説明

攪拌装置、攪拌子、及び、攪拌方法

【課題】攪拌物中に含まれる、1次粒子が凝集した凝集物を、効果的に分散させることができる攪拌装置、攪拌物、及び、攪拌方法、を提供する。
【解決手段】攪拌物が入れられる攪拌容器と、前記攪拌容器を回転させる回転部と、前記攪拌物に含まれる凝集物を磨り潰す磨り潰し部および前記攪拌物を前記磨り潰し部に呼び込む呼び込み部を有し、前記攪拌物とともに前記攪拌容器に入れられる、外周面が円形の攪拌子とを備える攪拌装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、攪拌装置、攪拌子、及び、攪拌方法に関する。本発明は、特に、円形の外周面を有して、攪拌物に含まれる凝集物を効率よく磨り潰す攪拌装置、攪拌子、及び、攪拌方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体を攪拌するときに用いられる攪拌子が知られている。例えば、特許文献1には、かまぼこ形状で、底面中央部が隆起した攪拌子が開示されている。特許文献1に記載された攪拌子は、攪拌子の下部に鉄芯が埋設されており、転倒しないように工夫されている。特許文献2には、攪拌容器を自転させながら、公転軸の周りを公転させる、遊星式攪拌装置が開示されている。
【特許文献1】特開平4−57238号公報
【特許文献2】特開2000−84388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載された攪拌子は、底面中央部が隆起しているので、特許文献2に記載された遊星式攪拌装置で使用した場合には、上下方向に飛び跳ねやすい。更に、突起または角を有するので、攪拌容器内で滑らかに摺動できない。その結果、特許文献1に記載された攪拌子は、液体中で1次粒子が凝集した凝集物を分散させる用途には使用できなかった。特に、1次粒子が数ミクロンからサブミクロンの粒子の場合には細かく分散させることができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態においては、攪拌物が入れられる攪拌容器と、前記攪拌容器を回転させる回転部と、前記攪拌物に含まれる凝集物を磨り潰す磨り潰し部および前記攪拌物を前記磨り潰し部に呼び込む呼び込み部を有し、前記攪拌物とともに前記攪拌容器に入れられる、外周面が円形の攪拌子とを備える攪拌装置が提供される。
【0005】
本発明の第2の形態においては、攪拌物に含まれる凝集物を、攪拌容器の内面との間で磨り潰す磨り潰し部と、前記攪拌物を前記磨り潰し部に呼び込む呼び込み部と、円形の外周面とを備える攪拌子が提供される。本発明の第3の形態においては、外形が略円柱形の攪拌子であって、攪拌容器の内底面に対向する対向面、側面および前記内底面と鋭角を為し前記対向面と前記側面とを繋ぐ傾斜部を有する攪拌子を用意する段階と、前記攪拌容器に攪拌物および前記攪拌子を入れる段階と、前記攪拌容器を回転部により回転させる段階とを備え、前記攪拌容器を回転させる段階では、前記内底面と前記傾斜部との間に前記攪拌物を呼び込み、前記内底面と前記対向面との摺動により、前記攪拌物に含まれる凝集体を磨り潰す攪拌方法が提供される。
【0006】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、以下、図面を参照して、実施形態について説明するが、図面の記載において、同一または類似の部分には同一の参照番号を付して重複する説明を省く場合がある。なお、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なる場合がある。説明の都合上、図面相互間においても互いの寸法の関係又は比率が異なる部分が含まれる場合がある。
【0008】
図1は、本実施形態の攪拌装置10を水平方向に垂直な平面で切断した断面図を示す。攪拌装置10は、攪拌容器100と、回転部104と、攪拌子108とを備え、内部に入れられた攪拌物20に含まれる凝集物24を磨り潰す。攪拌容器100は、有底の円筒形状であってよく、攪拌容器100は、蓋部110と、周壁部112と、底板部114と、キャスタ116とを有する。蓋部110は、攪拌容器100の上部に配され、円板形状であってよい。周壁部112は、円筒形状であってよく、攪拌容器100の外側に面した外壁面122と、攪拌容器100の内側に面した内壁面124とを含む。底板部114は、攪拌容器100の底部に配され、円板形状であってよい。底板部114は、攪拌容器100の外側に面した外底面132と、攪拌容器100の内側に面した内底面134とを含む。内底面134は、内壁面124とともに、内面118を形成する。キャスタ116は、例えば、ボールキャスタが用いられ、底板部114の外底面132に配されて、攪拌容器100の滑り摩擦を低減する。
