説明

搬送装置制御装置および搬送装置制御方法

【課題】複数の被搬送物が一体的に搬送されている場合であっても、搬送装置を適切に制御する。
【解決手段】エア搬送装置により搬送される被搬送物(PB)が、その搬送方向における被搬送物の幅において、一部に他よりも小さな幅となる箇所を備え、前記エア搬送装置を制御する搬送装置制御装置(20)は、エア搬送装置により搬送される被搬送物の搬送速度と、被搬送物が連なっている個数とを算出する算出部(24)と、算出部により算出された前記被搬送物の個数に応じて定まる前記搬送速度の上限値および下限値に基づいて、前記搬送速度を調節する調節部(25)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搬送物、例えば合成樹脂製ボトルをエア搬送する際の搬送速度を算出するエア搬送速度算出方法およびそのような方法を実施するエア搬送速度算出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、被搬送物の搬送方向へエアを噴出し、被搬送物を搬送するエア搬送装置が公知である。一例として、搬送面上に載せた被搬送物に下方からエアを噴出して浮上させつつ、さらに搬送方向へエアを噴出して搬送する、エア搬送装置が知られており(例えば、特許文献1参照)、また、被搬送物であるPETボトルの首部を支持して吊り下げ、さらに搬送方向へエアを噴出して搬送する、エア搬送装置も知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
一方、例えば、被搬送物を搬送面上に載せて搬送するベルトコンベアのような搬送装置(例えば、特許文献3参照)や、被搬送物を把持して搬送するグリッパを備える搬送装置(例えば、特許文献4参照)も知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−145633号公報
【特許文献2】特開2006−082964号公報
【特許文献3】特開平08−026477号公報
【特許文献4】特開2004−175504号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、搬送装置においては、被搬送物が円滑に搬送されているか否かを把握しておくことが望ましい。例えば、被搬送物の搬送速度が所望の範囲を外れているようであれば、搬送装置の修理、或いは運転条件の変更が必要となる。エア搬送装置以外の搬送装置においては、搬送されるべき被搬送物がどのような搬送速度で搬送されていても、その相互距離は一定であることから、被搬送物の搬送速度を検出し、検出した搬送速度が所望の範囲内であれば、被搬送物が円滑に搬送されていることを把握することができる。しかしながら、上記エア搬送装置は、被搬送物の搬送状況を正確に把握することが極めて困難である。
【0006】
上記エア搬送装置においては、被搬送物が先行する別の被搬送物に追いついたり、あるいは後続する他の被搬送物に追いつかれたりしながら搬送されることが分かっており、被搬送物の相互間距離は不定である。被搬送物の搬送速度は、被搬送物に対して噴出されるエアの被搬送物への接触面積に応じて定まり、被搬送物が相互に連なった状態(ボトル群を形成した状態)では被搬送物同士の接触箇所にはエアが当たらない。このため、同じ噴出量のエアが被搬送物に供給されていたとしても、被搬送物が相互に連なった状態では、連なっていない状態に比べて被搬送物の搬送速度は低下する傾向にある。
【0007】
このため、搬送速度が或る値であっても、その搬送速度がボトル群を形成しつつ搬送される合成樹脂製ボトルの搬送速度であるか、あるいは単体で搬送される合成樹脂製ボトルの搬送速度であるかによって、搬送速度が適切であるか否かの判断が異なることになる。従って、単に搬送速度のみを取得した場合には、その搬送速度を有効に利用できるとは限らず、従って、その搬送速度を搬送装置の制御に用いることができない、という問題点があった。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、ボトル群が形成されている場合であっても、合成樹脂製ボトルの搬送速度を利用して搬送装置を適切に制御することのできる、搬送装置制御装置および搬送装置制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで本発明者は上記課題を克服すべく鋭意研究を重ねた結果、或る合成樹脂製ボトルの搬送速度と、ボトル群内における合成樹脂製ボトルの個数とを利用すれば、ボトル群が形成されている場合であっても、搬送装置を適切に制御できるとの知見を得て、搬送装置制御装置を構築し、本発明を完成するに至った。
【0010】
