスクに記録された情報を再生する光ディスク装置には、筐体に光ディスクを挿入するための挿入口が設けられたスロットイン型の光ディスク装置がある。スロットイン型の光ディスク装置は、挿入口から挿入された光ディスクを一対の搬送ローラにより挟持し、搬送ローラを回転させることにより、記録再生部に備えられた光ディスクを載置するターンテーブルまで搬送する搬送機構を備えている。また、光ディスクを排出させる指示に応じて、ターンテーブルに載置された光ディスクを挿入口へ搬送する（例えば、特許文献１参照。）。
【０００３】
【特許文献１】特開２００１−３１２８５０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
スロットイン型の光ディスク装置では、搬送ローラの表面にごみ等が付着していると、一対の搬送ローラによる挟持力により、光ディスクの情報が記録された記録面を汚したり、傷つけたりする場合がある。光ディスクの記録面に汚れや傷があると、光ピックアップから照射されたレーザ光がこれらの汚れや傷により散乱してしまうため、光ディスク装置は、光ディスクへの情報の記録又は再生ができなくなる虞がある。
【０００５】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、スロットイン型の光ディスク装置の搬送ローラにより光ディスクを搬送しているとき、光ディスクの記録面に汚れや傷が付くことを防止するために、搬送ローラに付着したごみ等を取り除く搬送ローラ清掃部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の課題を解決するために、本願の請求項１記載の発明は、光ディスクに信号を記録し又は光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口から挿入された光ディスクを記録部又は再生部に搬送する搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材において、前記挿入口から予め定められた位置まで挿入されると前記筐体に当接する当接部と、前記当接部が前記筐体に当接したとき前記搬送ローラと対向する位置に配置され前記搬送ローラを清掃する清掃部を備えることを特徴とする。
【０００７】
また、本願の請求項２記載の発明は、光ディスクに信号を記録し又は光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口から挿入された光ディスクを記録部又は再生部に搬送する搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材において、半円形状の円盤部と、前記挿入口から予め定められた位置まで前記円盤部が挿入されると前記筐体に当接する長方形状の当接部と、前記搬送ローラを清掃する清掃部とを有し、前記円盤部は、前記当接部が前記筐体に当接したとき前記搬送ローラと対向する位置に配置され前記清掃部を備えることを特徴とする。
【０００８】
また、本願の請求項３記載の発明は、請求項１又は請求項２に記載の搬送ローラ清掃部材において、前記清掃部は、材質がナイロン又はポリエステルであることを特徴とする。
【０００９】
また、本願の請求項４記載の発明は、請求項１乃至請求項３の何れか１項に記載の搬送ローラ清掃部材において、前記清掃部は、クリーニング液を塗布することができることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１０】
本発明の搬送ローラ清掃部材によれば、スロットイン型の光ディスク装置の搬送ローラにより光ディスクを搬送しているとき、光ディスクの記録面に汚れや傷が付くことを防止するために、搬送ローラに付着したごみ等を取り除く搬送ローラ清掃部材を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図１は、本発明の一実施例である搬送ローラ清掃部材の平面図である。図１において、１は搬送ローラ清掃部材、２は円盤部、３は当接部、４は清掃部を示す。
【００１２】
図１に示す本実施例の搬送ローラ清掃部材１は、円盤部２、当接部３、清掃部４を備える。円盤部２は、CDと同様に半径が約６０mm、厚さが約１．２ｍｍの半円形状である。円盤部２には、清掃部４が接着剤等で貼り付けられている。清掃部４は、ナイロンやポリエステル等の材質であり、クリーニング液を塗布することができる。当接部３は、厚さが約１．２ｍｍの長方形状であり、当接部３の横幅ａは、光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口の横幅より長い。また、本実施例では、搬送ローラ清掃部材１の円盤部２の材質を、搬送ローラを傷つけることがないように、CDと同様のポリカーボネイト等のプラスチック材料にする。
【００１３】
