説明

携帯用コンテンツ共有

【課題】第1使用者機器がブックマーク・ファイルを第2使用者機器へ提供することを可能とし、そのブックマーク・ファイルは第2使用者機器で自動的にその選択されたコンテンツを識別し、再生する。
【解決手段】マルチメディア・コンテンツ・ファイル用のブックマーク・ファイルの作成を含み、此処でブックマーク・ファイルはそのコンテンツ・ファイル用のURLまたは他のアドレス指定子と、そのコンテンツ・ファイル内の特定位置を指定するブックマーク・ポインタを含む。選択されたコンテンツを第2使用者と第2使用者機器上で共有するために、このブックマーク・ファイルが第2使用者機器に送られ、第2使用者によってアクセスされ、第2使用者機器が第1使用者機器のブックマーク・ポインタで設定された位置から、コンテンツの消費を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的にコンテンツの「ポッドキャスティング(podcasting)」に関わり、更に詳細には選択されたコンテンツの共有を容易にするための方法並びに装置に関する。
【背景技術】
【0002】
「ポッドキャスティング」は使用者機器、例えばパーソナル・コンピュータ、ノート・パソコン、個人用デジタル機器、無線電話機、携帯式デジタル・オーディオ再生機またはその他の、コンテンツを受信し、格納して再生することが可能な電子機器に、コンテンツを配信する処理工程を記述する。オーディオおよびビデオ・マルチメディア・コンテンツ・ファイルはインターネット経由で使用者機器に配信され、これは続いてダウンロードされたファイルのコンテンツを要約する。使用者はコンテンツ・ファイルへアクセスするための加入者費を支払うか、またはそのコンテンツを無料で利用できる。このコンテンツ・ファイルはMP3,MP4,AVIフォーマットまたはその他の任意のフォーマットである。使用者機器ソフトウェアは、使用者がダウンロードしたコンテンツ・ファイルを再生可能とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の技術において、第1使用者が特定コンテンツを第2使用者と共有したいと望む場合、そのコンテンツ・ファイルを識別するリンク、例えばURLが第1使用者の第1使用者機器でコピーされて第2使用者の第2使用者機器へ、電子メール、ショート・メッセージ・サービス(SMS)、マルチメディア・メッセージ・システム(MMS)、インスタント・メッセージ(IM:instant messaging)またはその他の配信手段で送られる。次に第2使用者は全コンテンツ・ファイルを第2使用者機器上に再生指令をコンテンツ・サーバに開始させること、例えばそのリンクを「クリック」することにより、表示することが出来る。しかしながら、第2使用者が全コンテンツ・ファイルを表示することなく、そのコンテンツ・ファイルの特定部分に誘導されることが多くの場合望ましい。第1使用者にはその第2使用者用の選択されたコンテンツを表示する様に、コンテンツ・ファイルに印を付けるための既知の簡便な機構は存在しない。その結果、第1使用者は選択されたコンテンツを手動で電子メール等に記述することで識別し、第2使用者は手動でその選択されたコンテンツの場所を見つけるかまたは全コンテンツ・ファイルを表示しなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
従って、改善されたコンテンツ共有技術は、第1使用者機器がブックマーク・ファイルを第2使用者機器へ提供することを可能とするものであり、此処でそのブックマーク・ファイルは第2使用者機器で自動的にその選択されたコンテンツを識別し、再生する。
【0005】
本発明のシステムはマルチメディア・コンテンツ・ファイル用のブックマーク・ファイルを生成し、此処でこのブックマーク・ファイルはURLまたはコンテンツ・ファイル用のその他のアドレス識別子およびそのコンテンツ・ファイル内の特定位置を識別するためのブックマーク・ポインタを含む。ブックマーク・ポインタは総経過時間または消費されたデータに基づいており、選択されたコンテンツの開始場所を示すために使用者により手動で設定される。選択されたコンテンツを第2使用者と第2使用者機器上で共有するために、このブックマーク・ファイルは第2使用者機器に送られ、そこで第2使用者によってアクセスされて、第2使用者機器がそのコンテンツを第1使用者機器のブックマーク・ポインタで設定された点から消費可能としている。特に、ブックマーク・ファイルは使用者機器内で、ブックマークまたはお好みリストの中に格納されていても構わない。このブックマークはまたメッセージ内部の使用者メッセージ格納場所内に格納されていて、メッセージから直接アクセスされても構わない。このブックマークは、またウェッブ・ページまたはブログ上に格納されて、ブログまたはウェブサイトの他の読者により、そのブックマークが一般的に利用可能なようにアクセスされることも可能である。第2使用者がそのコンテンツを表示したいと望む場合、そのブックマーク・ファイルがアクセスされ、URLまたはその他のアドレス指定データを用いてコンテンツ・サーバ上のコンテンツ・ファイルがアクセスされる。ブックマーク・ポインタはそこからコンテンツの表示が始まる、コンテンツ・ファイルのポイントを制御するために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は本発明の1つの実施例に基づく機能を含む、通信システムと方法の模式的ブロック図である。