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、エア搬送装置により搬送される被搬送物が、その搬送方向における被搬送物の幅において、一部に他よりも小さな幅となる箇所を備え、前記エア搬送装置を制御する搬送装置制御装置において、前記エア搬送装置により搬送される前記被搬送物の搬送速度と、前記被搬送物が連なっている個数とを算出する算出部と、前記算出部により算出された前記被搬送物が連なっている個数に応じて定まる前記搬送速度の上限値および下限値に基づいて、前記搬送速度を調節する調節部とを具備する、搬送装置制御装置が提供される。
【0011】
すなわち1番目の発明においては、被搬送物が連なっている個数に応じて搬送速度の上限値および下限値を定めている。従って、被搬送物の搬送状態を正確に把握した上で被搬送物の搬送速度を適切に調節できる。
【0012】
2番目の発明によれば、1番目の発明において、前記調節部は、所定時間において前記被搬送物の搬送速度が前記上限値を上回った回数が第一の所定回数よりも多い場合には前記搬送速度を所定量だけ低下させると共に、前記所定時間において前記被搬送物の搬送速度が前記下限値を下回った回数が第二の所定回数よりも多い場合には前記搬送速度を前記所定量だけ増大させるようにした。
すなわち2番目の発明においては、被搬送物の搬送速度を適切な搬送速度に確実に調節することができる。
【0013】
3番目の発明によれば、1番目の発明において、前記搬送装置制御装置は、さらに、前記被搬送物が搬送される際に、その搬送方向における被搬送物の幅方向最大箇所が通過する平面上に、前記被搬送物を挟んだ対向して配置された第一投光器および第一受光器と、前記被搬送物の幅方向最大箇所とは異なる幅方向箇所が通過する平面上に、前記被搬送物を挟んで対向して配置された第二投光器および第二受光器と、前記被搬送物が搬送される際に、前記第一投光器から投光されて前記第一受光器に受光されるべき光が前記被搬送物の前記幅方向最大箇所により遮光された遮光回数および遮光時間を記録する第一記録部と、前記被搬送物が搬送される際に、前記第二投光器から投光されて前記第二受光器に受光されるべき光が前記被搬送物の前記幅方向最大箇所とは異なる前記幅方向箇所により遮光された遮光回数および遮光時間を記録する第二記録部と、を具備し、前記算出部は、前記第一記録部により記録された前記遮光回数および前記遮光時間ならびに前記第二記録部により記録された前記遮光回数および前記遮光時間に基づいて、搬送される被搬送物の搬送速度と、被搬送物が連なっている個数とを算出するようにした。
すなわち3番目の発明においては、被搬送物の搬送速度および被搬送物が何個連なって搬送されているかを適切に算出し、被搬送物の搬送速度を調節することができる。
【0014】
4番目の発明によれば、エア搬送装置により搬送される被搬送物が、その搬送方向における被搬送物の幅において、一部に他よりも小さな幅となる箇所を備え、前記エア搬送装置を制御する搬送装置制御装置において、前記エア搬送装置により搬送される前記被搬送物の搬送速度と、前記被搬送物が連なっている個数とを算出部により算出し、前記算出部により算出された前記被搬送物が連なっている個数に応じて定まる前記搬送速度の上限値および下限値に基づいて、前記搬送速度を調節する、搬送装置制御方法が提供される。
すなわち4番目の発明においては、被搬送物が連なっている個数に応じて搬送速度の上限値および下限値を定めている。従って、被搬送物の搬送状態を正確に把握した上で被搬送物の搬送速度を適切に調節できる。
【0015】
5番目の発明によれば、4番目の発明において、前記搬送速度を調節することは、所定時間において前記被搬送物の搬送速度が前記上限値を上回った回数が第一の所定回数よりも多い場合には前記搬送速度を所定量だけ低下させること、および前記所定時間において前記被搬送物の搬送速度が前記下限値を下回った回数が第二の所定回数よりも多い場合には前記搬送速度を前記所定量だけ増大させることを含む。
すなわち5番目の発明においては、被搬送物の搬送速度を適切な搬送速度に確実に調節することができる。
【0016】
6番目の発明によれば、4番目の発明において、前記被搬送物が連なっている個数と、前記被搬送物の搬送速度とを算出することは、前記被搬送物を搬送方向における被搬送物の幅方向最大箇所が通過する平面上に配置された第一投光器から投光されて、該第一投光器に対向すると共に前記第一投光器と共に前記被搬送物を挟んで配置された第一受光器により受光される光が前記被搬送物の前記搬送方向における幅方向最大箇所により遮光された遮光回数および遮光時間を第一記録部に記録することと、前記被搬送物の幅方向最大箇所とは異なる幅方向箇所が通過する平面上に配置された第二投光器から投光されて、該第二投光器に対向すると共に前記第二投光器と共に前記被搬送物を挟んで配置された第二受光器により受光される光が前記被搬送物の前記搬送方向における幅方向最大箇所により遮光された遮光回数および遮光時間を第二記録部に記録することと、前記第一記録部により記録された前記遮光回数および前記遮光時間ならびに前記第二記録部により記録された前記遮光回数および前記遮光時間に基づいて、搬送される被搬送物の搬送速度と、被搬送物が連なっている個数とを算出することとを含む。
