説明

撮像装置設置器具

【課題】 人々が受ける心理的圧迫感などを軽減するとともに、美観を損ねることを防止することができ、且つ、撮像装置を隠すのに必要なスペースを小さくするとともに、コストアップを防止することができる撮像装置設置器具を提供する。
【解決手段】 撮像装置11を設置面15に設置するための撮像装置取り付け器具1であって、設置面15に固定されるベース13と、ベース13により回転自在に保持され、撮像装置11を保持する撮像装置ホルダ12と、を有し、撮像装置ホルダ12は、設置面15の表側に撮像装置11を露出させた撮像状態から設置面15の裏側に撮像装置11を隠した非撮像状態になるように、回転する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置を設置面に設置するための撮像装置設置器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な監視カメラは、一度設置されると常時電源が入った状態になり、被写体を撮像し続ける。しかし、学校や病院などでは、保護者や患者などからの要望に配慮し、監視カメラによる撮像が必要ない場合やプライバシーの観点から不都合が生じる場合などは、監視カメラの電源を一時的に切り、被写体の撮像を中断することがある。
【0003】
ところが、一般的な監視カメラは、撮像していないにも関わらず、監視カメラが設置された室内にいる保護者などから視認されてしまう。このため、室内に設置された監視カメラが撮像していないことを知らされていない保護者などは、この監視カメラにより撮像されているものと認識してしまう。また、室内に設置された監視カメラが撮像していないことを知らされている保護者などであっても、レンズおよび監視カメラ本体が見えてしまうと、監視カメラで撮像されているのではないかという心理的圧迫感や不安感を受けてしまうことがある。
【0004】
特許文献1には、レンズと、このレンズの前方を覆う撮像不能位置とこのレンズの前方を覆わない撮像可能位置との2つの位置に移動することができる遮蔽板と、を備える監視カメラが開示されている。この監視カメラの遮蔽板は、この監視カメラが使用されていない場合に、この監視カメラのレンズの前方を覆う撮像不能位置に移動するものである。
これにより、この監視カメラが設置された室内にいる者は、監視カメラが撮像不能な状態であることを認識することができ、心理的圧迫感や不安感が軽減され得る。
【0005】
特許文献2には、監視カメラと、この監視カメラが使用されない場合に、この監視カメラが天井に設けられた穴を通って天井裏に収納されるように、互いに外方向に旋回する一対のアームと、を備える収納式監視カメラが開示されている。さらに、この収納式監視カメラは、監視カメラが天井に収納された後にシャッターを閉じることで、天井に設けられた穴を塞ぐものである。
【0006】
これにより、監視カメラを使用しない場合、収納式監視カメラが設置された場所の美観を損なうことを防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−135630号公報
【特許文献2】特開2002−158904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示の監視カメラは、撮像していないにも関わらず、この監視カメラが設置された室内にいる者により視認されてしまうことに変わりなく、室内にいる者に心理的圧迫感や不安感を与える可能性が残っていた。さらに、特許文献1に開示の監視カメラは、撮像していない場合でも室内に設置されているので、室内の美観を損なってしまうことがあった。
【0009】
また、特許文献2に開示の収納式監視カメラは、その一対のアームが外方向に旋回するために、これら一対のアームの可動範囲が広くなってしまい、天井裏に十分なスペースが確保できないと設置できないことがあった。さらに、特許文献2に開示の収納式監視カメラは、外方向に旋回する一対のアームなどを設ける必要があったために部品点数が多くなってしまい、コストアップが避けられなかった。
【0010】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものである。すなわち、人々が受ける心理的圧迫感などを軽減するとともに、美観を損ねることを防止することができ、且つ、撮像装置を隠すのに必要なスペースを小さくするとともに、コストアップを防止することができる撮像装置設置器具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置設置器具は、撮像装置を設置面に設置するための撮像装置設置器具であって、前記設置面に固定されるベースと、前記ベースにより回転自在に保持され、前記撮像装置を保持する撮像装置ホルダと、を有し、前記撮像装置ホルダは、前記設置面の表側に前記撮像装置を露出させた撮像状態から前記設置面の裏側に前記撮像装置を隠した非撮像状態になるように、回転することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、人々が受ける心理的圧迫感などを軽減するとともに、美観を損ねることを防止することができ、且つ、撮像装置を隠すのに必要なスペースを小さくするとともに、コストアップを防止することができる撮像装置設置器具を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る、撮像装置11を設置面15の表側に露出させた状態における、撮像装置取り付け器具1の設置例を示す図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る、撮像装置ホルダ12が回転する様子を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る、撮像装置11を設置面15の裏側に隠した状態における、撮像装置取り付け器具100の設置例を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る、ベース13の軸受け部に設けられた長穴の形状を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る、撮像装置取り付け器具100の設置例を示す図である。
