説明

携帯電子機器用防水両面粘着テープ及びこれを用いた表示モジュールユニット

【課題】 本発明は、基材フィルムに発泡シートを用いた場合のような問題点を生じることがなく全体的に優れた防水性及び耐衝撃性を有する携帯電子機器用防水両面粘着テープを提供する。
【解決手段】 本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープは、熱可塑性エラストマー及びゴム系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の合成樹脂を含む非発泡の基材フィルムの両面に粘着剤層が積層一体化されていることを特徴とするので、優れた防水性及び耐衝撃性を有しており、携帯電子機器などを構成している部品同士を優れた防水性でもって接合一体化することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防水性及び耐衝撃性に優れた携帯電子機器用防水両面粘着テープ及びこれを用いた表示モジュールユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から様々な分野において部材同士を接合、固定させるために両面粘着テープが用いられている。近年、携帯電話、スマートフォンなどの携帯電子機器において防水機能が求められており、携帯電子機器の部材同士を接合、固定させている両面粘着テープにも防水性が要求されている。
【0003】
特許文献1には、不織布基材の両面に粘着剤層が形成された両面接着テープであって、該両面接着テープの層間破壊面積率が10%以下であり、かつ両面接着テープの引張り強度がMD方向(縦方向)及びTD方向(横方向)共に20N/10mm以上である両面接着テープが開示されている。
【0004】
しかしながら、上記両面粘着テープは、その防水性及び耐衝撃性が不充分であり、優れた防水性及び耐衝撃性を有する両面粘着テープが所望されている。
【0005】
又、携帯電子機器用防水両面粘着テープとして、発泡シートの両面に粘着剤層を積層一体化してなる両面粘着テープも提案されている。
【0006】
一方、近年、携帯電子機器は更なる小型化が求められており、この携帯電子機器の小型化に伴って両面粘着テープもその幅が狭いものが所望されている。
【0007】
しかしながら、発泡原反シート中に粗大な気泡があると、発泡原反シートを切断して得られた発泡シートにおいて幅の狭い部分にて切断端面に気泡の切断面が露出、開口した状態となり、粗大な気泡を通じて発泡シートの切断端面間が連通した状態となって携帯電子機器用防水両面粘着テープの防水性が損なわれる虞れがあるという問題点を有する。
【0008】
更に、発泡シートは、その製造上、部分的に粗大な気泡が形成する可能性があり、上述のように、気泡の断面が発泡シートの切断端面に露出、開口した状態とならなくても、発泡シートの内部に存在した状態となることがある。このように、粗大な気泡が存在している発泡シート部分は、その弾性回復性や機械的強度も低く、被着体に対する密着性が低下し、或いは、発泡シートが使用中に破断するなどして携帯電子機器用防水両面粘着テープの防水性が低下するという問題点を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2001−152111号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、基材フィルムに発泡シートを用いた場合のような問題点を生じることがなく全体的に優れた防水性及び耐衝撃性を有する携帯電子機器用防水両面粘着テープ及びこれを用いた表示モジュールユニットを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープは、図1に示したように、熱可塑性エラストマー及びゴム系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の合成樹脂を含む非発泡の基材フィルムA1の両面に粘着剤層A2、A2が積層一体化されている。
【0012】
非発泡の基材フィルムは熱可塑性エラストマー及びゴム系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の合成樹脂を含んでいる。
【0013】
熱可塑性エラストマーとしては、特に限定されず、例えば、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー,ポリエステル系熱可塑性エラストマー,ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー,塩ビ系熱可塑性エラストマー,ポリアミド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられ、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーが好ましく、ポリエステル系のポリウレタン系熱可塑性エラストマーがより好ましい。なお、熱可塑性エラストマーは、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