すなわち6番目の発明においては、被搬送物の搬送速度および被搬送物が何個連なって搬送されているかを適切に算出し、被搬送物の搬送速度を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】(a)被搬送物を搬送する搬送装置の頂面図である。(b)搬送装置制御装置を備えた搬送装置の側面図である。
【図2】図1(a)に示される搬送装置の正面図である。
【図3】搬送装置の側面図と、これに関連する第一記録部および第二記録部のタイムチャートとを示す図である。
【図4】被搬送物の搬送速度と被搬送物が何個連なって搬送されているかを算出する算出手法を示すフローチャートである。
【図5】(a)隣接する二つの被搬送物を頂面から見た部分略頂面図である。(b)隣接する二つの被搬送物を頂面から見た他の部分略頂面図である。
【図6】搬送装置制御装置の動作を示す第一のフローチャートである。
【図7】搬送装置制御装置の動作を示す第二のフローチャートである。
【図8】(a)監視時間とカウント上限値およびカウント下限値とのマップを示す図である。(b)ボトル個数と搬送速度上限値および搬送速度下限値とのマップを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1(a)は被搬送物を搬送する搬送装置の頂面図であり、図1(b)は搬送装置制御装置を備えた搬送装置の側面図である。さらに、図2は図1(a)に示される搬送装置の正面図である。
【0019】
これら図面に示される搬送装置10は、被搬送物として、複数の同一形状の合成樹脂製ボトルPB、例えば空のペットボトルを搬送するのに使用される。或る実施形態においては、搬送される合成樹脂製ボトルPBは略直方体であり、横断面が略矩形の胴部を備えている。
【0020】
図2に示されるように合成樹脂製ボトルPBの胴部は上方胴部UBおよび下方胴部LBを含んでいる。さらに、合成樹脂製ボトルPBの頭部Hと上方胴部UBとの間にはネックフランジFおよびネックNが配置されている。図から分かるように、上方胴部UBおよび/または下方胴部LBは、合成樹脂製ボトルPBの幅方向における寸法が最大となる幅方向最大箇所になりうる。なお、合成樹脂製ボトルPBが、円形横断面の胴部を有している場合においても、上方胴部UBおよび/または下方胴部LBが幅方向最大箇所になるものとする。
【0021】
図2に示されるように、搬送装置10は、断面が矩形である筒型ケーシング11と、筒型ケーシング11を取囲む外部ケーシング18とを含んでいる。図1および図2などから分かるように、これら筒型ケーシング11および外部ケーシング18はその長手方向が水平になるように配置されている。また、図示されるように、筒型ケーシング11はその底部において外部ケーシング18と一体化している。
【0022】
図1(b)から分かるように、筒型ケーシング11の両内側面13には複数の気体噴出部40が筒型ケーシング11の長手方向に等間隔で配置されている。図2に示されるように、これら気体噴出部40のそれぞれは内側面13から内側に膨出する膨出部41を備えている。膨出部41の前方端部には噴出孔42が形成されている。
【0023】
図1(b)に示されるように、外部ケーシング18は、調節弁28を備えた配管29を介して気体源27に接続されている。気体源27からの気体は配管29を通って圧縮状態で外部ケーシング18内部に供給される。このため、外部ケーシング18内部の圧縮気体は噴出孔42から筒型ケーシング11内に噴出される。
【0024】
さらに、図2に示されるように、筒型ケーシング11の底部は、筒型ケーシング11の長手方向に延び一対の搬送レール16から構成されている。そして、これら搬送レール16の間には、スリット15が形成されている。スリット15の幅は、合成樹脂製ボトルPBのネックフランジFの直径よりも小さく、且つネックNの直径よりも大きい。このため、ネックフランジFを筒型ケーシング11の端部からスリット15に係合させると、合成樹脂製ボトルPBは筒型ケーシング11のスリット15から懸架されるようになる。
【0025】
このような搬送装置10において複数の気体噴出部40の噴出孔42から気体を噴出させると、筒型ケーシング11の内部において気体の流れが筒型ケーシング11の長手方向に形成される。次いで、筒型ケーシング11のスリット15に空の合成樹脂製ボトルPBを係合させると、気体の流れが合成樹脂製ボトルPBの頭部Hに衝突し、それにより、複数の合成樹脂製ボトルPBを筒型ケーシング11に沿って搬送方向Xに連続的に搬送されるようになる。
【0026】
再び図1(b)を参照すると、搬送装置10は二対の検出器31、32を搬送レール16の長手方向において同一位置に含んでいる。図2から分かるように、一方の検出器32は、搬送装置10のスリット15から懸架される合成樹脂製ボトルPBのネックN、またはネックNと上方胴部UBとの間の肩部に対応した高さ位置に配置されている。他方の検出器31は、懸架された合成樹脂製ボトルPBの下方胴部LBに対応した高さ位置に配置されている。
