説明

撮像装置及びプログラム

【課題】撮像により得られる画像に対する画像処理の速度を向上させること。
【解決手段】本実施形態の撮像装置1は、記録用画像取得部54と、撮像範囲判別部53と、撮像制御部41と、を備える。記録用画像取得部54は、撮像素子を構成する各画素から画素データを、所定の読み出し順番で読み出すことによって、当該各画素の画素データから構成される第1撮像画像のデータを取得する。撮像範囲判別部53は、第1撮像画像(撮像画像)が取得される前に取得された第2撮像画像(ライブビュー画像)のデータに基づいて、当該第2撮像画像の特徴領域に対応する、撮像素子の撮像範囲を判別する。撮像制御部41は、撮像範囲判別部53の判別結果に基づいて読み出し順番を決定して、撮像素子による撮像動作を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像により得られる画像に対する画像処理の速度を向上させることができる撮像装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、撮影条件や画像処理条件を設定することにより、設定した撮影条件で撮像動作を実行する、又は設定した画像処理条件で画像処理を実行することが可能なデジタルカメラの需要が高まりつつある。
このように、撮像等により得られた撮像画像の鑑賞に対する品質を向上させる目的で、当該撮像画像のデータに対して各種画像処理を施すデジタルカメラが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−345509号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、撮像により得られた画像に対する画像処理を実行するためには撮像部から画像のデータが全部読み出されるまで処理を待機する必要があった。そのため、画像が撮像されてから撮像された画像に対し画像処理が実行されるまで処理に時間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、撮像により得られる画像に対する画像処理の速度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の撮像装置は、撮像素子を構成する各画素から画素データを、所定の読み出し順番で読み出すことによって、当該各画素の画素データから構成される第1撮像画像のデータを取得する第1の画像取得手段と、前記第1の画像取得手段により前記第1撮像画像のデータが取得される前に第2撮像画像のデータを取得する第2の画像取得手段と、前記第2の画像取得手段により取得された前記第2撮像画像のデータに基づいて、当該第2撮像画像の特徴領域に対応する、前記撮像素子の撮像範囲を判別する撮像範囲判別手段と、前記撮像範囲判別手段の判別結果に基づいて前記読み出し順番を決定して、前記撮像素子による撮像動作を制御する撮像制御手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、撮像により得られる画像に対する画像処理の速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の一実施形態の撮像装置のハードウェアの構成を示すブロック図である。
【図2】図1の撮像装置の機能的構成のうち、撮像処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1の撮像装置の撮像素子を示す模式図であって、画素データの読み出し順番を説明するための図である。
【図4】図2の機能的構成を有する図1の撮像装置が実行する撮影処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態としての撮像装置1のハードウェアの構成を示すブロック図である。
撮像装置1は、例えばデジタルカメラとして構成される。
【0011】
撮像装置1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理部14と、バス15と、入出力インターフェース16と、撮像部17と、入力部18と、出力部19と、記憶部20と、通信部21と、ドライブ22と、を備えている。
【0012】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部20からRAM13にロードされたプログラムにしたがって各種の処理を実行する。
【0013】
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0014】
画像処理部14は、DSP(Digital Signal Processor)や、VRAM(Video Random Access Memory)等から構成されており、CPU11と協働して、画像のデータに対して各種画像処理を施す。
例えば、画像処理部14は、撮像部17から連続して出力される撮像画像のデータに対して、暗部を持ち上げる処理や、顔等の特定の範囲に対してメイクアップを行う処理等の画像処理(以下、「特定画像処理」と呼ぶ)を施し、特定画像処理後の撮像画像のデータを出力する。
【0015】
