説明

携帯端末装置

【課題】表示範囲外のリスト要素を選択する際の操作性が悪いこと。
【解決手段】プロセッサ15は、記憶部14に記憶されたリスト14Aを画面表示部13に表示し、リスト14A中の要素のうち画面表示部13に表示されている要素および表示されていない要素に対して操作入力部12のキーを割り当てる割当処理を行う。プロセッサ15は、画面表示部13に表示されている要素に対応するキーが操作されたときに、当該操作されたキーに対応する要素が選択された際の処理を実行する。プロセッサ15は、画面表示部13に表示されていない要素に対応するキーが操作されたときに、リスト14Aのうち操作されたキーに対応する要素を含むリスト部分が表示されるように画面表示部13の表示を更新し、上記割当処理を再度行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯端末装置に関し、特に複数の要素から構成されるリストを表示し、キー操作によって任意の要素を利用者に選択させるようにした携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電話帳およびカメラ機能などを有する携帯端末装置、例えば携帯電話装置では、電話帳や静止画一覧などのリストを表示装置に表示し、キー操作によって任意のリスト要素を利用者に選択させるようにしている。特定の一つのリスト要素を選択する典型的なキー操作は、表示装置に表示されている複数のリスト要素のうち選択したいリスト要素にカーソルを当て、次いで決定キーを押下することである。このため、選択したいリスト要素にカーソルが当たっていない状況では、カーソルを目的とするリスト要素まで移動させる操作が余分に必要になる。
【0003】
そこで、カーソルの移動操作なしにキー操作によってダイレクトにリスト要素を選択できるようにする技術の一例が特許文献1に記載されている。この特許文献1では、表示装置に例えば1〜6の数字キーに対応する数のリスト要素を抽出して表示し、1〜6の数字キーの何れかが押下されたとき、押下された数字キーに対応するリスト要素を選択状態とする。また、リスト表示の表示内容がスクロール操作されると、スクロール操作された結果表示されるリスト要素に対して選択の際に操作すべき1〜6の数字キーをあらためて対応付ける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−172252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載の技術によれば、選択したいリスト要素にカーソルが当たっていない状況であっても、そのリスト要素が表示範囲内にあれば、利用者は対応するキーを押下することによりダイレクトに選択することが可能になる。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、表示範囲外のリスト要素を選択する際にはそれが表示されるまでスクロール操作をし続ける必要がある。
【0006】
本発明の目的は、上述したような課題、すなわち表示範囲外のリスト要素を選択する際の操作性が悪い、という課題を解決する携帯端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態にかかる携帯端末装置は、
画面表示部と、複数のキーを有する操作入力部と、複数の要素から構成されるリストを記憶する記憶部と、これらに接続されたプロセッサとを有し、
上記プロセッサは、
上記記憶部に記憶された上記リストを上記画面表示部に表示し、
上記リスト中の要素のうち上記画面表示部に表示されている要素および表示されていない要素に対して上記操作入力部の上記キーを割り当てる割当処理を行い、
上記画面表示部に表示されている要素に対応する上記キーが操作されたときに、当該操作されたキーに対応する上記要素が選択された際の処理を実行し、
上記画面表示部に表示されていない要素に対応する上記キーが操作されたときに、上記リストのうち上記操作されたキーに対応する上記要素を含むリスト部分が表示されるように上記画面表示部の表示を更新すると共に上記割当処理を再度行う
ようにプログラムされている、といった構成を採る。
【発明の効果】
【0008】
