説明

携帯情報端末

【課題】 ソーラーパネルによって充電される二次電池の劣化を抑制することができる携帯情報端末を提供する。
【解決手段】 電池本体7aを充電するためのソーラーパネル13と、電池本体7a周辺の温度Tを検出する温度検出部52と、電池本体7aの出力電圧Vを検出する電圧検出部51と、温度Tが温度閾値Tcを越え、かつ、出力電圧Vが電圧閾値Vcを越えた場合に、電池本体7aを強制放電させる強制放電判別部53と、強制放電を計数する強制放電計数部55と、強制放電の計数結果に基づいて、電池本体7aの劣化状態を判別する劣化状態判別部56と、劣化状態判別部56による判別結果に基づいて、ユーザに対し、電池劣化を報知する劣化状態報知部57により構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報端末に係り、さらに詳しくは、二次電池を充電するためのソーラーパネルを備えた携帯情報端末の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽光や電灯の光を受光して二次電池を充電することができるソーラーパネルを備えた携帯電話機が提案されている。ソーラーパネルは、光を受光して起電力を発生させる複数個のソーラーセル(太陽電池)を直列接続することにより、所望の出力電圧を得る太陽電池モジュールからなる。この様なソーラーパネルを用いて二次電池を充電させれば、携帯機器を屋外で使用する際の電池切れを防ぐことができる。
【0003】
携帯電話機やPDA(Personal Digital Assistants)などの携帯情報端末の場合、二次電池として、例えば、リチウムイオン電池が用いられている。リチウムイオン電池は、非水電解質型の二次電池であり、一定レベルを越えて充電された高電圧状態で高温環境下に放置されると、電解質が分解してガスが発生し、電池本体が膨張してしまうことが従来から知られている(例えば、特許文献1及び2)。また、高電圧かつ高温状態でリチウムイオン電池を充電又は放電させると、電池性能が著しく劣化することも知られている。
【0004】
上述したソーラーパネル付き携帯電話機では、ソーラーパネルを太陽光に曝してリチウムイオン二次電池を充電させるケースが生じると考えられる。この様なケースでは、端末筐体が太陽光に曝されるので、高電圧かつ高温状態で充電が行われる可能性が高い。そこで、ソーラーパネルによる二次電池の充電中、充電電圧が一定レベルを越えた場合に、強制放電させて充電電圧を所定レベルまで下げることにより、電池性能の劣化を防ぐ技術が提案されている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−56900号公報
【特許文献2】特開2000−253590号公報
【特許文献3】特開平7−250437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ソーラーパネルを用いた二次電池の充電時に強制放電させることは、高電圧かつ高温状態での放電であることから、通常の充放電に比べて、電池性能の劣化が大きいと考えられる。このため、強制放電を繰り返すと、二次電池の寿命が短くなってしまうという問題があった。通常、ユーザは、商用電源を利用して充電し、端末を操作することで放電させるという通常の充放電サイクルの回数が多くなると、電池性能が劣化することを経験上認識している。ところが、高電圧状態で高温環境下に放置したり、ソーラーパネルによる充電時に強制放電させることによって二次電池が劣化することを認識しているユーザは少ない。しかも、ユーザは、ソーラーパネルによる充電時の強制放電がいつ発生したのかを認識できないので、強制放電を繰り返すことによる電池性能の劣化を識別できないという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ソーラーパネルによって充電される二次電池の劣化を抑制することができる携帯情報端末を提供することを目的としている。特に、高電圧かつ高温状態での強制放電による電池性能の劣化を抑制することができる携帯情報端末を提供することを目的としている。また、二次電池の劣化状態を判別することができる携帯情報端末を提供することを目的としている。また、強制放電に起因する二次電池の劣化をユーザに認識させることができる携帯情報端末を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の本発明による携帯情報端末は、二次電池を充電するためのソーラーパネルと、筐体内の温度を検出する温度検出手段と、上記二次電池の出力電圧を検出する電圧検出手段と、上記温度が温度閾値を越え、かつ、上記出力電圧が電圧閾値を越えた場合に、上記二次電池を強制放電させる強制放電手段と、強制放電を計数する強制放電計数手段と、上記強制放電の計数結果に基づいて、上記二次電池の劣化状態を判別する電池劣化判別手段とを備えて構成される。
【0009】
この様な構成によれば、ソーラーパネルを用いた二次電池の充電時に、深度が深い状態で筐体内が高温になった場合、二次電池を強制放電させることにより、当該二次電池を保護することができる。また、この様な強制放電を計数することにより、満充電状態における温度環境と、それに伴う強制放電とに起因する二次電池の劣化状態を判別することができる。
【0010】
第2の本発明による携帯情報端末は、上記構成に加えて、上記電池劣化判別手段が、上記強制放電の回数を閾値と比較することにより、上記二次電池の劣化を判別する。この様な構成により、温度環境及び強制放電に起因する二次電池の劣化状態を簡単に判別することができる。
【0011】