【0014】
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーは、分子内に部分架橋を有する不完全熱可塑性タイプと、完全に線状の高分子体である完全熱可塑性タイプとの二種類がある。不完全熱可塑性タイプは、耐熱性、耐薬品性及び機械的強度などに優れている。
【0015】
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーには、(1)カプロラクトンを開環して得られたポリラクトンエステルポリオールに、短鎖ポリオールの存在下、ポリイソシアネートを付加重合させたカプロラクトン型、(2)アジピン酸とグリコールとのアジピン酸エステルポリオールに、短鎖ポリオールの存在下、ポリイソシアネートを付加重合させたアジピン酸型(アジペート型)などのポリエステル系のポリウレタン系熱可塑性エラストマー、(3)テトラヒドロフランの開環重合で得たポリテトラメチレングリコール(PTMG)に、短鎖ポリオールの存在下、ポリイソシアネートを付加重合させたPTMG型(エーテル型)のポリウレタン系熱可塑性エラストマーが挙げられる。
【0016】
ポリエステル系のポリウレタン系熱可塑性エラストマーは、BASF社から商品名「エラストランNY585」にて市販されている。ポリエーテル系のポリウレタン系熱可塑性エラストマーは、BASF社から商品名「エラストランNY90A」「エラストランNY97A」にて市販されている。又、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーは、旭硝子社、協和発酵社、クラレ社、三洋化成社、住友バイエルウレタン社、大日精化社、ダウ・ケミカル社、日本ミラクトン社、日本ポリウレタン社、大日本インキ化学社、武田薬品社、東洋紡績社、日清紡績社、北辰化学社などからも市販されている。
【0017】
ポリエステル系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ハードセグメントに高融点で高結晶性の芳香族ポリエステル、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を、ソフトセグメントに、ガラス転移温度が−70℃の非晶性ポリエーテル、例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)を使用したマルチブロックポリマーなどが挙げられる。
【0018】
ポリエステル系熱可塑性エラストマーは、東洋紡績社、東レ・デュポン社、大日本インキ化学社、日本イージープラスチックス社などから市販されている。
【0019】
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントにポリプロピレンやポリエチレンなどの熱可塑性結晶質ポリオレフィンを使用し、ソフトセグメントに、完全加硫又は部分加硫したゴムを使用した混合物である。熱可塑性結晶質ポリオレフィンとしては、例えば、1〜4個の炭素原子を有するαーオレフィンのホモポリマー又は二種以上の共重合体であり、ポリエチレン又はポリプロピレンが好ましい。ソフトセグメント成分は、プチルゴム、ハロブチルゴム、EPDM、EPRゴム、アクリロニトリル/ブタジエンゴム、NBR、天然ゴムなどが挙げられる。
【0020】
ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーは、住友化学社、三井石油化学社、日本合成ゴム社、三菱油化社、日本石油化学社、東燃化学社、モンサント社、アドバンスド・エラストマー・システムズ・エル・ピー社などから市販されている。
【0021】
ポリアミド系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ナイロンなどのポリアミドをハードセグメントとし、これにポリエステル又はポリオールをソフトセグメントとしたブロック共重合体である。
【0022】
ポリアミド系熱可塑性エラストマーは、宇部興産社、ダイセル・ヒュルス社、東レ社、三菱化成社、大日本インキ化学社などから市販されている。
【0023】
又、ゴム系樹脂としては、室温でゴム弾性(rubber elasticity)を有するものであれば、特に限定されない。ゴム系樹脂としては、例えば、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ウレタンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどが挙げられる。ゴム系樹脂シートのクッション性や耐久性に優れていることから、ゴム系樹脂は、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、クロロプレンゴム(CR)が好ましい。室温でゴム弾性を有するゴム系樹脂は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。なお、本発明において、ニトリル−ブタジエンゴム(NBR)は、ニトリルゴムと呼ばれるゴムを含む。又、本発明において、スチレン−ブタジエン共重合ゴム(SBR)は、スチロールゴムと呼ばれるゴムも含む。
