説明

携帯端末装置とサーバ装置との間のファイル同期

【課題】 直接接続されていない携帯端末装置とサーバ装置との間のファイル同期を自動的に実行可能とすること。
【解決手段】 クライアントPC1の同期処理部14は、携帯端末装置2が有線または無線で接続されていることを検出し、携帯端末装置2が接続されている間、携帯端末装置2のディレクトリ21aとサーバ装置3におけるディレクトリ31aとをそれぞれ監視し、この2つのディレクトリ21a,31aの内容について同期をとる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末装置とサーバ装置との間のファイル同期に関するものである。
【背景技術】
【0002】
携帯端末装置のうち、パーソナルコンピュータとの間でファイル同期が可能なものがある(例えば特許文献1参照)。このような場合、パーソナルコンピュータに、ファイル同期用のソフトウェアがインストールされる。
【0003】
他方、最近、ユーザファイルをサーバに保存しておき、クライアントにおけるウェブブラウザでデスクトップ環境を実現して、ネットワークを介してサーバ内のユーザファイルを操作可能にする技術が開発されている。このようにサーバにユーザファイルが保存されていると、ネットワークに接続可能ないずれのクライアントからでも、ユーザは、ユーザファイルを操作可能となる。
【0004】
【特許文献1】特開2006−281024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記技術によれば、携帯端末装置を接続されるパーソナルコンピュータと携帯端末装置との間での自動的なファイル同期は可能であるが、ユーザファイルをサーバに保存している場合には、パーソナルコンピュータからサーバへファイルを移動させる作業が別途必要となってしまう。つまり、携帯端末装置をクライアントへ接続しただけでは、上記デスクトップ環境にて、携帯端末装置内のファイルを操作することは困難である。
【0006】
本発明は、直接接続されていない携帯端末装置とサーバ装置との間のファイル同期を自動的に実行可能なファイル同期システム、クライアント装置およびファイル同期プログラムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
【0008】
本発明に係るファイル同期システムは、サーバ装置と、サーバ装置との間でデータ通信可能なクライアント装置と、クライアント装置に所定のインタフェースを介して接続可能であって所定のファイル格納領域を有する携帯端末装置とを備える。そして、クライアント装置は、携帯端末装置がクライアント装置に有線または無線で接続されていることを検出する接続検出手段と、携帯端末装置がクライアント装置に接続されている間、携帯端末装置のファイル格納領域とサーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域とをそれぞれ監視し、携帯端末装置のファイル格納領域の内容とサーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域の内容との同期をとる同期処理手段とを有する。
【0009】
これにより、クライアント装置が両者のファイル格納領域を監視することで、直接接続されていない携帯端末装置とサーバとの間のファイル同期を自動的に実行することができる。
【0010】
また、本発明に係るファイル同期システムは、上記のファイル同期システムに加え、次のようにしてもよい。この場合、クライアント装置は、所定の入力装置に対するユーザ操作を検出するとともに所定の表示装置の表示状態を制御するUI制御手段と、UI制御手段によるユーザインタフェースに基づくデスクトップ環境をユーザに提供するデスクトップ処理手段を有する。そして、デスクトップ処理手段は、デスクトップ環境を通じて、サーバ側ファイル格納領域の内容を操作するとともに、所定の表示装置に表示されているサーバ側ファイル格納領域の内容を、サーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域の内容に同期させる。
【0011】
これにより、ユーザファイルがサーバ側に保存されるデスクトップ環境において携帯端末装置の所定のファイル格納領域の内容を操作することができる。
【0012】
また、本発明に係るファイル同期システムは、上記のファイル同期システムのいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、ファイル同期システムは、サーバ装置との間でデータ通信可能な別のクライアント装置を備える。そして、別のクライアント装置は、所定の入力装置に対するユーザ操作を検出するとともに所定の表示装置の表示状態を制御するUI制御手段と、UI制御手段によるユーザインタフェースに基づくデスクトップ環境をユーザに提供するデスクトップ処理手段を有する。このデスクトップ処理手段は、デスクトップ環境を通じて、サーバ側ファイル格納領域の内容を操作するとともに、所定の表示装置に表示されているサーバ側ファイル格納領域の内容を、サーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域の内容に同期させる。
【0013】
これにより、ユーザファイルがサーバ側に保存されるデスクトップ環境において携帯端末装置の所定のファイル格納領域の内容を操作することができる。
【0014】
