説明

携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法

【課題】携帯機器をセットしない状態での電力消費を少なくして、携帯機器がセットされたことを確実に検出し、コインなどの導電物がセットされた状態での発熱等の弊害を防止する。
【解決手段】携帯機器及び給電台は、給電台2に携帯機器1をセットして、給電台2の送電コイル5から携帯機器1の受電コイル4に電力搬送して携帯機器1に給電する。給電台2は送電コイル5に所定の周期で一時的に交流電力を供給し、送電コイル5に交流電力を供給する状態で送電コイル5の電流等の検出信号を検出し、検出信号のレベルでもって携帯機器1のセット状態を検出する状態で、携帯機器1から伝送されるID信号を検出して、送電コイル5から受電コイル4に交流電力を供給して携帯機器1に給電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受電コイルを内蔵している携帯機器をセットして磁気誘導作用で電力を供給する携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法に関し、とくに、給電台に特定の携帯機器がセットされる状態で速やかに携帯機器に電力を供給する携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯機器を給電台に載せて、電磁誘導作用で給電台から携帯機器に無接点で電力搬送する携帯機器と給電台は開発されている。(特許文献1参照)
この公報に記載されるシステムは、携帯機器に電池を内蔵し、給電台から電力搬送される電力で携帯機器の電池を充電する。このシステムは、電池を内蔵する携帯機器を充電台である給電台に載せて、磁気誘導作用で無接点充電する。この携帯機器及び給電台は、携帯機器から充電台である給電台にID信号を伝送し、給電台がこのID信号を検出して、給電台の送電コイルに交流電力を供給し、送電コイルから携帯機器の受電コイルに磁気誘導作用で電力搬送して、携帯機器に内蔵される電池を充電する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−16985号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
給電台に脱着できるように携帯機器がセットされ、給電台の送電コイルから携帯機器の受電コイルに磁気誘導作用で電力搬送するシステムは、給電台において携帯機器がセットされたことを検出して、送電コイルに交流電力を供給する必要がある。携帯機器がセットされない状態で送電コイルに交流電力が供給されると、電力が無駄に消費されるばかりでなく、周囲に交流磁場を発生させる弊害もある。また、コイン等の電導体が給電台にセットされると、誘電電流が流れて発熱する弊害も発生する。この弊害を防止するために、給電台は、携帯機器から伝送されるID信号を検出して、送電コイルに交流電力を供給している。ところが、このシステムにおいて、給電台にはいつ携帯機器がセットされるかが特定されないので、給電台は、常に携帯機器がセットされたかどうか、すなわち携帯機器からのID信号を検出する必要がある。給電台が、連続してID信号を検出すると、携帯機器がセットされない状態で検出のために無駄に電力を消費する。無駄な電力消費は、一定の周期で携帯機器のID信号を検出することで少なくできる。このシステムにおいて、無駄な電力消費は、ID信号を検出する時間を短く、すなわちID信号を検出しない休止状態を長くして、ID信号を検出する動作時間を短くすることでより少なくできる。
【0005】
ところが、従来の携帯機器及び給電台は、あらかじめ特定しているID信号を受信し、受信したID信号が正確な信号かどうかを判定して、特定の携帯機器がセットされたことを判定するので、ID信号から正常な携帯機器がセットされたかどうかを判定するのに時間がかかり、携帯機器がセットされない状態で給電台の平均的な消費電力を小さくするのが難しい。とくに、携帯機器が、給電台から電力搬送される電力でID信号の伝送回路を動作状態とする回路構成にあっては、送電コイルが交流電力を搬送した後、さらにID信号の検出に時間遅れがあって、無駄な電力消費が大きくなる欠点がある。磁気誘導作用を利用して無接点で電力搬送するシステムは、携帯機器をセットしない状態では電力搬送しない。したがって、この状態では消費電力を0とするのを理想とする。ただ、携帯機器がセットされたことを検出するために、現実には消費電力を0にできない。携帯機器に電力搬送する給電台は、使用台数が相当に多いので、携帯機器をセットしない状態でいかに消費電力を小さくできるかは極めて大切である。
【0006】
本発明は、さらにこの欠点を解決することを目的に開発されたものである。本発明の重要な目的は、携帯機器をセットしない状態における無駄な電力消費を少なくして、著しく省電力としながら、携帯機器がセットされたことを速やかに検出して携帯機器に電力を供給できる携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法を提供することにある。
