携帯電話機、情報表示プログラム、情報表示方法および電子機器
【構成】折り畳み型の携帯電話機10は、第1筐体(C1)の内側面に設けられるメインディスプレイ26aおよび第1筐体(C1)の内側面に設けられるサブディスプレイ26bを備える。携帯電話機10のプロセッサ20は、使用者の操作によって発生する時刻表示イベントに応じて、サブディスプレイ26bに現在時刻だけを表示させる。
【効果】携帯電話機は、時刻表示イベントが発生すると、現在時刻だけをサブディスプレイ26bに表示させるため、使用者はサブディスプレイ26bに表示される時刻が確認しやすくなる。
【効果】携帯電話機は、時刻表示イベントが発生すると、現在時刻だけをサブディスプレイ26bに表示させるため、使用者はサブディスプレイ26bに表示される時刻が確認しやすくなる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯電話機に関し、特にたとえばメインディスプレイおよびサブディスプレイを有する、折り畳み型の携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特にたとえばメインディスプレイおよびサブディスプレイを有する、折り畳み型の携帯電話機が知られており、この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この先行技術の折畳式通信端末装置は、開いた状態で詳細な情報を表示するメインディスプレイ、折り畳んだ状態で複数の簡易情報を表示するサブディスプレイおよび開いた状態と閉じた状態とを検出する開閉検出スイッチなどを有する。たとえば、サブディスプレイには、現在時刻とアンテナのRSSI(電波強度)を表すアンテナピクトとが表示される。また、音声通話の着信に対して応答しなければ、サブディスプレイには着信があったことが表示される。この場合に、開閉検出スイッチによって開いた状態が検出されると、メインディスプレイには音声通話の着信履歴情報が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−101160号公報[H04M 1/00, H04B 1/40, H04Q 7/32, H04M 1/02]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、携帯電話機では、コストダウンのため、表示面積が狭いサブディスプレイが採用されることがある。ところが、先行技術のように、サブディスプレイに複数の簡易情報を同時に表示させると、各簡易情報の表示が小さくなる。そのため、使用者はサブディスプレイに表示される複数の簡易情報を確認し辛くなってしまう。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、携帯電話機、情報表示プログラム、情報表示方法および電子機器を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、外側に設けられるディスプレイに表示される情報を、確認しやすくすることができる、携帯電話機、情報表示プログラム、情報表示方法および電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
【0008】
第1の発明は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなる携帯電話機であって、第1筐体と第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出する第1ディスプレイ、動作状態を検出する検出手段、および検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけをサブディスプレイに表示させる情報表示手段を備える、携帯電話機である。
【0009】
第1の発明では、携帯電話機(10)は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体(C1)と第2筐体(C2)とからなる。第1ディスプレイ(26b)は、サブディスプレイと呼ばれることもあり、携帯電話機が閉状態となった際に、外部に露出する。検出手段(20,S1,S21,S41,S61)は、使用者の操作によって発生するイベントや、実行される機能(プログラム)による動作状態を検出する。そして、情報表示手段(20,S3,S23,S45,S65)は、検出された動作状態に対応して、たとえば文字列などで示される情報だけを第1ディスプレイに表示させる。
【0010】
第1の発明によれば、携帯電話機の動作状態に応じた情報だけが外側のディスプレイに表示されるため、使用者は外側のディスプレイの表示が確認しやすくなる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明に従属し、時刻情報を出力する時刻出力手段をさらに備え、検出手段は、時刻情報表示する時刻表示イベントの発生を動作状態として検出する時刻表示イベント検出手段を含み、情報表示手段は、時刻表示イベントの発生が検出されたとき、時刻出力手段が出力する時刻情報だけを動作状態に対応する情報として第1ディスプレイに表示させる時刻情報表示手段を含む。
【0012】
第2の発明では、RTC(Real Time Clock)などの時刻出力手段(20a)は、現在の時刻情報を出力する。たとえば、時刻情報表示する時刻表示イベントは、使用者の操作や、プログラムの処理によって発生し、時刻表示イベント検出手段(20,S1)は、その時刻表示イベントの発生を検出する。時刻情報表示手段(20,S3)は、時刻表示イベントの発生に応じて現在の時刻情報を英数字列などで第1ディスプレイに表示させる。
【0013】
第2の発明によれば、使用者は、時刻表示イベントが発生した携帯電話機であれば、容易に時刻を確認できるようになる。
【0014】
第3の発明は、第2の発明に従属し、時刻情報が表示されてから第1所定時間が経過したとき、時刻情報に加えて携帯電話機の状態を示すアイコンを表示させるアイコン表示手段をさらに備える。
【0015】
第3の発明では、第1ディスプレイに時刻情報が表示されてから、たとえば5秒(第1所定時間)経過すると、アイコン表示手段(20,S7)は、現在の時刻情報に加えて、たとえば充電池の残電池容量などを表す状態アイコンも同時に表示させる。
【0016】
第3の発明によれば、使用者は、時刻を確認した後に、携帯電話機の状態も容易に確認できるようになる。
【0017】
第4の発明は、第2の発明または第3の発明に従属し、操作部をさらに備え、時刻表示イベントは、操作部が操作されたときに発生する。
【0018】
第4の発明では、操作部(22a)は操作キーなどであり、使用者によって任意に操作される。そして、時刻表示イベントは、使用者によって操作部が操作されたときに発生する。
【0019】
第4の発明によれば、使用者は、時刻を確認したいときに操作キーなどを操作するだけで、外側のディスプレイに現在時刻だけを表示させることができる。
【0020】
第5の発明は、第2の発明ないし第4の発明のいずれかに従属し、予め設定されたアラーム時刻情報を記憶する記憶手段をさらに備え、時刻表示イベントは、時刻出力手段から出力される時刻情報が、アラーム時刻情報と一致したときに発生する。
【0021】
第5の発明では、RAMなどの記憶手段(30)は、使用者によって予め設定されたアラーム時刻情報(336)を記憶する。そして、時刻表示イベントは、使用者によって予め設定された時刻になると発生する。
【0022】
第5の発明によれば、携帯電話機は、使用者が設定したアラーム時刻になれば、現在時刻だけを表示させることができる。
【0023】
第6の発明は、第2の発明ないし第5の発明のいずれかに従属し、第1筐体と第2筐体との開状態および閉状態を検出する開閉検出手段、時刻表示イベントは、開閉検出手段によって開状態と閉状態とが連続して検出されたときに発生する。
【0024】
第6の発明では、開閉検出手段(32,34)は、たとえば磁気センサ(32)と磁石(34)とを含み、携帯電話機における開状態および閉状態を検出する。そして、時刻表示イベントは、開状態と閉状態とが連続して検出されるように、使用者によって2つの筐体が開閉されると発生する。
【0025】
第6の発明によれば、使用者は、折り畳み型の携帯電話機の筐体を開閉するだけで、現在時刻を容易に確認できる。
【0026】
第7の発明は、第1の発明ないし第6の発明のいずれかに従属し、発呼信号および発信元情報を受信する受信手段をさらに備え、検出手段は、発呼信号が受信される着呼状態を動作状態として検出する着呼状態検出手段を含み、情報表示手段は、発信元情報に基づく着呼情報だけを動作状態に対応する情報として第1ディスプレイに表示させる着呼情報表示手段を含む。
【0027】
第7の発明では、受信手段(12)は、アンテナを含み、発信元情報と発信元からの発呼信号とを受信する。着呼状態検出手段(20,S21)は、発呼信号が受信されている着呼状態を検出する。着呼情報表示手段(20,S23)は、たとえば発信元情報に含まれる電話番号または電話番号に対応する氏名を着呼情報として第1ディスプレイに表示させる。
【0028】
第7の発明によれば、使用者は、着呼状態の携帯電話機において、容易に発呼者を確認することができる。
【0029】
第8の発明は、第1の発明ないし第7の発明のいずれかに従属し、携帯電話機の状態情報の表示に切り替える切替操作がされたかを判断する判断手段、および判断手段によって切替操作がされたと判断されたとき、第1ディスプレイに状態情報だけを表示させる状態情報表示手段をさらに備える。
【0030】
第8の発明では、判断手段(20,S83)は、使用者による切替操作がされたか否かを判断する。状態情報表示手段(20,S85)は、使用者によって切替操作がされたとき、携帯電話機の状態を表す状態情報だけを表示させる。
【0031】
第8の発明によれば、使用者は、自身が必要な情報だけを表示させることができる。
【0032】
第9の発明は、第1の発明ないし第8の発明のいずれかに従属し、第1筐体と第2筐体とが閉状態となった際に、該第1筐体と第2筐体とにより遮蔽され、第1筐体と第2筐体とが開状態となった際に、外部に露出する第2ディスプレイを備える。
【0033】
第9の発明では、第2ディスプレイ(26a)は、メインディスプレイであり、閉状態では遮蔽され、開状態である場合に外部に露出する。
【0034】
第9の発明によれば、開状態では、内側に設けられたディスプレイにも情報を表示させることができる。
【0035】
第10の発明は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、第1筐体(C1)と第2筐体(C2)とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイ(26b)を有する携帯電話機(10)のプロセッサ(20)を、動作状態を検出する検出手段(S1,S21,S41,S61)、および検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけをディスプレイに表示させる情報表示手段(S3,S23,S45,S65)として機能させる、情報表示プログラムである。
【0036】
第10の発明も、第1の発明と同様に、携帯電話機の動作状態に応じた情報だけが外側のディスプレイに表示されるため、使用者は外側のディスプレイの表示が確認しやすくなる。
【0037】
第11の発明は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、第1筐体(C1)と第2筐体(C2)とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイ(26b)を有する携帯電話機(10)の情報表示方法であって、動作状態を検出し(S1,S21,S41,S61)、そして検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけをディスプレイに表示させる(S3,S23,S45,S65)、情報表示方法である。
【0038】
第11の発明も、第1の発明と同様に、携帯電話機の動作状態に応じた情報だけが外側のディスプレイに表示されるため、使用者は外側のディスプレイの表示が確認しやすくなる。
【0039】
第12の発明は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、第1筐体(C1)と第2筐体(C2)とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイ(26b)を有する電子機器(10)であって、動作状態を検出する検出手段(20,S1,S21,S41,S61)、および検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけをディスプレイに表示させる情報表示手段(20,S3,S23,S45,S65)を備える、電子機器である。
【0040】
第12の発明も、第1の発明と同様に、電子機器の動作状態に応じた情報だけが外側のディスプレイに表示されるため、使用者は外側のディスプレイの表示が確認しやすくなる。
【発明の効果】
