説明

携帯機器のユーザインターフェースを離れた場所から構成する方法

携帯電子機器のユーザインターフェースを構成する方法が提供される。ユーザがデザインしたユーザインターフェースを、リモートサーバの認証ツールを使用して作成し、そして保存する。ユーザがデザインしたユーザインターフェースを保存したリモートサーバファイルにアクセスする。カスタマイズされたインターフェースを選択し、そして機器にダウンロードする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、「携帯機器のユーザインターフェースを離れた場所から構成する方法」と題する2007年5月3日出願の米国仮特許出願第60/915,735号(整理番号3DLP204PRV)の開示の優先権及び利益を主張するものであり、当該仮特許出願の明細は本明細書において参照されることにより、本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明はユーザインターフェースに関する。更に詳細には、本発明は、携帯機器のユーザインターフェースを構成する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
携帯電話機及び他の携帯メディア機器のユーザに対しては多くの場合、機器のユーザが利用することができる一連の機能が提供される。これらの携帯機器は多くの場合、ユーザに、機器で利用することができる種々の設定及びアプリケーションを知らせるために使用されるLCD画面のような表示画面を有する。アイコンは多くの場合、ユーザが携帯機器設定、ツール、及びデータソースを辿り易くするために使用される。残念なことに、ほとんどのユーザは特定の時点においては、機器の設定、ツール、及び他の機能のうちのほんの一部しか操作したくないと考える。多くの場合、これらの機能は、ユーザが幾つかの高位の視覚的階層を辿った後にしか利用することができない。すなわち、ユーザが欲しいと思うこれらの機能に容易にたどり着くことができず、そしてこれらの機能は表示画面の或る階層に隠れている場合が多い。例えば、これらの機能は非常に多くの不所望の機能/アイコンで隠れてしまっているので、見付け出すことが難しい。残念なことに、ほとんどの携帯電子機器はユーザにとっては、ユーザインターフェースを当該ユーザの意のままに再構成するためのフレキシビリティが極めて低い。
望まれるのは、ユーザによる所望のユーザインターフェースの作成を可能にする改良型方法である。
【発明の概要】
【0004】
前述の改良型方法を達成するために、本発明は、携帯電子機器のユーザインターフェースをリモートサーバから構成する方法を提供する。
一つの実施形態によれば、携帯電子機器のユーザインターフェースを構成する方法が提供される。リモートサーバにアクセスする。リモートサーバは、アクセス可能な認証ツールを含むウェブページとすることができる。リモートサーバファイルが対話型指示を出して、携帯機器のユーザインターフェースがデザインされる。ウェブページで利用できるツールにアクセスすることにより、ユーザはユーザインターフェースのデザインをカスタマイズする。デザインをカスタマイズするステップは少なくとも、少なくとも一つのアイコンを選択するステップと、そして表示画面の1つの階層におけるアイコンの出現位置を選択するステップを含む。好適には、カスタマイズしたデザインは、ユーザテンプレートに割り当てられる。テンプレートはリモートサーバに保存される。機器は保存ファイルにインターネットを介してアクセスし、そして当該機器のユーザインターフェース構成を更新する。
【0005】
別の実施形態によれば、携帯電子機器のユーザインターフェースを構成する方法は、携帯機器を使用して、固有の携帯電子機器に既にカスタマイズされている少なくとも一つのユーザインターフェーステンプレートを含むリモートサーバと通信するステップを含む。ユーザインターフェーステンプレートは、少なくとも一つのユーザインターフェーステンプレートを有するグループから選択される。選択されたユーザインターフェーステンプレートを携帯機器にダウンロードし、ダウンロードの後に、携帯機器のユーザインターフェースが、選択されたユーザインターフェーステンプレートに対応し、かつカスタマイズされたデザインに従って構成される。
本発明のこれらの特徴及び利点、及び他の特徴及び利点は、図面を参照しながら以下に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、本発明の一つの実施形態によるユーザインターフェースを構成する方法を示すフロー図である。
【図2】図2は、本発明の一つの実施形態に従って利用することができる例示的なユーザインターフェース表示オプションを示す説明図である。
【図3】図3は、本発明の一つの実施形態による携帯機器のユーザインターフェースを変更するシステムを示す説明図である。