【0009】
蓋部110、周壁部112、底板部114は、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ゴム等の樹脂であってもよく、ステンレス(SUS)等の金属であってもよい。底板部114は、周壁部112と一体に形成されてもよく、底板部114は、周壁部112と滑らかに結合されてもよい。攪拌容器100は、ポリプロピレン製で内径が56mmの円筒形状であってもよい。なお、実施形態において、蓋部110が配される側を上側、底板部114が配される側を下側と記載する場合がある。しかしながら、このような記載は、攪拌容器100の使用を図示の方向に限定するものではない。
【0010】
回転部104は、いわゆる遊星式の回転装置であってよく、攪拌容器100を回転させる。回転部104は、攪拌容器100を、水平に対して垂直な公転軸A1の周りに公転させつつ、攪拌容器100を自転させてもよい。回転部104は、公転容器140と、クランク150と、軸受152と、シャフト154とを有する。回転部104は、モータ156と、バランスウエイト158と、支持部160と、脚部162とを有する。公転容器140は、内径が攪拌容器100の外径より大きな有底の円筒形状であってよく、公転容器140の内部には攪拌容器100が配置される。
【0011】
公転容器140は、筒壁部142と、筒底部144と、軸部146とを含む。筒壁部142は、公転容器140の自転軸A2に沿って延伸する円筒形状であってよい。筒底部144は、筒壁部142の一端と結合して、公転容器140の底部に配され、円板形状であってよく、筒壁部142と一体に形成されても良い。筒壁部142、筒底部144は、ポリプロピレン、フッ素樹脂、ゴム等の樹脂であってもよく、ステンレス等の金属であってもよい。軸部146は、筒底部144の外側に配され、筒底部144の中心から回転部104の外側に向かって、公転容器140の自転軸A2に沿って延伸する。公転容器は、フッ素樹脂製で内径が100mmの円筒形状であってもよい。
【0012】
クランク150は、水平方向に延伸する角柱形状であってよく、公転容器140を支持する。軸受152は、クランク150の一端に配され、公転容器140の軸部146が挿通されることで、軸受152は、公転容器140を回転可能に支持する。モータ156は、シャフト154を介してクランク150と結合され、公転軸A1を中心としてクランク150を回転させる。クランク150の他端には、バランスウエイト158が配されても良い。支持部160は、モータ156を支持する枠体であってよく、脚部162は、支持部160を下方から支持してよい。なお、公転容器140と支持部160とを、例えば、弾性部材を介して結合させることで、公転容器140の自転を抑制できる。
【0013】
次に、図1を用いて、回転部104の動作の概要を説明する。モータ156等により、公転容器140は、自転を抑制しつつ、公転軸A1を中心に公転できる。公転容器140が公転すると、内部に配置された攪拌容器100は、公転容器140に伴って公転軸A1を中心に公転する。公転を開始した攪拌容器100は、遠心力の作用により、筒底部144の内面上を滑るようにして、筒壁部142の内面に押し付けられる。攪拌容器100は、外壁面122と筒壁部142との間に作用する摩擦力等により、筒壁部142の内面上を転がるようにして、自転軸A3を中心に自転する。ここで、公転容器140の自転軸A2は、公転軸A1側に向かって傾斜角S1を有して傾斜してもよい。これにより、公転容器140は、公転中、常に公転軸A1側に傾斜する。従って、攪拌容器100に作用する遠心力は、攪拌容器100を筒壁部142に押し付ける力と、攪拌容器100を筒底部144に押し付ける力の2つの成分を有する。
【0014】
攪拌子108は、攪拌容器100の内部に、攪拌物20とともに入れられる。攪拌子108の外径は、内壁面124の半径より小さくてもよい。攪拌子108は、公転容器140が公転すると、公転容器140に伴って公転軸A1を中心に公転する。公転を開始した攪拌子108は、遠心力F1の作用により、攪拌容器100の内壁面124に押し付けられる。攪拌子108は、外壁面122との間に作用する摩擦力等により、内壁面124上を転がるように、自転軸A4を中心として自転する。ここで、公転容器140の自転軸A2が公転軸A1側に傾斜している場合には、攪拌子108に作用する遠心力F1は、攪拌子108を内壁面124に押し付ける「押し付け力F2」と、攪拌子108を内底面134に押し付ける「押し付け力F3」の2つの成分を有する。これにより、公転容器140は、攪拌容器100の回転により、攪拌子108が攪拌容器100の内壁面124に押し付けられる押し付け力F2の作用、及び、攪拌子108が攪拌容器100の内底面134に押し付けられる押し付け力F3の作用を攪拌子108に与える。
