説明

操作装置

【課題】スイッチに対する操作を検知するための接点及びこの接点が搭載される回路基板を備えることなく、スイッチに対する操作を受け付けることができ、意匠及び配設場所等の制約が少ない操作装置を提供する。
【解決手段】プッシュスイッチ6〜8が設けられた操作パネル5の背面側にカメラ1、光源2及び光センサ3等を配設する。カメラ1にてプッシュスイッチ6〜8を背面側から撮像し、撮像により取得した画像を基にECU10がプッシュスイッチ6〜8に対する操作を検知する。また、光センサ3により明るさの検知を行い、明るさに応じて光源2を点灯/消灯する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器の操作を行うための一又は複数のスイッチを備え、スイッチに対する押圧操作、接触操作又は回転操作等の操作を受け付けて処理を行う操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電気機器に対するユーザの操作を受け付けるために、押下スイッチ、回転スイッチ又はスライドスイッチ等の種々のスイッチが利用されている。種々のスイッチが操作パネル上に複数配設されて、ユーザからの多種多様な操作を受け付けることができ、電気機器を操作に応じて動作させることができる。このような操作装置では、複数の電気的接点が搭載された回路基板を操作パネルの裏面側に配し、スイッチに対する操作に連動して電気的接点の導通/非導通を変更することによって、スイッチに対するユーザの操作を検知して受け付けている。
【0003】
このような接点方式ではなく、タッチパネル方式の操作装置も利用されている。タッチパネル方式の操作装置は、メニュー又はアイコン等を表示するディスプレイと、ディスプレイの表面に配設されたタッチセンサとを組み合わせることによって、ディスプレイに表示されたメニュー又はアイコン等に対するユーザの接触操作を受け付けることができる。ディスプレイに表示するメニュー又はアイコン等を状況に応じて変更することができるため、多機能な電気機器の操作に適している。
【0004】
特許文献1においては、操作者が押しボタンを指で押下しようとする際に、発光手段からの出射光を指が遮ることを検出し、スイッチに指が接近したことを視覚的又は聴覚的なメッセージ情報として操作者に発信するスイッチ装置が提案されている。このスイッチ装置では、操作者がスイッチの操作前に所望のスイッチであるか否かを確認することができるため、誤操作なく確実なスイッチ操作を行うことができるという利点がある。
【0005】
特許文献2においては、指を押し付けることができる表面を有するフィンガ・インタフェースと、表面に押し付けられた指を照射する光源と、反射した光の画像をキャプチャーして画像信号を送出する光画像センサとを備えて、画像信号を分析して、画像信号が指のクリック動作を表しているか否かを判定することにより、光学的にクリックを検出する方法及びシステムが提案されている。
【特許文献1】特開2000−181602号公報
【特許文献2】特開2004−348739号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の接点方式の操作装置の場合、スイッチが配設される操作パネルの裏面側には電気的な接点が搭載された回路基板を配する必要がある。回路基板は板状をなしているため、スイッチが配設される操作パネルの形状は平面状又はこれに近い形状である必要がある。このため、操作パネルの意匠が制約されるという問題がある。また、回路基板を配するスペースを必要とするため、スイッチの配設位置が制約されるという問題がある。タッチパネル方式の操作装置の場合には、ディスプレイを配設する必要があるため意匠及び配設位置等の制約はより大きい。
【0007】
例えば、車輌にはオーディオ装置及びカーナビゲーション装置等の種々の電気機器が搭載されており、車輌のインストルメントパネルにはこれらを操作するための種々のスイッチが配設される。近年の車輌では機能のみではなく内装の意匠も重要視され、インストルメントパネルは平面のみでなく曲面を含む意匠が好まれる場合もある。上述のように、接点方式の操作装置では曲面部分にスイッチを配設することは容易ではないため、配設するスイッチの数が多いほどインストルメントパネルの意匠は制約される。また、車輌内のインストルメントパネル以外の部分、例えばハンドル又はドア等にスイッチを配設することも容易ではない。
【0008】
特許文献1に記載のスイッチ装置は、押しボタンの他に光の発光手段、受光手段、メンブレンスイッチ、ディスプレイ及びタッチパネル等の多数の構成要素が必要であるため、装置が大型化する虞があるため、上述と同様の問題を有する。特許文献2に記載の光学的にクリックを検出する方法及びシステムは、フィンガ・インタフェースに押し付けられた指の画像を分析してクリック動作を表しているか否かを判定する構成であるため、フィンガ・インタフェースが透過して装置内に設けられた光源からの光を指に照射し、その反射光を装置内のセンサが受光する必要がある。よって、フィンガ・インタフェースは光を透過する必要があるため透明なガラスなどで構成しなければならず、フィンガ・インタフェースを構成する素材の選択は大きく制限される。また、センサによる検知精度を高めるために、フィンガ・インタフェースの形状も制約される。更に、指の画像からクリック動作を表しているか否かを判定することは容易ではない。
【0009】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、操作に応じて変位するプッシュスイッチなどの変位部をカメラなどにより撮像し、撮像した画像を基に変位部の変位を検出して操作を受け付ける構成とすることにより、変位部に対する操作を検知するための接点及び接点が搭載される回路基板等を備えることなく、変位部に対する操作を受け付けることができる操作装置を提供することにある。
【0010】
また本発明の他の目的とするところは、変位部が配設された操作パネルの裏面側から変位部を撮像する構成とすることにより、撮像手段が外部に露出することなく、撮像を確実に行って操作を受け付けることができる操作装置を提供することにある。
【0011】
また本発明の他の目的とするところは、変位部が配設された操作パネルの表面側から変位部を撮像する構成とすることにより、撮像手段を搭載するためのスペースを内部に設ける必要がない操作装置を提供することにある。
【0012】
また本発明の他の目的とするところは、変位部の周囲の明るさに係る周囲情報を取得し、周囲情報に応じて変位部へ光を照射する構成とすることにより、夜間などの周囲が暗い状況であっても変位部を撮像することができ、確実に操作を受け付けることができる操作装置を提供することにある。
【0013】
また本発明の他の目的とするところは、変位部へ赤外光を照射し、撮像手段により赤外光を受光して撮像を行う構成とすることにより、ユーザの目に見えない光を照射して撮像を行い、操作を受け付けることができる操作装置を提供することにある。
【0014】
また本発明の他の目的とするところは、赤外光をカットする赤外光カットフィルタを備え、変位部の周囲の明るさに係る周囲情報に応じて、赤外光を含む光を受光して撮像を行う撮像手段へ入射する赤外光を、赤外光カットフィルタにてカットする構成とすることにより、夜間などの周囲が暗い状況では赤外光による撮像を行い、昼間などの周囲が明るい状況では赤外光以外の光による撮像を行うことができ、確実に操作を受け付けることができる操作装置を提供することにある。
【0015】
また本発明の他の目的とするところは、撮像手段が異なる時点で撮像した複数の変位部の画像を比較して、画像に生じた変化を基に変位部の変位を検出する構成とすることにより、画像処理により容易且つ確実に変位部に対する操作を検出することができる操作装置を提供することにある。
【0016】
また本発明の他の目的とするところは、変位部の変位により撮像手段に対して露出される被隠蔽部を設け、撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かに応じて変位部の変位を検出する構成とすることにより、画像処理による検出を容易且つ精度よく行うことができる操作装置を提供することにある。
【0017】
また本発明の他の目的とするところは、押圧操作体の操作パネルからの出没により揺動体を揺動し、揺動体が被隠蔽部を有する変位部を操作パネルから出没させ、撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かに応じて変位部の変位を検出する構成とすることにより、画像処理による検出を容易且つ精度よく行うことができる操作装置を提供することにある。
【0018】
また本発明の他の目的とするところは、揺動により変位する変位部に被隠蔽部を設け、変位部が一方へ揺動された場合に被隠蔽部が隠蔽されると共に他方へ揺動された場合に被隠蔽部が露出する構成とし、撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かに応じて変位部の変位を検出する構成とすることにより、画像処理による検出を容易且つ精度よく行うことができる操作装置を提供することにある。
【0019】
また本発明の他の目的とするところは、操作パネルに出没する変位部に被隠蔽部を設け、変位部の没入により被隠蔽部を隠蔽し、撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かに応じて変位部の変位を検出する構成とすることにより、画像処理による検出を容易且つ精度よく行うことができる操作装置を提供することにある。
【0020】
また本発明の他の目的とするところは、変位部及び操作パネルの間に弾性体を介装する構成とすることにより、変位部を操作パネルから離隔する方向へ付勢することができると共に、ユーザに対して操作感を与えることができる操作装置を提供することにある。
【0021】
また本発明の他の目的とするところは、変位部及び操作パネルを弾性体で一体的に形成する構成とすることにより、変位部及び操作パネルの製造を容易化することができると共に、ユーザに対して操作感を与えることができる操作装置を提供することにある。
【0022】
また本発明の他の目的とするところは、変位部を複数備える場合に、各変位部に対応付けられた被隠蔽部をそれぞれ異なる大きさ及び/又は異なる形状とすることにより、いずれの変位部が変位したかを容易に判断することができる操作装置を提供することにある。
【0023】
また本発明の他の目的とするところは、照射手段が照射する光を被隠蔽部に設けられた反射部が反射する構成とすることにより、画像処理による被隠蔽部の有無の判断を精度よく行うことができる操作装置を提供することにある。
【0024】
また本発明の他の目的とするところは、照射手段が赤外光を照射し、被隠蔽部に設けられた反射部が反射した赤外光を撮像手段が撮像する構成とすることにより、ユーザの目に見えない光を照射して撮像を行うことができる操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