【図7】図6のB−B断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る、撮像装置11および撮像装置取り付け器具100を制御するための構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る、反転検知制御処理を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第2の実施形態に係る、カバー部材101で覆われた撮像装置取り付け器具100の設置例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施例について説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
図1および図2を用いて、本発明の第1の実施形態に係る、撮像装置設置器具としての撮像装置取り付け器具1について説明する。
【0016】
なお、図1は、撮像装置取り付け器具1の設置例を示す図であり、図1における撮像装置ホルダ12は、撮像装置11を設置面15の表側に露出させた状態(以下、撮像状態と称することがある)にある。より詳細には、図1(a)は、室内側から見た撮像装置取り付け器具1の斜視図であり、図1(b)は、設置面15の裏側(天井裏)から見た撮像装置取り付け器具1の斜視図である。また、図2は、図1のA−A断面図である。
【0017】
なお、本実施形態における設置面15は、天井(より詳細には、天井のパネル)であるものとし、設置面15の表側は、室内に面しており、設置面15の裏側は、設置面15の表側の反対側である。
【0018】
図1、図2における撮像装置取り付け器具1は、穴16が設けられた設置面15に撮像装置11を設置するためのものであり、撮像装置ホルダ12、ベース13および設置面裏金具14などから構成される。また、撮像装置11は、撮像装置ホルダ12に保持され、ドーム11aを備える。このドーム11aは、透明または半透明のプラスチック製のドームであり、半球形状に形成されている。
【0019】
撮像装置ホルダ12は、撮像装置11を保持し、ベース13により保持される。このベース13は、設置面15を設置面裏金具14との間に挟むように設置面15に対して固定され、穴17を備える。また、ベース13は、それぞれ垂直に立設される一対の軸受け部を有しており、これら一対の軸受け部は、設置面15の表側から設置面15の裏側に突出しており、長穴13aおよび長穴13bがそれぞれ設けられている。
【0020】
ここで、長穴13aには、撮像装置ホルダ12に設けられた軸部12aが内側から外側に向けて挿通され、また、長穴13bには、撮像装置ホルダ12に設けられた軸部12bが内側から外側に向けて挿通される。この結果、長穴13aおよび長穴13bは、軸受けの機能を果たすことになり、撮像装置ホルダ12は、ベース13により回転自在に保持されることになる。
【0021】
なお、本実施形態で、13aおよび13bを長穴としたのは、撮像装置11を保持した撮像装置ホルダ12が回転する時に、撮像装置ホルダ12を設置面15から離れる方向に一旦退避させるためである。
【0022】
続いて、図1〜図4を用いて、撮像装置11を保持した撮像装置ホルダ12が反転する場合について、撮像装置ホルダ12の動作を説明する。
【0023】
ここで、図3は、撮像装置ホルダ12を設置面15から離れる方向にシフトさせてから、撮像装置ホルダ12を回転させる様子を示す図である。また、図4は、撮像装置取り付け器具1の設置例を示す図であり、図4における撮像装置ホルダ12は、撮像装置11を設置面15の裏側に隠した状態(以下、非撮像状態と称することがある)にある。ここで、図4(a)は、室内側から見た撮像装置取り付け器具1の斜視図であり、図4(b)は、設置面15の裏側から見た撮像装置取り付け器具1の斜視図である。
【0024】
図1に示すように、通常撮像時(つまり、撮像装置ホルダ12が撮像状態にある時)、ドーム11aおよび撮像装置11の撮像部(不図示)は、室内側(被写体側)に露出している。このとき、設置面15に設けられた穴16およびベース13に設けられた穴17は、撮像装置11の底面および撮像装置ホルダ12により、概ね塞がれている。この状態で、撮像装置ホルダ12を回転させようとすると、設置面15の板材と撮像装置11および撮像装置ホルダ12とが干渉してしまい、撮像装置ホルダ12を所望の位置まで回転させることができない。
【0025】
そこで、本実施形態の撮像装置取り付け器具1は、ベース13に設けられた一対の軸受け部に長穴13aと長穴13bとを設けることで、設置面15から離れる方向に撮像装置ホルダ12を一旦シフトさせてから、撮像装置ホルダ12を回転させる構造になっている。
【0026】
