説明

撮影装置および撮影装置におけるバッテリ充電方法

【課題】カメラ部とモニタ部とを着脱自在にした撮影装置におけるカメラ部およびモニタ部の動作可能時間を最適に設定する。
【解決手段】カメラ部10のバッテリ22の残容量を検出するバッテリ残容量検出回路23と、モニタ部30のバッテリ32の残容量を検出するバッテリ残容量検出回路33と、バッテリ22の残容量に基づいてカメラ部10の動作可能時間を算出すると共に、バッテリ32の残容量に基づいてモニタ部30の動作可能時間を算出するシステムコントローラ18と、バッテリ22,32に給電を行い充電する充電回路21とを有し、システムコントローラ18は、カメラ部10の動作可能時間とモニタ部30の動作可能時間とを比較して、動作可能時間が短い方のバッテリを優先して充電する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラ部とモニタ部とを着脱自在にした撮影装置、およびかかる撮影装置におけるバッテリ充電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラ部とモニタ部とを着脱自在にした撮影装置として、カメラ部のバッテリ残容量等を、カメラ部から分離された表示記録部で確認できるようにした撮影装置がある(例えば、特許文献1参照)。また、複数のバッテリを順次充電する充電器であって、バッテリを接続する充電端子と、接続されたバッテリの電圧を検出する電圧検出部と、接続されたバッテリを充電する充電部と、上記充電部の状態を検出してバッテリの充電状況を表示する表示部とを有する充電ポートを複数備えるとともに、上記複数の充電ポートの作動を制御するCPU及びメモリを備え、上記CPUが各充電ポートの電圧検出部で検出した電圧データに基づいて各充電ポートの充電部の作動を制御することによって、電池電圧の大きなバッテリから順次充電する充電方法がある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−237982号公報
【特許文献2】特開2001−333539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、かかる撮影装置において、カメラ部とモニタ部とを分離して使用する場合には、各々にバッテリが必要となり、使用状況によってはカメラ部とモニタ部のいずれか一方の機器のバッテリのみが残容量不足になり、他方の機器のバッテリ残容量が十分であっても、一方の機器が動作不能になる、という問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、カメラ部およびモニタ部の動作可能時間を最適に設定することができる撮影装置および撮影装置におけるバッテリ充電方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の撮影装置の第1の特徴は、カメラ部とモニタ部とを着脱自在にした撮影装置であって、前記カメラ部を動作させるためのカメラ部用バッテリの残容量を検出するカメラ部用バッテリ残容量検出手段と、前記モニタ部を動作させるためのモニタ部用バッテリの残容量を検出するモニタ部用バッテリ残容量検出手段と、前記カメラ部用バッテリの残容量に基づいて前記カメラ部の動作可能時間を算出するカメラ部動作可能時間算出手段と、前記モニタ部用バッテリの残容量に基づいて前記モニタ部の動作可能時間を算出するモニタ部動作可能時間算出手段と、前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリに給電を行い充電する充電手段と、前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とに基づいて、前記充電手段による充電を制御する充電制御手段とを備えることにある。
【0007】
本発明の撮影装置の第2の特徴は、前記充電制御手段は、前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とに基づいて、動作可能時間が短い方のバッテリを優先して充電することにより、前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とが等しくなるように前記充電手段による充電を制御することにある。
【0008】
本発明の撮影装置におけるバッテリ充電方法の第1の特徴は、カメラ部とモニタ部とを着脱自在にした撮影装置におけるバッテリ充電方法であって、前記カメラ部を動作させるためのカメラ部用バッテリの残容量を検出するステップと、前記モニタ部を動作させるためのモニタ部用バッテリの残容量を検出するステップと、前記カメラ部用バッテリの残容量に基づいて前記カメラ部の動作可能時間を算出するステップと、前記モニタ部用バッテリの残容量に基づいて前記モニタ部の動作可能時間を算出するステップと、前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリに給電を行い、前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とに基づいて、前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリの充電を制御するステップとを含むことにある。
【0009】
本発明の撮影装置におけるバッテリ充電方法の第2の特徴は、前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリの充電を制御するステップでは、前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とに基づいて、動作可能時間が短い方のバッテリを優先して充電することにより、前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とが等しくなるように前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリの充電を制御することにある。
【発明の効果】
【0010】
本発明の撮影装置および撮影装置におけるバッテリ充電方法によれば、カメラ部およびモニタ部の動作可能時間を最適に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る撮影装置の実施の形態1の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】バッテリの容量と動作可能時間との関係の一例を示す説明図である。
【図3】実施の形態1の撮影装置における充電動作を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態2の撮影装置における充電動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施の形態1)
以下、図面を参照して、本発明に係る撮影装置および撮影装置における充電方法の一例である実施の形態1について説明する。
【0013】
(構成の説明)
図1は、本発明に係る撮影装置の実施の形態1の構成の一例を示すブロック図である。
【0014】
図1において、本実施の形態1の撮影装置は、CCDカメラ11等を有するカメラ部10と、カメラ部10に着脱可能で、カメラ部10に取り付けた状態でも、取り外した状態でも動作可能な、液晶モニタ31を有するモニタ部30とから構成される。
【0015】
カメラ部10は、CCDカメラ11と、A/D変換器12と、映像信号処理回路13と、マイク(MIC)14と、A/D変換器15と、音声信号処理回路16と、映像音声信号記録/再生回路17と、本発明のカメラ部動作可能時間算出手段、モニタ部動作可能時間算出手段および充電制御手段としてのシステムコントローラ18と、無線送受信回路19と、電源端子(DC−IN)20と、本発明の充電手段としての充電回路21と、本発明のカメラ部用バッテリであるバッテリ22と、本発明のカメラ部用バッテリ残容量検出手段としてのバッテリ残容量検出回路23と、コネクタ24とを有している。
【0016】
モニタ部30は、液晶モニタ31と、本発明のモニタ部用バッテリであるバッテリ32と、本発明のモニタ部用バッテリ残容量検出手段としてのバッテリ残容量検出回路33と、コネクタ34と、液晶駆動回路37と、システムコントローラ38と、無線送受信回路39とを有している。なお、液晶モニタ31の代わりに、有機ELモニタ等を使用しても勿論良い。
【0017】
ここで、カメラ部10のシステムコントローラ18には、バッテリ22,32それぞれの残容量と使用時間との関係、あるいはバッテリ22,32それぞれの残容量と使用可能時間との関係等を記憶しておき、後述するように本発明のカメラ部動作可能時間算出手段や、モニタ部動作可能時間算出手段、充電制御手段として機能させる。つまり、本実施の形態1では、バッテリ22,32の使用時間に伴うバッテリ22,32の残容量低下の関係に基づいて、図2に示すように、バッテリ22,32それぞれの単位使用可能時間(Δtref)当たりのバッテリ22,32それぞれの残容量(ΔVtref)である傾き(ΔVtref/Δtref)を記憶し、バッテリ22,32それぞれの残容量からバッテリ22,32それぞれの使用可能時間を算出して、本実施の形態1の充電制御を行う。
【0018】
図2は、バッテリ22,32それぞれの単位使用可能時間当たりのバッテリ22,32それぞれの残容量である傾き(ΔVtref/Δtref)等の一例を示している。
【0019】
図2は、横軸にバッテリ22,32それぞれ動作可能時間、縦軸にバッテリ22,32それぞれの残容量をとっている。そして、この図2において、実線41が充電n回目までの所定の参照値であるリファレンスの傾き(ΔVtref/Δtref)を示し、点線42が充電n回目以降の測定した傾き(ΔVt/Δt)を示している。
【0020】
システムコントローラ18は、これらの傾きからバッテリ残容量(Vtremain)に対するバッテリ動作可能時間toffを算出することができる。
【0021】
つまり、n回目の充電までは、バッテリ22,32の劣化をほとんど考慮する必要がないので、バッテリ22,32それぞれの残容量(Vtremain)が0に至るまでの動作可能時間toffは、下記の式(1)により表すことができる。
【0022】
toff=Vtremain/(ΔVtref/Δtref) …(1)
そのため、カメラ部10のシステムコントローラ18は、n回目の充電までは、この式(1)により、バッテリ22,32それぞれの動作可能時間toffV1,toffV2を算出することができる。
【0023】
ただし、ユーザの使用状況により、バッテリの使用時間に伴うバッテリの残容量の低下の傾きは変わってくるため、充電回数n回目以降は、直前のn回のカメラ部動作開始時間t1nのバッテリ残容量Vt1nと、動作終了時間t2nのバッテリ残容量Vt2nの測定データから、n回分の実動作時の傾きを次式(2)により算出し、これを使ってn回に1回傾きを更新する。
【0024】
ΔVt/Δt ={(Vt11−Vt21)+(Vt12−Vt22)+…+(Vt1n−Vt2n)}/{(t11−t21)+(t12−t22)+…+(t1n−t2n)} …(2)
つまり、充電回数n回目以降のバッテリ残容量(Vtremain)に対するバッテリ動作可能時間toffn、すなわちバッテリ残容量(Vtremain)が0に至るまでの動作可能時間toffnは、次の式(3)のように表すことができる。
【0025】
toffn =Vtremain/(ΔVt/Δt) …(3)
なお、本実施の形態1の撮影装置では、カメラ部10のバッテリ22と、モニタ部30のバッテリ32の2つのバッテリを使用しており、それぞれが駆動している回路が異なるため、上記の傾きおよび傾きの更新は、各々のバッテリ22,バッテリ32に対して行うが、同じバッテリおよび回路を使用している場合は、共通の値を使用することができる。
【0026】
(動作の説明)
次に、図1に示すように構成された本実施の形態1の撮影装置における充電動作について、フローチャートを参照して説明する。
【0027】
図3は、本実施の形態の撮影装置における充電動作を示すフローチャートである。
【0028】
本実施の形態の撮影装置では、カメラ部10とモニタ部30とがコネクタ24,34を介して接続して、充電端子20を電源に繋ぐと、システムコントローラ18の制御の下、充電回路21がカメラ部10に装着されたバッテリ22と、モニタ部30に装着されたバッテリ32の本実施の形態1の充電動作を開始する。
【0029】
すると、まず、カメラ部10のバッテリ残容量検出回路23と、モニタ部30のバッテリ残容量検出回路33とがそれぞれバッテリ22の残容量(Vtremain1)とバッテリ32の残容量(Vtremain2)とを検出し、検出した残容量(Vtremain1,Vtremain2)をそれぞれシステムコントローラ18,38へ出力する(ステップS310)。なお、カメラ部10のバッテリ残容量検出回路23と、モニタ部30のバッテリ残容量検出回路33とは、それぞれのバッテリ22とバッテリ32の充電開始後ではなく、バッテリ22とバッテリ32が装着されているときに、常時または定期的にバッテリの残容量(Vtremain1,Vtremain2)を検出するようにしても勿論よい。
【0030】
すると、システムコントローラ18は、本発明のカメラ部動作可能時間算出手段およびモニタ部動作可能時間算出手段として機能して、バッテリ残容量検出回路23が検出したカメラ部10のバッテリ22の残容量(Vtremain1)と、コネクタ24,34を介してシステムコントローラ38から受け取ったモニタ部30のバッテリ32の残容量(Vtremain2)と、前述の式(1)(充電回数n回目まで)または式(3)(充電回数n回目以上)とに基づいて、それぞれ、カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1と、モニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2とを算出する(ステップS320)。
【0031】
次に、システムコントローラ18は、本発明の充電制御手段として機能して、バッテリ残容量検出回路23が検出したカメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1と、コネクタ24,34を介してシステムコントローラ38から受け取ったモニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2の大きさを比較し、カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1が、モニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2より小さいか否かを判断する(ステップS330)。
【0032】
ここで、カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1が、モニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2より小さいと判断した場合(ステップS330“Yes”)、システムコントローラ18は、充電回路21に対しカメラ部10のバッテリ22を先に充電させるように充電開始指令を出力する(ステップS340)。これにより、この場合には、カメラ部10のバッテリ22が先に充電され、モニタ部30のバッテリ32の充電は開始されない。
【0033】
これに対し、カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1が、モニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2より大きいと判断した場合(ステップS330“No”)、システムコントローラ18は、充電回路21に対しモニタ部30のバッテリ32を先に充電させるように充電開始指令を出力する(ステップS350)。これにより、この場合には、先にモニタ部30のバッテリ32が充電され、カメラ部10のバッテリ22の充電は開始されない。
【0034】
その後、システムコントローラ18は、常時ないしは定期的に、バッテリ残容量検出回路23が検出したカメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1と、コネクタ24,34を介してシステムコントローラ38から受け取ったモニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2の大きさを比較し、カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1と、モニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2とが等しくなるか否かを判断する(ステップS360)。
【0035】
ここで、カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1と、モニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2とが等しくなっていないと判断した場合(ステップS360“No”)、システムコントローラ18は、動作可能時間toffV1,toffV2が小さいほうのバッテリ22、バッテリ32の充電を継続させる(ステップS340,350)。
【0036】
これに対し、カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1と、モニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2とが等しくなったと判断した場合(ステップS360“Yes”)、システムコントローラ18は、充電回路21に指令を出して、バッテリ22およびバッテリ32の同時充電を行う(ステップS370)。
【0037】
これにより、先に動作可能時間toffV1,toffV2が小さいほうのバッテリ22、バッテリ32から充電が開始され、動作可能時間toffV1,toffV2が等しくなった時点でカメラ部10のバッテリ22と、モニタ部30のバッテリ32との同時充電が行なわれることになるので、カメラ部10とモニタ部30の動作可能時間が等しくなる充電が最小時間で可能になる。
【0038】
したがって、本実施の形態1の撮影装置および撮影装置におけるバッテリ充電方法によれば、カメラ部10の動作可能時間と、モニタ部30の動作可能時間とに基づいて、動作可能時間が短い方のバッテリ22、バッテリ32を優先して、それぞれの動作可能時間が等しくなるまで充電し、等しくなった時点で双方の充電を行うようにしたため、カメラ部10およびモニタ部30の動作可能時間を均等に簡単に充電することができる。
【0039】
(実施の形態2)
上記実施の形態1の撮影装置および撮影装置におけるバッテリ充電方法では、カメラ部10とモニタ部30の動作可能時間を均等にするように説明したが、ユーザによっては、モニタ部30よりカメラ部10の方を長時間使用したいとか、カメラ部10よりモニタ部30の方を長時間使用したいとか、均等使用を望まないユーザもあり得る。
【0040】
そこで、実施の形態2の撮影装置および撮影装置におけるバッテリ充電方法では、カメラ部10とモニタ部30の動作可能時間あるいはその割合を、均等を含め、ユーザの好みに応じて設定できるようにしたものである。なお、実施の形態2の撮影装置の構成は、図1に示す実施の形態1の撮影装置と同じなので、図1に示す実施の形態1の撮影装置の構成を参照して、動作についてのみ説明する。
【0041】
図4は、実施の形態2の撮影装置における充電動作を示すフローチャートである。なお、図3に示す実施の形態1の撮影装置における充電動作を示すフローチャートと同じステップには、同一ステップ番号を付して説明を省略する。
【0042】
図4に示す実施の形態2の撮影装置における充電動作では、図3に示す実施の形態1の撮影装置における充電動作に対し、新たにステップS400を追加し、かつ、ステップS330,S360の代わりに、ステップS430,S460の処理を実行するようにしたものである。
【0043】
つまり、実施の形態2の撮影装置における充電動作では、図4に示すように、まず、ユーザが入力ボタン(図示せず)等を用いて、カメラ部10のバッテリ22と、モニタ部30のバッテリ32の動作可能時間ないしはその割合を設定する(ステップS400)。例えば、「カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1が“90分”、モニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2を“30分”」とか、「カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1とモニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2との割合を“3:1”」等と設定する。ここで、「カメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1とモニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2との割合を“1:1”」と設定すれば、上記実施の形態1と同じになる。なお、設定した値や条件等は、カメラ部10のシステムコントローラ18等に記憶される。
【0044】
そして、ステップS420では、システムコントローラ18は、ステップS400にてユーザが設定した値や条件を満たさないのはバッテリ22であるか否かを判断する(ステップS430)。
【0045】
ここで、ステップS400にてユーザが設定した値や条件を満たさないのはバッテリ22であると判断した場合(ステップS430“Yes”),システムコントローラ18は、充電回路21に対しカメラ部10のバッテリ22を先に充電させるように充電開始指令を出力する(ステップS340)。一方、ステップS400にてユーザが設定した値や条件を満たさないのはバッテリ32であると判断した場合(ステップS430“No”)、システムコントローラ18は、充電回路21に対しモニタ部30のバッテリ32を先に充電させるように充電開始指令を出力する(ステップS350)。
【0046】
その後、システムコントローラ18は、実施の形態1と同様に常時ないしは定期的に、バッテリ残容量検出回路23が検出したカメラ部10のバッテリ22の動作可能時間toffV1と、コネクタ24,34を介してシステムコントローラ38から受け取ったモニタ部30のバッテリ32の動作可能時間toffV2の大きさを比較し、ステップS400にてユーザが設定した値や条件を満たすか否かを判断する(ステップS460)。
【0047】
そして、システムコントローラ18は、ステップS400にてユーザが設定した値や条件を満たさないと判断した場合(ステップS460“No”)、満たさない方のバッテリ22、バッテリ32の充電を継続する(ステップS340,S350)。一方、ステップS400にてユーザが設定した値や条件を満たさすと判断した場合(ステップS460“Yes”)、システムコントローラ18は、充電回路21に指令を出して、バッテリ22およびバッテリ32の同時充電を行う(ステップS370)。
【0048】
したがって、本実施の形態2の撮影装置および撮影装置におけるバッテリ充電方法によれば、ステップS400にてユーザが設定した値や条件を満たすか否かに基づいて、満たさない方のバッテリ22、バッテリ32から優先して充電を開始し、双方のバッテリがユーザが設定した値や条件を満たすと判断した時点で同時充電を開始するようにしたので、カメラ部10およびモニタ部30の動作可能時間を、ユーザにとって最適な値または割合に簡単に設定することができる。
【0049】
なお、上記実施の形態1,2の説明では、カメラ部10のシステムコントローラ18が本実施の形態1のバッテリ充電方法を実行するように説明したが、本発明では、これに限らず、モニタ部30のシステムコントローラ38が本実施の形態1のバッテリ充電方法を実行するようにしても勿論よい。
【0050】
また、上記実施の形態1,2の説明では、図1に示すようにカメラ部10やモニタ部30のシステムコントローラ18,38等をハードウエア的に構成して説明したが、本発明では、これに限らず、カメラ部10やモニタ部30のシステムコントローラ18,38等を、CPUと、CPUが実行するプログラムによりソフトウエア的に構成するようにしても勿論よい。
【符号の説明】
【0051】
10 カメラ部
11 CCDカメラ
12 A/D変換器
13 映像信号処理回路
14 マイク(MIC)
15 A/D変換器
16 音声信号処理回路
17 映像音声信号記録/再生回路
18 システムコントローラ(カメラ部動作可能時間算出手段,モニタ部動作可能時間算出手段,充電制御手段)
19 無線送受信回路
20 電源端子(DC−IN)
21 充電回路(充電手段)
22 バッテリ(カメラ部用バッテリ)
23 バッテリ残容量検出回路(カメラ部用バッテリ残容量検出手段)
24 コネクタ
30 モニタ部
31 液晶モニタ
32 バッテリ(モニタ部用バッテリ)
33 バッテリ残容量検出回路(モニタ部用バッテリ残容量検出手段)
34 コネクタ
37 液晶駆動回路
38 システムコントローラ
39 無線送受信回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ部とモニタ部とを着脱自在にした撮影装置であって、
前記カメラ部を動作させるためのカメラ部用バッテリの残容量を検出するカメラ部用バッテリ残容量検出手段と、
前記モニタ部を動作させるためのモニタ部用バッテリの残容量を検出するモニタ部用バッテリ残容量検出手段と、
前記カメラ部用バッテリの残容量に基づいて前記カメラ部の動作可能時間を算出するカメラ部動作可能時間算出手段と、
前記モニタ部用バッテリの残容量に基づいて前記モニタ部の動作可能時間を算出するモニタ部動作可能時間算出手段と、
前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリに給電を行い充電する充電手段と、
前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とに基づいて、前記充電手段による充電を制御する充電制御手段と
を備えることを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
前記充電制御手段は、
前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とに基づいて、動作可能時間が短い方のバッテリを優先して充電することにより、前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とが等しくなるように前記充電手段による充電を制御することを特徴とする請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
カメラ部とモニタ部とを着脱自在にした撮影装置におけるバッテリ充電方法であって、
前記カメラ部を動作させるためのカメラ部用バッテリの残容量を検出するステップと、
前記モニタ部を動作させるためのモニタ部用バッテリの残容量を検出するステップと、
前記カメラ部用バッテリの残容量に基づいて前記カメラ部の動作可能時間を算出するステップと、
前記モニタ部用バッテリの残容量に基づいて前記モニタ部の動作可能時間を算出するステップと、
前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリに給電を行い、前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とに基づいて、前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリの充電を制御するステップと
を含むことを特徴とする撮影装置におけるバッテリ充電方法。
【請求項4】
前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリの充電を制御するステップでは、
前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とに基づいて、動作可能時間が短い方のバッテリを優先して充電することにより、前記カメラ部の動作可能時間と前記モニタ部の動作可能時間とが等しくなるように前記カメラ部用バッテリと前記モニタ部用バッテリの充電を制御することを特徴とする請求項3に記載の撮影装置におけるバッテリ充電方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−39358(P2012−39358A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177358(P2010−177358)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】