第3の本発明による携帯情報端末は、二次電池を充電するためのソーラーパネルと、筐体内の温度を検出する温度検出手段と、上記二次電池の出力電圧を検出する電圧検出手段と、上記温度が温度閾値を越え、かつ、上記出力電圧が電圧閾値を越えた場合に、上記二次電池を強制放電させる強制放電手段と、検出された上記温度及び上記出力電圧に基づいて、強制放電による上記二次電池の劣化深度を求める劣化深度演算手段と、上記劣化深度を累積する劣化深度累積手段と、上記劣化深度の累積値に基づいて、上記二次電池の劣化状態を判別する電池劣化判別手段とを備えて構成される。
【0012】
この様な構成によれば、強制放電による二次電池の劣化深度を求め、この劣化深度を累積することにより、満充電状態における温度環境と、それに伴う強制放電とに起因する二次電池の劣化状態を正確に判別することができる。ここで、劣化深度とは、単位時間当たりの劣化の進行度合のことである。
【0013】
第4の本発明による携帯情報端末は、上記構成に加えて、上記温度及び上記出力電圧を上記劣化深度に対応付けた劣化深度テーブルを備え、上記劣化深度演算手段が、上記劣化深度テーブルに基づいて劣化深度を算出するように構成される。この様な構成によれば、劣化深度を簡単に求めることができる。
【0014】
第5の本発明による携帯情報端末は、上記構成に加えて、上記強制放電手段が、上記累積値に基づいて、強制放電時の放電電流を決定するように構成される。この様な構成によれば、強制放電を繰り返すことによる二次電池の劣化状態に応じて強制放電させることができる。例えば、劣化深度の累積値から劣化状態を判断し、劣化の度合が大きいほど、強制放電時の放電電流を小さくすることにより、電池劣化の進行を抑制しつつ強制放電させることができる。
【0015】
第6の本発明による携帯情報端末は、上記構成に加えて、上記強制放電手段が、検出された上記温度又は上記出力電圧に基づいて、強制放電時の放電電流を決定するように構成される。
【0016】
この様な構成により、高温かつ高電圧の状態に起因して生じる二次電池の劣化と、高温下で行われる強制放電に起因して生じる二次電池の劣化とのバランスをとりながら、二次電池の強制放電を行わせることができる。例えば、出力電圧が高いほど強制放電時の放電電流を大きくすることにより、出力電圧が高い場合には、高温かつ高電圧の状態に起因して電池本体が膨張する前に強制放電によって出力電圧を速やかに下げることができる。一方、出力電圧が低い場合には、高温下の放電に起因して電池性能が劣化するのを抑制しつつ強制放電させることができる。
【0017】
第7の本発明による携帯情報端末は、上記構成に加えて、上記強制放電手段が、ディスプレイのバックライト及び着信報知用のバイブレータを含む2以上のデバイスを選択的に駆動することによって、上記放電電流を異ならせるように構成される。この様な構成によれば、バックライト及びバイブレータを少なくとも含む複数のデバイスのうち、1又は2以上を選択的に駆動することにより、放電電流を異なる強制放電を行わせることができる。
【0018】
第8の本発明による携帯情報端末は、上記構成に加えて、上記電池劣化判別手段による判別結果に基づいて、ユーザに対し、電池劣化を報知する報知手段を備えて構成される。この様な構成により、温度環境及び強制放電に起因する二次電池の劣化状態をユーザに報知し、ソーラーパネルを用いた二次電池の充電を抑制することができる。また、ユーザが、故障状態と錯誤するのを防止することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明による携帯情報端末によれば、ソーラーパネルを用いた二次電池の充電時に、深度が深い状態で筐体内が高温になった場合、二次電池を強制放電させることにより、当該二次電池を保護することができる。特に、この様な強制放電を計数し、或いは、強制放電による劣化深度の累積値を求めることにより、満充電状態における温度環境と、それに伴う強制放電とに起因する二次電池の劣化状態を判別することができる。従って、高電圧かつ高温状態での強制放電による電池性能の劣化を抑制することができる。また、温度環境及び強制放電に起因する二次電池の劣化状態をユーザに対して報知するので、強制放電に起因する二次電池の劣化をユーザに認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態1による携帯情報端末の概略構成の一例を示した図であり、ソーラーパネル13付きの携帯電話機100が示されている。
【図2】図1の携帯電話機100の要部における構成例を示したブロック図であり、携帯電話機100内の機能構成の一例が示されている。
【図3】図2の携帯電話機100の強制放電制御部42の構成例を示したブロック図である。
【図4】図2の携帯電話機100における強制放電処理の一例を示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態2による携帯情報端末の要部における一構成例を示したブロック図であり、図2の強制放電制御部42の機能構成の他の例が示されている。
【図6】図5の携帯情報端末において用いられる劣化深度テーブル64の一例を示した図である。
【図7】図5の携帯情報端末における強制放電処理の一例を示したフローチャートである。
【図8】充放電サイクル数による二次電池の容量劣化率の一例を示した図である。
【図9】本発明の実施の形態3による携帯情報端末の要部における一構成例を示したブロック図であり、図2の強制放電制御部42の機能構成のその他の例が示されている。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施の形態1.