なお、設置面15に設けられた穴16は、撮像装置ホルダ12が撮像状態から非撮像状態になる際に、撮像装置11および撮像装置ホルダ12と設置面とが干渉しないように形成されている。同様に、ベース13に設けられた穴17は、撮像装置ホルダが撮像状態から非撮像状態になる際に、撮像装置11および撮像装置ホルダ12とベース13とが干渉しないように形成されている。
【0027】
図4における撮像装置ホルダ12に設けられている軸部12aは、撮像装置ホルダ12の回転操作が行われていない通常時、ベース13の軸受け部の長穴13aの下端部p1に位置している。同様に、撮像装置ホルダ12に設けられている軸部12bも、撮像装置ホルダ12の回転操作が行われていない通常時、ベース13の軸受け部の長穴13bの下端部p3に位置している。
【0028】
以下、撮像装置11の電源を切断した後に、設置面15の表側に撮像装置11を露出させた撮像状態から設置面15の裏側に撮像装置11を隠した非撮像状態になるように、撮像装置ホルダ12を反転させる手順を説明する。
【0029】
まず、例えば、撮像装置11または撮像装置ホルダ12をユーザが室内側から押し上げることにより、図3における矢印Aで示す方向(垂直方向且つ設置面15の裏側方向)に軸部12aを移動させ、下端部p1に位置していた軸部12aを上端部p2に位置させる。ここで、長穴13aの上端部p2は、カギ型形状に形成されており、軸部12aを保持することができる。
【0030】
同様に、例えば、撮像装置11または撮像装置ホルダ12をユーザが室内側から押し上げることにより、図3における矢印Aで示す方向に軸部12bを移動させ、下端部p3に位置していた軸部12bを上端部p4に位置させる。ここで、長穴13bの上端部p4は、カギ型形状に形成されており、軸部12bを保持することができる。
【0031】
次に、軸部12aが上端部p2に位置し且つ軸部12bが上端部p4に位置している状態で、例えば、ユーザが撮像装置ホルダ12を反転させる。これにより、ドーム11aは、設置面15の表側とは反対側に位置し、撮像装置ホルダ12は、非撮像状態になる。このとき、撮像装置ホルダ12の軸部12aおよび軸部12bそれぞれは、設置面15から離れる方向にシフトしているので、撮像装置11および撮像装置ホルダ12が設置面15の板材と干渉することを防止することができる。
【0032】
そして、撮像装置ホルダ12を回転させることにより撮像装置ホルダ12を非撮像状態に至らせた後、図3における矢印Bで示す方向(垂直方向且つ設置面15の表側方向)に軸部12aを移動させ、上端部p2に位置していた軸部12aを下端部p1に位置させる。このとき、図4に示すように、設置面15に設けられた穴16とベース13に設けられた穴17とは、撮像装置11の底面により概ね塞がれる。これにより、撮像装置ホルダ12が非撮像状態にある場合に、室内から天井裏が見えてしまって室内の美観を損ねることを防止することができる。
【0033】
なお、撮像装置11の電源を投入した後に、設置面15の裏側に撮像装置11を隠した非撮像状態から設置面15の表側に撮像装置11を露出させた撮像状態になるように、撮像装置ホルダ12を反転させる手順も同様である。
【0034】
以上のように、本実施形態では、室内を撮像可能な撮像装置11を保持した撮像装置ホルダ12は、設置面15に固定されたベース13により回転自在に保持される。そのうえ、撮像装置ホルダ12は、設置面15の表側に撮像装置11が露出した撮像状態から設置面15の裏側に撮像装置11が隠れた非撮像状態になるように、反転する。
【0035】
これにより、撮像装置11により室内を撮像する必要が無い場合に、撮像装置11を設置面15の裏側に収納することができるので、撮像装置11が設置された室内にいる人々は、撮像装置11の存在を確認することができない。この結果、室内の人々に対して無用な心理的圧迫感や不快感を与えることを防止するとともに、設置場所の美観を損ねることを防止することができる。
【0036】
そのうえ、撮像装置を収納するための一対のアームなどが不要となる。この結果、撮像装置取り付け器具1の構成を簡素にするとともに、コストアップを防止することができる。さらには、撮像装置取り付け器具1の設置には、撮像装置11が回転することができるだけのスペースを確保すればよく、設置面15の裏側に十分なスペースを確保できない場合でも撮像装置取り付け器具1を設置することができる。
【0037】
また、本実施形態では、撮像装置11の底面が、撮像装置ホルダ12が非撮像状態である場合に、ベース13に設けられた穴17と設置面15に設けられた穴16とを塞ぐように構成されている。これにより、穴16や穴17を塞ぐためのシャッターの役割を果たす部品とこの部品を駆動する駆動部とを別途設ける必要がなくなるので、部品構成が複雑化することを防止するとともに、コストアップを防止することができる。
【0038】
また、本実施形態では、撮像装置ホルダ12の回転の中心となる回転軸としての軸部12aは、長穴13aの下端部p1とこの下端部p1よりも設置面15から離れている上端部p2とに位置することができる。同様に、撮像装置ホルダ12の回転の中心となる回転軸としての軸部12bは、長穴13bの下端部p3とこの下端部p3よりも設置面から離れている上端部p4とに位置することができる。
【0039】
これにより、軸部12aおよび軸部12bを設置面15から離れる方向に一旦シフトさせて撮像装置11を回転させることができるので、設置面15の板材またはベース13と撮像装置11または撮像装置ホルダ12とが干渉してしまうことを防止することができる。さらには、撮像装置11が回転するスペースを確保するためにそれぞれ設けられる穴16および穴17を、小さくすることができる。