本発明は上述したような構成を有するため、表示範囲外のリスト要素を選択する際の操作性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の第1の実施形態のブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における操作入力部の構成例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態におけるリストの構成例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態におけるリスト表示管理テーブルの構成例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態における処理例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第1の実施形態におけるリスト表示管理テーブルの一更新例を示す図である。
【図7】本発明の第1の実施形態におけるリスト表示管理テーブルの他の更新例を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態におけるリスト表示管理テーブルの別の更新例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の外観斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施形態のブロック図である。
【図11】本発明の第2の実施形態におけるリスト表示管理テーブルの構成例を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態の処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】本発明の第2の実施形態における画面表示部の表示例を示す図である。
【図14】本発明の第2の実施形態の処理の詳細を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第2の実施形態における画面表示部の他の表示例を示す図である。
【図16】本発明の第3の実施形態における画面表示部の表示例を示す図である。
【図17】本発明の第3の実施形態の処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
[第1の実施形態]
図1を参照すると、本発明の第1の実施形態にかかる携帯端末装置1は、携帯電話装置や携帯情報端末(PDA)などで構成され、複数の要素から構成されるリストを表示し、キー操作によって利用者に任意の要素を選択させる機能を有している。
【0011】
携帯端末装置1は、主な機能部として、通信インターフェース部(以下、通信I/F部という)11、操作入力部12、画面表示部13、記憶部14、およびプロセッサ15を有する。
【0012】
通信I/F部11は、専用のデータ通信回路からなり、無線あるいは有線の通信回線(図示せず)を介して接続された各種装置(図示せず)との間でデータ通信を行う機能を有している。
【0013】
操作入力部12は、複数のキーを有する操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出してプロセッサ15に出力する機能を有している。操作入力部12の構成例を図2に示す。この例では、操作入力部12は、0〜9の数字キー、*と#の記号キー、決定キー、方向キー、終了キー、拡大キー、縮小キーを有している。リスト選択に関して、0〜9の数字キーと*と#の記号キーは、リスト要素に対応させるキーとして使用する。また、決定キーは、フォーカスしているリスト要素を選択するために、方向キーはカーソルの移動およびスクロール表示のために、終了キーはリスト選択を終了するために、拡大キーおよび縮小キーは表示サイズの拡大および縮小のために、それぞれ使用する。
【0014】
画面表示部13は、LCDなどの画面表示装置からなり、プロセッサ15からの指示に応じて、リストなどの各種情報を画面表示する機能を有している。
【0015】
記憶部14は、ハードディスクや半導体メモリなどの記憶装置からなり、プロセッサ15での各種処理に必要な処理情報やプログラム14Pを記憶する機能を有している。プログラム14Pは、プロセッサ15に読み込まれて実行されることにより各種処理部を実現するプログラムであり、通信I/F部11などのデータ入出力機能を介して外部装置(図示せず)やコンピュータ読取可能な記憶媒体(図示せず)から予め読み込まれて記憶部14に保存される。記憶部14で記憶される主な処理情報として、リスト14A、リスト表示管理テーブル14Bがある。
【0016】
リスト14Aは、複数の要素から構成されるテキスト形式あるいは画像形式のリストである。図3は、リスト14Aの構成例である。この例のリスト14Aは、AからPまでの合計16個の要素から構成されている。個々のリスト要素は、例えばリスト14Aが電話帳であれば、特定の個人の氏名、電話番号などから構成され、例えばリスト14Aが画像一覧であれば、特定の画像から構成される。