【0041】
この発明によれば、外側に設けられるディスプレイには、動作状態に応じた情報だけが表示されるようになるため、使用者は、必要な情報を容易に確認できるようになる。
【0042】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は本発明の一実施例の携帯電話機の電気的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2は図1に示す携帯電話機の外観の一例を示す図解図である。
【図3】図3は図1に示す携帯電話機の他の外観の一例を示す図解図である。
【図4】図4は図1に示すメインディスプレイおよびサブディスプレイの表示の一例を示す図解図である。
【図5】図5は図1に示すRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図6】図6は図1に示すプロセッサの時刻表示処理を示すフロー図である。
【図7】図7は図1に示すサブディスプレイの第2実施例における表示の一例を示す図解図である。
【図8】図8は図1に示すRAMの第2実施例におけるメモリマップの一例を示す図解図である。
【図9】図9は図1に示すプロセッサの着呼情報表示処理を示すフロー図である。
【図10】図10は図1に示すサブディスプレイの第3実施例における表示の一例を示す図解図である。
【図11】図11は図1に示すRAMの第3実施例におけるメモリマップの一例を示す図解図である。
【図12】図12は図1に示すプロセッサの再生情報表示処理を示すフロー図である。
【図13】図13は図1に示すプロセッサの音量情報表示処理を示すフロー図である。
【図14】図14は図1に示すサブディスプレイの第4実施例における表示の一例を示す図解図である。
【図15】図15は図1に示すプロセッサの第4実施例における時刻表示処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
<第1実施例>
図1を参照して、携帯電話機10は、プロセッサ(CPUまたはコンピュータと呼ばれることもある。)20およびキー入力装置22などを含む。プロセッサ20は、W-CDMA(3GSMと呼ばれることもある。)方式に対応する無線通信回路14を制御して発呼信号を出力する。出力された発呼信号は、アンテナ12から送出され、基地局を含む移動通信網に送信される。通話相手が応答操作を行うと、通話可能状態が確立される。
【0045】
通話可能状態に移行した後にキー入力装置22によって通話終了操作が行われると、プロセッサ20は、無線通信回路14を制御して、通話相手に通話終了信号を送信する。そして、通話終了信号の送信後、プロセッサ20は、通話処理を終了する。また、先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ20は、通話処理を終了する。さらに、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ20は通話処理を終了する。
【0046】
携帯電話機10が起動している状態で通話相手からの発呼信号がアンテナ12によって捉えられると、無線通信回路14は、着呼をプロセッサ20に通知する。プロセッサ20は、振動装置40が内蔵するモータを駆動(回転)させることで携帯電話機10を振動させ、発呼信号を受信している状態(着呼状態)であることを使用者に通知する。なお、プロセッサ20は、振動装置40を動作させると共に、図示しないスピーカから着呼音を出力させる。
【0047】
通話可能状態では、次のような処理が実行される。通話相手から送られてきた変調音声信号(高周波信号)は、アンテナ12によって受信される。受信された変調音声信号は、無線通信回路14によって復調処理および復号処理が施される。そして、得られた受話音声信号は、スピーカ18から出力される。一方、マイク16によって取り込まれた送話音声信号は、無線通信回路14によって符号化処理および変調処理が施される。そして、生成された変調音声信号は、上述と同様、アンテナ12を利用して通話相手に送信される。
【0048】
なお、発呼信号および発信元情報を受信するアンテナ12は受信手段として機能する。また、スピーカ18は音声出力装置と呼ばれることもあり、メインディスプレイ26a(第2ディスプレイ)およびサブディスプレイ26b(第1ディスプレイ)は表示装置または表示手段と呼ばれることもある。さらに、携帯電話機10は、プロセッサ20に含まれるRTC20a(時刻出力手段とも言う。)を利用した時刻表示機能や、アラーム機能などを有する。そして、図1に示す携帯電話機10のブロック図では、簡単のため、充電池などの図示は省略する。
【0049】
図2(A),(B)は、折り畳み型の携帯電話機10の閉状態の外観を示す図解図であり、図3は、折り畳み型の携帯電話機10の開状態の外観を示す図解図である。図2(A),(B)を参照して、携帯電話機10は、各々が平面矩形の第1筐体C1および第2筐体C2を有する。なお、第1筐体C1および第2筐体C2の厚みは略同じである。
【0050】
キー入力装置22に含まれる操作キー22a(操作部)は、第2筐体C2の側面に設けられる。サブディスプレイ26bは、モニタ画面が第1筐体C1の外側面に露出するように設けられる。ヒンジ機構Hは、第1筐体C1の長さ方向一方の側面に形成される。また、第2筐体C2は、長さ方向一方の内側面において露出する位置で、ヒンジ機項Hと結合される。そして、ヒンジ機構Hは、第1筐体C1を第2筐体C2の上に積層した状態で、第1筐体C1の短辺と平行な軸AXを基準として可動させる。なお、ヒンジ機構Hは、開状態および閉状態を保持するための保持機構を含む。
【0051】
図3を参照して、携帯電話機10の開状態では、図示しないマイク16は、第2筐体C2に内蔵され、内蔵されたマイク16に通じる開口OP1は第2筐体C2の長さ方向他方の内側面に設けられる。同じく、図示しないスピーカ18は、第1筐体C1に内蔵される。そして、内蔵されたスピーカ18に通じる開口OP2は、第1筐体C1の長さ方向他方の内側面に設けられる。つまり、使用者は、開口OP1を通じてマイク16に音声を入力し、開口OP2を通じてスピーカ18から出力される音を聞く。
【0052】
キー入力装置22に含まれる第1機能キー群22bおよび第2機能キー群22cは、第2筐体C2の内側面に設けられる。第1機能キー群22bには十字キーおよび複数のメニューキーなどが含まれ、第2機能キー群22cには、テンキーおよび電源キーなどが含まれる。また、メインディスプレイ26aは、モニタ画面が第1筐体C1の内側面に露出するように設けられる。
【0053】
たとえば、使用者は、テンキーを操作することで電話番号を入力し、電源キーを長押しすることで携帯電話機10の電源をオン/オフする。また、電源キーが短押しされると、メインディスプレイ26aに待機状態を示す画像が表示され、携帯電話機10は待機状態となる。
【0054】
磁気センサ32は第2筐体C2に内蔵され、磁石34は、図2(A),(B)の状態で磁気センサ32と最も近く、図3の状態で磁気センサ32と最も遠くなるようにケースC1に内蔵される。つまり、磁気センサ32は、磁石34が出力する磁気によって携帯電話機10の開状態および閉状態を検出する。たとえば、磁気センサ32は、図2(A),(B)では最大値である255を出力し、図3に示す状態では最小値である0を出力する。そして、使用者は、開状態でメインディスプレイ26aを視認し、閉状態でサブディスプレイ26bを視認する。
【0055】
なお、アンテナ12、無線通信回路14、プロセッサ20、第1表示ドライバ24a、第2表示ドライバ24b、フラッシュメモリ28および記憶手段として機能するRAM30は、第1筐体C1または第2筐体C2に内蔵されており、図2(A),(B)および図3では、図示されない。また、磁気センサ32および磁石34は開閉検出手段として機能する。
【0056】
もちろん、開閉検出手段として、磁気センサ32および磁石34を用いた場合に限定されるものではなく、その他にも、たとえば、開閉の状態に応じて筐体の一方に設けられた押下部が、他方の筐体に設けられた筐体の被押下部を機械的に押下することにより、この押下状態による通電状態の変化などを検出して開閉を検出する機構であってもよい。
【0057】
図4(A)−(C)は、メインディスプレイ26aおよびサブディスプレイ26bの表示例を示す図解図である。図4(A)は、メインディスプレイ26aの表示例であり、状態表示領域60および機能表示領域62から構成される。状態表示領域60には、携帯電話機10の状態を示す表示などがされ、たとえばアンテナ12の電波強度を表すアイコン(ピクト、ピクトグラフとも言われる)、充電池の残電池容量を表すアイコンおよび現在時刻が表示される。また、機能表示領域62は、携帯電話機10で実行される機能に応じた表示がされ、たとえば携帯電話機10が待機状態であれば、待受画像が表示される。なお、アンテナ12の電波強度を表すアイコンおよび充電池の残電池容量を表すアイコンなど、状態表示領域に表示されるアイコンをまとめて、状態アイコンと呼ぶこともある。
【0058】
図4(B),(C)はサブディスプレイ26bの表示例であり、図4(B)では現在時刻だけが表示されている状態を示し、図4(C)では状態表示領域60に表示されるアンテナおよび充電池のアイコンと現在時刻とが同時に表示されている状態を示す。
【0059】
ここで、本実施例では、携帯電話機10の動作状態を検出し、検出された動作状態に対応する情報だけをサブディスプレイ26bに表示させる。第1実施例における動作状態には時刻表示イベントが含まれ、時刻表示イベントが発生した場合に、サブディスプレイ26bには図4(B)に示すように現在時刻だけが表示される。
【0060】
また、時刻表示イベントは、使用者によって任意に発生させることができる。たとえば、時刻表示イベントは使用者によって操作キー22aが操作されると発生する。つまり、使用者は、時刻を確認したいときに、操作キー22aを操作するだけで、サブディスプレイ26bに現在時刻だけを表示させることができる。また、使用者はアラーム時刻を携帯電話機10に対して設定することで、時刻表示イベントを発生させることができる。つまり、携帯電話機10は、使用者が設定したアラーム時刻になれば、現在時刻だけを表示させる。さらに、時刻表示イベントは、開状態と閉状態とが連続して検出されると発生する。つまり、使用者は、折り畳み型の携帯電話機10の第1筐体C1および第2筐体C2を開閉するだけで、現在時刻を容易に確認できる。
【0061】
このように、携帯電話機10は、時刻発生イベントの発生に応じて、現在時刻だけをサブディスプレイ26bに表示させる。そして、使用者は、時刻表示イベントが発生している携帯電話機10であれば、容易に時刻を確認できるようになる。
【0062】
なお、このような効果は、表示面積が狭いサブディスプレイ26bを採用する携帯電話機10において、特に特に有効である。たとえば、表示面積が狭いサブディスプレイ26bにおいて、図4(C)に示すようにアイコンと現在時刻とが同時に表示されると、時刻の表示が小さくなるため、使用者はアイコンなどの余計な表示を煩わしく感じる場合がある。ところが、本実施例の携帯電話機10では、サブディスプレイ26bに現在時刻だけが表示されるため、上記のような問題の発生を防ぐことができる。
【0063】
さらに、携帯電話機10の開発メーカーは、表示面積が狭いサブディスプレイ26bを採用することで発生する問題を事前に解消することができるため、携帯電話機10のコストダウンや、消費電力の低減のために、小型のディスプレイ(表示装置)を採用できるようになる。
【0064】
なお、サブディスプレイ26bに現在時刻だけが表示されてから、第1所定時間(たとえば、5秒)が経過すると、図4(C)に示すように、アイコンと現在時刻とが同時に表示される。このように、サブディスプレイ26bには、携帯電話機10の状態を示すアイコンも表示させることができる。つまり、使用者は、時刻を確認した後に、容易に携帯電話機10の状態も確認できるようになる。また、使用者は、携帯電話機10を開状態にすることで、内側に設けられたメインディスプレイ26aにも時刻を表示させることができる。
【0065】
図5は、RAM30のメモリマップを示す図解図である。図5を参照して、RAM30のメモリマップには、プログラム記憶領域302およびデータ記憶領域304が含まれる。プログラムおよびデータの一部は、フラッシュメモリ28から一度に全部または必要に応じて部分的にかつ順次的に読み出され、RAM30に記憶されてからプロセッサ20によって処理される。
【0066】
プログラム記憶領域302には、携帯電話機10を動作させるためのプログラムが記憶される。携帯電話機10を動作させるためのプログラムは、時刻表示プログラム310などから構成される。時刻表示プログラム310は、時刻表示イベントの発生を監視し、そのイベントが発生するとサブディスプレイ26bに現在時刻だけを表示させるプログラムである。なお、図示は省略するが、携帯電話機10動作させるためのプログラムは、通話を行うためのプログラムや、アラーム時刻を設定するためのプログラムなどが含まれる。
【0067】