また、本発明の他の大切な目的は、正常な携帯機器を速やかに判定しながら、携帯機器でないコインなどの導電物がセットされた状態をも確実に判別して、導電物による発熱や異常な給電状態を回避できる携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
【0007】
本発明の携帯機器及び給電台は、携帯機器1を給電台2に脱着できるようにセットして、携帯機器1に電力搬送する携帯機器1と給電台2である。携帯機器1は、送電コイルに電磁結合されて電力を誘導する受電コイル4と、あらかじめ記憶しているID信号を給電台2に伝送する伝送回路7とを備えている。給電台2は、携帯機器1を脱着自在に配置するセット部を有するケース8と、このケース8に内蔵されて、セット部にセットされる携帯機器1の受電コイル4に電磁結合される送電コイル5と、この送電コイル5に交流電力を供給する交流電源10と、この交流電源10を制御する制御回路9と、携帯機器1から伝送されるあらかじめ特定してなるID信号を受信する受信回路11と、交流電源10が送電コイル5に交流電力を供給する状態で、送電コイル5の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号を検出して、セット部に配置される携帯機器1のセット状態と非セット状態とを判定する検出回路12とを備えている。給電台2は、検出回路12でもって携帯機器1のセット状態を検出し、かつ受信回路11があらかじめ特定しているID信号を検出する状態で、制御回路9が送電コイル5から受電コイル4に交流電力を供給して、携帯機器1に給電する。
【0008】
本発明の携帯機器の給電方法は、給電台2に携帯機器1をセットして、給電台2の送電コイル5から携帯機器1の受電コイル4に電力搬送して携帯機器1に給電する給電方法であって、給電台2が送電コイル5に所定の周期で一時的に交流電力を供給し、送電コイル5に交流電力を供給する状態で送電コイル5の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号を検出し、検出信号の信号レベルでもって携帯機器1のセット状態を検出し、セット状態を検出すると、携帯機器1から伝送されるID信号を検出し、セット状態でID信号を検出すると、送電コイル5に交流電力を供給して携帯機器1に給電する。
【0009】
以上の携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法は、携帯機器を給電台にセットしない状態で、無駄に消費する電力を少なくして、著しく省電力にできる。また、携帯機器がセットされたことを速やかに検出して、携帯機器に給電できる。また、正常な携帯機器を速やかに判定して、携帯機器でないコインなどの導電物がセットされたことも判別して、導電物が発熱したり、異常な給電状態となるのを回避できる特徴がある。
【0010】
それは、以上の携帯機器及び給電台と給電方法が、従来のように、携帯機器から伝送されるID信号を検出して携帯機器がセットされたことを確認するのではなく、送電コイルに一瞬だけ交流電力を供給して、送電コイルの電流や電圧で携帯機器がセットされたことを検出するからである。送電コイルの電流や電圧は、携帯機器がセットされた状態とセットされない状態で変化する。携帯機器がセットされると、送電コイルが受電コイルに電磁結合され、送電コイルに負荷が接続された状態となる。したがって、携帯機器をセットする状態で送電コイルの電流は増加し、送電コイルの電圧は低下する。送電コイルに交流電力を供給する状態での電流や電圧は、送電コイルに交流電力を供給する状態で変化する。したがって、本発明は、送電コイルに一瞬に交流電力を供給して、携帯機器がセットされたかどうかを判定できる。ただ、送電コイルの電流や電圧は、携帯機器のみでなく、コイン等の金属製の導電体がセットされた状態でも変化する。したがって、送電コイルの電流や電圧の変化では、給電台にセットされた機器が携帯機器か、あるいはコイン等の導電体であるかを判別できないが、本発明は、送電コイルの電流や電圧で携帯機器などがセットされたことを検出した後、携帯機器からのID信号を検出して、正常に給電できる携帯機器かどうかを判定する。ID信号の検出は、携帯機器や導電体がセットされたことを検出する状態に限られ、つねに検出する必要はない。したがって、常時は、一定の周期で瞬間的に短いタイミングで送電コイルに交流電力を供給して、携帯機器や導電体がセットされたことを検出するので足りる。このため、携帯機器がセットされるまでの給電台の無駄な消費電力を著しく小さくできる。
【0011】
本発明の携帯機器及び給電台は、検出回路12が、セット状態と判定する検出信号の設定範囲を記憶して、検出信号が設定範囲にある状態でセット状態と判定することができる。
