説明

改善された効率を有する低圧放電ランプ

当該発明は、第一の層(20)及び第二の層(22)を有する光を透過させる放電ベッセル(12)を含む低圧水銀蒸気放電ランプ(10)に関係するが、第一の層(20)は、放電空間(14)を面すると共に第二の層(22)は、第一の層(20)と放電ベッセル(12)の内側の壁(28)との間に配置される。第一の層(20)は、紫外の光(24)を出力の光(26)へと変換するための第一のルミネッセンスの材料を含む。第二の層(22)は、第一の層(20)を透過させられた紫外の光(26)の少なくとも一部をリサイクルされた紫外の光(28)へと変換するための第二のルミネッセンスの材料を含む。本発明に従った措置の効果は、第一の層(20)を透過させられたものである紫外の光(24)の少なくとも一部が、第二の層(22)の第二のルミネッセンスの材料によって、その後に第一のルミネッセンスの材料によって出力光(26)へと転換することができるものであるリサイクルされた紫外の光(28)へと転換されると共に、低圧水銀蒸気放電ランプ(10)の効率を増加させるというものである。低圧水銀蒸気放電ランプ(40)の好適な実施形態において、低圧水銀蒸気放電ランプ(40)は、放電と紫外の光(24)を紫外の光(24)の直接的な入射から第一の層(20)を保護するための保護の紫外の光(44)へと転換するための第一の層(20)との間に配置された第三の層(42)を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
当該発明は、紫外の光を低圧水銀蒸気放電ランプによって放出された光である出力光へと転換するための第一のルミネッセンスの材料を含む低圧水銀蒸気放電ランプに関係する。
【背景技術】
【0002】
低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、水銀は、紫外の(さらにまたUVとも称された)光の(効率的な)発生のための主たる構成要素を構成する。ルミネッセンスの材料を含むルミネッセンスの層は、UVを他の波長へと、例えば、医療の目的のためのUV−Vへと、日焼けさせる目的(太陽の日焼けさせるランプ)のためのUV−B及びUV−Aへと、又は、一般の照明の目的のための可視の放射へと転換するための放電ベッセルの内側の壁に存在するものであることがある。従って、このような放電ランプは、蛍光のランプと称される。一般の照明の目的のための蛍光のランプは、普通は、三つのルミネッセンスの材料、例えば、青色のルミネッセンスのユーロピウムで活性化されたアルミン酸マグネシウムバリウム、BaMgAl1017:Eu2+(BAMともまた称されたもの)、緑色のルミネッセンスのセリウム−テルビウムで同時活性化されたリン酸ランタン、LaPO:Ce,Tb(LAPともまた称されたもの)、及び、赤色のルミネッセンスのユーロピウムで活性化された酸化イットリウム、Y:Eu(YOXともまた称されたもの)、の混合物を含む。
【0003】
低圧水銀蒸気放電ランプの放電ベッセルは、普通は、気密の様式で放電空間を囲む光を透過させる外囲器によって構成される。放電ベッセルは、一般には、円形のものであると共に、細長い及び小型の実施形態の両方を含む。通常では、放電空間において放電を維持するための手段は、放電空間に配置された電極である。あるいは、低圧水銀蒸気放電ランプは、いわゆる無電極の低圧水銀蒸気放電ランプである。
【0004】
米国特許第4,544,997号明細書(特許文献1)は、ルミネッセンスの層と放電ベッセルの内側の壁との間に透明な層を有する低圧水銀蒸気放電ランプに関係する。透明な層は、酸素並びにイットリウム、スカンジウム、ランタン、ガドリニウム、イッテルビウム、及びルテチウムからなる群より選択された元素の少なくとも一つからなる酸化物で構成される。透明な層は、放電の影響からベッセルの壁、一般にはガラス、を保護する。開示された透明な層を使用することは、放電ベッセルのガラスの壁の灰色化及び変退色を低減する。
【0005】
知られた低圧水銀蒸気放電ランプの欠点は、ルミネッセンスの転換効率が最適なものではないということである。
【特許文献1】米国特許第4,544,997号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
当該発明の目的は、改善されたルミネッセンスの転換効率を備えた低圧水銀蒸気放電ランプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