【図4】図4は、本発明の一つの実施形態による携帯機器のユーザインターフェースオプションを示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、本発明の好適な実施形態を詳細に参照することとする。好適な実施形態の例は添付の図面に示される。本発明についての説明をこれらの好適な実施形態に関連付けながら行なうが、本発明をこのような好適な実施形態に制限するために行なうのではないことを理解されたい。そうではなく、代替物、変形物、及び等価物が添付の請求項により規定される本発明の思想及び範囲に含まれるものとして包含するものであることを理解されたい。以下の記述では、多くの特定の詳細を提示して、本発明に対する完全な理解を可能にしている。本発明は、これらの特定の詳細の或る部分、または全てを用いることなく実施することができる。他の例では、公知の機構を詳細に説明しないようにして、本発明が不明瞭にならないようにしている。
【0008】
本明細書においては、種々の図面全体を通じて、同様の参照番号は同様の構成要素を指すことに留意されたい。本明細書において示され、かつ説明される種々の図面は、本発明の種々の特徴を示すために使用される。特定の特徴が別の図面ではなく1つの図面に表示される範囲で、他の形態で示される場合を除き、または構造が本質的に邪魔になって、特徴を取り込むことができない場合を除き、これらの特徴は、他の図に表現される複数の実施形態に、これらの実施形態があたかもこれらの図に完全に示されているが如き態様で含まれるように適合させることができることを理解されたい。特に断らない限り、これらの図面は必ずしも寸法通りではない。これらの図面に提示される寸法は決して、本発明の範囲に対する制限を意図したものではなく、単なる例示に過ぎない。
【0009】
ユーザインターフェースの多くの特徴が製造業において考案され、そして構成されて、機器を広く用いることができるようになっている。残念なことに、ユーザは現時点では、携帯電子機器のユーザインターフェースをデザインする、または構成するということができない。すなわち、携帯電話機(MP)またはCreative ZenまたはiPODのような携帯メディア機器に関する構成変更は、幾つかの基本オプションを除いて、すなわち事前定義機能の追加または削除を除いて、ユーザが利用するということができない。
【0010】
説明を先に進めると、携帯電話機及びパーソナルデジタルエンタテイメント(PDE)機器には、USB−OTG、WiFi、Wimax、3G(第3世代携帯電話ネットワーク)のようなWAN(広域ネットワーク)、HSDPA(高速ダウンリンクパケットアクセス)などのような高い接続性、及びGPS、DVB−Hのような技術が取り入れられているので、事前設定メニューはユーザには適さない可能性がある。これらの機器をPCから構成する操作も、PCがPCに搭載されるアプリケーションを有する必要があるので制限される。
【0011】
本発明は、幾つかの実施形態において、この問題に対する解決策を提供する。リモートサーバに対応する所定のURLへの通信リンクを使用することにより、ユーザは当該ユーザのMP/PDEインターフェース、及びウェブの個人化されたページのプロパティを構成する。これは、ウェブインターフェースを有するいずれの機器を使用しても行なうことができる。従って、保存されたコンフィグレーションに機器がアクセスすることができる。例えば、機器を更新するための通信リンクは、1つの実施形態では携帯電話機(MP)を、またはパーソナルデジタルエンタテイメント機器(PDE)をインターネットに接続することにより確立される。機器は接続を、ルータを介して直接的に、またはPCを介して間接的に行なうことができる。好適には、MP/PDE機器は、当該機器が所定のユニフォームリソースロケータ(URL)との接続を自動的に行なうように構成される。この所定のURLは1つの実施形態では、工場において、またはシステムインテグレータ(SI)、または再販売業者、或いは技術コンサルタントによって事前に設定される。MP/PDEは、URLとの接続を行なうための固有のIDを有する。接続されると、PDEによって、ユーザは彼/彼女自身のページに誘導される。
【0012】
本発明による実施形態は、ユーザインターフェースを構成して、ユーザに対して携帯情報端末(PDA)、携帯電話機、またはパーソナルデジタルエンタテイメント機器(PDE)のような携帯電子機器に提示する方法及びシステムを提供する。好適には、これらのユーザインターフェースは、リモートサーバを使用して構成される。1つの実施形態によれば、携帯電子機器のユーザインターフェースを構成する方法が提供される。リモートサーバがアクセスされる。リモートサーバは、アクセス可能な認証ツールを含むウェブページとすることができる。リモートサーバファイルが対話型指示を出して、携帯機器ユーザインターフェースがデザインされる。ウェブページで利用できるツールにアクセスすることにより、ユーザはユーザインターフェースのデザインをカスタマイズする。
【0013】