第1発明に係る操作装置は、操作に応じて変位する変位部と、該変位部を撮像する撮像手段と、該撮像手段が撮像した画像を基に、前記変位部の変位を検出する検出手段とを備え、前記検出手段が変位を検出した場合に、前記変位部に対する操作を受け付けるようにしてあることを特徴とする。
【0026】
本発明においては、押下操作により押し下げられるスイッチ又は回転操作により回転するスイッチ等の操作に応じて変位する変位部を、カメラなどの撮像手段により撮像する。撮像手段により変位部を常時的に撮像することによって、撮像した画像を基に変位部が変位したか否かを画像処理により検出することが可能となる。接点及びこれを搭載する回路基板を変位部の近傍に設ける必要がないため、変位部を曲面に配設するなどの構成を容易に実現できる。画像処理を行うICなどを搭載する回路基板は必要であるが、撮像手段のみ変位部の近傍に配設すれば、回路基板は変位部の近傍に配設する必要はなく、撮像手段と回路基板とをケーブルなどで接続すればよいため、変位部の配設位置及び操作パネルの意匠等を制約することはない。近年の撮像手段は十分に小型化することができるため、撮像手段が制約となることもない。
【0027】
また、第2発明に係る操作装置は、前記変位部が配設された操作パネルを備え、前記撮像手段は、前記操作パネルの裏面側から前記変位部を撮像するようにしてあることを特徴とする。
【0028】
本発明においては、変位部が配設された操作パネルの裏面側に撮像手段を設けて、変位部を裏面側から撮像する。操作パネルの裏面側は外部に露出しない部分であるため、撮像手段による変位部の撮像が妨げられることがなく、確実に撮像を行うことができる。近年の撮像手段は十分に小型であるため、操作パネルの裏面側に撮像手段を搭載するための広いスペースを必要とすることはない。
【0029】
また、第3発明に係る操作装置は、前記変位部が配設された操作パネルを備え、前記撮像手段は、前記操作パネルの表面側から前記変位部を撮像するようにしてあることを特徴とする。
【0030】
本発明においては、変位部が配設された操作パネルの表面側に撮像手段を設けて、変位部を表面側から撮像する。十分に小さい撮像手段を操作パネルの裏面側に搭載することができない程に限られたスペースであっても、変位部を配設することができる。
【0031】
また、第4発明に係る操作装置は、前記変位部の周囲の明るさに係る周囲情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得した周囲情報に応じて、前記変位部へ光を照射する照射手段とを備えることを特徴とする。
【0032】
本発明においては、変位部の周囲の明るさに係る周囲情報を取得する。例えば、光を感知するセンサを用いて明るさに係る情報を直接的に取得することができる。また、操作装置を車輌に搭載した場合には、ヘッドランプ又はルームランプが点灯しているか否かなどにより、夜間であるか否かを判断できるため、間接的に明るさに係る情報を取得することができる。撮像手段が撮像した画像を基に明るさを判断する構成としてもよい。取得した明るさに係る情報に基づいて、変位部へ光を照射する。夜間などの暗い状況においては撮像手段が撮像した画像が暗くなり、画像を基にした操作の検出を行うことが容易ではないが、変位部に光を照射することで操作の検出が可能となる。
【0033】
また、第5発明に係る操作装置は、前記照射手段が、赤外光を照射するようにしてあり、前記撮像手段は、前記赤外光を含む光を受光して撮像を行うようにしてあることを特徴とする。
【0034】
本発明においては、変位部に赤外光を照射して、撮像手段が赤外光を受光して撮像を行う構成とする。赤外光は人間の目に見えない光であるため、変位部を常時的に赤外光で照射する場合であっても、周囲の人に与える影響は少ない。例えば、操作装置を車輌に搭載した場合、可視光を照射すると運転者の運転の妨げとなる虞があるが、赤外光は運転者の目に見えないため運転の妨げとなることはない。
【0035】
また、第6発明に係る操作装置は、前記撮像手段が、赤外光を含む光を受光して撮像を行うことができるようにしてあり、前記撮像手段へ入射する赤外光をカットする赤外光カットフィルタと、前記変位部の周囲の明るさに係る周囲情報を取得する取得手段と、該取得手段が取得した周囲情報に応じて、前記赤外光カットフィルタの有無を切り替える切替手段とを備えることを特徴とする。
【0036】
本発明においては、赤外光を含む光を受光して撮像手段が変位部を撮像する。これにより、夜間などの周囲が暗い状況であっても撮像手段が変位部を撮像することができ、撮像した画像から変位部に対する操作を検出することができる。ただし、昼間などの周囲が明るい状況では、撮像手段による受光量が過多となり白つぶれが生じる虞があるため、赤外光をカットするフィルタを通して撮像を行う。赤外光カットフィルタの有無は、変位部の周囲の明るさに係る周囲情報を基に切り替える。
【0037】
また、第7発明に係る操作装置は、前記検出手段が、前記撮像手段が異なる時点で撮像した複数の画像を比較し、画像に生じた変化を基に前記変位部の変位を検出するようにしてあることを特徴とする。
【0038】
本発明においては、撮像手段が連続的に変位部の撮像を行って画像を取得する。変位部が操作された場合には変位部が変位するため、異なる時点で撮像した複数の画像を比較して画像に生じた変化を検出することにより、変位部が変位したか否かを判断できる。よって、画像を比較して変化を検出するのみの簡単な画像処理で変位部に対する操作を検出できる。
【0039】
また、第8発明に係る操作装置は、前記変位部の変化に伴って変化しないように固定され、前記変位部により前記撮像手段に対して隠蔽されると共に前記変位部の変位に伴って露出する被隠蔽部を更に備え、前記検出手段は、前記撮像手段が撮像して取得した画像に前記被隠蔽部が映されているか否かに応じて、前記変位部の変位を検出するようにしてあることを特徴とする。
【0040】
本発明においては、変位部により撮像手段に対して隠蔽される被隠蔽部を操作パネルに設ける。ユーザの操作により変位部が変位した場合には被隠蔽部が露出する。即ち、変位部が変位していない状態では被隠蔽部が隠蔽され、変位部が変位した状態では被隠蔽部が露出する。撮像手段は変位部及びこれに隠蔽された被隠蔽部を撮像する。撮像手段が撮像により取得した画像に被隠蔽部が映されている場合には、変位部が変位したと判断することができ、また、被隠蔽部が映されていない場合には、変位部が変位していないと判断することができる。
【0041】
また、第9発明に係る操作装置は、前記変位部が配設された操作パネルと、前記変位部に設けられて、前記変位部の変位に伴って前記操作パネルから出没し、前記操作パネルに没入した場合に前記撮像手段に対して隠蔽される被隠蔽部と、前記操作パネルに出没可能に配設され、押圧操作により没入する押圧操作部と、該押圧操作部の出没に伴って揺動され、前記押圧操作部が没入した場合に前記変位部の被隠蔽部を前記操作パネルから露出させる揺動体とを更に備え、前記検出手段は、前記撮像手段が撮像して取得した画像に前記被隠蔽部が映されているか否かに応じて、前記変位部の変位を検出するようにしてあることを特徴とする。
【0042】
本発明においては、押圧操作体を操作パネルに出没可能に設け、押圧操作体の出没により揺動体を揺動し、揺動体が変位部を操作パネルから出没させる。変位部には、変位部の出没により操作パネルから出没し、変位部が没入した場合に撮像手段から隠蔽される被隠蔽部を設ける。即ち、押圧操作体が操作されていない状態では被隠蔽部が隠蔽され、押圧操作体が操作された状態では被隠蔽部が露出する。変位部を撮像する撮像手段が撮像により取得した画像に被隠蔽部が映されている場合には、変位部が変位したと判断することができ、また、被隠蔽部が映されていない場合には、変位部が変位していないと判断することができる。
【0043】
また、第10発明に係る操作装置は、前記変位部が揺動して変位するように配設された操作パネルと、前記変位部に設けられて、前記変位部が一方へ揺動された場合に前記撮像手段に対して隠蔽されると共に他方へ揺動された場合に露出する被隠蔽部とを更に備え、前記検出手段は、前記撮像手段が撮像して取得した画像に前記被隠蔽部が映されているか否かに応じて、前記変位部の変位を検出するようにしてあることを特徴とする。
【0044】
本発明においては、揺動により変位する変位部を操作パネルに設ける。変位部には、一方へ変位部が揺動された場合に隠蔽され、他方へ揺動された場合に露出する被隠蔽部を設ける。即ち、変位部が一方へ揺動された状態では被隠蔽部が隠蔽され、変位部が他方へ揺動された状態では被隠蔽部が露出する。変位部を撮像する撮像手段が撮像により取得した画像に被隠蔽部が映されている場合には、変位部が変位したと判断することができ、また、被隠蔽部が映されていない場合には、変位部が変位していないと判断することができる。
【0045】
また、第11発明に係る操作装置は、前記変位部が出没して変位するように配設された操作パネルと、前記変位部に設けられて、前記変位部の没入により前記撮像手段に対して隠蔽される被隠蔽部とを更に備え、前記検出手段は、前記撮像手段が撮像して取得した画像に前記被隠蔽部が映されているか否かに応じて、前記変位部の変位を検出するようにしてあることを特徴とする。
【0046】
本発明においては、変位部を出没可能に操作パネルに設ける。変位部には、操作パネルに没入した場合に隠蔽される被隠蔽部を設ける。即ち、変位部が没入して変位した状態では被隠蔽部が隠蔽され、変位部が没入せずに変位していない状態では被隠蔽部が露出する。変位部を撮像する撮像手段が撮像により取得した画像に被隠蔽部が映されていない場合には、変位部が変位したと判断することができ、また、被隠蔽部が映されている場合には、変位部が変位していないと判断することができる。
【0047】
また、第12発明に係る操作装置は、前記変位部及び前記操作パネルの間に介装された弾性体を更に備えることを特徴とする。
【0048】
本発明においては、変位部及び操作パネルの間に弾性体を介装する。変位部が押圧操作されるなどして操作パネルへ近接する方向へ変位した場合、変位部は弾性体によって操作パネルから離隔する方向へ付勢される。この弾性体の付勢力によって、ユーザの操作が解除された場合には変位部を元の位置へ戻すことができる。また、ユーザは操作に対する操作感を弾性体の付勢力によって得ることができる。
【0049】
また、第13発明に係る操作装置は、前記変位部及び前記操作パネルが弾性体で一体的に形成してあり、前記変位部は、押圧操作に対する変形により変位するようにしてあることを特徴とする。
【0050】
本発明においては、変位部及び操作パネルを弾性体で一体的に形成する。これにより、例えば押圧操作などにより弾性体の変位部を凹ませるなどの変形を生じさせることができ、この変形を変位部の変位として検出する。変位部及び操作パネルが一体的であるため製造が容易化される。また、弾性体の弾性力によってユーザは操作に対する操作感を得ることができる。