当該発明の第一の態様に従って、目的は、気密な様式で、水銀及び希ガスの充填物が提供された放電空間を囲む光を透過させる放電ベッセル、放電ベッセルが、紫外の光を放出する放電空間において放電を維持するための放電手段を含むこと、放電ベッセルの内側の壁には、第一の層及び第二の層が提供されること、第一の層が、放電空間に面すること及び第二の層が、第一の層と放電ベッセルの内側の壁との間に配置されること、第一の層が、紫外の光を低圧水銀蒸気放電ランプによって放出された光である出力光へと転換するための第一のルミネッセンスの材料を含むこと、第二の層が、第一の層を透過させられた紫外の光の少なくとも一部を紫外の光に関して増加させられた波長を有するリサイクルされた紫外の光へと転換するための第二のルミネッセンスの材料を含むこと、リサイクルされた紫外の光の少なくとも一部が、第一の層の第一のルミネッセンスの材料によって出力光へと転換されること、を含む、低圧水銀蒸気放電ランプで達成される。
【0008】
本発明に従った措置の効果は、低圧水銀蒸気放電ランプの放電によって放出された且つ第一の層を透過させられた紫外の光の少なくとも一部が、第二の層の第二のルミネッセンスの材料によって吸収されると共に第二の層によって放出されるものであるリサイクルされた紫外の光へと転換されるというものである。このリサイクルされた紫外の光の一部は、その後、第一の層の第一のルミネッセンスの材料によって吸収されると共に出力光へ転換される。第二の層によるリサイクルされた紫外の光の放出及び出力光へのリサイクルされた紫外の光の少なくとも一部の転換のおかげで、当該発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプの輝度の転換効率は、増加させられる。
【0009】
発明者は、知られた低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、放電によって放出された紫外の光の一部が、失われることを実現してきた。失われた紫外の光は、ルミネッセンスの材料によって出力光へ転換されるものではなく、ルミネッセンスの材料を透過させられると共に低圧水銀蒸気放電ランプによって再吸収されるか又は放電ベッセルの壁によって吸収されるかのいずれかである。当該発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプは、第一の層を透過させられた紫外の光の少なくとも一部を吸収すると共に吸収された紫外の光をリサイクルされた紫外の光へと転換するものである第二のルミネッセンスの材料を含む第二の層を含む。リサイクルされた紫外の光は、実質的に全ての方向に第二の層によって放出されることになると共に、放出されたリサイクルされた紫外の光の少なくとも一部は、第一の層に突き当たることになる。第一の層の第一のルミネッセンスの材料は、その後に、リサイクルされた紫外の光を出力光へと転換することになる。
【0010】
この文献のいたるところで、用語のリサイクルされた紫外の光は、第一の層によって透過させられると共に第二の層の第二のルミネッセンスの材料によって吸収される且つその後に放出されるものである紫外の光について使用される。第二の層の第二のルミネッセンスの材料は、第一の層によって透過させられた紫外の光の少なくとも一部を、それを、第二の層によって吸収された紫外の光に関して増加させられた波長を有するものであるリサイクルされた紫外の光へと転換することによって、“リサイクルする”。用語“リサイクルする”ことは、第一の層によって透過させられるものである光が、第二の層における吸収及びその後にリサイクルされた紫外の光としての放出を介して、再度使用される(リサイクルされる)ことを指し示すために、用いられる。放出されたリサイクルされた紫外の光の一部は、第一の層に突き当たると共に、その後、第一のルミネッセンスの材料によって、低圧水銀蒸気放電ランプによって放出された出力光へと転換される。リサイクルされた紫外の光は、実質的に全ての方向において第二の層によって放出される。知られた低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、第一の層によって透過させられるものである紫外の光は、典型的には、放電ベッセルにおける吸収を介してか又は低圧水銀蒸気放電ランプによる放出を介してかのいずれかで、失われる。
【0011】