【0024】
非発泡の基材フィルムの100%モジュラスは、大きいと、被着体に対する追従性が低下して防水性が低下することがあるので、30MPa以下が好ましいが、小さいと、基材フィルムの耐熱性が低下することがあるので、1.5〜18MPaがより好ましく、2〜10MPaが特に好ましい。なお、基材フィルムの100%モジュラスは、23℃、相対湿度50%の条件下(JIS K7100(1999)でいう標準雰囲気23/50)にてJIS K7100に準拠して測定された値をいう。なお、非発泡の基材フィルムの100%モジュラスは、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの種類や、基材フィルムの製造方法を変更することによって調整することができる。100%モジュラスが30MPa以下である非発泡の基材フィルムは、例えば、シーダム社から商品名「エリータ」、クレハエラストマー社から商品名「クレハラバーシート」、日清紡ケミカル社から商品名「モビロン」にて市販されている。
【0025】
非発泡の基材フィルムの厚みは、薄いと、携帯電子機器用防水両面粘着テープの耐衝撃性が低下することがあり、厚いと、被着体に対する追従性が低下して防水性が低下することがあるので、10〜500μmが好ましく、50〜200μmがより好ましく、50〜150μmが特に好ましい。
【0026】
本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープでは、上述のように、熱可塑性エラストマー及びゴム系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の合成樹脂を含む基材フィルムは非発泡である。
【0027】
このように、基材フィルムは非発泡であるので発泡シートとは異なり、内部に気泡(発泡セル)は存在せず、内部に粗大な気泡が存在するようなことはなく、基材フィルムは弾性回復性及び機械的強度が全体的に略均一に形成されている。従って、本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープは、その非発泡の基材フィルムによる弾性復元力によって全体的に被着体に対して均一に且つ確実に密着することができ優れた防水性を発揮する。
【0028】
更に、基材フィルムは、上述のように気泡(発泡セル)が存在していないので、全体的に略均一にして充分な機械的強度を有しており、携帯電子機器用防水両面粘着テープを介して接合一体化している被着体に衝撃力が加わった場合にあっても、携帯電子機器用防水両面粘着テープの基材フィルムが破損したりすることはなく、外部からの衝撃力にもかかわらず、携帯電子機器用防水両面粘着テープによって被着体同士を防水性が確保された状態に確実に接合一体化させておくことができる。
【0029】
又、携帯電話や携帯用電子端末などの小型の電子機器端末には防水性付与のために内部において携帯電子機器用防水両面粘着テープが用いられ、これら携帯電子機器用防水両面粘着テープは電子機器端末自体が小型であることから幅が狭いものが用いられている。基材フィルムには気泡が存在していないので、基材フィルムの幅を狭くしても、基材フィルムが発泡シートである場合のように、基材フィルムの幅方向の端面間が基材フィルムに含まれる気泡を通じて連通状態となるようなことはなく、よって、本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープは、その幅を狭くしても優れた防水性を維持することができ、小型の電子機器端末の防水性の付与のために好適に用いることができる。本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープの幅は、細すぎると、携帯電子機器用防水両面粘着テープの当初の防水性に問題はないが、携帯電子機器用防水両面粘着テープを長期間に亘って使用した際に防水性が低下することがあるので、0.5〜2mmが好ましい。
【0030】
なお、基材フィルムは、その物性を損なわない範囲内において、充填材、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤などの添加剤が含有されていてもよい。
【0031】
上記基材フィルムの製造方法は、特に限定されず、例えば、熱可塑性エラストマー及びゴム系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の合成樹脂、並びに、必要に応じて添加される添加剤を発泡剤の不存在下にて押出機に供給して溶融、混練してTダイから押出成形して基材フィルムを製造する方法が挙げられる。