【0051】
また、第14発明に係る操作装置は、それぞれ対応付けられた前記変位部及び前記被隠蔽部を複数備え、各変位部に対応付けられた前記被隠蔽部は、それぞれ異なる大きさ及び/又は異なる形状にしてあることを特徴とする。
【0052】
本発明においては、操作装置がそれぞれ対応付けられた変位部及び被隠蔽部を複数備える。また、各変位部の被隠蔽部をそれぞれ異なる大きさ及び/又は異なる形状とする。これにより、撮像手段が撮像して取得した画像に映された被隠蔽部の大きさ及び/又は形状を調べることによって、いずれの被隠蔽部が露出しているかを容易に判断することができ、いずれの変位部が変位したかを容易に判断することができる。また、被隠蔽部の一部のみが撮像された場合などには、撮像手段と変位部及び被隠蔽部との間に異物が存在するなどの可能性があると判断でき、誤検出を防止することができる。
【0053】
また、第15発明に係る操作装置は、光を照射する照射手段と、前記被隠蔽部に設けられ、前記照射手段が照射する光を反射する反射部とを更に備えることを特徴とする。
【0054】
本発明においては、変位部、被隠蔽部及びその周辺等に光を照射する照射手段を設ける。また、被隠蔽部には照射手段が照射する光を反射する反射部を設ける。これにより、被隠蔽部が露出した場合には光を反射するため、撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かの判断を容易に且つ精度よく行うことができる。また、撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かの判断は夜間などに行うことが難しいが、照射手段が光を照射することでこれを解決することができる。
【0055】
また、第16発明に係る操作装置は、前記照射手段が、赤外光を照射するようにしてあり、前記反射部は、前記赤外光を反射するようにしてあり、前記撮像手段は、前記赤外光を受光して撮像を行うようにしてあることを特徴とする。
【0056】
本発明においては、照射手段が赤外光を照射し、被隠蔽部に設けられた反射部が赤外光を反射し、反射部に反射された赤外光を撮像手段が撮像する。照射手段が可視光を照射する構成では、夜間などにこの光がユーザに眩しく感じられる虞がある。赤外光は人間の目に見えない光であるため、このような問題が発生することはない。
【発明の効果】
【0057】
第1発明による場合は、操作に応じて変位するスイッチなどの変位部を撮像し、撮像した画像を基に変位部の変位を検出して変位部に対する操作を受け付ける構成とすることにより、接点及びこれを搭載する回路基板を変位部の近傍に設ける必要がなく、変位部を曲面に配設するなどの構成を容易に実現できる。よって、変位部の配設位置の制約を低減することができ、変位部が配される操作パネルの形状及び意匠等の制約を低減することができるため、この操作装置を搭載する電気機器又は車輌等の美観を高めることができる。
【0058】
また、第2発明による場合は、変位部が配設された操作パネルの裏面側から変位部を撮像する構成とすることにより、撮像手段が外部に露出することなく、撮像手段による変位部の撮像が妨げられることがないため、撮像を確実に行うことができ、操作装置による操作の検出の信頼性を高めることができる。
【0059】
また、第3発明による場合は、変位部が配設された操作パネルの表面側から変位部を撮像する構成とすることにより、小さい撮像手段を操作パネルの裏面側に搭載することができない程に限られたスペースであっても、変位部を配設することができるため、変位部の配設位置の制約をより低減することができ、変位部が配される操作パネルの形状及び意匠等の制約をより低減することができる。
【0060】
また、第4発明による場合は、変位部の周囲の明るさに係る周囲情報を取得し、周囲情報に応じて変位部へ光を照射する構成とすることにより、夜間などの周囲が暗い状況であっても変位部に光を照射することで変位部に対する操作の検出を行うことができるため、昼夜に関係なく変位部に対する操作を受け付けることができ、操作装置による操作の検出の信頼性をより高めることができる。
【0061】
また、第5発明による場合は、変位部へ赤外光を照射し、撮像手段により赤外光を受光して撮像を行う構成とすることにより、変位部を常時的に赤外光で照射する場合であっても、赤外光は人間の目に見えない光であるため、周囲の人に影響を与えることなく変位部の撮像及び変位部に対する操作の検出等を確実に行うことができる。よって、操作装置の利便性を低減することなく変位部に対する操作の検出の信頼性を高めることができる。
【0062】
また、第6発明による場合は、赤外光を含む光を受光して撮像手段にて変位部の撮像を行うと共に、赤外光をカットする赤外光カットフィルタを備えて、変位部の周囲の明るさに係る周囲情報に応じて赤外光カットフィルタの有無を切り替える構成とすることにより、昼間及び夜間の両方にて変位部の撮像を確実に行うことができ、撮像した画像から変位部に対する操作の検出を確実に行うことができるため、操作装置による操作の検出の信頼性をより高めることができる。
【0063】
また、第7発明による場合は、撮像手段が異なる時点で撮像した複数の変位部の画像を比較して、画像に生じた変化を基に変位部の変位を検出する構成とすることにより、画像を比較して変化を検出するのみの簡単な画像処理で変位部に対する操作を検出でき、操作装置の処理負荷が増大することがないため、操作装置の高コスト化を抑制できる。
【0064】
また、第8発明による場合は、変位部の変位により露出される被隠蔽部を設け、被隠蔽部が映されているか否かに応じて変位部の変位を検出する構成とすることにより、変位部の変位を画像処理により容易且つ精度よく行うことができ、操作装置による操作の検出の信頼性をより高めることができる。
【0065】
また、第9発明による場合は、押圧操作体の出没により揺動体を揺動し、揺動体が被隠蔽部を有する変位部を出没させ、撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かに応じて変位部の変位を検出する構成とすることにより、変位部の変位を画像処理により容易且つ精度よく行うことができ、操作装置による操作の検出の信頼性をより高めることができる。
【0066】
また、第10発明による場合は、揺動により変位する変位部に揺動に伴って撮像手段から隠蔽される被隠蔽部を設け、撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かに応じて変位部の変位を検出する構成とすることにより、変位部の変位を画像処理により容易且つ精度よく行うことができ、操作装置による操作の検出の信頼性をより高めることができる。
【0067】
また、第11発明による場合は、変位部の操作パネルへの没入により被隠蔽部を隠蔽し、撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かに応じて変位部の変位を検出する構成とすることにより、変位部の変位を画像処理により容易且つ精度よく行うことができ、操作装置による操作の検出の信頼性をより高めることができる。
【0068】
また、第12発明による場合は、変位部及び操作パネルの間に弾性体を介装する構成とすることにより、弾性体の付勢力によって変位部を元の位置へ戻すことができ、ユーザに対して操作感を与えることができるため、操作装置の操作性を向上することができる。
【0069】
また、第13発明による場合は、変位部及び操作パネルを弾性体で一体的に形成する構成とすることにより、変位部及び操作パネルの製造を容易化することができるため、操作装置を低コスト化することができる。また、弾性体の弾性力によりユーザに対して操作感を与えることができるため、操作装置の操作性を向上することができる。
【0070】
また、第14発明による場合は、変位部及び被隠蔽部を複数備え、各変位部に対応付けられた被隠蔽部をそれぞれ異なる大きさ及び/又は異なる形状とすることにより、画像に映された被隠蔽部の大きさ及び/又は形状を調べることによって、いずれの被隠蔽部が露出しているかを容易に判断することができ、いずれの変位部が変位したかを容易に判断することができるため、複数の変位部を備える操作装置による操作の検出の信頼性をより高めることができる。
【0071】
また、第15発明による場合は、照射手段が照射する光を被隠蔽部に設けられた反射部が反射する構成とすることにより、夜間などであっても撮像手段が撮像して取得した画像に被隠蔽部が映されているか否かの判断を容易に且つ精度よく行うことができるため、操作装置による操作の検出の信頼性をより高めることができる。
【0072】
また、第16発明による場合は、照射手段が赤外光を照射し、被隠蔽部に設けられた反射部が反射した赤外光を撮像手段が撮像する構成とすることにより、照射手段が照射する光を夜間などにユーザが眩しく感じることなく、撮像手段により撮像を行って変位部の変位を精度よく検出することができるため、操作装置の利便性を低減することなく、操作装置による操作の検出の信頼性をより高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0073】
(実施の形態1)
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る操作装置の構成を示す模式図であり、(a)に操作装置が操作されていない状態を示し、(b)に操作された状態を示してある。本実施の形態に係る操作装置は、一例として、車輌に搭載されたオーディオ装置に対する操作を受け付ける操作装置とするが、これに限るものではない。
【0074】
図において5は、図示しない車輌内のインストルメントパネルの一部分であり、本実施の形態に係る操作装置の複数のスイッチが配設される操作パネルを兼ねるものである(以下では、操作パネル5と記載する)。操作パネル5は、例えば合成樹脂により成形されるものであり、湾曲した板状をなしている。操作パネル5の表面には、3つのプッシュスイッチ6〜8が操作パネル5の湾曲方向に沿って並設してある。
【0075】
プッシュスイッチ6〜8は、略直方体形をなしており、ユーザにより押圧操作された場合に操作パネル5内に没入するようにしてあると共に、押圧操作されていない場合には操作パネル5の表側へ一部分が突出するように図示しないばねなどの部材によって付勢されている。また、押圧操作されて操作パネル5内に没入した場合、プッシュスイッチ6〜8の一部分が操作パネル5の裏側へ突出(即ち、変位)するようにしてあり、以下においてはこの一部分を変位部分6a〜8a(図2参照)と呼称する。ユーザはプッシュスイッチ6〜8を押圧操作することによって、車輌に搭載されたオーディオ装置のモード切替、選曲又は音量調節等を行うことができるようにしてある。
【0076】
操作パネル5の裏面側、即ち車輌のインストルメントパネルの内側には、カメラ1、光源2及び光センサ3が収容される空間が設けてあり、カメラ1、光源2及び光センサ3は車輌の適所に搭載されたECU(Electronic Control Unit)10にケーブルなどを用いて接続してある。
