説明

携帯電子機器、方法及びプログラム

【課題】充電時における他人の持ち去りを防止することができる携帯電子機器、方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、充電器から電磁波の供給を受けることによって電力を受電する受電部18と、受電部18によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、所定機能の実行を制限し、当該所定機能の実行を制限した後にタッチスクリーンディスプレイ2に対して認証操作が行われると、前記所定機能を実行可能な状態とするコントローラ10と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電子機器、方法及びプログラムに関する。特に、本発明は、タッチスクリーンディスプレイを有する装置、その携帯電子機器を制御する方法及びその携帯電子機器を制御するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーンディスプレイを備える携帯電子機器が知られている。タッチスクリーンディスプレイを備える携帯電子機器には、例えば、スマートフォン及びタブレットが含まれる。タッチスクリーンディスプレイを備える携帯電子機器は、タッチスクリーンディスプレイを介して指又はスタイラスペンのジェスチャを検出する。そして、タッチスクリーンディスプレイを備える携帯電子機器は、検出したジェスチャに従って動作する。検出したジェスチャに従った動作の例は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0003】
タッチスクリーンディスプレイを備える携帯電子機器の基本的な動作は、携帯電子機器に搭載されるAndroid(登録商標)、BlackBerry(登録商標) OS、Symbian(登録商標) OS、iOS、Windows(登録商標) Phone等のOS(Operating System)によって実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2008/086302号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような携帯電子機器では、電磁誘導作用を利用して、充電器との電気接点を持たずに非接触充電を行うことが提案されている。さらに、このような装置は、公共の場における動画等の閲覧によってバッテリーの残量が低下しやすくなる傾向がある。
【0006】
そこで、店舗等の公共の場において、ユーザに対して充電台を使用可能とすることが行われている。しかしながら、公共の場において提供されている充電台に載置して携帯電子機器を充電する場合、他人に持ち去られる可能性がある。
【0007】
本発明は、充電時における他人の持ち去りを防止することができる携帯電子機器、方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る携帯電子機器は、操作部と、充電器から電磁波の供給を受けることによって電力を受電する受電部と、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、所定機能の実行を制限し、当該所定機能の実行を制限した後に前記操作部に対して認証操作が行われると、前記所定機能を実行可能な状態とする制御部と、を備える。
【0009】
また、本発明に係る携帯電子機器では、前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において当該充電器が所定の充電器であるか否かを判定し、所定の充電器であると判定した場合に、当該充電器から離された場合、前記所定機能の実行を制限するとともに前記認証操作を受け付けることが好ましい。
【0010】
また、本発明に係る携帯電子機器は、報知部を備え、前記制御部は、前記所定機能の実行を制限してから所定時間以内に認証操作が行われなかった場合に、前記報知部による報知を行うことが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る携帯電子機器は、前記携帯電子機器を振動させる振動部を備え、前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波が供給されている場合に、前記振動部による振動を行う機能を停止させることが好ましい。
【0012】
また、本発明に係る携帯電子機器は、表示部を備え、前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、前記表示部に前記所定時間の表示を行うことが好ましい。
【0013】
また、本発明に係る携帯電子機器では、前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、前記表示部に前記所定時間を初期値としたカウントダウンの表示を行うことが好ましい。
【0014】
また、本発明に係る携帯電子機器では、前記制御部は、前記カウントダウンの表示を行っている場合に、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が開始されると、前記カウントダウンの表示を停止することが好ましい。
【0015】
また、本発明に係る携帯電子機器では、前記制御部は、前記カウントダウンの表示を停止してから、当該充電器から離された場合、前記表示部に前記所定時間を初期値としたカウントダウンの表示を行うことが好ましい。
【0016】
また、本発明に係る携帯電子機器は、操作部と、報知部と、充電器から電磁波の供給を受けることによって電力を受電する受電部と、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、前記報知部による報知を行う制御部と、を備える。
【0017】
また、本発明に係る携帯電子機器では、前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において前記操作部を介した認証操作を受け付けることが好ましい。
【0018】
また、本発明に係る携帯電子機器では、加速度センサを備え、前記制御部は、前記加速度センサによって検出される加速度に基づいて前記充電器から離されたことを検出することが好ましい。
【0019】
また、本発明に係る携帯電子機器では、前記制御部は、電磁波の供給が行われなくなったことを検出することによって前記充電器から離されたことを検出することが好ましい。
【0020】
また、本発明に係る携帯電子機器では、前記携帯電子機器の位置を特定する位置特定手段を備え、前記制御部は、前記位置特定手段により特定された位置に基づいて前記充電器から離されたことを検出することが好ましい。