【図2】図2は本発明の1つの実施例の動作方法を図示する流れ図である。
【実施例】
【0007】
好適な実施例の以下の詳細な説明は添付図を参照し、これは本発明の特定の実施例を図示する。異なる構造および動作を有するその他の実施例は本発明の範囲を逸脱するものではない。
図1は本発明のシステムの動作環境例の模式的ブロック図であり、本発明の1つの実施例に基づく機能を含む第1使用者機器100を含む。第1使用者機器100はパーソナル・コンピュータ、ノート・パソコン、個人用デジタル機器、無線電話機、携帯式デジタル・オーディオ再生機またはその他の、コンテンツ・ファイルを受信し、格納して再生することが可能な電子機器を含む。「再生」および「消費(consume)」並びに種々のこれらの用語は此処では、使用者機器上のコンテンツ・ファイルのコンテンツのオーディオそして/またはビデオ出力を参照するように使用されている。図示された第1使用者機器100は、此処で詳細に説明されているように無線携帯電話機であり、プロセッサ兼制御ロジック・ユニット104を含む。プロセッサ兼制御ロジック・ユニット104はマイクロプロセッサまたは類似のものである。プロセッサ兼制御ロジック・ユニット104はデータ構造またはソフトウェア・プログラム106を含み、これは通信機器100とその構成部品の動作を制御するコンピュータ実行可能またはコンピュータ読み取り可能命令を含む。プロセッサ兼制御ロジック・ユニット104はまたブラウザ108を含む。
【0008】
第1使用者機器100は、使用者インタフェース112を含み、これは通話そして/またはその他の通信の開始および処理を含む第1使用者機器100の制御動作を容易にする。使用者インタフェース112はビデオ出力およびコンテンツ・ファイルの表示を提供する、ビデオモニタまたは画面114を含む。ビデオモニタ114は液晶表示器(LCD)または画像を示すことが可能な同様品である。ビデオモニタ114は情報を使用者またはオペレータに対して、画像、文字、数値、符号、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)等で提供する。使用者インタフェース112はまた、キーパッド116および、ジョイスティック等の様なポインティング・デバイスを含むファンクション・キーまたはボタン118を含む。ファンクション・ボタンはまたソフトキー・ポップアップ・メニューを含む。キーパッド116、ファンクション・ボタンおよびジョイスティック118は、使用者が第1使用者機器100に対して、電話番号のダイアル、通話の開始と終了、インターネットへのアクセスの様な他の通信の確立、電子メール、文字メッセージ等の送受信を行う指令を通信することを可能とする。キーパッド116、ファンクション・ボタンおよびジョイスティック118はまた、本発明の機能を可能とする第1使用者機器100の動作を制御するためにも使用される。
【0009】
使用者インタフェース112はまたマイクロフォン120およびスピーカ121を含む。マイクロフォン120はオーディオまたは音響信号を使用者または他の音源から受け取る。マイクロフォン120はオーディオまたは音響信号を電気信号に変換する。マイクロフォン120はプロセッサ兼ロジック・ユニット104に接続され、此処でプロセッサ兼ロジック・ユニット104は電気信号を帯域幅通信信号に変換する。プロセッサ兼制御ロジック・ユニット104は送信機122に接続され、これは主プロセッサ兼制御ロジック・ユニット104からの帯域幅信号を無線周波数(RF)信号に変換する。送信機122は、RF信号を通信媒体またはシステム126へ送信するためのアンテナ構成部品124に接続されている。
【0010】
アンテナ構成部品124は放送を介してRF信号を受信し、RF信号を受信機128に送信する。受信機128はRF信号を帯域幅信号に変換する。帯域幅信号はプロセッサ兼制御ロジック・ユニット104に供給され、これは帯域幅信号を電気信号に変換する。プロセッサ兼制御ユニット104は電気信号をスピーカ121に送り、これは電気信号をオーディオ信号に変換する。スピーカ121はコンテンツ・ファイルを再生するために使用される。