【0077】
カメラ1は、内部にCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子を備えており、1秒間に数回〜数十回程度の頻度で撮像を行うことができ、撮像した画像を出力してECU10へ与えるようにしてある。また、カメラ1は操作パネル5の裏面、詳しくはプッシュスイッチ6〜8が配設された部分の裏面を撮像することができる位置に搭載してあり、各プッシュスイッチ6〜8の変位部分6a〜8aの変位を撮像することができるようにしてある。
【0078】
光源2は、ECU10により点灯及び消灯が制御されており、操作パネル5の裏面へ可視光を照射するようにしてある。光源2による照射範囲は、カメラ1の撮像範囲より広くしてある。なお、光源2は、車輌にインストルメントパネルのバックライト用の光源又はイルミネーションランプ用の光源等を搭載している場合には、これらの光源を兼用する構成であってもよい。光センサ3は、受光素子により明るさを検知して、明るさに応じた電圧を出力するものであり、検知結果は周囲情報としてECU10へ与えられている。光センサ3は、操作パネル5の裏面のプッシュスイッチ6〜8近傍に配設されることが好ましく、これによりカメラ1の撮像範囲及びその周辺の明るさに係る情報をECU10が取得することができる。
【0079】
図2は、本発明の実施の形態1に係る操作装置の操作パネル5の裏面視を示す模式図である。なお、図2においては(a)に操作装置が操作されていない状態を示し、(b)に操作された状態を示してあるが、これは図1における(a)及び(b)に対応するものである。また、図2に示す裏面視はカメラ1にて撮像される画像と等価である。プッシュスイッチ6〜8が押圧操作されていない場合、プッシュスイッチ6〜8は操作パネル5内に没入することなく操作パネル5の表面側へ突出する。このときにカメラ1にて撮像される画像は、図2(a)に示すように、各プッシュスイッチ6〜8の変位部分6a〜8aが突出していない状態の画像である。
【0080】
これに対して、例えば、プッシュスイッチ8が押圧操作された場合、プッシュスイッチ8は操作パネル5内に没入して変位部分8aが操作パネル5の裏面側へ突出する。このときにカメラ1にて撮像される画像は、図2(b)に示すように、プッシュスイッチ6、7の変位部分6a、7aは突出せず、プッシュスイッチ8の変位部分8aのみが突出した状態の画像である。
【0081】
ECU10は、カメラ1が連続的に撮像した画像を順次取得して、順次的に画像の比較を行うようにしてある。このときECU10は、例えば異なる時点で撮像された2つの画像の各画素値を比較して差分を算出し、差分が閾値を超えた場合に変化が生じていると判断することができる。比較の結果、画像に変化が生じていた場合には、更にECU10は画像中の変化が生じた箇所を特定することによって、いずれの変位部分6a〜8aが変位したかを判断することができ、いずれのプッシュスイッチ6〜8が操作されたかを判断することができる。
【0082】
図3は、本発明の実施の形態1に係る操作装置のECU10の構成を示すブロック図である。ECU10は、3つのI/F(インタフェース)部11〜13、画像処理部14、画像メモリ15、制御部16、ROM17、RAM18、及び通信部19等を備えている。3つのI/F部11〜13はケーブルを接続するための接続端子をそれぞれ有しており、ケーブルを介してI/F部11にはカメラ1を接続し、I/F12には光源2を接続し、I/F部13には光センサ3を接続するようにしてある。カメラ1にて撮像された画像は、画像信号としてカメラ1からI/F部11に与えられ、I/F部11にてデジタルの画像データに変換されて画像処理部14へ与えられるようにしてある。
【0083】
画像処理部14は、制御部16の制御にしたがって、上述のようにカメラ1が撮像した画像を順次取得し、画像の比較を行って変化を検出する処理を行うようにしてあり、検出結果を制御部16へ通知するようにしてある。また、画像処理部14は、取得した画像の一時的な記憶、及び比較処理の処理過程に生じたデータ等を画像メモリ15に記憶することができる。画像メモリ15は、SRAM(Static Random Access Memory)又はDRAM(Dynamic Random Access Memory)等のデータ書き換え可能なメモリ素子で構成してある。
【0084】
制御部16は、具体的にはCPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)等により構成してあり、ROM17に予め記憶されたプログラム及びデータを読み出して実行することにより、操作装置の各部の制御処理及び種々の演算処理等を行うようにしてある。ROM17は、マスクROM、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子により構成してあり、ECU10の動作に必要な種々のソフトウェアプログラムがあらかじめ記憶してある。RAM18は、制御部16が制御処理又は演算処理等を行う際に発生する一時的なデータを記憶するものであり、SRAM(Static RAM)又はDRAM(Dynamic RAM)等の書き換え可能なメモリ素子により構成してある。
【0085】
また、光センサ3による周囲の明るさの検知結果は、周囲情報としてI/F部13から制御部16へ与えられており、制御部16は与えられた光センサ3の検知結果に応じて光源2の点灯/消灯を制御するようにしてある。このとき、制御部16は、I/F部12を介して、光源2へ点灯命令又は消灯命令を送信するようにしてある。なお、光源2の明るさを多段階に調整することが可能な場合には、制御部16は光センサ3の検知結果に応じて、光源2の明るさを調整する構成としてもよい。また、本実施の形態の場合には、操作パネル5が合成樹脂製であり、操作パネル5の裏面側に表面側からの光が透過するため、昼間には光源2を点灯することなくカメラ1にて撮像を行うことができるが、操作パネル5が金属性などの光を透過させない材質によるものの場合には、光センサ3を設けることなく、光源を常に点灯する構成としてもよい。
【0086】
通信部19は、車輌に搭載されたCAN(Controller Area Network)又はLAN(Local Area Network)等のネットワークNWに接続して、車輌に搭載された他の装置との間で通信を行うものである。本実施の形態に係る操作装置では、プッシュスイッチ6〜8が操作されたことを検知した場合に、制御部16が通信部19によりオーディオ装置50へ操作内容(即ち、押下されたプッシュスイッチ6〜8)を通知するメッセージを送信するようにしてある。これにより、オーディオ装置50は操作内容に応じて選曲又は音量調整等の処理を行うことができる。
【0087】
図4は、本発明の実施の形態1に係る操作装置が行うスイッチ操作検出処理の手順を示すフローチャートであり、ECU10の制御部16にて行われる処理を示してある。制御部16は、まず、画像処理部14にてカメラ1が撮像した画像を取得し(ステップS1)、この画像を画像メモリ15に記憶すると共に(ステップS2)、以前に(直前に)記憶した画像を画像メモリから読み出す(ステップS3)。次いで、制御部16は、ステップS1にて取得した画像とステップS3にて読み出した画像との2つの画像の比較を画像処理部14にて行い(ステップS4)、2つの画像に変化が生じているか否かを調べる(ステップS5)。
【0088】
2つの画像に変化が生じていた場合(S5:YES)、制御部16は画像中の変化が生じていた位置を取得し(ステップS6)、予め記憶された各プッシュスイッチ6〜8の変位部分6a〜8aの位置とこれらの画像中での撮像位置との対応関係を基にして、いずれのプッシュスイッチ6〜8が操作されたかを判定するスイッチ判定を行う(ステップS7)。次いで、制御部16は、スイッチ判定の結果として得られた操作内容を通信部19からオーディオ装置50へメッセージとして通知する(ステップS8)。操作内容をオーディオ装置50へ通知した後、又はステップS5にて2つの画像に変化が生じていない場合(S5:NO)には、ステップS9の処理へ進む。
【0089】
本実施の形態に係る操作装置は車輌に搭載されており、例えば、車輌のイグニッションスイッチがオフとされた場合に、プッシュスイッチ6〜8に対する操作の受付を終了する旨を他の装置からネットワークNWを介して終了命令として与えられるようにしてある。制御部16は、通信部19にてこの終了命令が与えられたか否かを調べ(ステップS9)、終了命令が与えられた場合には(S9:YES)、カメラ1の動作停止及び光源2の消灯等の終了処理を行って(ステップS10)、スイッチ操作検出処理を終了する。終了命令が与えられていない場合には(S9:NO)、ステップS1へ戻り、終了命令が与えられるまで上述のS1〜S9の処理を繰り返し、継続してスイッチ操作検出処理を行うようにしてある。
【0090】
図5は、本発明の実施の形態1に係る操作装置が行う光源の制御処理の手順を示すフローチャートであり、ECU10の制御部16にて行われる処理を示してある。制御部16は、まず、周囲情報として光センサ3が検知する周囲の明るさを取得して(ステップS21)、周囲の明るさが予め定められた閾値を超えるか否かを調べる(ステップS22)。周囲の明るさが閾値を超える場合には(S22:YES)、制御部16は光源2を消灯し(ステップS23)、周囲の明るさが閾値を超えない場合には(S22:NO)、光源2を点灯する(ステップS24)。
【0091】
次いで、制御部16は、通信部19にて他の装置から終了命令が与えられたか否かを調べ(ステップS25)、終了命令が与えられていない場合には(S25:NO)、ステップS21へ戻り、光源2の点灯/消灯を継続して行う。終了命令が与えられた場合には(S25:YES)、光源2を消灯して(ステップS26)、光源2の制御処理を終了する。
【0092】
以上の構成の操作装置においては、プッシュスイッチ6〜8をカメラ1にて撮像し、プッシュスイッチ6〜8の変位部分6a〜8aの変異を画像処理で検出することによってプッシュスイッチ6〜8に対する操作を検出する構成とすることにより、プッシュスイッチ6〜8に対する操作を検知するための接点及びこれが搭載される回路基板を操作パネル5の裏面側に設ける必要がないため、プッシュスイッチ6〜8の配設場所が制約されることがなく、操作パネル5の形状及び意匠等が制約されることがない。よって、図1に示すように、プッシュスイッチ6〜8を湾曲した操作パネル5に容易に配設することができる。また、操作パネル5の裏面側に光源2及び光センサ3を設けて、周囲の明るさに応じて光を照射する構成とすることにより、カメラ1が撮像した画像を基に画像処理部14が行う変化の検出の精度を高めることができる。
【0093】