本発明に係るクライアント装置は、携帯端末装置が有線または無線で接続されていることを検出する接続検出手段と、携帯端末装置が接続されている間、携帯端末装置のファイル格納領域とサーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域とをそれぞれ監視し、携帯端末装置のファイル格納領域の内容とサーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域の内容との同期をとる同期処理手段とを備える。
【0015】
これにより、クライアント装置が両者のファイル格納領域を監視することで、直接接続されていない携帯端末装置とサーバとの間のファイル同期を自動的に実行することができる。
【0016】
また、本発明に係るクライアント装置は、上記のクライアント装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、サーバ側ファイル格納領域は、当該クライアント装置または別のクライアント装置におけるユーザインタフェースに基づくデスクトップ環境により内容を操作されるファイル格納領域である。
【0017】
これにより、ユーザファイルがサーバ側に保存されるデスクトップ環境において携帯端末装置の所定のファイル格納領域の内容を操作することができる。
【0018】
また、本発明に係るクライアント装置は、上記のクライアント装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、同期処理手段は、当該クライアント装置または別のクライアント装置におけるユーザインタフェースに基づくデスクトップ環境によりサーバ側ファイル格納領域の内容を操作する際に使用されるコマンド群と同一のコマンド群を使用して、サーバ側ファイル格納領域についての監視および同期を行う。
【0019】
これにより、デスクトップ環境に使用される既存のコマンド群と同一のコマンド群を使用するため、サーバにおいてこの同期処理用のコマンド群の処理系を新たに追加することなく、このファイル同期を実現することができる。
【0020】
また、本発明に係るクライアント装置は、上記のクライアント装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、同期処理手段は、接続検出手段により携帯端末装置が接続されたことを検出すると、携帯端末装置のファイル格納領域の内容を参照し、携帯端末装置のファイル格納領域の内容をサーバ側ファイル格納領域へ反映させて同期をとる。
【0021】
これにより、サーバのファイルシステムに、携帯端末装置の所定のファイル格納領域を自動的にマウントすることができる。
【0022】
また、本発明に係るクライアント装置は、上記のクライアント装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、同期処理手段は、接続検出手段により携帯端末装置が接続されたことを検出すると、携帯端末装置のファイル格納領域の内容を参照し、サーバ装置にサーバ側ファイル格納領域を生成させ、携帯端末装置のファイル格納領域の内容をサーバ側ファイル格納領域へ反映させ、接続検出手段により携帯端末装置の接続が解除されたことを検出すると、サーバ側ファイル格納領域を削除させる。
【0023】
また、本発明に係るクライアント装置は、上記のクライアント装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、同期処理手段は、携帯端末装置のファイル格納領域におけるファイルへのリンクをサーバ側ファイル格納領域に追加することで、同期をとる。
【0024】
これにより、携帯端末装置の接続時に、携帯端末装置内のファイル本体をコピーせずに済むため、マウントを短時間で完了することができる。
【0025】
また、本発明に係るクライアント装置は、上記のクライアント装置のいずれかに加え、次のようにしてもよい。この場合、携帯端末装置の所定のファイル格納領域は、1つのディレクトリとされ、サーバ装置の前記所定のサーバ側ファイル格納領域は、1つのディレクトリとされる。
【0026】
本発明に係るファイル同期プログラムは、サーバ装置との間でデータ通信可能であって、所定のファイル格納領域を有する携帯端末装置を所定のインタフェースを介して接続可能なクライアント装置においてコンピュータを、携帯端末装置が有線または無線で接続されていることを検出する接続検出手段、および携帯端末装置が接続されている間、携帯端末装置のファイル格納領域とサーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域とをそれぞれ監視し、携帯端末装置のファイル格納領域の内容とサーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域の内容との同期をとる同期処理手段として機能させる。
【0027】
これにより、クライアント装置が両者のファイル格納領域を監視することで、直接接続されていない携帯端末装置とサーバとの間のファイル同期を自動的に実行することができる。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、直接接続されていない携帯端末装置とサーバとの間のファイル同期を自動的に実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0030】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るファイル同期システムの構成を示すブロック図である。このシステムは、クライアントPC1により、携帯端末装置2の所定のディレクトリ21a内のファイル21bとサーバ装置3の所定のディレクトリ31a内のファイル31bとの同期をとるシステムである。
【0031】