図２は、スロットイン型の光ディスク装置の構成を示すブロック図である。図２に示す光ディスク装置は、CD等の光ディスクに記録された情報を再生する光ディスク装置である。図２において、１０は光ディスク装置、１１は搬送部、１２は再生部、１３は制御部、１４は操作部を示す。
【００１４】
搬送部１１は、光ディスク装置１０の筐体に設けられた挿入口から光ディスクが挿入されると、挿入された光ディスクを再生部１２へ搬送する。再生部１２は、図示しないターンテーブル、スピンドルモータ、光ピックアップ、再生アンプ、信号処理部、DAC（Digital to Analog Converter）、出力端子を備える。
【００１５】
スピンドルモータに固定されたターンテーブルは、光ディスクを載置する。操作部１４から再生開始の指示があると、スピンドルモータは、所定の線速度で回転駆動する。また、サーボ制御部は、光ピックアップからのレーザ光を光ディスクのピット列を正しくトレースする制御をする。
【００１６】
光ピックアップが読み取ったデジタルオーディオ信号は、再生アンプにより波形整形及び増幅され信号処理部に入力される。信号処理部は、デジタルオーディオ信号の復調、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号等のエラー信号、同期信号の抜き出し等をしてデジタルオーディオ信号をDACに入力する。
【００１７】
DACは、デジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換する。DACにより変換されたアナログオーディオ信号は、出力端子から出力される。制御部１３は、光ディスク装置１０全体の動作を統括的に制御する。操作部１４は、再生ボタン、再生停止ボタン、イジェクトボタン、現在再生しているトラックの再生時間、トラックナンバー等を表示する表示部を備えている。
【００１８】
図３は、光ディスク装置１０が備える搬送部１１の側断面図である。図３において、２１は光ディスク装置１０の筐体、２２は挿入口、２３はディスク検出部、２４は搬送ローラを示す。
【００１９】
図３に示すディスク検出部２３は、例えば、透過型の光センサであり、光センサから照射された光を図示しない受光部が受光するか否かにより、挿入口２２から挿入された光ディスク又は本実施例の搬送ローラ清掃部材１の有無を検出する。ディスク検出部２３は、光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を検出すると、ディスク検出信号を制御部１３へ出力する。制御部１３は、ディスク検出部２３からディスク検出信号が入力されると、光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を再生部１２へ搬送するように搬送ローラ２４を回転駆動させる制御をする。
【００２０】
搬送ローラ２４は、上下一対のローラにより光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を挟持しながら、光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を再生部１２へ搬送する。挿入口２２は、光ディスク装置１０の筐体の正面に設けられ、光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を挿入及び排出する。また、搬送部１１は、挿入された光ディスクを再生部１２までガイドするガイド部（図示せず）等を備える。
【００２１】
ユーザが光ディスクを挿入口２２に挿入すると、制御部１３にディスク検出信号が入力され、挿入された光ディスクは、搬送ローラ２４により挟持されながら再生部１２のターンテーブルへ搬送される。光ディスクがターンテーブルへ搬送されると、制御部１３は、搬送ローラ２４の回転を停止する制御をする。また、操作部１４のイジェクトボタンが押下されると、制御部１３は、再生部１２のターンテーブルに載置された光ディスクを挿入口２２へ搬送するために、ディスク挿入時とは反対方向に搬送ローラ２４を回転駆動させる制御をする。
【００２２】
図４は、本実施例の搬送ローラ清掃部材１を挿入口２２に挿入するときの搬送ローラ清掃部材１と搬送ローラ２４を示した図である。図４（ａ）は、搬送ローラ清掃部材１を挿入口２２に挿入する前の搬送ローラ清掃部材１と搬送ローラ２４を示した図である。図４（ｂ）は、挿入口２２に挿入した搬送ローラ清掃部材１と搬送ローラ２４を示した図である。
【００２３】
図４（ａ）に示すように、ユーザが搬送ローラ清掃部材１を円盤部２から挿入口２２に挿入すると、ディスク検出部２３から制御部１３にディスク検出信号が入力され、挿入された搬送ローラ清掃部材１は、円盤部２が搬送ローラ２４により挟持され再生部１２へ搬送される。ここで、搬送ローラ２４が回転駆動し搬送ローラ清掃部材１が筐体２１の内部へ搬送されると、当接部３の横幅ａが挿入口２２の横幅より長いため、当接部３が筐体２１に当接する。図４（ｂ）に示すように、搬送ローラ清掃部材１は、当接部３が筐体２１に当接した位置で筐体２１の内部への移動が停止する。