【0040】
また、本実施形態では、図5(a)に示すように、ベース13の軸受け部に設けられた長穴13aは、その上端部p2がカギ型形状になるよう構成されているが、これに限るものではない。図5(b)に示すように、ベース13の軸受け部に設けられる長穴13cが、円弧形状の上端部と円弧形状の下端部とこの上端部およびこの下端部を繋ぐ一対の直線部とを備え、これら一対の直線部それぞれに突起部51が設けられるように構成されていても良い。
【0041】
このように構成された場合、撮像装置11または撮像装置ホルダ12がユーザにより室内側から押し上げられると、撮像装置ホルダ12の軸部12aは、まず、一対の突起部51に当接する。次に、一対の突起部51に軸部12aが当接した状態から、撮像装置11または撮像装置ホルダ12がさらに押し上げられると、ベース13の軸受け部が弾性変形するので、軸部12aは、一対の突起部51の間を通過する。そして、軸部12aは、一対の突起部51の間を通過した後、ベース13の軸受け部に設けられた長穴の上端部に収まる。
【0042】
また、本実施形態では、撮像装置ホルダ12には、軸部12aおよび軸部12bを設け、ベース13には、一対の軸受け部を設けたが、これに限るものではない。例えば、撮像装置ホルダ12には、一対の軸受け部を設け、ベース13には、一対の軸部を設けるように構成しても良い。
【0043】
また、本実施形態では、ユーザが設置面15に設けられた穴16に手を通し、撮像装置11または撮像装置ホルダ12を手動で回転させる場合を想定したが、これに限るものではない。例えば、撮像装置11または撮像装置ホルダ12が電動で回転されるように、撮像装置設置器具1を構成しても良い。
【0044】
また、本実施形態では、撮像装置取り付け器具1が取り付けられる設置面15を天井としたが、これに限るものではない。例えば、撮像装置取り付け器具1が取り付けられる設置面を壁、床などとしても良い。
【0045】
<第2の実施形態>
続いて、図6および図7を用いて、本発明の第2の実施形態に係る、撮像装置設置器具としての撮像装置取り付け器具100について説明する。なお、本実施形態では、上述した第1の実施形態に対応するものと同一の要素には同一符合を付し、その説明を省略する。
【0046】
ここで、図6は、撮像装置取り付け器具100の設置例を示す図であり、設置面15の裏側(天井裏)から見た撮像装置取り付け器具1の斜視図である。さらに、図6における撮像装置ホルダ62は、撮像装置11を設置面15の表側に露出させた撮像状態にある。また、図7は、図6のB−B断面図である。
【0047】
図6、図7に示すように、本実施形態における撮像装置取り付け器具100は、撮像装置11を保持した撮像装置ホルダ62を自動で反転させる回転駆動手段として、ギヤボックス64を備える。このギヤボックス64には、モータ(不図示)およびギヤ(不図示)が格納されている。
【0048】
また、撮像装置取り付け器具100は、撮像装置ホルダ62が180°の回転範囲でのみ回転するように規制する規制手段として、撮像装置ホルダ62に設けられた突起部62aとベース63の軸受け部付近に設けられた一対のストッパー63aとを備える。さらに、撮像装置取り付け器具100は、ベース63の軸受け部の上端に設けられた基板65に実装された反転検知部66を備える。この反転検知部66は、フォトインタラプタなどで構成され、撮像装置ホルダ62に設けられた突起部62aが通過したことを検知することにより、撮像装置ホルダ62が反転したことを検知するものである。
【0049】
撮像装置ホルダ62は、撮像装置11を保持し、ベース63により保持される。このベース63は、設置面15を設置面裏金具14との間に挟むように設置面15に対して固定され、穴68を備える。また、ベース63は、それぞれ垂直に立設される一対の軸受け部を有しており、これら一対の軸受け部は、設置面15の表側から設置面15の裏側に突出しており、穴63bおよび穴63cがそれぞれ設けられている。
【0050】
ここで、穴63bには、撮像装置ホルダ62に設けられた軸部62bが内側から外側に向けて挿通され、また、穴63cには、撮像装置ホルダ62に設けられた軸部62cが内側から外側に向けて挿通される。この結果、穴62bおよび穴62cは、軸受けの機能を果たすことになり、撮像装置ホルダ62は、ベース63により回転自在に保持されることになる。
【0051】
撮像装置ホルダ62には、突起部62aが設けられており、この突起部62aは、ベース63の軸受け部の両端付近に設けられた一対のストッパー63aのいずれかに当接する。これにより、撮像装置ホルダ62の回転範囲は、180°に規制され、且つ、撮像装置ホルダ62は、撮像状態となる位置と非撮像状態となる位置とに固定され得る。
【0052】
また、例えば、天井または壁などに設置される監視カメラには、電源電力の供給と映像信号および遠隔操作信号とを送るためのケーブルが必要となる。そこで、本実施形態では、LANケーブル67が、中空円筒形状に形成された軸部62aを通されて、撮像装置11に接続されている。
【0053】
さらに、本実施形態では、撮像装置11を保持した撮像装置ホルダ62は、180°の回転範囲でのみ往復回転できるように規制されているので、LANケーブル67が必要以上に捩じられて大きな負荷を受けてしまい、断線に至ってしまうことを防止し得る。
【0054】
続いて、図8は、本実施形態に係る、撮像装置11および撮像装置取り付け器具100を制御するための構成を示すブロック図である。