図1(a)及び(b)は、本発明の実施の形態1による携帯情報端末の概略構成の一例を示した図であり、携帯情報端末の一例としてソーラーパネル13付きの携帯電話機100が示されている。図1(a)には、オープン状態の携帯電話機100を正面から見た様子が示され、図1(b)には、クローズ状態の携帯電話機100が示されている。
【0022】
携帯電話機100は、上下方向に長い薄型の表示筐体10及び操作筐体30と、これらの筐体を連結するヒンジ部20とからなる折り畳み式の携帯情報端末であり、両筐体を展開させたオープン状態、折り畳んでコンパクトに収納させたクローズ状態を遷移させることができる。
【0023】
表示筐体10の前面には、受話用レシーバ11及びメインディスプレイ12が設けられ、背面には、ソーラーパネル13及びサブディスプレイ14が設けられている。受話用レシーバ11は、通話時に受信した音声信号を再生するための音声出力装置であり、表示筐体10のヒンジ部20とは反対側の端部に配置されている。
【0024】
メインディスプレイ12は、表示画面を有する表示装置であり、例えば、液晶パネルやバックライトによって構成される。バックライトは、液晶パネルを背面側から照明する照明装置であり、冷陰極管やLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)などの発光素子によって構成される。
【0025】
ソーラーパネル13は、太陽光や電灯の光を受光して起電力を発生させる複数個のソーラーセルによって構成される太陽電池モジュールであり、ソーラーセルの直列接続により所望の出力電圧を得ている。サブディスプレイ14は、メインディスプレイ12よりも小さな表示画面を有する表示装置である。
【0026】
ヒンジ部20は、表示筐体10及び操作筐体30を連結する連結機構であり、LEDインジケータ21が設けられている。LEDインジケータ21は、着信などを光でユーザに報知する報知手段である。
【0027】
操作筐体30の前面には、操作キー31及び送話用マイクロホン32が設けられ、下側面には、ACアダプタ用の接続端子部33が配設されている。送話用マイクロホン32は、通話時に音声を入力するための音声入力装置であり、操作筐体30のヒンジ部20とは反対側の端部に配置されている。
【0028】
図2は、図1の携帯電話機100の要部における構成例を示したブロック図であり、携帯電話機100内の機能構成の一例が示されている。この携帯電話機100は、ソーラーパネル13及び接続端子部33の他に、ソーラー電圧監視部1、温度スイッチ(SW)2、レギュレータ3,4、マイコン5、ADコンバータ6、電池パック7、遮断部8、電池電圧監視部9、充電制御部41及び強制放電制御部42を備えて構成される。
【0029】
ソーラー電圧監視部1は、ソーラーパネル13の出力端子に接続され、ソーラーパネル13の出力電圧を検出して検知信号をマイコン5へ出力する電圧検知部である。例えば、ソーラーパネル13が3.0V以上の電圧を出力しているか否かを監視し、3.0V以上の出力電圧が検知されれば、検知信号が出力される。
【0030】
温度スイッチ2は、ソーラーパネル13の出力端子に接続され、操作筐体30内の温度を検知してレギュレータ3をオン又はオフするレギュレータ制御部である。この温度スイッチ2は、高温下での電池パック7の充電を防止するための温度検出手段であり、電池パック7の近傍に配置されることが望ましい。例えば、電池パック7周辺の温度が70℃未満である場合に、レギュレータ3をオンするためのオン制御信号をレギュレータ3へ出力する。一方、電池パック7周辺の温度が70℃以上である場合には、レギュレータ3をオフするためのオフ制御信号がレギュレータ3へ出力される。
【0031】
レギュレータ3は、ソーラーパネル13の出力端子に接続され、ソーラーパネル13から供給される電力を利用して一定電圧を出力する定電圧装置である。レギュレータ3の出力端子と電池パック7の入出力端子とは抵抗素子6aを介して互いに接続され、レギュレータ3の出力電圧が抵抗素子6aを介して電池パック7に印加される。このレギュレータ3は、電池パック7周辺の温度が70℃未満であれば、温度スイッチ2からの指示で起動し、一定電圧、例えば、4.0Vの電力をレギュレータ4及び電池パック7に供給する。
【0032】
レギュレータ4は、レギュレータ3の出力端子に接続され、レギュレータ3又は電池パック7から供給される電力を利用して一定電圧、例えば、3.0Vをマイコン5へ出力する定電圧装置である。マイコン5は、レギュレータ4から供給される電力を利用して動作する演算処理部であり、ここでは、3.0Vが動作電圧となっている。
【0033】
