説明

撮像装置

【課題】低コストでアオリ調整機能を撮像装置に搭載できるようにする。
【解決手段】レンズユニット12の段付き円筒連結部材18の小径部の外周面に雄ねじ部19を形成し、この雄ねじ部19に高さ調整用ナット20を螺合すると共に、該雄ねじ部19に、2個の光軸傾き調整リング21,22を回動可能に挿通し、更に、該雄ねじ部19にカメラユニット11の雌ねじ部16を締め込むことで、カメラユニット11とレンズユニット12とを連結する。これにより、カメラユニット11の円筒連結部15の端面と高さ調整用ナット20との間に、2個の光軸傾き調整リング21,22が重ね合わされた状態で固定され、カメラユニット11の雌ねじ部16の締め付け力又は高さ調整用ナット20の締め付け力により光軸傾き調整リング21,22が固定されている。各光軸傾き調整リング21,22は、光軸方向の厚みが円周方向に連続変化するテーパ状に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラユニットに対するレンズユニットの光軸の傾き(アオリ)を調整する機能を備えた撮像装置に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
カメラユニットにレンズユニットを連結する構成の撮像装置においては、取付誤差や部品公差等によりカメラユニットに対するレンズユニットの光軸の傾き(アオリ)が不可避的に発生する。この対策として、特許文献1(特開平8−248465号公報)に示すように、撮像装置にアオリ調整機能を搭載したものがある。この特許文献1のアオリ調整機能は、2種類の回転調整機構と光学ローパスフィルタと弾性部材を組み合わせて構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−248465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記特許文献1の構成では、アオリ調整機能の構成が複雑であると共に、撮像装置の構造を大幅に変更する必要があり、アオリ調整機能のためのコストアップ幅が大きいという欠点があった。
【0005】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、低コストでアオリ調整機能を搭載できる撮像装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、カメラユニットとレンズユニットとを連結して構成した撮像装置において、前記カメラユニットと前記レンズユニットとを連結する部分に、光軸方向の厚みが円周方向に連続変化するテーパ状の光軸傾き調整リングを挟み込み、前記光軸傾き調整リングの円周方向の回動角度を回動調整することで前記カメラユニットに対する前記レンズユニットの光軸の傾き(アオリ)を調整した状態でこれら三者を固定する固定手段を備えた構成としたものである。
【0007】
この構成では、カメラユニットとレンズユニットとを連結する部分に挟み込んだテーパ状の光軸傾き調整リングを回動調整してこれら三者を固定手段で固定するだけの簡単な構成で、カメラユニットに対するレンズユニットの光軸の傾き(アオリ)を調整することができ、撮像装置の構造を大幅に変更することなく、低コストでアオリ調整機能を撮像装置に搭載することができる。
【0008】
この場合、請求項2のように、テーパ状の光軸傾き調整リングを2個備え、カメラユニットとレンズユニットとを連結する部分に、2個の光軸傾き調整リングを重ね合わせた状態で挟み込んだ構成としても良い。このようにすれば、2個の光軸傾き調整リングの円周方向の回動角度を個別に回動調整することで、カメラユニットに対するレンズユニットの光軸の傾きを360°全方向で高精度に調整することができる。
【0009】
但し、本発明は、光軸傾き調整リングを1個だけ設けた構成としても良く、この場合でも、光軸傾き調整リングを挟み込む連結部分の端面を、該光軸傾き調整リングのテーパ面と同様のテーパ面に形成すれば、2個の光軸傾き調整リングを重ね合わせた場合と同様に、カメラユニットに対するレンズユニットの光軸の傾きを360°全方向で高精度に調整することができる。尚、本発明は、光軸傾き調整リングを1個だけ設ける場合に、光軸傾き調整リングを挟み込む連結部分の端面をテーパ状に形成しない構成としても良く、この場合でも、光軸傾き調整リングの円周方向の回動角度を回動調整することでレンズユニットの光軸の傾きを小さくすることができる。