さらに、本発明の携帯機器の給電方法は、送電コイル5の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号が、あらかじめ記憶している設定範囲にあると携帯機器1がセットされたセット状態と判定することができる。
【0012】
以上の携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法は、携帯機器のセット状態を判定する送電コイルの電流や電圧を設定範囲に記憶しているので、送電コイルの電流や電圧を検出することで、携帯機器でない導電体を雑に分別できる。このため、ID信号を判定する頻度を少なくして、携帯機器に給電しない状態での消費電力をより少なくできる。
【0013】
本発明の携帯機器及び給電台は、交流電源10に、送電コイル5に供給する交流の周波数を変化させる周波数調整部20を設けて、周波数調整部20が周波数を変化させて、送電コイル5の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号を検出して、携帯機器1のセット状態を検出することができる。
また、本発明の携帯機器の給電方法は、送電コイル5に供給する交流の周波数を変化させて、送電コイル5の検出信号を検出してセット状態を検出することができる。
【0014】
以上の携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法は、送電コイルに供給する交流の周波数を変化させて、送電コイルの電流や電圧から携帯機器のセット状態を判別するので、受電コイルを有する携帯機器と、受電コイルのない導電体を雑に分別できる。周波数を変化して、送電コイルの電流や電圧で携帯機器のセット状態を判別できるのは、送電コイルに電磁結合される受電コイルが共振回路を構成して、周波数に対してインピーダンスが変化するからである。
【0015】
さらに、本発明の携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法は、携帯機器1が充電できる電池3を内蔵し、給電台2を充電台として給電台2から携帯機器1に電力搬送して、携帯機器1の電池3を充電することができる。
【0016】
以上の携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法は、携帯機器を給電台にセットしない状態で、無駄に消費する電力を少なくして省電力にしながら、充電する電池を内蔵している携帯機器がセットされたことを速やかに検出して、携帯機器の電池を確実に充電できる。
【0017】
さらに、本発明の携帯機器と給電台は、携帯機器1においては、受電コイル4に誘導される電力を伝送回路7に供給して、受電コイル4に誘導される電力で伝送回路7を動作状態とすることができる。
さらにまた、本発明の携帯機器の給電方法は、給電台2の送電コイル5から携帯機器1の受電コイル4に誘導される電力でもって、携帯機器1から給電台2にID信号を伝送することができる。
【0018】
以上の携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法は、携帯機器が受電コイルに誘導される電力で動作状態となるので、携帯機器は伝送回路を動作させるための電源を必要とせず、回路構成を簡単にして低コストにできる。また、携帯機器が電池を内蔵する構造においては、携帯機器が給電台にセットされない状態で、伝送回路が電池を消耗せず、携帯機器を使用しない状態で、電池の無駄な消費電力を小さくできる特徴がある。また、この回路構成によっても、給電台は携帯機器を充電しない状態で無駄に電力を消費しない特徴も実現する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施例にかかる携帯機器及び給電台のブロック図である。
【図2】図1に示す携帯機器及び給電台の回路図である。
【図3】本発明の他の実施例にかかる携帯機器及び給電台のブロック図である。
【図4】本発明の他の実施例にかかる携帯機器及び給電台のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための携帯機器及び給電台と携帯機器の給電方法を例示するものであって、本発明は携帯機器及び給電台を以下のものに特定せず、また携帯機器の給電方法も以下の方法には特定しない。さらに、この明細書は、特許請求の範囲を理解しやすいように、実施例に示される部材に対応する番号を、「特許請求の範囲」および「課題を解決するための手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。
【0021】
以下、本発明の実施例として、充電できる電池を内蔵する携帯機器と、この携帯機器に内蔵している電池を充電する充電台として使用される給電台について詳述する。ここで、充電できる電池を内蔵する携帯機器として、機器本体に内蔵する電池で駆動される種々の電子機器、例えば、携帯電話機や携帯式の音響機器、ICレコーダ、MPプレイヤー、無線機、マイコン等とすることができ、あるいは、パック電池とすることができる。
【0022】
