説明

搬送装置

【課題】モータシャフト、モータハウジングを有する駆動モータと、荷重受け支持スタンドと、を備える搬送装置であって、装着および整備が容易な搬送装置を提供する。
【解決手段】モータシャフト10およびモータハウジング11を有する駆動モータ9と、荷重受け支持スタンド8と、を備える搬送装置において、簡略化された組み立て及びメンテナンスの容易さを考慮して、モータハウジング11が荷重受け支持スタンド8の一部として構成される。この構造により、モータハウジング11は、支持スタンド8の一部として静的な機能を担う。結果として、別個の外部ハウジングを製造して装着するのに要される更なる労力を省くことができる。モータ9には、常に、メンテナンス及び/又は修理の目的でアクセスできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載されるタイプの搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような搬送装置はWO2006/087088から知られている。公知の搬送装置は、容器ハンドリングマシン、特に瓶詰め機のための輸送システムの一部である。輸送システムは、円柱状の支持ハウジング上に位置される駆動可能な入口スターおよび出口スターを含んでいる。支持ハウジングは、略管形状が与えられるとともに、例えば、搬送装置のための駆動モータをそのハウジングと共に収容する。駆動モータは、外側支持ハウジング内のその所定の場所に正確に調整されなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2006/087088号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、装着および整備が更に容易となるように前述したタイプの搬送装置を設計することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1に示される特徴によって達成される。
【0006】
本発明に係る構造により、モータ、すなわち、そのハウジングは、支持スタンドの一部として静的な機能を担う。結果として、別個の外部ハウジングを製造して装着するのに要される更なる労力を省くことができる。モータには、常に、メンテナンス及び/又は修理の目的でアクセスできる。
【0007】
本発明の有利な進展を従属請求項から推察できる。
【0008】
モータハウジングは、その形状により、スターホイールコンベアの支柱の一部として使用するのに理想的に適している。
【0009】
本発明に係る構造はダイレクトドライブに特に適しているが、ここでも、モータのための制御ユニットを同様にモータハウジング内に収容することができる。
【0010】
一般的な従来技術の支柱との類似により、モータハウジングを更なる部品と組み付けて、支持されるべき搬送装置に最適に取り付けられる支持スタンドを形成することができる。この場合、モータハウジングは、便宜上、螺合によって他の部品に対して締結される。
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について更に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の実施形態に係る搬送装置を有する輸送システムの斜視図である。
【図2】搬送装置の第1の実施形態を長手方向断面で示している。
【図3】本発明に係る搬送装置の第2の実施形態を長手方向断面で示している。
【図4】図2および図3の「A」の詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は、本発明の好ましい適用分野としての飲料容器2、特に瓶を取り扱うための輸送システム1を示すかなり概略的な斜視図である。図示の実施形態において、輸送システム1は、容器ハンドリングマシン3、例えば瓶詰め機(トップボイラー部を伴わない)を含んでいる。容器2は、第1の搬送装置4によってハンドリングマシン3へ供給され、第2の搬送装置5を用いてハンドリングマシン3を出る。
【0014】
ハンドリングマシン3および搬送装置4,5はいずれも非常に概略的な形態で示されている。しかしながら、見て分かることは、両方の搬送装置4,5がスターホイールコンベアとして構成されているということであり、各スターホイールコンベアは、垂直軸6’を中心に回転駆動され且つその外周に多数の受け入れ要素7が設けられる搬送スター6を備えており、受け入れ要素7によってそれぞれ容器2を把持して案内輸送することができる。
【0015】
図示の実施形態では、容器2が瓶であり、受け入れ要素7がいわゆる「ネックハンドリング」として形成されている。すなわち、瓶は、それらの瓶首部の領域で、好ましくは上記首部に設けられるビードの下側で把持されて、所定の搬送経路に沿って搬送される。2つの搬送装置4,5が略同一に形成されているため、以下では、搬送装置4のみについて説明する。
【0016】
また、搬送装置4は支持スタンド8を含んでおり、この支持スタンドを用いて搬送スター6がベース、例えば床に支持される。
【0017】
また、図2と関連して明らかになるように、支持スタンド8は、スターホイール6を中心で支持する支柱として構成される。支持スタンド8の支柱はスターホイール8のための駆動モータ9を備えており、このモータは、図示の実施形態では、スターホイール6のダイレクトドライブのために構成される。モータ9は、そのモータシャフト10がスターホイール6の領域内に突出しており、それにより、スターホイール6をモータシャフト10に対してクランプでき或いは締結できるようになっている。モータ9は、本発明によれば支持スタンド8の一部であるハウジング11を含んでいる。すなわち、ハウジングは、モータ9のための保持・保護機能の他、スターホイール6のための静的な支持機能を果たす。このため、モータ9は、ハウジング11内の所定の場所に標準的な方法で固定され、ハウジング11が立っている状態で装着される。この場合、モータシャフト10は、モータハウジング11の上側前面で、好ましくはシールされたベアリング12aを貫通して延びる。更なるベアリング12bおよび随意的にブレーキ12cや送信器12dが底面に装着される。
【0018】