【0010】
また、請求項3のように、カメラユニットとレンズユニットのいずれか一方のユニットの円筒連結部の外周面に形成された雄ねじ部に螺合された高さ調整用ナットを固定手段として用い、他方のユニットの円筒連結部の内周面に形成された雌ねじ部を前記一方のユニットの円筒連結部の雄ねじ部に螺合することで両ユニットを連結すると共に、前記他方のユニットの円筒連結部の端面と前記高さ調整用ナットとの間に前記光軸傾き調整リングを挟み込んだ構成とすると良い。この場合、カメラユニットに対するレンズユニットの高さ位置を調整する高さ調整用ナットを備えた構成の撮像装置であれば、光軸傾き調整リングを追加するだけでアオリ調整機能を持たせることができ、極めて低コストでアオリ調整機能を撮像装置に搭載することができる。
【0011】
上述した請求項1〜3に係る発明において、請求項4のように、カメラユニットとレンズユニットのいずれか一方のユニットは、ユニット本体と、これとは別体の段付き円筒連結部材とを備え、前記段付き円筒連結部材内周側の段差面を高さ基準面とし、前記ユニット本体を前記段付き円筒連結部材の大径部内周側に回動可能に嵌合して前記ユニット本体の端面を前記段付き円筒連結部材内周側の高さ基準面に当接させると共に、前記ユニット本体の外周面のうちの前記段付き円筒連結部材の大径部内周面と重なる部分に円周方向に延びる断面V形のテーパ溝を形成し、前記段付き円筒連結部材に対する前記ユニット本体の円周方向の回動角度を回動調整することで前記ユニット本体の光軸の傾きを調整した状態で、前記段付き円筒連結部材の大径部の複数箇所に形成したねじ孔に締め込んだ複数の固定ねじの先端部を前記テーパ溝のうちの前記高さ基準面側のテーパ面に圧接させることで、前記ユニット本体の端面を前記高さ基準面に圧接させた状態で固定するようにしても良い。このようにすれば、2箇所にアオリ調整機能を設けることができ、アオリ調整をより広範囲に且つより精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本発明の一実施例における撮像装置の主要部の構成を示す正面図である。
【図2】図2は撮像装置の主要部の縦断面図である。
【図3】図3は撮像装置の主要部の分解図である。
【図4】図4(a)と(b)は上側の光軸傾き調整リングの平面図と側面図で、図4(c)と(d)は下側の光軸傾き調整リングの平面図と側面図である。
【図5】図5は2個の光軸傾き調整リングを重ね合わせた状態の平面図である。
【図6】図6は第2のアオリ調整機構の構成を示す拡大縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態を具体化した一実施例を説明する。
本実施例の撮像装置は、例えば、部品実装機、工作機械等に搭載される。
図1〜図3に示すように、本実施例の撮像装置は、カメラユニット11とレンズユニット12とを連結して構成され、カメラユニット11の内部には撮像素子13が組み付けられ、レンズユニット12の内部にはレンズ14が組み付けられている。設計上は、撮像素子13の光軸とレンズ14の光軸とが一致するように各部品の寸法が設計されているが、実際には、取付誤差や部品公差等によりカメラユニット11の撮像素子13に対するレンズユニット12のレンズ14の光軸の傾き(アオリ)が不可避的に発生する。
【0014】
そこで、本実施例の撮像装置は、以下に説明する2種類のアオリ調整機構23,31を搭載している。
まず、カメラユニット11とレンズユニット12との連結構造と第1のアオリ調整機構23の構成を説明する。
【0015】
カメラユニット11には、円筒連結部15(固定手段)が撮像素子13の光軸と同心状にレンズユニット12側に突出するように形成され、該円筒連結部15の内周面には、雌ねじ部16が形成されている。
【0016】
一方、レンズユニット12は、レンズ14を内蔵したユニット本体17と、これとは別体の段付き円筒連結部材18とを備え、ユニット本体17に対して後述する第2のアオリ調整機構31を介して段付き円筒連結部材18が固定され、この段付き円筒連結部材18の小径部の外周面に雄ねじ部19が形成されている。
【0017】
このレンズユニット12の雄ねじ部19に高さ調整用ナット20(固定手段)が螺合された上で、該雄ねじ部19に、2個の光軸傾き調整リング21,22が回動可能に挿通され、更に、該雄ねじ部19にカメラユニット11の雌ねじ部16が締め込まれることで、カメラユニット11とレンズユニット12とが連結されている。これにより、カメラユニット11の円筒連結部15の端面と高さ調整用ナット20との間に、2個の光軸傾き調整リング21,22が重ね合わされた状態で挟み込まれ、カメラユニット11の雌ねじ部16の締め付け力又は高さ調整用ナット20の締め付け力により固定されている。