【0021】
本発明に係る方法は、操作部と、充電器から電磁波の供給を受けることによって電力を受電する受電部とを備えた携帯電子機器が所定機能を制御する方法であって、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、所定機能の実行を制限するステップと、前記制限するステップにおいて、当該所定機能の実行が制限された後に前記操作部に対して認証操作が行われると、前記所定機能を実行可能な状態とするステップと、を含む。
【0022】
本発明に係るプログラムは、操作部と、充電器から電磁波の供給を受けることによって電力を受電する受電部とを備えた携帯電子機器に所定機能を制御させるプログラムであって、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、所定機能の実行を制限するステップと、前記制限するステップにおいて、当該所定機能の実行が制限された後に前記操作部に対して認証操作が行われると、前記所定機能を実行可能な状態とするステップと、を前記携帯電子機器に実行させる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、充電時における他人の持ち去りを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】図1は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す正面図である。
【図3】図3は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す背面図である。
【図4】図4は、ホーム画面の一例を示す図である。
【図5】図5は、実施形態に係るスマートフォンの機能を示すブロック図である。
【図6】図6は、実施形態に係るスマートフォンが充電されている状態を示す図である。
【図7】図7は、実施形態に係るスマートフォンの充電時における処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、携帯電子機器の一例として、スマートフォンについて説明する。
【0026】
(実施形態)
図1から図3を参照しながら、実施形態に係るスマートフォン1の外観について説明する。図1から図3に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、フロントフェイス1Aと、バックフェイス1Bと、サイドフェイス1C1〜1C4とを有する。フロントフェイス1Aは、ハウジング20の正面である。バックフェイス1Bは、ハウジング20の背面である。サイドフェイス1C1〜1C4は、フロントフェイス1Aとバックフェイス1Bとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス1C1〜1C4を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス1Cと総称することがある。
【0027】
スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3A〜3Cと、照度センサ4と、近接センサ5と、レシーバ7と、マイク8と、カメラ12とをフロントフェイス1Aに有する。スマートフォン1は、カメラ13をバックフェイス1Bに有する。スマートフォン1は、ボタン3D〜3Fと、外部インターフェイス14とをサイドフェイス1Cに有する。以下では、ボタン3A〜3Fを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン3と総称することがある。
【0028】
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELパネル(Organic Electro−Luminescence panel)、又は無機ELパネル(Inorganic Electro−Luminescence panel)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号又は図形等を表示する。
【0029】
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーンディスプレイ2に対する指、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、又はスタイラスペン等がタッチスクリーンディスプレイ2に接触した位置を検出することができる。
【0030】
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下では、説明を簡単にするため、タッチスクリーン2Bがタッチスクリーンディスプレイ2に対する接触を検出する指、又はスタイラスペン等を単に「指」ということがある。
【0031】
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触位置、接触時間又は接触回数に基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーンディスプレイ2に対して行われる操作である。スマートフォン1によって判別されるジェスチャには、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
【0032】
タッチは、タッチスクリーンディスプレイ2(例えば、表面)に指が接触するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2に指が接触するジェスチャをタッチとして判別する。ロングタッチとは、タッチスクリーンディスプレイ2に指が一定時間以上接触するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2に指が一定時間以上接触するジェスチャをロングタッチとして判別する。
【0033】
リリースは、指がタッチスクリーンディスプレイ2から離れるジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーンディスプレイ2から離れるジェスチャをリリースとして判別する。スワイプは、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャをスワイプとして判別する。
【0034】
タップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャをタップとして判別する。ダブルタップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャをダブルタップとして判別する。