ADコンバータ6は、抵抗素子6aの両端の電位差が入力され、入力信号をデジタル信号に変換することにより、電位差に応じた検出信号を生成し、マイコン5へ出力する。つまり、抵抗素子6a及びADコンバータ6によって、充放電電流の検出部が構成される。
【0034】
電池パック7は、充電可能な二次電池であり、操作筐体30内に収容されている。電池パック7は、例えば、電池本体7a、サーミスタ7b、電池ケース(図示せず)及び制御回路(図示せず)によって構成される。電池本体7aは、リチウムイオン電池やリチウムポリマー電池などの非水電解質型の二次電池本体であり、電解質中をリチウムイオンが移動することにより充放電が行われる。ここでは、4.0V以上の充電電圧で充電が行われ、満充電時の出力電圧は、4.2Vであるものとする。
【0035】
サーミスタ7bは、温度変化による電気抵抗の変化が大きな抵抗素子からなる熱検知部である。上記制御回路は、電池本体7aに対する過充電や電池本体7aの過放電を防ぐために、電池本体7aに対する入出力を制御する。電池本体7a、サーミスタ7b及び制御回路は、電池ケース内に収容されている。
【0036】
遮断部8は、商用電源用のACアダプタと接続するための接続端子部33と、電池パック7の入出力端子との接続を必要に応じて遮断するためのスイッチ部であり、FET(Field Effect Transistor:電界効果型トランジスタ)などのスイッチングデバイスによって構成される。
【0037】
電池電圧監視部9は、電池パック7の入出力端子に接続され、電池本体7aの出力電圧を検出して検知信号をマイコン5へ出力する電圧検知部である。例えば、出力電圧Vが2.8V以上であるか否かを監視し、出力電圧Vが2.8Vを下回ったことが検知されれば、検知信号が出力される。
【0038】
マイコン5には、ソーラー電圧監視部1や電池電圧監視部9からの検知信号の他に、主電源がオン状態であるか否かの検知信号が入力され、例えば、主電源のオン時に電池本体7aの出力電圧Vが2.8Vを下回れば、過放電が報知される。また、マイコン5は、主電源のオフ時に、ソーラーパネル13の発電状態やソーラーパネル13による電池本体7aの充電状態をサブディスプレイ14上に表示する。例えば、ソーラーパネル13が3.0V以上の電圧を出力していれば、その旨をサブディスプレイ14上に表示する。
【0039】
ソーラーパネル13が発電した電力による電池本体7aの充電時には、レギュレータ3を介して電池本体7aに電力が供給されるとともに、レギュレータ4を介してレギュレータ3からマイコン5に電力が供給される。一方、電池本体7aの放電時には、充電制御部41及び強制放電制御部42に電池本体7aから電力が供給されるとともに、レギュレータ4を介してマイコン5に電力が供給される。また、ACアダプタの接続時には、遮断部8を介して電池本体7a、充電制御部41及び強制放電制御部42にACアダプタから電力が供給される。
【0040】
充電制御部41は、電池パック7の入出力端子に接続され、ACアダプタの接続時に、遮断部8を制御することにより、電池本体7aの充電制御を行うパワーマネージメント部である。
【0041】
強制放電制御部42は、電池パック7の入出力端子及びサーミスタ7bの出力端子に接続され、電池本体7aの出力電圧や操作筐体30内の温度を監視して、負荷デバイスの駆動信号及び表示制御信号を生成する。負荷デバイスとは、比較的に消費電力が大きく、強制放電により電池パックの出力電圧を短時間で低下させるのに好適なデバイスのことである。
【0042】
この強制放電制御部42では、上記負荷デバイスとして、メインディスプレイ12のバックライト、着信報知用のバイブレータ(図示せず)及びLEDインジケータ21が用いられ、電池本体7aから供給される電力を利用してこれらの負荷デバイスを駆動することによって、電池本体7aを強制放電させる。上記バイブレータは、着信などを振動によってユーザに報知する報知手段である。
【0043】
図3は、図2の携帯電話機100の強制放電制御部42の構成例を示したブロック図である。この強制放電制御部42は、電圧検出部51、温度検出部52、強制放電判別部53、放電電流制御部54、強制放電計数部55、劣化状態判別部56及び劣化状態報知部57により構成される。
【0044】
電圧検出部51は、電池本体7aの出力電圧Vを検出し、検出信号を強制放電判別部53へ出力する。温度検出部52は、電池パック7内のサーミスタ7bを利用して電池本体7a周辺の温度Tを検出し、検出信号を強制放電判別部53へ出力する。
【0045】
強制放電判別部53は、電圧検出部51及び温度検出部52からの検出信号に基づいて電池本体7aを強制放電させるか否かを判別し、放電電流制御部54に強制放電を指示する。具体的には、温度Tが温度閾値Tcを越え、かつ、出力電圧Vが電圧閾値Vcを越えた場合に、電池本体7aを強制放電させる。すなわち、電池本体7aの出力電圧Vが一定レベルを越える高電圧状態であり、かつ、電池本体7aが高温状態である場合に、電池本体7aを強制放電させる。