【0017】
リスト表示管理テーブル14Bは、リスト14A中の要素と操作入力部12の数字および記号キーと操作内容とを対応付けて記録するテーブルである。図4は、リスト表示管理テーブル14Bの構成例である。この例のリスト表示管理テーブル14Bは、リスト14A中の要素に1対1に対応するエントリを有する。各エントリには、対応するリスト要素の情報と、そのリスト要素に対応付ける数字および記号キーの情報と、このキーが操作されたときに実行すべき操作の内容とが記録される。例えば、リスト表示管理テーブル14Bの1行目のエントリは、リスト要素Aには数字の1のキーが対応すること、1のキーが操作されたとき、リスト要素Aの詳細表示を行うべきことが記録されている。また、7行目のエントリは、リスト要素Gには数字の7のキーが対応すること、7のキーが操作されたとき、リスト要素Gにフォーカスすべきことが記録されている。
【0018】
図4のリスト表示管理テーブル14Bでは、画面表示部13に表示される要素A〜Fに対して割り当てたキー以外の残りのキー(数字の7〜0のキー、*キー、#キー)を、それぞれ別々の要素G〜Lに割り当てているが、一つの要素Gにキー(数字の7〜0のキー、*キー、#キー)を割り当てるようにしてもよい。
【0019】
プロセッサ15は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部14からプログラム14Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラム14Pとを協働させて各種処理部を実現する機能を有している。プロセッサ15で実現される主な処理部として、入力部15A、および制御部15Bがある。
【0020】
入力部15Aは、通信I/F部11または操作入力部12またはカメラ(図示せず)などから入力された情報をリスト14Aとして記憶部14に格納する機能を有する。
【0021】
制御部15Bは、記憶部14に記憶されたリスト14Aを画面表示部13に表示する機能を有する。また制御部15Bは、リスト14Aの要素のうち画面表示部13に表示している要素および表示していない要素に対して操作入力部12の数字および記号キーを割り当てる割当処理を行う機能を有する。
【0022】
また制御部15Bは、上記割当処理の結果に基づいて、リスト14Aの要素と数字および記号キーと操作内容とを対応付けるリスト表示管理テーブル14Bを生成する機能を有する。さらに制御部15Bは、何れかの数字および記号キーが操作されたとき、操作されたキーに対応してリスト表示管理テーブル14Bに記録されている操作内容に従った処理を実行する機能を有する。すなわち、制御部15Bは、画面表示部13に表示しているリスト要素に対応するキーが操作されたときに、この操作されたキーに対応するリスト要素が選択された際の処理を実行する。また制御部15Bは、画面表示部13に表示していないリスト要素に対応するキーが操作されたときに、リスト14Aのうち上記操作されたキーに対応するリスト要素を含むリスト部分が表示されるように画面表示部13の表示を更新すると共に上記割当処理を再度行う。この場合、操作されたキーに対応する要素を先頭とするリスト部分が表示されるように画面表示部13の表示を更新してよい。
【0023】
また制御部15Bは、拡大キーおよび縮小キーによる表示サイズの変更時、変更後の表示サイズに従って画面表示部13に表示しているリスト14Aの表示を更新し、上記割当処理を再度行う機能を有していてよい。また制御部15Bは、方向キーによるスクロール操作に従って画面表示部13に表示しているリスト14Aの表示を更新し、上記割当処理を再度行う機能を有していてよい。
【0024】
次に、本実施形態にかかる携帯端末装置1のリスト選択動作について説明する。
【0025】
図5は、リスト14Aを表示して利用者に任意の要素を選択させる際にプロセッサ15の制御部15Bが実行する処理のフローチャートである。図5に示す処理では、まず制御部15Bは、記憶部14からリスト14Aを読み出し、リスト要素の表示容量や画面表示部13の表示サイズ等に基づいて1画面に表示可能なリスト要素の数を決定し、リスト表示管理テーブル14Bを作成する(ステップS1)。ここでは、現在の表示サイズの条件では、画面表示部13の1画面に最大6個の要素を表示できるものとし、図4に示したような状態のリスト表示管理テーブル14Bが生成されたものとする。
【0026】