低圧水銀蒸気放電ランプのある実施形態において、第二の層は、第一の層を透過させられた紫外の光の少なくとも一部を第一の層へと逆戻りに反射させるために、さらに配置される。この実施形態の利益は、リサイクルされた紫外の光の放出の次に、第二の層は、低圧水銀蒸気放電ランプの効率をさらに増加させるために、第一の層を透過させられた紫外の光の少なくとも一部を反射させるということである。
【0012】
低圧水銀蒸気放電ランプのある実施形態において、第二のルミネッセンスの材料は、オルトリン酸のランタニド塩LnPO:Mを含むが、Lnは、イットリウム、ランタン、ガドリニウム、及びルテチウムを含む群より選択されるものであると共に、Mは、ガドリニウム3+、ネオジム3+、プラセオジム3+、セリウム3+、及びビスマス3+を含む群より選択されるものである。この実施形態の利益は、第一のルミネッセンスの層を透過させられた放電からの紫外の光が、第二のルミネッセンスの層において紫外のUV−Cの光へと転換されるというものであるが、それは、第二のルミネッセンスの層によって再放出されるものである。再放出されたUV−Cの光の一部は、第一のルミネッセンスの層に突き当たることになるが、そこでは、それが、可視の光へと転換されるための第二の機会を有する。
【0013】
低圧水銀蒸気放電ランプのある実施形態において、第二の層は、2ナノメートルから100ナノメートルまで範囲にわたる平均の粒子の大きさを有するナノスケールの粒子で構成される。この実施形態の利益は、ナノスケールの粒子が、紫外の光の有効な反射を可能とする大きい散乱表面を構成するというものである。この実施形態のさらなる利益は、ナノスケールの粒子の層を、放電の影響からの放電ベッセルの保護の表面として有効に使用することができるというものである。さらには、ナノスケールの粒子の使用は、放電ベッセルの内側の壁への第二の層の付着を改善すると共に、第二の層への第一の層の付着を改善する。
【0014】
低圧水銀蒸気放電ランプのある実施形態において、第一のルミネッセンスの材料の出力光は、100ナノメートルと290ナノメートルとの間の波長を有する、紫外のCの光、290ナノメートルと320ナノメートルとの間の波長を有する、紫外のBの光、又は、320ナノメートルと400ナノメートルとの間の波長を有する、紫外のAの光:を含む。この実施形態の利点は、改善された効率を有する低圧水銀蒸気放電ランプを、また有益に、医療の、殺菌の、及び日焼けさせることを目的とした低圧水銀蒸気放電ランプに使用することができるというものである。紫外のCの光、紫外のBの光、又は紫外のAの光の放出を可能とするために、放電ベッセルは、一般には、石英で構成される。
【0015】
低圧水銀蒸気放電ランプのある実施形態において、第一の層は、三つの異なるルミネッセンスの材料のミックスで構成されるが、三つの異なるルミネッセンスの材料の各々一つは、出力光に原色を寄与させる。この実施形態の利益は、低圧水銀蒸気放電ランプが、一般の照明の目的で可視の放射を提供することができるというものである。
【0016】
低圧水銀蒸気放電ランプのある実施形態において、第三の層は、第一の層と放電空間との間に配置されるが、第三の層は、紫外の光を紫外の光に関して増加させられた波長を有する保護の紫外の光へと転換するための第三のルミネッセンスの材料を含む。この実施形態の利益は、第三の層が、放電によって放出された紫外の光の直接的な突き当たりから第一の層を保護するというものである。知られた低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、(およそ200ナノメートル及びそれより下の)相対的に短い波長を有する紫外の光は、普通は、ルミネッセンスの材料の量子効率が時間とともに低減させられることを引き起こす。当該発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプにおいては、放電によって放出された紫外の光は、放電によって放出された紫外の光に関して増加させられた波長を有する保護の紫外の光へと転換される、第一のルミネッセンスの材料は、時間に伴ったルミネッセンスの材料の量子効率の低減を限定するものである、放電によって放出された紫外の光の直接的な突き当たりから保護される。
【0017】