【0055】
図8に示すように、撮像装置11は、カメラ制御部113と、通信部114と、電源部115と、絞り駆動部116と、フォーカス駆動部117と、ズーム駆動部118と、を備える。
【0056】
通信部114は、撮像装置取り付け器具100から制御信号などを受信する。また、通信部114は、カメラ制御部113の指示を受け、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定情報などを撮像装置取り付け器具100へ送信する。さらに、通信部114は、撮像装置11により生成された映像信号を外部のアプリケーションに送信する。
【0057】
なお、本実施形態における外部のアプリケーションは、例えば、撮像装置11および撮像装置取り付け器具100を遠隔的に制御することができ、且つ、撮像装置11から受信した映像信号に基づく映像を表示するビューワとして機能する。
【0058】
電源部115は、カメラ制御部113から電源の投入を指示された場合には、撮像装置11の各部に電力を供給する。一方、電源部115は、カメラ制御部113から電源の切断を指示された場合には、撮像装置11の各部のうち、カメラ制御部113および通信部114以外の各部への電力の供給を停止する。
【0059】
絞り駆動部116は、ステッピングモーターなどから構成され、カメラ制御部113の指示を受け、撮像装置11の絞り(不図示)を駆動する。
【0060】
フォーカス駆動部117は、ステッピングモーターなどから構成され、カメラ制御部113の指示を受け、撮像装置11のフォーカスレンズ(不図示)を駆動する。また、フォーカス駆動部117は、カメラ制御部113の指示を受け、撮像装置11のフォーカスレンズの位置を示す位置情報をカメラ制御部113に出力する。
【0061】
ズーム駆動部118は、ステッピングモーターなどから構成され、カメラ制御部113の指示を受け、撮像装置11のズームレンズ(不図示)を駆動する。また、ズーム駆動部118は、カメラ制御部113の指示を受け、撮像装置11のズーム倍率を示す倍率情報をカメラ制御部113に出力する。
【0062】
カメラ制御部113は、CPUなどで構成され、撮像装置11の各部を統括的に制御する。また。カメラ制御部113は、撮像装置11の電源の投入を指示する制御信号を撮像装置取り付け器具100から通信部114を介して受信した場合には、電源部115に電源の投入を指示する。一方、カメラ制御部113は、撮像装置11の電源の切断を指示する制御信号を撮像装置取り付け器具100から通信部114を介して受信した場合には、電源部115に電源の切断を指示する。
【0063】
また、カメラ制御部113は、撮像装置11のズーム倍率を示す倍率情報をズーム駆動部118から取得し、撮像装置11のフォーカスレンズの位置を示す位置情報をフォーカス駆動部117から取得する。そして、カメラ制御部113は、通信部114を介して、ズームおよびフォーカスの設定情報の送信を指示する制御信号を撮像装置取り付け器具100から受信した場合、ズームおよびフォーカスの設定情報を撮像装置取り付け器具100に送信する。ここで、ズームおよびフォーカスの設定情報には、撮像装置11のズーム倍率を示す倍率情報と撮像装置11のフォーカスレンズの位置を示す位置情報とが含まれる。
【0064】
さらに、カメラ制御部113は、ズームおよびフォーカスの設定情報とその復元を指示する制御信号とを撮像装置取り付け器具100から通信部114を介して受信した場合には、次のようにフォーカス駆動部117およびズーム駆動部118に指示する。すなわち、カメラ制御部113は、受信した設定情報が示すフォーカスレンズの位置にフォーカスレンズが位置するようにフォーカス駆動部117に指示し、受信した設定情報が示すズーム倍率に撮像装置11のズーム倍率がなるようにズーム駆動部118に指示する。
【0065】
また、図8に示すように、撮像装置取り付け器具100は、ギヤボックス64と、反転検知部66と、記憶部119と、制御部120と、通信部121と、を備える。
【0066】
ギヤボックス64は、制御部120の指示を受け、撮像装置11を保持した撮像装置ホルダ62を反転させる。また、反転検知部66は、撮像装置ホルダ62が反転したことを検知し、撮像装置ホルダ62が反転したことを示す情報を制御部120に通知する。
【0067】
記憶部119は、不揮発性メモリなどで構成され、姿勢情報を制御部120から入力され、入力された姿勢情報を記憶する。ここで、姿勢情報とは、撮像装置ホルダ62が撮像状態であるのか、撮像装置ホルダ62が非撮像状態であるのかを示す情報である。さらに、記憶部119は、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定情報を制御部120から入力され、入力された設定情報を記憶する。
【0068】
一般的に、監視カメラは、撮像対象に応じ、ズームおよびフォーカスが好適に設定されている。このため、本実施形態における記憶部119は、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定情報を記憶する。これにより、撮像装置11の電源が投入された際に、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定を、撮像装置11の電源が切断される前に設定されていたズームおよびフォーカスの設定に復元することができるようになる。
【0069】