【0011】
電源130がプロセッサ兼制御ロジック・ユニット104に接続されていて、通信機器100の動作電力を供給する。電源130は充電可能電池または同様品である。通信機器100はまた少なくとも1つのデータ記憶装置132を含む。データ記憶装置132はコンテンツ・サーバ146からダウンロードされたコンテンツ・ファイル140およびプロセッサ兼制御ロジック・ユニット104で生成されたブックマーク・ファイル142を、以下に説明するように格納する。コンテンツ・サーバの例として、音楽ライブラリ、ビデオ・ライブラリ、ラジオ番組ライブラリ、ウェブページ・ライブラリ、ブログなどを含む。データ記憶装置132は、コンピュータ実行可能またはコンピュータ使用可能命令または、本発明の実施例に基づき此処に説明されるような特定動作または機能を実行するデータ構造106の様な、データ構造を格納するためのコンピュータ読み取り可能媒体である。
【0012】
第1使用者機器100は本発明の実施例に基づき、通信システムまたは媒体126と関連して動作可能である。通信システムまたは媒体126は移動、無線、セルラ通信システムまたは類似システムである。通信システム126は第1使用者機器100を他の通信ネットワーク134または公衆交換電話ネットワーク136に結合されている。無線端末は任意の通信規格、例えば先進移動電話サービス(AMPS : Advanced Mobile phone Service)、デジタル先進移動電話サービス(D-AMPS : Digital Advanced Mobile phone Service)、汎欧州ディジタルセルラーシステム(GSM : Global System for Mobile Communications)、符号分割多重アクセス(CDMA : Code Division multiple Access)、時分割多重アクセス(TDMA : Time Division Multiple Access)等を使用して通信する。図1に図示されている配置および設計は本発明の説明目的であって、本発明は如何なる特定の設計に制約されるものでは無い。図1に図示された第1使用者機器100は移動端末であるが、本発明はまた有線または他の無線通信機器およびシステムでも適用可能である。
【0013】
本発明の1つの実施例に基づく機能を含む第2使用者機器200も示されており、これはパーソナル・コンピュータ、ノート・パソコン、個人用デジタル機器、無線電話機、携帯式デジタル・オーディオ再生機またはその他の電子機器を含む。図示されている第2使用者機器200はコンピュータとして記述されており、プロセッサ兼制御ロジック・ユニット204を含む。プロセッサ兼制御ロジック・ユニット204はマイクロプロセッサまたはそれに類似の品である。プロセッサ兼制御ロジック・ユニット204はデータ構造またはソフトウェア・プログラム206を含み、これには第2使用者機器およびその構成部品の動作を制御する、コンピュータ実行可能またはコンピュータ読み取り可能命令が含まれる。プロセッサ兼制御ロジック・ユニット204はまたブラウザ208を含む。
【0014】
第2使用者機器200は使用者インタフェース212を含み、これは通信機器200の制御動作を容易にする。使用者インタフェース212はビデオ出力およびコンテンツ・ファイルの表示を提供する、ビデオモニタまたは画面214を含む。ビデオモニタ214は液晶表示器(LCD)または画像を示すことが可能な類似品である。ビデオモニタ214は情報を使用者またはオペレータに対して、画像、文字、数値、符号、グラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)等で提供する。スピーカ121もまたコンテンツ・ファイルの再生を含むオーディオ信号を出力するために具備されている。使用者インタフェース212はまた、キーパッド216および、マウス等の様なポインティング・デバイスを含むファンクション・キーまたはボタン218を含む。第2使用者機器200にはWi−Fiトランシーバ224で提供されるような、無線通信機能も具備されている。キーパッド216、ファンクション・ボタンおよびマウス218はまた、通信機器200の動作を制御するために使用される。
【0015】
電源230がプロセッサ兼制御ロジック・ユニット204に、機器200の動作用電力を供給するために接続されている。電源230は、ノート・パソコンまたは携帯式オーディオ再生機の場合、再充電可能電池等である。第2使用者機器200はまた、少なくとも1つのデータ記憶装置232を含む。データ記憶装置232は、コンピュータ実行可能またはコンピュータ使用可能命令または、本発明の実施例に基づき此処に説明されるような特定動作または機能を実行するデータ構造206の様な、データ構造を格納するためのコンピュータ読み取り可能媒体である。データ記憶装置232はコンテンツ・サーバ146からダウンロードされたコンテンツ・ファイル240およびプロセッサ兼制御ロジック・ユニット204で生成されるかまたは、此処で以下に説明されるように、他の使用者機器から受信されたブックマーク・ファイル242を格納する。