【0027】
図1(a)に示されるように、検出器32は投光器32aと受光器32bとを含んでおり、これらが一対の搬送レール16を挟んで互いに対向する位置に配置されている。図2に示されるように、検出器31も、同様に配置された投光器31aと受光器31bとを含んでいる。これら検出器31、32は搬送装置制御装置20に接続されている。
【0028】
搬送装置制御装置20は、第一記録部21、第二記録部22、記憶部23、算出部24および調節部25を含んでおり、搬送装置10の制御が可能に構成されている。例えば投光器31aからの光は通常は受光器31bにより受信されるが、投光器31aと受光器31bとの間に合成樹脂製ボトルPBが搬送される場合には投光器31aの光は一時的に遮断される。第一記録部21は、所定時間にわたって合成樹脂製ボトルPBの下方胴部LBにより遮光された遮光回数および遮光時間を記録する。同様に、第二記録部22は、所定時間において合成樹脂製ボトルPBのネックNにより遮光された遮光回数および遮光時間を記録する。
【0029】
搬送装置制御装置20の記憶部23は、合成樹脂製ボトルPBの寸法、例えば後述する幅方向最大距離X1、幅方向距離X2、種々の閾値などのデータおよびプログラムを含んでいる。算出部24は、第一記録部21により記録された遮光回数および遮光時間および第二記録部22により記録された遮光回数および遮光時間に基づいて、搬送レール16に沿って搬送される合成樹脂製ボトルPBの搬送速度と、合成樹脂製ボトルPBが何個連なって搬送されているのかとを後述するように算出する。なお、搬送される合成樹脂製ボトルPBが連なっている個数を、以降、「ボトル群形成数」と呼ぶ。例えば、合成樹脂製ボトルPBが2個連なって搬送されている場合には「ボトル群形成数」は2であり、また、他の合成樹脂製ボトルPBと連なることなく合成樹脂製ボトルPBが搬送されている場合は、この合成樹脂製ボトルPBの「ボトル群形成数」は1である。
【0030】
また、搬送装置制御装置20の調節部25は、配管29の調節弁28の開度を制御して、気体噴出部40の気体噴出量を変更する。厳密に言えば、調節部25は、算出部24により算出されたボトル群形成数に応じて定まる所定の上限値および下限値に基づいて、気体噴出部40の気体噴出量を変更して、搬送速度を調節する。さらに、搬送装置制御装置20には、入力部26、例えばキーボードまたはマウスが接続されており、各種データの入力、データの変更作業などを行うことができる。なお、当然のことながら、搬送装置制御装置20は時間を計時することも可能である。
【0031】
図3は、搬送装置の側面図と、これに関連する第一記録部21および第二記録部22のタイムチャートとを示す図である。以下、図3を参照しつつ、本発明において、合成樹脂製ボトルPBの搬送速度およびボトル群形成数の算出手法を説明する。
【0032】
図3に示される第二記録部22のタイムチャートは、受光器32bに受光されるべき光が合成樹脂製ボトルPBのネックNにより遮光された遮光期間Anと、遮光されていない非遮光期間とを示している。本願明細書においては「n」は正の整数であり、この場合には「n」はネックNによる遮光回数を示している。また、第二記録部22のタイムチャートにおける一つの遮光期間Anは、単一の合成樹脂製ボトルPBのネックNがその幅方向距離X2にわたって受光器32bを通過したときの経過時間に対応する。
【0033】
同様に、第一記録部21のタイムチャートは、受光器31bに受光されるべき光が合成樹脂製ボトルPBの下方胴部LBにより遮光された遮光期間Pnと、遮光されていない非遮光期間とを示している。この場合には、「n」は下方胴部LBによる遮光回数を示している。例えば、図3に示される下方胴部LBによる遮光期間P2は、単一の合成樹脂製ボトルPBの下方胴部LBがその幅方向最大距離X1にわたって受光器31bを通過したときの経過時間に対応する。
【0034】
さらに、図3から分かるように、搬送装置10によって搬送されるときに、複数の合成樹脂製ボトルPBが連なって搬送される場合がある。図3の左方においては、三つの合成樹脂製ボトルPBが互いに連なったボトル群が形成されており、図3の右方においては、六つの合成樹脂製ボトルPBが互いに連なった別のボトル群が形成されている。
【0035】
このようなボトル群が形成されている場合には、ボトル群内において互いに隣接する下方胴部LBの間の隙間がほぼ無くなるので、投光器31aからの光は受光器31bに受光されたままとなる。従って、遮光期間P1、P3は前述した遮光期間P2よりも長くなる。なお、図3の二つのタイムチャートを参照して分かるように、それぞれの遮光期間PnにおいてネックNにより遮光された遮光回数Dは第二記録部22に記録される。