次に制御部15Bは、6個の要素A〜Fのリスト部分を画面表示部13に表示し、カーソルを例えば要素Aの箇所に表示する(ステップS2)。このとき、各要素A〜Fに対して数字の1〜6を画面に表示することにより、各要素A〜Fに数字キー1〜6が対応付けられていることを利用者に提示することが望ましい。その後、制御部15Bは、利用者による操作入力待ちとなる(ステップS3)。そして、操作入力部12から押下されたキーの情報を受信すると、制御部15Bは、以下のような処理を行う。
【0027】
まず制御部15Bは、押下されたキーがリスト表示管理テーブル14Bに対応キーとして設定されているか否かを判定する(ステップS4)。若し設定されていれば、制御部15Bは、押下されたキーに対応する操作内容をリスト表示管理テーブル14Bから読み出し、その操作内容に応じた処理を実行する(ステップS5〜S7)。より具体的には、操作内容が詳細表示であれば、押下されたキーに対応するリスト要素が選択されたものと判断し、そのリスト要素の詳細を画面表示部13に表示する処理へと進む(ステップS6)。例えば、リスト表示管理テーブル14Bが図4に示す状態にあるときに数字3のキーが押下された場合、制御部15Bは、画面表示部13の画面をリスト要素Cの詳細を表示する画面に切り替える。
【0028】
他方、押下された対応キーの操作内容がフォーカスであれば、操作されたキーに対応する要素を含むリスト部分が表示されるように画面表示部13の表示を更新し(ステップS7)、それにあわせてリスト表示管理テーブル14Bを更新する(ステップS8)。例えば、リスト表示管理テーブル14Bが図4に示す状態にあるときに数字9のキーが押下された場合、制御部15Bは、I〜Nの6個の要素のリスト部分を画面表示部13に表示し(カーソルはフォーカスの要素Iに表示する)、リスト表示管理テーブル14Bを図6に示すように更新する。なお、図6の例では、画面表示部13の画面の一番下に表示されるリスト要素Nの次の要素Oから最後の要素Pまで、数字の7と8のキーを対応付けた後、リスト14Aの先頭の要素Aから順番に残りの数字9、0のキーと*キーと#キーとを対応付けている。しかし、対応付ける方法はこの例に限定されない。例えば、残りの数字9、0のキーと*キーと#キーとを画面表示部13の画面の一番上に表示されるリスト要素Iのさらに上の要素E〜Hに対応付けるようにしてもよい。
【0029】
また制御部15Bは、押下されたキーが対応キーでなければ、押下されたキーに応じた処理を実行する。例えば、方向キーによるスクロール操作であれば、画面表示部13に表示するリストのスクロール表示を行い(ステップS9、S10)、スクロール後の表示にあわせてリスト表示管理テーブル14Bを更新する(ステップS8)。
【0030】
また押下されたキーが表示サイズの拡大キーあるいは縮小キーであれば、画面表示部13に表示するリストの表示サイズを拡大あるいは縮小し(ステップS11、S12)、拡大あるいは縮小後の表示にあわせてリスト表示管理テーブル14Bを更新する(ステップS8)。例えば、リスト表示管理テーブル14Bが図4に示す状態にあるときに、表示サイズが1.5倍に拡大され、画面表示部13に表示できる要素の最大数が6個から4個に減少すると、制御部15Bは、例えばリスト要素A〜Dのリスト部分を画面表示部13に表示し、リスト表示管理テーブル14Bを例えば図7に示すように更新する。逆に、リスト表示管理テーブル14Bが図4に示す状態にあるときに、表示サイズが2/3に縮小され、画面表示部13に表示できる要素の最大数が6個から9個に増加すると、制御部15Bは、例えばリスト要素A〜Iのリスト部分を画面表示部13に表示し、リスト表示管理テーブル14Bを例えば図8に示すように更新する。
【0031】
また制御部15Bは、押下されたキーが決定キーであれば、フォーカスされている(カーソルが表示されている)リスト要素の詳細を表示する処理へと進む(ステップS13、S6)。また制御部15Bは、押下されたキーが終了キーであれば、図5に示すリスト選択処理を終了する(ステップS13)。
【0032】
以上説明したように、本実施形態によれば、表示範囲外のリスト要素を選択する際の操作性を高めることができる。その理由は、画面表示部13に表示されている要素だけでなく、表示範囲外の要素に対してもキーを対応付け、対応するキーが操作されたときに、リスト14Aのうち操作されたキーに対応する要素を含むリスト部分が表示されるように画面表示部13の表示を更新すると共に、更新後の表示にあわせて要素とキーとを再度対応付けるようにしているためである。
【0033】