低圧水銀蒸気放電ランプのある実施形態において、第二のルミネッセンスの材料は、セリウムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Ceで構成されると共に、第三のルミネッセンスの材料は、プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Prで構成される。この実施形態の利益は、第三のルミネッセンスの材料が、放電からの紫外の光を、その後に第二のルミネッセンスの材料によってリサイクルされた紫外の光へと転換することができるものである保護の紫外の光へと転換するというものである。プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Prが、(保護の紫外の光である)おおよそ250ナノメートルで最大を備えた放出のスペクトルを有するため、プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Prによって放出された光を、おおよそ260ナノメートルで最大を備えた吸収スペクトルを有するものであるセリウムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Ceによって吸収することができる。セリウムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Ceによってその後に放出されたリサイクルされた紫外の光は、おおよそ350nmで最大を備えた放出スペクトルを有する。
【0018】
また、当該発明は、診断の又は治療のデバイスについての、及び、殺菌の又は美容のデバイスについての、本発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプの使用に関係する。診断のデバイスは、例えば、医療の撮像及び治療のデバイスを含む、例えば、乾癬の処置のための放射線治療の装置を含む。美容のデバイスは、例えば、日焼けさせるランプを含む。さらに、当該発明は、また、それぞれ、病原菌若しくは病原体を無害なものにするための、又は、病原菌若しくは病原体を殺すための、衛生の目的のために病原菌又は病原体に影響を及ぼすための殺菌のデバイスについての使用にも関係する。
【0019】
その上、当該発明は、請求項1に記載の低圧水銀蒸気放電ランプを含む医療のデバイスに関係する。医療のデバイスは、殺菌のデバイス、日焼けさせるランプ、又は、当該発明の放電ランプを含む別のデバイスであることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
当該発明のこれらの及び他の態様は、以後に記載された実施形態から明らかなものであると共に、それらを参照して解明されると思われる。
【0021】
図1A及び1Bは、当該発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプの断面を示す、
図2A及び2Bは、当該発明に従ったさらなる低圧水銀蒸気放電ランプの断面を示す、並びに、
図3Aは、プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Prの吸収及び放出のスペクトルを示すと共に、図3Bは、セリウムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Ceの吸収及び放出のスペクトルを示す。
【0022】
図は、純粋に概略的なものであると共に一定の縮尺で描かれたものではない。特に、明りょうさのために、いくつかの寸法は、強く誇張される。図における類似の構成要素は、可能な限り同じ符号によって表記される。
【0023】
図1Aは、当該発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプ10の断面を示す。図1Bは、図1Aの低圧水銀蒸気放電ランプ10の壁の断面の拡大された詳細を示す。示された実施形態において、低圧水銀蒸気放電ランプ10は、気密な様式で放電空間14を囲むものである放電ベッセル12を含む。低圧水銀蒸気放電ランプ10,40の放電ベッセル12は、普通は、円形のものであると共に、細長い及び小型の実施形態の両方を含む。放電ベッセル12には、水銀蒸気及び希ガスの充填物が提供されると共に、一組みの電極16(二つの電極16の一方のみが図1Aに示される)をさらに含む。電極16は、放電ベッセル12の放電空間14内で放電を開始すると共に維持するための低圧水銀蒸気放電ランプ10の放電手段16を構成する。動作において、(示されたものではない)電気回路部品は、低圧水銀蒸気放電ランプ10を通じた放電の電流を提供するが、それは、放電空間14においてイオン化された水銀の蒸気を励起する。イオン化された水銀の蒸気は、その後、紫外の光24を放出する。