【0036】
図4は、合成樹脂製ボトルPBの搬送速度およびボトル群形成数を算出する算出手法を示すフローチャートである。以下、図4に基づいて、被搬送物の搬送速度および被搬送物が何個連なって搬送されているのかを算出する算出手法を簡潔に説明する。(ボトル群形成数が1の場合も同様である。)
【0037】
はじめに、ステップS1において、算出部24が、下方胴部LBに関する遮光期間Pnを第一記録部21から取得する。次いで、ステップS2において、遮光期間PnのそれぞれにおけるネックNに関する遮光回数Dを第二記録部22から取得する。図3に示される例においては、遮光期間P1における遮光回数Dは3であり、遮光期間P2における遮光回数Dは1であり、遮光期間P3における遮光回数Dは6である。
【0038】
図3から分かるように、これら遮光回数Dは、対応する遮光期間Pnにおいて受光器32bを通過した合成樹脂製ボトルPBの個数である。つまり、本発明においてはボトル群形成数を把握することができる。
【0039】
次いで、図4のステップS3において、算出部24は、遮光期間Pnのそれぞれにおける合成樹脂製ボトルPBの搬送速度Vを以下の式(1)に基づいて算出する。
V=(X1)×(D)/Pn (1)
前述したように、式(1)における「X1」は、検出器31に対応する合成樹脂製ボトルPBの幅方向最大距離であり、「Pn」は下方胴部LBにより遮光される遮光期間であり、「D」はそれぞれの遮光期間PnにおいてネックNにより遮光される遮光回数である。
【0040】
なお、式(1)以外の手法により搬送速度Vを算出してもよい。例えば以下の式(2)においては、下方胴部LBにより遮光された一つの遮光期間、例えば遮光期間P1においてネックNにより遮光された遮光期間A1、A2、A3を累積させる。そして、累積された遮光期間(A1+A2+A3)と幅方向距離X2とに基づいて、搬送速度Vを算出している。
V=(X2)×(D)/(A1+A2+A3) (2)
【0041】
あるいは、以下の式(3)により搬送速度Vを算出してもよい。式(3)においては、下方胴部LBにより遮光された一つの遮光期間、例えば遮光期間P1における先頭の合成樹脂製ボトルPBのネックNによる遮光時間A1に基づいて搬送速度Vを算出している。その理由は、ボトル群が形成されている場合には、遮光期間P1における全ての合成樹脂製ボトルPBは同一の搬送速度で搬送されていると推察できるためである。なお、下方胴部LBにより遮光された一つの遮光期間において先頭以外の合成樹脂製ボトルPBに関する遮光期間Anを採用してもよい。
V=(X2)/(A1) (3)
搬送速度Vの算出は前述した式(1)から式(3)のいずれを採用してよいのは明らかであろう。
【0042】
ここで、図3に示される遮光期間P2に関して算出された搬送速度Vは、遮光期間P2に関連する単一の合成樹脂製ボトルPBの搬送速度である。これに対し、遮光期間P1、P3に関して算出された搬送速度Vは、遮光期間P1、P3にそれぞれ関連する三つおよび六つの合成樹脂製ボトルPBの共通の搬送速度である。
【0043】
このように、本発明においては、二組の投光器31a、32aおよび受光器32a、32bを合成樹脂製ボトルPBの幅方向寸法が異なる二つの高さ位置で使用している。厳密にいえば、本発明においては、一方の投光器31aおよび受光器31bを合成樹脂製ボトルPBの下方胴部LBに対応する高さに位置決めすると共に、他方の投光器32aおよび受光器32bを合成樹脂製ボトルPBのネックNに対応する高さに位置決めし、遮光期間と遮光回数とをそれぞれ求めている。
【0044】
図3から分かるように、複数の合成樹脂製ボトルPBがボトル群をなして搬送される場合には、上方側の受光器32bにおける遮光状況と、下方側の受光器31bにおける遮光状況とが異なる。従って、これら受光器31b、32bの遮光時間および遮光回数を利用すれば、合成樹脂製ボトルPBの搬送速度およびボトル群形成数を適切に把握することができる。
【0045】
言い換えれば、本発明においては、合成樹脂製ボトルPBの搬送速度Vに加えて、合成樹脂製ボトルPBがボトル群を形成しているか否か、さらにボトル群形成数を把握することが可能である。
【0046】
ところで、隣接する二つの合成樹脂製ボトルPBの間の隙間が極めて小さい場合には、複数の合成樹脂製ボトルPBがそれぞれ個別に搬送されていると判断されることになるが、これら合成樹脂製ボトルPB同士の間には、エアは当たりにくく、同じ噴出量のエアが合成樹脂製ボトルPBに供給されていたとしても合成樹脂製ボトルPBの搬送速度は低下する傾向にある。このような場合には、現実には、ボトル群は形成されておらずとも、ボトル群が形成されているものと把握をしておくべきである。
【0047】
