説明

撮像装置、情報処理装置、マニュアル出力方法、プログラムならびに記憶媒体

【課題】過去の撮影条件での写真を撮るための設定値をできるだけ簡単に再設定でき、前記設定値に設定するためのマニュアルデータ自体の言葉や数値なども適宜変更してプリンタに送信できる撮像装置を提供すること
【解決手段】操作手段を有する撮像装置であって、操作手段の操作手順を記したマニュアルデータを記憶し、撮像画像に付加された撮像付加情報を取得する。撮像画像もしくはマニュアルデータの少なくとも1つを送信する選択を受け付け、選択受付手段によりマニュアルデータを送信する選択を受け付けた場合、撮像付加情報に基づいて、マニュアルデータを変更し、変更されたマニュアルデータを外部装置に送信することを特徴とする

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルカメラに代表される撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のデジタルカメラは機能が複雑化しており、様々な撮影条件(絞り、シャッター速度など)を試しながら撮影することが良くある。様々な撮影条件で撮影した結果、一番上手く撮影できた撮影条件を、後日もう一度再現し、それからさらに撮影条件を変えて撮影したい状況がある。しかし、不慣れなユーザにとっては、デジタルカメラの機能が複雑化しているため、同じ撮影条件にする設定が容易ではない。そのため、ユーザはデジタルカメラのマニュアルを見ながら、同じ撮影条件に合わせるという煩わしさがあった。
【0003】
特許文献1には、マニュアルデータを撮像装置に記憶しておき、マニュアルデータから適切なページデータを読み出して出力、印刷を実行する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−340231号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、マニュアルデータの操作状態の説明に適するページを外部に送信もしくは表示しているが、マニュアルデータのページ自体を出力もしくは表示する構成では、通常のマニュアルを持ち歩くことと変わらず、過去の撮影条件の設定値を簡単に設定することは難しいことがある。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明は過去の撮影条件での写真を撮るための設定値をできるだけ簡単に再設定でき、前記設定値に設定するためのマニュアルデータ自体の言葉や数値なども適宜変更してプリンタに送信できる撮像装置を提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するために、操作手段を有する撮像装置において、前記操作手段の操作手順を記したマニュアルデータを記憶するマニュアルデータ記憶手段と、撮像画像に付加された撮像付加情報を取得する撮像付加情報取得手段と、撮像画像もしくは前記マニュアルデータの少なくとも1つを送信する選択を受け付ける選択受付手段と、前記撮像付加情報に基づいて、前記マニュアルデータを変更するマニュアルデータ変更手段と、前記マニュアルデータ変更手段により変更されたマニュアルデータを外部装置に送信する送信手段を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明では、各撮影条件に適したマニュアルを出力することにより、ユーザが容易に過去の撮影条件を再設定可能にするという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の撮像装置のハードウェア構成及びプリンタを適用可能なシステム構成の一例を示すブロック図である。
【図2】図1に示した撮像装置のソフトウウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明における第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施形態における撮像装置200が管理する標準撮像条件データテーブルの一例である。
【図6】本発明の実施形態における撮像装置200が管理する標準撮像条件差分検出部が判断するデータテーブルの一例である。
【図7】本発明の実施形態における撮像装置200が管理するマニュアルデータの一例である。
【図8】本発明の実施形態における撮像装置200が管理するマニュアルデータの一例である。
【図9】本発明の実施形態における撮像装置200が管理するマニュアルデータの一例である。
【図10】本発明の実施形態における撮像装置200が管理するマニュアルデータの一例である。
【図11】本発明の実施形態における撮像装置200上でのユーザの操作イメージの一例である。
【図12】本発明の実施形態における撮像装置200がプリンタ250に送信する情報の一例である。
【図13】本発明に係る撮像装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体のメモリマップを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態を示す撮像装置について説明する
