搬送装置
【課題】連続用紙搬送時における負荷を除去することにより、連続用紙を良好に搬送できる搬送装置を提供することを目的とする。
【解決手段】フィードローラ13を付勢するスプリング22の先端部22aをロワフレーム23の垂直部23aに当接するように配置する。連続用紙使用時にシートガイドユニット24を回転させると、スプリング22の先端部22aがロワフレーム23の垂直部23aに当接し、そのためスプリング22は上方へ移動せず、フィードローラ13を押し上げないので、上側の搬送ガイド10との間隔が開く。
【解決手段】フィードローラ13を付勢するスプリング22の先端部22aをロワフレーム23の垂直部23aに当接するように配置する。連続用紙使用時にシートガイドユニット24を回転させると、スプリング22の先端部22aがロワフレーム23の垂直部23aに当接し、そのためスプリング22は上方へ移動せず、フィードローラ13を押し上げないので、上側の搬送ガイド10との間隔が開く。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単票用紙および連帳用紙を搬送する搬送装置に関し、とくに連帳用紙を搬送する場合にトラクタ機構を用いて搬送する搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、単票用紙と連帳用紙を搬送可能にして印刷を行うシリアルプリンタにおいては、単票用紙に印刷を行う場合は、装置の前方から単票用紙を給紙して印刷を行い、連帳用紙に印刷を行う場合は、装置後方からトラクタ機構を用いて連帳用紙を給紙して印刷を行うようにしたタイプのものがある。このタイプの搬送機構について図を用いて説明する。図11は従来の搬送機構を示す側面図、図12は図11のa部拡大図である。
【0003】
図11、図12において、従来のシリアルプリンタ1には、印字ヘッド2とそれに対向して配設されるプラテン3が設けられ、印字部を形成する。図における印字部の左側が装置前方側で、右側が装置後方側となっている。装置前方側には、ステージ4、搬送ガイド5、6が設けられ、搬送ガイド5と搬送ガイド6は対向して配置され、両搬送ガイド5、6の間に搬送路7が形成されている。
【0004】
上側の搬送ガイド5にはフィードローラ8が回転可能に設けられ、下側の搬送ガイド6の下側にはフィードローラ9が回転可能に配設されており、フィードローラ8とフィードローラ9は圧接している。フィードローラ9は図示しない駆動源から駆動を受けて回転する駆動ローラで、フィードローラ8はフィードローラ9に圧接することによりフィードローラ9に連れ回って回転する従動ローラである。またフィードローラ8は上下方向に移動可能であり、搬送される用紙の厚さや部品精度のバラツキを吸収する。
【0005】
装置後方側にも、搬送ガイド10、11が設けられ、搬送ガイド10と搬送ガイド11は対向して配置され、両搬送ガイド10、11の間に搬送路7が形成される。上側の搬送ガイド10の上側にはフィードローラ12が回転可能に設けられ、下側の搬送ガイド11にはフィードローラ13が回転可能に配設されており、フィードローラ12とフィードローラ13は圧接している。
【0006】
フィードローラ12は図示しない駆動源から駆動を受けて回転する駆動ローラで、フィードローラ13はフィードローラ12に圧接することによりフィードローラ12に連れ回って回転する従動ローラである。またフィードローラ13は上下方向に移動可能であり、搬送される用紙の厚さや部品精度のバラツキを吸収する。以上の搬送ガイド5、6、10、11およびフィードローラ8、9、12、13により搬送機構を構成する。各フィードローラ8、9、12、13は、搬送される用紙がフィードローラの腹の部分に当たって改行精度が乱れないように、各搬送ガイド5、6、10、11から僅かに突出した状態で設けられている。
【0007】
図13はフィードローラ12、13および搬送ガイド11を示す斜視図である。図13に示すように、フィードローラ12、13はそれぞれ複数個配設されており、その他のフィードローラ8、9についても同様の構成となっている。なお図13では搬送ガイド10を図示省略している。また、搬送ガイド5、11にはそれぞれフィードローラ8、13を対向するフィードローラ9、12に押圧するためのスプリング14、15が配設されている。このうちスプリング15は図14に示すように各フィードローラ13について個別に設けられている。スプリング14についても同様に配設されている。なお図14はフィードローラ12、13および搬送ガイド10を示す斜視図であり、図14では搬送ガイド11を図示省略している。
【0008】
図11に示すように、搬送ガイド11の右方には、トラクタユニット16が設けられている。トラクタユニット16は連帳用紙を搬送するためのユニットで、トラクタユニット16にはピントラクタベルト17が回転可能に配設されている。このシリアルプリンタ1においては、単票用紙は図11における左側から印字部へ搬送され、連帳用紙は右側から印字部へ搬送される。単票用紙を搬送する場合には、用紙がトラクタユニット16に接触することがないように、搬送ガイド11は、用紙を水平方向にガイドする配置となっている。
【0009】
連帳用紙を搬送する場合、トラクタユニット16により給紙される連帳用紙をスムーズに給送できるように、図15および図16に示すように、搬送ガイド11を回転軸11aを中心に回転させ、連帳用紙の搬送方向に沿った傾斜した状態とする。またこのとき、搬送ガイド11に対向する搬送ガイド10も、図16に示すように、ともに回転させ、これにより搬送ルート内での連帳用紙の屈曲や撓みを防止するようにしている。
【0010】
シリアルプリンタの用紙搬送においては、給紙方向に対して引っ張り側となる印字部後方のフィード力が重要であり、強いフィード力が必要である。しかしながら連帳用紙の複写媒体を搬送する場合、フィード力が大きすぎると、複写媒体間で層間ずれが発生し、印字精度が低下する。そこで単票用紙搬送時は引っ張り側となるフィードローラ12とフィードローラ13は互いに圧接する状態としてフィード力を発生させるが、連帳用紙を搬送する場合は、図16に示すように、フィードローラ12とフィードローラ13とを圧接しないようにし、トラクタユニット16による押出力と、引っ張り側となるフィードローラ8とフィードローラ9によるフィード力により連帳用紙を搬送するようにしている。
【0011】
このためフィードローラ13も搬送ガイド11とともに回転させて、フィードローラ12から引き離す必要がある。そこで回転軸11aを中心に回転させる必要のある搬送ガイド10、11、フィードローラ13およびフィードローラ13を押し上げているスプリング15を、1つのユニットアッセンブリとして回転可能にしている。このユニットアッセンブリの回転動作の切替は図示しないモードラックにより行なわれる。
【0012】
以上のように、単票用紙を搬送する場合と、連帳用紙を搬送する場合とで、搬送ガイドを回転させて搬送角度を切り替える機構を開示するものとして、例えば、特開平11−115262号公報が挙げられる。
【特許文献1】特開平11−115262号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら上記従来の搬送機構においては、単票用紙搬送時には、フィードローラ12、13および搬送ガイド10、11の位置関係は、図17に示す状態となっている。この状態ではフィードローラ13はスプリング15の押上力によりフィードローラ12に圧接する位置にある。このとき、フィードローラ13の上側の可動制限位置は、部品精度のバラツキがあっても安定したフィード力を得るために、フィードローラ12との接触位置よりも上側に設定されている。なお図17は単票用紙使用時におけるフィードローラ12、13および搬送ガイド10、11の位置関係を示す拡大側面図である。
【0014】
図18は連帳用紙使用時におけるフィードローラ12、13および搬送ガイド10、11の位置関係を示す拡大側面図である。図18において、連帳用紙使用時は、上述したように、搬送ガイド11を回転軸11aを中心に回転させ、フィードローラ13をフィードローラ12から引き離す。このときフィードローラ13は、スプリング15の押上力により、その可動制限位置まで押し上げられる。ここで上側の可動制限位置は、フィードローラ13の軸13aが上限リミッタ18に当接した位置に設定される。
【0015】
このとき、フィードローラ13は、上側の搬送ガイド10の開口部に入り込む状態となる。この状態で連帳用紙を搬送させると、連帳用紙の先頭部がスプリング15の押上力に抗してフィードローラ13を押し下げてフィードローラ13と搬送ガイド10との間に連帳用紙が通過できるだけの隙間を作る必要があり、そのときの負荷が連帳用紙の搬送に悪影響を及ぼすという問題があった。図18に矢印で連帳用紙の搬送方向を示す。