CPU11、ROM12、RAM13及び画像処理部14は、バス15を介して相互に接続されている。このバス15にはまた、入出力インターフェース16も接続されている。入出力インターフェース16には、撮像部17、入力部18、出力部19、記憶部20、通信部21及びドライブ22が接続されている。
【0016】
撮像部17は、図示はしないがフォーカスレンズやズームレンズを含む光学レンズ部と、撮像素子と、を備えている。
【0017】
光学レンズ部は、被写体を撮影するために、フォーカスレンズやズームレンズ等の各種レンズで構成される。
フォーカスレンズは、撮像素子の受光面に被写体像を結像させるレンズである。ズームレンズは、焦点距離を一定の範囲で自在に変化させるレンズである。
光学レンズ部にはまた、必要に応じて、焦点、露出、ホワイトバランス等の設定パラメータを調整する周辺回路が設けられる。
【0018】
撮像素子は、後述の図3を参照して説明するように、複数の画素を有する、光電変換素子や、AFE(Analog Front End)等から構成される。
光電変換素子は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型の光電変換素子等から構成される。光電変換素子には、光学レンズ部から被写体像が入射される。そこで、光電変換素子は、被写体像を光電変換(撮像)して画像信号を一定時間蓄積し、蓄積した画像信号をアナログ信号としてAFEに順次供給する。
AFEは、このアナログの画像信号に対して、A/D(Analog/Digital)変換処理等の各種信号処理を実行する。各種信号処理によって、ディジタル信号が生成され、撮像部17の出力信号として出力される。
本明細書では、このような撮像部17の出力信号を、以下、「撮像画像のデータ」と呼んでいる。撮像画像のデータは、CPU11に適宜供給される。
【0019】
入力部18は、電源ボタン、シャッタボタン等、各種ボタンで構成され、ユーザの指示操作に応じて各種情報を入力する。
出力部19は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、画像や音声を出力する。
記憶部20は、ハードディスク或いはDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種画像のデータを記憶する。
通信部21は、インターネットを含むネットワークを介して他の装置(図示せず)との間で行う通信を制御する。
【0020】
ドライブ22には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア31が適宜装着される。ドライブ22によってリムーバブルメディア31から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部20にインストールされる。また、リムーバブルメディア31は、記憶部20に記憶されている画像のデータ等の各種データも、記憶部20と同様に記憶することができる。
【0021】
図2は、このような撮像装置1の機能的構成のうち、撮像処理を実行するための機能的構成を示す機能ブロック図である。
【0022】
ここでいう「撮像処理」とは、撮像装置1が実行する次のような一連の処理をいう。
即ち、撮像装置1は、記録用の撮像画像のデータに対して特定画像処理が施される場合に、当該記録用の撮像画像のうち、当該特定画像処理に負荷がかかる(長時間の処理時間を要する)範囲を、撮像画像が取得される前に取得された撮像画像(後述するライブビュー画像)のデータに基づき判別する。
撮像装置1は、その判別結果に応じて、撮像部17の読み出し順番を決定する。本実施形態では、撮像部17の撮像素子から各画素データが読み出される単位は、1ラインであるが、読み出し順番は、従来のように上から下に向かう順番ではなく、任意の順番を取ることができる。例えば、撮像画像のデータのうち、特定画像処理に負荷がかかる(長時間の処理時間を要する)範囲が下方の領域に存在する場合、従来のように上から下のラインが読み出されると、当該範囲を含むラインが読み出されるまでの間、画像処理部14は処理を待機する必要がある。この待機の時間を無くして全体の処理時間を短縮すべく、撮像装置1は、当該範囲を含むラインの画素データを優先的に読み出すように読み出し順番を設定し、その読み出し順番で各ラインの画素データを順次読み出していく。
撮像装置1は、このような読み出し順番に基づいて読み出された各ラインの各画素データに対し特定画像処理を施す。このような一連の処理が、ここでいう撮像処理である。
【0023】
撮像処理の実行が制御される場合、CPU11においては、撮像制御部41が機能する。
撮像制御部41は、撮像処理が開始されると、ライブビュー撮像処理及びライブビュー表示処理を実行する。
即ち、撮像制御部41は、撮像部17による撮像動作を継続させる。そして、撮像制御部41は、撮像部17による撮像動作が継続されている間、当該撮像部17から順次出力される撮像画像のデータを、メモリ(本実施形態では記憶部20)に一時的に記憶させる。このような一連の制御処理が、ここでいう「ライブビュー撮像処理」である。