【0032】
そして、本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープは、非発泡の基材フィルムの両面に粘着剤層が積層一体化されている。なお、非発泡の基材フィルムの少なくとも片面、好ましくは両面には粘着剤層との密着性を向上させるために表面処理が施されていることが好ましい。表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、クロム酸処理、オゾン暴露処理、火炎暴露処理、高圧電撃暴露処理、イオン化放射線処理などの酸化処理、下塗り剤や剥離剤などによるコーティング処理などが挙げられる。
【0033】
粘着剤層を構成している粘着剤としては、特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、ビニルアルキルエーテル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、フッ素系粘着剤、エポキシ系粘着剤などが挙げられ、アクリル系粘着剤が好ましい。なお、粘着剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
【0034】
アクリル系粘着剤としては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを必須のモノマー成分(モノマー主成分)とし、必要に応じて、これと共重合可能な共重合性モノマー(極性基含有モノマーや多官能性モノマーなど)を重合又は共重合させてなるアクリル系ポリマーをベースポリマー(主剤)とする粘着剤などが挙げられる。なお、重合方法は、汎用の方法を用いることができ、特に限定されず、例えば、UV重合法、溶液重合法、エマルジョン重合法などが挙げられる。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。
【0035】
(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシルなどが挙げられる。
【0036】
(メタ)アクリル酸アルキルエステルはアクリル系ポリマーのモノマー主成分として用いられているので、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの割合は、例えば、アクリル系ポリマーを調製するためのモノマー成分全量に対して60重量%以上が好ましく、80重量%以上がより好ましい。
【0037】
アクリル系ポリマーは、そのモノマー成分として、極性基含有モノマーや多官能性モノマーなどの各種共重合性モノマーが含有されていてもよい。モノマー成分として共重合性モノマーが含有されていることによって、例えば、被着体への接着力を向上させたり、粘着剤の凝集力を高めたりすることができる。なお、共重合性モノマーは、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
【0038】
極性基含有モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸などのカルボキシル基含有モノマー又はその無水物(無水マレイン酸など);(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルなどの水酸基含有モノマー;アクリルアミド、メタアクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド基含有モノマー;(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのグリシジル基含有モノマー;アクリロニトリルやメタアクリロニトリルなどのシアノ基含有モノマー;N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾールなどの複素環含有ビニル系モノマー;(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどの(メタ)アクリル酸アルコキシアルキル系モノマー;ビニルスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸基含有モノマー;2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェートなどのリン酸基含有モノマー;シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミドなどのイミド基含有モノマー;2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートなどのイソシアネート基含有モノマーなどが挙げられる。
【0039】