【0046】
例えば、出力電圧Vを0.01V単位で監視し、出力電圧Vが電圧閾値Vc=4.00Vを越え、かつ、温度Tが温度閾値Tc=60℃を越えたことが検知されれば、強制放電させる。
【0047】
放電電流制御部54は、強制放電判別部53からの指示に基づいて強制放電時の放電電流を決定し、負荷デバイスへ駆動信号を出力する。メインディスプレイ12のバックライト、バイブレータ、LEDインジケータ21などの負荷デバイスは、電池本体7aから供給される電力を利用して駆動され、これらの負荷デバイスを選択的に駆動することによって、放電電流を異ならせて強制放電が行われる。
【0048】
強制放電計数部55は、強制放電判別部53による強制放電を計数し、その計数結果を劣化状態判別部56へ出力する。劣化状態判別部56は、強制放電の計数結果に基づいて、電池本体7aの劣化状態を判別し、その判別結果を劣化状態報知部57へ出力する。具体的には、強制放電の回数Nを所定の閾値Ncと比較することにより、電池本体7aの劣化が判別される。強制放電計数部55によって計数された強制放電の回数Nは、例えば、電池パック7の交換によって自動的にリセットされる。
【0049】
劣化状態報知部57は、劣化状態判別部56による判別結果に基づいてメインディスプレイ12の表示制御信号を生成し、ユーザに対し、電池パック7の劣化状態を画面表示によって報知する。例えば、強制放電の回数Nが閾値Nc=100を越えれば、電池本体7aの劣化が著しいことを示すメッセージがメインディスプレイ12上に表示される。
【0050】
電池本体7aの劣化が著しい場合、電池容量が著しく減少していると考えられる。そこで、劣化状態判別部56の判別結果に基づいて、電池本体7aの劣化が著しいと判別された場合に、消費電力の大きなデバイス、例えば、カメラのフラッシュランプやメインディスプレイ12のバックライトの動作を制限させても良い。
【0051】
本実施の形態による放電電流制御部54では、温度検出部52により検出された温度T又は電圧検出部51により検出された出力電圧Vに基づいて、強制放電時の放電電流Iを決定することにより、高温かつ高電圧の状態に起因して生じる電池本体7aの劣化と、高温下で行われる強制放電に起因して生じる電池本体7aの劣化とのバランスをとりながら、強制放電を行わせることを実現する。
【0052】
一般に、リチウムイオン電池の劣化には、高温かつ高電圧の状態に保持されることによって生じる膨張劣化と、高温下での放電によって生じる性能劣化とがある。膨張劣化は、正極付近で電解質が不可逆的な分解反応を起こすことによって生じたガスが電池内に蓄積され、内圧が上昇することによって電池が膨張するという物理的変化を伴う劣化である。これに対して、性能劣化は、電極や電解質が不可逆的な化学反応を起こすことによって生じる劣化である。
【0053】
上記膨張劣化を防止するためには、放電させることによって電池電圧を低下させることが必要である。しかし、高温下で放電させれば、性能劣化を招くことになる。そこで、膨張劣化と性能劣化とのバランスをとりながら強制放電を行わせることが望ましく、放電電流制御部54では、検出された温度T又は出力電圧Vに基づいて強制放電時の放電電流Iを制御している。
【0054】
具体的には、強制放電開始時の出力電圧Vが高いほど放電電流Iを大きくすることにより、出力電圧Vが高い場合には、膨張劣化が進行する前に強制放電によって出力電圧Vを速やかに下げることができる。一方、出力電圧Vが低い場合には、性能劣化が進行するのを抑制しつつ強制放電させることができる。
【0055】
放電電流Iの制御は、負荷デバイスを変更することによって多段階で行われる。具体的には、放電電流Iを大きくする場合、消費電力の大きなデバイス、例えば、バックライトが強制放電のための負荷デバイスとして選択される。一方、放電電流Iを小さくする場合には、消費電力の小さなデバイス、例えば、LEDインジケータ21が負荷デバイスとして選択される。
【0056】
図4のステップS101〜S107は、図2の携帯電話機100における強制放電処理の一例を示したフローチャートである。まず、強制放電判別部53は、電池本体7aの出力電圧Vと、電池本体7a周辺の温度Tの検出値を参照し、温度Tが温度閾値Tcを越え、かつ、出力電圧Vが電圧閾値Vcを越えているか否かを判別する(ステップS101)。
【0057】
このとき、強制放電判別部53は、温度T及び出力電圧Vが閾値を越えていれば、強制放電を放電電流制御部54に指示し、放電電流制御部54が、出力電圧Vの検出値に基づいて放電電流Iを決定する(ステップS102)。