また、撮像制御部41は、ライブビュー撮像処理の最中にメモリ(本実施形態では記憶部20)に一時的に記録された各撮像画像のデータを順次読み出して、当該撮像画像を、後述のライブビュー画像取得部51を介して出力部19に順次表示させる制御を実行する。このような一連の制御処理が、ここでいう「ライブビュー表示処理」であり、ライブビュー表示処理により出力部19に表示されている撮像画像が、ここでいう「ライブビュー画像」である。
【0024】
ユーザは、ライブビュー画像をみながら構図を決めて、撮像画像の記録の指示操作として、入力部18のシャッタボタンを下限まで押下することができる。このように、シャッタボタンを下限まで押下する操作を、以下、「全押し操作」又は単に「全押し」と呼ぶ。
撮像制御部41は、全押し操作がなされると、撮像部17から出力された撮像画像のデータを、画像処理部14による特定画像処理を施して、リムーバブルメディア31に記録させるまでの制御を実行する。
撮像制御部41は、かかる制御の1つとして、特定画像処理にとって好適な読み出し順番を決定し、当該読み出し順番で各ラインの画素データを順次読み出す制御を実行する。
【0025】
また、撮像処理の実行が制御される場合、画像処理部14においては、ライブビュー画像取得部51と、画素数判別部52と、撮像範囲判別部53と、記録用画像取得部54と、特定画像処理部55と、が機能する。
【0026】
ライブビュー画像取得部51は、撮像部17から出力された撮像画像のデータを、後述の記録用画像取得部54により撮像画像のデータが取得される前に、ライブビュー画像のデータとして取得する。当該ライブビュー画像は、上述のように、出力部19において表示される。なお、ライブビュー画像取得部51は、本発明の第2の画像取得手段に対応する。
【0027】
ここで、ユーザは、全押し操作をする前に、AF(Auto Focus)処理等を撮像装置1に実行させるべく、入力部18のシャッタボタンを途中(下限に至らない所定の位置)まで押下する操作を行うことができる。なお、このように、シャッタボタンの途中(下限に至らない所定の位置)まで押下する操作を、以下、「半押し操作」又は単に「半押し」と呼ぶ。
本実施形態では、画像処理部14は、半押し操作がなされると、ライブビュー画像のデータを用いて、特定画像処理にとって好適な読み出し順番を決定する。この場合、画素数判別部52及び撮像範囲判別部53が機能し、当該ライブビュー画像のデータが画素数判別部52及び撮像範囲判別部53に供給される。
【0028】
画素数判別部52は、撮像素子を構成する各画素(以下、「撮像画素」と呼ぶ)のうち、特定画像処理に用いる撮像画素の数が所定数以上であるか否かを判別する。画素数判別部52は、その判別結果を、撮像範囲判別部53及び撮像制御部41へ通知する。なお、判別結果の用途については後述する。
【0029】
撮像範囲判別部53は、ライブビュー画像のデータに対して特定画像処理が仮に施されると想定した場合に、当該特定画像処理にとって処理時間がかかる領域に対応する、撮像素子内の範囲(以下、「撮像範囲」と呼ぶ)を判別する。
例えば、特定画像処理に要する時間(1画素等の単位当たりの処理時間)が輝度に応じて変化するものとする。この場合、撮像範囲判別部53は、ライブビュー画像を構成する各画素の輝度値(画素値)を解析することで、特定画像処理にとって処理時間がかかる領域に対応する撮像範囲を判別することができる。
【0030】
記録用画像取得部54は、撮像部17から出力された撮像画像のデータを、記録を行うためのデータとして取得する。記録用画像取得部54は、取得した撮像画像のデータを特定画像処理部55に供給する。なお、記録用画像取得部54は、本発明の第1の画像取得手段に対応する。
【0031】
撮像制御部41は、撮像範囲判別部53の判別結果に応じて記録用画像取得部54、撮像部17の撮像素子から画素データを読み出すライン順番、即ち読み出し順番を決定する。
【0032】
ここで、図3を参照して、本実施形態で適用されている読み出し順番の具体的な決定手法について説明する。
図3は、撮像装置1の撮像素子を示す模式図であって、画素データの読み出し順番を説明するための図である。
図3には、撮像部17の撮像素子の画素Pの構成が示されている。即ち、撮像素子は、複数のラインLk(kは、1乃至ライン総数の整数値であり、図3には1乃至13までが示されている)が縦方向に並んで配置されることによって構成される。1つのラインLkは、複数の画素Pが横方向に並んで配置されることによって構成される。本実施形態では撮像素子はCMOSであるため、画素データの読み出しはラインLkの単位で行われる。
【0033】
上述したように、ユーザは、ライブビュー画像をみながら自己の身体を固定して、全押し操作をすることで、撮像画像の記録の指示操作をする。このため、全押し操作の直前のライブビュー画像と、全押し操作後に記録用として取得される撮像画像とは、ほぼ一致した画像同士である。従って、全押し操作後に記録用として取得される撮像画像のうち、撮像範囲判別部53によって判別された撮像範囲に対応する画像領域は、後述する特定画像処理部55による実際の特定画像処理にとっても時間がかかると把握することができる。そこで、撮像制御部41は、当該撮像範囲に属するラインLkを優先的に読み出すように、読み出し順番を決定する。