多官能性モノマーとしては、例えば、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレートなどが挙げられる。
【0040】
アクリル系ポリマーは、極性基含有モノマーや多官能性モノマー以外にも共重合性モノマーが含有されていてもよく、このような共重合性モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合物;エチレン、ブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどのオレフィン又はジエン類;ビニルアルキルエーテルなどのビニルエーテル類;塩化ビニルなどが挙げられる。
【0041】
なお、粘着剤層には、その物性を損なわない範囲内において適宜、添加剤が含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、石油樹脂、油溶性フェノール樹脂などの粘着付与剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤、酸化防止剤、カーボンブラックなどの顔料や染料などの着色剤などが挙げられる。
【0042】
非発泡の基材フィルムの両面に粘着剤層を積層一体化して携帯電子機器用防水両面粘着テープを製造する方法としては、特に限定されず、例えば、アクリル系粘着剤などの粘着剤を酢酸エチルなどの溶剤中に加えて均一になるまで攪拌して得られた粘着剤層溶液を、基材フィルムの両面のそれぞれに汎用の要領で塗工した後に乾燥させることにより基材フィルムの両面に粘着剤層を積層一体化して携帯電子機器用防水両面粘着テープを製造する方法、(2)汎用の塗工法によって、離型処理が施された合成樹脂フィルムの離型処理面上に上述の粘着剤層溶液を塗工し、乾燥させることにより、合成樹脂フィルム上に粘着剤層を形成し、この粘着剤層を基材フィルムの両面のそれぞれに転写、積層一体化させて携帯電子機器用防水両面粘着テープを製造する方法などが挙げられる。
【0043】
粘着剤層の厚みは、薄いと、携帯電子機器用防水両面粘着テープの粘着性が低下して防水性及び耐衝撃性が低下することがあり、厚いと、防水性が損なわれることがあるので、10〜80μmが好ましく、15〜65μmがより好ましい。
【0044】
上記携帯電子機器用防水両面粘着テープは、上述のように、熱可塑性エラストマー及びゴム系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の合成樹脂を含む非発泡の基材フィルムの両面に粘着剤層が積層一体化されており、基材フィルムは貫通孔などが形成されているようなことはなく、しかも、弾性回復性にも優れているので、被着体間の隙間を確実に閉塞して優れた防水性を発揮すると共に、被着体に衝撃力が加わった場合にあっても、基材フィルムが弾性的に衝撃力を円滑に吸収し、被着体から携帯電子機器用防水両面粘着テープが不測に剥離するようなことはなく、携帯電子機器用防水両面粘着テープは外部からの衝撃力にもかかわらず被着体に対して良好な密着状態を維持し、長期間に亘って安定的に優れた防水状態を維持する。
【0045】
次に、本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープの使用要領について説明する。本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープAは、例えば、図2に示したように打ち抜いて四角枠状などの枠状とされた上で、携帯電子機器を構成している表示モジュールBとこの表示モジュール上に配設されている保護パネル6とを一体化するために用いられる。
【0046】
表示モジュールBを構成しているバックライト筐体7は、図3に示したように、合成樹脂製の矩形枠状に形成され、上端部には液晶表示パネルなどの表示パネル8を載置するための平面矩形枠状のパネル配設用段部71がバックライト筐体7の上端面に開口した状態に形成されていると共に、下端部には反射板を配設するための反射板配設用段部72が下端面に開口した状態に平面矩形枠状に形成されている。
【0047】
そして、バックライト筐体7のパネル配設用段部71上には、バックライト筐体7の上端開口部よりも僅かに小さい大きさの平面矩形状の表示パネル8が配設されていると共に、バックライト筐体7内には複数枚の光学フィルムが互いに積層された状態で配設されている。
【0048】
具体的には、導光板9、拡散シート10、及び、輝度を向上させるための一枚或いは複数枚のプリズムシート11,11・・・が、この順序で積層された上で、プリズムシート11を表示パネル8に対向させ且つプリズムシート11がパネル配設用段部71のパネル受止面71aに略面一となるようにバックライト筐体7内に配設されている。なお、上記以外の光学フィルムが適宜、積層されていてもよい。
【0049】
なお、バックライト筐体7の反射板配設用段部72には反射板12が配設一体化されていると共に、バックライト筐体7内には必要に応じてLEDなどの光源(図示せず)が配設されている。