【0016】
そこで本発明は、連帳用紙使用時における搬送負荷を除去することにより、連帳用紙を良好に搬送できる搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために本発明は、第1の搬送ローラと、該第1の搬送ローラに対して接離可能に設けられた第2の搬送ローラと、該第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラに接触可能に支持し、第1の種類の用紙を搬送する第1の位置と、前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラから離して支持し、第2の種類の用紙を搬送可能とする第2の位置とをとる支持手段と、前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラ側に付勢する付勢手段とを有する搬送装置において、前記支持手段が前記第1の位置にあるとき、前記付勢手段により前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラに圧接し、前記支持手段が前記第2の位置にあるときに、前記付勢手段の付勢力を解除する解除手段を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の搬送装置によれば、支持手段が第2の位置にあるとき、付勢手段の付勢力が第2の搬送ローラへ及ぶのを解除する解除手段を設けたことにより、第2の搬送ローラが用紙搬送に対して負荷を与えることがなくなり、良好な搬送を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面にしたがって説明する。なお各図面に共通する要素には同一の符号を付す。
【実施例1】
【0020】
図1は本発明の実施例1の搬送装置を示す側面図で、単票用紙搬送時の状態を示す。図1において、実施例1の搬送装置21においては、下側の搬送ガイド11に取付けられるスプリング22は、フィードローラ13を対向するフィードローラ12に押圧させている。スプリング22はフィードローラ13の軸13aと接触位置より先端部22a側で角度θに折り曲げられている。スプリング22は、基部22bにおいて搬送ガイド11に固定されている。
【0021】
搬送ガイド11の下方には装置筐体である樹脂成形品のロワフレーム23が配設されており、スプリング22の先端部22aの近傍に垂直部23aを有している。搬送ガイド11が単票用紙搬送時の位置にあるときに、スプリング22はフィードローラ13の軸13aを上方に押圧していると同時に、スプリング22の先端部22aはロワフレーム23の垂直部23aに接触している。なお搬送ガイド10、11、フィードローラ13およびスプリング22によりシートガイドユニット24を構成する。その他の構成は図11に示す構成と同様となっている。
【0022】
次に実施例1の動作を説明する。ここではシートガイドユニットの回転に伴うフィードローラ13の動作について主に説明する。図2は実施例1における連帳用紙使用時の搬送装置を示す。図2において、連帳用紙を搬送するために、シートガイドユニット24を軸11aを中心に時計回り方向に回転すると、スプリング22の先端部22aがロワフレーム23の垂直部23aに当接しているので、スプリング22は基部22bが下がって角度θが狭まる方向に回転する。
【0023】
このとき、フィードローラ13に対するスプリング22の押上力を無視すれば、フィードローラ13およびスプリング22ともに回転により生じた高低差分下方へ下がるが、実際には、図1に示す単票用紙使用時にフィードローラ13が押し付けられていたフィードローラ12との接触が搬送ガイド11の回転によりなくなるので、スプリング22の押上力によりフィードローラ13は、上限リミッタ18に当接する可動制限位置まで上昇移動し、これに伴ってスプリング22も上方へ移動しようとする。
【0024】
しかしながら本実施例では、スプリング22の先端部22aがロワフレーム23の垂直部23aに当接しているので、スプリング22の基部22b側が押し下げられて角度θが小さくなる(θ>θ1)ことにより発生する、先端部22aが元の角度θに戻ろうとする力が、垂直部23aを押圧する。この力は矢印A方向に作用するので、スプリング22は上方へ移動することはない。したがってフィードローラ13は、上限リミッタ18で設定される可動制限位置まで移動することはなく、フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間には図2に示すように間隙が保たれる。このときの、搬送ガイド11に対するフィードローラ13の位置は、フィードローラ12と接触していたときの位置とほぼ同位置、即ち、搬送ガイド11から僅かに上方に突出した位置に設定される。
【0025】
以上のように実施例1においては、フィードローラ13を押圧するためのスプリング22を、角度θで曲げ、先端部22aをロワフレーム23の垂直部23aに当接するように配置したので、連帳用紙使用時においてフィードローラ13がその可動制限位置まで押し上げられることはなく、そのためフィードローラ13が上側の搬送ガイド10に入り込むことがなくなり、連帳用紙の搬送ルートを充分確保することが可能となる。これにより、連帳用紙搬送時の負荷の増加を防ぐことができ、用紙搬送に悪影響を及ぼすことがない。
【実施例2】
【0026】
次に実施例2を説明する。図3は実施例2の搬送装置を示す側面図であり、単票用紙搬送時の状態を示す。図3において、実施例2の搬送装置31においては、下側の搬送ガイド11にアーム32が回転軸32aを中心に回転可能に設けられている。アーム32は、図4に示すように、本体部33と係止部34と当接部35とから構成される。本体部33は略コ字状に形成され、回転軸32aを中心に回転自在に搬送ガイド11に取付けられている。
【0027】
係止部34は本体部33に2箇所形成され、先端部34aが鉤状に形成され、この先端部34aにスプリング36が係止される。また当接部35は本体部33に対して係止部34の反対側に形成され、先端部35aが後述のロワフレーム37の近傍まで接近するように配置されている。アーム32は図5に示すように、各フィードローラ13ごとに設けられている。なお図4はアームを示す斜視図であり、図5は搬送ガイド11を示す斜視図である。
【0028】
図3において、搬送ガイド11にはスプリング36が取付けられている。スプリング36は、フィードローラ13を対向するフィードローラ12に押圧させるものであり、下端部36aがアーム32の係止部34に係止されている。スプリング36の下端部36aがアーム32の係止部34に係止されていることにより、アーム32はスプリング36により回転軸32aを中心に時計回り方向に引張られ、フィードローラ13が上側のフィードローラ12に圧接して停止した位置で停止している。スプリング36は、基部36bにおいて搬送ガイド11に固定されている。なおフィードローラ13は図示しないガイド手段により上下方向に移動自在になっている。
【0029】
搬送ガイド11の下方には装置筐体である樹脂成形品のロワフレーム37が配設されており、ロワフレーム37は、アーム32の下方の位置に、水平部37aを有している。搬送ガイド11が単票用紙搬送時の位置にあるときに、スプリング36はフィードローラ13の軸13aを上方に押圧している。このとき、スプリング36の先端部36aは、アーム32を最大限時計回り方向に回転した位置に停止させている。なお搬送ガイド10、11、フィードローラ13、アーム32およびスプリング32によりシートガイドユニット38を構成する。その他の構成は実施例1と同様となっている。
【0030】
次に実施例2の動作を説明する。ここではシートガイドユニット38の回転に伴うフィードローラ13の動作について主に説明する。図6は実施例2における連帳用紙使用時の搬送装置を示す。図6において、連帳用紙を搬送するために、シートガイドユニット38を軸11aを中心に時計回り方向に回転した場合、アーム32の当接部35が下降し、当接部35の先端部35aがロワフレーム37の水平部37aに接触する。その後もシートガイドユニット38が回転するので、その回転に伴ってアーム32は搬送ガイド11に対して回転軸32aを中心に反時計回り方向に回転する。このアーム32の回転により、係止部34に係止されるスプリング36の先端部36aが押し下げられる。
【0031】