モータハウジング11は、任意の所望の形状を有していてもよいが、好ましくは筒状、特に円筒状であってもよい。モータハウジング11は好ましくはシールされた区画室11aを含んでおり、この区画室11a内には、モータ9、上側および下側ベアリング12a,12b、ブレーキ12c、および、送信器12dが収容される。区画室11aは隔壁13によって下側が閉じられている。隔壁13は、供給ライン14を導き入れることができるように下側が開放するモータハウジング11の第2の区画室11bを形成する。第2の区画室11bは、例えば、制御装置15と、電流や圧縮空気などのための接続部16とを収容する。圧縮空気を用いると、第1の区画室11aに過度な圧力を供給することができる。
【0019】
必要な構成、特に支持スタンド8の高さによっては、コンベアスター6を支持するための支持スタンド8の機能を果たすのにモータハウジング11だけで十分な場合がある。しかしながら、モータハウジング11は、支持スタンド8の一部だけに接続されたり、他の支持スタンド要素に対して接続されたりすることが好ましい。図示の実施形態において、支持スタンド8はスペーサ17を含んでおり、このスペーサ17は、形状および直径がモータハウジング11に適合されることが好ましく、モータハウジング11を下方へ延ばしている。スペーサ17および後述する更なる支持スタンド要素が互いに対して及びモータハウジング11に対して螺合されることが好ましい。
【0020】
接続部の細部Aが図4に示されている。図4は、モータハウジング11とスペーサ17との間のネジ結合を示している。この目的のため、モータハウジング11およびスペーサ17の両方にはそれぞれ環状フランジ11a,17aが設けられており、これらの環状フランジは、シール溝17b内に収容されるシール18、例えばOリングの介在により互いに上下に配置されるとともに、標準的なネジ接続19を用いて互いに螺合される。図4に示されるネジ結合は、支持スタンド8の全ての要素間で実現できる。
【0021】
図示の実施形態では、スペーサ17の下側に(あるいは、モータハウジング11の下側にも)装着要素20が設けられる。装着要素20は、一種の管状中間部品であり、一方では、供給ライン14の入口および出口のそれぞれの役目を果たすとともに、支持スタンド8を更なる搬送装置の隣接する支持スタンド或いは関連するハンドリングマシンの支持スタンド等に接続するための接続部品としての機能も果たす。
【0022】
支持スタンド8は、管形状を成してもよく且つここでは概略的にのみ示される高さ調整要素22を用いて床上に支持される支持脚21を更に含んでいる。
【0023】
図3は、異なるタイプの輸送によって搬送装置4,5とは異なる更なる搬送装置40を示している。この場合、類似の或いは対応する構成要素については、同様の参照符号を用いて特定されており、再度説明する必要はない。スターホイールコンベアとして構成される搬送装置40は、容器2の床面支持輸送用に設計されている。すなわち、固定支持プレート60が設けられ、この固定支持プレート上に容器のためのスタンドが設けられている。外周に設けられるレール61および星状の形態で配置されるマウント62は、容器2を固定して案内する役目を果たす。マウント62は、搬送要素として構成されており、モータシャフト10との間で駆動力の伝達を行なうように接続される。支持スタンド80の一部として構成されるモータハウジング11が支持プレート60に対して強固に接続される。搬送装置40の支持スタンド80は更に小さい垂直高さを必要とするため、モータハウジング11が接続要素20に対して直接に接続される。すなわち、スペーサが設けられていない。支持脚21および調整要素22を伴う残りの構造は、図2に示される実施形態に対応する。
【0024】
説明して示した実施形態の変形では、本発明に係る支持スタンドの形態を、スターコンベアにおいてだけでなく、他のコンベアまたはハンドリングマシンにおいても使用できる。支持スタンドは、必ずしも管状要素から成る必要はなく、例えば、モータハウジング上に配置される中実の支柱を構成していてもよい。場合により、モータハウジングだけが支持スタンドとしての機能を果たすことができる。また、モータハウジングの外側に制御装置を設けることができる。
【符号の説明】
【0025】
1…輸送システム、2…容器、3…ハンドリングマシン、4,5,40…搬送装置、6…スターホイール、8,80…支持スタンド、9…駆動モータ、10…モータシャフト、11…モータハウジング、11a,17a…フランジ、17…スペーサ、18…シール、20…接続要素、21…支持脚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータシャフト(10)およびモータハウジング(11)を有する駆動モータ(9)と、荷重受け支持スタンド(8,80)と、を備える搬送装置(4,5,40)であって、
前記モータハウジング(11)が前記荷重受け支持スタンド(8,80)の一部であることを特徴とする、搬送装置(4,5,40)。
【請求項2】
前記モータハウジング(11)がスターホイールコンベアの支柱の一部であることを特徴とする、請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記駆動モータ(9)がダイレクトドライブとして構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記モータハウジング(11)が前記モータ(9)のための制御ユニット(15)を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項5】
前記モータハウジング(11)が、前記支持スタンド(8,80)の他の部分(17,20,21)に接続するための接続要素を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項6】
前記接続要素がフランジ(11a,17a)を含むことを特徴とする請求項5に記載の搬送装置。
【請求項7】
前記接続要素がシール(18)を含むことを特徴とする請求項5または6に記載の搬送装置。
【請求項8】
前記支持スタンド(8,80)が、前記モータハウジング(11)に接続されるスペーサ(17)を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項9】
前記支持スタンド(8,80)が、前記モータハウジング(11)に接続される接続要素(20)を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の搬送装置。
【請求項10】
前記モータハウジング(11)が前記支持スタンド(8,80)の他の部分(17,20,21)に対して螺合されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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