【0035】
ロングタップは、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャをロングタップとして判別する。ドラッグは、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャである。スマートフォン1は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャをドラッグとして判別する。
【0036】
フリックは、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャをフリックとして判別する。フリックは、指が画面の上方向へ移動する上フリック、指が画面の下方向へ移動する下フリック、指が画面の右方向へ移動する右フリック、指が画面の左方向へ移動する左フリック等を含む。
【0037】
ピンチインは、複数の指が互いに近付く方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が互いに近付く方向にスワイプするジェスチャをピンチインとして判別する。ピンチアウトは、複数の指が互いに遠ざかる方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が互いに遠ざかる方向にスワイプするジェスチャをピンチアウトとして判別する。
【0038】
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。したがって、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってスマートフォン1が行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ2に表示されている画面に応じて異なる。
【0039】
図4を参照しながら、ディスプレイ2Aに表示される画面の例について説明する。図4は、ホーム画面の一例を示している。ホーム画面は、デスクトップ、又は待受画面と呼ばれることもある。ホーム画面は、ディスプレイ2Aに表示される。ホーム画面は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションのうち、どのアプリケーションを実行するかを利用者に選択させる画面である。スマートフォン1は、ホーム画面で選択されたアプリケーションをフォアグランドで実行する。フォアグランドで実行されるアプリケーションの画面は、ディスプレイ2Aに表示される。
【0040】
スマートフォン1は、ホーム画面にアイコンを配置することができる。図4に示すホーム画面40には、複数のアイコン50が配置されている。それぞれのアイコン50は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションと予め対応付けられている。スマートフォン1は、アイコン50に対するジェスチャを検出すると、そのアイコン50に対応付けられているアプリケーションを実行する。例えば、スマートフォン1は、メールアプリケーションに対応付けられたアイコン50に対するタップを検出すると、メールアプリケーションを実行する。ここで、スマートフォン1は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2に対するアイコン50の表示位置(領域)に対応する位置(領域)へのジェスチャを、アイコン50に対応付けられたアプリケーションの実行命令であると解釈する。
【0041】
アイコン50は、画像と文字列を含む。アイコン50は、画像に代えて、記号又は図形を含んでもよい。アイコン50は、画像又は文字列のいずれか一方を含まなくてもよい。アイコン50は、所定の規則に従って配置される。アイコン50の背後には、壁紙41が表示される。壁紙は、フォトスクリーン又はバックスクリーンと呼ばれることもある。スマートフォン1は、任意の画像を壁紙41として用いることができる。画像は、例えば、利用者の設定に従って任意の画像が壁紙41として決定される。
【0042】
スマートフォン1は、ホーム画面の数を増減することができる。スマートフォン1は、例えば、ホーム画面の数を利用者による設定に従って決定する。スマートフォン1は、ホーム画面を表示する場合、ホーム画面の数が複数であっても、それらのうちから選択された1つをディスプレイ2Aに表示する。
【0043】
スマートフォン1は、ホーム画面上に、1つ又は複数のロケータを表示する。ロケータの数は、ホーム画面の数と一致する。ロケータは、現在表示されているホーム画面の位置を示す。現在表示されているホーム画面に対応するロケータは、他のロケータと異なる態様で表示される。
【0044】
図4に示す例では、4つのロケータ51が表示されている。これは、ホーム画面40の数が4つであることを示す。また、図4に示す例では、左から2番目のシンボルが他のシンボルと異なる態様で表示されている。これは、左から2番目のホーム画面が現在表示されていることを示している。
【0045】
スマートフォン1は、ホーム画面を表示中に特定のジェスチャを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を切り替える。例えば、スマートフォン1は、右フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ左のホーム画面に切り替える。また、スマートフォン1は、左フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ右のホーム画面に切り替える。
【0046】
ディスプレイ2Aの上端には、領域42が設けられている。領域42には、充電池の残量を示す残量マーク43、及び通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク44が表示される。スマートフォン1は、領域42に、現在時刻、天気の情報、実行中のアプリケーション、通信システムの種別、電話のステータス、装置のモード、装置に生じたイベント等を表示してもよい。このように、領域42は、利用者に対して各種の通知を行うために用いられる。領域42は、ホーム画面40とは別の画面でも設けられることがある。領域42が設けられる位置は、ディスプレイ2Aの上端に限られない。
【0047】
なお、図4に示したホーム画面40は、一例であり、各種の要素の形態、各種の要素の配置、ホーム画面40の数、及びホーム画面40での各種の操作の仕方等は上記の説明の通りでなくてもよい。
【0048】
