説明

撮像装置、及びその制御方法

【課題】リモコンにより遠隔操作される撮像装置において、操作者に動作状態または設定に関する情報を認識させやすくすることができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像装置は、遠隔操作装置から送信された信号を受信する受信部と、自装置の動作状態または設定に関する情報を表示する表示部と、受信部により受信された受信信号の信号レベルに基づいて、情報の表示を変更して表示部に表示させる表示制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置、及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、操作者がリモコン(遠隔操作装置)により撮像装置を遠隔操作する技術がある(特許文献1参照)。撮像装置は、リモコンから送信される信号に基づいて、動作(例えば、撮影動作等)するとともに、その動作状態または設定に関する情報を撮像装置の表示部に表示したり操作音または合焦音等といった通知音を出力したりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−43523号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、リモコンにより撮像装置を遠隔操作する場合、操作者は、撮像装置から離れて操作することが多い。そのため、操作者にとって、撮像装置の表示部に表示されている情報が見づらいことや、撮像装置の通知音または操作音が聞こえにくいことがある。このように、リモコンにより撮像装置を遠隔操作する場合、操作者は、撮像装置との距離によっては撮像装置の動作状態または設定に関する情報を認識しにくいという問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、リモコンにより遠隔操作される撮像装置において、操作者に動作状態または設定に関する情報を認識させやすくすることができる撮像装置、及びその制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、遠隔操作装置から送信された信号を受信する受信部と、自装置の動作状態または設定に関する情報を表示する表示部と、前記受信部により受信された受信信号の信号レベルに基づいて、前記情報の表示を変更して前記表示部に表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする撮像装置である。
【0007】
また、この発明は、遠隔操作装置から送信された信号を受信する受信部と、自装置の動作状態または設定に関する情報を音により出力する音出力部と、前記受信部により受信された受信信号の信号レベルに基づいて、前記音の音量を変更して前記音出力部に出力させる音出力制御部と、を備えることを特徴とする撮像装置である。
【0008】
また、この発明は、自装置の動作状態または設定に関する情報を音により出力する音出力部を備える撮像装置の制御方法であって、受信部が、遠隔操作装置から送信された信号を受信する手順と、音出力制御部が、前記受信部により受信された受信信号の信号レベルに基づいて、前記音の音量を変更して前記音出力部に出力させる手順と、を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法である。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、リモコンにより遠隔操作される撮像装置において、操作者に動作状態または設定に関する情報を認識させやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態による撮像装置の構成を示す概略ブロック図である。
【図2】本実施形態における距離検出処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】撮像装置が、距離に基づいて表示サイズまたは音量を変更する場合を示す説明図である。
【図4】本実施形態における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】本実施形態における音量制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】撮像装置が、距離に基づいて、表示サイズ、文字数、及び表示形式を変更する場合を示す説明図である。
【図7】図6における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】撮像装置が、距離に基づいて、文字またはアイコンの表示を色表示に変更する場合を示す説明図である。
【図9】図8における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】表示する情報の優先度を変更する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態による撮像装置100の構成を示す概略ブロック図である。
図1に示す撮像装置100は、撮像部2、制御部3、画像処理部4、記憶部5、バッファメモリ部6、表示部7、音出力部8、発光部9、受信部10、操作部11、カードコネクタ12、及びバス15を備えている。
【0012】
撮像部2は、レンズ部21、撮像素子22、及びA/D変換部23を備えており、被写体を撮像して画像データを生成する。この撮像部2は、設定された撮像条件(例えば絞り値、露出等)に基づいて制御部3により制御され、レンズ部21を介して入力された被写体の光学像を、撮像素子22の撮像面上に結像させる。また、撮像部2は、撮像素子22から出力されたアナログ信号をA/D変換部23においてデジタル信号に変換し、画像データを生成する。
なお、上述したレンズ部21は、撮像装置100に取り付けられて一体とされていてもよいし、撮像装置100に着脱可能に取り付けられてもよい。
【0013】
撮像素子22は、撮像面に結像された光学像を光電変換したアナログ信号を、A/D変換部23に出力する。A/D変換部23は、撮像素子22から入力されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、この変換したデジタル信号である画像データを出力する。
【0014】
例えば、撮像部2は、操作部11における静止画撮影操作に応じて、撮像した静止画の画像データを出力する。また、撮像部2は、操作部11における動画撮影操作に応じて、所定の間隔で連続的に撮像した動画の画像データを出力する。そして、撮像部2によって撮像された静止画の画像データ及び動画の画像データは、制御部3の制御により、バッファメモリ部6や画像処理部4を介して記憶媒体200に記録される。また、撮像部2は、操作部11における撮影操作がされていない撮影待機状態の場合、所定の間隔で連続的に得られる画像データをスルー画像データ(スルー画)として出力する。そして、撮像部2によって得られたスルー画像データは、制御部3の制御により、バッファメモリ部6や画像処理部4を介して表示部7に表示される。
【0015】
制御部3は、撮像装置100が備えている各部を制御する。本実施形態における制御部3の構成についての詳細は後述する。
【0016】
画像処理部4は、記憶部5に記憶されている画像処理条件に基づいて、バッファメモリ部6に記憶されている画像データに対して画像処理を実行する。ここで、バッファメモリ部6に記憶されている画像データとは、例えば、撮像部2によって撮像された静止画の画像データ、スルー画像データ、もしくは動画の画像データ、または記憶媒体200から読み出された画像データである。
【0017】
記憶部5には、撮像装置100を制御するための、予め設定された撮影条件、画像処理条件、再生制御条件、表示制御条件、記録制御条件、及び出力制御条件などが記憶されている。例えば、記憶部5は、ROM(Read Only Memory)である。
なお、記憶部5には、撮像された動画の画像データ及び静止画の画像データが記録されてもよい。この場合、例えば、記憶部5は、フラッシュメモリ等であってもよい。
【0018】
バッファメモリ部6は、制御部3が撮像装置100を制御する際の作業領域として利用される。撮像部2によって撮像された静止画の画像データ、スルー画像データ、もしくは動画の画像データ、または記憶媒体200から読み出された画像データは、制御部3の制御による画像処理の過程においてバッファメモリ部6に一時的に記憶される。バッファメモリ部6は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
【0019】
表示部7は、例えば、液晶ディスプレイであり、撮像部2によって撮像された画像データ、もしくは記憶媒体200から読み出された画像データに基づく画像、またはメニュー画面、もしくは撮像装置100の動作状態や設定に関する情報等を表示する。ここで、撮像装置100の動作状態や設定に関する情報は、例えば、AF(Auto Focus)動作、シャッタースピード、絞り、ISO感度、記録画素数、記録可残能枚数、または撮影シーンモード等に関する情報である。
【0020】
音出力部8は、撮像装置100の動作状態や設定に関する情報等を音により出力する。例えば、音出力部8は、スピーカーを備えており、撮像装置100における、シャッター音、AF合焦音、もしくは警告音等の通知音、または操作音を、当該スピーカーから出力する。なお、音出力部8は、スピーカーを備えている構成に限らず、ブザー音を出力するブザー等を備えている構成であってもよい。
【0021】
発光部9は、被写体を照射する発光部(フラッシュ)である。発光部9は、選択されたフラッシュ発光モード(例えば、オートフラッシュ、強制フラッシュ、またはスローシンクロ等)に従って、撮像部2により被写体を撮像するタイミングに同調して光を出射する。
【0022】