【0011】
図1は、本発明の一実施形態を示す本発明の撮像装置のハードウェア構成及びプリンタを適用可能なシステム構成の一例を示すブロック図である。
【0012】
図1において、200は本発明の撮像装置(例えば、デジタルカメラ,デジタルビデオカメラ等)であり、レンズ210,レンズ絞り制御部211,撮像素子212,ROM,メモリ213,CPU214,外部記憶メモリ215(フラッシュメモリ等),シャッタ速度制御部216を備えている。なお、撮像装置200は、上記210〜215に示した以外に、焦点距離を合わせるレンズ駆動モータ、シャッタボタン、光学系部材等の多数の部品から構成されるものであるが図1では省略してある。
【0013】
レンズ絞り制御部211は、CPU214からの指示により、図示しないレンズの光学絞り機構を駆動させて、撮像素子で撮影する被写体の被写界深度や明るさを設定している。シャッタ速度制御部216は、CPU214で指示されたシャッタ速度で、図示しないシャッタ速度調整機構により、撮像素子に入射する被写体光の露出時間を調整している。撮像素子212は、例えばCCD,COMSセンサ等であり、レンズ210を透過した光を感知して画像データに変換しメモリ213に転送する。
【0014】
CPU214は、メモリ213に記憶されたプログラムを実行して、メモリ213から画像データを読み込み、後述するフローチャートに示す処理を実行して、画像データを外部記憶メモリ215に保存する。
【0015】
通信I/F217は、外部の情報処理装置や画像形成装置(プリンタ250)などと撮像装置200を接続するインタフェースであり、現在はUniversal
Serial Bus(USB)等による接続が主流である。また、通信I/F217を通して、撮像装置から直接プリンタ250等に接続すれば、撮像装置から直接撮像画像などを印刷可能というPictBridgeという規格が存在する。
【0016】
入出力制御部218は、CPU214からユーザへの情報表示やユーザからのCPU214への情報入力を行うための入出力部219への情報入出力を制御する。
【0017】
図2は、本発明の撮像装置のソフトウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0018】
図2において、外部記憶メモリ215内にある、撮像情報101は、撮像装置200で撮影された画像情報およびその撮影の際の撮像装置200での撮影条件情報である撮像付加情報からなる。
【0019】
メモリ213内にある、マニュアルデータ記憶部102は、撮像装置の入出力部219の入力方法の操作手順のマニュアルテンプレートやマニュアルデータ変更部104で変更される部分データなどを記憶している。詳細は図7〜図10で後述する。
【0020】
また、標準撮像条件データ記憶部103は、撮像装置にデフォルトで備わっている撮影モード(ポートレートモード、風景モードなど)による撮影条件(シャッタ速度や絞り値、露出補正値やホワイトバランス、感度設定など)などを記憶している。詳細は図5を参照して説明する。
【0021】
図5は、本発明の実施形態における撮像装置200が管理する標準撮像条件データテーブルの一例である。
【0022】
図5において、501はカメラ内部での設定する項目名であり、503には各撮影モード毎のデフォルトの項目の値が記憶されている。また、502は撮影時に撮影データと共に保存する項目名であり、504には各撮影モード毎のデフォルトの設定値が記憶されている。例えば、ポートレートモード撮影の場合はデフォルトでのカメラ内部の設定値は、シャッタースピードが1/60秒であり、絞り値Fは2.8である。また、露出補正値は0(補正はしない)でホワイトバランスは自動設定、感度設定も自動である。
【0023】
なお、図5の撮影モードにはポートレードモードや風景モード、夜景モードなどの自動的にシャッタ速度や絞り値を決定するモードを記載したが、シャッタ優先モードや絞り優先モードなど、シャッタ速度や絞り値をユーザの指定により決定して撮影するモードでも同様である。シャッタ優先モードや絞り優先モードの場合、露出補正値などの関係なく、シャッタ速度や絞り値を優先するモードのマニュアルを送信する。図2の説明に戻る。
【0024】
図2において、104〜111は夫々処理部であり、図1に示したCPU214がメモリ213に格納されるプログラムを実行することにより実現されるものである。以下、処理部104〜111について簡単に説明する。
【0025】
図2において、111は情報制御部であり、後述する全ての処理部104〜110の制御及び管理を行っている処理部である。
【0026】
104はマニュアルデータ変更部であり、マニュアルデータ記憶部102から取得するマニュアルデータを撮影条件に合わせて変更する処理部である。操作部105はユーザからの撮影条件の変更指示を受け付ける処理部である。
【0027】
106は撮像付加情報取得部であり、撮像情報から撮像付加情報を取得する処理部である。107は選択受付部であり、撮像装置200をプリンタ250に接続した際に、撮影された画像情報を出力するのか、画像情報を撮影した際の撮影条件に設定するためのマニュアルを出力するのかのユーザからの選択を受け付ける。