図5は、スマートフォン1の構成を示すブロック図である。スマートフォン1は、操作部としてのタッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、報知部としてのレシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、制御部としてのコントローラ10と、カメラ12及び13と、外部インターフェイス14と、加速度センサ15と、方位センサ16と、回転検出センサ17と、受電部18と、振動モータ19とを有する。
【0049】
タッチスクリーンディスプレイ2は、上述したように、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン2Bは、ジェスチャを検出する。
【0050】
ボタン3は、利用者によって操作される。ボタン3は、ボタン3A〜ボタン3Fを有する。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタンに対する操作を検出する。ボタンに対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュである。
【0051】
例えば、ボタン3A〜3Cは、ホームボタン、バックボタン又はメニューボタンである。例えば、ボタン3Dは、スマートフォン1のパワーオン/オフボタンである。ボタン3Dは、スリープ/スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。例えば、ボタン3E及び3Fは、音量ボタンである。
【0052】
照度センサ4は、照度を検出する。例えば、照度とは、光の強さ、明るさ、輝度等である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。
【0053】
近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2が顔に近付けられたことを検出する。
【0054】
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によって行われる通信方式は、無線通信規格である。例えば、無線通信規格として、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。例えば、セルラーフォンの通信規格としては、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA、CDMA2000、PDC、GSM、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。例えば、無線通信規格として、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA、NFC(Near Field Communication)等がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
【0055】
レシーバ7は、コントローラ10から送信される音声信号を音声として出力する。マイク8は、利用者等の音声を音声信号へ変換してコントローラ10へ送信する。なお、スマートフォン1は、レシーバ7に加えて、スピーカをさらに有してもよい。スマートフォン1は、レシーバ7に代えて、スピーカをさらに有してもよい。
【0056】
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。また、ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶デバイス、及び磁気記憶デバイス等の任意の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ9は、複数の種類の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ9は、メモリカード等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。
【0057】
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランド又はバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに所定の画面を表示させ、タッチスクリーン2Bによって検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ10に実行させる。制御プログラムは、例えば、OSである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
【0058】
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、メールアプリケーション9B、ブラウザアプリケーション9C、設定データ9Zを記憶する。メールアプリケーション9Bは、電子メールの作成、送信、受信、及び表示等のための電子メール機能を提供する。ブラウザアプリケーション9Cは、WEBページを表示するためのWEBブラウジング機能を提供する。テーブル9Dは、キーアサインテーブル等の各種テーブルが格納されている。配置パターンデータベース9Eは、ディスプレイ2Aに表示されるアイコン等の配置パターンが格納されている。設定データ9Zは、スマートフォン1の動作に関する各種の設定機能を提供する。
【0059】
制御プログラム9Aは、スマートフォン1を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9Aは、例えば、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム9Aが提供する機能には、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を行う機能が含まれる。なお、制御プログラム9Aが提供する機能は、メールアプリケーション9B等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
【0060】
コントローラ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。コントローラ10は、通信ユニット6等の他の構成要素が統合されたSoC(System−on−a−chip)等の集積回路であってもよい。コントローラ10は、スマートフォン1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
【0061】