なお、本実施の形態においては、車輌に搭載されるプッシュスイッチ6〜8を例に説明を行ったが、これに限るものではなく、その他の電気機器に搭載されるスイッチに同様の構成を適用してもよい。また、操作装置が車輌のオーディオ装置に対する操作を受け付ける構成としたが、これに限るものではなく、その他の装置に対する操作を受け付ける構成としてもよい。また、操作装置がプッシュスイッチ6〜8に対する操作を受け付ける構成としたが、これに限るものではなく、回転スイッチ又はスライドスイッチ等の他の構成のスイッチであっても同様に、スイッチをカメラで撮像して取得した画像を基にスイッチに対する操作が行われたか否かを判定することができる。また、プッシュスイッチ6〜8の形状及び操作パネル5の形状等は図示のものに限らない。
【0094】
また、操作装置が光センサ3にて周囲の明るさを直接的に検知して周囲情報を取得し、光源2の点灯/消灯を制御する構成としたが、これに限るものではなく、例えば車輌のヘッドライト又はルームランプ等が点灯されているか否かにより、昼間であるか夜間であるかを間接的に判断することができるため、ヘッドライト又はルームランプ等が点灯されているか否かを周囲情報として取得し、これに応じて光源2の点灯/消灯を制御する構成としてもよい。また、カメラ1が撮像して取得した画像の明るさ(例えば画像の各画素の輝度)を画像処理部14にて調べることによって、周囲の明るさに係る周囲情報を取得し、これに基づいて光源2の点灯/消灯を制御する構成としてもよい。もちろん、これらの複数の方法を併用してもよい。
【0095】
(変形例)
図6は、本発明の実施の形態1の変形例に係る操作装置の構成を示すブロック図である。変形例に係る操作装置は、光センサ3を備えず、可視光線を照射する光源2に代えて、赤外光を照射する赤外光源102を備える構成である。赤外光源102は、人間の目に見えない波長の近赤外光を操作パネル5の裏面側に照射するようにしてある。また、変形例に係る操作装置が備えるカメラ101は、可視光線のみでなく赤外光を受光して撮像を行うことができるカメラである。このように、人間の目に見えない近赤外光を照射する構成とすることによって、夜間に操作パネル5の隙間から不要な光が漏れて運転者の運転の妨げとなることを防止できる。
【0096】
(実施の形態2)
実施の形態1に係る操作装置はカメラ1を操作パネル5の裏面側に配設する構成であるが、操作パネル5の裏面側にカメラ1を配設するスペースを確保できない場合もある。そこで、実施の形態2に係る操作装置はカメラ101を操作パネル5の表面側に配設する構成である。図7は、本発明の実施の形態2に係る操作装置の構成を示す模式図であり、(a)に操作装置が操作されていない状態を示し、(b)に操作された状態を示してある。実施の形態2に係る操作装置は、カメラ101、赤外光源102及び光センサ3が操作パネル5の表面側に配設してあり、車輌の適所に搭載されたECU10にケーブルを介して接続してある。
【0097】
カメラ101は、可視光のみでなく、人間の目に見えない波長の近赤外光を受光して撮像を行うことができるカメラであり、操作パネル5の上方に配設されて、操作パネル5に設けられた3つのプッシュスイッチ6〜8を撮像するようにしてある。カメラ101は、1秒間に数回〜数十回程度の頻度で撮像を行い、撮像により取得した画像をECU10へ与えるようにしてある。なお、車輌に車内を撮像する他のカメラ(例えば、運転者を撮像するカメラなど)が搭載されており、このカメラの撮像範囲内にプッシュスイッチ6〜8が配されている場合には、このカメラを共用する構成としてもよい。
【0098】
また、赤外光源102は、人間の目に見えずカメラ101にて受光することができる近赤外光を操作パネル5上の少なくともプッシュスイッチ6〜8が設けられた部分へ照射するようにしてある。ECU10は、光センサ3が検知した周囲の明るさに応じて赤外光源102の点灯/消灯を制御するようにしてある。
【0099】
図8は、本発明の実施の形態2に係る操作装置の操作パネル5の表面視を示す模式図である。なお、図8においては(a)に操作装置が操作されていない状態を示し、(b)に操作された状態を示してある。また、図8に示す表面視は、カメラ101にて撮像される画像と等価である。実施の形態2に係る操作装置では、操作パネル5の表面側からカメラ101が撮像を行うため、カメラ101から見てプッシュスイッチ6〜8の変位部分6b〜8bは、プッシュスイッチ6〜8のそれぞれ操作パネル5から突出した部分となる。
【0100】
プッシュスイッチ6〜8が押圧操作されていない場合、プッシュスイッチ6〜8は操作パネル5内に没入することなく操作パネル5の表面側へ突出する。このときにカメラ101にて撮像される画像は、図8(a)に示すように、各プッシュスイッチ6〜8の変位部分6b〜8bが操作パネル5から突出している状態の画像である。
【0101】
これに対して、例えば、プッシュスイッチ8が押圧操作された場合、プッシュスイッチ8は操作パネル5内に没入して変位部分8bが操作パネル5内に没入する。このときにカメラ1にて撮像される画像は、図8(b)に示すように、プッシュスイッチ6、7の変位部分6b、7bは操作パネル5から突出し、プッシュスイッチ8の変位部分8bのみが操作パネル5内に没入した状態の画像である。
【0102】
ECU10は、カメラ101が連続的に撮像した画像を順次取得して、順次的に画像の比較を行い、画像に写された各プッシュスイッチ6〜8の変位部分6b〜8bに変化が生じたか否かを判断するようにしてある。いずれかの変位部分6b〜8bに変化が生じた場合には、ECU10は対応するプッシュスイッチ6〜8が操作されたと判断することができ、このときの操作内容をオーディオ装置50へ通知するようにしてある。ただし、実施の形態1に係る操作装置の場合とは異なり、実施の形態2に係る操作装置ではプッシュスイッチ6〜8を押圧操作するユーザの指がカメラ101にて撮像されるため、ECU10では撮像された指の部分を除外して変位部分6b〜8bの変位を検出するなどの処理を画像処理部14にて行うことが望ましい。
【0103】
以上の構成の操作装置においては、操作パネル5の背面側にカメラ101を配する必要がないため、操作パネル5の背面側にカメラ101を配するスペースが確保できない場所であってもプッシュスイッチ6〜8を配設することができるため、プッシュスイッチ6〜8の配設の自由度がより高まる。例えば、車輌のハンドルにスイッチを設ける場合には、エアバッグの動作を妨げることがないように、ハンドルの中央部分にスイッチを設けることはできず、周辺部分にスイッチを設ける必要があった。しかし、実施の形態2に示した操作装置の構成ではハンドルの中央部分にスイッチを設けることができ、この場合であってもエアバッグの動作を妨げることはない。
【0104】
なお、実施の形態2に係る操作装置のその他の構成は、実施の形態1に係る操作装置の構成と同様であるため、対応する箇所には同じ符号を付して説明を省略する。
【0105】
(変形例)
図9は、本発明の実施の形態2の変形例に係る操作装置の構成を示すブロック図である。図7に示した実施の形態2に係る操作装置が備えるカメラ101は、赤外光を含む光を受光して撮像を行うカメラであるが、図9に示す変形例に係る操作装置はより高感度に赤外光を受光して撮像を行うことができるカメラ201を備えている。これにより、夜間であっても赤外光源102を備えることなくカメラ201にて撮像を行うことができる。ただし、昼間などの明るい状況では撮像した画像に白つぶれなどが生じる虞があるため、変形例に係る操作装置はカメラ201に入射する光のうち赤外光をカットする機能を有する光学フィルタ202を備え、昼間などの明るい状況では光学フィルタ202を通して撮像を行い、夜間などの暗い状況では光学フィルタ202を通さずに撮像を行うようにしてある。
【0106】
光学フィルタ202の有無を切り替えるために、変形例に係る撮像装置はアクチュエータ又はギヤ機構等により光学フィルタ202を移動させる切替機構207を備えている。切替機構207はECU10の制御部16の制御により動作するようにしてあり、光学フィルタ202がカメラ201へ入射する光を遮る位置(図示の202aの位置)又は光学フィルタ202がカメラ201へ入射する光を遮らない位置(図示の202bの位置)へ光学フィルタ201を移動させるようにしてある。制御部16は光センサ3が検知する周囲の明るさに応じて切替機構207に切替命令を与え、光学フィルタ202の有無を変更するようにしてある。
【0107】
上述の実施の形態1及び実施の形態2に係る操作装置は、カメラが連続的に撮像した2つの画像の各画素値を比較する画像処理によってプッシュスイッチ6〜8の変位部分6a〜8aの変位を検出し、プッシュスイッチ6〜8に対する操作を検出する構成である。よって、プッシュスイッチ6〜8に対する操作を高精度に検出するためには、変位を検出するための画像処理を高精度に行う必要がある。以下の実施の形態においては、画像処理による変位の検出精度を向上するための操作装置の構成について説明する。
【0108】
(実施の形態3)
図10は、本発明の実施の形態3に係る操作装置の構成を示す模式的平面図である。図11は、本発明の実施の形態3に係る操作装置の構成を示す模式的断面図であり、(a)に操作装置が操作されていない状態を示し、(b)に操作装置が操作された状態を示してある。なお、図11は図10のA−A線による断面である。また、以下においては、便宜上、図10の上下方向及び図11の左右方向を操作装置の前後方向とし、図10の左右方向を操作装置の左右方向とし、図11の上下方向を操作装置の上下方向として説明を行う。ただし、操作装置の設置場所、設置方向及び設置角度等によってこれらの方向は適宜に変更してよい。
【0109】
実施の形態3に係る操作装置は、操作パネル305に配された10個のプッシュスイッチ321〜330を備えている。3つのプッシュスイッチ321〜323及び3つのプッシュスイッチ328〜330は、平面視で略矩形をなし、ユーザによる押圧(押下)操作を受け付けるためのスイッチである。また、4つのプッシュスイッチ324〜327は、平面視で略台形をなし、先細部分がそれぞれ異なる4つの方向(前後左右)を向くように配設してあり、ユーザの押圧操作による方向選択を受け付けるためのスイッチである。
【0110】
各プッシュスイッチ321〜330は、板状をなす操作パネル305にそれぞれ形成された凹部に嵌め込まれる態様で設けられている。また、操作パネル305の各凹部の底には、ゴムなどの弾性体309がはめ込まれる態様で設けてあり、凹部に嵌め込まれた各プッシュスイッチ321〜330と操作パネル305の各凹部との間には、弾性体309が介装される。各凹部の弾性体309は、平面視で各プッシュスイッチ321〜330と略同じ形状である。
【0111】
この構成により、プッシュスイッチ321〜330は、ユーザの押圧操作により操作パネル305の凹部へ没入すると共に、押圧操作が解除された場合には弾性体309の弾性力によって凹部の外側へ向けて付勢される。即ち、プッシュスイッチ321〜330は、操作パネル305の凹部に出没することにより変位するようにしてある。なお、プッシュスイッチ321〜330には、操作パネル305の凹部から抜け落ちることがないように、図示しない係合爪などを利用したストッパーが設けてある。