【0028】
108は標準撮像条件差分検出部であり、デフォルトで撮像装置が有している標準撮像条件データと、撮像付加情報取得部106で取得した撮像付加情報との差分を検出する処理部である。109は標準撮像条件決定部であり、デフォルトで撮像装置が有している複数の標準撮像条件データの内、撮像付加情報取得部106で取得した撮像付加情報との差分が最も少ない撮影モードを決定する処理部である。送信部110は、撮像装置の画像情報、もしくはマニュアルデータをプリンタに送信する処理部である。
【0029】
以下、図3〜図13を参照して、本発明における制御動作について説明する。
【0030】
図3は、本発明における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、図2に示した各処理部104〜111により実行される。即ち、図1に示したCPU214がメモリ213内のプログラム領域に格納されるプログラムを実行することにより実現される。また、図中、S310〜S314は各ステップを示す。
【0031】
まず、撮像装置200にプリンタ250が通信I/F217を介して接続された状態になると、CPU214はメモリ213内のプログラムを実行して本フローチャートの処理を開始する。
【0032】
まず、ステップS310において、CPU214は、外部記憶メモリ215に記憶している撮像情報101(撮像画像や撮像付加情報)を取得し、メモリ213に記憶する。
【0033】
次に、ステップS311において、CPU214は、ユーザが通常印刷を望むのか、撮影条件に設定するためのマニュアル印刷を望むのかを選択させるため、入出力部219に出力する情報を生成し、入出力制御部に送信する。その後、ユーザから通常印刷かマニュアル印刷かの入力を待ち、通常印刷の場合は、ステップS314に移行し、CPU214は、撮像装置200に接続されたプリンタ250に対して撮像画像を送信し、処理を終了する。
【0034】
一方、ステップS311において、マニュアル印刷が選択された場合は、次のステップS312に移行し、CPU214は、ステップS310で取得した撮像画像を撮影する際の撮影条件を設定するためのマニュアルイメージを作成する。なお、このマニュアルイメージ作成の詳細は、後述する図4に示すフローチャートで説明する。
【0035】
続いて、ステップS313において、CPU214は、ステップS312において作成したマニュアルイメージを通信I/F217を介して、プリンタ250へ送信し、処理を終了する。
【0036】
次に、図4を参照して、図3のステップS312で説明したマニュアルイメージ作成の詳細な流れを説明する。
【0037】
図4は、本発明における第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、このフローチャートの処理は、図2に示した各処理部104〜111により実行される。即ち、図1に示したCPU214がメモリ213内のプログラム領域に格納されるプログラムを実行することにより実現される。また、図中、S401〜S409は各ステップを示す。
【0038】
まず、ステップS401において、CPU214は、メモリ213に記憶されているS310で取得した撮影情報から撮像付加情報を取得する。
【0039】
次に、ステップS402において、CPU214は、メモリ213に記憶されている撮像装置200に標準で備わっている撮影モードの設定値(シャッタ速度や絞り値、露出補正値やホワイトバランス、感度設定など)すなわち撮像付加情報を取得する。
【0040】
続いて、ステップS403において、CPU214は、ステップS401で取得した撮像付加情報とS402で取得した複数の撮影モードの設定値(標準撮影条件データ)を比較する。比較した結果、撮像付加情報に撮影条件が最も近い撮影モードのマニュアルを送信するために、ステップS404において、CPU214は、メモリ213に記憶されているマニュアルデータ記憶部102のマニュアルデータから、「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」のマニュアルデータのテンプレートを取得する。ステップS403におけるデータ比較処理の詳細を図6を参照して説明する。
【0041】
図6は、本発明の実施形態における撮像装置200が管理する標準撮像条件差分検出部が判断するデータテーブルの一例である。
【0042】
図6において、601は撮像情報101から取得した撮像付加情報であり、601の例であれば、シャッタ速度は1/60秒、絞り値Fは2.8である。また、601の例では、撮影した撮像画像の撮像付加情報として露出補正値が+1/3、ホワイトバランスが太陽光(daylight)、ISO感度は400と設定されたポートレートモード604での撮影である。601の例の場合、603の各撮影モードの中で最も値が近い撮影モードはポートレートモード602である。なお、データを比較する際に最も値が近い撮影モードを選択する方法は、夫々の撮影モードの標準撮影条件データと、撮像画像の撮像付加情報とが異なる項目が少ないものを選択しても良いし、2つの撮影モード605が少なくとも一致している項目を選択しても良い。次に図7〜図10を参照して、マニュアルデータのテンプレートを取得する処理を説明する。