データ記憶領域304には、時刻バッファ330などが設けられ、文字列データ332、GUIデータ334およびアラーム時刻データ336などが記憶される。また、データ記憶領域304には、開閉フラグ338および表示カウンタ340なども設けられる。
【0068】
時刻バッファ330は、RTC20aが出力する時刻が一時的に記憶されるバッファである。文字列データ332は、メインディスプレイ26aおよびサブディスプレイ26bに表示される文字列のデータであり、たとえば0〜9の数字およびアルファベットの英数字列などが含まれる。GUIデータ334は、たとえばアンテナ12の電波強度を表すアイコンや、充電池の残電池容量を表すアイコンなどのデータである。アラーム時刻データ336は、使用者によって予め設定されたアラーム時刻情報であり、たとえば数字列を表すデータによって構成される。
【0069】
開閉フラグ338は、携帯電話機10の開状態および閉状態を判断するためのフラグである。たとえば、開閉フラグ338は、1ビットのレジスタで構成される。開閉フラグ338がオン(成立)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定される。一方、開閉フラグ338がオフ(不成立)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。また、開閉フラグ338がオンであれば開状態であり、オフであれば閉状態である。そして、開閉フラグ338は、磁気センサ32が出力する値によってオン/オフが切り替えられる。表示カウンタ340は、サブディスプレイ26bに現在時刻などが表示されてからの時間を計測するためのカウンタである。
【0070】
なお、図示は省略するが、データ記憶領域304には、待受画面で表示される待受画像データや、着呼に応答して出力される音声データなどが記憶されると共に、携帯電話機10の動作に必要なカウンタや、フラグも設けられる。
【0071】
プロセッサ20は、「Linux(登録商標)」および「REX」などのRTOS(Real-time Operating System)の制御下で、図6に示す時刻表示処理などを含む、複数のタスクを並列的に処理する。
【0072】
図6は、時刻表示処理のフロー図である。たとえば、携帯電話機10の電源がオンにされると、プロセッサ20は、ステップS1で時刻表示イベントか否かを判断する。つまり、時刻表示イベントの発生を検出したか否かを判断する。また、時刻発生イベントは、先述したとおり、操作キー22aが操作された場合、現在時刻がアラーム時刻と一致した場合および開状態および閉状態が連続して検出された場合に発生する。さらに、時刻表示イベントの発生に同期して特定のフラグがオンとなる処理が並列的に実行される場合には、ステップS1ではその特定のフラグがオンであるか否かを判断すればよい。
【0073】
ステップS1で“NO”であれば、つまり時刻表示イベントが発生していなければ、ステップS1の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS1で“YES”であれば、つまり時刻表示イベントが発生していれば、ステップS3でサブディスプレイ26bに現在時刻だけを表示させる。つまり、ステップS3では、時刻バッファ330から現在時刻を表すデータを読出し、読み出したデータに基づいてサブディスプレイ26bに現在時刻を表示させる。
【0074】
続いて、ステップS5では、第1所定時間が経過したか否かを判断する。つまり、ステップS5では、サブディスプレイ26bに現在時刻が表示されてから、第1所定時間が経過したか否かを判断する。また、具体的には、表示カウンタ340の値が、第1所定時間を超える値であるか否かを判断する。続いて、ステップS7では、サブディスプレイ26bに現在時刻および状態アイコンを表示させ、ステップS1に戻る。たとえば、ステップS7では、図4(C)に示すように、現在時刻、アンテナ12の電波強度を表すアイコン、充電池の残電池容量を表すアイコンがサブディスプレイ26bに表示される。
【0075】
なお、第1実施例において、ステップS1の処理を実行するプロセッサ20は検出手段および時刻表示イベント検出手段として機能し、ステップS3の処理を実行するプロセッサ20は情報表示手段および時刻情報表示手段として機能する。また、ステップS7の処理を実行するプロセッサ20はアイコン表示手段として機能する。
【0076】
<第2実施例>
第2実施例では、動作状態に着呼状態が含まれ、着呼状態になると発信元情報に基づく着呼情報だけがサブディスプレイ26bに表示される。なお、第2実施例の携帯電話機10は、第1実施例と同じであるため、携帯電話機10の電気的な構成および外観など、重複した説明は省略する。
【0077】
たとえば、第2実施例の携帯電話機10のRAM30には、電話番号および氏名などの情報から構成されるアドレスデータを複数含む、アドレス帳データが記憶される。また、発信元情報には相手の携帯電話機10などの電話番号が含まれており、プロセッサ20は発信元情報に含まれる電話番号と対応する氏名をアドレス帳データから検索する。そして、検索結果として氏名が得られた場合には、図7に示すように、氏名と着呼状態を表す絵文字とから構成される着呼情報だけを、サブディスプレイ26bに表示させる。一方、検索結果として氏名が得られなければ、電話番号と着呼状態を表す絵文字とから構成される着呼情報だけを、サブディスプレイ26bに表示させる。
【0078】
このように、着呼状態である携帯電話機10では、相手の情報(氏名または電話番号)がサブディスプレイ26bに表示されるため、使用者は、着呼状態の携帯電話機10において、容易に発呼者を確認することができる。
【0079】
なお、着呼状態を表す絵文字の代わりに、LEDが発光する色や、スピーカから出力される音によって着呼状態を表してもよく、この場合に、着呼情報には着呼状態を表す絵文字が含まれない。つまり、サブディスプレイ26bには、相手の氏名または電話番号だけが表示される。
【0080】
図8は、第2実施例におけるRAM30のメモリマップを示す図解図である。なお、第2実施例のRAM30には、図5に示したプログラムおよびデータが既に記憶されており、さらにバッファ、フラグおよびカウンタも既に設けられている。
【0081】
第2実施例のプログラム記憶領域302には、携帯電話機10を動作させるためのプログラムとして着情報表示プログラム314がさらに記憶される。着呼情報表示プログラム314は、サブディスプレイ26bに着呼情報だけを表示させるためのプログラムである。
【0082】
第2実施例のデータ記憶領域304には、発信元情報バッファ350およびアドレス帳データ352がさらに記憶される。発信元情報バッファ350は、アンテナ12によって受信された発信元情報を一時的に記憶するバッファである。また、アドレス帳データ352は、先述したとおり、電話番号および氏名などの情報から構成されるアドレスデータを複数含むデータである。
【0083】
第2実施例のプロセッサ20は、図9に示す着呼情報表示処理なども含めて、複数のタスクを並列的に処理する。
【0084】
図9は、着呼情報処理のフロー図である。プロセッサ20は、ステップS21で発呼信号を受信したか否かを判断する。つまり、発呼信号がアンテナ12によって受信される着呼状態を検出したか否かを判断する。ステップS21で“NO”であれば、つまり発呼信号を受信しなければステップS21の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS21で“YES”であれば、つまり発呼信号を受信すれば、ステップS23でサブディスプレイ26bに着呼情報だけを表示させる。たとえば、ステップS23では、発信元情報バッファ350に記憶されている電話番号と対応する氏名を、アドレス帳データ352から検索する。そして、検索結果として氏名が得られれば、着呼状態であることを表す絵文字と氏名とを着呼情報として、サブディスプレイ26bに表示させる。
【0085】
続いて、ステップS25では、発呼信号が途絶したか否かを判断する。たとえば、応答操作などがされ、着呼信号が受信されなくなったか否かを判断する。ステップS25で“NO”であれば、つまり発呼信号が受信され続ければ、ステップS25の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS25で“YES”であれば、つまり発呼信号が途絶すれば、ステップS27でサブディスプレイ26bに現在時刻および状態アイコンを表示させ、ステップS21に戻る。
【0086】
なお、サブディスプレイ26bには、着呼状態ではなく、未応答の着呼履歴情報が表示されるようにしてもよい。具体的には、未応答の着呼履歴情報がある場合に、操作キー22aが操作されば、サブディスプレイ26bに着呼情報と同様に、相手の名前または電話番号が表示される。
【0087】
また、電子メールやSMS(Short Message Service)によるメッセージの送受信が可能な携帯電話機10であれば、ヘッダ情報などに含まれる発信者の情報だけを、着呼状態と同様に、サブディスプレイ26bに表示させてもよい。
【0088】
また、第2実施例においてステップS21の処理を実行するプロセッサ20は検出手段および着呼状態検出手段として機能し、ステップS23の処理を実行するプロセッサ20は情報表示手段および着呼情報表示手段として機能する。
【0089】
<第3実施例>
第3実施例では、動作状態に携帯電話機10で実行される機能の実行状態が含まれ、或る機能が実行された状態になると、或る機能に関する情報だけがサブディスプレイ26bに表示される。なお、第3実施例の携帯電話機10も、第1実施例と同じであるため、携帯電話機10の電気的な構成および外観などの詳細な説明は省略する。
【0090】
第3実施例の携帯電話機10は、音声データを再生する再生機能およびスピーカから出力される音声の音量調整機能を有する。そして、再生機能が実行される状態であれば、サブディスプレイ26bには、図10(A)に示すように、再生機能が実行されていることを示す絵文字と、音楽データの再生時間などから構成される再生情報だけが表示される。
【0091】
また、音量調整機能が実行される状態であれば、サブディスプレイ26bには、図10(B)に示すように、音量調整中であることを示す絵文字と、音量を表す数字列と、音量を合わすGUIなどから構成される音量情報だけが表示される。
【0092】
図11は、第3実施例におけるRAM30のメモリマップを示す図解図である。なお、第3実施例のRAM30は、図5および図8に示したプログラムおよびデータが既に記憶されており、さらにバッファ、フラグおよびカウンタも既に設けられている。
【0093】
第3実施例のプログラム記憶領域302には、携帯電話機10を動作させるためのプログラムとして再生情報表示プログラム316および音量情報表示プログラム318がさらに記憶される。再生情報表示プログラム316は、再生機能が実行される場合に、再生情報だけをサブディスプレイ26bに表示させるためのプログラムである。音量情報表示プログラム318は、音量調整機能が実行される場合に、音量情報だけをサブディスプレイ26bに表示させるためのプログラムである。なお、図示はしていないが、音声データを再生するためのプログラムおよび音量を調整するためのプログラムなども、プログラム記憶領域302に記憶される。
【0094】
第3実施例のデータ記憶領域304には、再生情報バッファ354および音量情報バッファ356がさらに設けられると共に、音声データ358がさらに記憶される。再生情報バッファ354には、再生される音声データの再生時間などが一時的に記憶される。また、音量情報バッファ356には、スピーカから出力される音声の音量を表す値(数字列)などが一時的に記憶される。音声データ358は、音声メモ機能によって録音された音声や、電子メール機能およびMMS(Multimedia Messaging Service)によって受信した音声などのデータである。
【0095】
第3実施例のプロセッサ20は、図12に示す再生情報表示処理および図13に示す音量情報表示処理なども含めて、複数のタスクを並列的に処理する。
【0096】
図12は、再生情報表示処理のフロー図である。プロセッサ20は、ステップS41で再生処理か否かを判断する。たとえば、ステップS41では、音声データ再生機能の実行を検出したか否かを判断する。ステップS41で“NO”であれば、つまり再生機能が実行されていなければ、ステップS41の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS41で“YES”であれば、つまり再生機能が実行されていれば、ステップS43で最新の音声情報を取得する。つまり、音声情報バッファ354に記録される再生時間などの情報を取得する。続いて、ステップS45では、サブディスプレイ26bに再生情報だけを表示する。たとえば、図10(A)に示すように、再生時間と再生機能が実行されていることを表す絵文字とから構成される再生情報を、サブディスプレイ26bに表示させる。
【0097】
続いて、ステップS47では、再生処理が終了したか否かを判断する。つまり、音声データの再生が終了したか否かを判断する。ステップS47で“NO”であれば、つまり再生処理が終了していなければ、ステップS43に戻る。一方、ステップS47で“YES”であれば、つまり再生処理が終了すれば、ステップS49で、ステップS7と同様に、サブディスプレイ26bに現在時刻および状態アイコンを表示し、ステップS41に戻る。