【0015】
図2は、攪拌容器100、攪拌子108、公転容器140の回転運動の概要を表す。公転容器140は、自転を抑制しながら、例えば時計回りに公転軸A1の周りを公転する。攪拌容器100は、公転容器140とともに、公転軸A1の周りを時計回りに公転する。公転容器140の自転が抑制されているので、攪拌容器100は、公転容器140の公転方向とは逆向きに、つまり、反時計回りに自転する。攪拌子108は、攪拌容器100とともに公転軸A1の周りを時計回りに公転して、攪拌容器100の自転により、攪拌容器100の自転と同じ向きに、つまり、反時計回りに自転する。なお、公転容器140が公転軸A1の周りを時計方向に回転している場合について説明したが、公転容器140の回転方向はこれに限られるものではない。
【0016】
また、図1および図2においては、公転容器140が自転を抑制しつつ公転軸A1を中心に公転することで、攪拌容器100が公転容器140の筒壁部142の内面上を転がるようにして自転軸A3を中心に自転する場合について説明したが、回転部104が攪拌容器100を回転させる方法は、これに限られるものではない。他の方法としては、例えば、攪拌容器100を公転容器140の内部に固定して、公転容器140を自転軸A2を中心に回転させながら公転軸A1を中心に公転させることで、攪拌容器100が自転しながら公転軸A1を中心に公転するようにしてもよい。このとき、攪拌容器100は、自転軸A3が公転容器140の自転軸A2と略同一直線上になるように公転容器140に固定されてもよい。また、攪拌容器100の外径が公転容器140の内径と略同一であり、攪拌容器100の外壁面122が公転容器140の筒壁部142に接するように固定されてもよい。
【0017】
図3は、本実施形態の攪拌子108を表す側面図の一例を示す。図4は、本実施形態の攪拌子108を表す底面図の一例を示す。以下、図3および図4を用いて、攪拌子108を説明する。図3に示す通り、攪拌子108は、自転軸A4を対称軸とする回転体形状を有してよい。これにより、攪拌子108の磨耗を低減させることができる。攪拌子108は、自転軸A4に垂直で、攪拌子108の中心を含む平面Pを対称面として、面対称に形成されてもよい。これにより、攪拌子108の外形が上下対称に形成される。
【0018】
まず、攪拌子108の機能を説明する。攪拌子108は、磨り潰し部200と、呼び込み部202とを有する。磨り潰し部200は、攪拌物20に含まれる凝集物24を磨り潰す機能を有する。磨り潰し部200は、攪拌物20に含まれる凝集物24を、攪拌容器100の内面118との間で磨り潰す。攪拌物20に含まれる一次粒子22は、凝集して凝集物24を形成している。攪拌子108は、適度な力で凝集物24を磨り潰すことで、凝集物24を解砕して、一次粒子22にまで分散させることができる。
【0019】
呼び込み部202は、攪拌物20を磨り潰し部200に呼び込む機能を有する。呼び込み部202は、磨り潰し部200に連結して配されても良い。これにより、磨り潰し部200に凝集物24が効率的に供給されるので、効率よく一次粒子22を分散させることができる。なお、磨り潰し部200および呼び込み部202の機能は、攪拌子108の複数の箇所で発揮される。さらに、両機能は明確に区別できるものではなく、磨り潰し部200を構成する部材が呼び込み部202の機能を有してもよく、呼び込み部202を構成する部材が磨り潰し部200の機能を有してもよい。
【0020】
次に、攪拌子108の構成の一例を、図3を参照して説明する。攪拌子108は、外周面210と、対向面240と、上面250とを有する。外周面210は、攪拌子108の自転軸A4方向に延伸して、対向面240と上面250とを繋ぐように形成される。外周面210は、円形の外形を有してよく、例えば、自転軸A4方向に延伸する略円柱形の外形を有してよい。これにより、攪拌子108は、自転軸A4方向に延伸する円周面を有するので、攪拌容器100の内壁面124と当接する面積が大きくなり、攪拌子108および内壁面124の磨耗が減少したり、攪拌子108が攪拌容器100の内部を安定して回転することができる。外周面210は、攪拌容器100の内壁面124の形状に合わせて形成されてもよく、上記略円柱形の外形の自転軸A4方向の少なくとも一端において、端部に向かうほど外径が小径となってもよい。
【0021】
外周面210は、側面212と、外周傾斜部214とを含む。側面212は、攪拌子108の自転軸A4方向の中央近傍に配されてよい。側面212は、略円柱形状の外形を有してよい。側面212は、攪拌容器100の内壁面124と対向するよう形成されてよい。側面212は、磨り潰し部200の一例であってよい。外周傾斜部214は、側面212と、対向面240または上面250とを繋ぐように配される。外周傾斜部214は、側面212から対向面240または上面250に向かうほど、小径になってよい。外周傾斜部214は、呼び込み部202の一例であってよい。