本発明は、全ての形態のユーザインターフェースに、制限を受けることなく、使用することができるようになっている。携帯機器のユーザインターフェースは、非常に多くの方法で定義することができる。例えば、ユーザインターフェースは、1つ以上のユーザインターフェース定義ファイル内で定義することができる。これらのファイルによって、機器が持つ外観及び操作感を主として保持する。ユーザインターフェースの外観及び操作感を決定するこれらのファイルは、リモートサーバの認証ツールを使用して構成されることが好ましく、カスタマイズされるUIの機能は、リモートサーバ側で実施されるシミュレーションを使用して検証され、そしてカスタマイズされるUIに対応するコンフィグレーションまたはテンプレートは機器に、当該機器とウェブサイト(すなわち、リモートサーバ)との間の通信リンクを介してダウンロードされる。
【0014】
ユーザインターフェースを構築するソフトウェアは、アプリケーションごとに複雑さが変化する。本発明の範囲には、全ての形態のユーザインターフェースが、制限を受けることなく包含されるべきである。ユーザインターフェース定義ファイルの以下の例は、定義の1つのタイプを単に例示するために提示しているに過ぎず、制限的な意味で提示しているのではない。
ユーザインターフェース定義ファイルのサイズは変えることができる。例えば、携帯型メディアプレーヤ(PMP)のユーザインターフェース定義ファイルは、多くの画面、ポップアップメニュー、ビューなどが定義されるので極めて大規模になる可能性がある。
【0015】
幾つかのアプリケーションでは、ユーザインターフェースは、ウィジェット(widgets)と表記される一連のグラフィカル要素として定義される。ウィジェットは、画面空間を占有するユーザインターフェース構成要素である。これらの構成要素は、ボックス、テキスト、フォント、色、テーブル、アイコン、写真などのような種々のタイプとすることができる。ユーザインターフェース構成要素は通常、2つの部分を持つ:すなわち、一連のプロパティ及び一連のビヘイビアーを持ち、例えば当該構成要素が、ユーザによる機器のボタンの押下のようなイベントにどのように応答するかの特性を持つ。1つのウィジェットに対応する例示的なプロパティは、当該ウィジェットの位置、サイズ、及び視認性を含む。
ユーザインターフェースを構成する画面は、視覚的階層の一部を形成し、この場合、ウィジェットは他のウィジェットなどを含む。階層は2つの重要な体系的役割を果たす:階層は、描画順を決定し、そしてウィジェットから見たイベント(キー押下)の順番を決定する。
【0016】
テーブルウィジェットは、ユーザがブラウズ及び選択するスクロール可能データの1次元または2次元テーブルを提示する。テーブルウィジェットはメニューアイテムリストを保持し、そしてスライダウィジェットはスクロールバーを、テーブルに必要である場合に保持する。表示対象コンテンツは、固定アイテムリストのようなデータソースにより供給される。入力機能が非常に少ない(ボタンだけが付いていて、マウスまたはタッチスクリーンが無い)機器の共通ユーザインターフェースパラダイムでは、ユーザに対してテキスト及び/又はアイコンの1次元または2次元リストを提示して、ユーザがこれらのテキスト及び/又はアイコンをなぞるようにする。リストを必要に応じて垂直方向にスクロールし、そしてアクションが非ナビゲーションキーを押下することにより行なわれる。
【0017】
ウィジェットの他の例としてアイコンウィジェットを挙げることができ、アイコンウィジェットで画像(例えば、jpgファイルの)を、ウィジェットで定義される矩形領域内に表示する。画像は矩形領域内に配置することができる。テキストウィジェットで、1行のテキストをウィジェットで定義される矩形領域内に表示する。スライダウィジェットで、リニアスライダまたはスクロールバーを表示し、この場合、スライダは背景画像の上を移動して物理スライダコントロールをエミュレートする。スライダを使用して更に、位置を表示アイテムのテーブル内に表示する;グラフィックイコライザ、ボリュームなどのスライダコントロールをエミュレートする;そしてプログレスインジケータとして、場合によっては、歌がどの辺まで進んで再生されたかを表示することができる。
【0018】
ユーザがユーザインターフェースを、リモートサーバを使用してカスタマイズする操作では、アイコンの選択、及びこれらのアイコンと表示される視覚的階層との関連付け、すなわちウィジェットまたはアイコンと表示画面シーケンスの特定の表示画面との関連付けが行なわれると考えられるが、本発明はこのような操作に制限されない。他の機能をユーザインターフェース内で、リモートサーバのツールを使用して定義することができる。例えば、第1画面において、メニューアイテムを選択することにより、当該選択に対応する別の画面を生成することができる。多数の視覚効果を利用して、1つの画面から、より興味のある別の画面への移行を行なうことができる。これらの効果は非常に多く、そして:none、dissolve(ディゾルブ)、及びslide down(スライドダウン)を含むことができる。1つの実施形態では、これらのような視覚効果は、ユーザがリモートサーバで選択することができる。実際、ユーザがリモートサーバ及び当該サーバのツールを利用して選択する、または決定することができるユーザインターフェースデザインの効果に関する制限はない。