【００２４】
図４（ｂ）に示すように、搬送ローラ清掃部材１は、当接部３と筐体２１が当接したときに搬送ローラ２４と対向する位置に清掃部４が備えられている。搬送ローラ清掃部材１は、当接部３が筐体２１に当接すると、搬送ローラ２４と清掃部４が接触した状態で筐体２１の内部への移動が停止する。このとき、搬送ローラ２４は、回転駆動しているため、清掃部４上でスリップしながら回転し続ける。このため、清掃部４は、搬送ローラ２４に付着したごみ等を取り除くことができる。
【００２５】
ここで、制御部１３は、予め定められた時間経過しても挿入された光ディスクが再生部１２へ搬送されない場合、搬送ローラ２４の回転駆動を停止させる制御、又は、光ディスクを排出するように搬送ローラ２４を回転駆動させる制御をする。このため、ユーザは、筐体２１の内部から搬送ローラ清掃部材１を取り出すことができる。
【００２６】
上述した搬送ローラ清掃部材１は、当接部３と筐体２１が当接したとき、搬送ローラ２４と対向する位置に清掃部４が配置され、清掃部４が搬送ローラ２４よりさらに筐体２１の内部に挿入されることがない。を備えた構成を有している。このため、搬送ローラ清掃部材１が挿入されても、清掃部４に塗布したクリーニング液が再生部１２の光ピックアップ等の再生機構部に付着することがなく、清掃部４に塗布したクリーニング液が再生機構部のレンズに付着して、再生機構部を破損することを防止することができる。
【００２７】
スロットイン型の光ディスク装置において、ユーザは、定期的に本実施例の搬送ローラ清掃部材を挿入口から挿入することにより、搬送ローラに付着したごみ等を取り除くことができ、光ディスクの記録面に汚れや傷が付着することを防止することができる。このため、ユーザは、筐体内部から搬送ローラを取り出すような作業を行なわなくても、容易に搬送ローラを清掃することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２８】
【図１】本実施例の搬送ローラ清掃部材の平面図。
【図２】光ディスク装置の構成を示すブロック図。
【図３】光ディスク装置が備える搬送部の側断面図。
【図４】搬送ローラ清掃部材を挿入口に挿入するときの搬送ローラ清掃部材と搬送ローラを示した図。
【符号の説明】
【００２９】
１…搬送ローラ清掃部材、２…円盤部、３…当接部、４…清掃部、１０…光ディスク装置、１１…搬送部、１２…再生部、１３…制御部、１４…操作部、２１…筐体、２２…挿入口、２３…ディスク検出部、２４…搬送ローラ
【技術分野】
【０００１】
本発明は、挿入口から挿入された光ディスクを搬送ローラにより記録再生部に搬送する搬送機構を備えた光ディスク装置の搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材に関する。
【背景技術】
【０００２】
光ディスクに情報を記録し、又は、光ディスクに記録された情報を再生する光ディスク装置には、筐体に光ディスクを挿入するための挿入口が設けられたスロットイン型の光ディスク装置がある。スロットイン型の光ディスク装置は、挿入口から挿入された光ディスクを一対の搬送ローラにより挟持し、搬送ローラを回転させることにより、記録再生部に備えられた光ディスクを載置するターンテーブルまで搬送する搬送機構を備えている。また、光ディスクを排出させる指示に応じて、ターンテーブルに載置された光ディスクを挿入口へ搬送する（例えば、特許文献１参照。）。
【０００３】
【特許文献１】特開２００１−３１２８５０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
スロットイン型の光ディスク装置では、搬送ローラの表面にごみ等が付着していると、一対の搬送ローラによる挟持力により、光ディスクの情報が記録された記録面を汚したり、傷つけたりする場合がある。光ディスクの記録面に汚れや傷があると、光ピックアップから照射されたレーザ光がこれらの汚れや傷により散乱してしまうため、光ディスク装置は、光ディスクへの情報の記録又は再生ができなくなる虞がある。
【０００５】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、スロットイン型の光ディスク装置の搬送ローラにより光ディスクを搬送しているとき、光ディスクの記録面に汚れや傷が付くことを防止するために、搬送ローラに付着したごみ等を取り除く搬送ローラ清掃部材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の課題を解決するために、本願の請求項１記載の発明は、光ディスクに信号を記録し又は光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口から挿入された光ディスクを記録部又は再生部に搬送する搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材において、前記挿入口から予め定められた位置まで挿入されると前記筐体に当接する当接部と、前記当接部が前記筐体に当接したとき前記搬送ローラと対向する位置に配置され前記搬送ローラを清掃する清掃部を備えることを特徴とする。