受信部10は、リモコン300(遠隔操作装置)から送信された信号を受信する。そして、受信部10は、受信した信号に基づく受信信号を電気信号として制御部3に出力する。例えば、受信部10は、リモコン300から送信された赤外線信号を受信し、受信した赤外線信号を電気信号に変換して制御部3に出力する。ここで、リモコン300は、撮像装置100を遠隔操作する遠隔操作装置である。例えば、リモコン300は、レリーズスイッチ301を備えており、操作者がレリーズスイッチ301を操作した場合、レリーズスイッチ301の操作を示す赤外線信号を送信する。
【0023】
操作部11は、撮像装置100に対して操作者が操作入力するための操作スイッチを備えている。例えば、操作部11は、電源スイッチ、レリーズスイッチ、モードスイッチ、メニュースイッチ、上下左右選択スイッチ、確定スイッチ、取消スイッチ、及びその他の操作スイッチを備えている。操作部11が備えている上述のそれぞれのスイッチは、操作されることに応じて、それぞれの操作に対応した操作信号を制御部3に出力する。
【0024】
カードコネクタ12には、カードメモリ等の着脱可能な記憶媒体200が挿入される。カードコネクタ12を介して、この記憶媒体200に画像データの書込み、読み出し、または消去が実行される。
記憶媒体200は、撮像装置100に対して着脱可能に接続される記憶部であり、例えば、撮像部2で撮像されて生成された画像データが記録される。
【0025】
バス15は、撮像部2、制御部3、画像処理部4、記憶部5、バッファメモリ部6、表示部7、音出力部8、発光部9、受信部10、操作部11、カードコネクタ12、と接続され、各部から出力された画像データや制御信号等を転送する。
【0026】
次に、本実施形態における制御部3の構成、及び撮像装置100の動作について説明する。図1に示す制御部3は、距離検出部31、表示制御部32、優先情報設定部33、及び音出力制御部34を備えている。
【0027】
<距離検出の説明>
まず、撮像装置100がリモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する場合について説明する。
制御部3の距離検出部31は、受信部10により受信された受信信号の信号レベルに基づいて、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する。ここで、本実施形態においては、受信部10により受信された受信信号の信号レベルを受信信号の電圧レベルとした場合についての形態を説明する。すなわち、距離検出部31は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルに基づいて、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する。
【0028】
つまり、受信部10は、リモコン300から送信された信号(例えば、赤外線信号)を受信する。受信部10は、受信した受信信号を電気信号として距離検出部31に出力する。距離検出部31は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルに基づいて、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する。
【0029】
例えば、距離検出部31は、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する場合、受信部10から入力された受信信号の電圧レベルに基づいて、当該電圧レベルに対応づけられた距離を検出する。この距離を検出する方法として、例えば、距離検出部31において、電圧レベルが低くなるに応じて検出される距離が遠くなるように、また、電圧レベルが高くなるに応じて検出される距離が近くなるように、電圧レベルと距離とが対応付けられている。そして、距離検出部31は、所定の距離(予め設定された距離)を示す所定の閾値(予め設定された閾値)と、検出した距離とを比較することにより、検出した距離が所定の距離を示す所定の閾値以上であるか否かを判定する。これにより、距離検出部31は、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する。
【0030】
図2は、本実施形態における距離検出処理の一例を示すフローチャートである。以下、図2が示すフローチャートを用いて、撮像装置100の距離検出処理の一例を説明する。
【0031】
撮像装置100は、リモコン300から送信された信号を受信するリモコン動作モードに設定され、リモコン300から送信された信号を受信可能である受信待機状態になる(ステップS11)。撮像装置100の制御部3は、受信部10から受信信号が入力されたか否かにより、受信部10がリモコン300からの信号を受信したか否かを検出する(ステップS12)。制御部3に受信部10から受信信号が入力された場合、すなわち、受信部10がリモコン300からの信号を受信した場合(YES)、制御部3は、ステップS13に処理を進める。また、制御部3に受信部10から受信信号が入力されない場合、すなわち、受信部10がリモコン300からの信号を受信しない場合(NO)、制御部3は、ステップS11に処理を戻し、受信待機状態を継続する。
【0032】
ステップS13において、制御部3の距離検出部31は、受信部10から入力された受信信号の電圧レベルを検出する(ステップS13)。次に、距離検出部31は、受信部10から入力された受信信号の電圧レベルに基づいて、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する。つまり、距離検出部31は、検出した電圧レベルに基づいて当該電圧レベルに対応づけられた距離を検出する(ステップS14)。そして、制御部3は、距離検出処理を終了する。
【0033】
<表示サイズまたは音量を変更する場合>
次に、リモコン300と撮像装置100との間の距離に基づいて、撮像装置100が表示部7に表示させる情報の表示を変更する場合、及び撮像装置100が、音出力部8に出力させる操作音または通知音等の音量を変更する場合について説明する。
まず、距離に基づいて、撮像装置100が、表示する情報の表示サイズを変更する場合、及び音出力部8に出力させる操作音または通知音等の音量を変更する場合について説明する。
【0034】
制御部3の表示制御部32は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルに基づいて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示を変更して表示部7に表示させる。すなわち、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離に基づいて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示を変更して表示部7に表示させる。
【0035】
例えば、表示制御部32は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルが低くなるに応じて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。すなわち、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。
【0036】
また、表示制御部32は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルが高くなるに応じて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示サイズを小さくして表示部7に表示させる。すなわち、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が近くなるに応じて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示サイズを小さくして表示部7に表示させる。
【0037】
また、表示制御部32は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルが低くなるに応じて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示サイズを大きくするとともに、動作状態または設定に関する情報に予め設定された優先度に基づいて、当該情報のうち優先度の高い情報を表示部7に表示させる。すなわち、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示サイズを大きくするとともに、動作状態または設定に関する情報に予め設定された優先度に基づいて、当該情報のうち優先度の高い情報を表示部7に表示させる。
【0038】
つまり、表示制御部32は、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示サイズを大きくした場合、表示部7に表示させていた情報の全てを表示させることができなくなることがある。この場合、表示制御部32は、表示部7に表示させていた情報のうち優先度の高い情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。
【0039】
例えば、撮像装置100において、撮影モードの場合にシャッタースピード、絞り、及びISO感度の情報が、優先度の高い情報として予め設定されている。この場合、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、シャッタースピード、絞り、及びISO感度の情報の表示サイズを大きくして表示させる。また、表示制御部32は、シャッタースピード、絞り、及びISO感度の情報の表示サイズを大きく表示させるための表示領域が不足した場合、表示部7に表示させていた情報のうちシャッタースピード、絞り、及びISO感度の情報以外の情報を表示部7に表示させないようにする。なお、例えば、撮像装置100において表示部7に表示させる情報に予め設定された優先度は、記憶部5に記憶されている。そして、表示制御部32は、記憶部5から上述の予め設定された優先度を読み出して、読み出した優先度に従って上述した表示制御を実行する。