具体的には例えば、ライブビュー画像のデータに対して特定画像処理が施された場合、ラインL11乃至ラインL13の何れかに属する複数の画素からなる領域が、当該特定画像処理にとって長時間を要するものとする。このような場合、撮像制御部41は、ラインL11乃至ラインL13を優先的に読み出すように、読み出し順番を決定する。
【0034】
なお、特定画像処理の対象となる撮像画素数が所定数以下であると画素数判別部52により判別された場合、撮像画素数が少ない分だけ、特定画像処理全体の処理時間も短くなるため、撮像範囲判別部53の判別処理は実行されない。このため、撮像範囲判別部53の判断結果は、撮像制御部41に通知されない。
このような場合、撮像制御部41は、従来と同様にラインを上から下に順次読み出すように、読み出し順番を決定する。
【0035】
記録用画像取得部54は、全押し操作がなされると、撮像部17の撮像素子から各画素データを、撮像制御部41により決定された読み出し順番に従ってライン単位で読み出すことで、記録用の撮像画像のデータを取得する。
記憶用の撮像画像のデータは、ライン単位で読み出し順番にしたがって、特定画像処理部55へ供給される。
【0036】
特定画像処理部55は、記録用画像取得部54により記録用として取得された撮像画像のデータに対し特定画像処理を施す。
具体的には、特定画像処理の単位は、撮像画像を構成する各画素であり、処理順番は、当該撮像画像のライン単位での読み出し順番に則している。
ここで、例えば記録用の撮像画像の下方に、特定画像処理にとって負荷のかかる領域(それゆえ長時間を要する領域)が存在した場合、従来では、ラインの読み出し順番は単純に上から下の順番(以下、「通常の読み出し順番」と呼ぶ)であったため、当該領域に属するラインの画素データの読み出しまで時間を要することになり、その分だけ長い処理時間が特定画像処理全体で必要になっていた。
これに対して、本実施形態では、特定画像処理にとって負荷のかかる領域(それゆえ長い処理時間を要する領域)に属するラインが先に読み出されるように、読み出し順番が設定される。従って、当該領域に属するラインの画素データの読み出しまでの時間が短縮され、その分だけ特定画像処理全体での処理時間の短縮が可能になる。
特定画像処理部55は、特定画像処理が施された撮像画像のデータを記録用としてリムーバブルメディア31に記録させる。
なお、図1から明らかなように、リムーバブルメディア31に対するデータの記録は、実際にはドライブ22を介することになる。しかし、図2及び後述の図4の説明においては、説明の便宜上、ドライブ22を介することについては記載を省略している。
【0037】
次に、図4を参照して、上述の図2の機能的構成の撮像装置1が実行する撮像処理について説明する。
図4は、図2の機能的構成を有する図1の撮像装置1が実行する撮影処理の流れを説明するフローチャートである。
【0038】
撮像処理は、ユーザによる入力部18の所定の操作がなされたことを契機として開始され、次のような処理が実行される。
【0039】
ステップS11において、CPU11の撮像制御部41は、ライブビュー画像表示処理を開始させる。これにより、撮像部17から出力された撮像画像のデータは、ライブビュー画像取得部51によって取得されて出力部19に供給され、その結果、当該ライブビュー画像が出力部19のディスプレイに表示される。
なお、本実施形態では、撮像処理が終了されるまでの間、ライブビュー画像が出力部19のディスプレイに表示され続けるものとする。
【0040】
ステップS12において、撮像制御部41は、入力部18のシャッタボタンが半押しされたか否かを判定する。
半押しされていない場合、ステップS12においてNOであると判定されて、処理は再度ステップS12に戻される。即ち、半押し操作がなされるまでの間、ステップS12の判定処理が繰り返し実行されて、ライブビュー画像が表示され続ける。
半押しがなされると、ステップS12においてYESであると判定されて、処理はステップS13に進む。
【0041】
ステップS13において、画素数判別部52は、特定画像処理用に使用する撮像画素数(撮像部17の撮像素子を構成する各画素のうち、特定画像処理の対象となる画素の総数)が所定以上であるか否かを判定する。
【0042】
特定画像処理用に使用する撮像画素数が所定未満である場合、ステップS13においてNOであると判定されて処理はステップS14に進む。
ステップS14において、撮像制御部41は、通常の読み出し順番に決定する。
【0043】
これに対して、特定画像処理用に使用する撮像画素数が所定以上である場合、ステップS13においてYESであると判定されて、処理はステップS15に進む。
ステップS15において、撮像範囲判別部53は、その時点でライブビュー画像取得部51に取得されたライブビュー画像のデータに基づいて、特定画像処理に時間がかかる、撮像素子の撮像範囲を判別する。
ステップS16において、撮像制御部41は、ステップS15の判別結果に応じて読み出し順番を決定する。
【0044】
このようにして、ステップS14又はステップS16の処理で読み出し順番が決定されると、処理はステップS17に進む。
ステップS17において、撮像制御部41は、入力部18のシャッタボタンが全押しされたか否かを判定する。