【0019】
図1は、本発明の一つの実施形態によるユーザインターフェースを構成する方法を示すフロー図である。当該方法は操作100から始まる。操作102では、ユーザはまず、当該ユーザが機器の外観をどのようにしたいかについて、ウェブのツールを使用して定義する。好適には、ユーザによる選択では、一連の所定アイコンを使用する。例えば、携帯電話機を構成する場合、利用可能なこれらの所定アイコンのうちの幾つかのアイコンは、写真フォルダ、電話帳、電話帳サブディレクトリ、着信音量などを含むことができる。
【0020】
ウェブサイトでは、ユーザは機器ユーザインターフェースの外観及び操作感を定義し、好ましくはこの定義において、一つの実施形態では、少なくとも所定アイコンを選択して所望の機能をシミュレートする。携帯電子機器のユーザインターフェースは多くの場合、LCD表示画面を含み、そしてメニュー及び他のオプションをユーザに一連の表示画面を利用して提示する。すなわち、ユーザインターフェースは多くの場合、視覚的階層を含む。ユーザは視覚的階層を、ウェブサイトツールを使用してカスタマイズし、そして次に、保存したユーザインターフェース定義ファイル、または他のコンフィグレーションファイルまたはテンプレートに、機器とリモートサーバウェブサイトとの間の通信リンクを使用することによりアクセスする(更新のために)。このようにして、機器のユーザインターフェースが更新される。
【0021】
次に、操作104では、ユーザは、GUIの機能を、定義されたアイコンでシミュレートする。どのアイコンがどの表示画面に現われる、そして/または現われないかを決定することにより、カスタマイズされたUI表現を定義し、そしてシミュレートすることができる。
ユーザは操作106において、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)が、ユーザ−デザイナが意図した通りに動作するかどうかを判断する。シミュレーションが成功しない場合、すなわちユーザが、GUIに関してシミュレートされた機能を当該ユーザが好まないと判断する場合、プロセスフローは操作104に戻り、この操作104において、ユーザは選択アイコンを操作してGUIの視覚効果を変更する。プロセスフローを戻して、別の所定アイコンを選択する、またはユーザが既に選択しているアイコン群のうちの幾つかのアイコンを削除することもできる。
【0022】
ユーザが操作106において、機器ユーザインターフェースが所望通りに動作し、そして表示すると判断する場合、ユーザにより設計されたコンフィグレーションをウェブサイトに保存する。ユーザのみが、ユーザがカスタマイズしたデザインにアクセスすることが好ましく、従ってカスタマイズされたデザインへのアクセスは、ユーザID、パスワード、または関連技術分野の当業者によく知られているいずれかの他の適切な手段により制限することができる。ウェブサイトは、ユーザがコンフィグレーションを1つだけ保存することができるように設定することができる。更に好ましくは、ユーザは複数のコンフィグレーションまたはテンプレートを保存することができるようになっている。例えば、携帯電子機器が携帯電話機である場合、ユーザは、幾つかのテンプレートを異なる使用に供するために定義したいと考える可能性がある。当該ユーザは休暇テンプレートを有することができ、この場合、ユーザインターフェースにおける主要アクセスは、休暇先でのレストラン、ホテル、及びアクションに対応して設定される。第2テンプレートを「出張A」に対応して設けることができ、第2テンプレートは、出張Aの必要品、及び連絡先に関してカスタマイズされたアイコン及び他のインターフェース機能の選択、位置決め、及び順番付けを含む。通常取引におけるユーザインターフェース機能及び優先度を定義する第3テンプレート、及び交際上の使用にカスタマイズされた第4テンプレートを設けることができる。
上に述べたように、ユーザインターフェースのコンフィグレーションは、保存されたユーザインターフェース定義ファイルから生成することができる。プロセスフローは操作108に進み、この操作108では、機器をウェブサイトに接続する。
【0023】
操作108では、ユーザは機器を、コンフィグレーションまたはテンプレート(群)が保存されるウェブサイトに接続する。携帯機器と、カスタマイズされたコンフィグレーションまたはテンプレートが格納されているウェブサイトとの間の通信リンクはいずれかの適切なリンクとすることができる。すなわち、機器はPCを介してインターネットと間接的に通信することができる、または更に好ましくは、例えばWiFi接続を使用することにより、または携帯電話機の場合は無線3Gデータ接続を使用することにより直接通信することができる。携帯機器は好ましくは、ツールを設置したウェブサイトに対応するURLで構成される。URLへの自動アクセスを行なう機器のこのコンフィグレーションは、製品開発プロセスのどの時点でも、例えば製造業者またはシステムインテグレータ、または再販売業者、或いは技術コンサルタントによって設定することができる。更に言えば、URLは、消費者への販売後においても、例えばファームウェア更新に際して、または無関係な第3当事者のオプションとして設定することができる。