【０００７】
また、本願の請求項２記載の発明は、光ディスクに信号を記録し又は光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口から挿入された光ディスクを記録部又は再生部に搬送する搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材において、半円形状の円盤部と、前記挿入口から予め定められた位置まで前記円盤部が挿入されると前記筐体に当接する長方形状の当接部と、前記搬送ローラを清掃する清掃部とを有し、前記円盤部は、前記当接部が前記筐体に当接したとき前記搬送ローラと対向する位置に配置され前記清掃部を備えることを特徴とする。
【０００８】
また、本願の請求項３記載の発明は、請求項１又は請求項２に記載の搬送ローラ清掃部材において、前記清掃部は、材質がナイロン又はポリエステルであることを特徴とする。
【０００９】
また、本願の請求項４記載の発明は、請求項１乃至請求項３の何れか１項に記載の搬送ローラ清掃部材において、前記清掃部は、クリーニング液を塗布することができることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１０】
本発明の搬送ローラ清掃部材によれば、スロットイン型の光ディスク装置の搬送ローラにより光ディスクを搬送しているとき、光ディスクの記録面に汚れや傷が付くことを防止するために、搬送ローラに付着したごみ等を取り除く搬送ローラ清掃部材を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図１は、本発明の一実施例である搬送ローラ清掃部材の平面図である。図１において、１は搬送ローラ清掃部材、２は円盤部、３は当接部、４は清掃部を示す。
【００１２】
図１に示す本実施例の搬送ローラ清掃部材１は、円盤部２、当接部３、清掃部４を備える。円盤部２は、CDと同様に半径が約６０mm、厚さが約１．２ｍｍの半円形状である。円盤部２には、清掃部４が接着剤等で貼り付けられている。清掃部４は、ナイロンやポリエステル等の材質であり、クリーニング液を塗布することができる。当接部３は、厚さが約１．２ｍｍの長方形状であり、当接部３の横幅ａは、光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口の横幅より長い。また、本実施例では、搬送ローラ清掃部材１の円盤部２の材質を、搬送ローラを傷つけることがないように、CDと同様のポリカーボネイト等のプラスチック材料にする。
【００１３】
図２は、スロットイン型の光ディスク装置の構成を示すブロック図である。図２に示す光ディスク装置は、CD等の光ディスクに記録された情報を再生する光ディスク装置である。図２において、１０は光ディスク装置、１１は搬送部、１２は再生部、１３は制御部、１４は操作部を示す。
【００１４】
搬送部１１は、光ディスク装置１０の筐体に設けられた挿入口から光ディスクが挿入されると、挿入された光ディスクを再生部１２へ搬送する。再生部１２は、図示しないターンテーブル、スピンドルモータ、光ピックアップ、再生アンプ、信号処理部、DAC（Digital to Analog Converter）、出力端子を備える。
【００１５】
スピンドルモータに固定されたターンテーブルは、光ディスクを載置する。操作部１４から再生開始の指示があると、スピンドルモータは、所定の線速度で回転駆動する。また、サーボ制御部は、光ピックアップからのレーザ光を光ディスクのピット列を正しくトレースする制御をする。
【００１６】
光ピックアップが読み取ったデジタルオーディオ信号は、再生アンプにより波形整形及び増幅され信号処理部に入力される。信号処理部は、デジタルオーディオ信号の復調、フォーカスエラー信号やトラッキングエラー信号等のエラー信号、同期信号の抜き出し等をしてデジタルオーディオ信号をDACに入力する。
【００１７】
DACは、デジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換する。DACにより変換されたアナログオーディオ信号は、出力端子から出力される。制御部１３は、光ディスク装置１０全体の動作を統括的に制御する。操作部１４は、再生ボタン、再生停止ボタン、イジェクトボタン、現在再生しているトラックの再生時間、トラックナンバー等を表示する表示部を備えている。
【００１８】
図３は、光ディスク装置１０が備える搬送部１１の側断面図である。図３において、２１は光ディスク装置１０の筐体、２２は挿入口、２３はディスク検出部、２４は搬送ローラを示す。