全押しがなされていない場合、ステップS17においてNOであると判定されて、処理は再度ステップS13に戻される。即ち、全押しがなされるまでの間、ステップS13乃至ステップS16の一連の処理が繰り返し実行される。
全押しがなされると、ステップS17においてYESであると判定されて、処理はステップS18に進む。
【0045】
ステップS18において、記録用画像取得部54は、直前のステップS14又はステップS16の処理で決定された読み出し順番で、ラインの画素データを読み出す。
【0046】
ステップS19において、特定画像処理部55は、ステップS18の処理で読み出されたラインの画素データに対し特定画像処理を施す。
【0047】
ステップS20において、特定画像処理部55は、全てのラインに対して特定画像処理を施したか否かを判定する。
記録用の撮像画像を構成する各ラインのうち、全てのラインに対して特定画像処理が施されていない場合、即ち、特定画像処理が施されていないラインが未だ存在する場合、ステップS20においてNOであると判定されて、処理は再度ステップS18に戻される。
即ち、記録用の撮像画像を構成する各ラインの各々について、ステップS18乃至ステップS20のループ処理が繰り返し実行される。
全てのラインに対して特定画像処理が施されると、ステップS20においてYESであると判定されて処理はステップS21に進む。
【0048】
ステップS21において、特定画像処理部55は、特定画像処理後の撮像画像のデータをリムーバブルメディア31に記録する。
これにより、撮像処理は終了になる。
【0049】
以上説明したように、本実施形態の撮像装置1は、記録用画像取得部54と、ライブビュー画像取得部51と、撮像範囲判別部53と、撮像制御部41と、を備える。
記録用画像取得部54は、撮像素子を構成する各画素から画素データを、所定の読み出し順番で読み出すことによって、当該各画素の画素データから構成される第1撮像画像(撮像画像)のデータを取得する。
ライブビュー画像取得部51は、記録用画像取得部54により第1撮像画像(撮像画像)のデータが取得される前に第2撮像画像(ライブビュー画像)のデータを取得する。
撮像範囲判別部53は、ライブビュー画像取得部51により取得された第2撮像画像(ライブビュー画像)のデータに基づいて、当該第2撮像画像の特徴領域に対応する、撮像素子の撮像範囲を判別する。
撮像制御部41は、撮像範囲判別部53の判別結果に基づいて読み出し順番を決定して、撮像素子による撮像動作を制御する。
この場合、第1撮像画像(撮像画像)が取得される前に取得された第2撮像画像(ライブビュー画像)のデータに基づいて、特徴領域に対応する撮像素子の撮像範囲を予め判別することができる。このため、予め画像処理等にとって負荷のかかる領域を予測することができる。
そして、画像処理等にとって負荷のかかると予測した領域に対応する撮像素子から優先的に読み出すことができ、特に、撮像素子からの読み出しと画像処理とを並行して行う場合であって、読み出しの方に時間がかかる場合、或いは、順番を決めて呼び出した画素データ毎に画像処理を並行して行うような場合等に、撮像により得られる画像に対する画像処理の速度を向上させることができる。
【0050】
さらに、本実施形態の撮像装置1は、記録用画像取得部54により取得された各画素の画素データからなる撮像画像のデータに対して、特定画像処理を施す特定画像処理部55をさらに備える。そして、撮像範囲判別部53は、特定画像処理部55における特定画像処理に時間がかかる領域を特徴領域として、当該特徴領域に対応する撮像範囲を判別することができる。
この場合、第1撮像画像(撮像画像)が取得される前に取得された第2撮像画像(ライブビュー画像)のデータに基づいて、特定画像処理に時間がかかる領域を特徴領域に対応する撮像素子の撮像範囲を予め判別することができる。このため、記録用画像の取得前に特定画像処理に時間がかかる領域を予測することができる。そして、特定画像処理に時間がかかると予測した領域に対応する撮像素子から優先的に読み出すことができ、特に、撮像素子からの読み出しと画像処理とを並行して行う場合であって、読み出しの方に時間がかかる場合、或いは、順番を決めて呼び出した画素データ毎に画像処理を並行して行うような場合等に、撮像により得られる画像に対する特定画像処理の速度を向上させることができる。
【0051】
さらに、本実施形態の撮像装置1の撮像範囲判別部53は、特定画像処理部55における特定画像処理にかかる時間を、第2撮像画像(ライブビュー画像)を構成する各画素の輝度により判別することができる。
この場合、特定画像処理部55における特定画像処理にかかる時間の予測をより簡単に行うことができる。
なお、メカシャッタの後、撮像データの取り込みに時間がかかると、撮像部17に回路的なノイズが混入する場合がある。この場合、撮像画像のうち暗部については、元々の画素のデータが少ないので、対応する画素に対しノイズが混入すると当該ノイズ成分が目立ちやすくなる。
このような場合であっても、暗部、即ち、輝度が低い領域に対応する撮像素子から優先的にデータを読み出すことにより、回路から受ける漏れ電流によるノイズの影響を減少させることができる。
【0052】