【0058】
そして、放電電流制御部54は、負荷デバイスを選択的に駆動することによって、強制放電が開始される(ステップS103)。負荷デバイスを強制的に駆動することによる強制放電は、出力電圧Vが4.0Vを下回れば、終了する(ステップS104)。一方、温度T又は出力電圧Vのいずれかが閾値を越えていない場合には、この処理を終了する。
【0059】
次に、強制放電計数部55は、強制放電の回数Nをインクリメントし(ステップS105)、劣化状態判別部56は、インクリメント後の回数Nが閾値Ncを越えているか否かを判別する(ステップS106)。
【0060】
このとき、劣化状態報知部57は、回数Nが閾値Ncを越えていれば、電池本体7aの劣化が激しいと判断し、電池本体7aの劣化が一定レベル以上に進行していることをユーザに報知する(ステップS107)。
【0061】
本実施の形態によれば、ソーラーパネル13を用いた電池本体7aの充電時に、深度が深い状態で操作筐体30内が高温になった場合、電池本体7aを強制放電させることにより、当該電池本体7aを保護することができる。また、この様な強制放電を計数することにより、満充電状態における温度環境と、それに伴う強制放電とに起因する電池本体7aの劣化状態を判別することができる。
【0062】
実施の形態2.
実施の形態1では、強制放電の計数結果に基づいて電池本体7aの劣化状態を判別する場合の例について説明した。これに対して、本実施の形態では、強制放電による電池本体7aの劣化深度を求め、この劣化深度の累積値に基づいて劣化状態を判別する場合について説明する。
【0063】
図5は、本発明の実施の形態2による携帯情報端末の要部における一構成例を示したブロック図であり、図2の強制放電制御部42の機能構成の他の例が示されている。この強制放電制御部42は、電圧検出部51、温度検出部52、強制放電判別部53、放電電流制御部54、劣化深度演算部61、劣化深度累積部62、劣化状態判別部63、劣化深度テーブル64及び劣化状態報知部57により構成される。電圧検出部51、温度検出部52、強制放電判別部53及び劣化状態報知部57は、図3中のものと同様の構成である。
【0064】
劣化深度演算部61は、強制放電時に検出された温度T及び出力電圧Vに基づいて、強制放電による電池本体7aの劣化深度αを求め、その演算結果を劣化深度累積部62へ出力する。劣化深度αとは、単位時間当たりの劣化の進行度合を示す評価パラメータである。劣化深度テーブル64は、温度T及び出力電圧Vを劣化深度αに対応付けたデータベースである。
【0065】
劣化深度演算部61では、劣化深度テーブル64に基づいて、劣化深度αを算出する動作が行われる。すなわち、劣化深度テーブル64を参照し、温度T及び出力電圧Vの検出値に対応する劣化深度αを当該劣化深度テーブル64から抽出する動作が行われる。なお、劣化深度テーブル64を用いるのに代えて、所定の数式を用いた計算によって、劣化深度αを算出しても良い。
【0066】
劣化深度累積部62は、劣化深度演算部61によって算出された劣化深度αを累積し、その累積結果を劣化状態判別部63へ出力する。劣化状態判別部63は、劣化深度αの累積値に基づいて、電池本体7aの劣化状態を判別し、その判別結果を劣化状態報知部57へ出力する。具体的には、劣化深度αの累積値Aを所定の閾値Acと比較することにより、電池本体7aの劣化状態が判別される。
【0067】
劣化深度αが、単位時間当たりの劣化の進行度合を示すパラメータであるのに対して、劣化状態とは、過去の劣化経歴を経て被った電池の状態のことである。劣化深度累積部62によって累積された累積値Aは、例えば、電池パック7の交換によって自動的にリセットされる。
【0068】
本実施の形態による放電電流制御部54では、強制放電を繰り返すことによる電池性能の劣化状態に応じて強制放電を行わせるために、劣化深度αの累積値Aに基づいて、強制放電時の放電電流Iが決定される。
【0069】
例えば、劣化深度αの累積値Aから判断される劣化の度合が大きいほど、強制放電時の放電電流Iを小さくすることにより、電池劣化の進行を抑制しつつ強制放電させることができる。
【0070】
図6は、図5の携帯情報端末において用いられる劣化深度テーブル64の一例を示した図である。この劣化深度テーブル64では、温度Tを60℃以上85℃未満の範囲で5つの行ブロックに区分し、また、出力電圧Vを4.0V以上4.2V以下の範囲で5つの列ブロックに区分して、各温度T及び各出力電圧Vがそれぞれ劣化深度αに対応付けられている。
【0071】
同一の行ブロック内では、出力電圧Vが高くなるほど、劣化深度αが大きくなっている。また、同一の列ブロック内では、温度Tが高くなるほど、劣化深度αが大きくなっている。
【0072】