【００１９】
図３に示すディスク検出部２３は、例えば、透過型の光センサであり、光センサから照射された光を図示しない受光部が受光するか否かにより、挿入口２２から挿入された光ディスク又は本実施例の搬送ローラ清掃部材１の有無を検出する。ディスク検出部２３は、光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を検出すると、ディスク検出信号を制御部１３へ出力する。制御部１３は、ディスク検出部２３からディスク検出信号が入力されると、光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を再生部１２へ搬送するように搬送ローラ２４を回転駆動させる制御をする。
【００２０】
搬送ローラ２４は、上下一対のローラにより光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を挟持しながら、光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を再生部１２へ搬送する。挿入口２２は、光ディスク装置１０の筐体の正面に設けられ、光ディスク又は搬送ローラ清掃部材１を挿入及び排出する。また、搬送部１１は、挿入された光ディスクを再生部１２までガイドするガイド部（図示せず）等を備える。
【００２１】
ユーザが光ディスクを挿入口２２に挿入すると、制御部１３にディスク検出信号が入力され、挿入された光ディスクは、搬送ローラ２４により挟持されながら再生部１２のターンテーブルへ搬送される。光ディスクがターンテーブルへ搬送されると、制御部１３は、搬送ローラ２４の回転を停止する制御をする。また、操作部１４のイジェクトボタンが押下されると、制御部１３は、再生部１２のターンテーブルに載置された光ディスクを挿入口２２へ搬送するために、ディスク挿入時とは反対方向に搬送ローラ２４を回転駆動させる制御をする。
【００２２】
図４は、本実施例の搬送ローラ清掃部材１を挿入口２２に挿入するときの搬送ローラ清掃部材１と搬送ローラ２４を示した図である。図４（ａ）は、搬送ローラ清掃部材１を挿入口２２に挿入する前の搬送ローラ清掃部材１と搬送ローラ２４を示した図である。図４（ｂ）は、挿入口２２に挿入した搬送ローラ清掃部材１と搬送ローラ２４を示した図である。
【００２３】
図４（ａ）に示すように、ユーザが搬送ローラ清掃部材１を円盤部２から挿入口２２に挿入すると、ディスク検出部２３から制御部１３にディスク検出信号が入力され、挿入された搬送ローラ清掃部材１は、円盤部２が搬送ローラ２４により挟持され再生部１２へ搬送される。ここで、搬送ローラ２４が回転駆動し搬送ローラ清掃部材１が筐体２１の内部へ搬送されると、当接部３の横幅ａが挿入口２２の横幅より長いため、当接部３が筐体２１に当接する。図４（ｂ）に示すように、搬送ローラ清掃部材１は、当接部３が筐体２１に当接した位置で筐体２１の内部への移動が停止する。
【００２４】
図４（ｂ）に示すように、搬送ローラ清掃部材１は、当接部３と筐体２１が当接したときに搬送ローラ２４と対向する位置に清掃部４が備えられている。搬送ローラ清掃部材１は、当接部３が筐体２１に当接すると、搬送ローラ２４と清掃部４が接触した状態で筐体２１の内部への移動が停止する。このとき、搬送ローラ２４は、回転駆動しているため、清掃部４上でスリップしながら回転し続ける。このため、清掃部４は、搬送ローラ２４に付着したごみ等を取り除くことができる。
【００２５】
ここで、制御部１３は、予め定められた時間経過しても挿入された光ディスクが再生部１２へ搬送されない場合、搬送ローラ２４の回転駆動を停止させる制御、又は、光ディスクを排出するように搬送ローラ２４を回転駆動させる制御をする。このため、ユーザは、筐体２１の内部から搬送ローラ清掃部材１を取り出すことができる。
【００２６】
上述した搬送ローラ清掃部材１は、当接部３と筐体２１が当接したとき、搬送ローラ２４と対向する位置に清掃部４が配置され、清掃部４が搬送ローラ２４よりさらに筐体２１の内部に挿入されることがない。を備えた構成を有している。このため、搬送ローラ清掃部材１が挿入されても、清掃部４に塗布したクリーニング液が再生部１２の光ピックアップ等の再生機構部に付着することがなく、清掃部４に塗布したクリーニング液が再生機構部のレンズに付着して、再生機構部を破損することを防止することができる。
【００２７】
スロットイン型の光ディスク装置において、ユーザは、定期的に本実施例の搬送ローラ清掃部材を挿入口から挿入することにより、搬送ローラに付着したごみ等を取り除くことができ、光ディスクの記録面に汚れや傷が付着することを防止することができる。このため、ユーザは、筐体内部から搬送ローラを取り出すような作業を行なわなくても、容易に搬送ローラを清掃することができる。
【図面の簡単な説明】
【００２８】
【図１】本実施例の搬送ローラ清掃部材の平面図。