クライアントPC1は、ユーザが操作するパーソナルコンピュータである。クライアントPC1には、キーボード、マウスなどといった入力装置5、および液晶ディスプレイなどといった表示装置6が接続される。クライアントPC1は、インタフェース回路11、通信回路12、ネットワーク通信処理部13、同期処理部14、およびデスクトップ処理部15を有する。インタフェース回路11は、周辺機器インタフェース規格に基づき周辺機器との間でデータ通信を行う回路である。インタフェース回路11としては、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394などの有線のものや、赤外線通信、ブルートゥース(商標)などの無線のものが使用される。例えば、USBのマスストレージクラスを使用することで、クライアントPC1に接続された機器のファイル操作が実現可能となる。また、通信回路12は、コンピュータネットワーク4を介してサーバ装置3とデータ通信可能な回路である。通信回路12としては、ネットワークインタフェースカード、モデムなどが適宜使用される。なお、コンピュータネットワーク4には、例えば、インターネット、LANなどのネットワークの他、そのようなネットワークに接続するための通信路も含まれる。
【0032】
クライアントPC1は、コンピュータを内蔵しており、ネットワーク通信処理部13、同期処理部14およびデスクトップ処理部15は、クライアントPC1内の図示せぬ記録媒体(メモリ、ハードディスクなど)に格納された各プログラムが図示せぬプロセッサによりそれぞれ実行されて実現される処理部である。
【0033】
ネットワーク通信処理部13は、通信回路12を制御し所定の通信プロトコルに従ってサーバ装置3との間でデータ通信を行う処理部である。
【0034】
また、同期処理部14は、携帯端末装置2とサーバ装置3との間のファイル同期を制御する処理部である。同期処理部14は、携帯端末装置2がクライアントPC1に接続されている間、携帯端末装置2のディレクトリ21aとサーバ装置3におけるディレクトリ31aとをそれぞれ監視し、携帯端末装置2のディレクトリ21a内のすべてのファイル21bとサーバ装置3におけるディレクトリ31a内のすべてのファイル31bとの同期をとる。
【0035】
また、デスクトップ処理部15は、入力装置5へのユーザ操作を検出するとともに、表示装置6の表示状態を制御するグラフィカルユーザインタフェース(GUI)制御機能と、それによるGUIに基づくデスクトップ環境をユーザに提供するデスクトップ処理機能を有する処理部である。デスクトップ処理部15は、そのデスクトップ環境にて、例えば入力装置5へのユーザ操作に応じてサーバ装置3のディレクトリ31a内のファイル31bを操作可能であり、表示装置6に表示されているサーバ装置3のディレクトリ31aの内容を、サーバ装置3におけるディレクトリ31aの内容に同期させる。デスクトップ処理部15は、以下のように実現される。まず、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)クライアントであるウェブブラウザが実行される。そして、ウェブブラウザが、サーバ装置3における所定のURI(Uniform Resource Identifier )へアクセスし、スクリプト付きのHTML(Hyper Text Markup Language)ファイルを取得しそれに基づきウェブブラウザのウィンドウ内にデスクトップ環境を構築する。このようにして、デスクトップ処理部15が実現される。つまり、デスクトップ処理部15では、HTTPクライアントにデスクトップが構築されている。したがって、ネットワーク4に接続可能ないずれのクライアント装置においても、ウェブブラウザが使用できれば、ユーザは、同一のデスクトップ環境の提供を受けることができる。つまり、サーバ装置3では、ユーザまたはユーザグループごとに、ディレクトリ31aといったファイル格納領域が予め確保されており、デスクトップ処理部15が実現される際に、ユーザごとに、デスクトップ環境が提供される。
【0036】
図2は、デスクトップ処理部15によるデスクトップ環境の一例を示す図である。図2に示すように、表示装置6に、ウェブブラウザのウィンドウ41が表示され、ウィンドウ41の表示領域42に、デスクトップ環境が構築される。つまり、表示領域42がデスクトップとなる。このデスクトップには、サーバ装置3におけるユーザ(またはユーザグループ)のルートディレクトリを示すアイコン43、ファイル消去に使用されるゴミ箱のアイコン44、サーバ装置3のディレクトリ31aを示すアイコン45などが表示される。そして、アイコン45がクリック(またはダブルクリック)されると、表示領域42内にウィンドウ46が表示され、ウィンドウ46に、ディレクトリ31aに含まれるファイル31bに対応するアイコン46aのリストが表示される。このように、デスクトップ処理部15によるデスクトップ環境では、ユーザファイル(ファイル31bなど)をクライアントPC1に保持せずにサーバ装置3に保持した状態で、ユーザファイルの操作(追加、削除、移動、変更、ファイル内容の読み出し、ファイルリストの読み出しなど)を行うことが可能となる。また、例えば、ファイル31bが画像ファイルである場合に、アイコン46aがクリック(またはダブルクリック)されると、デスクトップ処理部15は、ファイル31bをサーバ装置3から取得し、そのファイル31bに基づき画像を表示領域42内に表示させる。
【0037】