スプリング36の先端部36aが押し下げられることにより、フィードローラ13はその可動制限位置まで押し上げられることはなく、フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔は、図6に示すように、図3に示すフィードローラ13がフィードローラ12に押し付けられていたときと同等かそれよりも広い間隙が保たれる。即ち、実施例1におけるフィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔と同等かそれよりも広い間隔を保つ位置で固定される。フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔をより広く保持するようにするには、例えば、アーム32の当接部35の先端部35aとロワフレーム37の水平部37aとの間隔を狭めるようにすればよい。
【0032】
以上のように実施例2においては、搬送ガイド11にアーム32を設け、連帳用紙使用時の位置にすべくシートガイドユニット38を回転させると、アーム32が反対方向に回転し、その回転により、フィードローラ13を押圧するためのスプリング36の先端部36aを押し下げるようにしたので、連帳用紙使用時においてフィードローラ13がその可動制限位置まで押し上げられることはなく、むしろフィードローラ13を下方に下げるようにしたので、フィードローラ13が上側の搬送ガイド10に入り込むことがないばかりでなく、連帳用紙の搬送ルートをより広く確保することが可能となる。これにより、連帳用紙搬送時の負荷の増加を防ぐことができ、用紙搬送に悪影響を及ぼすことがない。
【実施例3】
【0033】
次に実施例3を説明する。図7は実施例3の搬送装置を示す側面図であり、単票用紙搬送時の状態を示す。図7において、実施例3の搬送装置41においては、実施例2と同様に、下側の搬送ガイド11にアーム42が回転可能に取付けられている。即ち、アーム42は、本体部43、係止部44および当接部45を有し、回転軸42aを中心に回転自在になっているが、係止部44の先端部44aが片側からの鉤の形状ではなく、両側から銜え込む形状となっている。
【0034】
搬送ガイド11にはスプリング46が取付けられている。スプリング46は、フィードローラ13を対向するフィードローラ12に押圧させるものであり、下端部46aがアーム42の係止部44に係止されている。スプリング46の下端部46aがアーム42の係止部44に係止されていることにより、アーム42はスプリング46により回転軸42aを中心に時計回り方向に引張られ、フィードローラ13が上側のフィードローラ12に圧接して停止した位置で停止している。スプリング46は、基部46bにおいて搬送ガイド11に固定されている。なおフィードローラ13は図示しないガイド手段により上下方向に移動自在になっている。
【0035】
搬送ガイド11とアーム42の当接部45との間にスプリング48が配設されている。スプリング48は搬送ガイド11側が固定された押圧スプリングで、当接部45を矢印B方向に押圧している。搬送ガイド11の下方には装置筐体である樹脂成形品のロワフレーム47が配設されており、ロワフレーム47は、アーム42の下方の位置に、水平部47aを有している。
【0036】
搬送ガイド11が単票用紙搬送時の位置にあるときに、スプリング46はフィードローラ13の軸13aを上方に押圧している。このとき、スプリング46の先端部46aは、アーム42を最大限時計回り方向に回転した位置に停止させている。搬送ガイド10、11、フィードローラ13、アーム42、スプリング46およびスプリング48によりシートガイドユニット49を構成する。その他の構成は実施例1と同様となっている。
【0037】
次に実施例3の動作を説明する。ここではシートガイドユニット49の回転に伴うフィードローラ13の動作について主に説明する。図8は実施例3における連帳用紙使用時の搬送装置を示す。まず図7において、単票用紙使用時の場合、スプリング48がアーム42の当接部45を、アーム42が回転軸42aを中心に時計回りする方向に押圧する。スプリング48のこの押圧力は、係止部44の先端部44aを介して、スプリング46の先端部46aを押し上げる力となる。スプリング46はそれ自体でフィードローラ13を押し上げているので、フィードローラ13を押し上げる力は増加し、フィードローラ13とフィードローラ12による単票用紙のフィード力はより強くなる。
【0038】
図8において、連帳用紙を搬送するために、シートガイドユニット49を軸11aを中心に時計回り方向に回転すると、アーム42の当接部45が下降し、当接部45の先端部45aがロワフレーム47の水平部47aに接触する。その後もシートガイドユニット49が回転するので、その回転に伴ってアーム42は、スプリング48の押圧に抗って、搬送ガイド11に対して回転軸42aを中心に反時計回り方向に回転する。アーム42のこの回転により、係止部44に係止されるスプリング46の先端部46aが押し下げられる。
【0039】
スプリング46の先端部46aが押し下げられることにより、フィードローラ13はその可動制限位置まで押し上げられることはなく、フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔は、図8に示すように、図7に示すフィードローラ13がフィードローラ12に押し付けられていたときと同等かそれよりも広い間隙が保たれる。即ち、実施例1におけるフィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔と同等かそれよりも広い間隔を保つ位置で固定される。フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔をより広く保持するようにするには、例えば、アーム42の当接部45の先端部45aとロワフレーム47の水平部47aとの間隔を狭めるようにすればよい。
【0040】
以上のように実施例3によれば、実施例2と同様に、搬送ガイド11にアーム42を設け、連帳用紙使用時の位置にすべくシートガイドユニット49を回転させると、アーム42が搬送ガイド11に対して反対方向に回転し、その回転により、フィードローラ13を押圧するためのスプリング46の先端部46aを押し下げるようにしたので、連帳用紙使用時においてフィードローラ13がその可動制限位置まで押し上げられることはなく、むしろフィードローラ13を下方に下げるようにしたので、フィードローラ13が上側の搬送ガイド10に入り込むことがないばかりでなく、連帳用紙の搬送ルートをより広く確保することが可能となる。これにより、連帳用紙搬送時の負荷の増加を防ぐことができ、用紙搬送に悪影響を及ぼすことがない。
【0041】
これに加えて、アーム42を押圧するスプリング48を配設し、単票用紙使用時にフィードローラ13を押し上げる力を増大させたので、フィードローラ13とフィードローラ12による単票用紙のフィード力はより強くなるという効果を奏する。
【実施例4】
【0042】
次に実施例4を説明する。図9は実施例4の搬送装置を示す側面図であり、単票用紙搬送時の状態を示す。図9において、実施例4の搬送装置51においては、実施例2と同様に、下側の搬送ガイド11にアーム52が回転可能に取付けられている。即ち、アーム52は、本体部53、係止部54および当接部55を有し、回転軸52aを中心に回転自在になっているが、係止部54の先端部54aは両側から銜え込む形状となっている。
【0043】
搬送ガイド11にはスプリング56が取付けられている。スプリング56は、フィードローラ13を対向するフィードローラ12に押圧させるものであり、下端部56aがアーム52の係止部54に係止されている。スプリング56の下端部56aがアーム52の係止部54に係止されていることにより、アーム52はスプリング56により回転軸52aを中心に時計回り方向に引張られ、フィードローラ13が上側のフィードローラ12に圧接して停止した位置で停止している。スプリング56は、基部56bにおいて搬送ガイド11に固定されている。なおフィードローラ13は図示しないガイド手段により上下方向に移動自在になっている。
【0044】
搬送ガイド11の下方には装置筐体である樹脂成形品のロワフレーム57が配設されており、ロワフレーム57は、アーム52の下方の位置に、水平部57aを有している。ロワフレーム57には、先端部がくの字状に曲がった突起部58が立設されている。突起部58の先端部58aは、アーム52の当接部55の上方に位置するように配設されている。即ち、ロワフレーム57の水平部57aと突起部58の先端部58aとでアーム52の当接部55を上下に挟みこむ状態に配設される。