【0024】
次に、操作110では、機器をウェブサイトで更新する。コンフィグレーションが1つしか保存されない場合、ウェブサイト及び機器は、ウェブサイトに機器がアクセスすると更新が自動的に行われるように構成することができる。別の構成として、複数のコンフィグレーションまたはテンプレートがウェブサイトに保存される場合、ユーザに催促して、入力選択をこれらの複数の要素の中から行なわせることができる。
操作112では、機器の更新が完了し、そしてカスタム定義したGUIが機器上で動作する。当該方法は操作114で終了する。
【0025】
一つの実施形態では、ユーザインターフェーステンプレートの選択においては更に、使用時の携帯機器のユーザインターフェースの表示画面に現れる関連データを収集し、そして提示する。非制限的な例として、旅行している場合、ユーザは地理的位置によってカスタマイズされたユーザインターフェーステンプレートを選択したいと考える可能性がある。例えば、ユーザは、「ロンドン」テンプレートを選択し、更にそれによって、携帯機器の画面の中心に現れる「電話帳」アイコンに関連して現れるロンドン業務用連絡先の専用リストを選択する可能性がある。
【0026】
別の実施形態では、携帯機器及びシステムは、「出張」テンプレートのような、ユーザによりカスタマイズされるUIテンプレート群のうちの少なくとも1つのテンプレートの自動更新を可能にするように構成される。本方法によれば、携帯機器は、例えば携帯電話機の場合には、当該機器の地球上の位置を、GPS座標または或る携帯電話ネットワーク識別情報を利用して自動的に判断する。一旦、携帯機器が、当該機器が直近の場所から事前選択距離に位置する場所に移動したと判断すると、クエリーを出して、新規場所に対応するユーザテンプレートが保存ユーザインターフェーステンプレート群に含まれているかどうかを判断する。含まれている場合、新規テンプレートを、好ましくはサーバから読み出し、そして新たに、機器の自律型ストレージ装置に保存する。
【0027】
更に別の実施形態では、携帯機器は、UI表示画面に提示される関連データの更新を可能にするように構成することができる。例えば、ユーザがUIテンプレートを選択した後、携帯機器は、保存データに自動的にアクセスして、アイコンに関連するリストを収集するように構成することができる。例えば、出張テンプレートは、リモートサーバから上位20店のレストランリストを自動的に(ユーザがこのモードを起動している場合に)ダウンロードして、「出張」テンプレートの左上に現れるレストランアイコンに関連付けることができ、上位20店のリストは携帯機器の位置と整合していることが好ましく、位置情報は、機器によって自動的に提供されることが好ましい。関連技術分野の当業者であれば、携帯機器の現在位置を、例えばGPS(全地球測位システム)受信機の使用を含む手段を利用して特定する方法については詳しいので、全ての詳細をここに提示するということはしない。
【0028】
ユーザが選択したテンプレートを満たすための同じ自動更新は、「宿泊リスト」(汎用ホテルリストまたはユーザがカスタマイズしたお薦めホテル)のような、出張者に必要な普通の物に対して適用することができる。好適な実施形態では、自動更新ではリモートサーバにアクセスする必要はないが、その代わり、自動更新を、自律的に保存した連絡先、レストラン、宿泊先、娯楽などに対する選択手段として使用することができる。勿論、別の実施形態では、連絡先、レストラン、宿泊先、娯楽などのような関連する旅行者情報は、携帯機器によって、ユーザインターフェーステンプレートが作成され、そして保存されるリモートサーバから取得される。
【0029】
この実施形態の使用を説明するための非制限的な例として、旅行者が都市を変え、例えばニューヨークからロンドンに飛行機で移動し、そして旅行者が「出張」テンプレートを事前に選択していると、表示されるアイコンに関連するコンテンツは、機器が新しい位置を検出したときに変化する。更に、旅行者がロンドンから搭乗して別の場所に、例えば休暇でタイに移動する場合、当該旅行者は機器を使用して、リモートサーバから、例えば旅行者サイト用の大きなアイコンを含んだ異なるUI表現を含む「休養旅行」テンプレートにアクセスする。
【0030】
勿論、本発明の範囲には、固有の携帯機器にカスタマイズされた固有のユーザインターフェースをユーザ以外の人が作成する状況も含まれる。例えば、ユーザのアシスタントまたは同僚が、固有のユーザインターフェーステンプレートをユーザの代わりに作成し、そして当該テンプレートをリモートサーバに読み込んで、または保存して、当該テンプレートにユーザがアクセスすることができるようにする。このようにして、突然旅行することになった状況に対して、遠く離れた場所からアクセスすることによって対応することができる。例えば、出張命令がぎりぎりの段階で、新しい出張先に対応する専用ユーザインターフェースを作成する時間がない状態でユーザに出される可能性がある。この場合、同僚が新規に作成されたユーザインターフェーステンプレートを、例えばユーザが遠距離の空の旅に出ている等旅行している場合に読み込む、または保存することができる。ユーザが飛行機から降りるときに、当該ユーザはその時点で、新たに作成された、または保存されたUIにリモートサーバからアクセスすることができる。固有の携帯機器に対応するリモートサーバへのアクセスは、携帯機器に関連する固有IDによって可能になることが好ましい。