図1は携帯機器1と給電台2のブロック図を示し、図2は携帯機器1と給電台2の回路図を示している。これ等の図に示す携帯機器1は、充電できる電池3を内蔵している。給電台2は、携帯機器1を脱着できるようにセットして、内蔵している電池3を無接点で充電する。
【0023】
携帯機器1は、電池3を充電する電力を誘導する受電コイル4と、この受電コイル4に誘導される電力で電池3を充電する充電回路6と、あらかじめ記憶しているID信号を給電台2に伝送する伝送回路7とを備えている。携帯機器1は、充電できる電池3として、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池等の電池を内蔵している。
【0024】
図1の携帯機器1は、携帯機器1を給電台2に載せてセットする状態で、受電コイル4を送電コイル5に接近して配置できるように、ケース8の底部に受電コイル4を、図において水平姿勢に配置している。受電コイル4と送電コイル5は平面コイルで、互いに接近して効率よく電磁結合して電力搬送できる構造としている。給電台2は、携帯機器1を載せる天板の下に水平姿勢に送電コイル5を配置している。携帯機器1が給電台2の定位置にセットされて、受電コイル4は送電コイル5に接近して電磁結合される。
【0025】
伝送回路7は、あらかじめ記憶しているID信号を給電台2に伝送する回路である。図2の伝送回路7は、ID信号をメモリ13に記憶している変調回路14と、この変調回路14でスイッチングされる一対のスイッチング素子15と、各々のスイッチング素子15と直列に接続しているコンデンサー16とを備える。コンデンサー16とスイッチング素子15の直列回路は、直列コンデンサー17を介して受電コイル4と並列に接続される。図の伝送回路7は、コンデンサー16とスイッチング素子15の直列回路を2組設けて、その中点をグランドライン18に接続している。
【0026】
変調回路14は、受電コイル4に誘導される電力で動作状態となって、メモリ13に記憶しているID信号でスイッチング素子15をオンオフに切り換えて、給電台2にID信号を伝送する。図2の携帯機器1は、受電コイル4に誘導される交流を整流回路19で整流して、伝送回路7の変調回路14に供給している。受電コイル4の出力は、整流回路19で整流し、DC/DCコンバータ(図示せず)で出力電圧を安定化して変調回路14や充電回路6に供給することができる。
【0027】
図2の伝送回路7は、変調回路14でスイッチング素子15をオンオフに切り換えて、受電コイル4の負荷インピーダンスを変化させる。受電コイル4の負荷インピーダンスが変化すると、これに電磁結合している送電コイル5の電流や電圧が変化するので、給電台2は送電コイル5の電流や電圧を変化を受信回路11で検出してID信号を検出する。
【0028】
図2の伝送回路7は、受電コイル4にコンデンサー16を接続し、コンデンサー16で受電コイル4の負荷インピーダンスを変化させて、ID信号を給電台2に伝送する。この伝送回路7は、受電コイル4と送電コイル5を介してID信号を給電台2に伝送できる。ただ、本発明は、伝送回路をこの回路構成には特定しない。伝送回路は、ID信号を給電台に伝送できる全ての回路、たとえば、受電コイルを、変調回路でオンオフに切り換えられるスイッチング素子を介して電池、負荷抵抗、コイルなどに接続して、受電コイルの負荷インピーダンスを変化させる伝送回路も使用でき、また、ID信号を給電台に無線伝送する回路も使用できる。
【0029】
充電回路6は、受電コイル4に誘導される電力で電池3を充電する。図2の充電回路6は、受電コイル4に誘導される交流を整流回路19で整流して直流に変換して電池3を充電する。受電コイル4の出力は、整流回路19の出力をDC/DCコンバータで電池3の充電に最適や電圧と電流に変換して電池3を充電することで、電池3を理想的な状態に充電できる。充電回路6は、電池3の満充電を検出して充電を停止する。充電回路6は、電池3の満充電を検出して満充電信号を変調回路14に出力する。変調回路14が満充電信号を給電台2に伝送すると、給電台2はこの信号で送電コイル5に交流電力の供給を停止して電池3の充電を停止する。
【0030】
図2の給電台2は、携帯機器1を脱着自在に配置するセット部を上面に設けているケース8と、このケース8に内蔵されて、セット部にセットされる携帯機器1の受電コイル4に電磁結合される送電コイル5と、この送電コイル5に交流電力を供給する交流電源10と、この交流電源10を制御する制御回路9と、携帯機器1から伝送されるあらかじめ特定してなるID信号を受信する受信回路11と、交流電源10が送電コイル5に交流電力を供給する状態で、送電コイル5の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号を検出して、セット部に配置される携帯機器1のセット状態と非セット状態とを判定する検出回路12とを備えている。
【0031】