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、ディスプレイ2A及び通信ユニット6等を制御することによって各種機能を実現する。コントローラ10は、タッチスクリーン2B、ボタン3、加速度センサ15等の各種検出部の検出結果に応じて、制御を変更することもある。
【0062】
コントローラ10は、例えば、制御プログラム9Aを実行することにより、タッチスクリーン2Bを介して検出されたジェスチャに応じて、ディスプレイ2Aに表示されている情報を変更する等の各種制御を実行する。
【0063】
カメラ12は、フロントフェイス1Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、バックフェイス1Bに面している物体を撮影するアウトカメラである。
【0064】
外部インターフェイス14は、他の装置が接続される端子である。外部インターフェイス14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト)、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。外部インターフェイス14は、Dockコネクタのような専用に設計された端子でもよい。外部インターフェイス14に接続される装置には、例えば、外部ストレージ、スピーカ、通信装置が含まれる。
【0065】
加速度センサ15は、スマートフォン1に働く加速度の方向及び大きさを検出する。方位センサ16は、地磁気の向きを検出する。回転検出センサ17は、スマートフォン1の回転を検出する。加速度センサ15、方位センサ16及び回転検出センサ17の検出結果は、スマートフォン1の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
【0066】
受電部18は、1又は複数のコイルを備えた充電器の充電面との電気接点を持たずに、充電器から、所定周波数(例えば、100kHz)の電磁波を受信する。そして、受電部18は、電磁誘導を利用して当該充電器から、電磁波の供給を受けることによって電力を受電する。受電部18は、供給された電磁波を電力に変換し、図示しないバッテリーに供給する。また、受電部18は、例えばバッテリーが満充電の場合、充電器から供給された電磁波を電力に変換してコントローラ10に供給する。
【0067】
振動モータ19は、モータ軸の先端に、分銅が取り付けられたモータである。この分銅は、重心がモータ軸の中心から偏るように取り付けられている。振動モータ19は、回転すると、分銅の重心不釣り合いに起因する振動が発生し、スマートフォン1を振動させる。振動モータ19は、例えば、着信時又はメール受信時等の報知に用いられる。
【0068】
このように構成されるスマートフォン1は、充電時において機能を制限することによって、充電時における他人の持ち去りを防止することができる。以下に、具体的な構成について説明する。
【0069】
図6は、スマートフォン1が充電されている状態を示す図である。図6に示されているように、スマートフォン1は、充電器Cの充電面に載置されている。この場合において、受電部18は、充電器Cから供給された電磁波をバッテリー又はコントローラ10に供給する。
【0070】
コントローラ10は、図6に示すように、受電部18によって充電器Cから電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器Cから離されたことによって電磁波の供給が行われなくなった場合、所定機能の実行を制限する。また、コントローラ10は、タッチスクリーンディスプレイ2に、例えば、パスワードの入力を求める画像である認証画面を表示させて、パスワード等の認証情報の入力を受け付ける。そして、コントローラ10は、当該所定機能の実行を制限した後にタッチスクリーンディスプレイ2に対してパスワードの入力等の認証操作が行われると、ホーム画面を表示させることによって所定機能を実行可能な状態とする。
【0071】
ここで、コントローラ10は、加速度センサ15により所定値以上の加速度を検出した場合、スマートフォン1が充電器Cから離されたと判定する。なお、コントローラ10は、方位センサ16によって得られた方位が変化したり、充電器Cから充電用の電磁波を受信しなくなったり、回転検出センサ17によって得られた角速度が変化した場合に、スマートフォン1が充電器Cから離されたと判定するようにしてもよい。また、コントローラ10は、加速度センサ15、方位センサ16、回転検出センサ17から取得された値を組み合わせてスマートフォン1が充電器Cから離されたと判定するようにしてもよい。
【0072】
また、コントローラ10は、スマートフォン1の位置情報が変化したことに基づいて、スマートフォン1が充電器Cから離されたと判定するようにしてもよい。この場合、コントローラ10は、GPSシステム又は基地局を利用することにより、スマートフォン1の位置を示す位置情報を取得して、スマートフォン1の位置を特定する。
【0073】
また、所定機能とは、例えば、メール、電話等の、ホーム画面に配置されているアイコンがタップ操作されることによって起動されるアプリケーションによって実行される機能をいう。すなわち、コントローラ10は、所定機能の実行を制限している場合に、認証情報を入力する操作を受け付けるものの、これらアプリケーションを起動する操作を受け付けない。この場合において、ホーム画面は、タッチスクリーンディスプレイ2に対して表示されないように、コントローラ10によって制御される。
また、本実施形態における以下の説明において、認証操作が行われるとは、予めストレージ9等に記憶された正しいパスワード等が入力される操作が行われることを指し、認証に失敗した場合は指さないものとする。また、認証方式としては、パスワード認証、音声認証、タッチスクリーンディスプレイ2に対するタッチの軌跡による認証等が挙げられる。
【0074】
したがって、スマートフォン1は、充電時において所定機能を制限するので、パスワード等の認証情報を知らない第三者は、スマートフォン1を持ち去ったとしても、所定機能を実行することができない。一般的に、第三者は、スマートフォン1の所定機能を実行するために持ち去る可能性が高い。よって、スマートフォン1は、充電時において所定機能を制限することによって、充電時における他人の持ち去りを防止することができる。
【0075】
また、上述では、スマートフォン1の構成と動作について説明したが、これに限られず、各構成要素を備え、操作性を向上させるための方法や、プログラムとして構成されてもよい。
【0076】