【0031】
図2Aは、図3Aに示すような携帯電話機のディスプレイ302に適用することができるような例示的なユーザインターフェース表示画面200,210,及び220を示している。ユーザインターフェースを、説明した方法で構成することにより、ユーザは、一つ以上のテンプレートを指定して、個人化されたウェブサイトに保存することにより携帯電話機を更新することができる。例えば、図2Aは、画面200のテーブルタイプのメインメニューを示しており、この画面では、複数のテキストエントリ202が表示され、そして他のエントリに対する視覚的なアクセスがスライダ204によって可能になる。本発明によれば、ユーザは複数のテンプレートをリモートサーバ上で構成することができるので、携帯電話機ユーザインターフェースを飛行機の中で、機器からインターネット及びリモートサーバへの接続を利用して再構成することができる。非制限的な例として、第1画面またはメイン画面210は、ユーザが出張時に使用するために選択することができる。このメイン画面は、出張時に容易に使用される機能/操作を表わす、カレンダー216、レストラン218、目覚まし時計212、及び出張先での連絡先214のようなアイコンを含む。別の構成として、「休暇」ユーザインターフェースコンフィグレーションはメイン画面220を含むことができ、このメイン画面は、休暇先でのレストラン224(電話番号)、保存音楽226、及び所定の職業別電話帳222に対する迅速なアクセスを可能にするアイコンを含む。このようにして、ユーザはどの時点でも、目的地の空港に到着したときでも保存テンプレートまたはユーザインターフェース定義ファイルにアクセスすることができる。好適な実施形態では、テンプレートにはインターネット経由でアクセスすることができる。別の構成として、そして機器の記憶容量によって或る程度変わるが、テンプレートを機器に自律的に保存することができる。図2Bは、図3に示すプレーヤ310のような携帯型メディアプレーヤのディスプレイ312に適用することができるような例示的なユーザインターフェース表示画面230及び240を示している。第1ユーザは、音楽232にメイン画面からアクセスし、そして音声234を記録する(例えば、週末に使用するために)という選択を行なうのに対し、仕事中は、メイン画面240に現れる、FMラジオ248、オフィス機能246、映像244、及び音楽242のような異なる機能の選択を行なうことができる。これらの表示画面は、例示のためにのみ提示しているのであり、制限的な意味で提示しているのではない。更に、ユーザインターフェースの全ての特徴要素はこのようにして変更することができ、これらの特徴要素として、これらには制限されないが、順番に現れる表示画面の数だけでなく、メイン(または、第1)画面に続く複数の表示画面の各表示画面に表示される特徴要素を挙げることができる。
【0032】
図3に示すように、携帯型メディアプレーヤ310は、テンプレートをインターネット322を介して保存するリモートサーバ320にアクセスすることにより、例えば無線ハブ318との無線接続316を行なってアクセスすることにより、ユーザインターフェースを更新するように構成される。一つの実施形態では、メディアプレーヤ310または他の携帯機器300(無線電話のような)は、「クイック接続」ボタン304または314をそれぞれ含み、このボタンによって、ボタン作動時に、複数のテンプレート(ユーザインターフェース定義ファイル)を格納する保存場所に自動的に接続され、これらのテンプレートをユーザが選択し、表示されるユーザインターフェースをそれぞれの表示画面(302,312)を使用して携帯機器上で更新する。
【0033】
図4は、本発明の一つの実施形態による携帯機器のユーザインターフェースオプションを示す説明図である。一旦、好ましくはいずれかのインターネット対応機器(例えば、PC)が、リモートサーバ320にアクセスすると、リモートサーバに付属する認証ツールを起動することができる。画面402は、ユーザに提示される例示的な認証ツール画面を示している。例えば、ユーザは、幾つかのUIコンフィグレーションオプション403の中から選択を行なうことができ、これらのオプションは、少なくともNEW UIテンプレートの作成、及び保存されたUIテンプレート群の中からの選択を含む。認証ツールを、いずれのインターネット対応機器からもアクセスすることができるようにする一つの利点はフレキシビリティである。すなわち、ユーザは携帯機器の小型画面に制約されることがなく、リモートサーバのUI認証ツールと相互作用する際のPC(または、他の機器)の大型画面機能だけでなく、コンピュータマウスのような選択ツールの利便性を利用することができる。認証ツールは、ユーザが作成したUIのシミュレーションをユーザによって実行することができるように構成されることが好ましい。好ましくは、このシミュレーションによって、ユーザインターフェースが、例えばリモートサーバ及び当該サーバの認証ツールにアクセスした機器の表示画面で動作状態になることを実証することができる。