制御部120は、CPUなどで構成され、撮像装置取り付け器具100の各部を統括的に制御する。まず、制御部120は、通信部121を介して外部のアプリケーションから撮像装置11の反転を指示する制御信号を受信した場合、撮像装置ホルダ62を反転させるようにギヤボックス64に指示する。また、制御部120は、反転検知部66からの通知に基づき、撮像装置11が反転したか否かを判定する。そして、制御部120は、撮像装置11が反転したと判定した場合に、記憶部119が記憶する姿勢情報が、撮像状態と非撮像状態とのどちらを示しているかを判定する。
【0070】
次に、制御部120は、記憶部119により記憶された姿勢情報が撮像状態を示していると判定した場合には、まず、撮像装置11が反転したことを示す情報を、通信部121を介して外部のアプリケーションに通知する。この通知の後、制御部120は、通信部121を介して、ズームおよびフォーカスの設定情報を送信するように指示する制御信号を撮像装置11に送信し、撮像装置11から受信したズームおよびフォーカスの設定情報を記憶部119に出力して記憶させる。この記憶の後、制御部120は、撮像装置11の電源の切断を指示する制御信号を、通信部121を介して撮像装置11に送信する。この送信の後、制御部120は、記憶部119が記憶する姿勢情報を、非撮像状態を示す姿勢情報に更新する。
【0071】
一方、制御部120は、記憶部119により記憶された姿勢情報が非撮像状態を示していると判定した場合には、まず、撮像装置11の電源の投入を指示する制御信号を、通信部121を介して撮像装置11に送信する。この送信の後、制御部120は、撮像装置11が反転したことを示す情報を、通信部121を介して外部のアプリケーションに通知する。この通知の後、制御部120は、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定を復元するように指示する制御信号を、記憶部119が記憶するズームおよびフォーカスの設定情報とともに、通信部121を介して撮像装置11に送信する。この送信の後、制御部120は、記憶部119が記憶する姿勢情報を、撮像状態を示す姿勢情報に更新する。
【0072】
通信部121は、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定情報を撮像装置11から受信し、受信した設定情報を制御部120に出力する。また、通信部121は、外部のアプリケーションから通知された制御信号を受信し、受信した制御信号を制御部120に出力する。さらに、通信部121は、制御部120の指示を受け、制御信号などについては撮像装置11に送信し、撮像装置11が反転したことを示す情報については、外部のアプリケーションに通知する。
【0073】
続いて、図9は、撮像装置11を保持した撮像装置ホルダ62の反転を検知し、撮像装置11が反転したことを示す情報を外部のアプリケーションに通知するための反転検知制御処理を示すフローチャートである。
【0074】
ステップS101では、制御部120は、反転検知部66からの通知に基づき、撮像装置11が反転したか否かを判定する。
【0075】
具体的には、制御部120は、撮像装置ホルダ62が反転したことを示す情報を反転検知部66から通知された場合には、撮像装置11が反転したと判定する。一方、制御部120は、撮像装置ホルダ62が反転したことを示す情報が反転検知部66から通知されない場合には、撮像装置11が反転していないと判定する。
【0076】
そして、撮像装置11が反転したと制御部120が判定した場合には、ステップS102に進み、撮像装置11が反転していないと制御部120が判定した場合には、ステップS101に戻る。
【0077】
ステップS102では、制御部120は、記憶部119から姿勢情報を読み出し、読み出した姿勢情報が撮像状態または非撮像状態のどちらを示しているのかを判定する。そして、読み出した姿勢情報が撮像状態を示していると制御部120が判定した場合には、ステップS103に進み、読み出した撮像情報が非撮像状態を示していると制御部120が判定した場合には、ステップS107に進む。
【0078】
ステップS103では、制御部120は、撮像装置11が反転したことを示す情報を外部のアプリケーションに通知する。より詳細には、制御部120は、撮像装置11による撮像ができなくなったことを示す情報とともに、撮像装置11が反転したことを示す情報を、通信部121を介して外部のアプリケーションに通知する。
【0079】
ステップS104では、制御部120は、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定を記憶部119に記憶させる。具体的には、制御部120は、ズーム倍率を示す倍率情報およびフォーカスレンズの位置を示す位置情報を撮像装置11から通信部121を介してそれぞれ受信し、それぞれ受信した倍率情報および位置情報を記憶部119に記憶させる。
【0080】
ステップS105では、制御部120は、撮像装置11に対し、電源の切断を指示する。具体的には、制御部120は、撮像装置11の電源の切断を指示する制御信号を、通信部121を介して撮像装置11に送信する。
【0081】
ステップS106では、制御部120は、記憶部119に記憶されている姿勢情報を、非撮像状態を示す姿勢情報に更新する。
【0082】
ステップS107では、制御部120は、撮像装置11に対し、電源の投入を指示する。具体的には、制御部120は、撮像装置11の電源の投入を指示する制御信号を、通信部121を介して撮像装置11に送信する。
【0083】