【0040】
また、制御部3の音出力制御部34は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルに基づいて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の操作音または通知音等の音量を変更して音出力部8に出力させる。すなわち、音出力制御部34は、距離検出部31により検出された距離に基づいて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の操作音または通知音等の音量を変更して音出力部8に出力させる。つまり、音出力制御部34は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、操作音または通知音等の音量を大きくして音出力部8に出力させる。
【0041】
図3は、距離に基づいて表示サイズまたは音量が変更される場合を示す説明図である。
図3の(b)は、図3の(a)に比較してリモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合であり、図3の(a)及び図3の(b)は、当該距離が近い場合及び遠い場合について、それぞれ、撮像装置100における表示部7の表示及び音出力部8の音量が変更される例を示している。
【0042】
まず、図3における表示部7の表示について説明する。リモコン300と撮像装置100との間の距離が近い場合、図3の(a)に示すように、表示制御部32は、シャッタースピード(イ)、絞り(ロ)、ISO感度(ハ)、圧縮率(ニ)、記録画素数(ホ)、記録可能残枚数(ヘ)、及びAFターゲットマーク(ト)に関する情報を表示部7に表示させる。これに対して、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合、図3の(b)に示すように、表示制御部32は、シャッタースピード(イ)、絞り(ロ)、及びISO感度(ハ)に関する情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。この場合、表示制御部32は、シャッタースピード(イ)、絞り(ロ)、及びISO感度(ハ)に関する情報に高い優先度が設定されており、高い優先度が設定されている情報以外の圧縮率(ニ)、記録画素数(ホ)、記録可能残枚数(ヘ)、及びAFターゲットマーク(ト)に関する情報についての表示をやめることにより、優先した情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。
【0043】
次に、図3における音出力部8の音量について説明する。リモコン300と撮像装置100との間の距離が近い場合、図3の(a)に示すように、音出力制御部34は、音出力部8に出力させる操作音または通知音等の音量を小さくする。この小さくした音量とは、すなわち、撮像装置100が手持ちにより操作されることを想定して操作者によって設定された音量である。これに対して、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合、図3の(b)に示すように、音出力制御部34は、音出力部8に出力させる操作音または通知音等の音量を図3の(a)に示す音量よりも大きくする。
【0044】
続いて、撮像装置100が、距離に基づいて情報の表示または音量を変更する場合の動作について説明する。
図4は、本実施形態における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。また、図5は、本実施形態における音量制御処理の一例を示すフローチャートである。図4及び図5が示すフローチャートを用いて、撮像装置100の図3に示した表示制御処理及び音量制御処理の一例を説明する。
【0045】
まず、図4が示すフローチャートを用いて、撮像装置100の表示制御処理の一例を説明する。ここで、図4に示す表示制御処理において、撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離を、1つの所定の距離を示す所定の閾値Dth11に対して比較する。また、撮像装置100は、表示部7に表示する情報の表示サイズとして、表示サイズSize11及び表示サイズSize12から選択する。また、表示サイズSize11と表示サイズSize12との関係は、「表示サイズSize11<表示サイズSize12」である。
【0046】
制御部3の距離検出部31は、図2に示す距離検出処理を実行し、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する(図4のステップS21)。次に、距離検出部31は、検出した距離が閾値Dth11以上であるか否かを判定する(ステップS22)。距離検出部31により検出された距離が閾値Dth11以上でない場合(NO)、制御部3の表示制御部32は、表示部7に表示させる情報の表示サイズとして、表示サイズSize11を選択する(ステップS23)。そして、表示制御部32は、選択した表示サイズSize11で、シャッタースピード、絞り、ISO感度、圧縮率、記録画素数、記録可能残枚数、及びAFターゲットマークに関する情報を表示部7に表示させる(ステップS26)。すなわち、図3の(a)に示す表示部7の表示となる。
【0047】
一方、ステップS22において、距離検出部31により検出された距離が閾値Dth11以上の場合(YES)、表示制御部32は、表示部7に表示させる情報の表示サイズとして、表示サイズSize11より大きい表示サイズである表示サイズSize12を選択する(ステップS24)。次に、表示制御部32は、撮像装置100において予め設定されている優先度に基づいて、シャッタースピード、絞り、及びISO感度を表示部7に表示させる情報として選択する(ステップS25)。そして、表示制御部32は、表示サイズを表示サイズSize11よりも大きい表示サイズSize12にして、シャッタースピード、絞り、及びISO感度を表示部7に表示させる(ステップS26)。すなわち、図3の(b)に示す表示部7の表示となる。
【0048】
このように、表示制御部32は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合、表示部7に表示させる情報の表示サイズを距離が近い場合の表示サイズに対して大きくする。そのため、リモコン300により撮像装置100を遠隔操作する場合に、操作者が撮像装置100から離れるに応じて表示部7に表示される情報の表示サイズが大きくなる。これにより、撮像装置100は、操作者に、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報を認識させやすくすることができる。また、表示制御部32は、表示部7に表示させる情報の表示サイズを大きくする場合、撮像装置100の動作状態において予め設定されている優先度の高い情報に絞って表示させるため、優先度の高い情報の表示サイズを大きくすることができる。
【0049】
なお、図3及び図4が示す表示制御において、リモコン300と撮像装置100との間の距離が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、表示制御部32が2種類の表示サイズから選択する例を示したが、これに限られるものではない。例えば、リモコン300と撮像装置100との間の距離に関する複数の所定の閾値に基づいて、表示制御部32は、3種類以上の複数の表示サイズから選択する制御をしてもよい。また、リモコン300と撮像装置100との間の距離が変化するのに対応して、表示制御部32は、連続的に表示サイズを変更する制御をしてもよい。
【0050】
次に、図5が示すフローチャートを用いて、撮像装置100の音量制御処理の一例を説明する。ここで、図5に示す音量制御処理において、撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離を、1つの所定の距離を示す所定の閾値Dth12に対して比較する。また、撮像装置100は、音出力部8に出力する操作音または通知音等の音量として、音量Vol_1及び音量Vol_2から選択する。また、音量Vol_1と音量Vol_2との関係は、「音量Vol_1<音量Vol_2」である。
【0051】
制御部3の距離検出部31は、図2に示す距離検出処理を実行し、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する(図5のステップS31)。次に、距離検出部31は、検出した距離が閾値Dth12以上であるか否かを判定する(ステップS32)。距離検出部31により検出された距離が閾値Dth12以上でない場合(NO)、制御部3の音出力制御部34は、音出力部8に出力させる操作音または通知音等の音量として、音量Vol_1の音量を選択する(ステップS33)。そして、音出力制御部34は、撮像装置100の操作音または通知音等の音量を、選択した音量Vol_1に設定する(ステップS35)。すなわち、図3の(a)に示す音出力部8の音量となる。
【0052】
一方、ステップS32において、距離検出部31により検出された距離が閾値Dth12以上の場合(YES)、音出力制御部34は、音出力部8に出力させる操作音または通知音等の音量として、音量Vol_2の音量を選択する(ステップS34)。そして、音出力制御部34は、撮像装置100の操作音または通知音等の音量を、音量Vol_1よりも大きい音量である音量Vol_2に設定する(ステップS35)。すなわち、図3の(b)に示す音出力部8の音量となる。
【0053】
このように、音出力制御部34は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合、撮像装置100の音出力部8に出力させる操作音または通知音等の音量を、距離が近い場合の音量に対して大きくする。そのため、リモコン300により撮像装置100を遠隔操作する場合に、操作者が撮像装置100から離れるに応じて音出力部8に出力させる操作音または通知音等の音量が大きくなる。よって、撮像装置100は、操作者に、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報を認識させやすくすることができる。