また、コントローラ10は、受電部18によって充電器Cから電磁波の供給が行われている状態において当該充電器Cが所定の充電器であるか否かを判定する。そして、コントローラ10は、充電器Cが所定の充電器であると判定した場合において、当該充電器Cから離されたことによって電磁波の供給が行われなくなったとき、所定機能の実行を制限するとともに認証操作を受け付ける。
【0077】
コントローラ10は、ストレージ9に対して所定の充電器以外の充電器の識別情報のリストを予め記憶する。そして、コントローラ10は、充電器Cと通信を行うことによって、充電器の識別情報を充電器Cから受信する。そして、コントローラ10は、所定の充電器以外の充電器の識別情報のリストに、受信した識別情報が含まれているか否かを判定することによって、充電器Cが所定の充電器であるか否かを判定する。
コントローラ10と充電器Cとの通信としては、例えば、1MHzの周波数による振幅偏移変調通信が用いられる。
【0078】
したがって、スマートフォン1は、自宅、通学先、通勤先等に配置されている充電器以外の充電器を所定の充電器とし、当該所定の充電器においてのみ認証情報の入力を受け付けることができる。よって、スマートフォン1は、公共の場において配置されている充電器Cによる充電時のみ、認証入力を受け付けるようにすることができる。
【0079】
なお、コントローラ10は、充電器Cとの通信を行うことによって、充電器Cが所定の充電器であるか否かを判定したが、これに限られない。コントローラ10は、例えば、位置情報を利用して、充電器Cが所定の充電器であるか否かを判定するようにしてもよい。このような構成において、ストレージ9は、所定の充電器以外の充電器が配置されている位置情報が記されたリストを予め記憶しておく。そして、コントローラ10は、充電器Cによる充電が開始される場合に、スマートフォン1の位置情報を取得し、取得された位置情報と当該リストに記された位置情報との照合を行うことによって、充電器Cが所定の充電器であるか否かを判定するようにしてもよい。この場合、コントローラ10は、上述したように、GPSシステム又は基地局を利用することにより、スマートフォン1の位置を示す位置情報を取得する。これにより、コントローラ10は、スマートフォン1の位置を特定する。
【0080】
また、コントローラ10は、所定機能の実行を制限してから所定時間以内に認証操作が行われなかった場合に、レシーバ7にブザー音を出力させることによって、スマートフォン1が離されたことを報知する。所定時間は、例えば10秒である。
【0081】
したがって、スマートフォン1は、ユーザが離れている場合であっても、ブザー音を出音することによって、スマートフォン1が充電器Cから離されたことを当該ユーザに報知することができる。また、ブザー音により、スマートフォン1の周囲に存在する人に対して注意を喚起することができるので、結果として、充電時における他人の持ち去りを防止することができる。
【0082】
なお、コントローラ10は、レシーバ7によってスマートフォン1が離されたことを報知するようにしたが、これに限られない。例えば、コントローラ10は、所定機能の実行を制限してから所定時間以内に認証操作が行われなかった場合に、タッチスクリーンディスプレイ2に対してスマートフォン1が離された旨を示す画像を表示させるようにして、スマートフォン1が離されたことを報知してもよい。
【0083】
また、コントローラ10は、所定機能の実行を制限してから所定時間以内に認証操作が行われなかった場合に、レシーバ7を用いてスマートフォン1が離されたことを報知することとしたがこれに限られない。コントローラ10は、受電部18によって充電器Cから電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器Cから離されたことによって電磁波の供給が行われなくなったことに応じて、レシーバ7による報知を行うようにしてもよい。この場合において、コントローラ10は、受電部18によって充電器Cから電磁波の供給が行われている状態において、タッチスクリーンディスプレイ2を介した認証操作を受け付ける。このようにすることで、スマートフォン1は、離された場合に、即時にレシーバ7による報知を行うことができる。
【0084】
また、コントローラ10は、受電部18によって充電器Cから電磁波の供給が開始された場合に、振動モータ19による振動を行う機能を停止させる。これにより、コントローラ10は、受電部18によって充電器Cから電磁波が供給されている場合に、振動モータ19による振動を行う機能を停止させる。
【0085】
例えば、スマートフォン1において、マナーモードが設定され、着信時に振動モータ19が駆動する場合がある。このような場合において、スマートフォン1は、振動モータ19による振動が行われないように制御するので、充電器Cに載置されている場合において、振動モータ19による振動を起因とした充電器Cからの脱落を防止することができる。
【0086】
なお、コントローラ10は、スマートフォン1が充電器Cに載置されている場合において、振動モータ19による振動を行う機能を停止させるとともに、振動を行う機能に代えてレシーバ7から出音を行うようにしてもよい。例えば、マナーモードが設定されている場合において、スマートフォン1が充電器Cに載置されたとき、一時的にマナーモードを解除し、着信したことに応じてレシーバ7による報知を行うようにしてもよい。
【0087】
また、コントローラ10は、受電部18によって充電器Cから電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器Cから離されたことによって電磁波の供給が行われなくなった場合、タッチスクリーンディスプレイ2に所定時間を初期値としたカウントダウンの表示を行う。そして、コントローラ10は、カウントダウンを行っている場合に、受電部18によって充電器から電磁波の供給が開始されると、カウントダウンを停止する。
なお、所定時間は、認証操作が行われなかった場合にレシーバ7にブザー音を出力させるときの所定時間と同期されるものとする。
【0088】
したがって、スマートフォン1は、第三者に対して、カウントダウン表示によって、認証を受け付ける時間が限られていることを認識させることができる。第三者は、これにより、所定機能が使用不能になることを認識することができるため、持ち去って使用するという目的が達成できないことを認識する。よって、スマートフォン1は、所定時間を初期値としたカウントダウンの表示を行うことによって、充電時における他人の持ち去りを防止することができる。
【0089】
また、コントローラ10は、カウントダウンの表示を停止してから、充電器Cから再び離されたことによって受電部18において電磁波の供給が行われなくなった場合、タッチスクリーンディスプレイ2に所定時間を初期値としたカウントダウンの表示を行う。すなわち、コントローラ10は、スマートフォン1が充電器Cに戻された場合には、カウントダウンの表示を初期値に設定する。
