説明

撮像装置、補正係数算出方法およびプログラム

【課題】 簡易かつ正確に、歪み補正の補正係数を設定できる撮像装置を提供する。
【解決手段】
撮像装置1は、撮像素子10と、撮像素子10による撮像によって得られた画像信号を処理する画像処理部15と、画像処理部にて処理された画像信号に基づいて撮像画像を表示する画像出力部14と、撮像画像の中から、直線であるべき物体のエッジをユーザに選択させる操作部13と、エッジの直線に対する歪み量と、撮像画像中心からエッジまでの距離とに基づいて、撮像画像に含まれるレンズ歪みを補正するための補正係数を計算する補正係数計算部17と、補正係数を記憶するEEPROM12とを備え、撮像時に、EEPROM12に記憶された補正係数を用いて撮像画像の歪み補正を行う構成を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関し、特に、レンズ歪みを補正する機能を有する撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、撮像装置においては、光学レンズの収差に起因して生じる撮像画像の歪みを補正する技術が知られていた。例えば、特許文献1は、撮像画像を複数のエリアに分割し、分割されたエリア毎に、歪み補正量に応じて変化する重み付け係数をかけて歪み補正を行う発明を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3332977号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
光学レンズの収差は撮像装置の個体ごとに異なる。上記したような歪み補正においては、撮像装置に用いられている光学レンズに応じて、歪み補正に用いるための補正係数をあらかじめ設定する必要があった。この補正係数は、表示された撮像画像を見ながら、ユーザが手動でキャリブレーションを行うことによって設定されていた。
【0005】
しかし、撮像画像を見て歪みがないかどうかを判断し、補正係数を微調整することは非常に煩わしかった。また、撮像画像に歪みがあるかどうかの判断は、用いられる画像やユーザの感覚といったファクターに左右され、正確な設定を行うことができない場合もあった。
【0006】
そこで、本発明は、上記背景に鑑み、簡易かつ正確に、歪み補正の補正係数を設定できる撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の撮像装置は、撮像素子と、前記撮像素子による撮像によって得られた画像信号を処理する画像処理部と、前記画像処理部にて処理された画像信号に基づいて撮像画像を表示する画面と、前記撮像画像の中から、直線であるべき物体のエッジをユーザに選択させるエッジ選択部と、前記エッジの直線に対する歪み量と、前記撮像画像中心から前記エッジまでの距離とに基づいて、撮像画像に含まれるレンズ歪みを補正するための補正係数を計算する補正係数計算部と、前記補正係数を記憶する記憶部とを備え、撮像時に、前記記憶部に記憶された補正係数を用いて撮像画像の歪み補正を行う構成を有する。
【0008】
この構成により、歪みを補正するための補正係数の算出に際してユーザが行うべき作業は、撮像画像に映っている物体のエッジを選択するだけなので、簡易に補正係数を設定することができる。また、従来のキャリブレーションは、撮像画像が歪んでいるか否かを判断するユーザによって補正係数が異なってくる可能性があるが、本発明の構成では、直線であるべき物体のエッジを選択するだけなので、ユーザの感覚に左右されにくいという利点がある。なお、直線であるべき物体のエッジとは、現実空間において、直線状であることが期待される物体のエッジであり、例えば、電柱、ガードレール、建物等である。
【0009】
本発明の撮像装置において、前記エッジ選択部は、ユーザが指定する位置に、前記撮像画像に重畳して直線状のマーカーを表示し、前記マーカーの位置の確定が入力されると、前記マーカーに重なって映ったエッジのうち、所定の長さを有するエッジを検出し、検出されたエッジを選択する構成を有する。
【0010】
本発明の構成により、ユーザが指定する位置に直線状のマーカーが表示されるので、当該マーカーと撮像画像とを比較することにより、補正係数を求めるのに適した物体を容易に選択することができる。
【0011】
本発明の撮像装置において、前記エッジ選択部は、前記マーカーを前記撮像画像の周辺においてのみ指定可能とする構成を有する。