【0045】
突起部58の先端部58aの高さは、シートガイドユニット59が単票用紙使用時の状態のときに、アーム52の当接部55が突起部58の先端部58aの下面に接触しており、このとき当接部55は突起部58がない場合よりも低い位置となるように設定されている。搬送ガイド10、11、フィードローラ13、アーム52およびスプリング56によりシートガイドユニット59を構成する。その他の構成は実施例1と同様となっている。
【0046】
次に実施例4の動作を説明する。ここではシートガイドユニット59の回転に伴うフィードローラ13の動作について主に説明する。図10は実施例4における連帳用紙使用時の搬送装置を示す。まず図9により単票用紙使用時におけるシートガイドユニット59の動作を説明する。連帳用紙使用時の状態から単票用紙使用時の状態にすべく、シートガイドユニット59を軸11aを中心に反時計回り方向に回転すると、搬送ガイド11が水平状態になる前に、アーム52の当接部55が突起部58の先端部58aの下面に接触する。これによりアーム52の回転が阻止される。
【0047】
シートガイドユニット59はなおも回転するので、その間、アーム52は回転軸52aを中心にシートガイドユニット59に対して時計回り方向に回転する。アーム52のこの回転により、スプリング56の先端部56aを上方に押し上げる力が発生し、フィードローラ13にはスプリング56自体の押上力とアーム52の回転動作による押上力の両方が作用し、フィードローラ13のフィードローラ12に対する押圧力が増加する。このため単票用紙に対してより強いフィード力が発生する。
【0048】
図10において、連帳用紙を搬送するために、シートガイドユニット59を軸11aを中心に時計回り方向に回転すると、アーム52は最初は回転せず、やや遅れて搬送ガイド11とともに回転する。これによりアーム52の当接部55が突起部58の先端部58aから離れて下降し、当接部55の先端部55aがロワフレーム57の水平部57aに接触する。その後もシートガイドユニット59が回転するので、その回転に伴ってアーム52は、搬送ガイド11に対して回転軸52aを中心に反時計回り方向に回転する。アーム42のこの回転により、係止部54に係止されるスプリング56の先端部56aが押し下げられる。
【0049】
スプリング56の先端部56aが押し下げられることにより、フィードローラ13はその可動制限位置まで押し上げられることはなく、フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔は、図10に示すように、図9に示すフィードローラ13がフィードローラ12に押し付けられていたときと同等かそれよりも広い間隙が保たれる。即ち、実施例1におけるフィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔と同等かそれよりも広い間隔を保つ位置で固定される。フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔をより広く保持するようにするには、例えば、アーム52の当接部55の先端部55aとロワフレーム57の水平部57aとの間隔を狭めるようにすればよい。
【0050】
以上のように実施例4によれば、実施例2と同様に、搬送ガイド11にアーム52を設け、連帳用紙使用時の位置にすべくシートガイドユニット59を回転させると、アーム52が反対方向に回転し、その回転により、フィードローラ13を押圧するためのスプリング56の先端部56aを押し下げるようにしたので、連帳用紙使用時においてフィードローラ13がその可動制限位置まで押し上げられることはなく、むしろフィードローラ13を下方に下げるようにしたので、フィードローラ13が上側の搬送ガイド10に入り込むことがないばかりでなく、連帳用紙の搬送ルートをより広く確保することが可能となる。これにより、連帳用紙搬送時の負荷の増加を防ぐことができ、用紙搬送に悪影響を及ぼすことがない。
【0051】
これに加えて、実施例4では、ロワフレーム57に突起部58を設けて、単票用紙使用時にアーム52を回転させてフィードローラ13を押し上げる力を増大させたので、より簡単な構成で、フィードローラ13とフィードローラ12による単票用紙のフィード力はより強くなるという効果を奏する。
【0052】
上記各実施例では、単票用紙は装置前方から給紙し、連帳用紙は装置後方から給紙するシリアルプリンタについて説明したが、本発明は、装置後方から単票用紙を給紙する装置や、装置前方から連帳用紙を給紙する装置にも適用可能である。またフィードローラの駆動方法として上記各実施例では、フィードローラ12は駆動ローラで、フィードローラ13は上下移動可能な従動ローラとして説明したが、シートガイドユニットとして回転可能なユニットを有する装置であれば、フィードローラが駆動か従動かにかかわらず本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】実施例1の搬送装置を示す側面図である。
【図2】実施例1における連続用紙使用時の搬送装置を示す側面図である。
【図3】実施例2の搬送装置を示す側面図である。
【図4】実施例2のアームを示す斜視図である。
【図5】実施例2の搬送ガイド11を示す斜視図である。
【図6】実施例2における連続用紙使用時の搬送装置を示す側面図である。
【図7】実施例3の搬送装置を示す側面図である。
【図8】実施例3における連続用紙使用時の搬送装置を示す側面図である。
【図9】実施例4の搬送装置を示す側面図である。
【図10】実施例4における連続用紙使用時の搬送装置を示す側面図である。
【図11】従来の搬送機構を示す側面図である。
【図12】図11のa部拡大図である。
【図13】従来のフィードローラおよび搬送ガイドを示す斜視図である。
【図14】従来のフィードローラおよび搬送ガイドを示す斜視図である。
【図15】従来の搬送機構を示す側面図である。
【図16】図15のb部拡大図である。
【図17】従来の単票用紙使用時におけるフィードローラおよび搬送ガイドの位置関係を示す拡大側面図である。
【図18】従来の連続用紙使用時におけるフィードローラおよび搬送ガイドの位置関係を示す拡大側面図である。
【符号の説明】
【0054】
10、11 搬送ガイド
12、13 フィードローラ
21、31、41、51 搬送装置
22、32、46、56 スプリング
23、37、47、57 ロワフレーム
32、42、52 アーム
48 スプリング
58 突起部
【技術分野】
【0001】
本発明は、単票用紙および連帳用紙を搬送する搬送装置に関し、とくに連帳用紙を搬送する場合にトラクタ機構を用いて搬送する搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、単票用紙と連帳用紙を搬送可能にして印刷を行うシリアルプリンタにおいては、単票用紙に印刷を行う場合は、装置の前方から単票用紙を給紙して印刷を行い、連帳用紙に印刷を行う場合は、装置後方からトラクタ機構を用いて連帳用紙を給紙して印刷を行うようにしたタイプのものがある。このタイプの搬送機構について図を用いて説明する。図11は従来の搬送機構を示す側面図、図12は図11のa部拡大図である。
【0003】
図11、図12において、従来のシリアルプリンタ1には、印字ヘッド2とそれに対向して配設されるプラテン3が設けられ、印字部を形成する。図における印字部の左側が装置前方側で、右側が装置後方側となっている。装置前方側には、ステージ4、搬送ガイド5、6が設けられ、搬送ガイド5と搬送ガイド6は対向して配置され、両搬送ガイド5、6の間に搬送路7が形成されている。
【0004】
上側の搬送ガイド5にはフィードローラ8が回転可能に設けられ、下側の搬送ガイド6の下側にはフィードローラ9が回転可能に配設されており、フィードローラ8とフィードローラ9は圧接している。フィードローラ9は図示しない駆動源から駆動を受けて回転する駆動ローラで、フィードローラ8はフィードローラ9に圧接することによりフィードローラ9に連れ回って回転する従動ローラである。またフィードローラ8は上下方向に移動可能であり、搬送される用紙の厚さや部品精度のバラツキを吸収する。
【0005】
装置後方側にも、搬送ガイド10、11が設けられ、搬送ガイド10と搬送ガイド11は対向して配置され、両搬送ガイド10、11の間に搬送路7が形成される。上側の搬送ガイド10の上側にはフィードローラ12が回転可能に設けられ、下側の搬送ガイド11にはフィードローラ13が回転可能に配設されており、フィードローラ12とフィードローラ13は圧接している。
【0006】