ステップS108では、制御部120は、撮像装置11が反転したことを示す情報を外部のアプリケーションに通知する。より詳細には、制御部120は、撮像装置11による撮像ができるようになったことを示す情報とともに、撮像装置11が反転したことを示す情報を、通信部121を介して外部のアプリケーションに通知する。
【0084】
ステップS109では、制御部120は、記憶部119が記憶するズームおよびフォーカスの設定に基づいて、ズームおよびフォーカスの設定を復元するように撮像装置11に指示する。具体的には、制御部120は、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定を復元するように指示する制御信号を、記憶部119が記憶するズームおよびフォーカスの設定情報とともに、通信部121を介して撮像装置11に送信する。
【0085】
ステップS110では、制御部120は、記憶部119に記憶されている姿勢情報を、撮像状態を示す姿勢情報に更新する。
【0086】
以上のように、本実施形態では、反転検知部66は、撮像装置ホルダ62が反転したことを検知して制御部120に通知する。そして、制御部120は、反転検知部66からの通知に基づき、撮像装置ホルダ62が非撮像状態から撮像状態に移る場合には、撮像装置11の電源を投入し、撮像装置ホルダ62が撮像状態から非撮像状態に移る場合には、撮像装置11の電源を切断する。これにより、撮像装置11の反転に応じて適切に、撮像装置11の電源の投入/切断を制御することができる。
【0087】
また、本実施形態では、撮像装置ホルダ62に設けられた突起部62aが、ベース63の軸受け部に設けられた一対のストッパー63aのいずれかに当接する。これにより、撮像装置11を保持した撮像装置ホルダ62の回転範囲を所定の回転範囲に規制することができるので、撮像装置11が回転するときに、撮像装置11に接続されているLANケーブル67に大きな負荷がかかってしまうことを防止することができる。
【0088】
また、本実施形態では、撮像装置11からの映像信号を伝送し且つ撮像装置11へ電力を供給するLANケーブル67が、撮像装置ホルダ62の回転の中心となる軸であって中空円筒形状に形成された軸である軸部62aを通されて引き出されている。これにより、撮像装置11を回転させたときに、LANケーブル67が大きく振り回されることがなくなる。
【0089】
また、本実施形態では、制御部120は、撮像装置ホルダ62が撮像状態から非撮像状態に移る場合には、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定情報を記憶部119に記憶させる。さらに、制御部120は、撮像装置ホルダ62が非撮像状態から撮像状態に移る場合には、記憶部119が記憶する設定情報に基づき、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定を復元するように撮像装置11に指示する。
【0090】
これにより、撮像装置ホルダ62が非撮像状態から撮像状態になる際、撮像装置11のズームおよびフォーカスの設定は、撮像装置11が撮像することができなくなる前の設定(撮像装置ホルダ62が非撮影状態になる前の設定)に復元される。この結果、撮像装置11の設置環境や撮像対象に応じて個別に設定されているズームおよびフォーカスの設定を、撮像装置11が撮像を再開する際に、自動的に復元させることができる。
【0091】
また、本実施形態では、制御部120は、通信部121を介して、撮像装置11が反転したことを示す情報を外部のアプリケーションに通知するように構成されているが、これに限るものではない。
【0092】
例えば、制御部120は、通信部121を介して撮像装置11に対し、撮像装置11が反転したことを示す情報を外部のアプリケーションへ通知するように指示する通知制御信号を送信するように構成されていても良い。さらに、制御部120は、撮像装置ホルダ62が撮像状態から非撮像状態になった場合には、この通知制御信号とともに、撮像装置11による撮影ができなくなったことを示す情報を送信するように構成されていても良い。一方、制御部120は、撮像装置ホルダ62が非撮像状態から撮像状態になった場合には、この通知制御信号とともに、撮像装置11による撮影ができるようになったことを示す情報を送信するように構成されていてもよい。
【0093】
さらに、カメラ制御部113は、通信部114を介してこの通知制御信号を受信した場合には、この通知制御信号とともに受信した情報とともに、撮像装置11が反転したことを示す情報を外部のアプリケーションへ送信するように構成されていても良い。
【0094】
また、図10に示すように、撮像装置11および撮像装置取り付け器具100が設置面15の裏側からカバー部材101で覆われるように構成しても良い。ここで、図10(a)は、カバー部材101にそれぞれ覆われた撮像装置11および撮像装置取り付け器具100を設置面15の裏側から見た斜視図である。また、図10(b)は、カバー部材101にそれぞれ覆われた撮像装置11および撮像装置取り付け器具100の断面図である。
【0095】
このように、設置面15に設けられた穴16とベース63に設けられた穴68とをカバー部材101で覆うことにより、設置面15の裏側のスペースと室内側のスペースとを分断できる。この結果、室内から設置面15の裏側が見えてしまって室内の美観を損ねることを防止するとともに、埃などが設置面15の裏側から落ちてくることを防止することができる。さらに、撮像装置11がカバー部材101で覆われるので、設置面15の裏側の埃が撮像装置11に付着することによる撮像装置11の故障と、設置面15の裏側の埃がドーム11aに付着することによる撮像画像の画質劣化と、を防止することができる。