例えば、合計16個の要素から構成されるリスト14Aがあり、画面表示部13に先頭の6つの要素A〜Fが表示されており、その一番上のリスト要素にカーソルが位置している状況において、15番目の要素Oを選択する場合、本実施形態によれば、利用者は0の数字キー、*キー、#キーの何れかを押下して画面表示部13に要素Oを含むリスト部分を表示させた後、決定キーを押下するか、或いは要素Oにあらたに対応付けられた数字キーを押下すれば良い。これに対して、特許文献1による方法では、利用者は、カーソルを下に14個分だけ押し下げるスクロール操作をして画面表示部13に15番目の要素が表示されるようにした後、決定キーを押下するか、或いは要素Oにあらたに対応付けられた数字キーを押下する必要がある。
【0034】
また、画面表示部13に表示されていない要素に対応付けたキーの操作内容を「フォーカス」とせずに「詳細表示」にすると、画面表示部13に表示されていないリスト要素に対応するキーを利用者が操作した際に、そのリスト要素の詳細がいきなり画面に表示されることになり、利用者は混乱してしまう。本実施形態において、画面表示部13に表示されていない要素に対応付けたキーに対して、画面表示部13に表示されている要素に対応付けたキーの操作内容とは別の操作内容を設定している理由は、上記のような混乱を利用者に与えないようにするためである。
【0035】
[第2の実施形態]
[概要]
本実施形態は、携帯電話装置の画面表示領域条件によってデバイスキーの操作内容を対応付ける方法及びプログラムに関するもので、スクロール表示のユーザインターフェースにおける液晶1画面上に収まりきらないリスト表示上で、液晶1画面上で表示可能な項目とそれ以外の項目を切り分けて、ダイレクトキー操作可能なデバイスキー(例:0〜9キー、*キー、♯キー)の操作内容(例:項目の「選択」、「フォーカス」など)を対応付け、携帯電話装置内の作成されたリスト表示管理テーブルに記憶、更新する。
【0036】
例として、液晶1画面上で表示可能なリスト表示項目(1行〜9行)は、各項目に1キー〜9キーを順に割り当て、押下された際の操作内容は各項目の詳細画面へ遷移する「選択」とし、画面外のリスト表示項目(10行〜12行)は、0キー、*キー、♯キーを割り当て、押下された際の操作内容は各項目へ移動し、フォーカスする「フォーカス」を対応付け、リスト表示管理テーブルに記憶、更新する。
【0037】
これにより液晶1画面上に収まりきらないリスト表示上で画面外の項目に対する操作性を向上させ、また誤操作を防止する。
【0038】
[構成]
図9に、本実施形態における携帯電話装置100の外観図を示す。本体の一方に液晶ディスプレイ101、他方にキー入力部102が設けられている。受話スピーカー103が設けられており、キー入力部102の下部には送話マイク104が設けられている。液晶ディスプレイ101は、操作画面や画像等を表示するディスプレイであり、利用者が携帯電話装置100の操作時に主に使用するディスプレイである。キー入力部102は、オンフックキー、オフフックキー、数字、文字、記号等の入力を行うための数字キーのダイアルキーの他、カーソル操作を行うための方向キー、決定操作を行うための決定キー、所定の動作モードに対応するモードキー、ショートカットキー等の各種機能キーを備えており、カメラ105も搭載されている。
【0039】
図10は、携帯電話装置100の内部ブロック図である。図10に示すように本実施形態の携帯電話装置100は、各種動作制御(命令)を行う制御部(プロセッサ)201、メモリ202、各種操作を入力するためのキー入力部203、液晶ディスプレイのように情報を表示する表示部204、着信音、動画などを再生するための音源部205、受話時、着信音を鳴動するスピーカー部206、マイク部207を備える。また、静止画、動画を撮影するためのカメラ部208、GPS、加速度センサなど搭載したセンサ部209、非接触ICカード機能を有した非接触IC部210、無線信号用アンテナを含んだ無線通信信号処理を行う無線部211を備える。
【0040】
制御部201は、キー入力部203からの入力に従って、入力情報などを表示部204にて表示させる。カメラ部208を利用し、利用者が静止画を撮影し、メモリ202に画像を保存できる。メモリ202内にある表示管理部202aは、リスト表示管理テーブルを持ち、制御部201は、携帯電話装置100のリスト表示上で操作可能なデバイスキー(例:0〜9キー、*キー、♯キー)を液晶1画面上で表示する条件等から判断し、撮影した静止画や電話帳の個人アドレス情報などをリスト表示する際にリスト表示管理テーブルの作成、更新を指示する機能を有する。
【0041】
[動作]
次に本実施形態の動作について説明する。
【0042】