【0112】
また、操作パネル305の各凹部の底には、略矩形の板状をなす被隠蔽部331〜340が立設してある。被隠蔽部331〜340は、各凹部の底に不動に固定してある。このため、プッシュスイッチ321〜330及び弾性体309には被隠蔽部331〜340が挿通するための貫通孔が形成してあり、プッシュスイッチ321〜330及び弾性体309は、この貫通孔に被隠蔽部331〜340を挿通させて各凹部に嵌め込まれている。
【0113】
被隠蔽部331〜340は、操作パネル305の各凹部に立設された状態で、その先端部分が操作パネル305の表面より外側へ突出する大きさである。また、プッシュスイッチ321〜330及び弾性体309が操作パネル305の凹部に嵌め込まれ、ユーザによりプッシュスイッチ321〜330が押圧操作されていない状態においては、プッシュスイッチ321〜330及び弾性体309の貫通孔を挿通する被隠蔽部331〜340の先端部分は、プッシュスイッチ321〜330の表面より外側へ突出しない。よって、被隠蔽部331〜340の先端部分は、プッシュスイッチ321〜330が押圧操作されて操作パネル305の凹部内に没入した場合に外部に露出し、プッシュスイッチ321〜330が押圧操作されていない場合には外部に露出しないようにしてある。即ち、プッシュスイッチ321〜330が操作パネル305の凹部内に没入していない場合には、被隠蔽部331〜340はプッシュスイッチ321〜330によって外部に対して隠蔽されている。
【0114】
実施の形態3に係る操作装置は、赤外光を照射する赤外光源302を備えており、赤外光源302は操作パネル305上へ(少なくとも、各プッシュスイッチ321〜330へ)赤外光を照射する。また、実施の形態3に係る操作装置は、少なくとも赤外光を含む光を受光して撮像を行うカメラ301を備えており、カメラ301の撮像範囲(図11において破線で示す)は全てのプッシュスイッチ321〜330を含む範囲である。赤外光源302及びカメラ301は、操作パネル305の前方の斜め上側から操作パネル305へ向けて赤外光の照射及び撮像を行うように車輌内などの適所に設置してある。また、赤外光源302及びカメラ301は、近接した位置に設置してある。
【0115】
また、板状をなす被隠蔽部331〜340は、表裏面がそれぞれ前後を向くように、操作パネル305の凹部内に立設してある。カメラ301は、被隠蔽部331〜340の前側の面を撮像可能な位置に設置してある。ただし、プッシュスイッチ321〜330が押圧操作されていない状態では、被隠蔽部331〜340は外部に露出せずに隠蔽されているため、カメラ301は被隠蔽部331〜340の前側の面を撮像することはできない。
【0116】
更に、被隠蔽部331〜340の前側の面には、赤外光源302が発する赤外光を反射する反射体341〜343が設けてある。反射体341〜343は、プッシュスイッチ321〜330が押圧操作された場合に露出し、押圧操作されない場合にカメラ301に対して隠蔽される。反射体341〜343は、入射した光を入射した方向へ反射する再帰性の反射体であり、赤外光源302からの光を赤外光源302へ向けて反射することができる。赤外光源302及びカメラ301は近接して設置してあるため、被隠蔽部331〜340に設けられた反射体341〜343が反射した赤外光をカメラ301が受光して撮像を行うことができる。
【0117】
よって、プッシュスイッチ321〜330がユーザにより押圧操作されていない場合には、プッシュスイッチ321〜330が被隠蔽部331〜340の反射体341〜343をカメラ301及び赤外光源302から隠蔽するため、赤外光源302から照射された赤外光がカメラ301へ反射されることはなく、カメラ301は反射体341〜343から反射される光を受光しない。これに対して、プッシュスイッチ321〜330が押圧操作された場合には、被隠蔽部331〜340の反射体341〜343が外部に露出し、赤外光源302から照射された光を反射体341〜343が反射するため、カメラ301は反射された光を受光することができる。
【0118】
撮像装置の制御部は、カメラ301が撮像して取得した画像を基に、反射体341〜343が反射した赤外光を受光することによってカメラ301が被隠蔽部331〜340を撮像できたか否か、即ち画像に被隠蔽部331〜340が映されているか否かを調べる。図12は、カメラ301が撮像して取得した画像の一例を示す模式図である。ただし図12に示す撮像画像は、撮像装置の制御部が、カメラ301から得た画像に対して所定の閾値による2値化処理を行った後の画像である。
【0119】
例えば、図12(a)に示すように、カメラ301が撮像して取得した画像に被隠蔽部331〜340が映されていない場合、撮像装置の制御部はプッシュスイッチ321〜330に対するユーザの押圧操作がなされていないと判定することができる。これに対して、図12(b)に示すように、カメラ301が撮像して取得した画像に例えば被隠蔽部333が映されている場合、撮像装置の制御部は被隠蔽部333の映された位置に応じて、プッシュスイッチ323が押圧操作されたと判定することができる。その他のプッシュスイッチ321〜330が押圧操作された場合についても同様である。
【0120】
更に、撮像装置の制御部は、画像に映された被隠蔽部331〜340の形状及び/又は大きさ等を調べて、異常検知を行うこともできる。例えば、画像に映された被隠蔽部331〜340の大きさが、想定される大きさより小さい場合には、撮像装置の制御部は、カメラ301と操作パネル305との間に異物が存在する虞があると判定することができる。
【0121】
以上の構成の実施の形態3に係る操作装置は、プッシュスイッチ321〜330を操作パネル305の凹部に出没可能に設け、プッシュスイッチ321〜330が押圧操作されていない場合には被隠蔽部331〜340がカメラ301に対して隠蔽されると共に、プッシュスイッチ321〜330が押圧操作された場合には被隠蔽部331〜340が露出する構成とすることによって、カメラ301が撮像して取得した画像中に被隠蔽部331〜340が映されているか否かを判定するのみで、プッシュスイッチ321〜330に対する操作の有無を容易に判定することができる。
【0122】
また、プッシュスイッチ321〜330と操作パネル305との間に弾性体309を介装する構成とすることによって、押圧操作が解除されたプッシュスイッチ321〜330を弾性体309の付勢力によって元に位置へ戻すことができると共に、ユーザにプッシュスイッチ321〜330に対する操作感を与えることができる。
【0123】
また、赤外光源302が照射した赤外光を被隠蔽部331〜340に設けた反射体341〜343が反射し、この反射光をカメラ301が受光して撮像を行う構成とすることにより、撮像で得られた画像を2値化するなどして赤外光の受光量が多い部分のみを抽出し、被隠蔽部331〜340が映されたか否かを容易且つ精度よく判定することができる。
【0124】
なお、本実施の形態においては、被隠蔽部331〜340に再帰性の反射体341〜343を設ける構成としたが、これに限るものではなく、再帰性でない反射体を設ける構成としてもよい。この場合には、赤外光源302からの光を反射体が反射する反射先にカメラ301を設置するなど、赤外光源302及びカメラ301の設置位置を適宜に調整すればよい。また、被隠蔽部331〜340に反射体341〜343を設ける構成としたが、これに限るものではなく、被隠蔽部331〜340全体を反射体とする、即ち反射体を固定して被隠蔽部331〜340とする構成であってもよい。また、被隠蔽部331〜340に反射体341〜343を設けない構成であってもよい。この場合には、例えば操作パネル305及びプッシュスイッチ321〜330の表面を黒色に塗装し、被隠蔽部331〜340の一部又は全部を白色に塗装するなどすることによって、押圧操作の検知精度を高めることができる。また、赤外光源302ではなく、可視光線を照射する光源を備える構成であってもよく、光源の点灯は周囲が暗い場合にのみ行う構成としてもよい。
【0125】
(変形例)
図13は、本発明の実施の形態3の変形例に係る操作装置の構成を示す模式的平面図である。変形例に係る操作装置では、操作パネル305の左側に設けられた3つのプッシュスイッチ321〜323に着目した場合、各被隠蔽部331〜340をそれぞれ異なる大きさ(形状)としてある。被隠蔽部331が最も大きく、被隠蔽部332、被隠蔽部333と段階的に小さくなっている。同様に、操作パネル305の右側に設けられた3つのプッシュスイッチ338〜340に着目した場合、被隠蔽部338が最も小さく、被隠蔽部339、被隠蔽部340と段階的に大きくなっている。
【0126】
被隠蔽部331〜340が大きい場合には、その前面に設けられる反射体も大きい。反対に被隠蔽部331〜340が小さい場合には、その前面に設けられる反射体も小さい。よって、操作装置の制御部は、カメラ301が撮像して取得した画像に映された被隠蔽部331〜340の大きさを調べることによって、隣接したプッシュスイッチ321〜330であってもいずれが操作されたかを精度よく判定することができる。
【0127】
(実施の形態4)
図14は、本発明の実施の形態4に係る操作装置の構成を示す模式的断面図であり、(a)に操作装置が操作されていない状態を示し、(b)に操作装置が操作された状態を示してある。実施の形態4に係る操作装置は、操作パネル405と複数のプッシュスイッチ421〜423とが薄いゴムなどの弾性体により一体的に成型され、これをベース部406に覆い被せた構成である。
【0128】
プッシュスイッチ421〜423は、平面状の操作パネル405から突出するように形成されると共に、ベース部406との間に隙間が設けてある。これにより、ユーザがプッシュスイッチ421〜423を押圧操作した場合には、プッシュスイッチ421〜423が押し潰される態様で変形する。また、プッシュスイッチ421〜423は弾性体により成型されているため、ユーザが押圧操作を解除した場合には元の状態(形状)に戻る。
【0129】
またベース部406には、板状の被隠蔽部331〜333が、各プッシュスイッチ421〜423及びベース部406の間の隙間に突出するように固定してある。更に、各プッシュスイッチ421〜423には被隠蔽部331〜333が挿通可能な貫通孔が形成してあり、プッシュスイッチ421〜423が押圧操作により押し潰された場合に、被隠蔽部331〜333の突出端近傍の一面側(前面側)に設けられた反射体341〜343が露出するようにしてある。プッシュスイッチ421〜423が押圧操作されていない場合には、被隠蔽部331〜333の反射体341〜343は外部に露出せず、カメラ301及び赤外光源302から隠蔽されている。
【0130】