【0022】
外周傾斜部214は、テーパー部222と、R部224と、テーパー部226と、R部228とを有してよい。テーパー部222およびR部224は、側面212より上面250側に配されてよく、テーパー部226およびR部228は、側面212より対向面240側に配されてよい。テーパー部222およびテーパー部226は、側面212と対向面240または上面250を直線的に繋ぎ、テーパー部222およびテーパー部226は、円錐形の一部を切り出した外形を有する。R部224およびR部228は、側面212と対向面240または上面250とを滑らかに繋ぐ。
【0023】
テーパー部222は、上面250と鋭角S2をなしてよく、テーパー部226は、対向面240と鋭角S2をなしてよい。これにより、対向面240を含む面と外周面210との距離は、テーパー部226に沿って側面212から対向面240に向かうにつれて、徐々に狭くなる。テーパー部222、テーパー部226、R部224、R部228は、呼び込み部202の一例であってよく、例えば、テーパー部226が、平面でなく、R部228若しくは側面212と対向面240とを滑らかにつなぐ曲面であってもよい。
【0024】
対向面240は、攪拌子108が攪拌容器100に入れられたとき、攪拌容器100の内底面134に対向するように配される。図4に示す通り、対向面240は、平坦面であってよい。対向面240は、磨り潰し部200の一例であってよい。上面250は、攪拌子108の対向面240に対向する位置に配される。上面250は、対向面240と略平行に配されてよい。
【0025】
図5は、別の実施形態の攪拌子508を示す。図5は、攪拌子508を攪拌子508の中心近傍で自転軸A4方向に切断した場合の断面図を示す。図5は、攪拌容器100に攪拌物20及び攪拌子508を入れて、攪拌容器100を回転部104により回転させている状態の概要を表す。
【0026】
まず、攪拌子508の構成の一例を説明する。攪拌子508は、外周面510と、底部530と、上面250とを有する。外周面510は、外周面210に対応して、攪拌子508の自転軸A4方向に延伸して、上面250と対向面540とを繋ぐように形成される。外周面510は、側面512と、R部524と、R部528とを含む。側面512は、側面212に対応して、略円柱形の外形を有してよい。R部524は、側面512と上面250とを滑らかに繋いでよく、R部528は、側面512と対向面540とを滑らかに繋いでよく、R部528は、攪拌容器100の内底面134と鋭角S4をなしてよい。R部528は、呼び込み部202の一例であってよい。
【0027】
底部530は、対向面540と、溝542とを含む。ここで、「底部」とは、自転軸A4に垂直で攪拌子508の中心を含む平面Pよりも対向面540側の部分をいう。対向面540は、底部530において、攪拌容器100の内底面134に対向しており、対向面540は平坦面であってよい。これにより、対向面540は、内底面134と対向面540との摺動により、攪拌物20に含まれる凝集物24を磨り潰して、一次粒子22にまで分散させる。対向面540は、磨り潰し部200の一例であってよい。
【0028】
溝542は、底部530において、攪拌子508の底面に形成されてよい。溝542は、径方向の全長にわたって延伸する直線形状であってよく、例えば、溝542の幅Wは500μm程度であってよく、溝542の深さDは、500μm程度であってよい。溝542は、底面の中心を通るように配されてよく、これにより、底部530において、攪拌子508の底面に一対の対向面540が形成される。溝542は、呼び込み部202の一例であってよく、溝542は、溝壁部544と、溝傾斜部546および溝傾斜部548と有する。溝壁部544は、コの字型の断面を有してよく、溝傾斜部546および溝傾斜部548は、溝壁部544の開放端の両端と、対向面540とを繋ぐ平面であってよい。溝傾斜部546および溝傾斜部548は、攪拌容器100の内底面134と鋭角S3を為してもよい。溝542の配される位置は底面に限られず、側面512または外周傾斜部214に配されてもよい。
【0029】
次に、凝集物24が磨り潰される機構について、図5を用いて説明する。攪拌子508は、自転ながら攪拌容器100内を摺動する。このとき、攪拌子508は、内底面134とR部528との隙間を介して、内底面134と対向面540との隙間に攪拌物20を呼び込む。ここで、攪拌子508が攪拌物20を「呼び込む」とは、攪拌子508の自転により攪拌物20を攪拌子508の近傍へ引き寄せる場合に限られない。攪拌子508が内底面134上を摺動するときに、攪拌子508の進行方向に存在する攪拌物20の上を通過する場合も「呼び込む」に含まれる。さらに、攪拌容器100内の攪拌物20の流れにより、攪拌物20が攪拌子508に衝突若しくは近接する場合も「呼び込む」に含まれる。