【0054】
なお、図3及び図5が示す音量制御において、リモコン300と撮像装置100との間の距離が所定の閾値以上であるか否かに基づいて、音出力制御部34が2種類の音量から選択する例を示したが、これに限られるものではない。例えば、リモコン300と撮像装置100との間の距離に関する複数の所定の閾値に基づいて、音出力制御部34は、3種類以上の複数の音量から選択する制御をしてもよい。また、リモコン300と撮像装置100との間の距離が変化するのに対応して、音出力制御部34は、連続的に音量を変更する制御をしてもよい。
【0055】
<表示する文字数を低減、更には表示形式を文字からアイコンに変更する場合>
次に、距離が遠くなるに応じて、撮像装置100が、文字数を低減して表示サイズを大きくするとともに、更に、表示形式を文字からアイコンに変更して表示する場合について説明する。
【0056】
表示制御部32は、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示形式が文字の場合、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルが低くなるに応じて、動作状態または設定に関する情報の表示サイズを大きくするとともに、表示させる文字の文字数を低減して表示部7に表示させる。すなわち、表示制御部32は、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示形式が文字の場合、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、動作状態または設定に関する情報の表示サイズを大きくするとともに、表示させる文字の文字数を低減して表示部7に表示させる。
【0057】
つまり、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、文字の表示サイズを大きくした場合、表示部7の表示領域内に当該文字を収めて表示できる最大の大きさが表示サイズを大きくする限界である。そのため、更に、距離検出部31により検出された距離が遠くなった場合、表示制御部32は、表示部7に表示させていた文字の文字数を低減することにより、低減した文字の表示サイズを更に大きくして表示部7に表示させる。
【0058】
例えば、表示制御部32は、撮像装置100の撮影シーンモードがポートレートモードに設定されている場合、表示形式が文字である「ポートレート」の表示を表示部7に表示させる。そして、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、「ポートレート」の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。ここで、「ポートレート」の表示サイズが表示部7の表示領域内に収めて表示できる限界の大きさになった場合において、更に、距離検出部31により検出された距離が遠くなった場合は、表示制御部32は、「ポートレート」の表示を「ポート」に変更することにより文字数を低減して、表示サイズを更に大きくして表示部7に表示させる。
【0059】
また、表示制御部32は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルが第1の所定の電圧レベル(第1の所定の信号レベル)より高い場合、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示形式を文字とし、受信信号の電圧レベルが第1の所定の電圧レベル(第1の所定の信号レベル)以下である場合、動作状態または設定に関する情報の表示形式を文字から当該文字に対応したアイコンに変更して表示部7に表示させる。すなわち、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が第1の所定距離より近い場合、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示形式を文字とし、検出された距離が第1の所定距離以上である場合、動作状態または設定に関する情報の表示形式を文字から当該文字に対応したアイコンに変更して表示部7に表示させる。
【0060】
なお、第1の所定の電圧レベル(第1の所定の信号レベル)は、撮像装置100において、予め設定された第1の電圧レベル(第1の信号レベル)である。また、第1の所定距離は、第1の所定の電圧レベル(第1の所定の信号レベル)に対応付けられた所定の距離であって、撮像装置100において予め設定された距離である。
【0061】
つまり、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、文字の表示サイズを更に大きくした場合、表示部7の表示領域内に当該文字を収めて表示できる最大の大きさが表示サイズを大きくする限界である。その場合において、表示形式が文字では操作者から表示している情報が認識できないような更に遠い距離になった場合、表示制御部32は、表示形式を文字から当該文字に対応したアイコンに変更して表示部7に表示させる。
【0062】
例えば、表示制御部32は、撮像装置100の撮影シーンモードがポートレートモードに設定されている場合、表示形式が文字である「ポートレート」の表示を表示部7に表示させる。そして、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、「ポートレート」を「ポート」に変更して表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。ここで、「ポート」の表示サイズが表示部7の表示領域内に収めて表示できる限界の大きさになった場合において、更に、距離検出部31により検出された距離が遠くなった場合は、表示制御部32は、「ポート」の表示を「ポートレート」に対応したアイコンに変更することにより、更に表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。
【0063】
図6は、撮像装置100が、距離に基づいて、表示サイズ、文字数、及び表示形式を変更する場合を示す説明図である。図6の(a)から(d)は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が近い場合から遠い場合の表示部7の表示を、図6の(a)、(b)、(c)、及び(d)の順序で示している。また、図6においては、撮影シーンモードの1つであるポートレートモードが設定されていることを示す情報に最も高い優先度が設定されている場合であり、表示制御部32は、距離が遠くなるに応じて、撮影シーンモードに関する情報であるポートレートモードを示す情報の表示サイズ、文字数、及び表示形式を変更して表示部7に表示させる一例を示している。また、表示制御部32は、距離が遠くなるに応じてポートレートモードを示す情報の表示を変更する際に、当該情報以外の情報については、表示サイズを大きくしない、または、表示をやめる制御をする。
【0064】
リモコン300と撮像装置100との間の距離が近い場合、図6の(a)に示すように、表示制御部32は、シャッタースピード(イ)、絞り(ロ)、ISO感度(ハ)、圧縮率(ニ)、記録画素数(ホ)、記録可能残枚数(ヘ)、AFターゲットマーク(ト)、及び撮影シーンモード(チ)に関する情報を表示部7に表示させる。この場合、表示制御部32は、撮影シーンモード(チ)に関する情報として、ポートレートモードを示す文字による情報「ポートレート」を、表示部7に表示させる。
【0065】
次に、図6の(b)は、図6の(a)に対してリモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合を示している。図6の(b)に示すように、表示制御部32は、撮影シーンモード(チ)に関する情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。この場合、表示制御部32は、記録可能残枚数(ヘ)についての表示をやめることで、最も高い優先度が設定されている撮影シーンモード(チ)に関する情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。これにより、撮像装置100は、撮影シーンモード(チ)に関する情報として、ポートレートモードを示す文字による情報「ポートレート」を、図6の(a)に対して表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。また、表示制御部32は、シャッタースピード(イ)、絞り(ロ)、ISO感度(ハ)、圧縮率(ニ)、記録画素数(ホ)、及びAFターゲットマーク(ト)に関する情報は、図6(a)の表示サイズと同じ表示サイズで表示部7に表示させる。
【0066】
また、図6の(c)は、図6の(b)に対してリモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合を示している。図6の(c)に示すように、表示制御部32は、撮影シーンモード(チ)に関する情報の文字数を低減して、図6の(b)に対して表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。この場合、表示制御部32は、ISO感度(ハ)、圧縮率(ニ)、記録画素数(ホ)、記録可能残枚数(ヘ)、及びAFターゲットマーク(ト)についての表示をやめることで、撮影シーンモード(チ)に関する情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。これにより、表示制御部32は、撮影シーンモード(チ)に関する情報として、ポートレートモードを示す文字による情報「ポートレート」を「ポート」に変更することにより文字数を低減し、図6の(b)に対して表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。また、表示制御部32は、シャッタースピード(イ)、及び絞り(ロ)に関する情報は、図6(a)の表示サイズと同じ表示サイズで表示部7に表示させる。