【0043】
図7は、本発明の実施形態における撮像装置200が管理するマニュアルデータの一例である。
【0044】
図7において、イメージモードテンプレート701は、撮影モードを変更する際にプリンタ250に送信するマニュアルデータのテンプレートである。もし、「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」がマニュアルモードではない(すなわち図6の604の欄が1(manual)となっていない)場合は、ステップS404において、701のイメージテンプレートを取得する。702欄は、ステップS407でマニュアルデータの変更部分を合成するため、空欄となっている。
【0045】
図8は、本発明の実施形態における撮像装置200が管理するマニュアルデータの一例である。
【0046】
図8において、露出補正値テンプレート801は、露出補正値を変更する際にプリンタ250に送信するマニュアルデータのテンプレートある。もし、「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」の値が撮像付加情報と異なっている(すなわち「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」であるポートレートモードの場合、「0/3」(607)でない)場合は、ステップS404において、801のイメージテンプレートを取得する。802欄は、ステップS407でマニュアルデータの変更部分を合成するため、空欄となっている。
【0047】
図9は、本発明の実施形態における撮像装置200が管理するマニュアルデータの一例である。
【0048】
図9において、ホワイトバランステンプレート901は、ホワイトバランスを調整する際にプリンタ250に送信するマニュアルデータのテンプレートある。もし、「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」の値が撮像付加情報と異なっている(すなわち「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」であるポートレートモードの場合、0(auto)(608)でない)場合は、ステップS404において、901のイメージテンプレートを取得する。902欄は、ステップS407でマニュアルデータの変更部分を合成するため、空欄となっている。
【0049】
図10は、本発明の実施形態における撮像装置200が管理するマニュアルデータの一例である。
【0050】
図10において、感度設定テンプレート1001は、ISO感度を変更する際にプリンタ250に送信するマニュアルデータのテンプレートある。もし、「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」の値が撮像付加情報と異なっている(すなわち「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」であるポートレートモードの場合、0xf(auto)(609)でない)場合は、ステップS404において、1001のイメージテンプレートを取得する。1002欄は、ステップS407でマニュアルデータの変更部分を合成するため、空欄となっている。
図4のフローチャートの説明に戻る。
【0051】
続いて、ステップS405において、CPU214は、「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」の標準撮影条件データと撮像情報の撮像付加情報とに差分があるかを判断する。「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」の標準撮影条件データと撮像情報の撮像付加情報とに差分がない場合はステップS409に移行し、差分がある場合はステップS406へ移行する。
【0052】
「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」の標準撮影条件データと撮像情報の撮像付加情報とに差分がない場合はステップS409へ移行し、ステップS409において、CPU214は、撮影モードを変更する際のマニュアルデータのテンプレート(図7の701)に、702の空欄の情報である、撮影モード選択操作画面の説明文を取得する。図7の703は撮影モード選択操作画面の説明文の例である。撮像情報の撮像付加情報が図6の601である場合は、604のポートレートモードが選択されているので、図7の704の[ポートレートモード]の説明文が適応される。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0053】