【0016】
機器200は通信ネットワーク134と関連してまたは公衆交換電話ネットワーク136に対して無線接続、有線モデム、ダイアルアップ接続等を介して動作可能である。此処に開示された実施例に関連して、機器100および200を説明してきたが、使用者機器は別の構造を取りうることは理解されよう。
【0017】
1つの実施例において、本発明のシステムが動作する使用者機器100および200の各々は、それぞれデコーダまたはメディア再生機110および210を含み、これらはマルチメディア・コンテンツ・ファイル、例えばMP3の様なコンテンツ・サーバから受信された標準フォーマットを受信してデコードし、使用者に対してビデオ画面またはスピーカ等を介して再生可能な、オーディオそして/またはビデオの非圧縮出力を製造するように動作可能である。デコーダはコンテンツ・ファイル140および240に対して働く。
【0018】
図2を参照すると、使用者がポッドキャスト・コンテンツを入手したいと所望する場合、マルチメディア・コンテンツ・ファイルがコンテンツ・サーバ146から、例えば第1使用者機器100に通信ネットワーク134そして/または通信システム126上で送信される。マルチメディア・コンテンツ・ファイルの送信は、使用者によって開始されるか、または加入者サービスを通して自動的に開始される。ダウンロードされたマルチメディア・コンテンツ・ファイル140が受信されそしてデータ記憶装置132内に格納される(ブロック301)。現在MP3ファイルで使用されている、DRM(デジタル権利管理:Digital Right Management)ラッパーの様な、メタデータ・ラッパー(metadata wrapper)またはタグは、暗号化および、URLまたは他のアドレス情報、コンテンツの名称、アーティスト識別子そして/または他の情報の様なヘッダ情報を転送する。
【0019】
特定コンテンツ・ファイルに関連する別のブックマーク・ファイル142が作成される。1つの実施例において、このブックマーク・ファイルは第1使用者機器によって、コンテンツ・ファイルを受け取った時点で作成される。これに代わり、ブックマーク・ファイルが第1使用者機器で、使用者がブックマーク機能を、ファンクション・ボタン118の様なGUIを用いて選択した後で作成されても構わない。複数のコンテンツ・ファイルがデータ記憶装置132内に格納される場合には、各々のコンテンツ・ファイルはそれに関連して作成された別々のブックマーク・ファイルを有する。
【0020】
図1に示されるように、ブックマーク・ファイル142はダウンロードされた資料のURLを格納する(ブロック303)。このURLはコンテンツ・ファイルと一緒にダウンロードされたメタデータ・ファイルから得られる。1つの実施例ではURLが使用されているが、他のアドレス情報もURLと一緒にまたはその代わりに使用できることは理解されよう。ブックマーク・ファイル142内に収納されているアドレス情報はコンテンツ・ファイル140の情報源を識別するのに十分であり、例えばこのアドレス情報を使用することにより、使用者機器は特定コンテンツ・ファイルのダウンロードをコンテンツ・サーバから要求できるものと意図している。ブックマーク・ファイル142はまた識別情報も格納して、この情報は使用者機器上に表示されて、使用者がコンテンツ・ファイルの情報源および内容を識別することが出来るようにしている(ブロック304)。この情報は名称、情報源、コンテンツの型式等を含む。ブックマーク・ファイル142はまたブックマーク・ポインタ情報も、以下に説明するように保持している。
【0021】
コンテンツ・ファイル140内のコンテンツが、例えばそのコンテンツを第1使用者機器100上に表示することで消費される際に(ブロック305)、消費されたコンテンツの記録がプロセッサ兼制御ロジック・ユニット104で保守される(ブロック306)。使用者機器で消費されたコンテンツの量は、此処ではコンテンツ消費データと呼ぶ。コンテンツ消費データは例えば分および秒の形式の経過時間、例えば消費されたバイト数の様な全体して消費されたデータまたは消費された経過時間またはデータの割合または消費されたコンテンツの他の指標(measure)として保守することが可能である。
【0022】
ブックマーク・ファイル142はコンテンツ消費データを、使用者インタフェース112の一部である「ブックマーク」機能ボタンを使用者が押した時点で保存する。使用者がブックマーク機能ボタンを押すと、システムはコンテンツ消費データを、例えばブックマーク・ファイル内の経過時間として記録する。ブックマーク・ファイル142はこのコンテンツ消費データをキャプチャして保存し、最終使用者によって選択されたコンテンツ内のポインタを識別するブックマーク・ポインタを作成する(ブロック307)。