また、携帯端末装置2は、ユーザにより携帯可能な、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ミュージックプレーヤ、デジタルカメラなどといった電子機器である。携帯端末装置2の例としては、USBのマスストレージクラスを使用した大容量メモリスティックのようなものも考えられる。携帯端末装置2は、データ格納装置21、インタフェース回路22、およびファイル操作部23を有する。データ格納装置21は、不揮発性メモリ、ハードディスクなどといった記録媒体を有する装置である。データ格納装置21には、ファイルシステムが構築され、ディレクトリ21a内にファイル21bが格納される。また、インタフェース回路22は、インタフェース回路11と同一規格のインタフェースに基づきデータ通信可能な回路である。また、ファイル操作部23は、インタフェース回路22を介して供給されるコマンドに応じて、データ格納装置21に対して、ファイルの書き込み、読み出し、変更などを実行する処理部である。ファイル操作部23は、ASIC(Application Specific IC )などで実現してもよいし、内蔵プロセッサによりプログラムを実行することで実現してもよい。例えば、ファイル操作部23を実現するプログラムをNTTドコモ社製の携帯電話機にインストールして、携帯端末装置2としてもよい。
【0038】
また、サーバ装置3は、ユーザファイルを格納可能であって、クライアントPC1のデスクトップ処理部15により提供されるデスクトップ環境にて、そのユーザファイルを操作可能なサーバである。サーバ装置3は、データ格納装置31、通信回路32、ネットワーク通信処理部33およびファイル操作部34を有する。
【0039】
データ格納装置31は、ハードディスク、ディスクアレイなどといった記録媒体を有する装置である。データ格納装置31には、ファイルシステムが構築され、ユーザまたはユーザグループごとに記憶領域が確保され、ディレクトリ31a内にファイル31bが格納される。なお、図1においては、データ格納装置31は、サーバ装置3に内蔵されているが、別のデータベースサーバ装置に、データベースとしてデータ格納装置31を設けてもよい。また、通信回路32は、コンピュータネットワーク4を介してクライアントPC1などとデータ通信可能な回路である。通信回路32としては、ネットワークインタフェースカード、モデムなどが適宜使用される。
【0040】
ネットワーク通信処理部33およびファイル操作部34は、サーバ装置3内の図示せぬ記録媒体(メモリ、ハードディスクなど)に格納された各プログラムが図示せぬプロセッサによりそれぞれ実行されて実現される処理部である。
【0041】
ネットワーク通信処理部33は、通信回路32を制御し所定の通信プロトコルに従ってクライアントPC1との間でデータ通信を行う処理部である。
【0042】
また、ファイル操作部34は、HTTPサーバとしての機能を有し、HTTPに従って、ファイル操作のコマンドおよびレスポンス並びにファイルを送受し、コマンドに応じたファイル操作を実行する処理部である。このファイル操作のコマンドおよびレスポンスは、ファイル操作部34とクライアントPC1の同期処理部14との間およびファイル操作部34とデスクトップ処理部15との間で送受される。クライアントPC1の同期処理部14は、デスクトップ処理部15とファイル操作部34との間で使用されるものと同一形式のファイル操作のコマンドおよびレスポンスを使用する。
【0043】
次に、上記システムの各装置の動作およびファイル同期の処理について説明する。図3は、図1におけるクライアントPC1の同期処理部14の動作を説明するフローチャートである。
【0044】
クライアントPC1では、同期処理部14が、インタフェース回路11に携帯端末装置2が電気的に接続されたか否かを監視している(ステップS1)。
【0045】
そして、同期処理部14は、携帯端末装置2の接続を検出すると、初期の同期処理(同期処理A)を実行する(ステップS2)。
【0046】
同期処理Aでは、まず、同期処理部14は、携帯端末装置2のデータ格納装置21の所定のディレクトリ21aのファイルリストを要求するコマンドを、インタフェース回路11を介して、携帯端末装置2に送信する。携帯端末装置2では、そのコマンドが、インタフェース回路22を介してファイル操作部23により受信される。それに対応して、ファイル操作部23は、データ格納装置21にアクセスし、所定のディレクトリ21aのファイルリストを取得し、そのコマンドに対するレスポンスとして、ファイルリストを、インタフェース回路22を介して送信する。同期処理部14は、そのファイルリストを、インタフェース回路11を介して受信する。また、同期処理部14は、携帯端末装置2のディレクトリ21aに対応するディレクトリ31aを生成させるコマンドをサーバ装置3に対して送信する。このコマンドは、ネットワーク通信処理部13、通信回路12、コンピュータネットワーク4、通信回路32およびネットワーク通信処理部33を介して、ファイル操作部34により受信される。ファイル操作部34は、そのコマンドに従って、データ格納装置31に、ディレクトリ31aを生成する。その後、同期処理部14は、携帯端末装置2へコマンドを送出してファイルリスト内のファイル21bをすべて取得し、そのファイルをサーバ装置3のディレクトリ31aへ書き込ませる。このように、同期処理Aでは、携帯端末装置2の接続時に、その携帯端末装置2のディレクトリ21aに対応するディレクトリ31aがサーバ装置3に生成され、ディレクトリ21a内のファイル21bがディレクトリ31aへコピーされる。なお、以下、同期処理部14と携帯端末装置2との間のコマンドおよびレスポンスの授受、並びに同期処理部14とサーバ装置3との間のコマンドおよびレスポンスの授受は、上述したものと同様の経路を介して行われる。
【0047】
他方、クライアントPC1のデスクトップ処理部15は、ポーリングによりサーバ装置3の所定の記憶領域を監視しており、ディレクトリ31aが生成されると、それを検出し、図2に示すように、ディレクトリ31aを示すアイコン45の表示を開始する。