【0034】
図4の表示画面410は、見本としての認証ツールの中の見本としての表示画面、すなわちユーザが新規のユーザインターフェーステンプレートを作成する際に利用することができるメニューオプションの例を示している。好ましくはユーザが利用することができるオプション411は(これらには制限されないが)、携帯機器UIの背景(壁紙)の選択、アイコンの選択、アクションの選択、及び提案されるUIテンプレートデザインのシミュレーションの実行を含むことができる。ユーザによる当該ユーザの携帯機器のUIデザインの作成を可能にする一つの利点は、当該ユーザが携帯機器の応答の仕方を制御することができる、すなわちアイコン等の例えばアイテムの選択等のユーザアクションに応答して携帯機器が動作する態様を当該ユーザがどのようにして決定することができるかを制御することができることである。通常、プロセスの第1ステップでは、アイコンを選択し、そして対応するアクションを選択する。例えば(非制限的な例として)、アイコンに関連付けることができるアクションは、歌の再生、レストラン及びホテルのような選択データリストの表示、またはナビゲーション機能の提供を含む。アイコンまたは他のメニューアイテムの選択に関連付けることができるアクションは、アイコン及びメニューを含むこともできる第2表示画面の表示である。
【0035】
一旦、ユーザインターフェースを作成すると、ユーザはユーザインターフェーステンプレートファイルを、リモートロケーションに、第2のリモートロケーションに、または自律的に保存することができる。自律的に保存するために使用されるロケーションとして、好ましくは携帯機器を挙げることができるが、他の実施形態では、ユーザが利用することができるPCのハードドライブのような第2のローカルロケーションを挙げることができる。UIテンプレートファイルのリモートストレージロケーション及びローカルストレージロケーションのこれらの例は、例示として提示しているに過ぎず、本発明の範囲を制限するために提示しているのではない。
【0036】
これまでに説明したように、ユーザが作成するUIは、少なくとも地理的位置別に選択できるように、更に好ましくは、位置及び時間別に選択できるように構成されることが好ましい。例えば、関連技術分野の当業者であれば認識していることであるが、ユーザ位置は、WiFi三角測量法または携帯電話(すなわち、無線電話)の三角測量法によって判断する、または近似することができる。空間(位置)パラメータまたは時間パラメータのいずれかを使用して、ユーザインターフェースは、例えばユーザが朝食時にカリフォルニア州ベニスの近傍をドライブしているときに、カリフォルニア州のベニスの「朝食」レストラン、そして今度は新たに、ユーザが当日の後の時点で、カリフォルニア州ベンチューラをドライブで通り過ぎているときに、ベンチューラの「夕食」レストランを表示するように高性能に構成することができる。従って、ユーザインターフェースは、選択したアイコン、順番に提示される表示画面に関連して構成するだけでなく、上に説明したように、選択されるカテゴリーに関連するデータアイテムに対して時間及び位置別に選択できるように構成することができる。
【0037】
上の本発明について、理解を明瞭にするためにかなり詳細に説明してきたが、特定の変更及び変形を添付の請求項の範囲内で加えることができることが明らかである。従って、本実施形態は、例示として解釈されるべきであり、制限的に解釈されるべきではなく、そして本発明は、本明細書に提示される詳細に限定されることがなく、添付の請求項の範囲内で、かつ添付の請求項の等価物の範囲内で変更することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯電子機器のユーザインターフェースを構成する方法であって、前記方法は:
対話型指示を出すリモートサーバファイルにアクセスして携帯機器ユーザインターフェースをデザインするステップと;
前記ユーザインターフェースの前記デザインを、前記対話型指示を使用してカスタマイズするステップと;
前記カスタマイズされたデザインをユーザインターフェーステンプレートに割り当てるステップと;
前記ユーザインターフェーステンプレートを前記リモートサーバに保存するステップ
を含む方法。
【請求項2】
前記ユーザインターフェースの前記デザインをカスタマイズする前記ステップでは、少なくとも一つのアイコンを選択し、そして表示画面の1つの階層における出現位置を選択する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