【0030】
R部528は、側面512と対向面540とを滑らかに連結しているので、底部530と内底面134との間の隙間は、側面512から対向面540に向かうにつれて、徐々に狭くなる。対向面540は、R部528と連結されているので、凝集物24は、内底面134と対向面540との隙間に直接もぐりこむことができない。攪拌物20には様々な大きさの凝集物24が含まれるが、凝集物24は、その大きさに応じた位置までしか対向面540に近づくことができず、凝集物24は、内底面134とR部528に呼び込まれて、対向面540に向かうにつれて、凝集物24は徐々に解砕されて徐々に小さくなる。
【0031】
内底面134とR部528との隙間を通過して、内底面134と対向面540との隙間に呼び込まれた凝集物24は、内底面134と対向面540との摺動により、磨り潰されて解砕される。凝集物24は一次粒子22が凝集して形成されるので、凝集物24は一次粒子22にまで分散される。以上の構成によれば、対向面540に呼び込まれるときの凝集物24の大きさをそろえることができ、一箇所に力が加わって、一次粒子22が粉砕されることを抑制できる。
【0032】
ここで、例えば、公転容器140の自転軸A2が公転軸A1側に傾斜している場合には、回転部104は、攪拌子508の対向面540を攪拌容器100の内底面134に押し付ける押し付け力F3を、攪拌子508に与える。これにより、攪拌子508が内底面134に押し付けられながら、攪拌容器100内を摺動する。その結果、対向面540が凝集物24を磨り潰す力が増加する。さらに、攪拌子508は、攪拌容器100内で安定して内底面134上を摺動することができる。
【0033】
なお、攪拌子508は、内壁面124とR部524との間にも攪拌物20を呼び込む。呼び込まれた攪拌物20に含まれる凝集物24は、徐々に解砕されて小さくなりながら、側面512と内壁面124との隙間に呼び込まれる。攪拌子508は、側面512と内壁面124との摺動により、凝集物24を磨り潰してもよい。例えば、攪拌子508を攪拌装置10に適用すれば、攪拌容器100に攪拌物20及び攪拌子508を入れる段階と、攪拌容器100を回転部104により回転させる段階とを備える撹拌方法が提供できる。当該撹拌方法の攪拌容器100を回転させる段階では、内底面134とR部528との間に攪拌物20を呼び込み、内底面134と対向面540との摺動により、攪拌物20に含まれる凝集物24を磨り潰す。
【0034】
図6は、溝の断面形状別の例を表す。溝642は、溝壁部644と、溝傾斜部646および溝傾斜部648とを有する。溝壁部644は、コの字型の断面を有する。溝傾斜部646および溝傾斜部648は、溝壁部644の開放端の両端と、対向面540とを滑らかに結合してよい。
【0035】
図7は、溝の断面形状別の例を表す。溝742は、溝傾斜部746および溝傾斜部748を有する。溝傾斜部746は、対向面540に対して傾斜した面であってよく、溝傾斜部748は、溝傾斜部746に対向して、対向面540に対して傾斜した面であってよい。溝傾斜部746および溝傾斜部748は、一方の端部でお互いに結合される。溝傾斜部746および溝傾斜部748の他方の端部は、対向面540と結合され、断面がV字型もしくは三角形の溝742が形成される。
【0036】
図8は、溝の平面形状について、別の例を表す攪拌子508の底面図を示す。攪拌子508は、円弧形状の溝842を有してもよく、溝842の配置は、複数の溝842が、底面の中心から外側に向けて広がるように配されてよい。溝842は、底面の中心近傍に対向面540が形成されるように配されてよく、溝842は、円弧の内側から外側に向かう方向R1が、攪拌子508の回転方向R2と略同一となるように配されてよい。これにより、溝842は、攪拌物20を呼び込みやすくなる。溝842は、底面の中心近傍まで延伸してよく、溝842は、底面の中心近傍で他の溝と連結してもよい。
【0037】
図9は、溝の平面形状について、別の例を表す攪拌子508の底面図を示す。攪拌子508は、円弧形状の溝942を有してもよい。溝942は、円弧の内側から外側に向かう方向R1が溝842と逆向きになるよう配されてよい。
【0038】
図10は、溝の平面形状について、別の例を表す攪拌子508の底面図を示す。攪拌子508は、直線形状の溝1042を複数有してもよく、溝1042の配置は、複数の溝1042が、放射状に配されてよい。溝1042は、底面の中心近傍に対向面540が形成されるように配されてよく、溝1042は、底面の中心近傍まで延伸してよい。溝1042は、底面の中心近傍で他の溝と連結してもよい。