【0048】
同期処理Aが完了すると、同期処理部14は、携帯端末装置2のディレクトリ21aおよびサーバ装置3のディレクトリ31aの監視を開始する(ステップS3)。携帯端末装置2のディレクトリ21aの監視では、同期処理部14は、ポーリングによりディレクトリ21a内のファイルリストを定期的に取得し、ディレクトリ21aにおけるファイルの増加、減少および変更の有無を判定する(ステップS4)。また、サーバ装置3のディレクトリ31aの監視では、同期処理部14は、ポーリングによりディレクトリ31a内のファイルリストを定期的に取得し、ディレクトリ31aにおけるファイルの増加、減少および変更の有無を判定する(ステップS5)。また、同期処理部14は、携帯端末装置2がクライアントPC1に接続されているか否かを監視している(ステップS6)。
【0049】
そして、同期処理部14は、同期処理以外に起因する、携帯端末装置2のディレクトリ21aにおけるファイルの増加、減少および変更のいずれかを検出すると、同期処理Bを実行する(ステップS7)。図4は、実施の形態1における同期処理Bを説明する図である。
【0050】
図4に示すように、同期処理Bでは、ファイル21bの増加または変更が検出された場合、同期処理部14は、追加または変更されたファイル21bを携帯端末装置2から取得し、サーバ装置3に供給する。サーバ装置3では、ファイル操作部34は、追加されたファイル21bをディレクトリ31aに追加し、また、変更されたファイル21bにより、ディレクトリ31aの、変更前のファイルを上書きする。同期処理Bにおいてファイル21bの減少が検出された場合、同期処理部14は、削除されたファイル21bを削除するコマンドをサーバ装置3へ送信する。サーバ装置3では、ファイル操作部34は、そのコマンドにより指定されたファイル31bを削除する。このようにして、同期処理Bにより、携帯端末装置2のディレクトリ21aの内容の変化が、サーバ装置3のディレクトリ31aの内容へ反映され、両者の同期が確保される。
【0051】
他方、デスクトップ処理部15は、サーバ装置3の、このディレクトリ31aを監視しており、ディレクトリ31aの内容がウィンドウ46で表示されている場合には、携帯端末装置2のディレクトリ21aの内容の変化がディレクトリ31aの内容へ反映されると、これに連動して、ウィンドウ46の表示状態も変化する。図5は、実施の形態1におけるデスクトップ環境での、携帯端末装置2のディレクトリ21aの内容の変化に応じたウィンドウ46の表示状態の変化の一例を示す図である。ディレクトリ21aにファイルが1つもない状態から、ディレクトリ21aに1つのファイル21bが追加された場合、ディレクトリ31aの内容を表示するウィンドウ46の表示状態が、図5(A)に示す表示状態から、図5(B)に示す表示状態へ変化する。図5(B)における表示状態では、ウィンドウ46内に、携帯端末装置2において追加されたファイル21bに対応する、サーバ装置3内のファイル31bを示すアイコン46aが表示されている。
【0052】
また、同期処理部14は、サーバ装置3のディレクトリ31aにおけるファイルの増加、減少および変更のいずれかを検出すると、同期処理Cを実行する(ステップS7)。
【0053】
同期処理以外に起因する、サーバ装置3のディレクトリ31aにおけるファイルの増加、減少および変更は、例えば、クライアントPC1のデスクトップ環境におけるユーザ操作によって発生する。図6は、実施の形態1におけるデスクトップ環境での、サーバ装置3のディレクトリ31aの内容の変化に応じたウィンドウ46の表示状態の変化の一例を示す図である。
【0054】
例えば、図6(A)に示すように、クライアントPC1のデスクトップ環境において、GUIに基づくドラッグアンドドロップにより、デスクトップに表示されていた、サーバ装置3の別のディレクトリにあるファイルのアイコン47が、ディレクトリ31aを示すウィンドウ46に移動させられると、デスクトップ処理部15は、そのファイルを追加するコマンドをサーバ装置3へ送信する。サーバ装置3では、ファイル操作部34は、そのコマンドに従って、受信したファイルをディレクトリ31aに追加する。デスクトップ処理部15は、サーバ装置3の、このディレクトリ31aを監視しているため、サーバ装置3に対するファイルの追加処理が完了すると、ディレクトリ31aの内容がウィンドウ46で表示されている場合には、ディレクトリ31aの内容の変化を検出する。したがって、ウィンドウ46の表示状態は、図6(B)に示すように変化する。
【0055】
このように、ディレクトリ31aの内容に変化が生じた場合には、同期処理Cが実行される。図7は、実施の形態1における同期処理Cを説明する図である。
【0056】
図7に示すように、同期処理Cでは、ファイル31bの増加または変更が検出された場合、同期処理部14は、追加または変更されたファイル31bをサーバ装置3から取得し、携帯端末装置2に供給する。携帯端末装置2では、ファイル操作部23は、追加されたファイル31bをディレクトリ21aに追加し、また、変更されたファイル31bにより、ディレクトリ21aの、変更前のファイルを上書きする。同期処理Cにおいてファイル31bの減少が検出された場合、同期処理部14は、削除されたファイル31bを削除するコマンドを携帯端末装置2へ送信する。携帯端末装置2では、ファイル操作部23は、そのコマンドにより指定されたファイル21bを削除する。このようにして、同期処理Cにより、サーバ装置3のディレクトリ31aの内容の変化が、携帯端末装置2のディレクトリ21aの内容へ反映され、両者の同期が確保される。