【0098】
なお、音声データ358の代わりに音楽データが再生されてもよく、サブディスプレイ26bには音楽データの再生情報だけが表示されてもよい。
【0099】
図13は、音量情報表示処理のフロー図である。たとえば音声データを再生する機能が実行されると、プロセッサ20は、ステップS61で音量調整操作か否かを判断する。たとえば、ステップS61では、音声データの再生中に音量を調整する操作が実行され、音量調整機能の実行を検出したか否かを判断する。ステップS61で“NO”であれば、つまり音量調整操作がされなければ、ステップS61の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS61で“YES”であれば、つまり音量調整操作が実行されれば、ステップS63で最新の音量情報を取得する。つまり、音量情報バッファ356から音量を表す値を読み出す。続いて、ステップS65では、サブディスプレイ26bに音量情報だけを表示させる。たとえば、図10(B)に示すように、絵文字と音量の値と音量を表すGUIとから構成される音量情報だけをサブディスプレイ26bに表示する。
【0100】
続いて、ステップS67では、調整操作が終了したか否かを判断する。たとえば、音量を調整するための操作が一定時間(たとえば、1秒)されなかったかを判断する。ステップS67で“NO”であれば、つまり音量の調整操作が終了しなければ、ステップS63に戻る。一方、ステップS67で“YES”であれば、つまり音量の調整操作が終了すれば、ステップS69で、ステップS7と同様に、サブディスプレイ26bに現在時刻および状態アイコンを表示し、ステップS61に戻る。
【0101】
なお、第3実施例において、ステップS41またはステップS61の処理を実行するプロセッサ20は検出手段として機能し、ステップS45またはステップS65の処理を実行するプロセッサ20は情報表示手段として機能する。
【0102】
<第4実施例>
第4実施例では、時刻だけが表示されている状態で行われる切替操作に応じて、携帯電話機10の状態情報だけをサブディスプレイ26bに表示させる。なお、第4実施例の携帯電話機10は、第1実施例と同じであるため、携帯電話機10の電気的な構成、外観およびRAM30のメモリマップなどの詳細な説明は省略する。
【0103】
たとえば、図14(A)を参照して、第4実施例の携帯電話機10では、現在時刻が表示されている状態で切替操作が実行されると、状態情報として、携帯電話機10の充電池情報が表示される。充電池情報は、状態表示領域60(図4(A)参照)に表示される簡易的なものではなく、充電池の残電池容量を百分率で表す数値および充電池を表す絵文字から構成される。
【0104】
また、図14(B)を参照して、充電池情報が表示されている状態でさらに切替操作がされると、状態情報として、アンテナ12の電波情報が表示される。電波情報は、無線通信回路14が対応する通信方式およびアンテナ12の電波強度から構成される。
【0105】
そして、切替操作が行われる度に充電池情報および電波情報が切り替えられ、切替操作が第2所定時間(たとえば、3秒間)行われなければ、サブディスプレイ26bの表示は現在時刻だけの表示に戻る。
【0106】
なお、第4実施例における切替操作とは、操作キー22aの操作または携帯電話機10を連続して開閉する操作である。また、切替操作によって最初に表示されるのは、電波情報であってもよい。
【0107】
このように、使用者は、現在時刻だけの表示から、携帯電話機10の状態情報だけの表示に容易に切り替えることができる。つまり、使用者は、自身が必要な情報だけを表示させることができる。
【0108】
第4実施例のプロセッサ20は、図15に示す時刻表示処理なども含めて、複数のタスクを並列的に処理する。なお、ステップS1−S5の処理は、第1実施例で既に説明しているため、詳細な説明は省略する。
【0109】
プロセッサ20は、ステップS1で時刻表示イベントか否かを判断し、“NO”であればステップS1の処理を繰り返し判断する。一方、ステップS1で“YES”であればステップS3でサブディスプレイ26bに現在時刻だけを表示する。続けて、ステップS5では、第1所定時間が経過したか否かを判断する。ステップS5で“YES”であれば、ステップS81でサブディスプレイ26bの表示を消去し、ステップS1に戻る。つまり、ステップS81では、現在時刻だけが表示されてから第1所定時間が経過すれば、サブディスプレイ26bに表示される現在時刻が消去される。なお、表示の消去はサブディスプレイ26bの電源がオフにされてもよいし、第2表示ドライバ24bに含まれるビデオRAMがリセットされてもよい。
【0110】
また、ステップS5で“NO”であれば、ステップS83で切替操作か否かを判断する。たとえば、操作キー22aが操作されたか否かを判断する。ステップS83で“NO”であれば、つまり切替操作がされなければ、ステップS5に戻る。一方、ステップS83で“YES”であれば、つまり切替操作がされれば、ステップS85でサブディスプレイ26bに状態情報だけを表示する。たとえば、図14(A)に示すように、充電池情報だけをサブディスプレイ26bに表示させる。
【0111】
続いて、ステップS87では、切替操作が継続されているか否かを判断する。たとえば、操作キー22aがさらに操作されたか否かを判断する。ステップS87で“YES”であれば、つまり操作キー22aがさらに操作されれば、ステップS85に戻る。一方、ステップS87で“NO”であれば、つまり操作キー22aが操作されなければ、ステップS89で第2所定時間が経過したか否かを判断する。つまり、表示カウンタ340のカウント値が第2所定時間以上であるか否かを判断する。ステップS89で“NO”であれば、たとえば充電池情報が表示されてから第2所定時間が経過していなければ、ステップS87に戻る。一方、ステップS89で“YES”であれば、たとえば充電池情報が表示されてから第2所定時間が経過すれば、ステップS3に戻る。つまり、充電池情報だけの表示から、現在時刻だけの表示に戻る。
【0112】
なお、第4実施例では、携帯電話機10の状態情報だけをサブディスプレイ26bに表示したが、日付と曜日とから構成される日付情報だけをサブディスプレイ26bに表示するようにしてもよい。
【0113】
また、ステップS83の処理を実行するプロセッサ20は判断手段として機能し、ステップS85の処理を実行するプロセッサ20は状態表示手段として機能する。
【0114】
以上の説明から分かるように、折り畳み型の携帯電話機10は、第1筐体C1の内側面に設けられるメインディスプレイ26aおよび第1筐体C1の内側面に設けられるサブディスプレイ26bを備える。携帯電話機10のプロセッサ20は、使用者の操作によって発生する時刻表示イベントや、発呼信号の受信状態などに応じて、サブディスプレイ26bに現在時刻や、着呼情報だけを表示させる。
【0115】
これによって、携帯電話機10の動作状態に応じた情報だけがサブディスプレイ26bに表示されるため、使用者はサブディスプレイ26bの表示が確認しやすくなる。
【0116】
なお、第1実施例から第4実施例は、任意に組み合わせることが可能であり、具体的な組み合わせについては容易に想像できるので、詳細な説明は省略する。
【0117】
また、本実施例のサブディスプレイ26bには、現在時刻や、着呼情報だけではなく、キーロック状態においてキー操作されたときの動作状態では、キーロック状態を示す情報だけが表示されてもよいし、充電池の残電池容量が一定値以下となったときの動作状態では、充電を促す情報だけが表示されてもよい。
【0118】
そして、携帯電話機10の通信方式には、W-CDMA方式に限らず、CDMA方式、GSM方式、TDMA方式およびPHS方式などを採用してもよい。さらに、メインディスプレイ26aおよびサブディスプレイ26bにはLCDモニタが利用されるが、有機ELパネルなどの他の表示装置が利用されてもよい。そして、本願発明は、携帯電話機10のみに限らず、携帯型の音楽プレイヤ、PDA(Personal Digital Assistant)およびノート型PC(ネットブックなども含む)などの電子機器などに適用されてもよい。
【符号の説明】
【0119】
10 … 携帯電話機
18 … スピーカ
20 … プロセッサ
20a … RTC
22 … キー入力装置
22a … 操作キー
26a … メインディスプレイ
26b … サブディスプレイ
30 … RAM
32 … 磁気センサ
34 … 磁石
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯電話機に関し、特にたとえばメインディスプレイおよびサブディスプレイを有する、折り畳み型の携帯電話機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特にたとえばメインディスプレイおよびサブディスプレイを有する、折り畳み型の携帯電話機が知られており、この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この先行技術の折畳式通信端末装置は、開いた状態で詳細な情報を表示するメインディスプレイ、折り畳んだ状態で複数の簡易情報を表示するサブディスプレイおよび開いた状態と閉じた状態とを検出する開閉検出スイッチなどを有する。たとえば、サブディスプレイには、現在時刻とアンテナのRSSI(電波強度)を表すアンテナピクトとが表示される。また、音声通話の着信に対して応答しなければ、サブディスプレイには着信があったことが表示される。この場合に、開閉検出スイッチによって開いた状態が検出されると、メインディスプレイには音声通話の着信履歴情報が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−101160号公報[H04M 1/00, H04B 1/40, H04Q 7/32, H04M 1/02]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、携帯電話機では、コストダウンのため、表示面積が狭いサブディスプレイが採用されることがある。ところが、先行技術のように、サブディスプレイに複数の簡易情報を同時に表示させると、各簡易情報の表示が小さくなる。そのため、使用者はサブディスプレイに表示される複数の簡易情報を確認し辛くなってしまう。
【0005】
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、携帯電話機、情報表示プログラム、情報表示方法および電子機器を提供することである。
【0006】
この発明の他の目的は、外側に設けられるディスプレイに表示される情報を、確認しやすくすることができる、携帯電話機、情報表示プログラム、情報表示方法および電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明等は、この発明の理解を助けるために記述する実施形態との対応関係を示したものであって、この発明を何ら限定するものではない。
【0008】
第1の発明は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなる携帯電話機であって、第1筐体と第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出する第1ディスプレイ、動作状態を検出する検出手段、および検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけをサブディスプレイに表示させる情報表示手段を備える、携帯電話機である。
【0009】
第1の発明では、携帯電話機(10)は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体(C1)と第2筐体(C2)とからなる。第1ディスプレイ(26b)は、サブディスプレイと呼ばれることもあり、携帯電話機が閉状態となった際に、外部に露出する。検出手段(20,S1,S21,S41,S61)は、使用者の操作によって発生するイベントや、実行される機能(プログラム)による動作状態を検出する。そして、情報表示手段(20,S3,S23,S45,S65)は、検出された動作状態に対応して、たとえば文字列などで示される情報だけを第1ディスプレイに表示させる。
【0010】
第1の発明によれば、携帯電話機の動作状態に応じた情報だけが外側のディスプレイに表示されるため、使用者は外側のディスプレイの表示が確認しやすくなる。
【0011】
第2の発明は、第1の発明に従属し、時刻情報を出力する時刻出力手段をさらに備え、検出手段は、時刻情報表示する時刻表示イベントの発生を動作状態として検出する時刻表示イベント検出手段を含み、情報表示手段は、時刻表示イベントの発生が検出されたとき、時刻出力手段が出力する時刻情報だけを動作状態に対応する情報として第1ディスプレイに表示させる時刻情報表示手段を含む。
【0012】