よって、実施の形態4に係る操作装置は、実施の形態3の場合と同様に、赤外光源302から赤外光を操作パネル405上に照射し、反射体341〜343により反射された赤外光をカメラ301にて受光して撮像を行うことによって、撮像により取得した画像を基にプッシュスイッチ421〜423に対する押圧操作がなされたか否かを判定することができる。
【0131】
以上の構成の実施の形態4に係る操作措置は、操作パネル405及びプッシュスイッチ421〜423を弾性体で一体的に成型する構成とすることによって、操作パネル405及びプッシュスイッチ421〜423の製造を容易に行うことができると共に、操作装置の部品数を削減することができ、操作装置の組み立て工程を簡略化することができるため、操作装置の低コスト化を実現することができる。
【0132】
なお、本実施の形態においては、一体的に形成した操作パネル405及びプッシュスイッチ421〜423をベース部406に覆い被せ、また、被隠蔽部331〜333をベース部406に固定する構成としたが、これに限るものではなく、例えば操作装置を車輌に搭載する場合などには、車輌の一部(インストルメントパネルなど)に被隠蔽部331〜333を固定して、一体的に形成した操作パネル405及びプッシュスイッチ421〜423を車輌の一部に覆い被せる構成としてもよい。換言すれば、ベース部406は車輌の一部であってもよい。
【0133】
なお、実施の形態4に係る操作装置のその他の構成は、実施の形態3に係る操作装置の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0134】
(実施の形態5)
図15は、本発明の実施の形態5に係る操作装置の構成を示す模式的平面図である。図16は、本発明の実施の形態5に係る操作装置の構成を示す模式的断面図であり、(a)に操作装置が操作されていない状態を示し、(b)に操作装置が操作された状態を示してある。なお、図16は図15のB−B線による断面である。
【0135】
実施の形態5に係る操作装置は、略矩形の6つのプッシュスイッチ521〜523、528〜530と、略台形の4つのプッシュスイッチ524〜527を備えている。プッシュスイッチ521〜530は、板状の操作パネル505にそれぞれ形成された凹部に嵌め込まれる態様で設けられている。操作パネル505の凹部内には、ゴムなどの弾性体509が操作パネル505及びプッシュスイッチ521〜530の間に介装されている。
【0136】
また、操作パネル505には、プッシュスイッチ521〜530を嵌め込む凹部の(前側)近傍に、操作パネル505の表裏を貫く貫通孔がそれぞれ形成してあり、この貫通孔に略矩形のスライド板531〜540がスライド可能に収容されている。
【0137】
プッシュスイッチ521〜530を嵌め込むための凹部内には、一端がプッシュスイッチ521〜530の裏面(下面)に当接し、他端がスライド板531〜540に形成された開口に挿入された揺動体551〜553が設けてある。揺動体551〜553は、プッシュスイッチ521〜530が押圧操作されて凹部内に没入した場合に揺動され、スライド板531〜533を貫通孔から操作パネル505の表側へ突出させるようにしてある。プッシュスイッチ521〜530への押圧操作が解除された場合には、プッシュスイッチ521〜530は弾性体509に付勢されて元の位置へ戻り、スライド板531〜540は自重によって貫通孔内に没入する。
【0138】
即ち、実施の形態5に係る操作装置は、揺動体551〜553を備えることによって、プッシュスイッチ521〜530が凹部内に没入した場合にスライド板531〜540を貫通孔から突出させ、プッシュスイッチ521〜530が凹部から突出した場合にスライド板531〜540を貫通孔内に没入させることができる。
【0139】
スライド板531〜540の赤外光源302及びカメラ301が設けられた側(前側)の面の部分であり、且つ、プッシュスイッチ521〜530が押圧操作された場合に突出し、押圧操作されない場合にカメラ301に対して隠蔽される部分(被隠蔽部531a〜533a)には、赤外光源302が照射する赤外光を反射する反射体541〜543が設けてある。
【0140】
よって、プッシュスイッチ521〜530が押圧操作されていない場合には、スライド板531〜540が操作パネル505の貫通孔内に没入して被隠蔽部531a〜533aが隠蔽されるため、赤外光源302から照射された赤外光がカメラ301へ反射されることはなく、カメラ301は反射体541〜543からの反射光を受光しない。これに対して、プッシュスイッチ521〜530が押圧操作された場合には、プッシュスイッチ521〜530が操作パネル505の凹部内に没入して揺動体551〜553を揺動し、揺動体551〜553がスライド板531〜540を外部に露出させるため、赤外光源302から照射された赤外光がスライド板531〜540の被隠蔽部531a〜533aに設けられた反射体541〜543にて反射され、この反射光をカメラ301が受光する。これにより、撮像装置の制御部は、カメラ301が撮像して取得した画像を基に各プッシュスイッチ521〜530が押圧操作されたか否かを判定することができる。
【0141】
以上の構成の実施の形態5に係る操作装置は、プッシュスイッチ521〜530への押圧操作に応じて揺動体がスライド板531〜540を操作パネル505から出没させる構成とすることにより、カメラ301が撮像して取得した画像中に被隠蔽部531a〜533aが映されているか否かを判定するのみで、プッシュスイッチ521〜530に対する操作の有無を容易に判定することができる。
【0142】
なお、実施の形態5に係る操作装置のその他の構成は、実施の形態3に係る操作装置の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0143】
(実施の形態6)
図17は、本発明の実施の形態6に係る操作装置の構成を示す模式的断面図であり、(a)に操作装置が操作されていない状態を示し、(b)に操作装置が操作された状態を示してある。実施の形態6に係る操作装置は、略矩形の板状をなすプッシュスイッチ621〜623が、操作パネル605に形成された凹部内に、揺動軸651〜653にて揺動可能に枢支された構成である。
【0144】
プッシュスイッチ621〜623は、操作パネル605の前後方向(図17の左右方向)に揺動するように枢支されており(即ち、揺動軸651〜653が操作パネルの左右方向に設けてあり)、揺動によって後側部分が操作パネル605の凹部内に没入すると共に、前側部分が凹部から露出する。また、操作パネル605の凹部内には、ゴムなどの弾性体609が操作パネル605及びプッシュスイッチ621〜623の間に介装されている。
【0145】
これにより、ユーザがプッシュスイッチ621〜623の後側部分を押圧操作した場合にプッシュスイッチ621〜623が揺動し、また、押圧操作が解除された場合にプッシュスイッチ621〜623を弾性体609により元の位置へ戻すことができる。
【0146】
プッシュスイッチ621〜623の前側(赤外光源302及びカメラ301が設けられた側、図17の左側)の側面の一部(又は全部)は、ユーザがプッシュスイッチ621〜623を押圧操作していない場合には操作パネル605の凹部内に没入してカメラ301から隠蔽される被隠蔽部621a〜623aである。ユーザの押圧操作によってプッシュスイッチ621〜623が揺動した場合には、被隠蔽部621a〜623aは操作パネル605の凹部から外部へ露出される。プッシュスイッチ621〜623の被隠蔽部621a〜623aには、赤外光源302が照射する赤外光を反射する反射体641〜643が設けてある。
【0147】
よって、プッシュスイッチ621〜623が押圧操作されていない場合には、被隠蔽部621a〜623aが操作パネル605の凹部内に隠蔽されるため、赤外光源302から照射された赤外光がカメラ301へ反射されることはなく、カメラ301は反射体641〜643からの反射光を受光しない。これに対して、プッシュスイッチ621〜623が押圧操作された場合には、プッシュスイッチ621〜623が揺動して被隠蔽部621a〜623aが外部に露出されるため、赤外光源302から照射された赤外光が被隠蔽部621a〜623aに設けられた反射体641〜643にて反射され、この反射光をカメラ301が受光する。これにより、撮像装置の制御部は、カメラ301が撮像して取得した画像を基に、画像中に被隠蔽部621a〜623aが映されているか否かに応じて、各プッシュスイッチ621〜623が押圧操作されたか否かを判定することができる。
【0148】
以上の構成の実施の形態6に係る操作装置は、押圧操作に応じてプッシュスイッチ621〜623が揺動し、この揺動により被隠蔽部621a〜623aが操作パネル605の凹部から出没する構成とすることにより、カメラ301が撮像して取得した画像中に被隠蔽部621a〜623aが映されているか否かを判定するのみで、プッシュスイッチ621〜623に対する操作の有無を容易に判定することができる。
【0149】
なお、実施の形態6に係る操作装置のその他の構成は、実施の形態3に係る操作装置の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0150】
(実施の形態7)
図18は、本発明の実施の形態7に係る操作装置の構成を示す模式的断面図であり、(a)に操作装置が操作されていない状態を示し、(b)に操作装置が操作された状態を示してある。実施の形態7に係る操作装置は、実施の形態1に係る操作装置と同様に、略矩形の板状をなすプッシュスイッチ721〜723が操作パネル705に形成された凹部内に出没可能に設けられた構成である。また、操作パネル705の凹部内には、ゴムなどの弾性体709が操作パネル705及びプッシュスイッチ721〜723の間に介装されている。
【0151】
これにより、ユーザがプッシュスイッチ721〜723を押圧操作した場合には、プッシュスイッチ721〜723は操作パネル705の凹部内に没入する。また、押圧操作が解除された場合には、プッシュスイッチ721〜723は弾性体709により元の位置へ戻され、操作パネル705の外部へ露出する。
【0152】
プッシュスイッチ721〜723の前側(赤外光源302及びカメラ301が設けられた側、図18の左側)の側面の一部(又は全部)は、ユーザがプッシュスイッチ721〜723を押圧操作した場合に操作パネル705の凹部内に没入してカメラ301から隠蔽される被隠蔽部721a〜723aである。ユーザの押圧操作が解除された場合には、被隠蔽部721a〜723aは操作パネル705の凹部から外部へ露出される。プッシュスイッチ721〜723の被隠蔽部721a〜723aには、赤外光源302が照射する赤外光を反射する反射体741〜743が設けてある。
【0153】