【0057】
また、同期処理部14は、携帯端末装置2がクライアントPC1に接続されていない、つまり、携帯端末装置2とクライアントPC1との接続が解除された場合、同期解除処理を実行する(ステップS9)。同期解除処理の実行後、同期処理部14は、ステップS1の待機状態に戻る。
【0058】
同期解除処理では、同期処理部14は、接続が解除された携帯端末装置2に対応するディレクトリ31aを削除するコマンドをサーバ装置3へ送信する。サーバ装置3では、ファイル操作部34は、そのコマンドを受信すると、指定されたディレクトリ31aおよびそのディレクトリ31a内のすべてのファイル31bを削除する。
【0059】
以上のように、上記実施の形態1によれば、接続検出手段としての同期処理部14は、携帯端末装置2が接続されていることを検出し、同期処理手段としての同期処理部14は、携帯端末装置2が接続されている間、携帯端末装置2のディレクトリ21aとサーバ装置3におけるディレクトリ31aとをそれぞれ監視し、この2つのディレクトリ21a,31aの内容との同期をとる。これにより、クライアントPC1が両者のファイル格納領域(つまり、ディレクトリ21a,31a)を監視することで、直接接続されていない携帯端末装置2とサーバ装置3との間のファイル同期を自動的に実行することができる。
【0060】
また、上記実施の形態1によれば、サーバ装置3のディレクトリ31aは、クライアントPC1におけるGUIに基づくデスクトップ環境により内容を操作されるファイル格納領域である。これにより、ユーザファイルがサーバ側に保存されるデスクトップ環境において、携帯端末装置2のディレクトリ21aの内容を操作することができる。
【0061】
また、上記実施の形態1によれば、同期処理部14は、クライアントPC1におけるGUIに基づくデスクトップ環境によりディレクトリ31aの内容を操作される際に使用されるコマンド群と同一のコマンド群を使用して、ディレクトリ31aについての監視および同期を行う。これにより、デスクトップ環境に使用される既存のコマンド群と同一のコマンド群を使用するため、サーバ装置3においてこの同期処理用のコマンド群の処理系を追加することなく、このファイル同期を実現することができる。
【0062】
また、上記実施の形態1によれば、同期処理部14は、携帯端末装置2が接続されたことを検出すると、携帯端末装置2のディレクトリ21aの内容を参照し、サーバ装置3にディレクトリ31aを生成させ、携帯端末装置2のディレクトリ21aの内容をディレクトリ31aへ反映させて同期をとる。これにより、サーバ装置3のファイルシステムに、携帯端末装置2のディレクトリ21aを自動的にマウントすることができる。
【0063】
実施の形態2.
本発明の実施の形態2に係るファイル同期システムは、実施の形態1におけるデスクトップ処理部15を、同期処理部14を有するクライアントPC1とは異なるクライアントPC1aに設けたものである。
【0064】
図8は、本発明の実施の形態2に係るファイル同期システムの構成を示すブロック図である。図8において、クライアントPC1は、実施の形態1のクライアントPC1と同様に、インタフェース回路11、通信回路12、ネットワーク通信処理部13および同期処理部14を有する。ただし、実施の形態2におけるクライアントPC1は、デスクトップ処理部15を有さない。クライアントPC1aは、コンピュータネットワーク4に接続可能であってサーバ装置3とデータ通信可能な装置である。クライアントPC1aは、実施の形態1のクライアントPC1と同様に、デスクトップ処理部15を有し、入力装置5および表示装置6を接続される。また、クライアントPC1aは、通信回路12およびネットワーク通信処理部13と同様の通信回路12aおよびネットワーク通信処理部13aを有し、同期処理部14を有さない。
【0065】
このように、実施の形態2においては、同期処理部14とデスクトップ処理部15が、別々のクライアントPC1,1aに設けられる。
【0066】
なお、実施の形態2におけるその他の装置については、実施の形態1のものと同様であるので、その説明を省略する。
【0067】
実施の形態2においては、同期処理部14とデスクトップ処理部15が、異なる装置に設けられているが、それらの機能および動作は、実施の形態1のものと同様である。したがって、実施の携帯1と同様にして、ファイル同期およびデスクトップ環境が実現される。
【0068】
なお、上述の各実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0069】
例えば、各実施の形態では、携帯端末装置2内のファイル21bをサーバ装置3へコピーしているが、その代わりに、ファイル21bのリンク(またはショートカット)をサーバ装置3のディレクトリ31aに格納するようにしてもよい。その場合、デスクトップ処理部15からファイル21bの本体を取得するためのコマンドが受信された場合、ファイル操作部34は、それを同期処理部14へ通知し、同期処理部14は、携帯端末装置2からファイル本体を取得し、ファイル操作部34へ送信する。ファイル操作部34は、それを受信すると、デスクトップ処理部15へ転送する。
【0070】
また、例えばクライアントPC1による携帯端末装置2のファイル21aの追加/削除が禁止されている場合などにおいては、監視対象となる携帯端末装置2内のディレクトリ21aおよびサーバ装置3内のディレクトリ31aに対して、同期は行なわず、ディレクトリ31aに対するファイルの追加/削除時のみディレクトリ21aにファイルの追加/削除を行なうようにする、あるいは、ディレクトリ21aに対するファイルの追加/削除時のみディレクトリ31aにファイルの追加/削除を行なうというようにしてもよい。