第2の発明では、RTC(Real Time Clock)などの時刻出力手段(20a)は、現在の時刻情報を出力する。たとえば、時刻情報表示する時刻表示イベントは、使用者の操作や、プログラムの処理によって発生し、時刻表示イベント検出手段(20,S1)は、その時刻表示イベントの発生を検出する。時刻情報表示手段(20,S3)は、時刻表示イベントの発生に応じて現在の時刻情報を英数字列などで第1ディスプレイに表示させる。
【0013】
第2の発明によれば、使用者は、時刻表示イベントが発生した携帯電話機であれば、容易に時刻を確認できるようになる。
【0014】
第3の発明は、第2の発明に従属し、時刻情報が表示されてから第1所定時間が経過したとき、時刻情報に加えて携帯電話機の状態を示すアイコンを表示させるアイコン表示手段をさらに備える。
【0015】
第3の発明では、第1ディスプレイに時刻情報が表示されてから、たとえば5秒(第1所定時間)経過すると、アイコン表示手段(20,S7)は、現在の時刻情報に加えて、たとえば充電池の残電池容量などを表す状態アイコンも同時に表示させる。
【0016】
第3の発明によれば、使用者は、時刻を確認した後に、携帯電話機の状態も容易に確認できるようになる。
【0017】
第4の発明は、第2の発明または第3の発明に従属し、操作部をさらに備え、時刻表示イベントは、操作部が操作されたときに発生する。
【0018】
第4の発明では、操作部(22a)は操作キーなどであり、使用者によって任意に操作される。そして、時刻表示イベントは、使用者によって操作部が操作されたときに発生する。
【0019】
第4の発明によれば、使用者は、時刻を確認したいときに操作キーなどを操作するだけで、外側のディスプレイに現在時刻だけを表示させることができる。
【0020】
第5の発明は、第2の発明ないし第4の発明のいずれかに従属し、予め設定されたアラーム時刻情報を記憶する記憶手段をさらに備え、時刻表示イベントは、時刻出力手段から出力される時刻情報が、アラーム時刻情報と一致したときに発生する。
【0021】
第5の発明では、RAMなどの記憶手段(30)は、使用者によって予め設定されたアラーム時刻情報(336)を記憶する。そして、時刻表示イベントは、使用者によって予め設定された時刻になると発生する。
【0022】
第5の発明によれば、携帯電話機は、使用者が設定したアラーム時刻になれば、現在時刻だけを表示させることができる。
【0023】
第6の発明は、第2の発明ないし第5の発明のいずれかに従属し、第1筐体と第2筐体との開状態および閉状態を検出する開閉検出手段、時刻表示イベントは、開閉検出手段によって開状態と閉状態とが連続して検出されたときに発生する。
【0024】
第6の発明では、開閉検出手段(32,34)は、たとえば磁気センサ(32)と磁石(34)とを含み、携帯電話機における開状態および閉状態を検出する。そして、時刻表示イベントは、開状態と閉状態とが連続して検出されるように、使用者によって2つの筐体が開閉されると発生する。
【0025】
第6の発明によれば、使用者は、折り畳み型の携帯電話機の筐体を開閉するだけで、現在時刻を容易に確認できる。
【0026】
第7の発明は、第1の発明ないし第6の発明のいずれかに従属し、発呼信号および発信元情報を受信する受信手段をさらに備え、検出手段は、発呼信号が受信される着呼状態を動作状態として検出する着呼状態検出手段を含み、情報表示手段は、発信元情報に基づく着呼情報だけを動作状態に対応する情報として第1ディスプレイに表示させる着呼情報表示手段を含む。
【0027】
第7の発明では、受信手段(12)は、アンテナを含み、発信元情報と発信元からの発呼信号とを受信する。着呼状態検出手段(20,S21)は、発呼信号が受信されている着呼状態を検出する。着呼情報表示手段(20,S23)は、たとえば発信元情報に含まれる電話番号または電話番号に対応する氏名を着呼情報として第1ディスプレイに表示させる。
【0028】
第7の発明によれば、使用者は、着呼状態の携帯電話機において、容易に発呼者を確認することができる。
【0029】
第8の発明は、第1の発明ないし第7の発明のいずれかに従属し、携帯電話機の状態情報の表示に切り替える切替操作がされたかを判断する判断手段、および判断手段によって切替操作がされたと判断されたとき、第1ディスプレイに状態情報だけを表示させる状態情報表示手段をさらに備える。
【0030】
第8の発明では、判断手段(20,S83)は、使用者による切替操作がされたか否かを判断する。状態情報表示手段(20,S85)は、使用者によって切替操作がされたとき、携帯電話機の状態を表す状態情報だけを表示させる。
【0031】
第8の発明によれば、使用者は、自身が必要な情報だけを表示させることができる。
【0032】
第9の発明は、第1の発明ないし第8の発明のいずれかに従属し、第1筐体と第2筐体とが閉状態となった際に、該第1筐体と第2筐体とにより遮蔽され、第1筐体と第2筐体とが開状態となった際に、外部に露出する第2ディスプレイを備える。
【0033】
第9の発明では、第2ディスプレイ(26a)は、メインディスプレイであり、閉状態では遮蔽され、開状態である場合に外部に露出する。
【0034】
第9の発明によれば、開状態では、内側に設けられたディスプレイにも情報を表示させることができる。
【0035】
第10の発明は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、第1筐体(C1)と第2筐体(C2)とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイ(26b)を有する携帯電話機(10)のプロセッサ(20)を、動作状態を検出する検出手段(S1,S21,S41,S61)、および検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけをディスプレイに表示させる情報表示手段(S3,S23,S45,S65)として機能させる、情報表示プログラムである。
【0036】
第10の発明も、第1の発明と同様に、携帯電話機の動作状態に応じた情報だけが外側のディスプレイに表示されるため、使用者は外側のディスプレイの表示が確認しやすくなる。
【0037】
第11の発明は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、第1筐体(C1)と第2筐体(C2)とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイ(26b)を有する携帯電話機(10)の情報表示方法であって、動作状態を検出し(S1,S21,S41,S61)、そして検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけをディスプレイに表示させる(S3,S23,S45,S65)、情報表示方法である。
【0038】
第11の発明も、第1の発明と同様に、携帯電話機の動作状態に応じた情報だけが外側のディスプレイに表示されるため、使用者は外側のディスプレイの表示が確認しやすくなる。
【0039】
第12の発明は、相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、第1筐体(C1)と第2筐体(C2)とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイ(26b)を有する電子機器(10)であって、動作状態を検出する検出手段(20,S1,S21,S41,S61)、および検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけをディスプレイに表示させる情報表示手段(20,S3,S23,S45,S65)を備える、電子機器である。
【0040】
第12の発明も、第1の発明と同様に、電子機器の動作状態に応じた情報だけが外側のディスプレイに表示されるため、使用者は外側のディスプレイの表示が確認しやすくなる。
【発明の効果】
【0041】
この発明によれば、外側に設けられるディスプレイには、動作状態に応じた情報だけが表示されるようになるため、使用者は、必要な情報を容易に確認できるようになる。
【0042】
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】図1は本発明の一実施例の携帯電話機の電気的な構成を示すブロック図である。
【図2】図2は図1に示す携帯電話機の外観の一例を示す図解図である。
【図3】図3は図1に示す携帯電話機の他の外観の一例を示す図解図である。
【図4】図4は図1に示すメインディスプレイおよびサブディスプレイの表示の一例を示す図解図である。
【図5】図5は図1に示すRAMのメモリマップの一例を示す図解図である。
【図6】図6は図1に示すプロセッサの時刻表示処理を示すフロー図である。
【図7】図7は図1に示すサブディスプレイの第2実施例における表示の一例を示す図解図である。
【図8】図8は図1に示すRAMの第2実施例におけるメモリマップの一例を示す図解図である。
【図9】図9は図1に示すプロセッサの着呼情報表示処理を示すフロー図である。
【図10】図10は図1に示すサブディスプレイの第3実施例における表示の一例を示す図解図である。
【図11】図11は図1に示すRAMの第3実施例におけるメモリマップの一例を示す図解図である。
【図12】図12は図1に示すプロセッサの再生情報表示処理を示すフロー図である。
【図13】図13は図1に示すプロセッサの音量情報表示処理を示すフロー図である。
【図14】図14は図1に示すサブディスプレイの第4実施例における表示の一例を示す図解図である。
【図15】図15は図1に示すプロセッサの第4実施例における時刻表示処理を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
<第1実施例>
図1を参照して、携帯電話機10は、プロセッサ(CPUまたはコンピュータと呼ばれることもある。)20およびキー入力装置22などを含む。プロセッサ20は、W-CDMA(3GSMと呼ばれることもある。)方式に対応する無線通信回路14を制御して発呼信号を出力する。出力された発呼信号は、アンテナ12から送出され、基地局を含む移動通信網に送信される。通話相手が応答操作を行うと、通話可能状態が確立される。
【0045】
通話可能状態に移行した後にキー入力装置22によって通話終了操作が行われると、プロセッサ20は、無線通信回路14を制御して、通話相手に通話終了信号を送信する。そして、通話終了信号の送信後、プロセッサ20は、通話処理を終了する。また、先に通話相手から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ20は、通話処理を終了する。さらに、通話相手によらず、移動通信網から通話終了信号を受信した場合も、プロセッサ20は通話処理を終了する。
【0046】
携帯電話機10が起動している状態で通話相手からの発呼信号がアンテナ12によって捉えられると、無線通信回路14は、着呼をプロセッサ20に通知する。プロセッサ20は、振動装置40が内蔵するモータを駆動(回転)させることで携帯電話機10を振動させ、発呼信号を受信している状態(着呼状態)であることを使用者に通知する。なお、プロセッサ20は、振動装置40を動作させると共に、図示しないスピーカから着呼音を出力させる。
【0047】
通話可能状態では、次のような処理が実行される。通話相手から送られてきた変調音声信号(高周波信号)は、アンテナ12によって受信される。受信された変調音声信号は、無線通信回路14によって復調処理および復号処理が施される。そして、得られた受話音声信号は、スピーカ18から出力される。一方、マイク16によって取り込まれた送話音声信号は、無線通信回路14によって符号化処理および変調処理が施される。そして、生成された変調音声信号は、上述と同様、アンテナ12を利用して通話相手に送信される。
【0048】
なお、発呼信号および発信元情報を受信するアンテナ12は受信手段として機能する。また、スピーカ18は音声出力装置と呼ばれることもあり、メインディスプレイ26a(第2ディスプレイ)およびサブディスプレイ26b(第1ディスプレイ)は表示装置または表示手段と呼ばれることもある。さらに、携帯電話機10は、プロセッサ20に含まれるRTC20a(時刻出力手段とも言う。)を利用した時刻表示機能や、アラーム機能などを有する。そして、図1に示す携帯電話機10のブロック図では、簡単のため、充電池などの図示は省略する。
【0049】
図2(A),(B)は、折り畳み型の携帯電話機10の閉状態の外観を示す図解図であり、図3は、折り畳み型の携帯電話機10の開状態の外観を示す図解図である。図2(A),(B)を参照して、携帯電話機10は、各々が平面矩形の第1筐体C1および第2筐体C2を有する。なお、第1筐体C1および第2筐体C2の厚みは略同じである。
【0050】
キー入力装置22に含まれる操作キー22a(操作部)は、第2筐体C2の側面に設けられる。サブディスプレイ26bは、モニタ画面が第1筐体C1の外側面に露出するように設けられる。ヒンジ機構Hは、第1筐体C1の長さ方向一方の側面に形成される。また、第2筐体C2は、長さ方向一方の内側面において露出する位置で、ヒンジ機項Hと結合される。そして、ヒンジ機構Hは、第1筐体C1を第2筐体C2の上に積層した状態で、第1筐体C1の短辺と平行な軸AXを基準として可動させる。なお、ヒンジ機構Hは、開状態および閉状態を保持するための保持機構を含む。