フィードローラ12は図示しない駆動源から駆動を受けて回転する駆動ローラで、フィードローラ13はフィードローラ12に圧接することによりフィードローラ12に連れ回って回転する従動ローラである。またフィードローラ13は上下方向に移動可能であり、搬送される用紙の厚さや部品精度のバラツキを吸収する。以上の搬送ガイド5、6、10、11およびフィードローラ8、9、12、13により搬送機構を構成する。各フィードローラ8、9、12、13は、搬送される用紙がフィードローラの腹の部分に当たって改行精度が乱れないように、各搬送ガイド5、6、10、11から僅かに突出した状態で設けられている。
【0007】
図13はフィードローラ12、13および搬送ガイド11を示す斜視図である。図13に示すように、フィードローラ12、13はそれぞれ複数個配設されており、その他のフィードローラ8、9についても同様の構成となっている。なお図13では搬送ガイド10を図示省略している。また、搬送ガイド5、11にはそれぞれフィードローラ8、13を対向するフィードローラ9、12に押圧するためのスプリング14、15が配設されている。このうちスプリング15は図14に示すように各フィードローラ13について個別に設けられている。スプリング14についても同様に配設されている。なお図14はフィードローラ12、13および搬送ガイド10を示す斜視図であり、図14では搬送ガイド11を図示省略している。
【0008】
図11に示すように、搬送ガイド11の右方には、トラクタユニット16が設けられている。トラクタユニット16は連帳用紙を搬送するためのユニットで、トラクタユニット16にはピントラクタベルト17が回転可能に配設されている。このシリアルプリンタ1においては、単票用紙は図11における左側から印字部へ搬送され、連帳用紙は右側から印字部へ搬送される。単票用紙を搬送する場合には、用紙がトラクタユニット16に接触することがないように、搬送ガイド11は、用紙を水平方向にガイドする配置となっている。
【0009】
連帳用紙を搬送する場合、トラクタユニット16により給紙される連帳用紙をスムーズに給送できるように、図15および図16に示すように、搬送ガイド11を回転軸11aを中心に回転させ、連帳用紙の搬送方向に沿った傾斜した状態とする。またこのとき、搬送ガイド11に対向する搬送ガイド10も、図16に示すように、ともに回転させ、これにより搬送ルート内での連帳用紙の屈曲や撓みを防止するようにしている。
【0010】
シリアルプリンタの用紙搬送においては、給紙方向に対して引っ張り側となる印字部後方のフィード力が重要であり、強いフィード力が必要である。しかしながら連帳用紙の複写媒体を搬送する場合、フィード力が大きすぎると、複写媒体間で層間ずれが発生し、印字精度が低下する。そこで単票用紙搬送時は引っ張り側となるフィードローラ12とフィードローラ13は互いに圧接する状態としてフィード力を発生させるが、連帳用紙を搬送する場合は、図16に示すように、フィードローラ12とフィードローラ13とを圧接しないようにし、トラクタユニット16による押出力と、引っ張り側となるフィードローラ8とフィードローラ9によるフィード力により連帳用紙を搬送するようにしている。
【0011】
このためフィードローラ13も搬送ガイド11とともに回転させて、フィードローラ12から引き離す必要がある。そこで回転軸11aを中心に回転させる必要のある搬送ガイド10、11、フィードローラ13およびフィードローラ13を押し上げているスプリング15を、1つのユニットアッセンブリとして回転可能にしている。このユニットアッセンブリの回転動作の切替は図示しないモードラックにより行なわれる。
【0012】
以上のように、単票用紙を搬送する場合と、連帳用紙を搬送する場合とで、搬送ガイドを回転させて搬送角度を切り替える機構を開示するものとして、例えば、特開平11−115262号公報が挙げられる。
【特許文献1】特開平11−115262号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら上記従来の搬送機構においては、単票用紙搬送時には、フィードローラ12、13および搬送ガイド10、11の位置関係は、図17に示す状態となっている。この状態ではフィードローラ13はスプリング15の押上力によりフィードローラ12に圧接する位置にある。このとき、フィードローラ13の上側の可動制限位置は、部品精度のバラツキがあっても安定したフィード力を得るために、フィードローラ12との接触位置よりも上側に設定されている。なお図17は単票用紙使用時におけるフィードローラ12、13および搬送ガイド10、11の位置関係を示す拡大側面図である。
【0014】
図18は連帳用紙使用時におけるフィードローラ12、13および搬送ガイド10、11の位置関係を示す拡大側面図である。図18において、連帳用紙使用時は、上述したように、搬送ガイド11を回転軸11aを中心に回転させ、フィードローラ13をフィードローラ12から引き離す。このときフィードローラ13は、スプリング15の押上力により、その可動制限位置まで押し上げられる。ここで上側の可動制限位置は、フィードローラ13の軸13aが上限リミッタ18に当接した位置に設定される。
【0015】
このとき、フィードローラ13は、上側の搬送ガイド10の開口部に入り込む状態となる。この状態で連帳用紙を搬送させると、連帳用紙の先頭部がスプリング15の押上力に抗してフィードローラ13を押し下げてフィードローラ13と搬送ガイド10との間に連帳用紙が通過できるだけの隙間を作る必要があり、そのときの負荷が連帳用紙の搬送に悪影響を及ぼすという問題があった。図18に矢印で連帳用紙の搬送方向を示す。
【0016】
そこで本発明は、連帳用紙使用時における搬送負荷を除去することにより、連帳用紙を良好に搬送できる搬送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために本発明は、第1の搬送ローラと、該第1の搬送ローラに対して接離可能に設けられた第2の搬送ローラと、該第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラに接触可能に支持し、第1の種類の用紙を搬送する第1の位置と、前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラから離して支持し、第2の種類の用紙を搬送可能とする第2の位置とをとる支持手段と、前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラ側に付勢する付勢手段とを有する搬送装置において、前記支持手段が前記第1の位置にあるとき、前記付勢手段により前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラに圧接し、前記支持手段が前記第2の位置にあるときに、前記付勢手段の付勢力を解除する解除手段を設けたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明の搬送装置によれば、支持手段が第2の位置にあるとき、付勢手段の付勢力が第2の搬送ローラへ及ぶのを解除する解除手段を設けたことにより、第2の搬送ローラが用紙搬送に対して負荷を与えることがなくなり、良好な搬送を行なうことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態を図面にしたがって説明する。なお各図面に共通する要素には同一の符号を付す。
【実施例1】
【0020】
図1は本発明の実施例1の搬送装置を示す側面図で、単票用紙搬送時の状態を示す。図1において、実施例1の搬送装置21においては、下側の搬送ガイド11に取付けられるスプリング22は、フィードローラ13を対向するフィードローラ12に押圧させている。スプリング22はフィードローラ13の軸13aと接触位置より先端部22a側で角度θに折り曲げられている。スプリング22は、基部22bにおいて搬送ガイド11に固定されている。
【0021】
搬送ガイド11の下方には装置筐体である樹脂成形品のロワフレーム23が配設されており、スプリング22の先端部22aの近傍に垂直部23aを有している。搬送ガイド11が単票用紙搬送時の位置にあるときに、スプリング22はフィードローラ13の軸13aを上方に押圧していると同時に、スプリング22の先端部22aはロワフレーム23の垂直部23aに接触している。なお搬送ガイド10、11、フィードローラ13およびスプリング22によりシートガイドユニット24を構成する。その他の構成は図11に示す構成と同様となっている。
【0022】