さらに、本実施形態の撮像装置1の撮像範囲判別部53は、特定画像処理部55における特定画像処理にかかる時間を、特定画像処理部55において行われる特殊効果の種類により判別することができる。この場合、特定画像処理部55における特定画像処理にかかる時間は、特殊効果の種類に依存することが多いため、特定画像処理部55における特定画像処理にかかる時間の予測をより正確に行うことができる。
【0053】
さらに、本実施形態の撮像装置1は、撮像素子を構成する撮像画素のうち、特定画像処理部55における特定画像処理で用いられる撮像画素数が所定数以上か否かを判別する画素数判別部52をさらに備える。撮像範囲判別部53は、画素数判別部52により撮像画素数が所定数以上であると判別された場合には、撮像範囲を判別する。これに対し、撮像範囲判別部53は、画素数判別部52により撮像画素数が所定数未満であると判別された場合には、撮像範囲の判別を禁止する。
そして、撮像制御部41は、撮像範囲判別部53により撮像範囲の判別が禁止された場合、撮像範囲判別部53の判別結果とは別の基準に基づいて、読み出し順番を決定することができる。これにより、画素数判別部52により判別される撮像画素数が所定数未満である場合、即ち、撮像画素数が少ない場合には、特定画像処理に時間がかからないと予測できるため、撮像範囲の判別を禁止することで余計な処理を省略し全体として処理速度の向上を図ることができる。これに対し、画素数判別部52により判別される撮像画素数が所定数以上である場合、即ち、撮像画素数が多い場合には、特定画像処理に時間がかかると予測できる。従ってこの場合は、撮像範囲の判別を行うことで、負荷のかかる領域から優先的に読み出すことで処理速度の向上を図ることができる。
【0054】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0055】
上述の実施形態では、撮像範囲判別部53は、ライブビュー画像のデータに対して特定画像処理が仮に施されると想定した場合に、当該特定画像処理にとって処理時間がかかる領域を特定領域として認識し、当該特定領域に対応する撮像素子内の範囲を判別しているがこれに限られるものではない。例えば、撮像範囲判別部53は、ライブビュー画像のデータのうち、任意のアルゴリズムにより特徴的だと認識した領域を特徴領域として認識し、当該特定領域に対応する撮像素子内の範囲を判別してもよい。特徴的だと認識する領域としては、ライブビュー画像のデータの暗部や特殊な画像処理が必要な領域等が判別される。
【0056】
また、上述の実施形態では、撮像制御部41は、撮像範囲判別部53の判別結果に応じて記録用画像取得部54、撮像部17の撮像素子から画素データを読み出すライン順番を決定しているがこれに限られるものではない。例えば、撮像制御部41は、撮像範囲判別部53の判別結果に応じて記録用画像取得部54、撮像部17の撮像素子から画素データを読み出す順番として、画素単位の順番を決定してもよい。この場合、記録用画像取得部54は、撮像部17の撮像素子から各画素データを、撮像制御部41により決定された読み出し順番に従ってライン単位で読み出しているがこれに限られるものではない。例えば、記録用画像取得部54は、撮像部17の撮像素子から各画素データを、撮像制御部41により決定された読み出し順番に従って画素単位で読み出してもよい。さらに、記録用画像取得部54は、隣接する画素単位やライン単位で読み出されなくても足り、離間して配置された画素単位やライン単位でそれぞれ読み出してもよい。
【0057】
また、上述の実施形態では、特定画像処理に要する時間(1画素等の単位当たりの処理時間)が輝度に応じて変化するものとしているがこれに限られるものではない。例えば、特定画像処理にかかる時間を、特定画像処理部55において行われる特殊効果の種類により変化するようにしてもよい。この場合、撮像範囲判別部53は、特定画像処理部55において行われる特殊効果の種類を予め撮像制御部41等を通じて取得し解析することで、特定画像処理にとって処理時間がかかる領域に対応する撮像範囲を判別することができる。
【0058】
また、本実施形態の撮像装置は、撮像装置1に適用しているがこれに限られるものではなく、画像処理を行うことができる装置であれば、任意の装置にも適用することができる。
例えば、本発明は、電子機器一般に適用することができる。具体的には例えば、本発明は、スマートフォン、ノート型のパーソナルコンピュータ、テレビジョン受像機、ビデオカメラ、携帯型ナビゲーション装置、携帯電話機、ポータブルゲーム機等に適用可能である。
【0059】
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、図2の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が撮像装置1に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に図2の例に限定されない。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0060】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えば汎用のパーソナルコンピュータであってもよい。