【0067】
更に、図6の(d)は、図6の(c)に対してリモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合を示している。図6の(d)に示すように、表示制御部32は、撮影シーンモード(チ)に関する情報の表示形式を文字から当該文字に対応したアイコンに変更する。この場合、表示制御部32は、撮影シーンモード(チ)に関する情報以外の全ての情報についての表示をやめることで、撮影シーンモード(チ)に関する情報を示すアイコンを、文字で表示していた図6の(c)に示す表示領域に対して更に広い表示領域に、表示サイズを大きくして表示させる。
【0068】
図7は、図6における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、図7は、図6を用いて説明したように、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、撮像装置100が、文字数を低減して表示サイズを大きくするとともに、更に、文字からアイコンに変更する場合についての表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0069】
ここで、図7に示す表示制御処理において、撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離を、3つの所定の距離を示す所定の閾値Dth21、閾値Dth22、及び閾値Dth23に対して比較する。3つの所定の距離を示す所定の閾値の関係は、「閾値Dth21<閾値Dth22<閾値Dth23」である。また、撮像装置100は、表示部7に表示する情報の表示サイズとして、表示サイズSize21、表示サイズSize22、表示サイズSize23、及び表示サイズSize24から選択する。また、表示サイズSize21から表示サイズSize24の関係は、「表示サイズSize21<表示サイズSize22<表示サイズSize23<表示サイズSize24」である。そして、撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が、閾値Dth23(第1の所定距離)より近い場合は表示形式を文字とし、当該距離が閾値Dth23(第1の所定距離)以上である場合は表示形式をアイコンに変更する。
【0070】
以下、図7が示すフローチャートを用いて、撮像装置100の図6における表示制御処理の一例を説明する。
制御部3の距離検出部31は、図2に示す距離検出処理を実行し、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する(図7のステップS41)。次に、距離検出部31は、検出した距離が閾値Dth21以上であるか否かを判定する(ステップS42)。距離検出部31により検出された距離が閾値Dth21以上でない場合(NO)、制御部3の表示制御部32は、表示部7に表示させる情報の表示サイズとして、表示サイズSize21を選択する(ステップS43)。
【0071】
そして、表示制御部32は、選択した表示サイズSize21で、シャッタースピード、絞り、ISO感度、圧縮率、記録画素数、記録可能残枚数、AFターゲットマーク、及び撮影シーンモードに関する情報を表示部7に表示させる(ステップS54)。これにより、表示部7には、撮影シーンモードに関する情報として文字による情報「ポートレート」が上述したその他の情報とともに、表示サイズSize21の表示サイズにより表示される。すなわち、図6(a)に示す表示部7の表示となる。
【0072】
一方、ステップS42において、距離検出部31により検出された距離が閾値Dth21以上の場合(YES)、距離検出部31は、検出した距離が閾値Dth22以上であるか否かを判定する(ステップS44)。ステップS44において、距離検出部31により検出された距離が閾値Dth22以上でない場合(NO)、表示制御部32は、表示部7に表示させる情報の表示サイズとして、表示サイズSize21より大きい表示サイズである表示サイズSize22と表示サイズSize21とを選択する(ステップS45)。次に、表示制御部32は、撮像装置100において予め設定された優先度に基づいて、撮影シーンモードに関する情報を表示サイズSize22で表示させる情報として選択するとともに、記録可能残枚数に関する情報は表示をやめる選択をする。また、シャッタースピード、絞り、ISO感度、圧縮率、記録画素数、及びAFターゲットマークに関する情報は表示サイズSize21で表示させる情報として選択する(ステップS46)。
【0073】
そして、表示制御部32は、ステップS45〜S46において選択した情報、及び表示サイズに基づいて、情報を表示部7に表示させる(ステップS54)。これにより、表示部7には、撮影シーンモードに関する情報として文字による情報「ポートレート」が、表示サイズSize21より大きい表示サイズSize22の表示サイズで表示される。また、表示部7には、シャッタースピード、絞り、ISO感度、圧縮率、記録画素数、及びAFターゲットマークに関する情報が、表示サイズSize21の表示サイズで表示される。すなわち、図6(b)に示す表示部7の表示となる。
【0074】
また、ステップS44において、距離検出部31により検出された距離が閾値Dth22以上の場合(YES)、距離検出部31は、検出した距離が閾値Dth23以上であるか否かを判定する(ステップS47)。ステップS47において、距離検出部31により検出された距離が閾値Dth23以上でない場合(NO)、表示制御部32は、表示部7に表示させる情報の表示サイズとして、表示サイズSize22より大きい表示サイズである表示サイズSize23と表示サイズSize21とを選択する(ステップS48)。次に、表示制御部32は、撮像装置100において予め設定された優先度に基づいて、撮影シーンモードに関する情報を表示サイズSize23で表示させる情報として選択するとともに、ISO感度、圧縮率、記録画素数、記録可能残枚数、及びAFターゲットマークに関する情報は表示をやめる選択をする。また、シャッタースピード、及び絞り関する情報は表示サイズSize21で表示させる情報として選択する(ステップS49)。更に、最優先の情報として選択した撮影シーンモードに関する情報として、文字による情報「ポートレート」の文字数を低減した文字による情報「ポート」に設定する(ステップS50)。
【0075】
そして、表示制御部32は、ステップS48〜S50において選択した情報、表示サイズ、及び文字数を低減した文字による情報に基づいて、情報を表示部7に表示させる(ステップS54)。これにより、表示部7には、撮影シーンモードに関する情報として文字による情報「ポート」が、表示サイズSize22より大きい表示サイズSize23で表示される。また、表示部7には、シャッタースピード、及び絞りに関する情報が、表示サイズSize21の表示サイズで表示部7に表示される。すなわち、図6(c)に示す表示部7の表示となる。
【0076】
また、ステップS47において、距離検出部31により検出された距離が閾値Dth23以上の場合(YES)、表示制御部32は、表示部7に表示させる情報の表示サイズとして、表示サイズSize23より大きい表示サイズである表示サイズSize24を選択する(ステップS51)。次に、表示制御部32は、撮像装置100において予め設定された優先度に基づいて、撮影シーンモードに関する情報を表示させる最優先の情報として選択するとともに、撮影シーンモードに関する情報以外の情報は表示をやめる選択をする(ステップS52)。更に、最優先の情報として選択した撮影シーンモードに関する情報の表示形式を、文字から変更して当該文字に対応したアイコンによる表示形式に設定する(ステップS53)。
【0077】
そして、表示制御部32は、ステップS51〜S53において選択した情報、表示サイズ、及び表示形式に基づいて、撮影シーンモードに関する情報を示すアイコンを表示部7に表示させる(ステップS54)。すなわち、図6(d)に示す表示部7の表示となる。
【0078】
このように、表示制御部32は、表示部7に表示させる文字の表示サイズを大きくする場合、表示させる文字の文字数を低減するため、文字数を低減する前の表示サイズより大きい表示サイズにすることができる。また、表示制御部32は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が更に遠い場合、表示部7に表示させる情報の表示形式を文字からアイコンに変更する。そのため、表示制御部32は、当該距離が遠い場合、文字よりも認識させやすいようなアイコンを表示部7に表示させることができる。また、表示制御部32は、表示部7に表示させる情報の表示形式を文字からアイコンに変更した場合、文字よりも大きい表示サイズにすることもできる。よって、撮像装置100は、表示形式が文字では認識できないような遠い距離であっても、操作者に、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報を認識させやすくすることができる。
【0079】
なお、図6及び図7が示す表示制御において、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、表示制御部32が表示部7に表示させる文字の文字数を低減し、更に遠くなるに応じて、表示制御部32が表示形式を文字からアイコンに変更する例を示したが、これに限られるものではない。例えば、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、表示制御部32は、表示部7に表示させる文字の文字数を2段階以上低減する制御をしてもよい。また、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、表示制御部32は、表示部7に表示させる文字の文字数を低減する制御を実行せずに、表示形式を文字からアイコンに変更する制御をしてもよい。