ケースは、図示しないが、上面にセット部を設けて、携帯機器を脱着自在に配置できるようにしている。このようなケースとして、ケース上面を平面状とし、このケース上面をセット部として携帯機器を載せてセットすることができる。このケースは、例えば、厚みのある板状、すなわち薄い直方体形状である携帯機器を、上面に載せて安定して支持できる。このケースは、携帯機器がセットされるセット部の外形を携帯機器の外形に沿う形状とすることで、給電台に携帯機器を載せて外形を合わせることにより、簡単かつ確実に受電コイルと送電コイルとの位置を合わせて、これらを電磁結合できる。ただ、ケースは、携帯機器よりも大きな外形とすることもできる。このケースは、上面に載せる携帯機器を特定することなく、種々の外形の携帯機器を載せて給電できる。
【0032】
送電コイル5は、交流電源10から交流電力が供給される状態で、これに電磁結合される受電コイル4に電力を搬送する。送電コイル5をケース8の定位置に固定している給電台2は、携帯機器1を定位置にセットして、送電コイル5を受電コイル4に接近させる。送電コイル5は、ケース8内に移動できるように配置することもできる。この給電台2は、例えば、携帯機器1の位置を検出して送電コイル5を移動させる機構を内蔵することができる。携帯機器1がセットされると、携帯機器1の位置を検出して、送電コイル5を携帯機器1の定位置、すなわち受電コイル4に接近するように移動させる構造としてもよい。この給電台2は、携帯機器1を自由な位置に配置して、送電コイル5から受電コイル4に電力搬送できる。
【0033】
交流電源10は、送電コイル5に100KHz〜1MHzの交流電力を供給する。交流電源10は、制御回路9に制御されて送電コイル5に交流電力を供給する。交流電源10は、携帯機器1がセットされない状態で、所定の周期で、一時的に交流電力を送電コイル5に供給する。この状態で交流電源10が送電コイル5に交流電力を供給する時間は、検出回路12が送電コイル5の電流や電圧を検出して、携帯機器1などのセット状態を検出できる時間とする。たとえば、交流電源10が200KHzの交流を送電コイル5に供給して、検出回路12が交流の10サイクルでセット状態を検出できるとすれば、送電コイル5に一時的に交流電力を供給する時間は50μsec、3サイクルでセット状態を検出できるとすれば交流電力の供給時間は15μsecとなる。交流電源10が送電コイル5に交流電力を供給する周期、すなわち交流電力の供給を停止する時間は、1secないし数十秒である。交流電力の供給を停止する時間を長くして、携帯機器1がセットされない状態における無駄な消費電力を少なくできる。ただ、交流電力の供給を停止する状態で携帯機器1がセットされたことを検出できないので、この周期を短くして速やかに携帯機器1のセット状態を検出できる。
【0034】
検出回路12は、送電コイル5に交流電力を供給する状態で、送電コイル5の電流を検出信号として検出して携帯機器1のセット状態を検出する。携帯機器1が給電台2にセットされると、送電コイル5に受電コイル4が電磁結合された状態となって、送電コイル5の負荷が変化して、送電コイル5の電流が変化する。携帯機器1がセットされない状態の送電コイル5の電流に比較して、携帯機器1がセットされる状態では送電コイル5の電流が増加するので、送電コイル5の電流を検出信号として検出し、電流が設定電流よりも大きいと携帯機器1がセットされたと判定する。携帯機器1のセット状態は、送電コイル5の電流に代わって電圧を検出信号として検出して、検出することもできる。送電コイル5の負荷によって、送電コイル5に供給される交流の電圧が変化するからである。送電コイル5は、受電コイル4が電磁結合されて電流が増加すると、交流電源10の出力インピーダンスによって出力電圧は低下する。したがって、検出回路12は、送電コイル5の電圧を検出信号として検出し、この検出信号をあらかじめ記憶している設定範囲に比較して、携帯機器1がセットされたことを検出することもできる。また、電流と電圧の両方を検出して、携帯機器1のセット状態を判定することもできる。
【0035】
検出回路12は、携帯機器1に代わってコイン等の導電体がセットされる状態においても、送電コイル5の負荷が変化してセット状態と判定する。携帯機器1でなく、導電体が誤ってセットされて、送電コイル5に交流電力が供給されると、導電体に電流が流れて発熱する等の弊害が発生する。したがって、検出回路12がセット状態を検出した後も、ただちに制御回路9は送電コイル5に電池3を充電する交流電力を供給しない。制御回路9は、セット状態において、受信回路11がID信号を受信して、正常な携帯機器1がセットされたことを確認した後、送電コイル5に電池3を充電する交流電力を供給する。
【0036】