具体的には、劣化深度αとして、1から9までの整数を割り当て、例えば、温度Tが60℃以上65℃未満の行ブロックについて、劣化深度αは、出力電圧Vが4.0V以上4.05V未満の範囲で1、4.05V以上4.1V未満の範囲で2、4.1V以上4.15V未満の範囲で3、4.14V以上4.2V未満の範囲で4、4.2Vで5となっている。
【0073】
また、温度Tが65℃以上70℃未満の行ブロックについて、劣化深度αは、出力電圧Vが4.0V以上4.05V未満の範囲で2、4.05V以上4.1V未満の範囲で3、4.1V以上4.15V未満の範囲で4、4.14V以上4.2V未満の範囲で5、4.2Vで6となっている。
【0074】
また、温度Tが80℃以上85℃未満の行ブロックについては、劣化深度αは、出力電圧Vが4.0V以上4.05V未満の範囲で5、4.05V以上4.1V未満の範囲で6、4.1V以上4.15V未満の範囲で7、4.14V以上4.2V未満の範囲で8、4.2Vで9となっている。劣化深度演算部62では、この様な電池劣化深度テーブル65を参照することによって、劣化深度αが算出される。
【0075】
図7のステップS201〜S208は、図5の携帯情報端末における強制放電処理の一例を示したフローチャートである。まず、強制放電判別部53は、電池本体7aの出力電圧Vと、電池本体7a周辺の温度Tの検出値を参照し、温度Tが温度閾値Tcを越え、かつ、出力電圧Vが電圧閾値Vcを越えているか否かを判別する(ステップS201)。
【0076】
このとき、劣化深度演算部61は、温度T及び出力電圧Vがいずれも閾値を越えていれば、劣化深度テーブル64を参照して、温度T及び出力電圧Vの検出値に対応する劣化深度αを算出する(ステップS202)。
【0077】
放電電流制御部54は、劣化深度αの累積値Aに基づいて放電電流Iを決定する(ステップS203)。そして、放電電流制御部54は、負荷デバイスを選択的に駆動することによって、強制放電が開始される(ステップS204)。負荷デバイスを強制的に駆動することによる強制放電は、出力電圧Vが4.0Vを下回れば、終了する(ステップS205)。一方、温度T又は出力電圧Vのいずれかが閾値を越えていない場合には、この処理を終了する。
【0078】
次に、劣化深度累積部62は、劣化深度αの累積値Aを更新し(ステップS206)、劣化状態判別部63は、更新後の累積値Aが閾値Acを越えているか否かを判別する(ステップS207)。
【0079】
このとき、劣化状態報知部57は、累積値Aが閾値Acを越えていれば、電池本体7aの劣化が激しいと判断し、電池本体7aの劣化が一定レベル以上に進行していることをユーザに報知する(ステップS208)。
【0080】
本実施の形態によれば、強制放電による電池本体7aの劣化深度αを求め、この劣化深度αを累積することにより、満充電状態における温度環境と、それに伴う強制放電とに起因する電池本体7aの劣化状態を正確に判別することができる。
【0081】
なお、実施の形態1及び2では、強制放電の回数Nや劣化深度αの累積値Aに基づいて劣化状態を判別する場合の例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、ACアダプタから供給される電力を利用して充電し、端末を操作することで放電させるという充放電サイクルを計数し、その計数結果と、劣化深度αの累積値Aとに基づいて、劣化状態を総合的に判断しても良い。
【0082】
図8は、充放電サイクル数による二次電池の容量劣化率の一例を示した図である。リチウムイオン電池の場合、出力電圧Vが同一であれば、充放電のサイクル数が大きいほど、容量劣化率は増大する。また、充放電サイクル数が同一であれば、出力電圧Vが大きいほど、容量劣化率は増大する。
【0083】
具体的には、温度T=60℃、出力電圧V=4.0Vの場合、充放電サイクル数が100のときに容量劣化率は6%であるのに対して、充放電サイクル数が500のときには、容量劣化率は17%、充放電サイクル数が1000のときには、容量劣化率は18%となっている。
【0084】
また、出力電圧V=4.1Vの場合には、充放電サイクル数が100のときに容量劣化率は7%であるのに対して、充放電サイクル数が500のときには、容量劣化率は19%、充放電サイクル数が1000のときには、容量劣化率は29%となっている。また、出力電圧V=4.2Vの場合には、充放電サイクル数が100のときに容量劣化率は7%であるのに対して、充放電サイクル数が500のときには、容量劣化率は26%、充放電サイクル数が1000のときには、容量劣化率は80%となっている。
【0085】
従って、充放電サイクル数を加味して劣化状態を判断することによって、二次電池の劣化をより正確に判別することができる。
【0086】
実施の形態3.