【0090】
したがって、スマートフォン1は、ユーザが認証に失敗した場合であっても、当該ユーザが充電器Cにスマートフォン1を戻すことによって、所定機能が使用不能になることを防止することができる。
【0091】
つぎに、スマートフォン1による、充電時における処理の流れについて、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。
【0092】
ステップST1において、受電部18は、スマートフォン1が充電器Cに載置されると、充電器Cから電磁波の供給を受けて充電を開始する。
ステップST2において、コントローラ10は、スマートフォン1が載置された充電器Cが所定の充電器であるか否かを判定する。具体的には、コントローラ10は、充電器Cとの通信を行い、当該充電器Cが所定の充電器であるか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST3に処理を移す。また、コントローラ10は、この判定がNOの場合、本フローチャートを終了する。
【0093】
ステップST3において、コントローラ10は、スマートフォン1が、充電器Cから離されたか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST4に処理を移す。また、コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST3を再実行する。
【0094】
ステップST4において、コントローラ10は、タッチスクリーンディスプレイ2に認証画面を表示させて、認証情報の入力を受け付ける。また、コントローラ10は、タッチスクリーンディスプレイ2に対して所定時間を初期値としたカウントダウンの表示を行う。また、コントローラ10は、タッチスクリーンディスプレイ2にホーム画面が表示されないように制御して、所定機能の使用を制限する。すなわち、コントローラ10は、所定機能の使用を不許可とする。
【0095】
ステップST5において、コントローラ10は、スマートフォン1が充電器Cに戻されたか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST3に処理を移す。また、コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST6に処理を移す。
【0096】
ステップST6において、コントローラ10は、タッチスクリーンディスプレイ2に認証画面が表示されてから、所定時間経過したか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST9に処理を移す。また、コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST7に処理を移す。
【0097】
ステップST7において、コントローラ10は、ステップST4に表示された認証画面に対して入力された認証情報について検証を行い、認証に成功したか否かを判定する。コントローラ10は、この判定がYESの場合、ステップST8に処理を移す。また、コントローラ10は、この判定がNOの場合、ステップST5に処理を移す。
【0098】
ステップST8において、コントローラ10は、タッチスクリーンディスプレイ2に対してホーム画面を表示させて、所定機能の使用制限を解除する。コントローラ10は、この処理が完了すると、本フローチャートを終了する。
【0099】
ステップST9において、コントローラ10は、レシーバ7からブザー音を出音させることによって、ブザー音を鳴動させる。コントローラ10は、この処理が完了すると、本フローチャートを終了する。この場合において、タッチスクリーンディスプレイ2に対してホーム画面は表示されないので、所定機能が制限された状態が維持される。
【0100】
したがって、スマートフォン1は、充電時において所定機能を制限する、また、スマートフォン1は、認証に成功しない限り、所定機能が制限された状態を維持する。これにより、スマートフォン1は、第三者が所定機能を使用するという動機を排除することができるので、充電時における他人の持ち去りを防止することができる。
【0101】
なお、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、通信ユニット6による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。また、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、ストレージ9に含まれる読み取り装置が読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。また、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、外部インターフェイス14に接続される読み取り装置が読み取り可能なCD、DVD、又はBlu−ray等の記憶媒体に記憶されていてもよい。
【0102】
また、図5に示したスマートフォン1の構成は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、ボタン3の数と種類は図5の例に限定されない。例えば、スマートフォン1は、画面に関する操作のためのボタンとして、ボタン3A〜3Cに代えて、テンキー配列又はQWERTY配列等のボタンを備えていてもよい。また、スマートフォン1は、画面に関する操作のために、ボタンを1つだけ備えてよいし、ボタンを備えなくてもよい。また、図5に示した例では、スマートフォン1が2つのカメラを備えることとしたが、スマートフォン1は、1つのカメラのみを備えてもよいし、カメラを備えなくてもよい。また、図5に示した例では、スマートフォン1が位置及び姿勢を検出するために3種類のセンサを備えることとしたが、スマートフォン1は、このうちいくつかのセンサを備えなくてもよいし、位置及び姿勢を検出するための他の種類のセンサを備えてもよい。また、照度センサ4と近接センサ5は、別体ではなく、単一のセンサにより構成されてもよい。
【0103】
本発明を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施例に関し記載してきた。しかし、添付の請求項に係る発明は、上記実施例に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。
【0104】
例えば、図5に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