【0039】
図11は、溝の平面形状について、別の例を表す攪拌子508の底面図を示す。攪拌子508は、攪拌子508と同心の螺線形状を有する溝1142を有してもよい。溝1142は、螺線の内側から外側へ向かう方向R3が、攪拌子508の回転方向R2と略同一となるように配されてよい。これにより、溝の内部に凝集物24を取り込みやすくなる。溝1142は、螺線の外側から内側へ向かう方向R4が、攪拌子508の回転方向R2と略同一となるように配されてもよい。
【0040】
図12は、別の実施形態の攪拌子1208の断面図を示す。図12は、攪拌子1208を攪拌子1208の中心近傍で自転軸A4方向に切断した場合を示す。図12は、攪拌容器100に攪拌物20及び攪拌子1208を入れて、攪拌容器100を回転部104により回転させている状態の概要を表す。図13は、本実施形態の攪拌子1208を表す底面図の一例を示す。以下、図12および図13を用いて、攪拌子1208を説明する。
【0041】
同図に示す通り、攪拌子1208は、対向面1240と、上面1250と、中心孔1260とを備える。対向面1240および上面1250は、それぞれ、攪拌子508の対向面540および上面250に相当して、対向面1240は、内底面134に対向して配され、上面1250は、対向面1240に対向して配される。攪拌子1208は、中心部に中心孔1260を備えてよい。中心孔1260は、対向面1240および上面1250を貫通して配されてよく、中心孔1260は、中心孔1260の中心が自転軸A4の近傍に配されてよい。これにより、攪拌子1208はドーナツ形の外形を有してよい。
【0042】
中心孔1260は、中心孔傾斜部1262と、中心孔傾斜部1264と、内周面1266とを含む。中心孔傾斜部1262は、中心孔1260の上面1250側の端部に配され、中心孔傾斜部1262は、内周面1266と上面1250とを繋ぐ。中心孔傾斜部1264は、中心孔1260の対向面1240側の端部に配され、中心孔傾斜部1264は、内周面1266と上面1250とを繋ぐ。中心孔傾斜部1262および中心孔傾斜部1264は、自転軸A4に沿って、それぞれ、上面1250側または対向面1240側に向かうにつれて、内径が増加してよい。
【0043】
中心孔1260は、呼び込み部202の一例であってよい。つまり、攪拌子1208は、中心孔1260を介して内底面134と対向面1240との隙間に攪拌物20を呼び込み、内底面134と対向面1240との摺動により、攪拌物20に含まれる凝集物24を磨り潰してよい。なお、この場合においても、例えば、公転容器140の自転軸A2が公転軸A1側に傾斜している場合には、回転部104は、攪拌子1208の対向面1240を攪拌容器100の内底面134に押し付ける押し付け力F3を、攪拌子1208に与える。攪拌子1208も、攪拌子508と同様に、溝542等を有してもよい。
【0044】
図14は、本実施形態の攪拌子1408を表す側面図の一例を示す。図15は、本実施形態の攪拌子1408を表す底面図の一例を示す。以下、図14および図15を用いて、攪拌子1408を説明する。攪拌子1408は、側面512に溝1416を有してよく、溝1416の断面形状および平面形状は、溝542等と同様に形成できる。攪拌子1408は、底面に溝1442が形成されてよく、溝1442の断面形状は、円弧状であってもよく、溝1442の平面形状は、底面の内側から外側にむかって広がる形状であってもよい。溝1442の平面形状は、例えば、一端で連結された2本の円弧と、R部528の端部により囲まれた形状であってもよく、三角形または略扇形であってもよい。溝1442の深さは、500μm程度であってよい。溝1442は、攪拌子1408の自転に伴い、攪拌物20を呼び込みやすい向きに配されてよい。これにより、呼び込んだ攪拌物20を効果的に底面の中心近傍に向けて押し込むことができる。
【実施例1】
【0045】
銅粉と樹脂溶液を含む導電ペーストを用いて本実施形態の効果を確認した。銅粉は、平均粒子径が1.2μmの銅粉を使用した。粒子径は、湿式法により計測した。樹脂溶液は、フェノキシ樹脂をトリグライムに溶解させて調整した。フェノキシ樹脂は、重量%で30%に調整した。導電ペースト試料は、銅粉13.8g、樹脂溶液9.4cc、トリグライム5ccを混合して調整した。攪拌容器100は、ポリプロピレン製で容量が150cm3の容器を使用した。回転部104は、遊星式の回転装置を使用した。撹拌容器100を公転容器140に固定して、公転容器140が261rpmで自転しながら、340rpmで公転するよう設定した。
【0046】