【0023】
第1使用者機器100により第2使用者機器200に対して選択されたコンテンツを、使用者が識別したいと欲する場合、最初にブックマーク・ファイル142が第1使用者機器100から第2使用者機器200へ送られる(ブロック308)。このブックマーク・ファイルは電子メール、MMS、SMS、IMまたはその他の輸送手段で送られる。ブックマークはまた、ウェッブページまたはブログ上にも格納可能であり、此処でそのウェッブページまたはブログへのアクセス権を有する全ての者からアクセス可能である。ブックマーク・ファイル142は第2使用者機器で、ブックマークまたはお好みリストとして保存される(ブロック309)。ブックマーク・ファイル240がその後、第2使用者機器200上で開かれる。ブックマーク・ファイル242内のURLまたはアドレス情報がアクセスされ、ダウンロード要求がアドレス指定されたコンテンツ・サーバに対してなされ、このURLで識別されたコンテンツが第2使用者機器にダウンロードされるように要求する(ブロック310)。
【0024】
ダウンロードされたコンテンツ・ファイル内のコンテンツの第2使用者機器200上での再生は、選択されたコンテンツの再生が所望する開始点に手動で位置決めする必要無く、また必要以上または必要以下のコンテンツを消費および表示することなく、ブックマーク・ファイル242内のブックマーク・ポインタで識別される点から開始できるようにしている。ブックマーク・ポインタで識別された点で再生を開始するための特別な機構は、コンテンツ・サーバ146で使用されるファイル・ダウンロードの型式に依存する。例えば、フル・ダウンロード(full download)またはプログレッシブ・ダウンロード(progressive download)では、ブックマーク・ポインタの機能は使用者機器で可能化される(ブロック311)。フル・ダウンロードとは、コンテンツ・ファイルの全コンテンツが使用者機器に、再生が始まる前にダウンロードされる状況を言う。プログレッシブ・ダウンロードとは、コンテンツ・ファイルの全コンテンツが使用者機器にダウンロードされるが、再生が、再生とダウンロードが少なくとも部分的に同時に行われるように、全コンテンツ・ファイルがダウンロードされる前に始まる状況を言う。これらの状況においては、使用者機器はコンテンツの再生を、コンテンツ消費データで示された点へ早送りすることにより、ブックマーク・ポインタで指示された点から始める(ブロック312)。従って、全ファイルが使用者機器にダウンロードされるが、ブックマーク・ポインタの位置に続くコンテンツのみが、実際には使用者機器上に再生される。ブックマーク・ポインタより前のコンテンツは再生されない。
【0025】
別の型式のダウンロードは、リアルタイム・ストリーミング・プロトコル(RTSP : real time streaming protocol)である(ブロック314)。RTSPはストリーミング媒体システムで使用されるプロトコルであって、これはクライアントがVCRライクな命令、例えば「再生」および「一時停止」を発することによりストリーミング媒体サーバを遠隔制御し、サーバ上のファイルに時間ベースでの接続を可能とするものである。いくつかのRTSPサーバはRTPを実際のオーディオ/ビデオデータ用に、トランスポート・プロトコルとして使用する。コンテンツ再生要求は、媒体ストリームURLとトランスポート指定子を含む。この指定子は典型的にRTPデータ(オーディオまたはビデオ)を受信するためのローカル・ポート、およびRTCPデータ(メタ情報)用の他のポートを含む。サーバ応答は通常選択されたパラメータを確認し、欠落部分、例えばそのサーバの選択部分を補填する。再生要求により1つまたは全ての媒体ストリームが再生される。ブックマーク・ポインタはコンテンツ・サーバ146に再生要求と共に送られ(ブロック315)、サーバがダウンロードを開始して、使用者機器がそのコンテンツをブックマーク・ファイル内で指定された位置から受け取る(ブロック316)。再生要求はコンテンツの表示がブックマーク・ポインタで指定された位置から開始されるようにする。この運転モードにおいて、ブックマーク・ポインタの機能は使用者機器とコンテンツ・サーバの共同動作の下で可能となる。
【0026】
再生の開始位置を識別するためにブックマーク・ポインタを使用することに加えて、選択されたコンテンツの終わりと再生を終了する位置を示すために、終端ポインタが使用される。終端ポインタは、使用者がプロセッサ兼制御ロジックに対して選択されたコンテンツの終わりに達したことを通知する制御ボタンを操作した時に、ブックマーク・ポインタと同じ方法でブックマーク・ファイル内に格納される(ブロック318)。使用者機器はコンテンツの再生を終端ポインタで示された位置で終了する(ブロック313および317)。この方法により、選択されたコンテンツのみが第2使用者機器上で再生される。