本発明では、このことに対処すべく、図5(a)および図5(b)に示される実施形態を採用してもよい。図5(a)および図5(b)は、二つの合成樹脂製ボトルPB1、PB2の部分略頂面図である。これら図面においては、投光器31aおよび受光器31bが、搬送方向Xに互いに離間した状態で、対向して配置されている。搬送方向Xにおける投光器31aと受光器31bとを結ぶ線分は、投光器31aから投光される光が搬送方向Xに垂直な面に対して鋭角θをなすように定められる。
【0048】
図5(b)に示されるように二つの合成樹脂製ボトルPB1、PB2の間の距離L2が小さい場合、投光器31aからの光は上流側の合成樹脂製ボトルPB2によって遮光されるので受光器31bまで到達しない。従って、図3に示されるタイムチャートにおいては、遮光期間がこれに応じて延びることとなる。その結果、隣接する二つの合成樹脂製ボトルPB1、PB2はボトル群を形成していると判断される。
【0049】
これに対し、図5(a)に示されるように、隣接する二つの合成樹脂製ボトルPB1、PB2の間の距離L1が比較的大きい場合には、投光器31aからの光は受光器31bまで到達する。従って、これら合成樹脂製ボトルPB1、PB2は、ボトル群を形成することなしに個別に搬送されていると判断される。
【0050】
このように図5(a)および図5(b)に示される実施形態においては、隣接する二つの合成樹脂製ボトルPB1、PB2が互いにわずかながら離れていた場合であっても、これら合成樹脂製ボトルPB1、PB2が連なって搬送されているものとみなすことができる。つまり、搬送される合成樹脂製ボトルPBの相互間距離が不定である搬送装置10において、確実にボトル群が形成されているか否かを把握できるのが分かるであろう。
【0051】
なお、隣接する二つの合成樹脂製ボトルPB1、PB2のネックNの間の距離は下方胴部LBの間の距離に比べてかなり大きい。従って、投光器32aおよび受光器32bについては、搬送方向Xに互いに変位させる必要はないことに留意されたい。しかしながら、投光器31aおよび受光器31bと同様に、投光器32aおよび受光器32bを搬送方向Xにおいて互いに離間した状態で位置決めしてもよい。
【0052】
ところで、搬送される合成樹脂製ボトルPBの搬送速度Vおよびボトル群形成数が算出された後においては、これらを有効に利用して搬送装置10を制御するのが望ましい。図6および図7は、搬送装置制御装置の動作を示すフローチャートである。図6および図7に示されるフローは、所定の制御周期毎に繰返し実施されるものとする。以下、図6および図7を参照しつつ、搬送装置10を制御する制御動作を説明する。
【0053】
はじめに、ステップ101において、前述した処理を行い、搬送される合成樹脂製ボトルPBの搬送速度Vおよびボトル群形成数N0を算出する。次いで、操作者は、搬送装置10を監視する監視時間T0を入力部26を用いて設定する。
【0054】
ここで、図8(a)は監視時間T0とカウント上限値Cmaxおよびカウント下限値Cminとのマップを示す図である。図8(a)に示されるように、カウント上限値Cmaxおよびカウント下限値Cminは監視時間T0の関数として実験等により予め求められ、マップの形で記憶部23に予め記憶されている。従って、操作者が監視時間T0を設定すると、カウント上限値Cmaxおよびカウント下限値Cminは監視時間T0に応じて定まる。
【0055】
さらに、図8(b)はボトル群形成数N0と搬送速度の上限値Vmaxおよび搬送速度の下限値Vminとのマップを示す図である。図8(b)に示されるように、搬送速度の上限値Vmaxおよび搬送速度の下限値Vminは、搬送される合成樹脂製ボトルPBのボトル群形成数の関数として実験等により予め求められ、マップの形で記憶部23に同様に記憶されている。従って、搬送速度の上限値Vmaxおよび搬送速度の下限値Vminは、合成樹脂製ボトルPBのボトル群形成数N0に応じて自動的に定まる。なお、カウント上限値Cmax、カウント下限値Cmin、搬送速度の上限値Vmaxおよび搬送速度の下限値Vminは操作者が入力部26を用いて設定してもよい。
【0056】
次いで、図6のステップ102においては、ボトル群形成数N0が1であるか否かを判定し、ボトル群形成数N0が1である場合には、ステップ103に進む。ステップ103においては、搬送速度Vが上限値V1maxよりも小さいか否かを判定する。ここで、上限値V1maxは、ボトル群形成数N0が1であるときの上限値V1maxであり、後述する下限値V1minも同様である。そして、搬送速度Vが上限値V1maxよりも小さくない場合、つまり搬送速度VがV1max以上である場合には、ステップ105において、搬送速度Vが上限値を越えた上限値超過回数C1に「1」を追加する。
【0057】
これに対し、搬送速度Vが上限値V1maxよりも小さい場合には、ステップ104に進み、搬送速度Vが下限値V1minよりも大きいか否かを判定する。そして、搬送速度Vが下限値V1minよりも大きくない場合、つまり搬送速度Vが下限値V1min以下である場合には、ステップ106において、搬送速度Vが下限値を越えた下限値超過回数C2に「1」を追加する。