【0012】
画像の周辺の方が歪み量が大きくなるので、本発明の構成により補正係数の算出に適した物体のエッジを選択させることができる。なお、「撮像画像の周辺」は、設計者が適切に設定することができる。例えば、(1)撮像画像の中心から周縁までの中間点より外側、(2)周縁に近い方から、中心−周縁間の距離の1/3の部分等というように決定することができる。
【0013】
本発明の撮像装置は、被写体の像を前記撮像素子に結像させるズームレンズと、撮像画像のズーム倍率のデータを記憶するズーム倍率記憶部とを備え、前記補正係数計算部は、前記エッジの直線に対する歪み量と、前記撮像画像中心から前記エッジまでの距離と、前記ズーム倍率記憶部に記憶されたズーム倍率のデータとに基づいて、撮像画像に含まれるレンズ歪みを補正するための補正係数を計算する構成を有する。
【0014】
この構成により、ズームレンズのズーム倍率を考慮して補正係数を求めるので、ズームレンズ付きの撮像装置においても適切に補正係数を求めることができる。
【0015】
本発明の補正係数算出方法は、撮像時に、撮像画像の歪み補正を行うための補正係数を求める方法であって、撮像装置が、撮像によって得られた画像信号を処理して撮像画像を表示するステップと、前記撮像装置が、前記撮像画像の中から、直線であるべき物体のエッジをユーザに選択させるステップと、前記撮像装置が、前記エッジの直線に対する歪み量と前記撮像画像中心から前記エッジまでの距離とに基づいて、撮像画像に含まれるレンズ歪みを補正するための補正係数を計算するステップと、前記撮像装置が、前記補正係数を記憶部に記憶するステップとを備えた構成を有する。
【0016】
この構成により、上記した撮像装置と同様に、簡易かつ正確に補正係数を決定することができる。なお、上記した撮像装置の各種の構成を本発明の補正係数算出方法に適用することが可能である。
【0017】
本発明のプログラムは、撮像時に、撮像画像の歪み補正を行うための補正係数を求めるためのプログラムであって、コンピュータに、撮像によって得られた画像信号を処理して撮像画像を表示するステップと、前記撮像画像の中から、直線であるべき物体のエッジをユーザに選択させるステップと、前記エッジの直線に対する歪み量と前記撮像画像中心から前記エッジまでの距離とに基づいて、撮像画像に含まれるレンズ歪みを補正するための補正係数を計算するステップと、前記補正係数を記憶部に記憶するステップとを実行させる構成を有する。
【0018】
この構成により、上記した撮像装置と同様に、簡易かつ正確に補正係数を決定することができる。なお、上記した撮像装置の各種の構成を本発明のプログラムに適用することが可能である。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、撮像画像に映っている物体のエッジを選択するだけで、簡易かつ正確に補正係数を設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】第1の実施の形態の撮像装置の構成を示す図
【図2】マーカーの表示例を示す図
【図3】(a)「たる形歪み」と呼ばれる歪みの例を示す図、(b)「ピンクッション歪み」と呼ばれる歪みの例を示す図
【図4】選択されたエッジの直線に対する歪み量を示す図
【図5】第1の実施の形態の撮像装置による補正係数設定の動作を示す図
【図6】第2の実施の形態の撮像装置の構成を示す図
【図7】第1の実施の形態の撮像装置による補正係数設定の動作を示す図
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態の撮像装置について図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態の撮像装置1の構成を示す図である。撮像装置1は、撮像素子10と、プロセッサ11と、記憶部であるEEPROM12と、操作部13と、画像出力部14とを有している。図1では、1つのプロセッサ11を記載しているが、実際の装置においては、例えば、FEP(Front End Processor)、DSP(Digital Signal Processor)、カメラCPUなどの複数のプロセッサによってプロセッサ11の機能を実現してもよい。撮像素子10は、被写体を撮像して画像信号を出力する機能を有している。撮像素子10は、画像信号をプロセッサ11に入力する。
【0022】