「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」の標準撮影条件データと撮像情報の撮像付加情報とに差分がある場合はステップS406へ移行し、ステップS406において、CPU214は、標準撮影条件データと撮像付加情報との差分があるマニュアルデータのテンプレートを取得し(図7の701、図8の801、図9の901、図10の1001など)、夫々の空欄の情報(702、802、902、1002)を取得する。夫々の空欄に入る情報は、夫々703、803、903、1003のように、部分データとしてマニュアルデータ記憶部102に記憶している。夫々の空欄702、802、902、1002に入る情報は、例えば、露出補正値に差分があり、図6の607のように「撮像付加情報に最も撮影条件が近い撮影モード」であるポートレートモードの露出補正値608と異なる場合、607の+1/3の値で803の部分データに対応する画像804を取得する。
【0054】
次に、ステップS407において、ステップS406で取得した部分データをマニュアルデータのテンプレートと合成し、さらに夫々の画像付加情報のデータも合成する。合成した結果を図12に示す。
【0055】
図12は、本発明の実施形態における撮像装置200がプリンタ250に送信する情報の一例である。
【0056】
図12は図6の601の撮像付加情報の際の送信情報の例であり、604のように撮影モードはポートレートモードであるため、1201の結果となり、露出補正値は607のように、+1/3であるため、1202の結果となる。また、ホワイトバランスは606のように、daylight(太陽光)であるため、1203の結果となり、感度設定は609のように、ISO400であるため、1204の結果となる。図4のフローチャートの説明に戻る。
【0057】
続いて、ステップS408において、CPU214は、図12のようなマニュアルデータを作成し、このフローを終える。
【0058】
図11を参照して、ユーザから見たマニュアル印刷を実施するまでの操作手順を示す。
【0059】
図11は、本発明の実施形態における撮像装置200上でのユーザの操作イメージの一例であり、撮像装置200の入出力部219に出力されるイメージである。
【0060】
まず、図11の1101は、プリンタ250と撮像装置200とを接続した際に入出力部219に出力されるイメージであり、この段階で撮像装置200上の図示しない[SET]キーを押下すると、通常の撮像画像印刷ジョブが実施され、1102の画面を経由して、1103のように[撮像画像を印刷しています]画面を表示し、プリンタ250に撮像画像が送信される。
【0061】
一方、図11の1101で例えば、撮像装置200上の図示しない[UP][DOWN]キーを押下して撮影条件マニュアル印刷の表示がアクティブの状態(1104)で[SET]キーを押下すると、1105の画面を表示する。1105では、1102の表示と異なり、1106のエリアに撮影条件のマニュアルが表示されている。ユーザが1105の表示段階で[SET]キーを押下すると、1107のように[撮影条件マニュアルを印刷しています]画面を表示し、図4で作成した撮影条件マニュアルをプリンタ250に送信する。
【0062】
以上の構成により、過去の撮影条件での写真を撮るための設定値を再設定するために実施する操作を簡単にできる。また、前記再設定する設定値に設定するためのマニュアルデータ自体の言葉や数値なども適宜変更してプリンタに送信することが可能となる。
【0063】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0064】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0065】
以下、図13に示すメモリマップを参照して本発明に係る撮像装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0066】
図13は、本発明に係る撮像装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0067】
なお、特に図示しないが、記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0068】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0069】
本実施形態における図3,図4に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0070】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0071】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0072】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0073】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0074】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0075】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0076】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0077】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0078】