【0061】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図1のリムーバブルメディア31により構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体等で構成される。リムーバブルメディア31は、例えば、磁気ディスク(フロッピディスクを含む)、光ディスク、又は光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザに提供される記録媒体は、例えば、プログラムが記録されている図1のROM12や、図1の記憶部20に含まれるハードディスク等で構成される。
【0062】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的或いは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0063】
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、これらの実施形態は、例示に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。本発明はその他の様々な実施形態を取ることが可能であり、さらに、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、省略や置換等種々の変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、本明細書等に記載された発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0064】
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
撮像素子を構成する各画素から画素データを、所定の読み出し順番で読み出すことによって、当該各画素の画素データから構成される第1撮像画像のデータを取得する第1の画像取得手段と、前記第1の画像取得手段により前記第1撮像画像のデータが取得される前に第2撮像画像のデータを取得する第2の画像取得手段と、前記第2の画像取得手段により取得された前記第2撮像画像のデータに基づいて、当該第2撮像画像の特徴領域に対応する、前記撮像素子の撮像範囲を判別する撮像範囲判別手段と、
前記撮像範囲判別手段の判別結果に基づいて前記読み出し順番を決定して、前記撮像素子による撮像動作を制御する撮像制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
[付記2]
前記第1の画像取得手段により取得された前記各画素の画素データからなる撮像画像のデータに対して、特定画像処理を施す特定画像処理手段をさらに備え、
前記撮像範囲判別手段は、前記特定画像処理手段における特定画像処理に時間がかかる領域を前記特徴領域として、当該特徴領域に対応する前記撮像範囲を判別する、
ことを特徴とする付記1に記載の撮像装置。
[付記3]
前記撮像範囲判別手段は、前記特定画像処理手段における特定画像処理にかかる時間を、前記第2撮像画像を構成する各画素の輝度により判別する、
ことを特徴とする付記2に記載の撮像装置。
[付記4]
前記撮像範囲判別手段は、前記特定画像処理手段における特定画像処理にかかる時間を、前記特定画像処理手段において行われる特殊効果の種類により判別する、
ことを特徴とする付記2に記載の撮像装置。
[付記5]
前記撮像素子を構成する撮像画素のうち、前記特定画像処理手段における特定画像処理で用いられる撮像画素数が所定数以上か否かを判別する画素数判別手段をさらに備え、
前記撮像範囲判別手段は、前記画素数判別手段により前記撮像画素数が所定数以上であると判別された場合には、前記撮像範囲を判別し、前記画素数判別手段により前記撮像画素数が所定数未満であると判別された場合には、前記撮像範囲の判別を禁止し、
前記撮像制御手段は、前記撮像範囲判別手段により前記撮像範囲の判別が禁止された場合、前記撮像範囲判別手段の判別結果とは別の基準に基づいて、前記読み出し順番を決定する、
ことを特徴とする付記2乃至4のうち何れか1つに記載の撮像装置。
[付記6]
前記撮像素子は、CMOSであり、前記読み出し順番はライン単位であり、
前記撮像制御手段は、前記撮像範囲判別手段により判別される前記撮像範囲に属する横ラインが優先的に読み出されるように、前記読み出し順番を決定する、
ことを特徴とする付記1乃至5のうち何れか1つに記載の撮像装置。
[付記7]
撮像画像のデータを取得する撮像装置を制御するコンピュータを、
撮像素子を構成する各画素から画素データを、所定の読み出し順番で読み出すことによって、当該各画素の画素データから構成される第1撮像画像のデータを取得する第1の画像取得手段、
前記第1の画像取得手段により前記第1撮像画像のデータが取得される前に第2撮像画像のデータを取得する第2の画像取得手段、
前記第2の画像取得手段により取得された前記第2撮像画像のデータに基づいて、当該第2撮像画像の特徴領域に対応する、前記撮像素子の撮像範囲を判別する撮像範囲判別手段、