【0080】
<表示形式を文字またはアイコンから色に変更する場合>
次に、距離が遠くなるに応じて、撮像装置100が、文字からアイコンに変更して表示サイズを大きくし、更に距離が遠くなった場合、文字またはアイコンの表示を色表示に変更して表示する場合について説明する
【0081】
表示制御部32は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルが第2の所定の電圧レベル(第2の所定の信号レベル)より高い場合、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示形式を文字またはアイコンとし、受信信号の電圧レベルが第2の電圧レベル(第2の所定の信号レベル)以下である場合、動作状態または設定に関する情報の表示形式を文字またはアイコンから当該文字または当該アイコンに対応した色に変更して表示部7に表示させる。すなわち、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が第2の所定距離より近い場合、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示形式を文字またはアイコンとし、検出された距離が第2の所定距離以上である場合、動作状態または設定に関する情報の表示形式を文字またはアイコンから当該文字または当該アイコンに対応した色に変更して表示部7に表示させる。
【0082】
なお、第2の所定の電圧レベル(第2の所定の信号レベル)は、撮像装置100において、予め設定された第2の電圧レベル(第2の信号レベル)である。また、第2の所定距離は、第2の所定の電圧レベル(第2の所定の信号レベル)に対応付けられた所定の距離であって、撮像装置100において予め設定された距離である。
【0083】
つまり、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、文字またはアイコンの表示サイズを更に大きくした場合、表示部7の表示領域内に収めて表示できる最大の大きさが表示サイズを大きくする限界である。その場合において、表示形式が文字またはアイコンでは操作者から表示している情報が判別できないような更に遠い距離になった場合、表示制御部32は、表示形式を文字またはアイコンから当該文字または当該アイコンに対応した色に変更して表示部7に表示させる。
【0084】
例えば、操作者がリモコン300によりレリーズスイッチ301を操作した場合、操作者は、その撮影においてAFが合焦したか否かの情報を最優先として知りたい場合がある。その場合、表示制御部32は、AFが合焦したことを示すアイコン(「合焦」アイコン)、またはAFが合焦しなかったことを示す文字(「AFエラー」)もしくはアイコン(「AFエラー」アイコン)を表示部7に表示させる。そして、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、AFが合焦したか否かを示す文字またはアイコンの表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。ここで、当該文字または当該アイコンの表示サイズが表示部7の表示領域内に収めて表示できる限界の大きさになった場合において、更に、距離検出部31により検出された距離が遠くなった場合は、表示制御部32は、当該文字または当該アイコンに対応した色を表示部7に表示させる。例えば、表示制御部32は、AFが合焦した場合は表示部7の全表示領域に青色を表示させ、AFが合焦しなかった場合は表示部7の全表示領域に赤色を表示させる。
【0085】
図8は、撮像装置100が、距離に基づいて、文字またはアイコンの表示を色表示に変更する場合を示す説明図である。図8は、リモコン300によりレリーズスイッチ301が操作された場合において、撮像装置100のAF動作によりAFが合焦した場合と合焦しなかった場合とに関する情報を、表示制御部が表示部7に表示させている一例を示している。図8の(a)から(c)は、AFが合焦した場合であって、リモコン300と撮像装置100との間の距離が近い場合から遠い場合の表示部7の表示を、図8の(a)、(b)、及び(c)の順序で示している。また、図8の(d)から(f)は、AFが合焦しなかった場合であって、リモコン300と撮像装置100との間の距離が近い場合から遠い場合の表示部7の表示を、図8の(d)、(e)、及び(f)の順序で示している。
【0086】
リモコン300と撮像装置100との間の距離が最も近い場合、図8の(a)及び(d)に示すように、表示制御部32は、シャッタースピード(イ)、絞り(ロ)、ISO感度(ハ)、圧縮率(ニ)、記録画素数(ホ)、記録可能残枚数(ヘ)、及びAF動作(リ)に関する情報を表示部7に表示させる。ここで、AFが合焦した場合、図8の(a)に示すように、表示制御部32は、AF動作(リ)に関する情報としてAFが合焦したことを示すアイコン(「合焦」アイコン)を表示部7に表示させる。一方、AFが合焦しなかった場合、図8の(d)に示すように、表示制御部32は、AF動作(リ)に関する情報として文字による情報「AFエラー」を表示部7に表示させる。
【0087】
次に、図8の(b)及び(e)は、図8の(a)及び(d)に対してリモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合を示している。図8の(b)及び(e)に示すように、表示制御部32は、AF動作(リ)に関する情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。ここで、AFが合焦した場合、図8の(b)に示すように、表示制御部32は、AF動作(リ)に関する情報としてAFが合焦したことを示すアイコン(「合焦」アイコン)の表示サイズを図8の(a)に示したアイコンの表示サイズより大きくして表示部7に表示させる。一方、AFが合焦しなかった場合、図8の(e)に示すように、表示制御部32は、AF動作(リ)に関する情報として、文字による情報「AFエラー」から当該文字に対応したアイコン(「AFエラー」アイコン)に表示形式を変更するとともに、図8の(b)に示した文字による表示サイズより大きくして表示部7に表示させる。
【0088】
更に、図8の(c)及び(f)は、図8の(b)及び(e)に対してリモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合を示している。図8の(c)及び(f)に示すように、表示制御部32は、AF動作(リ)に関する情報の表示形式を、アイコンから当該アイコンに対応した色による表示に変更して表示部7に表示させる。ここで、AFが合焦した場合、図8の(c)に示すように、表示制御部32は、AF動作(リ)に関する情報としてAFが合焦したことを示す青色の表示を表示部7に表示させる。一方、AFが合焦しなかった場合、図8の(f)に示すように、表示制御部32は、AF動作(リ)に関する情報としてAFが合焦しなかったことを示す赤色の表示を表示部7に表示させる。
【0089】
図9は、図8における表示制御処理の一例を示すフローチャートである。すなわち、図9は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、撮像装置100が、文字からアイコンに変更して表示サイズを大きくし、更に距離が遠くなった場合、文字またはアイコンの表示を色表示に変更して表示する場合についての表示制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0090】
ここで、図9に示す表示制御処理において、撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離を、2つの所定の距離を示す所定の閾値Dth31、及び閾値Dth32に対して比較する。2つの所定の距離を示す所定の閾値の関係は、「閾値Dth31<閾値Dth32」である。また、撮像装置100は、表示部7に表示する情報の表示サイズとして、表示サイズSize31、及び表示サイズSize32から選択する。また、表示サイズSize31と表示サイズSize32との関係は、「表示サイズSize31<表示サイズSize32」である。そして、撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が、閾値Dth32(第2の所定距離)より近い場合は表示形式を文字またはアイコンとし、当該距離が閾値Dth32(第2の所定距離)以上である場合は表示形式を色に変更する。
【0091】
以下、図9が示すフローチャートを用いて、撮像装置100の図8における表示制御処理の一例を説明する。
リモコン300においてレリーズスイッチ301が操作されることにより、撮像装置100の受信部10は、リモコン300から送信されたレリーズスイッチ301の操作を示す信号を受信する(ステップS61)。制御部3の距離検出部31は、受信部10により受信された信号に基づいて、図2に示す距離検出処理を実行し、リモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する(図9のステップS62)。次に、距離検出部31は、検出した距離が閾値Dth31以上であるか否かを判定する(ステップS63)。距離検出部31により検出された距離が閾値Dth31以上でない場合(NO)、制御部3は、ステップS64に処理を進める。
【0092】
ステップS64において、撮像装置100は、リモコン100においてレリーズスイッチ301が操作されることに応じて、撮像処理をするためのAF動作を実行する。このAF動作によりAFが合焦した場合(YES)、表示制御部32は、表示サイズSize31の表示サイズとAFが合焦したことを示すアイコン(「合焦」アイコン)とを選択する(ステップS65)。そして、表示制御部32は、選択したアイコンを表示サイズSize31の表示サイズで表示部7に表示させる(ステップS74)。すなわち、図8の(a)に示す表示部7の表示となる。また、AFが合焦しなかった場合(NO)、表示制御部32は、表示サイズSize31の表示サイズとAFが合焦しなかったことを示す文字(「AFエラー」)とを選択する(ステップS66)。そして、表示制御部32は、選択した文字(「AFエラー」)を表示サイズSize31の表示サイズで表示部7に表示させる(ステップS74)。すなわち、図8の(d)に示す表示部7の表示となる。