200 撮像装置
213 メモリ
215 外部記憶メモリ
101 撮像情報
102 マニュアルデータ記憶部
103 標準撮影条件データ記憶部
111 情報制御部
104 マニュアルデータ変更部
105 操作部
106 撮像付加情報取得部
107 選択受付部
108 標準撮影条件差分検出部
109 標準撮影条件決定部
110 送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作手段を有する撮像装置において、
前記操作手段の操作手順を記したマニュアルデータを記憶するマニュアルデータ記憶手段と、
撮像画像に付加された撮像付加情報を取得する撮像付加情報取得手段と、
前記撮像画像もしくは前記マニュアルデータの少なくとも1つを送信する選択を受け付ける選択受付手段と、
前記選択受付手段により前記マニュアルデータを送信する選択を受け付けた場合、前記撮像付加情報に基づいて、前記マニュアルデータを変更するマニュアルデータ変更手段と、
前記マニュアルデータ変更手段により変更されたマニュアルデータを出力可能な出力手段を有することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
撮像装置が有する複数の撮像モード毎の撮像条件を記憶する標準撮像条件データ記憶部と、
前記撮像付加情報取得手段により取得した撮像付加情報と、前記複数の撮像モード毎の撮像条件との差分を検出する標準撮像条件差分検出手段と、
前記マニュアルデータ変更手段は、前記標準撮像条件差分検出手段で差分が検出されない撮影モードが1つでもある場合は、前記マニュアルデータの対応する撮影モードの部分を抜き出し、前記標準撮像条件差分検出手段で差分が検出されない撮影モードが1つもない場合は、前記撮像付加情報に基づいて、前記マニュアルデータを変更することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
【請求項3】
前記標準撮像条件差分検出手段で差分が検出されない撮影モードが1つもない場合は、前記撮像モードの内、最も設定変更項目が少ないものを撮影モードと選ぶ標準撮像条件決定手段を有することを特徴とする請求項2記載の撮像装置
【請求項4】
前記出力手段は、前記マニュアルデータ変更手段により変更されたマニュアルデータを外部装置に出力することを特徴とする請求項1乃至3記載の撮像装置
【請求項5】
操作手段を有する撮像装置と接続可能な情報処理装置において、
前記操作手段の操作手順を記したマニュアルデータを記憶するマニュアルデータ記憶手段と、
前記撮像装置により撮像された撮像画像に付加された撮像付加情報を取得する撮像付加情報取得手段と、
前記撮像画像もしくは前記マニュアルデータの少なくとも1つを送信する選択を受け付ける選択受付手段と、
前記選択受付手段により前記マニュアルデータを送信する選択を受け付けた場合、前記撮像付加情報に基づいて、前記マニュアルデータを変更するマニュアルデータ変更手段と、
前記マニュアルデータ変更手段により変更されたマニュアルデータを外部装置に送信する送信手段を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
操作手段を有する撮像装置におけるマニュアル出力方法で合って、
前記操作手段の操作手順を記したマニュアルデータを記憶するマニュアルデータ記憶手段に記憶されたマニュアルデータを読み込むマニュアルデータ読込方法と、
撮像画像に付加された撮像付加情報を取得する撮像付加情報取得方法と、
前記撮像画像もしくは前記マニュアルデータ読込方法で読み込まれたマニュアルデータの少なくとも1つを送信する選択を受け付ける選択受付方法と、
前記選択受付方法により前記マニュアルデータを送信する選択を受け付けた場合、前記撮像付加情報に基づいて、前記マニュアルデータを変更するマニュアルデータ変更方法と、
前記マニュアルデータ変更方法により変更されたマニュアルデータを出力可能な出力方法を有することを特徴とするマニュアル出力方法。
【請求項7】
請求項6に記載されたマニュアル出力方法をコンピュータが実行するためのプログラム。
【請求項8】
請求項6に記載されたマニュアル出力方法をコンピュータが実行するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記録媒体

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−129880(P2012−129880A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−280948(P2010−280948)
【出願日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】