図11(a)に本実施形態で使用するリスト表示管理テーブルの一例を示す。図11(a)に示すリスト表示管理テーブルでは、ID、項目情報、リスト表示項番、表示行、対応キー、操作内容で構成されている。カメラ部208で撮影した静止画一覧を例に説明すると、撮影した静止画データ一覧を読み出し、ID、静止画のタイトル、ファイル名などリスト表示する項目情報を登録し、リスト表示上のリスト表示項番と液晶表示画面内の表示行を先頭行から順番を示す数字を割り当てる。その後、対応キーに項目情報を選択など操作するためのダイアルキーなどのキー入力部203を対応付ける。そして、ダイアルキーなどのキー入力部203の対応キーを押下した際の動作である選択、フォーカスなどの操作内容を記憶させる。
【0043】
利用者がデータBOX配下の静止画一覧を表示部204にリスト表示し、スクロール操作した際の動作を以下説明する。
【0044】
図12に示すように、利用者がデータBOX配下の静止画一覧を表示部204にリスト表示する場合、メモリ202内にある表示管理部202aにリスト表示管理テーブルを作成する(A100)。作成されたリスト表示管理テーブルに液晶表示画面内の1画面表示項目数などを元に、表示項目ごとに対応付けるキー入力部203を制御部201にて判断し、リスト表示管理テーブルのダイアルキーなどのキー入力部203の対応キーを押下した際の動作として、項目を選択し詳細画面に遷移するなどの操作内容を登録させる(A200)。利用者が下キーを押下し、スクロール操作を実施した場合(A300)、リスト表示管理テーブルの更新が必要と判断され(A400)、表示項目と対応付けるキー入力部203、操作内容を再度登録し、リスト表示管理テーブルの更新を実施する(A200)。これにより、スクロールによって例えば図13(a)のリスト表示状態から図13(b)のようなリスト表示状態に変化した場合であっても、ダイレクトキーによる選択操作が可能になる。他方、スクロール操作を実施せず、利用者が項目を選択する操作を行った場合(A500)、ビューア起動など詳細画面の操作処理へ移行する。
【0045】
液晶表示画面内の1画面表示項目数などを元に、液晶1画面上で表示可能な項目とそれ以外の項目を制御部201が判断し、表示項目ごとに対応付けるキー入力部203の操作内容を登録させることについて(A200)、図14を参照して詳細に説明する。
【0046】
図14で示されるように、対応付けを行うキー入力部のキー数(M個)が液晶1画面で表示できる1画面表示項目数(N個)以上がどうかを判断する(B100)。キー入力部のキー数(M個)がN個以上(例:1画面表示項目数N=8項目、キー入力部数M=12個)の場合、図11(a)のようにキー入力部のキーを表示行順にN個割り当て、操作内容について項目選択し、詳細画面に遷移する「選択」を対応付ける(B200)。残りのM−N個のキー操作部203のキーである9、0、*、#キーは操作内容として、項目情報に移動し、フォーカスを当てる「フォーカス」を割り当てる(B400)。キー入力部のキー数(M個)がN個より少ない場合、M個のキー入力部203のキーに操作内容として、項目選択し、詳細画面に遷移する「選択」を割り当てる(B300)。なお、例として9、0、*、#キーに「操作内容:フォーカス」を対応付けているが、他の操作内容(例:押下しても「操作選択せず」など)を対応付けることもできる。
【0047】
図15(a)のリスト表示状態から図15(b)のようにリスト表示の表示内容についてスクロール操作がなされたと判断すると、図11(b)のように新たにデバイスキーを対応付けてリスト表示管理テーブルに記憶させる。また、利用者が文字の大きさを変更し、液晶1画面上で表示可能な項目数を変更した後も同様にリスト表示管理テーブルを更新することができる。これにより、液晶表示上に表示されていない項目に対応付けされたデバイスキーを利用者が誤って押下した場合でも、選択されて、詳細画面へ遷移するようなことが起こらず、利用者が混乱してしまうことを防ぐことが可能である。
【0048】
[効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、文字の大きさ等で液晶表示上に表示できるリスト項目数が変更された場合でも、液晶表示画面内の1画面表示項目数などを元に、液晶1画面上で表示可能な項目とそれ以外の項目を制御部201が判断し、表示項目ごとに対応付けるキー入力部203のキーの操作内容を登録させることで、表示範囲外の項目を選択する際の操作性を高めることができると共に、誤操作を防止することができる。
【0049】
[第3の実施形態]
本実施形態では、静止画一覧をサムネイル表示する場合を取り上げる。
【0050】