携帯機器1のセット状態の検出は、交流電源10から送電コイル5に供給する交流の周波数を変化させて、周波数に対する送電コイル5の電流や電圧から検出することもできる。この給電台2は、図1に示すように、交流電源10が、送電コイル5に供給する交流の周波数を変化させる周波数調整部20を備えて、この周波数調整部20が周波数を変化させる状態において、検出回路12が周波数に対する送電コイル5の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号を検出して、携帯機器1のセット状態を検出する。この検出回路12は、周波数に対する電流や電圧などの検出信号の設定範囲を記憶しており、検出された検出信号を設定範囲に比較して、携帯機器1のセット状態を検出する。
【0037】
受信回路11は、携帯機器1から伝送されるID信号を受信する。図2の受信回路11は、伝送回路7から伝送されるID信号を、送電コイル5の負荷インピーダンスの変化から検出する。受信回路11は、伝送回路7から伝送されるID信号を受信するので、携帯機器がID信号を無線伝送する回路構成にあっては、受信回路は無線伝送されるID信号を受信する受信器となる。図2の伝送回路7は、受電コイル4の負荷インピーダンスを変化してID信号を伝送するので、受信回路11は、受電コイル4に電磁結合される送電コイル5の負荷インピーダンスの変化からID信号を検出する。
【0038】
図2の携帯機器1は、送電コイル5に誘導される電力で伝送回路7を動作状態とするので、給電台2は伝送回路7を動作状態するために、セット状態を検出した後は、伝送回路7がID信号を伝送できる時間は、送電コイル5に交流電力を供給する。この交流電力で動作状態になった伝送回路7はID信号を伝送する。図2の携帯機器1は、受電コイル4に誘導される電力で伝送回路7を動作状態とするので、給電台2はセット状態を検出して、伝送回路7を動作状態とする電力を送電コイル5から受電コイル4に伝送する必要がある。したがって、この給電台2は、セット状態を検出すると、伝送回路7を動作状態とする時間は、送電コイル5に交流電力を供給し、セット状態を検出しない状態では、伝送回路7を動作状態する交流電力を送電コイル5に供給しない。
【0039】
ただ、伝送回路7は携帯機器1に内蔵している電池3で動作状態となるように制御することもできるので、この回路構成にあっては、セット状態を検出した後、送電コイル5に伝送回路7を動作状態とする交流電力を供給する必要はない。電池3で動作状態となる伝送回路7は、通常はスリーブ状態として電力消費を少なくし、携帯機器1が給電台2にセットされて、受電コイル4に交流信号が誘導されると、この信号をトリガー信号として、伝送回路7を動作状態として、ID信号を給電台2に伝送する。
【0040】
検出回路12がセット状態を検出しても、携帯機器1がセットされずに、導電体がセットされると、導電体からはID信号が伝送されてこない。したがって、セット状態を検出しても受信回路11がID信号を検出しない状態にあると、制御回路9は送電コイル5に交流電力を供給しない。すなわち、交流電源10を動作状態としない。制御回路9は、検出回路12でセット状態を検出した後、受信回路11からID信号が入力されると、送電コイル5に交流電力を供給し、ID信号が入力されないと、送電コイル5に交流電力を供給しない。すなわち、制御回路9は、検出回路12がセット状態にある信号が入力された後、さらに受信回路11からID信号が入力されて、交流電源10を動作状態として、送電コイル5に電池3を充電する交流電力を供給する。
【0041】
以上の給電台2は、以下の動作をして携帯機器1の電池3を充電する。
携帯機器1がセットされない状態で、給電台2は、制御回路9でもって、所定の周期で、一時的に交流電源10を動作状態として、送電コイル5に交流電力を供給する。送電コイル5に交流電力が供給される時間は極めて短く、この状態において、給電台2が消費する平均電力は極めて小さい。すなわち、ほとんどの時間帯で、送電コイル5には交流電力を供給しない。
【0042】
送電コイル5に所定の周期で一時的に交流電力が供給される状態で、検出回路12は送電コイル5の電流や電圧を検出して、この検出信号を設定範囲に比較して、携帯機器1やコイン等の導電体がセットされたかどうかを判定する。携帯機器1や導電体がセットされると、送電コイル5の電流や電圧が変化するので、検出回路12が送電コイル5の電流や電圧の検出信号を設定範囲に比較して、携帯機器1や導電体がセットされたかどうか、すなわちセット状態と非セット状態とを判定する。検出回路12が非セット状態と判定すると、所定の周期で短い時間、送電コイル5に交流電力を供給する動作を繰り返す。
【0043】
検出回路12がセット状態を検出した後、制御回路9は、受信回路11がID信号を検出するかどうかで、送電コイル5の交流電力の供給を制御する。ID信号が受信されないと、セット状態にある物体が、充電する電池3を内蔵する正規の携帯機器1と判定せず、導電体と判定して、送電コイル5に交流電力を供給することなく、所定の周期で一時的に送電コイル5に交流電力を供給する状態を繰り返す。ところが、検出回路12がセット状態を検出した後、受信回路11がID信号を検出すると、給電台2に正規の携帯機器1がセットされたと判定して、制御回路9は交流電源10を動作状態として、送電コイル5に電池3を充電する交流電力を供給する。この状態で送電コイル5から受電コイル4に電力搬送されて、電池3が充電される。