【0018】
図4(a)〜(d)に示すように、各光軸傾き調整リング21,22は、光軸方向の厚みが円周方向に連続変化するテーパ状に形成され、各光軸傾き調整リング21,22の外周部の所定位置には、外側に突出する回動角度調整用の摘み部21a,22aが形成されている。本実施例では、上側の光軸傾き調整リング21は、図4(a)、(b)に示すように、厚み寸法が最も厚い部分に回動角度調整用の摘み部21aが形成され、下側の光軸傾き調整リング22は、図4(c)、(d)に示すように、厚み寸法が最も薄い部分に回動角度調整用の摘み部22aが形成されている。尚、各光軸傾き調整リング21,22の外周部には、外部から見える位置に回動角度を示す目盛り等を付しても良い。以上説明した構成により、2個の光軸傾き調整リング21,22を用いた第1のアオリ調整機構23が構成されている。
【0019】
上記構成の撮像装置において、レンズユニット12の雄ねじ部19に螺合された高さ調整用ナット20とカメラユニット11の円筒連結部15の端面との間に2個の光軸傾き調整リング21,22が挟み込まれて締め付け固定された状態で、カメラユニット11の撮像素子13に対するレンズユニット12の光軸の傾き(アオリ)が発生している場合は、第1のアオリ調整機構23を用いて、次の手順でアオリを調整する。
【0020】
まず、高さ調整用ナット20又はカメラユニット11の雌ねじ部16を少し緩めて2個の光軸傾き調整リング21,22が円周方向に回動可能な状態とする。この後、レンズユニット12の光軸の傾き(アオリ)を小さく又は0とするように2個の光軸傾き調整リング21,22を個別に円周方向に適宜回動させて2個の光軸傾き調整リング21,22全体としてのテーパ角度を調整する。この際、図5に示すように、例えば下側の光軸傾き調整リング22の回動角度調整用の摘み部22aのみを円周方向に押して下側の光軸傾き調整リング22のみを回動させても良いし、或は、上側の光軸傾き調整リング21のみを回動させても良い。勿論、2個の光軸傾き調整リング21,22の両方を個別に回動させても良い。要は、レンズユニット12の光軸の傾き(アオリ)を小さく又は0とするように2個の光軸傾き調整リング21,22の少なくとも片方を適宜回動させれば良い。
【0021】
その後、高さ調整用ナット20又はカメラユニット11の円筒連結部15の雌ねじ部16を締め付けて、高さ調整用ナット20とカメラユニット11の円筒連結部15の端面との間に2個の光軸傾き調整リング21,22を挟み付けて固定する。これにより、雄ねじ部19のねじ山と、雌ねじ部16や高さ調整用ナット20のねじ溝との間の遊び(ガタ)の範囲内でレンズユニット12が傾いて、高さ調整用ナット20の端面と光軸傾き調整リング21の端面とが密着し、且つ、光軸傾き調整リング21の端面とカメラユニット11の円筒連結部15の端面とが密着した状態となることで、2個の光軸傾き調整リング21,22全体としてのテーパ角度によってレンズユニット12の光軸の傾き(アオリ)が小さく又は0となるように調整される。
【0022】
次に、第2のアオリ調整機構31の構成を説明する。
図2、図3、図6に示すように、レンズユニット12の段付き円筒連結部材18の内周側の段差面が高さ基準面32となっている。レンズユニット12のユニット本体17を段付き円筒連結部材18の大径部内周側に回動可能に嵌合して該ユニット本体17の端面を段付き円筒連結部材18内周側の高さ基準面32に当接させると共に、ユニット本体17の外周面のうちの段付き円筒連結部材18の大径部内周面と重なる部分に円周方向に延びる断面V形のテーパ溝33を形成し、段付き円筒連結部材18に対するユニット本体17の円周方向の回動角度を回動調整することでユニット本体17の光軸の傾きを調整した状態で、段付き円筒連結部材18の大径部の複数箇所(例えば3箇所)に形成したねじ孔34に締め込んだ複数の固定ねじ35の先端部をテーパ溝33のうちの高さ基準面32側のテーパ面に圧接させることで、ユニット本体17の端面を高さ基準面32に圧接させた状態で固定する。
【0023】