プロセッサ11は、撮像素子10にて得られた画像信号を処理する画像処理部15と、撮像画像に重畳して直線状のマーカーを表示するマーカー表示部16と、歪み補正を行うための補正係数を計算する補正係数計算部17の各機能を有している。マーカー表示部16は、操作部13からの操作データに基づいて、直線状のマーカーを縦横に移動する。なお、マーカーは、撮像画像の中心付近には表示されないように制御してもよい。撮像画像の中心付近は、歪みが小さいため、歪み補正の補正係数を算出するには適していないからである。
【0023】
図2は、撮像画像に重畳されたマーカーの表示例を示す図である。図2に示す例では、縦横に延びるマーカーM1,M2が表示されている。ユーザの操作により、縦方向に延びるマーカーM1が横方向に移動し、横方向に延びるマーカーM2が縦方向に移動する。なお、本実施の形態では、2つのマーカーM1,M2を用いているが、縦あるいは横の一方のマーカーを用いてもよい。
【0024】
ユーザが物体のエッジにマーカーM1,M2を重ねた状態で、操作部13より確定を入力すると、補正係数計算部17は、マーカーM1,M2と重なった撮像画像の部分から、補正係数を計算するためのエッジを検出する。ここで、補正係数計算部17は、所定の長さを有するエッジを検出する。所定の長さを有するエッジと直線とを比較することにより、エッジの歪み量を適切に求めることができる。所定の長さは、設計により適切に設定することができる。例えば、画面の半分の長さとか、画面の2/3の長さというように設定してもよい。
【0025】
図3(a)および図3(b)は、歪みの例を示す図である。図3(a)は、「たる形歪み」と呼ばれる歪みの例、図3(b)は、「ピンクッション歪み」と呼ばれる歪みの例である。図3(a)および図3(b)に示すように、歪みのパターンは既知なので、画像内のある箇所における歪み量が分かれば、他の位置の歪み量を計算によって求めることができる。
【0026】
図4は、選択されたエッジの直線に対する歪み量を示す図である。選択されたエッジは、現実空間においては直線であるが、光学レンズの収差に起因する歪みにより、直線に対して歪んで映っている。補正係数計算部17は、ユーザにより選択されたエッジの直線に対する歪み量を求め、求めた歪み量に基づいて、エッジを直線に補正するための補正係数を計算する。また、補正係数計算部17は、エッジの位置と歪み量とに基づいて、直線のある位置以外における補正係数を計算する。
【0027】
プロセッサ11は、上記した機能の他にも、撮像装置1に必要な種々の機能を有しているが、図1では記載を省略している。プロセッサ11の各機能は、プログラムを読み込んで実行することにより実現される。このようなプログラムも本発明の範囲に含まれる。
【0028】
EEPROM12は、補正係数計算部17にて計算された補正係数を記憶する。また、EEPROM12は、歪み補正の補正係数以外にも、画像処理を行うための各種の設定値を記憶している。
【0029】
操作部13は、ユーザの操作を受け付けるスイッチやダイヤルなどによって構成されている。操作部13は、撮像時のレリーズ動作や、撮像画像のプレビュー時の画像切替えや拡大、縮小等の操作を受け付ける。また、操作部13は、歪み補正の補正係数の設定動作を受け付ける。画像出力部14は、撮像画像のプレビュー表示や、撮像装置1の各種の設定値を表示する機能を有する。
【0030】
歪み補正の補正係数の設定に用いるエッジを選択する際には、マーカー表示部16によって画面14にマーカーを表示し、操作部13による操作によって表示されたマーカーを移動させ、その位置を確定させる。従って、マーカー表示部16および操作部13が、エッジの選択を受け付けるエッジ選択部に該当する。
【0031】
歪み補正の補正係数の設定は、撮像装置1の使用を開始する際に一度行えばよい。撮像を行う際には、撮像装置1は、画像処理部15にて撮像画像の歪み補正を行う。画像処理部15は、EEPROM12に記憶された補正係数を読み出し、撮像画像に補正係数を掛けて歪み補正を行う。
【0032】