【0093】
一方、ステップS63において、距離検出部31により検出された距離が閾値Dth31以上である場合(YES)、距離検出部31は、検出した距離が閾値Dth32以上であるか否かを判定する(ステップS67)。距離検出部31により検出された距離が閾値Dth31以上でない場合(NO)、制御部3は、ステップS68に処理を進める。
【0094】
ステップS68において、撮像装置100は、リモコン100においてレリーズスイッチ301が操作されることに応じて、撮像処理をするためのAF動作を実行する。このAF動作によりAFが合焦した場合(YES)、表示制御部32は、表示サイズSize31より大きい表示サイズである表示サイズSize32と、AFが合焦したことを示すアイコンに(「合焦」アイコン)とを選択する(ステップS69)。そして、表示制御部32は、選択したアイコンを表示サイズSize32の表示サイズで表示部7に表示させる(ステップS74)。すなわち、図8の(b)に示す表示部7の表示となる。また、AFが合焦しなかった場合(NO)、表示制御部32は、表示サイズSize31より大きい表示サイズである表示サイズSize32と、「AFエラー」を示すアイコン(「AFエラー」アイコン)とを選択する(ステップS66)。そして、表示制御部32は、選択したアイコンを表示サイズSize32の表示サイズで表示部7に表示させる(ステップS74)。すなわち、図8の(e)に示す表示部7の表示となる。
【0095】
一方、ステップS67において、距離検出部31により検出された距離が閾値Dth32以上である場合(YES)、制御部3は、ステップS71に処理を進める。
ステップS71において、撮像装置100は、リモコン100においてレリーズスイッチ301が操作されることに応じて、撮像処理をするためのAF動作を実行する。このAF動作によりAFが合焦した場合(YES)、表示制御部32は、AFが合焦したことを示す青色の表示を選択する(ステップS72)。そして、表示制御部32は、選択した青色の表示を表示部7の表示領域全体に表示させる(ステップS74)。すなわち、図8の(c)に示す表示部7の表示となる。また、AFが合焦しなかった場合(NO)、表示制御部32は、AFが合焦しなかったことを示す赤色の表示を選択する(ステップS73)。そして、表示制御部32は、選択した赤色の表示を表示部7の表示領域全体に表示させる(ステップS74)。すなわち、図8の(f)に示す表示部7の表示となる。そして、ステップS74において、各々の条件に従ったAF動作に関する情報が表示部7に表示された後、撮像装置100は、撮影動作を実行して処理を終了する(ステップS75)。
【0096】
このように、表示制御部32は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠い場合であって、表示部7に表示させる情報の表示形式が文字またはアイコンでは操作者に認識させにくい場合、表示形式を文字またはアイコンから色に変更して表示させる。よって、撮像装置100は、表示形式が文字またはアイコンでは認識できないような更に遠い距離であっても、操作者に、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報を認識させやすくすることができる。
【0097】
なお、図8及び図9が示す表示制御において、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、表示制御部32が表示部7に表示させる表示形式を文字からアイコンに変更し、更に遠くなるに応じて、表示制御部32が表示形式をアイコンから色に変更する例を示したが、これに限られるものではない。例えば、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、表示制御部32は、表示部7に表示させる表示形式を文字から色に変更する制御をしてもよい。
【0098】
また、表示制御部32が表示部7に表示させる表示形式を色にした場合、表示部7の表示領域全体に青色または赤色を表示させる例を示したが、これに限られるものではない。例えば、表示制御部32は、表示部7に表示させる表示形式を色にした場合、表示部7の表示領域の一部に色を表示させてもよいし、表示部7の表示領域に複数の情報を示す複数の色を表示させてもよい。更に、表示制御部32は、表示部7に表示させる表示形式を色にした場合、所定の時間間隔において表示部7に表示させる色を変更してもよい。
【0099】
また、表示制御部32は、表示部7に表示させる表示形式を色にした場合、セルフタイマー撮影において、表示部7にセルフタイマーのカウントダウンを示す情報を表示させるために、カウントダウンに対応して色を変更して表示させてもよい。また、表示制御部32は、セルフタイマー撮影において、カウントダウンに対応して色を点滅させて表示させてもよいし、色を点滅させる周期を変更して表示させてもよい。
【0100】
<表示する情報の優先度を変更する場合>
次に、本実施形態において、撮像装置100は、表示部7に表示する情報(撮像装置100の動作状態または設定に関する情報)に予め設定された優先度を、操作者の操作入力により変更する処理について説明する。
【0101】
制御部3の優先情報設定部33は、操作者により操作部11から操作入力された操作信号に基づいて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報に予め設定された優先度を変更して、当該情報の優先度を設定する。表示制御部32は、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルが低くなるに応じて、すなわち、距離検出部31により検出された距離が遠くなるに応じて、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示サイズを大きくするとともに、動作状態または設定に関する情報に優先情報設定部33により設定された優先度に基づいて、当該情報のうち優先度の高い情報を表示部7に表示させる。
【0102】
例えば、優先情報設定部33は、操作者により操作部11から操作入力された操作信号に基づいて撮像装置100の動作状態または設定に関する情報に設定された優先度を、バッファメモリ部6に記憶させる。優先情報設定部33により当該情報の優先度が設定された場合、表示制御部32は、バッファメモリ部6に記憶された当該情報の優先度に基づいて、当該情報のうち優先度の高い情報を表示部7に表示させる。なお、優先情報設定部33は、記憶部5に記憶されている予め設定された優先度を、バッファメモリ部6に記憶された当該情報の優先度に変更して記憶部5に記憶させてもよい。また、優先情報設定部33は、バッファメモリ部6に記憶された当該情報の優先度を、記憶部5に記憶されている予め設定された優先度に加えて記憶部5に記憶させ、それぞれの優先度の中から操作者に優先度を選択させてもよい。
【0103】
操作者が優先度を変更する例としては、例えば、夜間の屋外や室内といった撮影シーンにおいて撮影する場合において、操作者は、フラッシュ発光モード(例えば、オートフラッシュ、強制フラッシュ、またはスローシンクロ等)の設定を優先して確認したい場合がある。このような場合、操作者は、フラッシュ発光モードの設定が優先して表示部7に表示されるように優先度を変更する。
【0104】
図10は、表示する情報の優先度を変更する処理の一例を示すフローチャートである。以下、図10に示すフローチャートを用いて、操作者の操作入力により、撮像装置100において表示部7に表示する情報の優先度を変更して設定する処理について説明する。
【0105】
制御部3の優先情報設定部33は、表示する情報の優先度を変更するか否かを操作者に選択させるメニューを、表示制御部32を介して表示部7に表示させる(ステップS81)。優先情報設定部33は、操作者により操作部11から操作入力された操作信号に基づいて、表示する情報の優先度を変更するか否かのいずれが選択されたかを判定する(ステップS82)。操作者により、表示する情報の優先度を変更しない選択がなされた場合(NO)、優先情報設定部33は、表示する情報の優先度を、初期値として記憶部5に記憶されている予め設定された優先度に設定する(ステップS85)。これにより、表示制御部32は、予め設定された優先度に基づいて表示制御を実行する。
【0106】
一方、ステップS85において、操作者により、表示する情報の優先度を変更する選択がなされた場合(YES)、優先情報設定部33は、表示する情報の優先度を操作者に設定させるメニューを、表示制御部32を介して表示部7に表示させる(ステップS83)。そして、優先情報設定部33は、操作者により操作部11から操作入力された操作信号に基づいて設定された優先度を、表示する情報の優先度として設定し、バッファメモリ部6に記憶させる(ステップS84)。これにより、表示制御部32は、操作者により設定された優先度に基づいて表示制御を実行する。
【0107】
このように、操作者の操作入力により、優先情報設定部33は、表示部7に表示する情報に予め設定された優先度を変更して設定する。よって、表示制御部32は、表示部7に表示させる情報の表示サイズを大きくする場合、操作者により設定された優先度の高い情報に絞って表示させるため、操作者が設定した優先度の高い情報の表示サイズを大きくすることができる。
【0108】