よって、プッシュスイッチ721〜723が押圧操作されていない場合には、被隠蔽部721a〜723aが操作パネル705の外部に露出するため、赤外光源302から照射された赤外光が被隠蔽部721a〜723aに設けられた反射体741〜743にて反射され、この反射光をカメラ301が受光する。これに対して、プッシュスイッチ721〜723が押圧操作された場合には、プッシュスイッチ721〜723が操作パネル705の凹部内に没入し、被隠蔽部721a〜723aが隠蔽されるため、赤外光源302から照射された赤外光がカメラ301へ反射されることはなく、カメラ301は反射体741〜743からの反射光を受光しない。これにより、撮像装置の制御部は、カメラ301が撮像して取得した画像を基に、画像中に被隠蔽部721a〜723aが映されているか否かに応じて、各プッシュスイッチ721〜723が押圧操作されたか否かを判定することができる。
【0154】
以上の構成の実施の形態7に係る操作装置は、押圧操作に応じてプッシュスイッチ721〜723が操作パネル705の凹部に出没し、これに伴ってプッシュスイッチ721〜723の側面に設けられた被隠蔽部721a〜723aが出没する構成とすることにより、カメラ301が撮像して取得した画像中に被隠蔽部721a〜723aが映されているか否かを判定するのみで、プッシュスイッチ721〜723に対する操作の有無を容易に判定することができる。
【0155】
なお、実施の形態7に係る操作装置のその他の構成は、実施の形態3に係る操作装置の構成と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】本発明の実施の形態1に係る操作装置の構成を示す模式図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る操作装置の操作パネルの裏面視を示す模式図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る操作装置のECUの構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る操作装置が行うスイッチ操作検出処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態1に係る操作装置が行う光源の制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態1の変形例に係る操作装置の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る操作装置の構成を示す模式図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る操作装置の操作パネルの表面視を示す模式図である。
【図9】本発明の実施の形態2の変形例に係る操作装置の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明の実施の形態3に係る操作装置の構成を示す模式的平面図である。
【図11】本発明の実施の形態3に係る操作装置の構成を示す模式的断面図である。
【図12】カメラが撮像して取得した画像の一例を示す模式図である。
【図13】本発明の実施の形態3の変形例に係る操作装置の構成を示す模式的平面図である。
【図14】本発明の実施の形態4に係る操作装置の構成を示す模式的断面図である。
【図15】本発明の実施の形態5に係る操作装置の構成を示す模式的平面図である。
【図16】本発明の実施の形態5に係る操作装置の構成を示す模式的断面図である。
【図17】本発明の実施の形態6に係る操作装置の構成を示す模式的断面図である。
【図18】本発明の実施の形態7に係る操作装置の構成を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
【0157】
1 カメラ(撮像手段)
2 光源(照射手段)
3 光センサ(取得手段)
5 操作パネル
6、7、8 プッシュスイッチ(変位部)
6a、7a、8a 変位部分
10 ECU
14 画像処理部(検出手段)
16 制御部
101 カメラ(撮像手段)
102 赤外光源(照射手段)
201 カメラ(撮像手段)
202 光学フィルタ(赤外光カットフィルタ)
207 切替機構(切替手段)
301 カメラ(撮像手段)
302 赤外光源(照射手段)
305 操作パネル
309 弾性体
321〜330 プッシュスイッチ(変位部)
331〜340 被隠蔽部
341〜343 反射体(反射部)
405 操作パネル
406 ベース部
421〜423 プッシュスイッチ(変位部)
505 操作パネル
509 弾性体
521〜530 プッシュスイッチ(押圧操作部)
531〜540 スライド板(変位部)
531a〜533a 被隠蔽部
541〜543 反射体(反射部)
551〜553 揺動体
605 操作パネル
609 弾性体
621〜623 プッシュスイッチ
621a〜623a 被隠蔽部
641〜643 反射体(反射部)
651〜653 揺動軸
705 操作パネル
709 弾性体
721〜723 プッシュスイッチ
721a〜723a 被隠蔽部
741〜743 反射体(反射部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作に応じて変位する変位部と、
該変位部を撮像する撮像手段と、
該撮像手段が撮像した画像を基に、前記変位部の変位を検出する検出手段と
を備え、
前記検出手段が変位を検出した場合に、前記変位部に対する操作を受け付けるようにしてあること
を特徴とする操作装置。
【請求項2】
前記変位部が配設された操作パネルを備え、
前記撮像手段は、前記操作パネルの裏面側から前記変位部を撮像するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記変位部が配設された操作パネルを備え、
前記撮像手段は、前記操作パネルの表面側から前記変位部を撮像するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の操作装置。
【請求項4】
前記変位部の周囲の明るさに係る周囲情報を取得する取得手段と、
該取得手段が取得した周囲情報に応じて、前記変位部へ光を照射する照射手段と
を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項5】
前記照射手段は、赤外光を照射するようにしてあり、
前記撮像手段は、前記赤外光を含む光を受光して撮像を行うようにしてあること
を特徴とする請求項4に記載の操作装置。
【請求項6】
前記撮像手段は、赤外光を含む光を受光して撮像を行うことができるようにしてあり、
前記撮像手段へ入射する赤外光をカットする赤外光カットフィルタと、
前記変位部の周囲の明るさに係る周囲情報を取得する取得手段と、
該取得手段が取得した周囲情報に応じて、前記赤外光カットフィルタの有無を切り替える切替手段と
を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項7】
前記検出手段は、前記撮像手段が異なる時点で撮像した複数の画像を比較し、画像に生じた変化を基に前記変位部の変位を検出するようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項8】
前記変位部の変化に伴って変化しないように固定され、前記変位部により前記撮像手段に対して隠蔽されると共に前記変位部の変位に伴って露出する被隠蔽部を更に備え、
前記検出手段は、前記撮像手段が撮像して取得した画像に前記被隠蔽部が映されているか否かに応じて、前記変位部の変位を検出するようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項9】
前記変位部が配設された操作パネルと、
前記変位部に設けられて、前記変位部の変位に伴って前記操作パネルから出没し、前記操作パネルに没入した場合に前記撮像手段に対して隠蔽される被隠蔽部と、
前記操作パネルに出没可能に配設され、押圧操作により没入する押圧操作部と、
該押圧操作部の出没に伴って揺動され、前記押圧操作部が没入した場合に前記変位部の被隠蔽部を前記操作パネルから露出させる揺動体と
を更に備え、
前記検出手段は、前記撮像手段が撮像して取得した画像に前記被隠蔽部が映されているか否かに応じて、前記変位部の変位を検出するようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項10】
前記変位部が揺動して変位するように配設された操作パネルと、
前記変位部に設けられて、前記変位部が一方へ揺動された場合に前記撮像手段に対して隠蔽されると共に他方へ揺動された場合に露出する被隠蔽部と
を更に備え、
前記検出手段は、前記撮像手段が撮像して取得した画像に前記被隠蔽部が映されているか否かに応じて、前記変位部の変位を検出するようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項11】
前記変位部が出没して変位するように配設された操作パネルと、
前記変位部に設けられて、前記変位部の没入により前記撮像手段に対して隠蔽される被隠蔽部と
を更に備え、
前記検出手段は、前記撮像手段が撮像して取得した画像に前記被隠蔽部が映されているか否かに応じて、前記変位部の変位を検出するようにしてあること
を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項12】
前記変位部及び前記操作パネルの間に介装された弾性体を更に備えること
を特徴とする請求項8乃至請求項11のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項13】
前記変位部及び前記操作パネルは弾性体で一体的に形成してあり、
前記変位部は、押圧操作に対する変形により変位するようにしてあること
を特徴とする請求項8に記載の操作装置。
【請求項14】
それぞれ対応付けられた前記変位部及び前記被隠蔽部を複数備え、
各変位部に対応付けられた前記被隠蔽部は、それぞれ異なる大きさ及び/又は異なる形状にしてあること
を特徴とする請求項8乃至請求項13のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項15】
光を照射する照射手段と、
前記被隠蔽部に設けられ、前記照射手段が照射する光を反射する反射部と
を更に備えること
を特徴とする請求項8乃至請求項14のいずれか1つに記載の操作装置。
【請求項16】
前記照射手段は、赤外光を照射するようにしてあり、
前記反射部は、前記赤外光を反射するようにしてあり、
前記撮像手段は、前記赤外光を受光して撮像を行うようにしてあること
を特徴とする請求項15に記載の操作装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−310795(P2008−310795A)
【公開日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−42832(P2008−42832)
【出願日】平成20年2月25日(2008.2.25)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】