図5は、撮像装置1によって補正係数を計算する動作を示す図である。撮像装置1は、まず、撮像を行い(S10)、撮像によって得られた撮像画像を画像出力部14を経由して表示装置(図示せず)に表示する(S12)。次に、撮像装置1は、操作部13から入力されるユーザの指示に従って、撮像画像に重畳してマーカーを表示する(S14)。撮像装置1は、操作部13より、マーカーの位置の確定の入力を受け付けると(S16)、マーカーと重なった部分からエッジを検出する(S18)。ここで検出されたエッジは、現実空間において直線であることが期待される物体のエッジであり、歪みがなければ撮像画像においても直線に表示されるエッジである。撮像装置1は、検出したエッジの直線に対する歪み量に基づいて、歪みを補正するための補正係数を算出し(S20)、算出した補正係数をEEPROM12に記憶する(S22)。以上、第1の実施の形態の撮像装置1の構成および動作について説明した。
【0033】
第1の実施の形態の撮像装置1は、撮像画像に重畳して表示されたマーカーを用いて、補正係数算出に用いる物体のエッジの選択を受け付け、受け付けた物体のエッジを直線に補正するような補正係数を求める。これにより、ユーザは、本来直線であるべきエッジを選択するだけで、歪み補正の補正係数を容易に設定することができる。また、この方法によれば、「直線であるべき」ということを知っている物体のエッジを選択すれば、当該物体のエッジを用いて補正係数が設定されるので、補正係数がユーザの感覚に左右されにくい。
【0034】
(第2の実施の形態)
図6は、第2の実施の形態の撮像装置2の構成を示す図である。第2の実施の形態の撮像装置2の基本的な構成は、第1の実施の形態と同じであるが、第2の実施の形態では、撮像装置2がズームレンズ18を有している点が異なる。また、プロセッサ11は操作部13からの操作に従って、ズーム倍率を変更するズーム倍率制御部19を有している。ズーム倍率制御部19は、プロセッサ11内のレジスタに、現在のズーム倍率のデータを記憶させる。
【0035】
光学レンズの収差に起因する歪みの量は、ズーム倍率によって異なる。すなわち、ズーム倍率が高くなれば、撮像される視野は狭くなるので、歪みは出にくくなる。ズーム倍率が低くなれば、撮像される視野が広くなるので歪みが出やすくなる。第2の実施の形態では、ズーム倍率をも用いて、歪み補正の補正係数を計算する。第2の実施の形態の撮像装置2は、撮像を行う際には、画像処理部15にて撮像画像の歪み補正を行う。画像処理部15は、EEPROM12から、撮像画像のズーム倍率に対応する補正係数を読み出し、撮像画像に補正係数を掛けて歪み補正を行う。
【0036】
図7は、撮像装置2によって補正係数を設定する動作を示す図である。撮像装置2は、まず、撮像を行う(S10)。撮像装置2は、撮像時のズームレンズ18のズーム倍率のデータをレジスタに記憶しておく(S11)。撮像装置2は、撮像によって得られた撮像画像を画像出力部14を経由して表示装置(図示せず)に表示する(S12)。次に、撮像装置2は、操作部13から入力されるユーザの指示に従って、撮像画像に重畳してマーカーを表示する(S14)。撮像装置2は、操作部13より、マーカーの位置の確定の入力を受け付けると(S16)、マーカーと重なった部分からエッジを検出する(S18)。ここで検出されたエッジは、現実空間において直線のエッジであり、歪みがなければ撮像画像においても直線に表示されるエッジである。撮像装置2は、検出したエッジの直線に対する歪み量に基づいて、歪みを補正するための補正係数を算出する(S20)。ここで、補正係数計算部17は、レジスタに記憶されている画像を撮像したときのズーム倍率のデータを考慮して補正係数を算出する。補整係数計算部17は、算出した補正係数をEEPROM12に記憶する(S22)。以上、第2の実施の形態の撮像装置2の構成および動作について説明した。
【0037】
第2の実施の形態の撮像装置2は、第1の実施の形態と同様に、ユーザが、本来直線であるべきエッジを選択するだけで、歪み補正の補正係数を容易に設定することができると共に、補正係数がユーザの感覚に左右されにくい設定を行える。
【0038】
また、第2の実施の形態の撮像装置2は、ズーム倍率を考慮して補正係数を決定するので、ズーム倍率を変更可能な撮像装置2においても、簡易な補正係数の設定を実現することが可能である。
【0039】
なお、第2の実施の形態において、補正係数を設定するモードにおいては、撮像装置2はズーム倍率を最小にして、すなわち撮像範囲を最大にして撮像を行うようにしてもよい。ズーム倍率が小さい方が撮像画像に含まれる歪みが大きくなるので、この構成により、歪み補正の補正係数を求めるのに適した画像を得られる。
【0040】
以上、本発明の撮像装置について実施の形態を挙げて詳細に説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではない。