【0051】
図3を参照して、携帯電話機10の開状態では、図示しないマイク16は、第2筐体C2に内蔵され、内蔵されたマイク16に通じる開口OP1は第2筐体C2の長さ方向他方の内側面に設けられる。同じく、図示しないスピーカ18は、第1筐体C1に内蔵される。そして、内蔵されたスピーカ18に通じる開口OP2は、第1筐体C1の長さ方向他方の内側面に設けられる。つまり、使用者は、開口OP1を通じてマイク16に音声を入力し、開口OP2を通じてスピーカ18から出力される音を聞く。
【0052】
キー入力装置22に含まれる第1機能キー群22bおよび第2機能キー群22cは、第2筐体C2の内側面に設けられる。第1機能キー群22bには十字キーおよび複数のメニューキーなどが含まれ、第2機能キー群22cには、テンキーおよび電源キーなどが含まれる。また、メインディスプレイ26aは、モニタ画面が第1筐体C1の内側面に露出するように設けられる。
【0053】
たとえば、使用者は、テンキーを操作することで電話番号を入力し、電源キーを長押しすることで携帯電話機10の電源をオン/オフする。また、電源キーが短押しされると、メインディスプレイ26aに待機状態を示す画像が表示され、携帯電話機10は待機状態となる。
【0054】
磁気センサ32は第2筐体C2に内蔵され、磁石34は、図2(A),(B)の状態で磁気センサ32と最も近く、図3の状態で磁気センサ32と最も遠くなるようにケースC1に内蔵される。つまり、磁気センサ32は、磁石34が出力する磁気によって携帯電話機10の開状態および閉状態を検出する。たとえば、磁気センサ32は、図2(A),(B)では最大値である255を出力し、図3に示す状態では最小値である0を出力する。そして、使用者は、開状態でメインディスプレイ26aを視認し、閉状態でサブディスプレイ26bを視認する。
【0055】
なお、アンテナ12、無線通信回路14、プロセッサ20、第1表示ドライバ24a、第2表示ドライバ24b、フラッシュメモリ28および記憶手段として機能するRAM30は、第1筐体C1または第2筐体C2に内蔵されており、図2(A),(B)および図3では、図示されない。また、磁気センサ32および磁石34は開閉検出手段として機能する。
【0056】
もちろん、開閉検出手段として、磁気センサ32および磁石34を用いた場合に限定されるものではなく、その他にも、たとえば、開閉の状態に応じて筐体の一方に設けられた押下部が、他方の筐体に設けられた筐体の被押下部を機械的に押下することにより、この押下状態による通電状態の変化などを検出して開閉を検出する機構であってもよい。
【0057】
図4(A)−(C)は、メインディスプレイ26aおよびサブディスプレイ26bの表示例を示す図解図である。図4(A)は、メインディスプレイ26aの表示例であり、状態表示領域60および機能表示領域62から構成される。状態表示領域60には、携帯電話機10の状態を示す表示などがされ、たとえばアンテナ12の電波強度を表すアイコン(ピクト、ピクトグラフとも言われる)、充電池の残電池容量を表すアイコンおよび現在時刻が表示される。また、機能表示領域62は、携帯電話機10で実行される機能に応じた表示がされ、たとえば携帯電話機10が待機状態であれば、待受画像が表示される。なお、アンテナ12の電波強度を表すアイコンおよび充電池の残電池容量を表すアイコンなど、状態表示領域に表示されるアイコンをまとめて、状態アイコンと呼ぶこともある。
【0058】
図4(B),(C)はサブディスプレイ26bの表示例であり、図4(B)では現在時刻だけが表示されている状態を示し、図4(C)では状態表示領域60に表示されるアンテナおよび充電池のアイコンと現在時刻とが同時に表示されている状態を示す。
【0059】
ここで、本実施例では、携帯電話機10の動作状態を検出し、検出された動作状態に対応する情報だけをサブディスプレイ26bに表示させる。第1実施例における動作状態には時刻表示イベントが含まれ、時刻表示イベントが発生した場合に、サブディスプレイ26bには図4(B)に示すように現在時刻だけが表示される。
【0060】
また、時刻表示イベントは、使用者によって任意に発生させることができる。たとえば、時刻表示イベントは使用者によって操作キー22aが操作されると発生する。つまり、使用者は、時刻を確認したいときに、操作キー22aを操作するだけで、サブディスプレイ26bに現在時刻だけを表示させることができる。また、使用者はアラーム時刻を携帯電話機10に対して設定することで、時刻表示イベントを発生させることができる。つまり、携帯電話機10は、使用者が設定したアラーム時刻になれば、現在時刻だけを表示させる。さらに、時刻表示イベントは、開状態と閉状態とが連続して検出されると発生する。つまり、使用者は、折り畳み型の携帯電話機10の第1筐体C1および第2筐体C2を開閉するだけで、現在時刻を容易に確認できる。
【0061】
このように、携帯電話機10は、時刻発生イベントの発生に応じて、現在時刻だけをサブディスプレイ26bに表示させる。そして、使用者は、時刻表示イベントが発生している携帯電話機10であれば、容易に時刻を確認できるようになる。
【0062】
なお、このような効果は、表示面積が狭いサブディスプレイ26bを採用する携帯電話機10において、特に特に有効である。たとえば、表示面積が狭いサブディスプレイ26bにおいて、図4(C)に示すようにアイコンと現在時刻とが同時に表示されると、時刻の表示が小さくなるため、使用者はアイコンなどの余計な表示を煩わしく感じる場合がある。ところが、本実施例の携帯電話機10では、サブディスプレイ26bに現在時刻だけが表示されるため、上記のような問題の発生を防ぐことができる。
【0063】
さらに、携帯電話機10の開発メーカーは、表示面積が狭いサブディスプレイ26bを採用することで発生する問題を事前に解消することができるため、携帯電話機10のコストダウンや、消費電力の低減のために、小型のディスプレイ(表示装置)を採用できるようになる。
【0064】
なお、サブディスプレイ26bに現在時刻だけが表示されてから、第1所定時間(たとえば、5秒)が経過すると、図4(C)に示すように、アイコンと現在時刻とが同時に表示される。このように、サブディスプレイ26bには、携帯電話機10の状態を示すアイコンも表示させることができる。つまり、使用者は、時刻を確認した後に、容易に携帯電話機10の状態も確認できるようになる。また、使用者は、携帯電話機10を開状態にすることで、内側に設けられたメインディスプレイ26aにも時刻を表示させることができる。
【0065】
図5は、RAM30のメモリマップを示す図解図である。図5を参照して、RAM30のメモリマップには、プログラム記憶領域302およびデータ記憶領域304が含まれる。プログラムおよびデータの一部は、フラッシュメモリ28から一度に全部または必要に応じて部分的にかつ順次的に読み出され、RAM30に記憶されてからプロセッサ20によって処理される。
【0066】
プログラム記憶領域302には、携帯電話機10を動作させるためのプログラムが記憶される。携帯電話機10を動作させるためのプログラムは、時刻表示プログラム310などから構成される。時刻表示プログラム310は、時刻表示イベントの発生を監視し、そのイベントが発生するとサブディスプレイ26bに現在時刻だけを表示させるプログラムである。なお、図示は省略するが、携帯電話機10動作させるためのプログラムは、通話を行うためのプログラムや、アラーム時刻を設定するためのプログラムなどが含まれる。
【0067】
データ記憶領域304には、時刻バッファ330などが設けられ、文字列データ332、GUIデータ334およびアラーム時刻データ336などが記憶される。また、データ記憶領域304には、開閉フラグ338および表示カウンタ340なども設けられる。
【0068】
時刻バッファ330は、RTC20aが出力する時刻が一時的に記憶されるバッファである。文字列データ332は、メインディスプレイ26aおよびサブディスプレイ26bに表示される文字列のデータであり、たとえば0〜9の数字およびアルファベットの英数字列などが含まれる。GUIデータ334は、たとえばアンテナ12の電波強度を表すアイコンや、充電池の残電池容量を表すアイコンなどのデータである。アラーム時刻データ336は、使用者によって予め設定されたアラーム時刻情報であり、たとえば数字列を表すデータによって構成される。
【0069】
開閉フラグ338は、携帯電話機10の開状態および閉状態を判断するためのフラグである。たとえば、開閉フラグ338は、1ビットのレジスタで構成される。開閉フラグ338がオン(成立)されると、レジスタにはデータ値「1」が設定される。一方、開閉フラグ338がオフ(不成立)されると、レジスタにはデータ値「0」が設定される。また、開閉フラグ338がオンであれば開状態であり、オフであれば閉状態である。そして、開閉フラグ338は、磁気センサ32が出力する値によってオン/オフが切り替えられる。表示カウンタ340は、サブディスプレイ26bに現在時刻などが表示されてからの時間を計測するためのカウンタである。
【0070】
なお、図示は省略するが、データ記憶領域304には、待受画面で表示される待受画像データや、着呼に応答して出力される音声データなどが記憶されると共に、携帯電話機10の動作に必要なカウンタや、フラグも設けられる。
【0071】
プロセッサ20は、「Linux(登録商標)」および「REX」などのRTOS(Real-time Operating System)の制御下で、図6に示す時刻表示処理などを含む、複数のタスクを並列的に処理する。
【0072】
図6は、時刻表示処理のフロー図である。たとえば、携帯電話機10の電源がオンにされると、プロセッサ20は、ステップS1で時刻表示イベントか否かを判断する。つまり、時刻表示イベントの発生を検出したか否かを判断する。また、時刻発生イベントは、先述したとおり、操作キー22aが操作された場合、現在時刻がアラーム時刻と一致した場合および開状態および閉状態が連続して検出された場合に発生する。さらに、時刻表示イベントの発生に同期して特定のフラグがオンとなる処理が並列的に実行される場合には、ステップS1ではその特定のフラグがオンであるか否かを判断すればよい。
【0073】
ステップS1で“NO”であれば、つまり時刻表示イベントが発生していなければ、ステップS1の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS1で“YES”であれば、つまり時刻表示イベントが発生していれば、ステップS3でサブディスプレイ26bに現在時刻だけを表示させる。つまり、ステップS3では、時刻バッファ330から現在時刻を表すデータを読出し、読み出したデータに基づいてサブディスプレイ26bに現在時刻を表示させる。
【0074】
続いて、ステップS5では、第1所定時間が経過したか否かを判断する。つまり、ステップS5では、サブディスプレイ26bに現在時刻が表示されてから、第1所定時間が経過したか否かを判断する。また、具体的には、表示カウンタ340の値が、第1所定時間を超える値であるか否かを判断する。続いて、ステップS7では、サブディスプレイ26bに現在時刻および状態アイコンを表示させ、ステップS1に戻る。たとえば、ステップS7では、図4(C)に示すように、現在時刻、アンテナ12の電波強度を表すアイコン、充電池の残電池容量を表すアイコンがサブディスプレイ26bに表示される。
【0075】
なお、第1実施例において、ステップS1の処理を実行するプロセッサ20は検出手段および時刻表示イベント検出手段として機能し、ステップS3の処理を実行するプロセッサ20は情報表示手段および時刻情報表示手段として機能する。また、ステップS7の処理を実行するプロセッサ20はアイコン表示手段として機能する。
【0076】
<第2実施例>
第2実施例では、動作状態に着呼状態が含まれ、着呼状態になると発信元情報に基づく着呼情報だけがサブディスプレイ26bに表示される。なお、第2実施例の携帯電話機10は、第1実施例と同じであるため、携帯電話機10の電気的な構成および外観など、重複した説明は省略する。
【0077】
たとえば、第2実施例の携帯電話機10のRAM30には、電話番号および氏名などの情報から構成されるアドレスデータを複数含む、アドレス帳データが記憶される。また、発信元情報には相手の携帯電話機10などの電話番号が含まれており、プロセッサ20は発信元情報に含まれる電話番号と対応する氏名をアドレス帳データから検索する。そして、検索結果として氏名が得られた場合には、図7に示すように、氏名と着呼状態を表す絵文字とから構成される着呼情報だけを、サブディスプレイ26bに表示させる。一方、検索結果として氏名が得られなければ、電話番号と着呼状態を表す絵文字とから構成される着呼情報だけを、サブディスプレイ26bに表示させる。
【0078】
このように、着呼状態である携帯電話機10では、相手の情報(氏名または電話番号)がサブディスプレイ26bに表示されるため、使用者は、着呼状態の携帯電話機10において、容易に発呼者を確認することができる。
【0079】