【0044】
電池3が満充電されると、携帯機器1から満充電信号が給電台2に伝送され、あるいは、携帯機器1から充電停止信号が給電台2に伝送される。給電台2は、この信号を検出して、送電コイル5への交流電力の供給を停止する。その後、給電台2は、所定の周期で一時的に送電コイル5に交流電力を供給して、携帯機器1や導電体が外されたかどうかを検出する。給電台2は、検出回路12が送電コイル5の電流や電圧の検出信号を設定範囲に比較して、携帯機器1や導電体が外されたかどうかを判定する。ただ、満充電された携帯機器が外されたことは、給電台にリミットスイッチを設けて、ユーザーがこのリミットスイッチを操作することで検出することもできる。
【0045】
その後、電池3の満充電された携帯機器1が給電台2から外されると、給電台2は再び、所定の周期で一時的に送電コイル5に交流電力を供給して、携帯機器1や導電体がセットされたかどうかを検出する。
【0046】
以上の実施例では、携帯機器を、充電できる電池を内蔵する機器とし、この携帯機器がセットされる状態を給電台で検出して、給電台の送電コイルから携帯機器の受電コイルに電池を充電する電力を搬送して、携帯機器の電池を充電している。ただ、本発明は、給電台から電力が供給される携帯機器を、必ずしも充電できる電池を内蔵する携帯機器には特定しない。携帯機器には、給電台にセットして、給電台から電力搬送して使用できる種々の用途の機器が使用できるからである。
【0047】
図3に示す携帯機器1は、給電台2から電力搬送される交流を電池の充電電力に変換して出力し、外部接続される電池内蔵機器30に供給して、電池内蔵機器30に内蔵される電池33を充電する充電アダプタ1Aとしている。さらに、携帯機器は、必ずしも給電台から供給される電力を電池の充電に使用する必要はなく、図4に示すように、機器本体に内蔵される負荷22を駆動する駆動電力として使用する駆動機器1Bとすることもできる。このような駆動機器1Bとして、例えば、LED等の光源を内蔵して給電台2から給電される電力で光源を点灯する照明器具、あるいは、ファンモータを備えて給電台2から給電される電力でファンモータを運転する小型扇風機等が使用できる。これらの携帯機器1も、電池を内蔵しない以外、前述の実施例と同じようにして、給電台2から搬送される電力を用途に適した電力として使用する。すなわち、給電可能な携帯機器1がセットされる状態を給電台2で検出して、給電台2の送電コイル5から携帯機器1の受電コイル4に電力搬送して、携帯機器1に給電する。
【0048】
図3と図4に示す携帯機器1は、給電台2の送電コイル5から受電コイル4に搬送される交流を整流する整流回路19と、この整流回路19の出力を安定化して出力するDC/DCコンバータ等の安定化回路21とを備えている。充電アダプタ1Aである携帯機器1は、図3に示すように、安定化回路21から出力される電力を、外部接続される電池内蔵機器30に供給する。この電池内蔵機器30は、充電回路36を内蔵しており、充電アダプタ1Aから供給される電力で電池33を充電する。また、駆動機器1Bである携帯機器1は、図4に示すように、光源やモータ等からなる負荷22を機器本体に備えており、安定化回路21から出力される電力を、これらの負荷22に供給して負荷22を駆動する。
【符号の説明】
【0049】
1…携帯機器 1A…充電アダプタ
1B…駆動機器
2…給電台
3…電池
4…受電コイル
5…送電コイル
6…充電回路
7…伝送回路
8…ケース
9…制御回路
10…交流電源
11…受信回路
12…検出回路
13…メモリ
14…変調回路
15…スイッチング素子
16…コンデンサー
17…直列コンデンサー
18…グランドライン
19…整流回路
20…周波数調整部
21…安定化回路
22…負荷
30…電池内蔵機器
33…電池
36…充電回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気誘導作用で電力搬送される交流が誘導される受電コイル(4)を内蔵している携帯機器(1)と、この携帯機器(1)を脱着自在にセットして、この携帯機器(1)の受電コイル(4)に電力搬送する給電台(2)とからなる携帯機器及び給電台であって、
前記携帯機器(1)は、あらかじめ記憶しているID信号を給電台(2)に伝送する伝送回路(7)を備え、
前記給電台(2)は、前記携帯機器(1)を脱着自在に配置するセット部を有するケース(8)と、このケース(8)に内蔵されて、セット部にセットされる携帯機器(1)の受電コイル(4)に電磁結合される送電コイル(5)と、この送電コイル(5)に交流電力を供給する交流電源(10)と、この交流電源(10)を制御する制御回路(9)と、携帯機器(1)から伝送されるあらかじめ特定してなるID信号を受信する受信回路(11)と、前記交流電源(10)が送電コイル(5)に一時的に交流電力を供給する状態で、送電コイル(5)の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号を検出して、前記セット部に配置される携帯機器(1)のセット状態と非セット状態とを判定する検出回路(12)とを備え、