次に実施例1の動作を説明する。ここではシートガイドユニットの回転に伴うフィードローラ13の動作について主に説明する。図2は実施例1における連帳用紙使用時の搬送装置を示す。図2において、連帳用紙を搬送するために、シートガイドユニット24を軸11aを中心に時計回り方向に回転すると、スプリング22の先端部22aがロワフレーム23の垂直部23aに当接しているので、スプリング22は基部22bが下がって角度θが狭まる方向に回転する。
【0023】
このとき、フィードローラ13に対するスプリング22の押上力を無視すれば、フィードローラ13およびスプリング22ともに回転により生じた高低差分下方へ下がるが、実際には、図1に示す単票用紙使用時にフィードローラ13が押し付けられていたフィードローラ12との接触が搬送ガイド11の回転によりなくなるので、スプリング22の押上力によりフィードローラ13は、上限リミッタ18に当接する可動制限位置まで上昇移動し、これに伴ってスプリング22も上方へ移動しようとする。
【0024】
しかしながら本実施例では、スプリング22の先端部22aがロワフレーム23の垂直部23aに当接しているので、スプリング22の基部22b側が押し下げられて角度θが小さくなる(θ>θ1)ことにより発生する、先端部22aが元の角度θに戻ろうとする力が、垂直部23aを押圧する。この力は矢印A方向に作用するので、スプリング22は上方へ移動することはない。したがってフィードローラ13は、上限リミッタ18で設定される可動制限位置まで移動することはなく、フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間には図2に示すように間隙が保たれる。このときの、搬送ガイド11に対するフィードローラ13の位置は、フィードローラ12と接触していたときの位置とほぼ同位置、即ち、搬送ガイド11から僅かに上方に突出した位置に設定される。
【0025】
以上のように実施例1においては、フィードローラ13を押圧するためのスプリング22を、角度θで曲げ、先端部22aをロワフレーム23の垂直部23aに当接するように配置したので、連帳用紙使用時においてフィードローラ13がその可動制限位置まで押し上げられることはなく、そのためフィードローラ13が上側の搬送ガイド10に入り込むことがなくなり、連帳用紙の搬送ルートを充分確保することが可能となる。これにより、連帳用紙搬送時の負荷の増加を防ぐことができ、用紙搬送に悪影響を及ぼすことがない。
【実施例2】
【0026】
次に実施例2を説明する。図3は実施例2の搬送装置を示す側面図であり、単票用紙搬送時の状態を示す。図3において、実施例2の搬送装置31においては、下側の搬送ガイド11にアーム32が回転軸32aを中心に回転可能に設けられている。アーム32は、図4に示すように、本体部33と係止部34と当接部35とから構成される。本体部33は略コ字状に形成され、回転軸32aを中心に回転自在に搬送ガイド11に取付けられている。
【0027】
係止部34は本体部33に2箇所形成され、先端部34aが鉤状に形成され、この先端部34aにスプリング36が係止される。また当接部35は本体部33に対して係止部34の反対側に形成され、先端部35aが後述のロワフレーム37の近傍まで接近するように配置されている。アーム32は図5に示すように、各フィードローラ13ごとに設けられている。なお図4はアームを示す斜視図であり、図5は搬送ガイド11を示す斜視図である。
【0028】
図3において、搬送ガイド11にはスプリング36が取付けられている。スプリング36は、フィードローラ13を対向するフィードローラ12に押圧させるものであり、下端部36aがアーム32の係止部34に係止されている。スプリング36の下端部36aがアーム32の係止部34に係止されていることにより、アーム32はスプリング36により回転軸32aを中心に時計回り方向に引張られ、フィードローラ13が上側のフィードローラ12に圧接して停止した位置で停止している。スプリング36は、基部36bにおいて搬送ガイド11に固定されている。なおフィードローラ13は図示しないガイド手段により上下方向に移動自在になっている。
【0029】
搬送ガイド11の下方には装置筐体である樹脂成形品のロワフレーム37が配設されており、ロワフレーム37は、アーム32の下方の位置に、水平部37aを有している。搬送ガイド11が単票用紙搬送時の位置にあるときに、スプリング36はフィードローラ13の軸13aを上方に押圧している。このとき、スプリング36の先端部36aは、アーム32を最大限時計回り方向に回転した位置に停止させている。なお搬送ガイド10、11、フィードローラ13、アーム32およびスプリング32によりシートガイドユニット38を構成する。その他の構成は実施例1と同様となっている。
【0030】
次に実施例2の動作を説明する。ここではシートガイドユニット38の回転に伴うフィードローラ13の動作について主に説明する。図6は実施例2における連帳用紙使用時の搬送装置を示す。図6において、連帳用紙を搬送するために、シートガイドユニット38を軸11aを中心に時計回り方向に回転した場合、アーム32の当接部35が下降し、当接部35の先端部35aがロワフレーム37の水平部37aに接触する。その後もシートガイドユニット38が回転するので、その回転に伴ってアーム32は搬送ガイド11に対して回転軸32aを中心に反時計回り方向に回転する。このアーム32の回転により、係止部34に係止されるスプリング36の先端部36aが押し下げられる。
【0031】
スプリング36の先端部36aが押し下げられることにより、フィードローラ13はその可動制限位置まで押し上げられることはなく、フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔は、図6に示すように、図3に示すフィードローラ13がフィードローラ12に押し付けられていたときと同等かそれよりも広い間隙が保たれる。即ち、実施例1におけるフィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔と同等かそれよりも広い間隔を保つ位置で固定される。フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔をより広く保持するようにするには、例えば、アーム32の当接部35の先端部35aとロワフレーム37の水平部37aとの間隔を狭めるようにすればよい。
【0032】
以上のように実施例2においては、搬送ガイド11にアーム32を設け、連帳用紙使用時の位置にすべくシートガイドユニット38を回転させると、アーム32が反対方向に回転し、その回転により、フィードローラ13を押圧するためのスプリング36の先端部36aを押し下げるようにしたので、連帳用紙使用時においてフィードローラ13がその可動制限位置まで押し上げられることはなく、むしろフィードローラ13を下方に下げるようにしたので、フィードローラ13が上側の搬送ガイド10に入り込むことがないばかりでなく、連帳用紙の搬送ルートをより広く確保することが可能となる。これにより、連帳用紙搬送時の負荷の増加を防ぐことができ、用紙搬送に悪影響を及ぼすことがない。
【実施例3】
【0033】
次に実施例3を説明する。図7は実施例3の搬送装置を示す側面図であり、単票用紙搬送時の状態を示す。図7において、実施例3の搬送装置41においては、実施例2と同様に、下側の搬送ガイド11にアーム42が回転可能に取付けられている。即ち、アーム42は、本体部43、係止部44および当接部45を有し、回転軸42aを中心に回転自在になっているが、係止部44の先端部44aが片側からの鉤の形状ではなく、両側から銜え込む形状となっている。
【0034】
搬送ガイド11にはスプリング46が取付けられている。スプリング46は、フィードローラ13を対向するフィードローラ12に押圧させるものであり、下端部46aがアーム42の係止部44に係止されている。スプリング46の下端部46aがアーム42の係止部44に係止されていることにより、アーム42はスプリング46により回転軸42aを中心に時計回り方向に引張られ、フィードローラ13が上側のフィードローラ12に圧接して停止した位置で停止している。スプリング46は、基部46bにおいて搬送ガイド11に固定されている。なおフィードローラ13は図示しないガイド手段により上下方向に移動自在になっている。
【0035】
搬送ガイド11とアーム42の当接部45との間にスプリング48が配設されている。スプリング48は搬送ガイド11側が固定された押圧スプリングで、当接部45を矢印B方向に押圧している。搬送ガイド11の下方には装置筐体である樹脂成形品のロワフレーム47が配設されており、ロワフレーム47は、アーム42の下方の位置に、水平部47aを有している。