静止画一覧はリスト表示だけでなく、サムネイル表示する機能もあり、利用者は、アドレス帳などはリスト表示、静止画一覧などは小さい画像として一覧表示するサムネイル表示が良く利用される。携帯電話装置100では、サムネイル表示の場合、液晶画面上にある一定の大きさの画像を分類せずに図16(a)のように表示するものが一般的である。しかし、カメラ部208で撮影した際に、GPSなどのセンサ部209から位置情報を静止画に付与し、位置情報に基づいて静止画を分類して表示することもできる。その場合、図16(b)のような、位置情報で分類表示したサムネイル表示になる。本実施形態は、このようなサムネイル表示に対して、キー入力部203のキーを割り当てる方法について、図17のフローチャートを参照して説明する。
【0051】
図17に示されるように、カテゴリごとに分かれるサムネイル表示項目数(K個)が1画面表示項目数(N個)以上かを判断し(C100)、N個より少ない(例:カテゴリごとのサムネイル表示項目数K=3個、1行表示項目数L=2個、1画面表示項目数N=8個、キー入力部のキー数M=12個)の場合、図16(b)のようにサムネイル表示項目数(K個)に対して、キー入力部203を1キーから順にK個割り当て(例:1、2、3キー)、操作内容として、項目を選択し、詳細画面に遷移する「選択」を設定する(C300)。N個以上の場合、キー入力部203を1キーから順にK個割り当て、操作内容として上記と同じ「選択」を対応付け(C200)、M−K個の残りのキー入力部203のキーについては、操作内容として、項目情報に移動し、フォーカスを当てる「フォーカス」を対応付ける(例:図16(b)のように該当位置に8、9、0、*、#キーを割り当て、「操作内容」を対応付ける)(C400)。対応付けできるキー入力部のキーが残っているか(0個かどうか)を判断し(C500)、対応付けできるキー入力部のキーが残っている場合、対応付けが完了したキー入力部のキーを差し引き、図16(b)のように(例:サムネイル表示項目数K=4個、1行表示項目数L=2個、1画面表示項目数N=4個、キー入力部のキー数M=8個)、キー入力部のキー数、液晶1画面で表示できる1画面表示項目数を更新し、次のサムネイル表示項目に対して同様な動作を実施する。
【0052】
なお、例として画面外の項目に8、9、0、*、#キーを割り当て、「操作内容:フォーカス」を対応付けており、8、9、0、*、#キーのどれかを押下すると、図16(b)の左下の8、9、0、*、#キーが対応付けされたサムネイル画像が図16(c)の左上に移動し、1キーが対応付けられるように、今まで表示された複数のサムネイル画像に対して複数のデバイスキー、操作内容の対応付けを更新する。
【0053】
また、サムネイル画像の大きさなどが変わり、1画面表示項目数、1行表示項目数が変更された場合でも、液晶1画面上で表示可能な項目とそれ以外の項目を制御部201が判断し、キー入力部203のキーと操作内容との対応付けが可能であり、キー入力部203のキーと操作内容との対応付け時に併せて、図16(b)のような数字キーの半透過アイコンなどを表示することで、利用者にとって、視覚的に判断しやすく、より操作を容易にすることができ、液晶表示上に現在、表示されていない項目に対応付けされたキー入力部203を利用者が誤って押下した場合でも、選択されて、詳細画面へ遷移するようなことが起こらず、利用者は混乱してしまうことを防ぐことが可能である。
【符号の説明】
【0054】
1…携帯端末装置
11…通信I/F部
12…操作入力部
13…画面表示部
14…記憶部
14A…リスト
14B…リスト表示管理テーブル
14P…プログラム
15…プロセッサ
15A…入力部
15B…制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面表示部と、複数のキーを有する操作入力部と、複数の要素から構成されるリストを記憶する記憶部と、これらに接続されたプロセッサとを有し、
前記プロセッサは、
前記記憶部に記憶された前記リストを前記画面表示部に表示し、
前記リスト中の要素のうち前記画面表示部に表示されている要素および表示されていない要素に対して前記操作入力部の前記キーを割り当てる割当処理を行い、
前記画面表示部に表示されている要素に対応する前記キーが操作されたときに、当該操作されたキーに対応する前記要素が選択された際の処理を実行し、
前記画面表示部に表示されていない要素に対応する前記キーが操作されたときに、前記リストのうち前記操作されたキーに対応する前記要素を含むリスト部分が表示されるように前記画面表示部の表示を更新すると共に前記割当処理を再度行う
ようにプログラムされていることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、さらに、