実施の形態2では、電池本体7aの出力電圧Vと電池本体7a周辺の温度Tとに基づいて強制放電による電池本体7aの劣化深度αを算出する場合の例について説明した。これに対して、本実施の形態では、出力電圧V、温度T及び放電電流Iに基づいて劣化深度αを求める場合について説明する。
【0087】
図9は、本発明の実施の形態3による携帯情報端末の要部における一構成例を示したブロック図であり、図5の強制放電制御部42の機能構成の他の例が示されている。この強制放電制御部42では、劣化深度演算部61が、強制放電時の放電電流Iと、出力電圧V及び温度Tとの3つのパラメータに基づいて劣化深度αを算出する。
【0088】
この様に構成することにより、電池本体7aの劣化状態をより正確に判別することができる。なお、出力電圧V、温度T及び放電電流Iの3つのパラメータのうち、1以上の任意のパラメータで劣化深度αを求めても良い。例えば、劣化深度αを放電電流Iのみで算出し、或いは、出力電圧Vと放電電流Iとで算出し、或いは、温度Tと放電電流Iとで算出することが考えられる。
【符号の説明】
【0089】
1 ソーラー電圧監視部
2 温度スイッチ
3,4 レギュレータ
5 マイコン
6 ADコンバータ
7 電池パック
7a 電池本体
7b サーミスタ
8 遮断部
9 電池電圧監視部
10 表示筐体
11 受話用レシーバ
12 メインディスプレイ
13 ソーラーパネル
14 サブディスプレイ
20 ヒンジ部
21 LEDインジケータ
30 操作筐体
31 操作キー
32 送話用マイクロホン
33 接続端子部
41 充電制御部
42 強制放電制御部
51 電圧検出部
52 温度検出部
53 強制放電判別部
54 放電電流制御部
55 強制放電計数部
56 劣化状態判別部
57 劣化状態報知部
61 劣化深度演算部
62 劣化深度累積部
63 劣化状態判別部
64 劣化深度テーブル
100 携帯電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池を充電するためのソーラーパネルと、
筐体内の温度を検出する温度検出手段と、
上記二次電池の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
上記温度が温度閾値を越え、かつ、上記出力電圧が電圧閾値を越えた場合に、上記二次電池を強制放電させる強制放電手段と、
強制放電を計数する強制放電計数手段と、
上記強制放電の計数結果に基づいて、上記二次電池の劣化状態を判別する電池劣化判別手段とを備えたことを特徴とする携帯情報端末。
【請求項2】
上記電池劣化判別手段は、上記強制放電の回数を閾値と比較することにより、上記二次電池の劣化を判別することを特徴とする請求項1に記載の携帯情報端末。
【請求項3】
二次電池を充電するためのソーラーパネルと、
筐体内の温度を検出する温度検出手段と、
上記二次電池の出力電圧を検出する電圧検出手段と、
上記温度が温度閾値を越え、かつ、上記出力電圧が電圧閾値を越えた場合に、上記二次電池を強制放電させる強制放電手段と、
検出された上記温度及び上記出力電圧に基づいて、強制放電による上記二次電池の劣化深度を求める劣化深度演算手段と、
上記劣化深度を累積する劣化深度累積手段と、
上記劣化深度の累積値に基づいて、上記二次電池の劣化状態を判別する電池劣化判別手段とを備えたことを特徴とする携帯情報端末。
【請求項4】
上記温度及び上記出力電圧を上記劣化深度に対応付けた劣化深度テーブルを備え、
上記劣化深度演算手段は、上記劣化深度テーブルに基づいて劣化深度を算出することを特徴とする請求項3に記載の携帯情報端末。
【請求項5】
上記強制放電手段は、上記累積値に基づいて、強制放電時の放電電流を決定することを特徴とする請求項3に記載の携帯情報端末。
【請求項6】
上記強制放電手段は、検出された上記温度又は上記出力電圧に基づいて、強制放電時の放電電流を決定することを特徴とする請求項1又は3に記載の携帯情報端末。
【請求項7】
上記強制放電手段は、ディスプレイのバックライト及び着信報知用のバイブレータを含む2以上のデバイスを選択的に駆動することによって、上記放電電流を異ならせることを特徴とする請求項6に記載の携帯情報端末。
【請求項8】
上記電池劣化判別手段による判別結果に基づいて、ユーザに対し、電池劣化を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1又は3に記載の携帯情報端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−61391(P2011−61391A)
【公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−207562(P2009−207562)
【出願日】平成21年9月8日(2009.9.8)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】