【0058】
これに対し、搬送速度Vが下限値V1minよりも大きい場合には、搬送速度Vが上限値および下限値の間に存在しているので、正常回数C0に「1」を追加する。なお、上限値超過回数C1、下限値超過回数C2および正常回数C0は、更新される毎に搬送装置制御装置20の記憶部23に記憶されるものとする。
【0059】
ところで、ステップ102においてボトル群形成数N0が1でない場合にはステップ108に進む。そして、ステップ108においては、ボトル群形成数N0が2であるか否かを判定する。その後のステップ109〜113は前述したステップ103〜107と同様であるので、説明を省略する。
【0060】
さらに、ステップ108においてボトル群形成数N0が2でない場合には、ボトル群形成数N0が該当する値nに一致するまで、前述したのと同様な処理が行われる(図7のステップ114〜119を参照されたい)。
【0061】
次いで、ステップ120に進み、図6および図7に示される処理が時刻ゼロで開始したときの現在の時間Tを計測する。そして、ステップ121において、現在の時刻Tが監視時間T0以上であるか否かを判定し、現在の時刻Tが監視時間T0以上である場合には、ステップ130に進む。これに対し、現在の時刻Tが監視時間T0以上でない場合には、現在の時刻Tが監視時間T0に到達するまで、ステップ101〜119に示される処理を繰返す。
【0062】
その後、ステップ130において、監視時間T0経過後における上限値超過回数C1がカウント上限値Cmaxよりも大きいか否かが判定される。ここで、図8(a)から分かるように、カウント上限値Cmaxは監視時間T0に応じて定まり、監視時間T0が長いほど、カウント上限値Cmaxも大きくなる。
【0063】
上限値超過回数C1がカウント上限値Cmaxよりも大きくない場合には、ステップ131に進み、上限値超過回数C1がカウント上限値Cmaxよりも大きい場合にはステップ132に進む。ステップ132においては、搬送装置制御装置20の調節部25が調節弁28を調節し、それにより、空気源27からの空気量を所定の微少量Δだけ減少させる。その結果、搬送速度Vは微少量Δに応じて低下するようになる。
【0064】
ステップ131においては、下限値超過回数C2がカウント下限値Cminよりも大きいか否かが判定される。前述したようにカウント下限値Cminも監視時間T0に応じて定まり、監視時間T0が長いほど、カウント下限値Cminも大きくなる。
【0065】
そして、下限値超過回数C2がカウント下限値Cminよりも大きい場合には、ステップ133に進む。ステップ133においては、搬送装置制御装置20の調節部25が調節弁28を調節し、それにより、空気源27からの空気量を所定の微少量Δだけ増加させる。その結果、搬送速度Vは微少量Δに応じて上昇するようになる。
【0066】
これに対し、ステップ131において下限値超過回数C2がカウント下限値Cminよりも大きくないと判定された場合には、調節部25は調節弁28を調節せず、現状のままとする。この場合には、搬送速度Vは変化しない。これらの処理が終了すると、ステップ101に戻り、同様な処理を再度繰返すものとする。
【0067】
このように本発明においては、搬送される合成樹脂製ボトルPBのボトル群形成数N0に応じて搬送速度Vの上限値Vmaxおよび下限値Vminを定めている。そして、搬送速度Vがその上限値Vmaxおよび下限値Vminを満足するように合成樹脂製ボトルPBの搬送速度Vを調節しているのであるから、合成樹脂製ボトルPBの搬送状況を正確に把握した上で、搬送速度Vの制御を行うことが可能となる。
【0068】
図面を参照して説明した実施形態においては検出器31が合成樹脂製ボトルPBの下方胴部LBに対応した高さに位置決めされているが、上方胴部UBが幅方向最大箇所を含む場合には、検出器31を上方胴部UBに対応した高さに位置決めしてもよい。
【0069】
さらに、図面を参照して説明した実施形態においては、被搬送物として合成樹脂製ボトルPBを搬送しているが、幅方向最大箇所と、これとは幅方向寸法が異なる箇所とを有する物体を被搬送物として採用することが可能である。従って、被搬送物は合成樹脂製ボトルPBに限定されず、ガラス等の他の材料からなるボトル、プリフォームもしくはキャップ等であってもよい。このような場合であっても、本発明の範囲に含まれる。
なお、図面においては、被搬送物である合成樹脂製ボトルのフランジFを両側から担持しつつエア搬送する搬送装置が示されている。しかしながら、搬送装置は図示されるものに限定されず、エアにより被搬送物を浮上させつつ搬送する搬送装置であっても本発明の範囲に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0070】
10 搬送装置
11 筒型ケーシング
13 内側面
15 スリット
16 搬送レール
18 外部ケーシング
20 搬送装置制御装置
21 第一記録部
22 第二記録部