なお、優先度の設定メニューにおいて、操作者により優先度を設定する操作がされた場合、優先情報設定部33が、表示する情報の優先度を予め設定された優先度から変更する例を図10に示したが、これに限られるものではない。例えば、表示部7に情報が表示されている場合であって、操作者により操作部11から優先度を切換える操作入力がされた場合、情報設定部33は、その切換操作信号に応じて、情報の優先度を所定の順序で順次切換えてもよい。また、情報設定部33は、記憶部5に記憶された複数の優先度の設定の中から、操作者に優先度の設定を選択させてもよい。この場合、記憶部5に記憶された複数の優先度の設定は、撮像装置100において予め設定された複数の設定であってもよいし、また、操作者により操作部11から操作入力されて設定された複数の設定であってもよい。
【0109】
以上のように、本実施形態における撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、表示制御部32が撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示サイズを大きくして表示部7に表示させる。また、撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、表示制御部32が撮像装置100の動作状態または設定に関する情報の表示形式を文字からアイコン、または、色に変更する。また、撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離が遠くなるに応じて、音出力制御部34が撮像装置100の動作状態または設定に関する通知音または操作音の音量を大きくして音出力部8に出力させる。
これにより、撮像装置100は、操作者に、撮像装置100の動作状態または設定に関する情報を認識させやすくすることができる。
【0110】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、本実施形態において、距離検出部31がリモコン300と撮像装置100との間の距離を検出する場合、受信部10により受信された受信信号の電圧レベルに基づいて検出する場合について示したが、これに限られるものではない。例えば、距離検出部31は、受信信号の受信信号の電流レベル等、電圧レベル以外の信号レベルに基づいて、距離を検出してもよい。また、距離検出部31が1つの受信部10により受信された受信信号の信号レベルに基づいて距離を検出するのに代えて、複数の受信部により受信された受信信号の信号レベルに基づいて距離を検出してもよい。
【0111】
また、本実施形態における表示制御処理の動作において、表示制御部32は、距離検出部31により検出された距離に基づいて表示制御を実行する場合について説明したが、これに限られるものではない。表示制御部32は、受信部10により受信された受信信号の信号レベルに基づいて表示制御を実行してもよい。また、同様に、本実施形態の音量制御処理の動作の説明において、音出力制御部34は、距離検出部31により検出された距離に基づいて音量制御を実行するのに代えて、受信部10により受信された受信信号の信号レベルに基づいて音量制御を実行してもよい。
【0112】
また、本実施形態において、撮像装置100は、リモコン300と撮像装置100との間の距離に基づいて表示制御と音量制御とを実行する構成について説明したが、撮像装置100は、表示制御と音量制御との両方の制御を実行する構成であってもよいし、また、いずれか一方の制御を実行する構成であってもよい。
【0113】
また、音出力制御部34は、音量を変更する制御に代えて、例えば、音調等を変更する制御をしてもよい。この場合は、音出力制御部34が撮像装置100における通知音または操作音の音調等を変更することにより音の高低や旋律が変わるため、音量を変更するのと同様に操作者に認識させやすくする効果を奏する。
【0114】
なお、本実施形態における制御部3の距離検出部31、表示制御部32、優先情報設定部33、及び音出力制御部34は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、上述の各部はメモリおよびCPU(Central Processing Unit)により構成され、上述の制御部3の各部の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0115】
また、上述の各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の各部の制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0116】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【符号の説明】
【0117】
3 制御部、7 表示部、8 音出力部、10 受信部、31 距離検出部、32 表示制御部、33 優先情報設定部、34 音出力制御部、100 撮像装置、300 リモコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔操作装置から送信された信号を受信する受信部と、
自装置の動作状態または設定に関する情報を表示する表示部と、
前記受信部により受信された受信信号の信号レベルに基づいて、前記情報の表示を変更して前記表示部に表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、
前記受信信号の信号レベルが低くなるに応じて、前記情報の表示サイズを大きくして前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、
前記受信信号の信号レベルが低くなるに応じて、前記情報の前記表示サイズを大きくするとともに、前記情報に予め設定された優先度に基づいて前記情報のうち前記優先度の高い情報を前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記情報に予め設定された優先度を変更して前記情報に前記優先度を設定可能な優先情報設定部を備え、
前記表示制御部は、
前記受信信号の信号レベルが低くなるに応じて、前記情報の前記表示サイズを大きくするとともに、前記優先情報設定部により前記情報に設定された前記優先度に基づいて、前記情報のうち前記優先度の高い情報を前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、
前記情報の表示形式が文字の場合、
前記受信信号の信号レベルが低くなるに応じて、前記情報の前記表示サイズを大きくするとともに、前記文字の文字数を低減して前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、
前記受信信号の信号レベルが第1の所定の信号レベルより高い場合、前記情報の前記表示形式を前記文字とし、
前記受信信号の信号レベルが前記第1の所定の信号レベル以下である場合、前記情報の前記表示形式を前記文字から前記文字に対応したアイコンに変更して前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、
前記受信信号の信号レベルが第2の所定の信号レベルより高い場合、前記情報の前記表示形式を前記文字または前記アイコンとし、
前記受信信号の信号レベルが前記第2の所定の信号レベル以下である場合、前記情報の前記表示形式を前記文字または前記アイコンから前記文字または前記アイコンに対応した色に変更して前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1から請求項6の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記自装置の前記情報を音により出力する音出力部と、
前記受信信号の信号レベルに基づいて、前記音の音量を変更して前記音出力部に出力させる音出力制御部と、
を備えることを特徴とする請求項1から請求項7の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記受信信号のレベルに基づいて、前記遠隔操作装置と前記自装置との間の距離を検出する距離検出部を備え、
前記表示制御部は、
前記距離検出部により検出された距離に基づいて、前記情報の表示を変更して前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記受信号のレベルに基づいて、前記遠隔操作装置と前記自装置との間の距離を検出する距離検出部を備え、
前記音出力制御部は、
前記距離検出部により検出された距離に基づいて、前記音の音量を変更して前記音出力部に出力させる
ことを特徴とする請求項8に記載の撮像装置。
【請求項11】
遠隔操作装置から送信された信号を受信する受信部と、
自装置の動作状態または設定に関する情報を音により出力する音出力部と、
前記受信部により受信された受信信号の信号レベルに基づいて、前記音の音量を変更して前記音出力部に出力させる音出力制御部と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
自装置の動作状態または設定に関する情報を表示する表示部を備える撮像装置の制御方法であって、
受信部が、遠隔操作装置から送信された信号を受信する手順と、
表示制御部が、前記受信部により受信された受信信号の信号レベルに基づいて、前記情報の表示を変更して前記表示部に表示させる手順と、
を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項13】
自装置の動作状態または設定に関する情報を音により出力する音出力部を備える撮像装置の制御方法であって、
受信部が、遠隔操作装置から送信された信号を受信する手順と、
音出力制御部が、前記受信部により受信された受信信号の信号レベルに基づいて、前記音の音量を変更して前記音出力部に出力させる手順と、
を備えることを特徴とする撮像装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−186534(P2012−186534A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46395(P2011−46395)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】