攪拌の効果は、銅粉の分散度を、JIS K5400の4.7.2線条法に準じて評価した。つまり、つぶゲージの溝によくかき混ぜた試料を注ぎ、スクレーパーを用いてしごいて、溝の中に厚さが連続した試料層を形成した。試料層を観察して、試料面に10mm以上連続した線条が、1つの溝について3本以上並んで現れた箇所の目盛りを読み取って、分散度とした。単位はμmで表した。分散度は、数値がより小さいほど、銅粉がよく分散していることを示す。撹拌前の導電ペースト試料は分散しておらず、100μmまで測定できるつぶゲージでは、分散度は測定できなかった。
【0047】
実施例1では、側面212の外径が20mm、対向面240と上面250の間の厚みが10mmで、材質がステンレスの攪拌子108を用いた。実験は、以下の手順で行った。攪拌容器100に上記の通り調整した導電ペースト試料と、攪拌子108を入れた。攪拌容器100を回転部104にセットして、回転部104を所定の速度で回転させた。攪拌時間を変えて、分散度を測定した。表1に、実施例1の実験結果を示す。表中、分散度は「ツブ」として記載する。表1に示す通り、攪拌時間が経過するにしたがって、「ツブ」が小さくなり、よく分散していることがわかる。
【表1】

【実施例2】
【0048】
実施例2では、側面212の外径が25mm、対向面240と上面250の間の厚みが10mmで、材質がステンレスの攪拌子108を用いた。その他の条件は、実施例1と同様にして、実験した。表1に、実施例2の実験結果を示す。表1に示す通り、攪拌時間が経過するにしたがって、「ツブ」が小さくなり、よく分散していることがわかる。
【0049】
(比較例1)
次に、比較例1として、攪拌子を入れないで実験した。その他の条件は、実施例1と同様にして、実験した。表1に、比較例1の実験結果を示す。表1に示す通り、攪拌時間が経過しても、「ツブ」の値はほとんど変化しなかった。
【0050】
(比較例2)
次に、比較例2として、直径10mmのジルコニアボールを用いて実験した。攪拌容器100に導電ペースト試料と、ジルコニアボールを1個入れた。攪拌時間は30分とした。その他の条件は、実施例1と同様にした。表1に、比較例2の実験結果を示す。表1に示す通り、30分間攪拌しても、「ツブ」の値は比較例1とほとんど変わらなかった。
【0051】
(比較例3)
次に、比較例3として、直径10mmのジルコニアボールを2個用いて実験した。攪拌容器100に導電ペースト試料と、ジルコニアボールを2個入れた。その他の条件は、比較例2と同様にした。表1に、比較例3の実験結果を示す。表1に示す通り、30分間攪拌しても、「ツブ」の値は比較例1とほとんど変わらなかった。
【0052】
(比較例4)
次に、比較例3として、直径10mmのジルコニアボールを3個用いて実験した。攪拌容器100に導電ペースト試料と、ジルコニアボールを3個入れた。その他の条件は、比較例2と同様にした。表1に、比較例4の実験結果を示す。表1に示す通り、30分間攪拌しても、「ツブ」の値は比較例1とほとんど変わらなかった。
【0053】
図16に、実験結果を表すグラフを示す。比較例1、乃至、比較例4では、30分間攪拌しても「ツブ」の値がほとんど変化していない。一方、実施例1および実施例2では、攪拌時間が経過するにつれて、「ツブ」が急激に減少しているのがわかる。以上より、本実施形態の攪拌装置、攪拌子、及び、攪拌方法により、攪拌物に含まれる凝集物を効果的に分散させることができる。特に、粒子径が数ミクロンからサブミクロンの1次粒子が凝集した凝集物を含む樹脂溶液であっても、凝集物を細かく分散させることができる。これにより、塗布面にツブが発生したり、例えばスジ状の塗布ムラが発生することを抑制できる樹脂溶液、導電ペースト等が得られる。
【0054】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができることは当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本実施形態の攪拌装置10を水平方向に垂直な平面で切断した断面図を示す。
【図2】攪拌容器100、攪拌子108、公転容器140の回転運動の概要を表す。
【図3】本実施形態の攪拌子108を表す側面図の一例を示す。
【図4】本実施形態の攪拌子108を表す底面図の一例を示す。
【図5】別の実施形態の攪拌子508を示す。
【図6】溝の断面形状別の例を表す。
【図7】溝の断面形状別の例を表す。
【図8】溝の平面形状について別の例を表す、攪拌子508の底面図を示す。
【図9】溝の平面形状について別の例を表す、攪拌子508の底面図を示す。
【図10】溝の平面形状について別の例を表す、攪拌子508の底面図を示す。
【図11】溝の平面形状について別の例を表す、攪拌子508の底面図を示す。
【図12】別の実施形態の攪拌子1208の断面図を示す。