【0050】
上記表示パネル8とこれに対向するプリズムシート11とは公知の両面テープ13を介して一体化されている。
【0051】
そして、両面テープ13は、バックライト筐体7のパネル配設用段部71のパネル受止面71a上に配設された状態において、バックライト筐体7のパネル配設用段部71のパネル受止面71aの内周部から、パネル配設用段部71のパネル受止面71aで囲まれた開口部内に配設されたプリズムシート11の外周部に達する程度の幅寸法を全周に亘って有しており、バックライト筐体7のパネル配設用段部のパネル受止面71a及びプリズムシート11と、表示パネル8とがこれらの全周において両面テープ13を介して貼着一体化されて表示モジュールBが構成されている。
【0052】
上記では、表示パネル8に対向する光学フィルムがプリズムシート11であるとして説明したが、表示パネル8に対向する光学フィルムは必ずしもプリズムシートである必要はなく、他の光学フィルムであってもよい。
【0053】
更に、バックライト筐体7の上端開口端面には、矩形枠状の携帯電子機器用防水両面粘着テープAが一方の粘着剤層A2によって貼着一体化されており、この携帯電子機器用防水両面粘着テープAの他方の粘着剤層A2を介して透明な保護パネル6が積層一体化されて表示モジュールユニットCが構成されている。
【0054】
表示モジュールユニットCの使用中において、表示モジュールユニットCに衝撃力が加わった場合にあっても、本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープAが衝撃力を吸収し、表示モジュールユニットCが破損することを概ね防止することができる。
【0055】
そして、携帯電子機器用防水両面粘着テープAは、基材フィルムに貫通孔などが形成されておらず、基材フィルムが全体的に優れた弾性回復性を有しているので、バックライト筐体7と保護パネル6との双方に確実に密着してバックライト筐体7と保護パネル6との間の隙間を確実に閉塞して優れた防水性を発揮する。
【発明の効果】
【0056】
本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープは、上述の如き構成を有しているので、優れた防水性及び耐衝撃性を有しており、携帯電子機器などを構成している部品同士を優れた防水性でもって接合一体化することができる。
【0057】
そして、本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープは、優れた耐衝撃性も有しており、外部から衝撃力が加わった場合にあっても、破断などの破損を生じることはなく、良好な防水性を確実に維持し、被着体間を優れた防水性でもって長期間に亘って安定的に閉塞することができる。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープを示した断面図である。
【図2】本発明の携帯電子機器用防水両面粘着テープの使用形態の一例を示した断面図である。
【図3】表示モジュールユニットを示した断面図である。
【図4】防水性試験において作製した試験片を示した平面図である。
【図5】防水性試験において作製した試験体を示した縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0059】
次に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0060】
(実施例1)
攪拌機、冷却器、温度計及び窒素ガス導入口を備えた2リットルのセパラブルフラスコに、アクリル酸ブチル60重量部、アクリル酸3重量部及びアクリル酸2−エチルヘキシル37重量部を含むモノマー、粘着付与剤(荒川化学社製 商品名「アルコンA100」)並びに酢酸エチル5重量部からなる反応液を仕込み、窒素ガスを用いて30分間バブリングすることにより溶存酸素を除去した後、セパラブルフラスコ内を窒素ガスで置換し、反応液を攪拌しながらオイルバスにて反応液が120℃になるまで昇温した。反応液が120℃に到達した時点で、上記反応液にベンゾイルパーオキサイド0.15重量部をシクロヘキサン1.35重量部に溶解させてなる重合開始剤溶液を6時間かけて加えながら上記モノマーを共重合させ、重合完了後に上記反応液に更に酢酸エチルを加えてアクリル系粘着剤溶液を製造した。
【0061】
次に、一面が離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルムを用意し、このポリエチレンテレフタレートフィルムの離型処理面に上記アクリル系粘着剤溶液を乾燥後の厚みが50μmとなるように塗布して110℃で5分間乾燥させて、ポリエチレンテレフタレートフィルムの離型処理面にアクリル系粘着剤からなる粘着剤層が積層されてなる積層シートを作製した。同様の要領で積層シートを合計二個作製した。
【0062】