前記撮像範囲判別手段の判別結果に基づいて前記読み出し順番を決定して、前記撮像素子による撮像動作を制御する撮像制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0065】
1・・・撮像装置、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・画像処理部、15・・・バス、16・・・入出力インターフェース、17・・・撮像部、18・・・入力部、19・・・出力部、20・・・記憶部、21・・・通信部、22・・・ドライブ、31・・・リムーバブルメディア、41・・・撮像制御部、51・・・ライブビュー画像取得部、52・・・画素数判別部、53・・・撮像範囲判別部、54・・・記録用画像取得部、55・・・特定画像処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子を構成する各画素から画素データを、所定の読み出し順番で読み出すことによって、当該各画素の画素データから構成される第1撮像画像のデータを取得する第1の画像取得手段と、前記第1の画像取得手段により前記第1撮像画像のデータが取得される前に第2撮像画像のデータを取得する第2の画像取得手段と、前記第2の画像取得手段により取得された前記第2撮像画像のデータに基づいて、当該第2撮像画像の特徴領域に対応する、前記撮像素子の撮像範囲を判別する撮像範囲判別手段と、
前記撮像範囲判別手段の判別結果に基づいて前記読み出し順番を決定して、前記撮像素子による撮像動作を制御する撮像制御手段と、
を備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記第1の画像取得手段により取得された前記各画素の画素データからなる撮像画像のデータに対して、特定画像処理を施す特定画像処理手段をさらに備え、
前記撮像範囲判別手段は、前記特定画像処理手段における特定画像処理に時間がかかる領域を前記特徴領域として、当該特徴領域に対応する前記撮像範囲を判別する、
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記撮像範囲判別手段は、前記特定画像処理手段における特定画像処理にかかる時間を、前記第2撮像画像を構成する各画素の輝度により判別する、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記撮像範囲判別手段は、前記特定画像処理手段における特定画像処理にかかる時間を、前記特定画像処理手段において行われる特殊効果の種類により判別する、
ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記撮像素子を構成する撮像画素のうち、前記特定画像処理手段における特定画像処理で用いられる撮像画素数が所定数以上か否かを判別する画素数判別手段をさらに備え、
前記撮像範囲判別手段は、前記画素数判別手段により前記撮像画素数が所定数以上であると判別された場合には、前記撮像範囲を判別し、前記画素数判別手段により前記撮像画素数が所定数未満であると判別された場合には、前記撮像範囲の判別を禁止し、
前記撮像制御手段は、前記撮像範囲判別手段により前記撮像範囲の判別が禁止された場合、前記撮像範囲判別手段の判別結果とは別の基準に基づいて、前記読み出し順番を決定する、
ことを特徴とする請求項2乃至4のうち何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記撮像素子は、CMOSであり、前記読み出し順番はライン単位であり、
前記撮像制御手段は、前記撮像範囲判別手段により判別される前記撮像範囲に属する横ラインが優先的に読み出されるように、前記読み出し順番を決定する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のうち何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
撮像画像のデータを取得する撮像装置を制御するコンピュータを、
撮像素子を構成する各画素から画素データを、所定の読み出し順番で読み出すことによって、当該各画素の画素データから構成される第1撮像画像のデータを取得する第1の画像取得手段、
前記第1の画像取得手段により前記第1撮像画像のデータが取得される前に第2撮像画像のデータを取得する第2の画像取得手段、
前記第2の画像取得手段により取得された前記第2撮像画像のデータに基づいて、当該第2撮像画像の特徴領域に対応する、前記撮像素子の撮像範囲を判別する撮像範囲判別手段、
前記撮像範囲判別手段の判別結果に基づいて前記読み出し順番を決定して、前記撮像素子による撮像動作を制御する撮像制御手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−235256(P2012−235256A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101579(P2011−101579)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】