【図２】光ディスク装置の構成を示すブロック図。
【図３】光ディスク装置が備える搬送部の側断面図。
【図４】搬送ローラ清掃部材を挿入口に挿入するときの搬送ローラ清掃部材と搬送ローラを示した図。
【符号の説明】
【００２９】
１…搬送ローラ清掃部材、２…円盤部、３…当接部、４…清掃部、１０…光ディスク装置、１１…搬送部、１２…再生部、１３…制御部、１４…操作部、２１…筐体、２２…挿入口、２３…ディスク検出部、２４…搬送ローラ
【特許請求の範囲】
【請求項１】
光ディスクに信号を記録し又は光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口から挿入された光ディスクを記録部又は再生部に搬送する搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材において、
前記挿入口から予め定められた位置まで挿入されると前記筐体に当接する当接部と、前記当接部が前記筐体に当接したとき前記搬送ローラと対向する位置に配置され前記搬送ローラを清掃する清掃部を備えることを特徴とする搬送ローラ清掃部材。
【請求項２】
光ディスクに信号を記録し又は光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口から挿入された光ディスクを記録部又は再生部に搬送する搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材において、
半円形状の円盤部と、前記挿入口から予め定められた位置まで前記円盤部が挿入されると前記筐体に当接する長方形状の当接部と、前記搬送ローラを清掃する清掃部とを有し、
前記円盤部は、前記当接部が前記筐体に当接したとき前記搬送ローラと対向する位置に配置され前記清掃部を備えることを特徴とする搬送ローラ清掃部材。
【請求項３】
請求項１又は請求項２に記載の搬送ローラ清掃部材において、
前記清掃部は、材質がナイロン又はポリエステルであることを特徴とする搬送ローラ清掃部材。
【請求項４】
請求項１乃至請求項３の何れか１項に記載の搬送ローラ清掃部材において、
前記清掃部は、クリーニング液を塗布することができることを特徴とする搬送ローラ清掃部材。
【請求項１】
光ディスクに信号を記録し又は光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口から挿入された光ディスクを記録部又は再生部に搬送する搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材において、
前記挿入口から予め定められた位置まで挿入されると前記筐体に当接する当接部と、前記当接部が前記筐体に当接したとき前記搬送ローラと対向する位置に配置され前記搬送ローラを清掃する清掃部を備えることを特徴とする搬送ローラ清掃部材。
【請求項２】
光ディスクに信号を記録し又は光ディスクに記録された信号を再生する光ディスク装置の筐体に設けられた挿入口から挿入された光ディスクを記録部又は再生部に搬送する搬送ローラを清掃する搬送ローラ清掃部材において、
半円形状の円盤部と、前記挿入口から予め定められた位置まで前記円盤部が挿入されると前記筐体に当接する長方形状の当接部と、前記搬送ローラを清掃する清掃部とを有し、
前記円盤部は、前記当接部が前記筐体に当接したとき前記搬送ローラと対向する位置に配置され前記清掃部を備えることを特徴とする搬送ローラ清掃部材。
【請求項３】
請求項１又は請求項２に記載の搬送ローラ清掃部材において、
前記清掃部は、材質がナイロン又はポリエステルであることを特徴とする搬送ローラ清掃部材。
【請求項４】
請求項１乃至請求項３の何れか１項に記載の搬送ローラ清掃部材において、
前記清掃部は、クリーニング液を塗布することができることを特徴とする搬送ローラ清掃部材。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００６−２７７７８８（Ｐ２００６−２７７７８８Ａ）
【公開日】平成１８年１０月１２日（２００６．１０．１２）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−９１２６２（Ｐ２００５−９１２６２）
【出願日】平成１７年３月２８日（２００５．３．２８）
【出願人】（３０１０６６００６）株式会社デノン (61)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年１０月１２日（２００６．１０．１２）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年３月２８日（２００５．３．２８）
【出願人】（３０１０６６００６）株式会社デノン (61)
【Ｆターム（参考）】
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