【0071】
また、監視対象となる携帯端末装置2内のディレクトリ21aおよびサーバ装置3内のディレクトリ31aは複数あってもよい。
【0072】
また、各実施の形態において、同期処理部14およびデスクトップ処理部15は、ポーリングによりディレクトリ21a,31aの内容の変化を検出しているが、所定のイベント発生をサーバ装置3および/または携帯端末装置2から同期処理部14および/またはデスクトップ処理部15へ通知し、それをトリガとして同期処理などを実行するようにしてもよい。
【0073】
また、各実施の形態において、サーバ装置3は、ユーザIDと、データ格納装置31におけるそのユーザIDのユーザ専用記憶領域との対応関係を示すテーブルなどを保持し、同期処理部14およびデスクトップ処理部15は、ユーザIDを、サーバ装置3へ送信し、サーバ装置3のファイル操作部34は、そのユーザIDに対応する記憶領域内のディレクトリ31aにおけるファイルを操作するようにしてもよい。これにより、複数のユーザのファイルがユーザごとに独立して管理される。なお、ユーザグループごとにファイルを管理する場合には、ユーザIDおよびユーザ専用記憶領域の代わりに、グループIDおよびユーザグループ専用記憶領域によりファイルを管理すればよい。
【0074】
また、各実施の形態において、デスクトップ環境のウィンドウ46内に表示されるファイルリストは、図5または図6のようなアイコンのリストではなく、テキスト形式のリストでもよい。
【0075】
また、各実施の形態において、ディレクトリ21aとディレクトリ31aとの間でのファイル同期では、すべてのファイル21b,31bについて同期をとらなくてもよく、一部のファイル21b,31bのみについて同期処理を行うようにしてもよい。
【0076】
また、各実施の形態においては、携帯端末装置2の接続時にディレクトリ31aを作成し、接続解除時にディレクトリ31aを削除しているが、その代わりに、携帯端末装置2の接続およびその解除に拘わらず、サーバ装置3はディレクトリ31aを継続的に保持するようにしてもよい。その場合には、携帯端末装置2の接続時には、ディレクトリ31aへの、ディレクトリ21a内のファイルのコピーのみが実行され、接続解除時には、ディレクトリ31a内のファイルの削除のみが実行される。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、例えば、ウェブサーバ側でユーザファイルを管理するシステム、ウェブグループウェアなどに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施の形態1に係るファイル同期システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1におけるデスクトップ処理部によるデスクトップ環境の一例を示す図である。
【図3】図1におけるクライアントPCの同期処理部の動作を説明するフローチャートである。
【図4】実施の形態1における同期処理Bを説明する図である。
【図5】実施の形態1におけるデスクトップ環境での、携帯端末装置のディレクトリの内容の変化に応じたウィンドウの表示状態の変化の一例を示す図である。
【図6】実施の形態1におけるデスクトップ環境での、サーバ装置のディレクトリの内容の変化に応じたウィンドウの表示状態の変化の一例を示す図である。
【図7】実施の形態1における同期処理Cを説明する図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係るファイル同期システムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0079】
1 クライアントPC(クライアント装置)
1a クライアントPC(別のクライアント装置)
2 携帯端末装置
3 サーバ装置
5 入力装置
6 表示装置
14 同期処理部(接続検出手段,同期処理手段)
15 デスクトップ処理部(UI制御手段,デスクトップ処理手段)
21a ディレクトリ(ファイル格納領域)
31a ディレクトリ(サーバ側ファイル格納領域)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバ装置と、前記サーバ装置との間でデータ通信可能なクライアント装置と、前記クライアント装置に所定のインタフェースを介して接続可能であって所定のファイル格納領域を有する携帯端末装置とを備え、
前記クライアント装置は、前記携帯端末装置が前記クライアント装置に有線または無線で接続されていることを検出する接続検出手段と、前記携帯端末装置が前記クライアント装置に接続されている間、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域と前記サーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域とをそれぞれ監視し、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域の内容と前記サーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域の内容との同期をとる同期処理手段とを有すること、
を特徴とするファイル同期システム。
【請求項2】
前記クライアント装置は、所定の入力装置に対するユーザ操作を検出するとともに所定の表示装置の表示状態を制御するUI制御手段と、前記UI制御手段によるユーザインタフェースに基づくデスクトップ環境をユーザに提供するデスクトップ処理手段を有し、