23 記憶部
24 算出部
25 調節部
26 入力部
27 気体源
28 調節弁
29 配管
31、32 検出器
31a、32a 投光器
31b、32b 受光器
40 気体噴出部
41 膨出部
42 噴出孔
F フランジ
LB 下方胴部
N ネック
PB 合成樹脂製ボトル(被搬送物)
UB 上方胴部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エア搬送装置により搬送される被搬送物が、その搬送方向における被搬送物の幅において、一部に他よりも小さな幅となる箇所を備え、前記エア搬送装置を制御する搬送装置制御装置において、
前記エア搬送装置により搬送される前記被搬送物の搬送速度と、前記被搬送物が連なっている個数とを算出する算出部と、
前記算出部により算出された前記被搬送物が連なっている個数に応じて定まる前記搬送速度の上限値および下限値に基づいて、前記搬送速度を調節する調節部とを具備する、搬送装置制御装置。
【請求項2】
前記調節部は、所定時間において前記被搬送物の搬送速度が前記上限値を上回った回数が第一の所定回数よりも多い場合には前記搬送速度を所定量だけ低下させると共に、前記所定時間において前記被搬送物の搬送速度が前記下限値を下回った回数が第二の所定回数よりも多い場合には前記搬送速度を前記所定量だけ増大させるようにした請求項1に記載の搬送装置制御装置。
【請求項3】
前記搬送装置制御装置は、さらに、
前記被搬送物が搬送される際に、その搬送方向における被搬送物の幅方向最大箇所が通過する平面上に、前記被搬送物を挟んだ対向して配置された第一投光器および第一受光器と、
前記被搬送物の幅方向最大箇所とは異なる幅方向箇所が通過する平面上に、前記被搬送物を挟んで対向して配置された第二投光器および第二受光器と、
前記被搬送物が搬送される際に、前記第一投光器から投光されて前記第一受光器に受光されるべき光が前記被搬送物の前記幅方向最大箇所により遮光された遮光回数および遮光時間を記録する第一記録部と、
前記被搬送物が搬送される際に、前記第二投光器から投光されて前記第二受光器に受光されるべき光が前記被搬送物の前記幅方向最大箇所とは異なる前記幅方向箇所により遮光された遮光回数および遮光時間を記録する第二記録部と、を具備し、
前記算出部は、前記第一記録部により記録された前記遮光回数および前記遮光時間ならびに前記第二記録部により記録された前記遮光回数および前記遮光時間に基づいて、搬送される被搬送物の搬送速度と、被搬送物が連なっている個数を算出するようにした、請求項1に記載の搬送装置制御装置。
【請求項4】
エア搬送装置により搬送される被搬送物が、その搬送方向における被搬送物の幅において、一部に他よりも小さな幅となる箇所を備え、前記エア搬送装置を制御する搬送装置制御装置において、
前記エア搬送装置により搬送される前記被搬送物の搬送速度と、前記被搬送物が連なっている個数とを算出部により算出し、
前記算出部により算出された前記被搬送物が連なっている個数に応じて定まる前記搬送速度の上限値および下限値に基づいて、前記搬送速度を調節する、搬送装置制御方法。
【請求項5】
前記搬送速度を調節することは、所定時間において前記被搬送物の搬送速度が前記上限値を上回った回数が第一の所定回数よりも多い場合には前記搬送速度を所定量だけ低下させること、および前記所定時間において前記被搬送物の搬送速度が前記下限値を下回った回数が第二の所定回数よりも多い場合には前記搬送速度を前記所定量だけ増大させることを含む請求項4に記載の搬送装置制御方法。
【請求項6】
複数の前記被搬送物の個数と、前記被搬送物が連なっている個数と、前記被搬送物の搬送速度とを算出することは、
前記被搬送物を搬送方向における被搬送物の幅方向最大箇所が通過する平面上に配置された第一投光器から投光されて、該第一投光器に対向すると共に前記第一投光器と共に前記被搬送物を挟んで配置された第一受光器により受光される光が前記被搬送物の前記搬送方向における幅方向最大箇所により遮光された遮光回数および遮光時間を第一記録部に記録することと、
前記被搬送物の幅方向最大箇所とは異なる幅方向箇所が通過する平面上に配置された第二投光器から投光されて、該第二投光器に対向すると共に前記第二投光器と共に前記被搬送物を挟んで配置された第二受光器により受光される光が前記被搬送物の前記搬送方向における幅方向最大箇所により遮光された遮光回数および遮光時間を第二記録部に記録することと、
前記第一記録部により記録された前記遮光回数および前記遮光時間ならびに前記第二記録部により記録された前記遮光回数および前記遮光時間に基づいて、搬送される被搬送物の搬送速度と、被搬送物が連なっている個数とを算出することとを含む請求項4に記載の搬送装置制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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