なお、着呼状態を表す絵文字の代わりに、LEDが発光する色や、スピーカから出力される音によって着呼状態を表してもよく、この場合に、着呼情報には着呼状態を表す絵文字が含まれない。つまり、サブディスプレイ26bには、相手の氏名または電話番号だけが表示される。
【0080】
図8は、第2実施例におけるRAM30のメモリマップを示す図解図である。なお、第2実施例のRAM30には、図5に示したプログラムおよびデータが既に記憶されており、さらにバッファ、フラグおよびカウンタも既に設けられている。
【0081】
第2実施例のプログラム記憶領域302には、携帯電話機10を動作させるためのプログラムとして着情報表示プログラム314がさらに記憶される。着呼情報表示プログラム314は、サブディスプレイ26bに着呼情報だけを表示させるためのプログラムである。
【0082】
第2実施例のデータ記憶領域304には、発信元情報バッファ350およびアドレス帳データ352がさらに記憶される。発信元情報バッファ350は、アンテナ12によって受信された発信元情報を一時的に記憶するバッファである。また、アドレス帳データ352は、先述したとおり、電話番号および氏名などの情報から構成されるアドレスデータを複数含むデータである。
【0083】
第2実施例のプロセッサ20は、図9に示す着呼情報表示処理なども含めて、複数のタスクを並列的に処理する。
【0084】
図9は、着呼情報処理のフロー図である。プロセッサ20は、ステップS21で発呼信号を受信したか否かを判断する。つまり、発呼信号がアンテナ12によって受信される着呼状態を検出したか否かを判断する。ステップS21で“NO”であれば、つまり発呼信号を受信しなければステップS21の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS21で“YES”であれば、つまり発呼信号を受信すれば、ステップS23でサブディスプレイ26bに着呼情報だけを表示させる。たとえば、ステップS23では、発信元情報バッファ350に記憶されている電話番号と対応する氏名を、アドレス帳データ352から検索する。そして、検索結果として氏名が得られれば、着呼状態であることを表す絵文字と氏名とを着呼情報として、サブディスプレイ26bに表示させる。
【0085】
続いて、ステップS25では、発呼信号が途絶したか否かを判断する。たとえば、応答操作などがされ、着呼信号が受信されなくなったか否かを判断する。ステップS25で“NO”であれば、つまり発呼信号が受信され続ければ、ステップS25の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS25で“YES”であれば、つまり発呼信号が途絶すれば、ステップS27でサブディスプレイ26bに現在時刻および状態アイコンを表示させ、ステップS21に戻る。
【0086】
なお、サブディスプレイ26bには、着呼状態ではなく、未応答の着呼履歴情報が表示されるようにしてもよい。具体的には、未応答の着呼履歴情報がある場合に、操作キー22aが操作されば、サブディスプレイ26bに着呼情報と同様に、相手の名前または電話番号が表示される。
【0087】
また、電子メールやSMS(Short Message Service)によるメッセージの送受信が可能な携帯電話機10であれば、ヘッダ情報などに含まれる発信者の情報だけを、着呼状態と同様に、サブディスプレイ26bに表示させてもよい。
【0088】
また、第2実施例においてステップS21の処理を実行するプロセッサ20は検出手段および着呼状態検出手段として機能し、ステップS23の処理を実行するプロセッサ20は情報表示手段および着呼情報表示手段として機能する。
【0089】
<第3実施例>
第3実施例では、動作状態に携帯電話機10で実行される機能の実行状態が含まれ、或る機能が実行された状態になると、或る機能に関する情報だけがサブディスプレイ26bに表示される。なお、第3実施例の携帯電話機10も、第1実施例と同じであるため、携帯電話機10の電気的な構成および外観などの詳細な説明は省略する。
【0090】
第3実施例の携帯電話機10は、音声データを再生する再生機能およびスピーカから出力される音声の音量調整機能を有する。そして、再生機能が実行される状態であれば、サブディスプレイ26bには、図10(A)に示すように、再生機能が実行されていることを示す絵文字と、音楽データの再生時間などから構成される再生情報だけが表示される。
【0091】
また、音量調整機能が実行される状態であれば、サブディスプレイ26bには、図10(B)に示すように、音量調整中であることを示す絵文字と、音量を表す数字列と、音量を合わすGUIなどから構成される音量情報だけが表示される。
【0092】
図11は、第3実施例におけるRAM30のメモリマップを示す図解図である。なお、第3実施例のRAM30は、図5および図8に示したプログラムおよびデータが既に記憶されており、さらにバッファ、フラグおよびカウンタも既に設けられている。
【0093】
第3実施例のプログラム記憶領域302には、携帯電話機10を動作させるためのプログラムとして再生情報表示プログラム316および音量情報表示プログラム318がさらに記憶される。再生情報表示プログラム316は、再生機能が実行される場合に、再生情報だけをサブディスプレイ26bに表示させるためのプログラムである。音量情報表示プログラム318は、音量調整機能が実行される場合に、音量情報だけをサブディスプレイ26bに表示させるためのプログラムである。なお、図示はしていないが、音声データを再生するためのプログラムおよび音量を調整するためのプログラムなども、プログラム記憶領域302に記憶される。
【0094】
第3実施例のデータ記憶領域304には、再生情報バッファ354および音量情報バッファ356がさらに設けられると共に、音声データ358がさらに記憶される。再生情報バッファ354には、再生される音声データの再生時間などが一時的に記憶される。また、音量情報バッファ356には、スピーカから出力される音声の音量を表す値(数字列)などが一時的に記憶される。音声データ358は、音声メモ機能によって録音された音声や、電子メール機能およびMMS(Multimedia Messaging Service)によって受信した音声などのデータである。
【0095】
第3実施例のプロセッサ20は、図12に示す再生情報表示処理および図13に示す音量情報表示処理なども含めて、複数のタスクを並列的に処理する。
【0096】
図12は、再生情報表示処理のフロー図である。プロセッサ20は、ステップS41で再生処理か否かを判断する。たとえば、ステップS41では、音声データ再生機能の実行を検出したか否かを判断する。ステップS41で“NO”であれば、つまり再生機能が実行されていなければ、ステップS41の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS41で“YES”であれば、つまり再生機能が実行されていれば、ステップS43で最新の音声情報を取得する。つまり、音声情報バッファ354に記録される再生時間などの情報を取得する。続いて、ステップS45では、サブディスプレイ26bに再生情報だけを表示する。たとえば、図10(A)に示すように、再生時間と再生機能が実行されていることを表す絵文字とから構成される再生情報を、サブディスプレイ26bに表示させる。
【0097】
続いて、ステップS47では、再生処理が終了したか否かを判断する。つまり、音声データの再生が終了したか否かを判断する。ステップS47で“NO”であれば、つまり再生処理が終了していなければ、ステップS43に戻る。一方、ステップS47で“YES”であれば、つまり再生処理が終了すれば、ステップS49で、ステップS7と同様に、サブディスプレイ26bに現在時刻および状態アイコンを表示し、ステップS41に戻る。
【0098】
なお、音声データ358の代わりに音楽データが再生されてもよく、サブディスプレイ26bには音楽データの再生情報だけが表示されてもよい。
【0099】
図13は、音量情報表示処理のフロー図である。たとえば音声データを再生する機能が実行されると、プロセッサ20は、ステップS61で音量調整操作か否かを判断する。たとえば、ステップS61では、音声データの再生中に音量を調整する操作が実行され、音量調整機能の実行を検出したか否かを判断する。ステップS61で“NO”であれば、つまり音量調整操作がされなければ、ステップS61の処理を繰り返し実行する。一方、ステップS61で“YES”であれば、つまり音量調整操作が実行されれば、ステップS63で最新の音量情報を取得する。つまり、音量情報バッファ356から音量を表す値を読み出す。続いて、ステップS65では、サブディスプレイ26bに音量情報だけを表示させる。たとえば、図10(B)に示すように、絵文字と音量の値と音量を表すGUIとから構成される音量情報だけをサブディスプレイ26bに表示する。
【0100】
続いて、ステップS67では、調整操作が終了したか否かを判断する。たとえば、音量を調整するための操作が一定時間(たとえば、1秒)されなかったかを判断する。ステップS67で“NO”であれば、つまり音量の調整操作が終了しなければ、ステップS63に戻る。一方、ステップS67で“YES”であれば、つまり音量の調整操作が終了すれば、ステップS69で、ステップS7と同様に、サブディスプレイ26bに現在時刻および状態アイコンを表示し、ステップS61に戻る。
【0101】
なお、第3実施例において、ステップS41またはステップS61の処理を実行するプロセッサ20は検出手段として機能し、ステップS45またはステップS65の処理を実行するプロセッサ20は情報表示手段として機能する。
【0102】
<第4実施例>
第4実施例では、時刻だけが表示されている状態で行われる切替操作に応じて、携帯電話機10の状態情報だけをサブディスプレイ26bに表示させる。なお、第4実施例の携帯電話機10は、第1実施例と同じであるため、携帯電話機10の電気的な構成、外観およびRAM30のメモリマップなどの詳細な説明は省略する。
【0103】
たとえば、図14(A)を参照して、第4実施例の携帯電話機10では、現在時刻が表示されている状態で切替操作が実行されると、状態情報として、携帯電話機10の充電池情報が表示される。充電池情報は、状態表示領域60(図4(A)参照)に表示される簡易的なものではなく、充電池の残電池容量を百分率で表す数値および充電池を表す絵文字から構成される。
【0104】
また、図14(B)を参照して、充電池情報が表示されている状態でさらに切替操作がされると、状態情報として、アンテナ12の電波情報が表示される。電波情報は、無線通信回路14が対応する通信方式およびアンテナ12の電波強度から構成される。
【0105】
そして、切替操作が行われる度に充電池情報および電波情報が切り替えられ、切替操作が第2所定時間(たとえば、3秒間)行われなければ、サブディスプレイ26bの表示は現在時刻だけの表示に戻る。
【0106】
なお、第4実施例における切替操作とは、操作キー22aの操作または携帯電話機10を連続して開閉する操作である。また、切替操作によって最初に表示されるのは、電波情報であってもよい。
【0107】
このように、使用者は、現在時刻だけの表示から、携帯電話機10の状態情報だけの表示に容易に切り替えることができる。つまり、使用者は、自身が必要な情報だけを表示させることができる。
【0108】
第4実施例のプロセッサ20は、図15に示す時刻表示処理なども含めて、複数のタスクを並列的に処理する。なお、ステップS1−S5の処理は、第1実施例で既に説明しているため、詳細な説明は省略する。
【0109】
プロセッサ20は、ステップS1で時刻表示イベントか否かを判断し、“NO”であればステップS1の処理を繰り返し判断する。一方、ステップS1で“YES”であればステップS3でサブディスプレイ26bに現在時刻だけを表示する。続けて、ステップS5では、第1所定時間が経過したか否かを判断する。ステップS5で“YES”であれば、ステップS81でサブディスプレイ26bの表示を消去し、ステップS1に戻る。つまり、ステップS81では、現在時刻だけが表示されてから第1所定時間が経過すれば、サブディスプレイ26bに表示される現在時刻が消去される。なお、表示の消去はサブディスプレイ26bの電源がオフにされてもよいし、第2表示ドライバ24bに含まれるビデオRAMがリセットされてもよい。
【0110】
また、ステップS5で“NO”であれば、ステップS83で切替操作か否かを判断する。たとえば、操作キー22aが操作されたか否かを判断する。ステップS83で“NO”であれば、つまり切替操作がされなければ、ステップS5に戻る。一方、ステップS83で“YES”であれば、つまり切替操作がされれば、ステップS85でサブディスプレイ26bに状態情報だけを表示する。たとえば、図14(A)に示すように、充電池情報だけをサブディスプレイ26bに表示させる。
【0111】