【0027】
本発明の特定の実施例が此処に開示されている。通常の技術を有する当業者は本発明が別の環境において別の応用を有することは理解されよう。添付の特許請求の範囲は本発明の範囲を上記の特定の実施例に制限することは全く意図していない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ・ファイル(140)のアドレス情報と、第1使用者機器(100)からアクセス可能なそのコンテンツ・ファイルのブックマーク(142)を含むファイルと;
第2使用者機器200においてブックマークに基づき、コンテンツ・ファイルからコンテンツを消費するための手段とを含む、ファイル・ブックマーク装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、コンテンツ・ファイルが標準フォーマットである、前記装置。
【請求項3】
請求項1記載の装置において、フォーマットがMP3,MP4またはAVIである、前記装置。
【請求項4】
請求項1記載の装置において、ファイルが経過時間の記録を含む、前記装置。
【請求項5】
請求項1記載の装置において、ファイルが消費データの記録を含む、前記装置。
【請求項6】
請求項1記載の装置において、アドレス情報がURLを含む、前記装置。
【請求項7】
第1使用者機器内でコンテンツ・ファイルを受け取り(301);
前記コンテンツ・ファイルに関連するブックマーク・ファイルを作成し(302);
そのコンテンツ・ファイル用のアドレス情報(303)と、コンテンツ消費データをブックマーク・ファイル(306)内に格納し;
ブックマーク・ファイルを第2使用者機器に送信する(308)ことを含む、コンテンツ・ファイルにブックマークを付けるための方法。
【請求項8】
請求項7記載の方法において、コンテンツ消費データが経過時間を含む、前記方法。
【請求項9】
請求項7記載の方法において、コンテンツ消費データが消費されたデータを含む、前記方法。
【請求項10】
請求項7記載の方法において、コンテンツ消費データが経過時間の割合を含む、前記方法。
【請求項11】
請求項7記載の方法において、コンテンツ消費データが消費されたデータの割合を含む、前記方法。
【請求項12】
請求項7記載の方法において、第2使用者機器においてブックマーク・ファイルを使用しコンテンツ・ファイルの再生開始場所を決定する、前記方法(312)。
【請求項13】
請求項7記載の方法において、ブックマーク・ファイル内のアドレス情報に基づきコンテンツ・ファイルを第2使用者機器にダウンロードする、前記方法(316)。
【請求項14】
請求項7記載の方法において、コンテンツ消費データが使用者により選択される(304)、前記方法。
【請求項15】
請求項14記載の方法において、使用者がコンテンツ消費データを使用者機器上のインタフェースを用いて選択する(304)、前記方法。
【請求項16】
請求項7記載の方法が更に、コンテンツ・ファイルからのコンテンツの再生を終了させる終端ポインタをブックマーク・ファイル内に格納する(313)、前記方法。
【請求項17】
請求項7記載の方法において、アドレス情報とコンテンツ消費データをコンテンツ・サーバに送信すること(315)を含む、前記方法。
【請求項18】
請求項17記載の方法において、コンテンツをコンテンツ消費データで示されるコンテンツが始まる前記アドレス情報に対応するコンテンツ・サーバから受け取る(316)、前記方法。
【請求項19】
請求項17記載の方法において、前記アドレスに対応する前記コンテンツ・ファイルを受け取り(311)、コンテンツ消費データで示されるコンテンツから始まるコンテンツ・ファイルのコンテンツを表示する、前記方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−48458(P2013−48458A)
【公開日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−228135(P2012−228135)
【出願日】平成24年10月15日(2012.10.15)
【分割の表示】特願2008−548500(P2008−548500)の分割
【原出願日】平成18年8月21日(2006.8.21)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(502087507)ソニーモバイルコミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】