表示サイズの変更時、変更後の表示サイズに従って前記画面表示部の表示を更新すると共に前記割当処理を再度行う
ようにプログラムされていることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、さらに、
スクロール操作に従って前記画面表示部の表示を更新すると共に前記割当処理を再度行う
ようにプログラムされていることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記画面表示部に表示されている前記リストの要素の数をN個、前記キーの数をM個(>N)とするとき、前記画面表示部に表示されている前記N個の要素にN個の前記キーを割り当て、前記N個の要素に続く(M−N)個の要素に(M−N)個の前記キーを割り当てる
ようにプログラムされていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記画面表示部に表示されている前記リストの要素の数をN個、前記キーの数をM個(>N)とするとき、前記画面表示部に表示されている前記N個の要素にN個の前記キーを割り当て、前記N個の要素に続く1個の要素に(M−N)個の前記キーを割り当てる
ようにプログラムされていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記リスト中の要素と前記キーと操作内容とを対応付けるリスト表示管理テーブルを生成し、何れかの前記キーが操作されたとき、該操作された前記キーに対応して前記リスト表示管理テーブルに記録されている前記操作内容に従った処理を実行する
ようにプログラムされていることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、
前記画面表示部に表示されていない要素に対応する前記キーが操作されたときに行う前記画面表示部の表示の更新では、前記操作されたキーに対応する前記要素を先頭とするリスト部分が表示されるように前記画面表示部の表示を更新する
ようにプログラムされていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の携帯端末装置。
【請求項8】
画面表示部と、複数のキーを有する操作入力部と、複数の要素から構成されるリストを記憶する記憶部と、これらに接続されたプロセッサとを有する携帯端末装置が実行するリスト選択方法であって、
前記プロセッサが、
前記記憶部に記憶された前記リストを前記画面表示部に表示し、
前記リスト中の要素のうち前記画面表示部に表示されている要素および表示されていない要素に対して前記操作入力部の前記キーを割り当てる割当処理を行い、
前記画面表示部に表示されている要素に対応する前記キーが操作されたときに、当該操作されたキーに対応する前記要素が選択された際の処理を実行し、
前記画面表示部に表示されていない要素に対応する前記キーが操作されたときに、前記リストのうち前記操作されたキーに対応する前記要素を含むリスト部分が表示されるように前記画面表示部の表示を更新すると共に前記割当処理を再度行う
ことを特徴とする携帯端末装置におけるリスト選択方法。
【請求項9】
画面表示部と、複数のキーを有する操作入力部と、複数の要素から構成されるリストを記憶する記憶部と、これらに接続されたプロセッサとを有する携帯端末装置における前記プロセッサに、
前記記憶部に記憶された前記リストを前記画面表示部に表示し、
前記リスト中の要素のうち前記画面表示部に表示されている要素および表示されていない要素に対して前記操作入力部の前記キーを割り当てる割当処理を行い、
前記画面表示部に表示されている要素に対応する前記キーが操作されたときに、当該操作されたキーに対応する前記要素が選択された際の処理を実行し、
前記画面表示部に表示されていない要素に対応する前記キーが操作されたときに、前記リストのうち前記操作されたキーに対応する前記要素を含むリスト部分が表示されるように前記画面表示部の表示を更新すると共に前記割当処理を再度行う
処理を行わせるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2012−234468(P2012−234468A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−104244(P2011−104244)
【出願日】平成23年5月9日(2011.5.9)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】