【0036】
搬送ガイド11が単票用紙搬送時の位置にあるときに、スプリング46はフィードローラ13の軸13aを上方に押圧している。このとき、スプリング46の先端部46aは、アーム42を最大限時計回り方向に回転した位置に停止させている。搬送ガイド10、11、フィードローラ13、アーム42、スプリング46およびスプリング48によりシートガイドユニット49を構成する。その他の構成は実施例1と同様となっている。
【0037】
次に実施例3の動作を説明する。ここではシートガイドユニット49の回転に伴うフィードローラ13の動作について主に説明する。図8は実施例3における連帳用紙使用時の搬送装置を示す。まず図7において、単票用紙使用時の場合、スプリング48がアーム42の当接部45を、アーム42が回転軸42aを中心に時計回りする方向に押圧する。スプリング48のこの押圧力は、係止部44の先端部44aを介して、スプリング46の先端部46aを押し上げる力となる。スプリング46はそれ自体でフィードローラ13を押し上げているので、フィードローラ13を押し上げる力は増加し、フィードローラ13とフィードローラ12による単票用紙のフィード力はより強くなる。
【0038】
図8において、連帳用紙を搬送するために、シートガイドユニット49を軸11aを中心に時計回り方向に回転すると、アーム42の当接部45が下降し、当接部45の先端部45aがロワフレーム47の水平部47aに接触する。その後もシートガイドユニット49が回転するので、その回転に伴ってアーム42は、スプリング48の押圧に抗って、搬送ガイド11に対して回転軸42aを中心に反時計回り方向に回転する。アーム42のこの回転により、係止部44に係止されるスプリング46の先端部46aが押し下げられる。
【0039】
スプリング46の先端部46aが押し下げられることにより、フィードローラ13はその可動制限位置まで押し上げられることはなく、フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔は、図8に示すように、図7に示すフィードローラ13がフィードローラ12に押し付けられていたときと同等かそれよりも広い間隙が保たれる。即ち、実施例1におけるフィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔と同等かそれよりも広い間隔を保つ位置で固定される。フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔をより広く保持するようにするには、例えば、アーム42の当接部45の先端部45aとロワフレーム47の水平部47aとの間隔を狭めるようにすればよい。
【0040】
以上のように実施例3によれば、実施例2と同様に、搬送ガイド11にアーム42を設け、連帳用紙使用時の位置にすべくシートガイドユニット49を回転させると、アーム42が搬送ガイド11に対して反対方向に回転し、その回転により、フィードローラ13を押圧するためのスプリング46の先端部46aを押し下げるようにしたので、連帳用紙使用時においてフィードローラ13がその可動制限位置まで押し上げられることはなく、むしろフィードローラ13を下方に下げるようにしたので、フィードローラ13が上側の搬送ガイド10に入り込むことがないばかりでなく、連帳用紙の搬送ルートをより広く確保することが可能となる。これにより、連帳用紙搬送時の負荷の増加を防ぐことができ、用紙搬送に悪影響を及ぼすことがない。
【0041】
これに加えて、アーム42を押圧するスプリング48を配設し、単票用紙使用時にフィードローラ13を押し上げる力を増大させたので、フィードローラ13とフィードローラ12による単票用紙のフィード力はより強くなるという効果を奏する。
【実施例4】
【0042】
次に実施例4を説明する。図9は実施例4の搬送装置を示す側面図であり、単票用紙搬送時の状態を示す。図9において、実施例4の搬送装置51においては、実施例2と同様に、下側の搬送ガイド11にアーム52が回転可能に取付けられている。即ち、アーム52は、本体部53、係止部54および当接部55を有し、回転軸52aを中心に回転自在になっているが、係止部54の先端部54aは両側から銜え込む形状となっている。
【0043】
搬送ガイド11にはスプリング56が取付けられている。スプリング56は、フィードローラ13を対向するフィードローラ12に押圧させるものであり、下端部56aがアーム52の係止部54に係止されている。スプリング56の下端部56aがアーム52の係止部54に係止されていることにより、アーム52はスプリング56により回転軸52aを中心に時計回り方向に引張られ、フィードローラ13が上側のフィードローラ12に圧接して停止した位置で停止している。スプリング56は、基部56bにおいて搬送ガイド11に固定されている。なおフィードローラ13は図示しないガイド手段により上下方向に移動自在になっている。
【0044】
搬送ガイド11の下方には装置筐体である樹脂成形品のロワフレーム57が配設されており、ロワフレーム57は、アーム52の下方の位置に、水平部57aを有している。ロワフレーム57には、先端部がくの字状に曲がった突起部58が立設されている。突起部58の先端部58aは、アーム52の当接部55の上方に位置するように配設されている。即ち、ロワフレーム57の水平部57aと突起部58の先端部58aとでアーム52の当接部55を上下に挟みこむ状態に配設される。
【0045】
突起部58の先端部58aの高さは、シートガイドユニット59が単票用紙使用時の状態のときに、アーム52の当接部55が突起部58の先端部58aの下面に接触しており、このとき当接部55は突起部58がない場合よりも低い位置となるように設定されている。搬送ガイド10、11、フィードローラ13、アーム52およびスプリング56によりシートガイドユニット59を構成する。その他の構成は実施例1と同様となっている。
【0046】
次に実施例4の動作を説明する。ここではシートガイドユニット59の回転に伴うフィードローラ13の動作について主に説明する。図10は実施例4における連帳用紙使用時の搬送装置を示す。まず図9により単票用紙使用時におけるシートガイドユニット59の動作を説明する。連帳用紙使用時の状態から単票用紙使用時の状態にすべく、シートガイドユニット59を軸11aを中心に反時計回り方向に回転すると、搬送ガイド11が水平状態になる前に、アーム52の当接部55が突起部58の先端部58aの下面に接触する。これによりアーム52の回転が阻止される。
【0047】
シートガイドユニット59はなおも回転するので、その間、アーム52は回転軸52aを中心にシートガイドユニット59に対して時計回り方向に回転する。アーム52のこの回転により、スプリング56の先端部56aを上方に押し上げる力が発生し、フィードローラ13にはスプリング56自体の押上力とアーム52の回転動作による押上力の両方が作用し、フィードローラ13のフィードローラ12に対する押圧力が増加する。このため単票用紙に対してより強いフィード力が発生する。
【0048】
図10において、連帳用紙を搬送するために、シートガイドユニット59を軸11aを中心に時計回り方向に回転すると、アーム52は最初は回転せず、やや遅れて搬送ガイド11とともに回転する。これによりアーム52の当接部55が突起部58の先端部58aから離れて下降し、当接部55の先端部55aがロワフレーム57の水平部57aに接触する。その後もシートガイドユニット59が回転するので、その回転に伴ってアーム52は、搬送ガイド11に対して回転軸52aを中心に反時計回り方向に回転する。アーム42のこの回転により、係止部54に係止されるスプリング56の先端部56aが押し下げられる。
【0049】
スプリング56の先端部56aが押し下げられることにより、フィードローラ13はその可動制限位置まで押し上げられることはなく、フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔は、図10に示すように、図9に示すフィードローラ13がフィードローラ12に押し付けられていたときと同等かそれよりも広い間隙が保たれる。即ち、実施例1におけるフィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔と同等かそれよりも広い間隔を保つ位置で固定される。フィードローラ13と上側の搬送ガイド10との間隔をより広く保持するようにするには、例えば、アーム52の当接部55の先端部55aとロワフレーム57の水平部57aとの間隔を狭めるようにすればよい。