この第2のアオリ調整機構31を用いて、ユニット本体17の光軸の傾きを調整する場合は、段付き円筒連結部材18のねじ孔34に締め付けられた複数の固定ねじ35をそれぞれ少しずつ緩めて、ユニット本体17と段付き円筒連結部材18を円周方向に回動可能な状態とする。この後、段付き円筒連結部材18に対するユニット本体17の円周方向の回動角度を回動調整することでユニット本体17の光軸の傾きを調整した状態で、複数の固定ねじ35をそれぞれ締め付けることで、各固定ねじ35の先端部をテーパ溝33のうちの高さ基準面32側のテーパ面に圧接させて、ユニット本体17の端面を高さ基準面32に圧接させた状態で固定する。これにより、レンズユニット12のユニット本体17の光軸の傾き(アオリ)を第2のアオリ調整機構31によっても調整することができる。
【0024】
以上説明した本実施例の第1のアオリ調整機構23は、カメラユニット11とレンズユニット12とを連結する部分に挟み込んだテーパ状の光軸傾き調整リング21,22を回動調整してこれら三者を固定手段(高さ調整用ナット20とカメラユニット11の円筒連結部15)で固定するだけの簡単な構成で、カメラユニット11に対するレンズユニット12の光軸の傾き(アオリ)を調整することができ、撮像装置の構造を大幅に変更することなく、低コストでアオリ調整機能を撮像装置に搭載することができる。
【0025】
更に、本実施例では、テーパ状の光軸傾き調整リング21,22を2個備え、高さ調整用ナット20とカメラユニット11の円筒連結部15の端面との間に2個の光軸傾き調整リング21,22を重ね合わせて挟み込んでいるため、2個の光軸傾き調整リング21,22の円周方向の回動角度を個別に回動調整することで、カメラユニット11に対するレンズユニット12の光軸の傾きを360°全方向で高精度に調整することができる。
【0026】
但し、本発明は、光軸傾き調整リングを1個だけ設けた構成としても良く、この場合でも、光軸傾き調整リングを挟み込む連結部分の端面(高さ調整用ナット20又はカメラユニット11の円筒連結部15の端面)を、該光軸傾き調整リングのテーパ面と同様のテーパ面に形成すれば、2個の光軸傾き調整リング21,22を重ね合わせた場合と同様に、カメラユニット11に対するレンズユニット12の光軸の傾きを360°全方向で高精度に調整することができる。尚、本発明は、光軸傾き調整リングを1個だけ設ける場合に、光軸傾き調整リングを挟み込む連結部分の端面をテーパ状に形成しない構成としても良く、この場合でも、光軸傾き調整リングの円周方向の回動角度を回動調整することでレンズユニット12の光軸の傾きを小さくすることができる。
【0027】
また、本実施例では、レンズユニット12の段付き円筒連結部材18の雄ねじ部19に螺合した高さ調整用ナット20を固定手段として用い、カメラユニット11の円筒連結部15の端面と高さ調整用ナット20との間に光軸傾き調整リング21,22を挟み込んだ構成としているため、カメラユニット11に対するレンズユニット12の高さ位置を調整する高さ調整用ナット20を備えた構成の撮像装置であれば、1個又は2個の光軸傾き調整リング21,22を追加するだけでアオリ調整機能を持たせることができ、極めて低コストでアオリ調整機能を撮像装置に搭載することができる利点がある。
【0028】
また、本実施例では、第1のアオリ調整機構23に加え、第2のアオリ調整機構31を設けている。この第2のアオリ調整機構31は、レンズユニット12のユニット本体17を段付き円筒連結部材18の大径部内周側に回動可能に嵌合して該ユニット本体17の端面を段付き円筒連結部材18内周側の高さ基準面32に当接させると共に、ユニット本体17の外周面のうちの段付き円筒連結部材18の大径部内周面と重なる部分に円周方向に延びる断面V形のテーパ溝33を形成し、段付き円筒連結部材18に対するユニット本体17の円周方向の回動角度を回動調整することでユニット本体17の光軸の傾きを調整した状態で、段付き円筒連結部材18の大径部の複数箇所に形成したねじ孔34に締め込んだ複数の固定ねじ35の先端部をテーパ溝33のうちの高さ基準面32側のテーパ面に圧接させることで、ユニット本体17の端面を高さ基準面32に圧接させた状態で固定するようにしたので、第1のアオリ調整機構23とは別に、第2のアオリ調整機構31によってもアオリを調整することができ、アオリ調整をより広範囲に且つより精度良く行うことができる。
【0029】
但し、本発明は、第2のアオリ調整機構31を省略して、第1のアオリ調整機構23のみを設けた構成としても良い。