【0105】
また、上記の実施形態では、携帯電子機器の一例として、スマートフォンについて説明したが、添付の請求項に係る携帯電子機器は、スマートフォンに限定されない。例えば、添付の請求項に係る携帯電子機器は、電磁誘導を利用して充電器から電磁波の供給を受ける受電部を備える携帯電子機器であればよく、モバイルフォン、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、又はゲーム機等であってもよい。
【符号の説明】
【0106】
1 スマートフォン
2 タッチスクリーンディスプレイ
2A ディスプレイ
2B タッチスクリーン
3 ボタン
4 照度センサ
5 近接センサ
6 通信ユニット
7 レシーバ
8 マイク
9 ストレージ
9A 制御プログラム
9B メールアプリケーション
9C ブラウザアプリケーション
9D テーブル
9E 配置パターンデータベース
9Z 設定データ
10 コントローラ
12、13 カメラ
14 外部インターフェイス
15 加速度センサ
16 方位センサ
17 回転検出センサ
18 受電部
19 振動モータ
20 ハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部と、
充電器から電磁波の供給を受けることによって電力を受電する受電部と、
前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、所定機能の実行を制限し、当該所定機能の実行を制限した後に前記操作部に対して認証操作が行われると、前記所定機能を実行可能な状態とする制御部と、
を備える携帯電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において当該充電器が所定の充電器であるか否かを判定し、所定の充電器であると判定した場合に、当該充電器から離された場合、前記所定機能の実行を制限するとともに前記認証操作を受け付ける、
請求項1に記載の携帯電子機器。
【請求項3】
報知部を備え、
前記制御部は、前記所定機能の実行を制限してから所定時間以内に認証操作が行われなかった場合に、前記報知部による報知を行う、
請求項1又は2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記携帯電子機器を振動させる振動部を備え、
前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波が供給されている場合に、前記振動部による振動を行う機能を停止させる、
請求項3に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
表示部を備え、
前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、前記表示部に前記所定時間の表示を行う、
請求項3又は4に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、前記表示部に前記所定時間を初期値としたカウントダウンの表示を行う、
請求項5に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記制御部は、前記カウントダウンの表示を行っている場合に、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が開始されると、前記カウントダウンの表示を停止する、
請求項6に記載の携帯電子機器。
【請求項8】
前記制御部は、前記カウントダウンの表示を停止してから、当該充電器から離された場合、前記表示部に前記所定時間を初期値としたカウントダウンの表示を行う、
請求項7に記載の携帯電子機器。
【請求項9】
操作部と、
報知部と、
充電器から電磁波の供給を受けることによって電力を受電する受電部と、
前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、前記報知部による報知を行う制御部と、
を備える携帯電子機器。
【請求項10】
前記制御部は、前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において前記操作部を介した認証操作を受け付ける、
請求項9に記載の携帯電子機器。
【請求項11】
加速度センサを備え、
前記制御部は、前記加速度センサによって検出される加速度に基づいて前記充電器から離されたことを検出する、
請求項1から10のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項12】
前記制御部は、電磁波の供給が行われなくなったことを検出することによって前記充電器から離されたことを検出する、
請求項1から11のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項13】
前記携帯電子機器の位置を特定する位置特定手段を備え、
前記制御部は、前記位置特定手段により特定された位置に基づいて前記充電器から離されたことを検出する、
請求項1から12のいずれか1項に記載の携帯電子機器。
【請求項14】
操作部と、充電器から電磁波の供給を受けることによって電力を受電する受電部とを備えた携帯電子機器が所定機能を制御する方法であって、
前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、所定機能の実行を制限するステップと、
前記制限するステップにおいて、当該所定機能の実行が制限された後に前記操作部に対して認証操作が行われると、前記所定機能を実行可能な状態とするステップと、
を含む方法。
【請求項15】
操作部と、充電器から電磁波の供給を受けることによって電力を受電する受電部とを備えた携帯電子機器に所定機能を制御させるプログラムであって、
前記受電部によって充電器から電磁波の供給が行われている状態において、当該充電器から離された場合、所定機能の実行を制限するステップと、
前記制限するステップにおいて、当該所定機能の実行が制限された後に前記操作部に対して認証操作が行われると、前記所定機能を実行可能な状態とするステップと、
を前記携帯電子機器に実行させるプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−115569(P2013−115569A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−259292(P2011−259292)
【出願日】平成23年11月28日(2011.11.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】