【図13】本実施形態の攪拌子1208を表す底面図の一例を示す。
【図14】本実施形態の攪拌子1408を表す側面図の一例を示す。
【図15】本実施形態の攪拌子1408を表す底面図の一例を示す。
【図16】実験結果を表すグラフを示す。
【符号の説明】
【0056】
10 攪拌装置
20 攪拌物
22 一次粒子
24 凝集物
100 攪拌容器
104 回転部
108 攪拌子
110 蓋部
112 周壁部
114 底板部
116 キャスタ
118 内面
122 外壁面
124 内壁面
132 外底面
134 内底面
140 公転容器
142 筒壁部
144 筒底部
146 軸部
150 クランク
152 軸受
154 シャフト
156 モータ
158 バランスウエイト
160 支持部
162 脚部
200 磨り潰し部
202 呼び込み部
210 外周面
212 側面
214 外周傾斜部
222 テーパー部
224 R部
226 テーパー部
228 R部
240 対向面
250 上面
508 攪拌子
510 外周面
512 側面
524 R部
528 R部
530 底部
540 対向面
542 溝
544 溝壁部
546 溝傾斜部
548 溝傾斜部
642 溝
644 溝壁部
646 溝傾斜部
648 溝傾斜部
742 溝
746 溝傾斜部
748 溝傾斜部
842 溝
942 溝
1042 溝
1142 溝
1208 攪拌子
1240 対向面
1250 上面
1260 中心孔
1262 中心孔傾斜部
1264 中心孔傾斜部
1266 内周面
1408 攪拌子
1416 溝
1442 溝

【特許請求の範囲】
【請求項1】
攪拌物が入れられる攪拌容器と、
前記攪拌容器を回転させる回転部と、
前記攪拌物に含まれる凝集物を磨り潰す磨り潰し部および前記攪拌物を前記磨り潰し部に呼び込む呼び込み部を有し、前記攪拌物とともに前記攪拌容器に入れられる、外周面が円形の攪拌子と、
を備える攪拌装置。
【請求項2】
前記攪拌子は、略円柱形の外形を有し、
前記磨り潰し部は、前記攪拌容器の内底面に対向する対向面を有し、
前記呼び込み部は、前記攪拌容器の前記内底面と鋭角を為し、前記対向面と前記攪拌子の側面とを繋ぐ傾斜部を有する、
請求項1に記載の攪拌装置。
【請求項3】
前記攪拌子は、中心部に中心孔を備えるドーナツ形の外形を有し、
前記磨り潰し部は、前記攪拌容器の内底面に対向する対向面を有し、
前記呼び込み部は、前記中心孔を有する、
請求項1に記載の攪拌装置。
【請求項4】
前記呼び込み部は、前記攪拌子の底部に形成された溝をさらに有する、
請求項2または請求項3に記載の攪拌装置。
【請求項5】
前記溝は、前記攪拌子の前記対向面に繋がる部分であって前記攪拌容器の内底面と鋭角を為す傾斜部を有する、
請求項4に記載の攪拌装置。
【請求項6】
前記溝は、前記攪拌子と同心の螺線形状を有する、
請求項4または請求項5に記載の攪拌装置。
【請求項7】
前記回転部は、前記攪拌容器の回転により、前記攪拌子の底部が前記攪拌容器の前記内底面に押し付けられる押し付け力の作用を前記攪拌子に与える、請求項2から請求項6までの何れか一項に記載の攪拌装置。
【請求項8】
攪拌物に含まれる凝集物を、攪拌容器の内面との間で磨り潰す磨り潰し部と、
前記攪拌物を前記磨り潰し部に呼び込む呼び込み部と、
円形の外周面と、
を備える攪拌子。
【請求項9】
外形が上下対称に形成される、請求項8に記載の攪拌子。
【請求項10】
外形が略円柱形の攪拌子であって、攪拌容器の内底面に対向する対向面、側面および前記内底面と鋭角を為し前記対向面と前記側面とを繋ぐ傾斜部を有する攪拌子を用意する段階と、
前記攪拌容器に攪拌物および前記攪拌子を入れる段階と、
前記攪拌容器を回転部により回転させる段階と、を備え、
前記攪拌容器を回転させる段階では、前記内底面と前記傾斜部との間に前記攪拌物を呼び込み、前記内底面と前記対向面との摺動により、前記攪拌物に含まれる凝集体を磨り潰す、攪拌方法。
【請求項11】
外形がドーナツ形の攪拌子であって、前記ドーナツ形の中心部の中心孔および攪拌容器の内底面に対向する対向面を有する攪拌子を用意する段階と、
前記攪拌容器に攪拌物および前記攪拌子を入れる段階と、
前記攪拌容器を回転部により回転させる段階と、を備え、
前記攪拌容器を回転させる段階では、前記中心孔に前記攪拌物を呼び込み、前記内底面と前記対向面との摺動により、前記攪拌物に含まれる凝集体を磨り潰す、攪拌方法。
【請求項12】
前記攪拌容器を回転させる段階では、前記攪拌子の前記対向面を前記攪拌容器の前記内底面に押し付ける押し付け力を前記攪拌子に与える、
請求項10または請求項11に記載の攪拌方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate