説明

操作デバイス

【課題】操作デバイスの重量を不必要に増すことなく、必要に応じて種々の操作情報を本体に入力できる操作デバイスを提供すること。
【解決手段】一端から他端に向けて延伸する形状を有する本体と、前記本体の前記一端に設けられる発光体と、前記本体の前記他端に設けられるとともに、複数の他の操作デバイスのうち任意の1つが接続される接続部と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は操作デバイスに関し、特にカメラにより撮影される発光体を備える操作デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
棒状の本体の先端に発光体を備える操作デバイスをカメラの前で動かすと、カメラに接続されたゲーム機本体において撮影画像における発光体の位置を認識し、該位置によりゲームなどのプログラムの実行を制御するシステムが提案されている(下記特許文献1参照)。こうしたシステムによると、操作デバイスの発光体の位置を動かすことにより、カーソルの位置や、仮想のゲーム空間におけるオブジェクトの位置などを動かす制御が可能となり、非常に直感的なユーザインターフェースを実現できる。
【特許文献1】米国特許出願公開第2007/0117625号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上記従来技術によると、発光体の位置以外の様々な情報を操作デバイスを利用してゲーム機本体に入力することができない。そこで、プレイヤの音声を入力するためのマイクや、方向を入力するためのスティック状の部材など、複数の操作部材を操作デバイスに一体的に備え付けることも考えられるが、そうすると必ずしも常には使用しない機能のために操作デバイスの重量が増してしまい、発光体の位置を軽快に動かすことが難しくなってしまう。
【0004】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、操作デバイスの重量を不必要に増すことなく、必要に応じて種々の操作情報を本体に入力できる操作デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る操作デバイスは、一端から他端に向けて延伸する形状を有する本体と、前記本体の前記一端に設けられる発光体と、前記本体の前記他端に設けられるとともに、複数の他の操作デバイスのうち任意の1つが接続される接続部と、を含むことを特徴とする。操作デバイスは、それぞれ情報を入力する入力部材を備える複数の追加操作モジュールを含んでもよい。
【0006】
また、前記複数の追加操作モジュールのうち1つは、前記接続部に接続される被接続部と、該被接続部の反対側に設けられるとともに、前記複数の追加デバイスのうち他の1つが直列に接続されるよう前記本体の前記接続部と同一形状を有する追加接続部と、を備えてもよい。
【0007】
このとき、前記各追加操作モジュールは、該追加操作モジュールの種類を識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶手段を含んでよい。また、前記本体は、該本体に直接的又は間接的に接続される前記追加操作モジュールに含まれる前記識別情報記憶手段から前記識別情報を取得する識別情報取得手段を含んでよい。
【0008】
また、前記本体は、該本体に直列に接続される前記追加操作モジュールの順序を判別する順序判別手段を含んでよい。前記各追加操作モジュールは、該追加操作モジュールが前記本体に対して直列に接続される場合に互いに直列接続される信号線と、該信号線における所定位置の電圧を計測する電圧計と、を備えてよい。また、前記本体は、前記直列に接続される信号線に対して一端側から所定電圧を印加する電源と、を備えてよい。この場合、前記順序判別手段は、前記各電圧計において計測される電圧に基づいて、前記本体に直列に接続される前記追加操作モジュールの順序を判別してよい。
【0009】
また、前記複数の追加操作モジュールのうち1つは、前記入力部材の前記本体に対する向きを変更させるよう、前記被接続部と前記入力部材との間に回転機構を備えてよい。或いは、前記複数の追加操作モジュールのうち1つは、複数の向きで前記本体又は他の前記追加操作モジュールに接続するよう構成されてよい。
【0010】
前記1つの前記追加操作モジュールに備えられた前記入力部材の向きを判断する判断手段を含んでよい。例えば、前記1つの前記追加操作モジュールと前記本体は、当該追加操作モジュールの姿勢を検知するセンサを含んでよい。この場合、前記判断手段は、当該本体に含まれる前記センサによる検知結果と、前記1つの前記追加操作モジュールに含まれる前記センサによる検知結果と、に基づいて、前記1つの前記追加操作モジュールに備えられた前記入力部材の、前記本体に対する向きを判断してよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面に基づき詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態に係るゲームシステムの利用シーンを示す図である。同図に示すようにゲームシステム10は、家庭用のテレビ受像機12に接続されたゲーム機本体16、ゲーム機本体16に接続されたカメラ14、プレイヤPが手に持つ操作デバイス18を含んでいる。ゲーム機本体16は、公知のコンピュータゲームシステムである。カメラ14は例えばテレビ受像機12の上面に設置され、テレビ受像機12の前方を映し出すようになっている。カメラ14による撮影画像はゲーム機本体16に入力され、そこで各種の情報処理に供される。操作デバイス18の先端には特定の色で発光する発光体20が取り付けられており、プレイヤPが操作デバイス18を手にして、カメラ14の前方でそれを動かすと、カメラ14による撮影画像における発光体20の位置を認識するとともに、発光体20が映し出された領域の広さに従って、カメラ14と発光体20との距離を認識する。そして、これらの情報に従って、ゲームなどのアプリケーションの処理を制御するようになっている。
【0013】
すなわち、図2に示すように、ゲーム機本体16には位置認識部16a、アプリケーション処理部16b、及び通信部16cが含まれる。位置認識部16a及びアプリケーション処理部16bは、コンピュータゲームシステムであるゲーム機本体16において所定のプログラムを実行することにより実現される。同図に示すように、カメラ14で撮影された、例えば図3に示されるような画像は位置認識部16aに供給される。位置認識部16aでは、図4に示すように供給される画像における発光体20が映し出された領域を抽出し、同画像における発光体20の中心位置の座標(X,Y)を取得する。さらに、発光体20が映し出された領域の面積を算出して、該面積からカメラ14と発光体20との距離を決定する。例えば、領域の面積と発光体20との距離との関係式を記憶しておき、この関係式に従って距離を決定してよい。
【0014】
こうして得られる撮影画像における発光体20の中心位置座標(X,Y)及びカメラ14と発光体20との距離は、アプリケーション処理部16bに供給される。アプリケーション処理部16bでは、これらの情報を、例えばテレビ受像機12の画面に表示されるカーソルの位置を移動させるのに用いたり、仮想のゲーム空間に配置されたオブジェクトの位置を移動させるのに用いたりする。なお、操作デバイス18はボタン等の従来型の操作部材も備えており、これらの部材に対する操作内容は無線通信手段によりゲーム機本体16に送信される。一方、ゲーム機本体16には操作デバイス18と無線通信を行うための通信部16cを備えており、アプリケーション処理部16bは、通信部16cにより受信される操作内容も用いて、ゲームなどの各種アプリケーションの制御を行う。アプリケーション処理部16bは、アプリケーションの処理に従って表示画像を生成するようになっており、この表示画像はテレビ受像機12により表示される。
【0015】
次に操作デバイス18について詳述する。図5は操作デバイス18の正面図、図6は側面図、図7は底面図である。これらの図に示すように操作デバイス18は、一端から他端に向けて延伸する概略円柱形状の本体31を有しており、一端側には発光体20が設けられている。発光体20は概略球殻状の光拡散性の樹脂及び該樹脂に光を照射する発光素子を中心に構成されている。また、本体31の他端側には、他の追加操作モジュールとデータ通信を行うための接続コネクタ28を含む接続(連結)構造が設けられている。この接続構造は、具体的には本体31の他端面に設けられた収容凹部29と、該収容凹部29の底面中心に設けられた雌型の接続コネクタ28と、を含んでいる。収容凹部29は他の追加操作モジュールの一部を収容するよう該一部と概略同一形状に形成されており、開口の周縁部には他の追加操作モジュールに設けられた2つの係合片(被係合部)と係合する切り欠きである係合部30f,30bが設けられている。係合部30f,30bは本体31の正面側と裏面側とに設けられている。本体31の表面にはボタン21〜27が設けられており、上述したように、これらのボタン21〜27を押下したか否かの情報は無線通信手段によりゲーム機本体16に送信される。
【0016】
図6に示すように、本体31の内部には、制御部32、振動モータ33、加速度センサ34、ジャイロセンサ35、地磁気センサ36、接続コネクタ28が設けられている。制御部32は公知のCPU及び無線データ通信手段を中心として構成されており、該制御部32に加速度センサ34、ジャイロセンサ35、地磁気センサ36の検出内容が入力されている。加速度センサ34は、例えば本体31の延伸方向(軸方向(第1軸))、正面方向(第2軸)、左右方向(第3軸)の各加速度(重力加速度を含む)を検出し、それらの値を出力する3軸加速度センサである。ジャイロセンサ35は、上記第1軸乃至第3軸のまわりの本体31の回転速度を検出する3軸ジャイロセンサである。地磁気センサ36は地磁気の方向を検出する手段である。制御部32では、これらのセンサの検出内容をゲーム機本体16に送信し、ゲーム機本体16ではこれらのセンサの検出内容に基づいて、操作デバイス18の動き、姿勢、位置を判断する。制御部32は振動モータ33の駆動電力を供給するようになっており、ゲーム機本体16から無線により送信される制御信号に従って、或いは自立的に振動モータ33の動作を開始させ、或いは停止させる。制御部32は発光体20の駆動電力も供給するようになっており、同様に、ゲーム機本体16から無線により送信される制御信号に従って、或いは自立的に、発光体20による発光を開始させ、或いは停止させる。さらに、後述するように発光体20を任意色での発光が可能なように構成した場合には、制御部32は、発光体20による発光色の制御も行う。制御部32には接続コネクタ28も接続されており、同接続コネクタ28を通じて追加操作モジュールの操作内容が入力される。この操作内容もゲーム機本体16に無線送信される。このとき、追加操作モジュールには当該追加操作モジュールの種類を識別する識別情報が記憶されており、この識別情報が制御部32により読み出される。そして、この識別情報もゲーム機本体16に無線送信される。以上の構成により、ゲーム機本体16は、どの種類の追加操作モジュールが操作デバイス18に接続され、その追加操作モジュールに対してどのような操作がなされたかを判断することができる。
【0017】
次に、図8は発光体20の拡大縦断面図である。同図に示すように、発光体20は、内殻及び外殻の2層構造からなる球殻状部分と、該球殻部分に隣接して設けられる発光素子73と、から構成されている。球殻状部分のうち外殻は、操作デバイス18の先端側に位置するとともに、基端側に開く半球殻状に形成される先端側外殻部70aと、操作デバイス18の基端側に位置するとともに、先端側に開く半球殻状に形成される基端側外殻部70bと、から構成されている。基端側外殻部70bの底部には円形の穴が開設され、その周囲には、本体31側に向けて立ち上がる円筒状の壁である取付機構75が設けられている。取付機構75の外周面には螺子溝が形成されている。本体31の上面には開口が形成されており、この開口は支持基台76により塞がれている。支持基台76の中央には開口が形成されるとともに、この開口の周囲には、本体31の内側に向けて立ち上がる円筒状の壁である被取付機構77が設けられている。被取付機構77の内周面には螺子溝が形成されており、この螺子溝に取付機構75の外周面に形成された螺子溝が螺合する。こうして、本体31の上面に発光体20が取り付けられる。
【0018】
取付機構75の内部には発光素子73を搭載した回路基板74が取り付けられている。発光素子73は例えばLEDにより構成される。発光素子73は基端側外殻部70bの底部に開設された円形の穴から球殻の中心に向けて光を照射するようになっている。なお、発光素子73はそれぞれ異なる色を発光する複数のLEDを含んでよい。この場合、制御部32により発光タイミングとともに発光色が制御される。
【0019】
一方、内殻は、操作デバイス18の先端側に位置するとともに、基端側に開く半球殻状に形成される先端側内殻部71aと、操作デバイス18の基端側に位置するとともに、先端側に開く半球殻状に形成される基端側内殻部71bと、から構成されている。内殻の外径と外殻の内径とは略一致しており、両者は密着している。基端側内殻部71bには、外表面の底部に形成された凹みである受光部72が形成されている。発光素子73はこの受光部72に正対しており、これにより発光素子73から発せられる光が効率よく内殻に入光する。
【0020】
内殻を構成する先端側内殻部71a及び基端側内殻部71bは、いずれも光拡散機能を有する樹脂材料により形成されている。この樹脂材料としては、ポリカーボネートなどの透明樹脂内に、光を反射する、同じくポリカーボネートなどの樹脂により形成される無数の微少樹脂片が封入されたものなどが用いられる。一方、外殻を構成する先端側外殻部70a及び基端側外殻部70bは、いずれも無彩色又は有彩色を有し、且つ透光性を有する樹脂材料により形成されている。この樹脂材料としては、例えばポリカーボネートなどが用いられる。ここでは、外殻の樹脂材料として、透光性を有する濃い灰色のものが用いられる。また、外殻の外表面は鏡面処理が施されるとともに、低反射膜によりコーティングがなされる。
【0021】
発光素子73より発せられる光は受光部72において内殻に入光し、入射された光は内殻の内部おいて拡散し、内殻の外表面から放射状に光が発せられる。この光は外殻においてやや減衰した後、外部に放射状に出射される。このような構成により、本体31の上面側に配置された発光素子73により球状の発光体20の表面全体を発光させることができる。このとき、内殻と外殻とからなる2層構造とし、それぞれの殻を上述した材料構成としているので、カメラ14に発光体20が撮影された場合に、撮影画像における発光体20が映し出された領域の縁部には有色且つ透光性の外殻が明瞭に写り、これにより発光体20が映し出された領域の大きさを正しく認識できるようになる。
【0022】
次に、本体31の基端側に取り付けられる追加操作モジュールについて説明する。図9は、第1の追加操作モジュールを正面方向から示す斜視図である。図10は、同デバイスを背面方向から示す斜視図である。図11は、同デバイスを本体31に対して順方向に取り付けた状態を示す図であり、図12は、逆方向に取り付けた状態を示す図である。第1の追加操作モジュール40はマイクを内蔵しており、プレイヤPが音声を入力するものである。概略円筒形状の被収容部41を備えており、この被収容部41の正面側下端に前方向に立ち上がる被係合部43fが設けられ、背面側下端に後ろ方向に立ち上がる被係合部43bが設けられている。被係合部43fにはプレイヤPの音声を内部に取り入れるための小孔が形成されている。被収容部41の外径は、本体31の収容凹部29の内径とほぼ一致しており、被収容部71は収容凹部29内に収容される。このとき、被係合部43f,43bは、それぞれ係合部30f,30bに係合する。被収容部41の上面には接続コネクタ42が取り付けられており、この接続コネクタ42は本体31側の接続コネクタ28に差し込まれる。被係合部43f,43bは同一外形状を有しており、係合部30f,30bも同一外形状を有しており、また被係合部と係合部は対応する形状を有している。また、接続コネクタ28,42は、共に前後逆方向にしても電気的接続が可能となっている。このため、図11に示すように被係合部43fが本体31の正面側に設けられた係合部30fに係合する順取付状態と、図12に示すように被係合部43bが本体31の正面側に設けられた係合部30fに係合する逆取付状態と、の両方で、第1の追加操作モジュール40を本体31に対して取り付けることができる。第1の追加操作モジュール40は加速度センサ47を内蔵しており、この加速度センサ47の検出内容は制御部32に送信され、さらにゲーム機本体16に送信される。ゲーム機本体16は本体31の加速度センサ34の検出内容も受信しており、これらの検出内容を比較することで、第1の追加操作モジュールが順取付状態にあるのか逆取付状態にあるのかを判断することができる。以上のように構成することで、操作デバイス18の多様な利用方法を実現できる。
【0023】
次に、図13は、他の種類の追加操作モジュールである第2の追加操作モジュールを示している。また、図14は、第2の追加操作モジュールを本体31に対して順方向に取り付けた状態を示している。第2の追加操作モジュール50は、収容凹部29に収容される円筒状の被収容部51、その上面に取り付けられ接続コネクタ52、被収容部51の下面に同軸に連続する、被収容部51よりも大径の円筒形状を有する延長部54、を有している。被収容部51には係合部30f,30bと係合する被係合部63が設けられている。また、延長部54の正面には方向を入力するための操作部材55が取り付けられている。
【0024】
この第2の追加操作モジュール50も、図14に示すように、第1の追加操作モジュール40に代えて、本体31の基端部に取り付けることができる。また、第1の追加操作モジュール40と同様、本体31に対して順方向取付及び逆方向取付が可能となっている。この場合も、ゲーム機本体16では、本体31の加速度センサ34の検出内容と、第2の追加操作モジュール50に内蔵される加速度センサ67の検出内容と、を比較することで、第2の追加操作モジュール50が順取付状態にあるのか逆取付状態にあるのかを判断することができる。このように複数種類の追加操作モジュールのうち任意のものを本体31に取り付けられるように構成することで、普段使用しない種類の操作部材まで予め本体31に対して一体的に備え付けておく場合に比して、操作デバイス18の重量を軽くすることができる。これにより、プレイヤPは操作デバイス18を軽快に操作することができる。
【0025】
なお、第1の追加操作モジュール40や第2の追加操作モジュール50のように、本体31に対して順方向及び逆方向に取付られるように構成する代わりに、追加操作モジュールにおける操作部材が設けられた部分が回転するように回転機構を設けてもよい。すなわち、図15及び図16に示す第3の追加操作モジュール60のように、被収容部61及びそれよりも大径の延長部64を一体的に形成するとともに、被収容部61に接続コネクタ62及び被係合部63を設け、一方、延長部64の下面側に別体の延長部66を配置するとともに、両延長部64,66を、本体31の延伸方向に延びる回転軸により相対的に回転可能に構成してもよい。こうしても、延長部66に設けられた操作部材65を本体31に対して回転させることができる。
【0026】
次に、他の実施形態に係る操作デバイスについて説明する。図17は当該他の実施形態に係る操作デバイスの外観斜視図であり、図18は、発光モジュールを正面方向から示す斜視図、図19は、本体モジュールを正面方向から示す斜視図、図20は、第1の追加操作モジュールを正面方向から示す斜視図、図21は、第2の追加操作モジュールを正面方向から示す斜視図である。図17に示される操作デバイスは、発光モジュール140、本体モジュール80、第1の追加操作モジュール90、第2の追加操作モジュール100をこの順に、各モジュールの正面をそろえて直列に接続したものである。図18に示すように、発光モジュール140は背の低い円柱状の本体の上面に発光体20が取り付けられており、下面中央には接続コネクタ(雌コネクタ)142が設けられている。図19に示すように、本体モジュール80の本体は、発光モジュール140の本体と同径の円柱状をなしており、正面には方向情報を入力するための操作部材83が配置されている。また、本体上面中央には接続コネクタ(雄コネクタ)81が設けられ、下面中央には接続コネクタ(雌コネクタ)82が設けられている。図20に示すように、第1の追加操作モジュール90の本体は、本体モジュール80の本体と同径の円柱状をなしており、正面には複数のボタンからなる操作部材83が配置されている。さらに、背面には傾倒させることにより該傾倒方向に対応した信号をゲーム機本体16に送信するためのスティック状の操作部材94が配置されている。また、本体上面中央には接続コネクタ(雄コネクタ)91が設けられ、下面中央には接続コネクタ(雌コネクタ)92が設けられている。さらに、図21に示すように、第2の追加操作モジュール100の本体は、本体モジュール80の本体と同径の円柱状をなしており、正面には単一のボタンからなる操作部材103が配置されている。また、本体上面中央には接続コネクタ(雄コネクタ)101が設けられ、下面中央には接続コネクタ(雌コネクタ)102が設けられている。
【0027】
図17に示す例は、本体モジュール80の接続コネクタ81を発光モジュール140の接続コネクタ142に両モジュールの正面が揃う向きで差し込み、第1の追加操作モジュール90の接続コネクタ91を本体モジュール80の接続コネクタ82に両モジュールの正面が揃う向きで差し込み、さらに、第2の追加操作モジュール100の接続コネクタ101を第2の追加操作モジュール90の接続コネクタ92に両モジュールの正面が揃う向きで差し込むことにより実現される。
【0028】
この操作デバイスでは、接続コネクタ81,91,101は互いに同一形状を有しており、また、接続コネクタ82,92,102,142も互いに同一形状を有している。このため、各モジュールの接続順は任意に入れ替えることができる。例えば、図22に示す例では、第1の追加操作モジュール90と第2の追加操作モジュール100の接続順が入れ替えられている。
【0029】
さらに、接続コネクタ81,82,91,92,101,102,142は、連結される2つのモジュールの正面が揃う態様であっても、一方の正面と他方の背面とが揃う態様であっても、電気的接続が可能に構成されている。このため、各モジュールを他のモジュールに対して接続する向きは自在である。例えば、図23に示す例では、第1の追加操作モジュール90は、その背面が本体モジュール80の正面と同じ側に位置するようにして該本体モジュール80に連結されている。
【0030】
図24は、操作デバイスの各モジュールの回路構成を示す図である。同図に示すように、各接続コネクタが接続されることで、I2C(Inter-Integrated Circuit)などの方式によるシリアルバス120が形成される。本体モジュール80にはCPU及び無線通信モジュールを中心に構成された制御部110が設けられ、この制御部110にはシリアルバス120によるデータ通信を制御するマスタ通信部111が内蔵される。本体モジュール80には加速度センサ113が内蔵されており、この加速度センサ113の検出内容は制御部110に入力される。さらに、基準電圧の発生源である基準電圧発生部112が設けられており、基準電圧が接続コネクタ82により連結される他のモジュールに対して基準電圧を印加している。制御部110は、自立的に、或いは無線通信モジュールを介してゲーム機本体16から送信される制御信号に従って、発光素子73における発光タイミング及び発光色を制御する。
【0031】
第1の追加操作モジュール90には、接続コネクタ91から接続コネクタ92の間を延びる信号線がシリアルバス120の一部区間として設けられる。この区間にはスレーブ通信部118が接続されており、操作部材93,94における操作内容を示すデータがスレーブ通信部118によりマスタ通信部111に送信される。また、図示しないメモリに記憶された当該第1の追加操作モジュール90の種類を示す識別情報もマスタ通信部111に送信される。さらに、第1の追加操作モジュール90にも加速度センサ119が内蔵されており、その検出内容がスレーブ通信部118によりマスタ通信部111に送信される。第1の追加送信モジュール90には、さらに接続コネクタ91から接続コネクタ92の間を延びる電圧信号線が設けられており、この電圧信号線の中途部には抵抗115が内挿されており、且つ他端が接地された抵抗116の一端が当該抵抗115よりも接続コネクタ92側に接続されている。そして、当該抵抗116の当該一端の電圧が電圧計117により検出され、その内容もスレーブ通信部118によりマスタ通信部111に送信される。
【0032】
第2の追加操作モジュール100も、第1の追加操作モジュール90と同様の構成であり、接続コネクタ101から接続コネクタ102の間を延びる信号線がシリアルバス120の一部区間として設けられる。この区間にはスレーブ通信部121が接続されており、操作部材103における操作内容を示すデータがスレーブ通信部121によりマスタ通信部111に送信される。また、図示しないメモリに記憶された当該第2の追加操作モジュール100の種類を示す識別情報もマスタ通信部111に送信される。さらに、第2の追加操作モジュール100にも加速度センサ125が内蔵されており、その検出内容がスレーブ通信部121によりマスタ通信部111に送信される。第2の追加操作モジュール100には、さらに接続コネクタ101から接続コネクタ102の間を延びる電圧信号線が設けられており、この電圧信号線の中途部には抵抗123が内挿されており、且つ他端が接地された抵抗124の一端が当該抵抗123よりも接続コネクタ102側に接続されている。そして、当該抵抗124の当該一端の電圧が電圧計122により検出され、その内容もスレーブ通信部121によりマスタ通信部111に送信される。
【0033】
こうして制御部110に集められる情報は無線通信モジュールによりゲーム機本体16に送信される。ゲーム機本体16では、各モジュールから送信される電圧値を比較して、各モジュールの連結順序を判断する。すなわち、本体モジュール80からの順番により検出される電圧値が段々と下がることを考慮して、各モジュールの連結順序を判断する。また、各モジュールから送信される加速度センサ113,119,125の検出内容を比較することにより、各モジュールが連結されている向きを判断する。そして、判断内容に応じてアプリケーションの処理内容を変化させる。なお、第1及び第2の追加操作モジュール90,100にて接続順及び電圧範囲を記録したテーブルを保持しておき、電圧計117,112で検出される電圧値を該テーブルに照査して、自らの接続順を判断してもよい。この場合、判断された接続順を制御部110に通知すればよい。
【0034】
以上のように、操作デバイスを複数のモジュールにより構成し、各モジュールの側面に操作部材を設けるとともに、各モジュールの連結態様を自在とすれば、ゲーム機本体16で実行されるアプリケーションの種類に応じて、或いはプレイヤPの好みに応じて、操作デバイスを自在に変形できる。また、ゲーム機本体16において、連結態様に応じてアプリケーションの処理内容を変化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に係る操作デバイスを用いてゲームの操作情報を入力する様子を示す図である。
【図2】ゲームシステムの構成図である。
【図3】カメラによる撮影画像を示す図である。
【図4】位置認識処理を説明する図である。
【図5】操作デバイスの正面図である。
【図6】操作デバイスの側面図である。
【図7】操作デバイスの底面図である。
【図8】操作デバイスの発光体部分を示す部分断面図である。
【図9】第1の追加操作モジュールを正面方向から示す斜視図である。
【図10】第1の追加操作モジュールを背面方向から示す斜視図である。
【図11】第1の追加操作モジュールを順取付した状態を示す図である。
【図12】第1の追加操作モジュールを反転取付した状態を示す図である。
【図13】第2の追加操作モジュールを正面方向から示す斜視図である。
【図14】第2の追加操作モジュールを順取付した状態を示す図である。
【図15】第3の追加操作モジュールを正面方向から示す斜視図である。
【図16】第3の追加操作モジュールを順取付した状態を示す図である。
【図17】第2の実施形態に係る操作デバイスの外観斜視図である。
【図18】発光モジュールを示す斜視図である。
【図19】本体モジュールを示す斜視図である。
【図20】第1の追加操作モジュールを示す斜視図である。
【図21】第2の追加操作モジュールを示す斜視図である。
【図22】各モジュールを他の態様で接続した状態を示す図である。
【図23】各モジュールをさらに他の態様で接続した状態を示す図である。
【図24】操作デバイスの各モジュールの回路構成を示す図である。
【符号の説明】
【0036】
10 ゲームシステム、12 テレビ受像機、14 カメラ、16 ゲーム機本体、16a 位置認識部、16b アプリケーション処理部、16c 通信部、18 操作デバイス、20 発光体、21〜27 ボタン、28,81,91,101,141 接続コネクタ、29 収容凹部、30b,30f 係合部、31 本体、32 制御部、33 振動モータ、34,47,57,67,113,119,125,130 加速度センサ、35 ジャイロセンサ、36 地磁気センサ、40 第1の追加操作モジュール、41,51,61,71 被収容部、42,52,62,82,92,102,142 接続コネクタ、43f,43b,63 被係合部、50 第2の追加操作モジュール、54,64,66 延長部、55,65,83,93,94,103 操作部材、60 第3の追加操作モジュール、70a 先端側外殻部、70b 基端側外殻部、71a 先端側内殻部、71b 基端側内殻部、72 受光部、73 発光素子、74 回路基板、75 取付機構、76 支持基台、77 被取付機構、80 本体モジュール、90 第1の追加操作モジュール、100 第2の追加操作モジュール、110 制御部、111 マスタ通信部、112 電圧発生部、115,116,123,124 抵抗、117,122,127 電圧計、118,121,126 スレーブ通信部、120 シリアルバス、140 発光体部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端から他端に向けて延伸する形状を有する本体と、
前記本体の前記一端に設けられる発光体と、
前記本体の前記他端に設けられるとともに、複数の他の操作デバイスのうち任意の1つが接続される接続部と、
を含むことを特徴とする操作デバイス。
【請求項2】
それぞれ情報を入力する入力部材を備える複数の追加操作モジュールと、
一端から他端に向けて延伸する形状を有する本体と、
前記本体の前記一端側に設けられる発光体と、
前記本体の前記他端側に設けられるとともに、前記複数の追加操作モジュールのうち任意の1つが接続される接続部と、
を含むことを特徴とする操作デバイス。
【請求項3】
請求項2に記載の操作デバイスにおいて、
前記複数の追加操作モジュールのうち1つは、前記接続部に接続される被接続部と、該被接続部の反対側に設けられるとともに、前記複数の追加デバイスのうち他の1つが直列に接続されるよう前記本体の前記接続部と同一形状を有する追加接続部と、を備える、
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項4】
請求項3に記載の操作デバイスにおいて、
前記各追加操作モジュールは、該追加操作モジュールの種類を識別するための識別情報を記憶する識別情報記憶手段を含み、
前記本体は、該本体に直接的又は間接的に接続される前記追加操作モジュールに含まれる前記識別情報記憶手段から前記識別情報を取得する識別情報取得手段を含む、
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれかに記載の操作デバイスにおいて、
前記本体は、該本体に直列に接続される前記追加操作モジュールの順序を判別する順序判別手段を含む、
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項6】
請求項5に記載の操作デバイスにおいて、
前記各追加操作モジュールは、該追加操作モジュールが前記本体に対して直列に接続される場合に互いに直列接続される信号線と、該信号線における所定位置の電圧を計測する電圧計と、を備え、
前記本体は、前記直列に接続される信号線に対して一端側から所定電圧を印加する電源と、を備え、
前記順序判別手段は、前記各電圧計において計測される電圧に基づいて、前記本体に直列に接続される前記追加操作モジュールの順序を判別する、
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項7】
請求項2乃至6のいずれかに記載の操作デバイスにおいて、
前記複数の追加操作モジュールのうち1つは、前記入力部材の前記本体に対する向きを変更させるよう、前記被接続部と前記入力部材との間に回転機構を備える、
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項8】
請求項2乃至6のいずれかに記載の操作デバイスにおいて、
前記複数の追加操作モジュールのうち1つは、複数の向きで前記本体又は他の前記追加操作モジュールに接続するよう構成される、
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項9】
請求項7又は8に記載の操作デバイスにおいて、
前記1つの前記追加操作モジュールに備えられた前記入力部材の向きを判断する判断手段を含む、
ことを特徴とする操作デバイス。
【請求項10】
請求項9に記載の操作デバイスにおいて、
前記1つの前記追加操作モジュールと前記本体は、当該追加操作モジュールの姿勢を検知するセンサを含み、
前記判断手段は、当該本体に含まれる前記センサによる検知結果と、前記1つの前記追加操作モジュールに含まれる前記センサによる検知結果と、に基づいて、前記1つの前記追加操作モジュールに備えられた前記入力部材の、前記本体に対する向きを判断する、
ことを特徴とする操作デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−115450(P2010−115450A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−292852(P2008−292852)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(395015319)株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント (871)
【Fターム(参考)】