更に、通信リンクを前記携帯機器と前記リモートサーバとの間に確立するステップと、そして前記ユーザインターフェーステンプレートを前記携帯機器にダウンロードするステップを含み、ダウンロード後に、前記携帯機器ユーザインターフェースが、前記選択されたユーザインターフェーステンプレートに対応する前記カスタマイズされたデザインに従って構成される、請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記リモートサーバファイルにアクセスする前記ステップでは、PCを使用してウェブで利用できるツールにアクセスする、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記携帯機器は、PDA、携帯メディア機器、及び携帯電話機のうちの1つである、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記通信リンクは、WiFiリンク、Wimaxリンク、USBリンク、及びWANリンクのうちの少なくとも1つのリンクを含む、請求項3記載の方法。
【請求項7】
前記携帯機器は、前記リモートサーバに対応する所定のURLとの接続を自動的に行なうように構成される、請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記ユーザインターフェーステンプレートへのアクセスは、前記ユーザ及び前記携帯機器のうちの1つに割り当てられる固有IDを使用して制御される、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記カスタマイズするステップでは、第1メニュー表示画面に現れるショートカット、前記第1表示画面の後に順番に提示される表示画面の数、及び前記ユーザインターフェースの前記表示画面のコンテンツを選択する、請求項1記載の方法。
【請求項10】
前記ショートカットは、テキスト及びアイコンのうちの一方によって表現される、請求項9記載の方法。
【請求項11】
携帯電子機器のユーザインターフェースを構成する方法であって、前記方法は:
前記携帯機器を使用して、固有の携帯電子機器に既にカスタマイズされている少なくとも一つのユーザインターフェーステンプレートを含むリモートサーバと通信するステップと;
前記少なくとも一つのユーザインターフェーステンプレートのうちの少なくとも一つを選択するステップと;
前記選択されたユーザインターフェーステンプレートを前記携帯機器にダウンロードするステップを含み、
ダウンロード後に、前記携帯機器ユーザインターフェースが、前記選択されたユーザインターフェーステンプレートに対応し、かつカスタマイズされたデザインに従って構成される、
方法。
【請求項12】
前記リモートサーバはインターネットを介してアクセスされる、請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記ユーザインターフェーステンプレートを選択するステップは、前記携帯機器により供給される位置情報に基づいて自動的に行なわれる、請求項11記載の方法。
【請求項14】
選択されたユーザインターフェーステンプレートに関連する位置依存データを使用して、前記ユーザインターフェースに表示されるアイテムを前記携帯機器の位置に関連付けて更新する、請求項11記載の方法。
【請求項15】
前記携帯機器ユーザインターフェースに関連するデータの表示は、時間値及び地理的位置値のうちの少なくとも1つの値によって変わるように選択される、請求項14記載の方法。
【請求項16】
前記携帯機器は、前記時間値及び地理的位置値のうちの少なくとも1つの値を自動的に供給して、ユーザインターフェースコンフィグレーションを制御するように構成される、請求項15記載の方法。
【請求項17】
携帯電子機器であって:
前記携帯電子機器に既にカスタマイズされている少なくとも一つのユーザインターフェーステンプレートを含むリモートサーバと通信するように構成されるトランシーバモジュールと;
前記少なくとも一つのユーザインターフェーステンプレートのうちの少なくとも一つを選択し、そして前記選択されたユーザインターフェーステンプレートを前記携帯機器にダウンロードするように構成されるプロセッサを備え、
ダウンロード後に、前記携帯機器ユーザインターフェースが、前記選択されたユーザインターフェーステンプレートに対応し、かつカスタマイズされたデザインに従って構成される、
携帯電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−531479(P2010−531479A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−507589(P2010−507589)
【出願日】平成20年5月5日(2008.5.5)
【国際出願番号】PCT/US2008/062712
【国際公開番号】WO2008/156923
【国際公開日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【出願人】(509305295)3ディーラブス インク., エルティーディー. (1)
【Fターム(参考)】