また、本実施例では、レンズユニット12の段付き円筒連結部材18の外周面に雄ねじ部19を形成し、カメラユニット11の円筒連結部15の内周面に雌ねじ部16が形成を形成したが、雄ねじ部と雌ねじ部の関係を逆にしても良い。つまり、カメラユニットの円筒連結部の外周面に形成した雄ねじ部に高さ調整用ナットを螺合すると共に、このカメラユニットの円筒連結部の雄ねじ部に、レンズユニットの段付き円筒連結部材の内周面に形成した雌ねじ部を螺合し、この段付き円筒連結部材の端面と高さ調整用ナットとの間に光軸傾き調整リングを挟み込んで固定するようにしても良い。
【0030】
また、本実施例では、レンズユニット12のユニット本体17に段付き円筒連結部材18を組み付けて第2のアオリ調整機構31を構成したが、カメラユニット11をユニット本体と、これとは別体の段付き円筒連結部材とから構成し、このカメラユニット11のユニット本体に段付き円筒連結部材を組み付けて第2のアオリ調整機構を構成しても良い。
【符号の説明】
【0031】
11…カメラユニット、12…レンズユニット、13…撮像素子、14…レンズ、15…円筒連結部(固定手段)、16…雌ねじ部、17…ユニット本体、18…段付き円筒連結部材、19…雄ねじ部、20…高さ調整用ナット(固定手段)、21,22…光軸傾き調整リング、21a,22a…回動角度調整用の摘み部、23…第1のアオリ調整機構、31…第2のアオリ調整機構、32…高さ基準面、33…テーパ溝、34…ねじ孔、35…固定ねじ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラユニットとレンズユニットとを連結して構成した撮像装置において、
前記カメラユニットと前記レンズユニットとを連結する部分に、光軸方向の厚みが円周方向に連続変化するテーパ状の光軸傾き調整リングを挟み込み、前記光軸傾き調整リングの円周方向の回動角度を回動調整することで前記カメラユニットに対する前記レンズユニットの光軸の傾きを調整した状態でこれら三者を固定する固定手段を備えていることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記テーパ状の光軸傾き調整リングを2個備え、
前記カメラユニットと前記レンズユニットとを連結する部分に、前記2個の光軸傾き調整リングが重ね合わされた状態で挟み込まれていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記カメラユニットと前記レンズユニットのいずれか一方のユニットの円筒連結部の外周面に形成された雄ねじ部に螺合された高さ調整用ナットを前記固定手段として用い、
他方のユニットの円筒連結部の内周面に形成された雌ねじ部を前記一方のユニットの円筒連結部の雄ねじ部に螺合することで両ユニットを連結すると共に、前記他方のユニットの円筒連結部の端面と前記高さ調整用ナットとの間に前記光軸傾き調整リングを挟み込んだ構成としていることを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記カメラユニットと前記レンズユニットのいずれか一方のユニットは、ユニット本体と、これとは別体の段付き円筒連結部材とを備え、前記段付き円筒連結部材内周側の段差面を高さ基準面とし、
前記ユニット本体を前記段付き円筒連結部材の大径部内周側に回動可能に嵌合して前記ユニット本体の端面を前記段付き円筒連結部材内周側の高さ基準面に当接させると共に、前記ユニット本体の外周面のうちの前記段付き円筒連結部材の大径部内周面と重なる部分に円周方向に延びる断面V形のテーパ溝を形成し、前記段付き円筒連結部材に対する前記ユニット本体の円周方向の回動角度を回動調整することで前記ユニット本体の光軸の傾きを調整した状態で、前記段付き円筒連結部材の大径部の複数箇所に形成したねじ孔に締め込んだ複数の固定ねじの先端部を前記テーパ溝のうちの前記高さ基準面側のテーパ面に圧接させることで、前記ユニット本体の端面を前記高さ基準面に圧接させた状態で固定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−220805(P2012−220805A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−87848(P2011−87848)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(000237271)富士機械製造株式会社 (775)
【Fターム(参考)】