【0050】
以上のように実施例4によれば、実施例2と同様に、搬送ガイド11にアーム52を設け、連帳用紙使用時の位置にすべくシートガイドユニット59を回転させると、アーム52が反対方向に回転し、その回転により、フィードローラ13を押圧するためのスプリング56の先端部56aを押し下げるようにしたので、連帳用紙使用時においてフィードローラ13がその可動制限位置まで押し上げられることはなく、むしろフィードローラ13を下方に下げるようにしたので、フィードローラ13が上側の搬送ガイド10に入り込むことがないばかりでなく、連帳用紙の搬送ルートをより広く確保することが可能となる。これにより、連帳用紙搬送時の負荷の増加を防ぐことができ、用紙搬送に悪影響を及ぼすことがない。
【0051】
これに加えて、実施例4では、ロワフレーム57に突起部58を設けて、単票用紙使用時にアーム52を回転させてフィードローラ13を押し上げる力を増大させたので、より簡単な構成で、フィードローラ13とフィードローラ12による単票用紙のフィード力はより強くなるという効果を奏する。
【0052】
上記各実施例では、単票用紙は装置前方から給紙し、連帳用紙は装置後方から給紙するシリアルプリンタについて説明したが、本発明は、装置後方から単票用紙を給紙する装置や、装置前方から連帳用紙を給紙する装置にも適用可能である。またフィードローラの駆動方法として上記各実施例では、フィードローラ12は駆動ローラで、フィードローラ13は上下移動可能な従動ローラとして説明したが、シートガイドユニットとして回転可能なユニットを有する装置であれば、フィードローラが駆動か従動かにかかわらず本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】実施例1の搬送装置を示す側面図である。
【図2】実施例1における連続用紙使用時の搬送装置を示す側面図である。
【図3】実施例2の搬送装置を示す側面図である。
【図4】実施例2のアームを示す斜視図である。
【図5】実施例2の搬送ガイド11を示す斜視図である。
【図6】実施例2における連続用紙使用時の搬送装置を示す側面図である。
【図7】実施例3の搬送装置を示す側面図である。
【図8】実施例3における連続用紙使用時の搬送装置を示す側面図である。
【図9】実施例4の搬送装置を示す側面図である。
【図10】実施例4における連続用紙使用時の搬送装置を示す側面図である。
【図11】従来の搬送機構を示す側面図である。
【図12】図11のa部拡大図である。
【図13】従来のフィードローラおよび搬送ガイドを示す斜視図である。
【図14】従来のフィードローラおよび搬送ガイドを示す斜視図である。
【図15】従来の搬送機構を示す側面図である。
【図16】図15のb部拡大図である。
【図17】従来の単票用紙使用時におけるフィードローラおよび搬送ガイドの位置関係を示す拡大側面図である。
【図18】従来の連続用紙使用時におけるフィードローラおよび搬送ガイドの位置関係を示す拡大側面図である。
【符号の説明】
【0054】
10、11 搬送ガイド
12、13 フィードローラ
21、31、41、51 搬送装置
22、32、46、56 スプリング
23、37、47、57 ロワフレーム
32、42、52 アーム
48 スプリング
58 突起部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の搬送ローラと、該第1の搬送ローラに対して接離可能に設けられた第2の搬送ローラと、該第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラに接触可能に支持し、第1の種類の用紙を搬送する第1の位置と、前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラから離して支持し、第2の種類の用紙を搬送可能とする第2の位置とをとる支持手段と、前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラ側に付勢する付勢手段とを有する搬送装置において、
前記支持手段が前記第1の位置にあるとき、前記付勢手段により前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラに圧接し、
前記支持手段が前記第2の位置にあるときに、前記付勢手段の付勢力を解除する解除手段を設けたことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記付勢手段は前記支持手段に設けられ、
前記支持手段は前記第1の位置と前記第2の位置の間を回転し、
前記解除手段は、前記支持手段が前記第1の位置から前記第2の位置へ回転したときに前記付勢手段の回転を阻止するフレーム部材である請求項1記載の搬送装置。
【請求項3】
前記付勢手段は前記支持手段に設けられ、
前記支持手段は前記第1の位置と前記第2の位置の間を回転し、
前記解除手段は、前記支持手段に回転可能に設けられ、前記付勢手段を係止する係止部を有するアーム部材と、前記前記支持手段が前記第1の位置から前記第2の位置へ回転したときに、前記アーム部材が当接するフレーム部材とから構成され、
前記アーム部材が前記フレーム部材に当接することにより前記付勢手段を前記第2の搬送ローラから離れる方向に移動させる請求項1記載の搬送装置。
【請求項4】
前記アーム部材を付勢することにより前記付勢手段を前記第2の搬送ローラ方向へ付勢する第2の付勢手段を設けた請求項3記載の搬送装置。
【請求項5】
前記支持手段が前記第1の位置にあるとき、前記アーム部材の回転を規制して、前記付勢手段を前記第2の搬送ローラ方向へ付勢する規制部材を設けた請求項5記載の搬送装置。
【請求項1】
第1の搬送ローラと、該第1の搬送ローラに対して接離可能に設けられた第2の搬送ローラと、該第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラに接触可能に支持し、第1の種類の用紙を搬送する第1の位置と、前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラから離して支持し、第2の種類の用紙を搬送可能とする第2の位置とをとる支持手段と、前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラ側に付勢する付勢手段とを有する搬送装置において、
前記支持手段が前記第1の位置にあるとき、前記付勢手段により前記第2の搬送ローラを前記第1の搬送ローラに圧接し、
前記支持手段が前記第2の位置にあるときに、前記付勢手段の付勢力を解除する解除手段を設けたことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記付勢手段は前記支持手段に設けられ、
前記支持手段は前記第1の位置と前記第2の位置の間を回転し、
前記解除手段は、前記支持手段が前記第1の位置から前記第2の位置へ回転したときに前記付勢手段の回転を阻止するフレーム部材である請求項1記載の搬送装置。
【請求項3】
前記付勢手段は前記支持手段に設けられ、
前記支持手段は前記第1の位置と前記第2の位置の間を回転し、
前記解除手段は、前記支持手段に回転可能に設けられ、前記付勢手段を係止する係止部を有するアーム部材と、前記前記支持手段が前記第1の位置から前記第2の位置へ回転したときに、前記アーム部材が当接するフレーム部材とから構成され、
前記アーム部材が前記フレーム部材に当接することにより前記付勢手段を前記第2の搬送ローラから離れる方向に移動させる請求項1記載の搬送装置。
【請求項4】
前記アーム部材を付勢することにより前記付勢手段を前記第2の搬送ローラ方向へ付勢する第2の付勢手段を設けた請求項3記載の搬送装置。
【請求項5】
前記支持手段が前記第1の位置にあるとき、前記アーム部材の回転を規制して、前記付勢手段を前記第2の搬送ローラ方向へ付勢する規制部材を設けた請求項5記載の搬送装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2009−154352(P2009−154352A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−333720(P2007−333720)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【出願人】(594202361)株式会社沖データシステムズ (259)
【Fターム(参考)】
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