続いて、ステップS87では、切替操作が継続されているか否かを判断する。たとえば、操作キー22aがさらに操作されたか否かを判断する。ステップS87で“YES”であれば、つまり操作キー22aがさらに操作されれば、ステップS85に戻る。一方、ステップS87で“NO”であれば、つまり操作キー22aが操作されなければ、ステップS89で第2所定時間が経過したか否かを判断する。つまり、表示カウンタ340のカウント値が第2所定時間以上であるか否かを判断する。ステップS89で“NO”であれば、たとえば充電池情報が表示されてから第2所定時間が経過していなければ、ステップS87に戻る。一方、ステップS89で“YES”であれば、たとえば充電池情報が表示されてから第2所定時間が経過すれば、ステップS3に戻る。つまり、充電池情報だけの表示から、現在時刻だけの表示に戻る。
【0112】
なお、第4実施例では、携帯電話機10の状態情報だけをサブディスプレイ26bに表示したが、日付と曜日とから構成される日付情報だけをサブディスプレイ26bに表示するようにしてもよい。
【0113】
また、ステップS83の処理を実行するプロセッサ20は判断手段として機能し、ステップS85の処理を実行するプロセッサ20は状態表示手段として機能する。
【0114】
以上の説明から分かるように、折り畳み型の携帯電話機10は、第1筐体C1の内側面に設けられるメインディスプレイ26aおよび第1筐体C1の内側面に設けられるサブディスプレイ26bを備える。携帯電話機10のプロセッサ20は、使用者の操作によって発生する時刻表示イベントや、発呼信号の受信状態などに応じて、サブディスプレイ26bに現在時刻や、着呼情報だけを表示させる。
【0115】
これによって、携帯電話機10の動作状態に応じた情報だけがサブディスプレイ26bに表示されるため、使用者はサブディスプレイ26bの表示が確認しやすくなる。
【0116】
なお、第1実施例から第4実施例は、任意に組み合わせることが可能であり、具体的な組み合わせについては容易に想像できるので、詳細な説明は省略する。
【0117】
また、本実施例のサブディスプレイ26bには、現在時刻や、着呼情報だけではなく、キーロック状態においてキー操作されたときの動作状態では、キーロック状態を示す情報だけが表示されてもよいし、充電池の残電池容量が一定値以下となったときの動作状態では、充電を促す情報だけが表示されてもよい。
【0118】
そして、携帯電話機10の通信方式には、W-CDMA方式に限らず、CDMA方式、GSM方式、TDMA方式およびPHS方式などを採用してもよい。さらに、メインディスプレイ26aおよびサブディスプレイ26bにはLCDモニタが利用されるが、有機ELパネルなどの他の表示装置が利用されてもよい。そして、本願発明は、携帯電話機10のみに限らず、携帯型の音楽プレイヤ、PDA(Personal Digital Assistant)およびノート型PC(ネットブックなども含む)などの電子機器などに適用されてもよい。
【符号の説明】
【0119】
10 … 携帯電話機
18 … スピーカ
20 … プロセッサ
20a … RTC
22 … キー入力装置
22a … 操作キー
26a … メインディスプレイ
26b … サブディスプレイ
30 … RAM
32 … 磁気センサ
34 … 磁石
【特許請求の範囲】
【請求項1】
相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなる携帯電話機であって、
前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出する第1ディスプレイ、
動作状態を検出する検出手段、および
前記検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけを前記第1ディスプレイに表示させる情報表示手段を備える、携帯電話機。
【請求項2】
時刻情報を出力する時刻出力手段をさらに備え、
前記検出手段は、前記時刻情報表示する時刻表示イベントの発生を前記動作状態として検出する時刻表示イベント検出手段を含み、
前記情報表示手段は、前記時刻表示イベントの発生が検出されたとき、前記時刻出力手段が出力する時刻情報だけを前記動作状態に対応する情報として前記第1ディスプレイに表示させる時刻情報表示手段を含む、請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記時刻情報が表示されてから第1所定時間が経過したとき、時刻情報に加えて携帯電話機の状態を示すアイコンを表示させるアイコン表示手段をさらに備える、請求項2記載の携帯電話機。
【請求項4】
操作部をさらに備え、
前記時刻表示イベントは、前記操作部が操作されたときに発生する、請求項2または3記載の携帯電話機。
【請求項5】
予め設定されたアラーム時刻情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記時刻表示イベントは、前記時刻出力手段から出力される時刻情報が、前記アラーム時刻情報と一致したときに発生する、請求項2ないし4のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記第1筐体と前記第2筐体との開状態および閉状態を検出する開閉検出手段、
前記時刻表示イベントは、前記開閉検出手段によって開状態と閉状態とが連続して検出されたときに発生する、請求項2ないし5のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項7】
発呼信号および発信元情報を受信する受信手段をさらに備え、
前記検出手段は、前記発呼信号が受信される着呼状態を前記動作状態として検出する着呼状態検出手段を含み、
前記情報表示手段は、前記発信元情報に基づく着呼情報だけを前記動作状態に対応する情報として前記第1ディスプレイに表示させる着呼情報表示手段を含む、請求項1ないし6のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項8】
前記携帯電話機の状態情報の表示に切り替える切替操作がされたかを判断する判断手段、および
前記判断手段によって切替操作がされたと判断されたとき、前記第1ディスプレイに前記状態情報だけを表示させる状態情報表示手段をさらに備える、請求項1ないし7のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項9】
前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、該第1筐体と第2筐体とにより遮蔽され、
前記第1筐体と前記第2筐体とが開状態となった際に、外部に露出する第2ディスプレイを備える、請求項1ないし8のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項10】
相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイを有する携帯電話機のプロセッサを、
動作状態を検出する検出手段、および
前記検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけを前記ディスプレイに表示させる情報表示手段として機能させる、情報表示プログラム。
【請求項11】
相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイを有する携帯電話機の情報表示方法であって、
動作状態を検出し、そして
前記検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけを前記ディスプレイに表示させる、情報表示方法。
【請求項12】
相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなる電子機器であって、
前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイ、
動作状態を検出する検出手段、および
前記検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけを前記ディスプレイに表示させる情報表示手段を備える、電子機器。
【請求項1】
相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなる携帯電話機であって、
前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出する第1ディスプレイ、
動作状態を検出する検出手段、および
前記検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけを前記第1ディスプレイに表示させる情報表示手段を備える、携帯電話機。
【請求項2】
時刻情報を出力する時刻出力手段をさらに備え、
前記検出手段は、前記時刻情報表示する時刻表示イベントの発生を前記動作状態として検出する時刻表示イベント検出手段を含み、
前記情報表示手段は、前記時刻表示イベントの発生が検出されたとき、前記時刻出力手段が出力する時刻情報だけを前記動作状態に対応する情報として前記第1ディスプレイに表示させる時刻情報表示手段を含む、請求項1記載の携帯電話機。
【請求項3】
前記時刻情報が表示されてから第1所定時間が経過したとき、時刻情報に加えて携帯電話機の状態を示すアイコンを表示させるアイコン表示手段をさらに備える、請求項2記載の携帯電話機。
【請求項4】
操作部をさらに備え、
前記時刻表示イベントは、前記操作部が操作されたときに発生する、請求項2または3記載の携帯電話機。
【請求項5】
予め設定されたアラーム時刻情報を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記時刻表示イベントは、前記時刻出力手段から出力される時刻情報が、前記アラーム時刻情報と一致したときに発生する、請求項2ないし4のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項6】
前記第1筐体と前記第2筐体との開状態および閉状態を検出する開閉検出手段、
前記時刻表示イベントは、前記開閉検出手段によって開状態と閉状態とが連続して検出されたときに発生する、請求項2ないし5のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項7】
発呼信号および発信元情報を受信する受信手段をさらに備え、
前記検出手段は、前記発呼信号が受信される着呼状態を前記動作状態として検出する着呼状態検出手段を含み、
前記情報表示手段は、前記発信元情報に基づく着呼情報だけを前記動作状態に対応する情報として前記第1ディスプレイに表示させる着呼情報表示手段を含む、請求項1ないし6のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項8】
前記携帯電話機の状態情報の表示に切り替える切替操作がされたかを判断する判断手段、および
前記判断手段によって切替操作がされたと判断されたとき、前記第1ディスプレイに前記状態情報だけを表示させる状態情報表示手段をさらに備える、請求項1ないし7のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項9】
前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、該第1筐体と第2筐体とにより遮蔽され、
前記第1筐体と前記第2筐体とが開状態となった際に、外部に露出する第2ディスプレイを備える、請求項1ないし8のいずれかに記載の携帯電話機。
【請求項10】
相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイを有する携帯電話機のプロセッサを、
動作状態を検出する検出手段、および
前記検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけを前記ディスプレイに表示させる情報表示手段として機能させる、情報表示プログラム。
【請求項11】
相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなり、前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイを有する携帯電話機の情報表示方法であって、
動作状態を検出し、そして
前記検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけを前記ディスプレイに表示させる、情報表示方法。
【請求項12】
相対移動することにより、開状態および閉状態となる第1筐体と第2筐体とからなる電子機器であって、
前記第1筐体と前記第2筐体とが閉状態となった際に、外部に露出するディスプレイ、
動作状態を検出する検出手段、および
前記検出手段によって検出された動作状態に対応する情報だけを前記ディスプレイに表示させる情報表示手段を備える、電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−49846(P2011−49846A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−196820(P2009−196820)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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