説明

携帯通信端末、表示制御方法、プログラム及び記録媒体

【課題】多彩な表示機能を発揮させる携帯通信端末、表示制御方法、プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】表示部を備える携帯通信端末であって、複数の画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶された画像データを前記表示部に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする。これにより、表示部に表示される画面に、予め保存した複数の画像を表示させることができ、視覚上も、効果的に切り替えて楽しむことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯通信端末、表示制御方法、プログラム及び記録媒体に関し、特に多彩な表示機能を発揮させる携帯通信端末、表示制御方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年普及している携帯電話機に関し、複数の壁紙の画像を予め記憶部に記憶しておき、ユーザが任意の画像データを選択、設定し、待受画像とする携帯電話機が知られている。しかしながら、壁紙に設定できる画像データは予めメーカが用意して記憶部に記憶した複数の画像データから選択可能であるのみであったため、ユーザが希望する画像を待受画像に設定することは出来なかった。
【0003】
そこで、携帯電話機のLCD(Liquid Crystal Display)表示部の表示データを、ユーザのコピー動作で画像データとして抽出して取り込み、JPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイル等にフォーマット変換して保存登録する携帯電話機が提案されている(特許文献1参照)。これにより、ユーザは所望する画像データを待受画面用の画像データとして保存し、任意の画像データを待受画面に設定することが出来る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−274566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような従来の待受画面表示方法について図5を参照して説明する。ユーザが任意の画像データを1つ選び(画像a)、待受画面25として設定する(図5(a))。その後、メニュー表示26を行って何らかの操作を行い(図5(b))、待受画面25に戻ると、設定された画像aが待受画面として表示される(図5(c))。
【0006】
このように、待受画面に設定できる画像は1画像のみのため、待受け画面に戻るごとに当然に同じ画像データが表示され、待受画面の再設定を行うまで変更されることはない。また、待受画面に戻る際は、通常、特に視覚的効果もなく、単調に画面が変化するのみである。いずれにしても、待受画面は単調な表示となり、すぐに飽きてしまう可能性が高いが、ユーザが変更を望む場合は待受画面の再設定を行わなければならず、手間がかかる。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、携帯通信端末の表示部において多彩な表示機能を発揮させてユーザの視覚的効果を生みつつも、ユーザの手間を軽減させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る携帯通信端末は、表示部を備える携帯通信端末であって、複数の画像データを記憶する記憶手段と、前記記憶された画像データを前記表示部に表示させる表示制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る表示制御方法は、表示部を備える携帯通信端末の表示制御方法であって、複数の画像データを記憶するステップと、前記記憶した画像データを前記表示部に表示させるよう制御するステップと、を備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る表示制御プログラムは、表示部を備える携帯通信端末の表示制御プログラムであって、複数の画像データを記憶する処理と、前記記憶した画像データを前記表示部に表示させるよう制御する処理と、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る記録媒体は、上記本発明に係る表示制御プログラムの処理を記録するコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、携帯通信端末の表示部において多彩な表示機能を発揮させてユーザの視覚的効果を生みつつも、ユーザの手間を軽減させることを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る待ち受け画像フォルダの一例を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る待ち受け画面表示の選択の一例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る待ち受け画面表示を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態に係る携帯電話機の機能ブロック図である。
【図5】従来技術の待ち受け画面表示を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な実施形態であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0015】
以下の実施形態では、画面表示機能を備える携帯通信端末の一例として携帯電話機を用いて説明する。
【0016】
ユーザは、待ち受け画面に設定する画像データを、複数選択することが出来る。図1は、待ち受け画像フォルダ表示画面20の一例を示す図である。図1に示すように、例えば待ち受け画像フォルダ等の指定したフォルダに、画像データを保存することによって、待受け画面に表示する画像を特定しても良い。
【0017】
待ち受け画像フォルダに登録されている画像データは、ユーザが携帯電話機に備えられた撮像手段であるカメラで撮影した画像データや、外部メモリからコピーした画像等、任意の画像データを登録することが出来る。
【0018】
このように、本実施形態は複数の画像データを待ち受け画面に設定でき、終話キーやクリアキー等の押下で待ち受け画面に戻る度に、待ち受け画面に表示される画像データが切り替わることを特徴とする。
【0019】
待ち受け画面に戻る度に切り替えられる画像データの表示順や、表示効果を設定することも可能である。図2は、表示設定の一例を示す図である。図2(a)の待受画像表示設定画面21Aに示すように、表示順を番号順、ランダムにすることが可能である。
【0020】
待受画像表示設定をOFFにした場合は、例えば待ち受け画像フォルダ20内の1番目に登録された画像aだけを表示させる等、複数画像データの切り替えをOFFにすることも可能である。
【0021】
また、図2(b)の表示効果設定画面21Bに示すように、待ち受け画面を切り替える際に、左右上下からスライドさせた見せ方やフェードインした見せ方など表示効果を設定することが可能である。
【0022】