前記デスクトップ処理手段は、前記デスクトップ環境を通じて、前記サーバ側ファイル格納領域の内容を操作するとともに、前記所定の表示装置に表示されている前記サーバ側ファイル格納領域の内容を、前記サーバ装置における前記サーバ側ファイル格納領域の内容に同期させること、
を特徴とする請求項1記載のファイル同期システム。
【請求項3】
前記サーバ装置との間でデータ通信可能な別のクライアント装置を備え、
前記別のクライアント装置は、所定の入力装置に対するユーザ操作を検出するとともに所定の表示装置の表示状態を制御するUI制御手段と、前記UI制御手段によるユーザインタフェースに基づくデスクトップ環境をユーザに提供するデスクトップ処理手段を有し、
前記デスクトップ処理手段は、前記デスクトップ環境を通じて、前記サーバ側ファイル格納領域の内容を操作するとともに、前記所定の表示装置に表示されている前記サーバ側ファイル格納領域の内容を、前記サーバ装置における前記サーバ側ファイル格納領域の内容に同期させること、
を特徴とする請求項1記載のファイル同期システム。
【請求項4】
サーバ装置との間でデータ通信可能であって、所定のファイル格納領域を有する携帯端末装置を所定のインタフェースを介して接続可能なクライアント装置において、
前記携帯端末装置が有線または無線で接続されていることを検出する接続検出手段と、
前記携帯端末装置が接続されている間、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域と前記サーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域とをそれぞれ監視し、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域の内容と前記サーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域の内容との同期をとる同期処理手段と、
を備えることを特徴とするクライアント装置。
【請求項5】
前記サーバ側ファイル格納領域は、当該クライアント装置または別のクライアント装置におけるユーザインタフェースに基づくデスクトップ環境により内容を操作されるファイル格納領域であることを特徴とする請求項4記載のクライアント装置。
【請求項6】
前記同期処理手段は、当該クライアント装置または別のクライアント装置におけるユーザインタフェースに基づく前記デスクトップ環境により前記サーバ側ファイル格納領域の内容を操作する際に使用されるコマンド群と同一のコマンド群を使用して、前記サーバ側ファイル格納領域についての監視および同期を行うことを特徴とする請求項5記載のクライアント装置。
【請求項7】
前記同期処理手段は、前記接続検出手段により前記携帯端末装置が接続されたことを検出すると、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域の内容を参照し、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域の内容を前記サーバ側ファイル格納領域へ反映させて同期をとることを特徴とする請求項4記載のクライアント装置。
【請求項8】
前記同期処理手段は、前記接続検出手段により前記携帯端末装置が接続されたことを検出すると、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域の内容を参照し、前記サーバ装置に前記サーバ側ファイル格納領域を生成させ、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域の内容を前記サーバ側ファイル格納領域へ反映させ、前記接続検出手段により前記携帯端末装置の接続が解除されたことを検出すると、前記サーバ側ファイル格納領域を削除させることを特徴とする請求項7記載のクライアント装置。
【請求項9】
前記同期処理手段は、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域におけるファイルへのリンクを前記サーバ側ファイル格納領域に追加することで、同期をとることを特徴とする請求項7記載のクライアント装置。
【請求項10】
前記携帯端末装置の前記所定のファイル格納領域は、1つのディレクトリであり、
前記サーバ装置の前記所定のサーバ側ファイル格納領域は、1つのディレクトリであること、
を特徴とする請求項4から請求項9のうちのいずれか1項記載のクライアント装置。
【請求項11】
サーバ装置との間でデータ通信可能であって、所定のファイル格納領域を有する携帯端末装置を所定のインタフェースを介して接続可能なクライアント装置においてコンピュータを、
前記携帯端末装置が有線または無線で接続されていることを検出する接続検出手段、および
前記携帯端末装置が接続されている間、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域と前記サーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域とをそれぞれ監視し、前記携帯端末装置の前記ファイル格納領域の内容と前記サーバ装置におけるサーバ側ファイル格納領域の内容との同期をとる同期処理手段、
として機能させるファイル同期プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−64115(P2009−64115A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−229584(P2007−229584)
【出願日】平成19年9月4日(2007.9.4)
【出願人】(399014484)ヴィジョンアーツ株式会社 (19)
【Fターム(参考)】