【0041】
上記した実施の形態では、マーカーを表示して、直線であるべき物体のエッジの選択を受け付ける例について説明したが、直線であるべき物体のエッジの選択を受け付けるユーザーインターフェースはマーカー表示に限定されない。例えば、撮像画像の中から、所定の長さを有するエッジを検出し、検出したエッジに順番にフォーカスを当て、ユーザが所望のエッジを選択することとしてもよい。また、撮像装置内に表示装置を設けてもよい。表示装置がタッチパネルを使用している場合には、ユーザが、所望のエッジを画面上で指示することとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、撮像画像に映っている物体を選択するだけで簡易かつ正確に補正係数を設定できるというすぐれた効果を有し、光学レンズの歪みに起因する画像の歪みを補正する機能を有する撮像装置等として有用である。
【符号の説明】
【0043】
1,2 撮像装置
10 撮像素子
11 プロセッサ
12 EEPROM
13 操作部
14 画像出力部
15 画像処理部
16 マーカー表示部
17 補正係数計算部
18 ズームレンズ
19 ズーム倍率制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子と、
前記撮像素子による撮像によって得られた画像信号を処理する画像処理部と、
前記画像処理部にて処理された画像信号に基づいて撮像画像を表示する画像出力部と、
前記撮像画像の中から、直線であるべき物体のエッジをユーザに選択させるエッジ選択部と、
前記エッジの直線に対する歪み量と、前記撮像画像中心から前記エッジまでの距離とに基づいて、撮像画像に含まれるレンズ歪みを補正するための補正係数を計算する補正係数計算部と、
前記補正係数を記憶する記憶部と、
を備え、
撮像時に、前記記憶部に記憶された補正係数を用いて撮像画像の歪み補正を行う撮像装置。
【請求項2】
前記エッジ選択部は、
ユーザが指定する位置に、前記撮像画像に重畳して直線状のマーカーを表示し、前記マーカーの位置の確定が入力されると、前記マーカーに重なって映ったエッジのうち、所定の長さを有するエッジを検出し、検出されたエッジを選択する請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記エッジ選択部は、前記マーカーを前記撮像画像の周辺においてのみ指定可能とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
被写体の像を前記撮像素子に結像させるズームレンズと、
撮像画像のズーム倍率のデータを記憶するズーム倍率記憶部とを備え、
前記補正係数計算部は、
前記エッジの直線に対する歪み量と、前記撮像画像中心から前記エッジまでの距離と、前記ズーム倍率記憶部に記憶されたズーム倍率のデータとに基づいて、撮像画像に含まれるレンズ歪みを補正するための補正係数を計算する請求項1ないし3のいずれかに記載の撮像装置。
【請求項5】
撮像時に、撮像画像の歪み補正を行うための補正係数を求める方法であって、
撮像装置が、撮像によって得られた画像信号を処理して撮像画像を表示するステップと、
前記撮像装置が、前記撮像画像の中から、直線であるべき物体のエッジをユーザに選択させるステップと、
前記撮像装置が、前記エッジの直線に対する歪み量と前記撮像画像中心から前記エッジまでの距離とに基づいて、撮像画像に含まれるレンズ歪みを補正するための補正係数を計算するステップと、
前記撮像装置が、前記補正係数を記憶部に記憶するステップと、
を備えた補正係数算出方法。
【請求項6】
撮像時に、撮像画像の歪み補正を行うための補正係数を求めるためのプログラムであって、コンピュータに、
撮像によって得られた画像信号を処理して撮像画像を表示するステップと、
前記撮像画像の中から、直線であるべき物体のエッジをユーザに選択させるステップと、
前記エッジの直線に対する歪み量と前記撮像画像中心から前記エッジまでの距離とに基づいて、撮像画像に含まれるレンズ歪みを補正するための補正係数を計算するステップと、
前記補正係数を記憶部に記憶するステップと、
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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