一方、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(BASFジャパン社製 商品名「S95A」)を押出機に供給して溶融、混練して、押出機の先端に取り付けたTダイから厚み200μmのポリウレタン系熱可塑性エラストマーからなる非発泡の基材フィルムを得た。
【0063】
非発泡の基材フィルムの一面に一方の積層シートをその粘着剤層が基材フィルムに対向した状態となるように積層して粘着剤層を基材フィルムに転写、積層一体化させると共に、非発泡の基材フィルムの他面に他方の積層シートをその粘着剤層が基材フィルムに対向した状態となるように積層して粘着剤層を基材フィルムに転写、積層一体化させて、非発泡の基材フィルムの両面に厚みが50μmの粘着剤層が積層一体化されてなる携帯電子機器用防水両面粘着テープを得た。
【0064】
(実施例2)
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーとして、BASFジャパン社から商品名「S85A」にて市販されているポリウレタン系熱可塑性エラストマーを用いたこと以外は実施例1と同様にして携帯電子機器用防水両面粘着テープを得た。
【0065】
(実施例3)
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーとして、BASFジャパン社から商品名「ET665V1」にて市販されているポリウレタン系熱可塑性エラストマーを用いたこと以外は実施例1と同様にして携帯電子機器用防水両面粘着テープを得た。
【0066】
(実施例4)
基材フィルムの厚みが100μmとなるように調整したこと以外は実施例1と同様にして携帯電子機器用防水両面粘着テープを得た。
【0067】
(実施例5)
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーの代わりに、水素添加アクリロニトリルブタジエンゴム(日本ゼオン社製 商品名「ゼットポール2000」)を用いたこと以外は実施例1と同様にして携帯電子機器用防水両面粘着テープを得た。
【0068】
(比較例1)
基材フィルムとして、積水化学工業社から商品名「ボラーラ」にて市販されている厚みが200μmのポリエチレン発泡シートを用いたこと以外は実施例1と同様にして携帯電子機器用防水両面粘着テープを得た。
【0069】
(比較例2)
ポリウレタン系熱可塑性エラストマーとして、BASFジャパン社から商品名「HM76D」にて市販されているポリウレタン系熱可塑性エラストマーを用いたこと以外は実施例1と同様にして携帯電子機器用防水両面粘着テープを得た。
【0070】
実施例1〜3及び比較例2で作製した基材フィルムの100%モジュラスを上述の要領で、実施例1〜3及び比較例2で作製した基材フィルムのショアA硬度又はショアD硬度を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。実施例1〜3及び比較例1、2で作製し又は用意した基材フィルム中の気泡数を下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
【0071】
得られた携帯電子機器用防水両面粘着テープの保持力、防水性、打ち抜き加工性及び防脂性について下記の要領で測定し、その結果を表1に示した。
【0072】
(ショアA硬度、ショアD硬度)
基材フィルムのショアA硬度又はショアD硬度をJIS K7311に準拠して測定した。なお、ショアA硬度を表記した場合には数値の後に「A」を付記し、ショアD硬度を表記した場合には数値の後に「D」を付記した。
【0073】
(保持力)
携帯電子機器用防水両面粘着テープの保持力を85℃、500g、一時間の条件にしたこと以外はJIS Z0237に準拠して測定した。
【0074】
(防水性)
携帯電子機器用防水両面粘着テープを外形寸法が縦46mm×横61mmの平面長方形状で且つ縦42mm×横57mmの平面長方形状の貫通孔が形成されてなる四角枠状(額縁状)に打ち抜いて図4に示した試験片1を作製した。なお、各四辺の幅はそれぞれ2mmであった。
【0075】
次に、二枚のポリメタクリル酸メチルから形成された合成樹脂板3、4を用意した。幅が1mmで且つ厚みが50μmのポリエチレンテレフタレートシートを基材とし且つこの基材の片面に粘着剤層が積層一体化されてなる片面粘着テープを用意し、この片面粘着テープ2を合成樹脂板4の上面に四角枠状に貼着した。この片面粘着テープ2で形成された四角枠は、外形寸法が縦45mm×横60mmの平面長方形状で且つ内形寸法が縦43mm×横58mmの平面長方形状の枠形状として形成されていた。
【0076】
試験片1の一方の粘着剤層上のポリエチレンテレフタレートフィルムを除去して粘着剤層を露出させた上で、合成樹脂板4上の四角枠状の片面粘着テープ2を覆うように試験片1を貼着した。
【0077】