前記給電台(2)が、前記検出回路(12)でもって携帯機器(1)のセット状態を検出し、かつ前記受信回路(11)があらかじめ特定しているID信号を検出する状態で、前記制御回路(9)が前記送電コイル(5)から受電コイル(4)に交流電力を供給して、携帯機器(1)に給電するようにしてなる携帯機器及び給電台。
【請求項2】
前記検出回路(12)が、セット状態と判定する検出信号の設定範囲を記憶しており、検出信号が設定範囲にある状態でセット状態と判定する請求項1に記載される携帯機器及び給電台。
【請求項3】
前記交流電源(10)が送電コイル(5)に供給する交流の周波数を変化させる周波数調整部(20)を備えており、周波数調整部(20)が周波数を変化させて、送電コイル(5)の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号を検出して、携帯機器(1)のセット状態を検出する請求項1又は2に記載される携帯機器及び給電台。
【請求項4】
前記携帯機器(1)が、前記受電コイル(4)に誘導される電力で充電される電池(3)と、前記受電コイル(4)に誘導される電力で前記電池(3)を充電する充電回路(6)とを備え、
前記給電台(2)が、前記検出回路(12)でもって携帯機器(1)のセット状態を検出し、かつ前記受信回路(11)があらかじめ特定しているID信号を検出する状態で、前記制御回路(9)が前記送電コイル(5)から前記受電コイル(4)に、電池(3)を充電する交流電力を供給して、前記携帯機器(1)の電池(3)を充電するようにしてなる請求項1ないし3のいずれかに記載される携帯機器及び給電台。
【請求項5】
前記携帯機器(1)が、受電コイル(4)に誘導される電力を伝送回路(7)に供給して、受電コイル(4)に誘導される電力で伝送回路(7)を動作状態とする請求項1ないし4のいずれかに記載される携帯機器及び給電台。
【請求項6】
給電台(2)に携帯機器(1)をセットして、給電台(2)の送電コイル(5)から携帯機器(1)の受電コイル(4)に電力搬送して携帯機器(1)に電力を供給する給電方法であって、
前記給電台(2)が送電コイル(5)に所定の周期で一時的に交流電力を供給し、送電コイル(5)に交流電力を供給する状態で送電コイル(5)の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号を検出し、検出信号の信号レベルでもって携帯機器(1)のセット状態を検出すると、前記携帯機器(1)から伝送されるID信号を検出し、セット状態でID信号を検出すると、前記送電コイル(5)に交流電力を供給して前記携帯機器(1)に給電することを特徴とする携帯機器の給電方法。
【請求項7】
前記送電コイル(5)の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号が、あらかじめ記憶している設定範囲にあると携帯機器(1)がセットされたセット状態と判定する請求項6に記載される携帯機器の給電方法。
【請求項8】
前記送電コイル(5)に供給する交流の周波数を変化させて、送電コイル(5)の検出信号を検出してセット状態を検出する請求項6又は7に記載される携帯機器の給電方法。
【請求項9】
前記携帯機器(1)が充電できる電池(3)を内蔵し、この携帯機器(1)を給電台(2)にセットして、給電台(2)の送電コイル(5)から前記携帯機器(1)の受電コイル(4)に電力搬送して、前記携帯機器(1)の電池(3)を充電する給電方法であって、
前記給電台(2)が前記送電コイル(5)に所定の周期で一時的に交流電力を供給し、前記送電コイル(5)に交流電力を供給する状態で送電コイル(5)の電流と電圧のいずれか又は両方からなる検出信号を検出し、検出信号の信号レベルでもって前記携帯機器(1)のセット状態を検出すると、前記携帯機器(1)から伝送されるID信号を検出し、セット状態でID信号を検出すると、前記送電コイル(5)に携帯機器(1)の電池(3)を充電する交流電力を供給して電池(3)を充電することを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載される携帯機器の給電方法。
【請求項10】
前記給電台(2)の送電コイル(5)から携帯機器(1)の受電コイル(4)に誘導される電力でもって、携帯機器(1)から給電台(2)にID信号を伝送する請求項6ないし9のいずれかに記載される携帯機器の給電方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−115978(P2013−115978A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261724(P2011−261724)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】