図3は、本実施形態に係る待ち受け画面表示の動作イメージを説明するための図である。例えば、待受画像表示設定(図2(a))で「1 番号順」を選択し、表示効果設定(図2(b))で「上からスライド」を選択して設定した場合の動作について説明する。
【0023】
まず、待ち受け画面22上に、待ち受け画像フォルダに1番目に登録されている画像aが表示される(図3(a))。次に、メニュー画面23や任意の機能画面を表示した後に、終話キーやクリアキーで待受け画面22に戻ったとき、画像aの上からスライド(図中矢印X方向にスライド)しながら画像bに切り替わる。
【0024】
これにより、利用者が終話キーやクリアキー押下で、待受け画面に戻るごとに表示される画像を切り替えることができ、ユーザは待ち受け画面に飽きることなく、新鮮な印象を与えることが出来る。また、待ち受け画面を再設定する手間をかけずに、様々な画像データを待ち受け画面に設定することが出来る。
【0025】
また、ユーザは、待ち受けフォルダに待ち受け画面に表示したい画像を複数選んで保存することができるため、待ち受け画面設定が容易に出来る。
【0026】
また、待ち受け画面に表示する画像に対して、複数の表示効果を設定することができるため、ユーザにとって待ち受け画面上で多彩な表示効果が得られる。
【0027】
このように、本実施形態によると、待ち受け画面上でユーザが意図して選択した複数の画像データを多彩な表示効果で表示させ、ユーザを楽しませることが出来る。
【0028】
図4は、上記実施形態に係る動作処理を実現する携帯電話機の構成ブロック図である。携帯電話機1は、CPU(Central Processing Unit)2、記憶部3、表示部4から構成される。
【0029】
CPU2は、記憶部3と連帯して、携帯電話機1全体を制御する。記憶部3には、携帯電話機1の制御プログラム、各種アプリケーションプログラム等が予め記憶されている。CPU2は、記憶部3に記憶された制御プログラムに基づいて各機能ブロックの制御を行う。また、記憶部3に記憶されている各種アプリケーションプログラムの起動/停止及び制御等を行う。
【0030】
さらに、CPU2は表示部4を制御し、待ち受け画面等の表示制御を実現する。記憶部3は、待ち受け画像フォルダ等、画像データや種々のデータを記憶する。表示部4は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)表示部であり、待ち受け画面、メニュー画面、操作画面等が表示される。
【0031】
なお、本実施形態では待ち受け画面の設定について説明しているが、本発明はこれに限られることはなく、携帯通信端末の表示画面における種々の操作画面の壁紙を同様に設定することが出来る。
【0032】
また、上述した各実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記各実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において当業者が上記各実施形態の修正や代用を行い、種々の変更を施した形態を構築することが可能である。
【0033】
例えば、上述した実施形態における制御動作は、ハードウェア、または、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成によって実行することも可能である。
【0034】
なお、ソフトウェアによる処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータにプログラムをインストールして実行させることが可能である。
【0035】
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体に、一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。
【0036】
このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。
【0037】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送したりし、コンピュータでは、転送されてきたプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の記録媒体にインストールすることが可能である。
【0038】
また、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に実行されるのみならず、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に実行するように構築することも可能である。
【符号の説明】
【0039】
1 携帯電話機
2 CPU
3 記憶部
4 表示部
20 待ち受け画像フォルダ画面
21A 待受画像表示設定画面
21B 表示効果設定画面
22、25 待ち受け画面
23、26 メニュー画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を備える携帯通信端末であって、
複数の画像データを記憶する記憶手段と、
前記記憶された画像データを前記表示部に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする携帯通信端末。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記表示部に待ち受け画面が表示される度に前記複数の画像データのいずれかを表示させることを特徴とする請求項1記載の携帯通信端末。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記表示部に表示させる画像データの表示順を設定できることを特徴とする請求項1又は2記載の携帯通信端末。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記表示部に表示させる画像データの表示効果を設定できることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の携帯通信端末。
【請求項5】
前記記憶手段は、前記表示部に表示させる画像データを、特定したフォルダに記憶することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の携帯通信端末。
【請求項6】
表示部を備える携帯通信端末の表示制御方法であって、
複数の画像データを記憶するステップと、
前記記憶した画像データを前記表示部に表示させるよう制御するステップと、
を備えることを特徴とする表示制御方法。
【請求項7】
表示部を備える携帯通信端末の表示制御プログラムであって、
複数の画像データを記憶する処理と、
前記記憶した画像データを前記表示部に表示させるよう制御する処理と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする表示制御プログラム。
【請求項8】
請求項7記載の表示制御プログラムの処理を記録するコンピュータ読取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−199966(P2010−199966A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42245(P2009−42245)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】