しかる後、試験片1の他方の粘着剤層上のポリエチレンテレフタレートフィルムを除去して粘着剤層を露出させた上で、試験片1上に合成樹脂板3を積層して荷重5kgの力で10秒間に亘って押圧して、合成樹脂板3、4を試験片1を介して積層一体化させて試験体を作製した。試験体を23℃にて1日間に亘って放置した。なお、合成樹脂板3の中央部には、直径1cmの円形状の貫通孔31が両面間に亘って貫通状態に形成されており、この貫通孔31を通じて、二枚の合成樹脂板3、4の対向面と試験片1とで囲まれた空間部5が外部と連通した状態となっていた。
【0078】
図5に示したように、試験体の試験片1が完全に水没し且つ上側の合成樹脂板3の貫通孔31の上端開口部が水面よりも上方に位置した状態となるように試験体を水中に沈めた。なお、二枚の合成樹脂板3、4が水平状態となるように調整した。
【0079】
しかる後、合成樹脂板3の貫通孔31を通じて試験体の空間部5内に圧力1MPaでもって空気を30分間に亘って圧入し、合成樹脂板3、4と試験片1との界面から空気が漏出しているか否かを目視観察した。空気漏れが発生しなかった場合を「○」、空気漏れが発生していた場合を「×」とした。なお、合成樹脂板3の貫通孔31から空気を圧入するにあたって、合成樹脂板3の貫通孔31から空気が漏出しないようにした。
【0080】
(気泡数)
防水性の試験において作製した試験片において基材フィルムの任意の断面を光学顕微鏡を用いて5倍に拡大した拡大写真を撮影し、この拡大写真上に存在する実寸の直径が1mm以上の気泡の数を測定した。なお、気泡の直径とは、気泡を包囲し得る最小径の真円の直径をいう。
【0081】
(打ち抜き加工性)
携帯電子機器用防水両面粘着テープを外形寸法が縦46mm×横61mmの平面長方形状で且つ縦44mm×横59mmの平面長方形状の貫通孔が形成されてなる四角枠状(額縁状)に打ち抜いて図4に示した試験片1を30個作製した。なお、各四辺の幅はそれぞれ1mmであった。
【0082】
各試験片1において、二つの長辺における中央部の幅、及び、二つの短辺における中央部の幅をそれぞれ測定し、これらの測定値を相加平均して平均幅を算出した。各試験片の平均幅を更に相加平均して平均打ち抜き幅を算出し、平均打ち抜き幅に基づいて下記基準にて評価した。なお、実施例4の携帯電子機器用防水両面粘着テープは、各試験片の平均幅においてバラツキがみられた。
◎・・・平均打ち抜き幅が1mm以上で且つ1.15mm未満であった。
○・・・平均打ち抜き幅が1.15mm以上で且つ1.3mm未満であった。
×・・・平均打ち抜き幅が1.3mm以上であった。
【0083】
【表1】

【符号の説明】
【0084】
1 試験片
2 粘着テープ
3 合成樹脂板
31 貫通孔
4 合成樹脂板
5 空間部
6 保護パネル
7 バックライト筐体
71 パネル配設用段部
71a パネル受止面
72 反射板配設用段部
8 表示パネル
9 導光板
10 拡散シート
11 プリズムシート
12 反射板
13 両面テープ
A 携帯電子機器用防水両面粘着テープ
A1 基材フィルム
A2 粘着剤層
B 表示モジュール
C 表示モジュールユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱可塑性エラストマー及びゴム系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の合成樹脂を含み且つ100%モジュラスが30MPa以下である非発泡の基材フィルムの両面に粘着剤層が積層一体化されていることを特徴とする携帯電子機器用防水両面粘着テープ。
【請求項2】
粘着剤層がアクリル系粘着剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の携帯電子機器用防水両面粘着テープ。
【請求項3】
非発泡の基材フィルムの表面に粘着剤層との密着性を高めるために表面処理が施されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯電子機器用防水両面粘着テープ。
【請求項4】
表示モジュールと、この表示モジュール上に配設される保護パネルと、上記表示モジュールと上記保護パネルとの間に介在させて上記表示モジュールと上記保護パネルとを一体化させる枠状の携帯電子機器用防水両面粘着テープとを備えており、上記携帯電子機器用防水両面粘着テープは、熱可塑性エラストマー及びゴム系樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一種の合成樹脂を含み且つ100%モジュラスが30MPa以下である非発泡の基材フィルムの両面に粘着剤層が積層一体化されていることを特徴とする表示モジュールユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−131998(P2012−131998A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−263490(P2011−263490)
【出願日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】