【0096】
また、本実施形態では、ベース63の一対の軸受け部に設けられた穴63bおよび穴63cは、円形になるよう構成されているが、これに限るものではない。例えばベース13の一対の軸受け部にそれぞれ設けられる穴を、垂直方向に延びる長穴に形成しても良い。且つ、ギヤボックス64は、撮像装置ホルダ62の反転を制御部120から指示された際、撮像装置ホルダ62を垂直方向に押し上げた後、撮像装置ホルダ62を反転させ、この反転の後に、撮像装置ホルダ62を垂直方向に押し下げるように構成されていてもよい。
【0097】
より詳細には、まず、撮像装置ホルダ62は、ギヤボックス64により、垂直方向且つ設置面15の裏側方向に押し上げられる。これにより、ベース13の軸受け部の一方の長穴の下端部に位置していた軸部62bをこの一方の長穴の上端部に位置させるとともに、ベース13の軸受け部の他方の下端部に位置していた軸部62cをこの他方の上端部に位置させることができる。
【0098】
次に、撮像装置ホルダ62は、ギヤボックス64により反転させられる。この反転の後、撮像装置ホルダ62は、ギヤボックス64により、垂直方向且つ設置面15の表側方向に押し下げられる。これにより、ベース13の軸受け部の一方の長穴の上端部に位置していた軸部62bをこの一方の長穴の下端部に位置させるとともに、ベース13の他方の長穴の上端部に位置していた軸部62cをこの他方の下端部に位置させることができる。
【0099】
この結果、軸部62bおよび軸部62cを設置面15から離れる方向に一旦シフトさせて撮像装置11を回転させることができるようになる。
【0100】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0101】
1 撮像装置取り付け器具
11 撮像装置
12 撮像装置ホルダ
13 ベース
15 設置面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像装置を設置面に設置するための撮像装置設置器具であって、
前記設置面に固定されるベースと、
前記ベースにより回転自在に保持され、前記撮像装置を保持する撮像装置ホルダと、
を有し、
前記撮像装置ホルダは、前記設置面の表側に前記撮像装置を露出させた撮像状態から前記設置面の裏側に前記撮像装置を隠した非撮像状態になるように、回転することを特徴とする撮像装置設置器具。
【請求項2】
前記ベースには、前記撮像装置ホルダが前記撮像状態から前記非撮像状態になる際に、前記撮像装置ホルダと干渉しないように形成された穴が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置設置器具。
【請求項3】
前記撮像装置ホルダの回転の中心となる回転軸は、前記撮像装置ホルダが前記撮像状態から前記非撮像状態になる際に、前記設置面から離れる方向に移動することができることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置設置器具。
【請求項4】
前記撮像装置ホルダは、前記非撮像状態において、前記撮像装置の底面が前記穴を塞ぐように前記撮像装置を保持することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置設置器具。
【請求項5】
前記撮像装置ホルダの回転範囲を所定の回転範囲に規制する規制手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置設置器具。
【請求項6】
前記撮像装置ホルダの回転の中心となる回転軸には、前記撮像装置からの映像信号を伝送するためのケーブルが引き出される引き出し部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置設置器具。
【請求項7】
前記撮像装置ホルダが前記非撮像状態から前記撮像状態に移る場合には、前記撮像装置の電源を投入し、前記撮像装置ホルダが前記撮像状態から前記非撮像状態に移る場合には、前記撮像装置の電源を切断する制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置設置器具。
【請求項8】
前記撮像装置のズーム倍率を示す情報を記憶する記憶部をさらに有し、
前記制御手段は、前記撮像装置ホルダが前記撮像状態から前記非撮像状態に移る場合には、前記撮像装置のズーム倍率を示す情報を前記記憶部に記憶させ、前記撮像装置ホルダが前記非撮像状態から前記撮像状態に移る場合には、前記記憶部に記憶されたズーム倍率を示す情報に基づいて前記撮像装置のズーム倍率を制御することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置設置器具。
【請求項9】
前記撮像装置ホルダに保持された撮像装置を前記設置面の裏側から覆うカバー部材を設けることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の撮像装置設置器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−78032(P2013−78032A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217446(P2011−217446)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】