【0024】
放電ベッセル10の内側の壁18は、第一の層20及び第二の層22を含む。第一の層20は、放電空間14に面すると共に、第二の層22は、第一の層20と放電ベッセル12の内側の壁18との間に配置される。第一の層20は、第一のルミネッセンスの材料を含むが、それは、放電空間14から放出された紫外の光24を低圧水銀蒸気放電ランプ10の出力光26へと転換する(図1Bにおける細部を参照のこと)。第一のルミネッセンスの材料の選抜は、普通は、出力光26の色を決定する。
【0025】
第二の層22は、第二のルミネッセンスの材料を含む。第二のルミネッセンスの材料は、放電空間14から放出された且つ第一の層20をリサイクルされた紫外の光28へと透過させられた紫外の光24を転換すると共に、全ての方向において実質的にリサイクルされた紫外の光28を再放出する。再放出されたリサイクルされた紫外の光28の一部は、第一の層20に向かって方向付けられると共に、第一の層20の第一のルミネッセンスの材料に突き当たる。第一のルミネッセンスの材料は、リサイクルされた紫外の光28が、第一のルミネッセンスの材料によって吸収されると共にその後に低圧水銀蒸気放電ランプ10,40の出力光26へと転換されるように、選抜される。リサイクルされた紫外の光28は、普通は、放電空間14の水銀蒸気によって放出された紫外の光24に関して増加させられた波長を有する。知られた低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、第一の層20を透過させられた紫外の光24は、典型的には、失われると共に、放電ベッセル12の壁18において吸収されるか又は低圧水銀蒸気放電ランプから放出されるかのいずれかである。対照的に、低圧水銀蒸気放電ランプ10,40において、当該発明に従って、透過させられた紫外の光24の少なくとも一部は、リサイクルされた紫外の光28として第二の層22の第二のルミネッセンスの材料によって再放出される。その後、再放出されたリサイクルされた紫外の光28の少なくとも一部は、第一の層20の第一のルミネッセンスの材料によって、低圧水銀蒸気放電ランプ10,40の出力光26へと転換される。リサイクルされた紫外の光28を介した出力光26への透過させられた紫外の光24の転換のおかげで、低圧水銀蒸気放電ランプ10,40の効率は、増加させられる。
【0026】
低圧水銀蒸気放電ランプ10,40のある実施形態において、第二のルミネッセンスの材料は、オルトリン酸のランタニド塩(LnPO:M)を含む。ランタニド(Ln)は、イットリウム、ランタン、ガドリニウム、及びルテチウムを含む群の中の一つである。オルトリン酸のランタニド塩は、文字Mを伴った式において表されたガドリニウム3+、ネオジム3+、プラセオジム3+、セリウム3+、及びビスマス3+を含む群の中の一つでドープされる。これらのオルトリン酸のランタニド塩(LnPO:M)は、紫外の光を吸収すると共に、吸収された紫外の光に関して増加させられた波長を有する紫外の光を放出する。当該発明に従って低圧水銀蒸気放電ランプ10,40において適用されたとき、オルトリン酸のランタニド塩(LnPO:M)は、透過させられた紫外の光24を吸収すると共に、リサイクルされた紫外の光28を再放出すると共にそのようなものとして低圧水銀蒸気放電ランプ10,40の増加させられた効率に寄与する。表1において、オルトリン酸のランタニド塩(LnPO:M)の可能性のある組成の列挙は、オルトリン酸のランタニド塩(LnPO:M)の放出の最大と一緒に提供される。例として、図3Aは、セリウムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Ce)の吸収50及び放出52のスペクトルを示すと共に、図3Bは、プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Pr)の吸収54及び放出56のスペクトルを示す。
【表1】

表1:オルトリン酸のランタニド塩の可能性のある組成の列挙
オルトリン酸のランタニド塩(LnPO:M)を、例えば、それぞれのランタニドの陽イオンの配位化合物の制御された加水分解を使用する湿式の化学的なコーティングの工程によって生産することができる。特に、エチレンジアミンテトラアセタート(さらにまたEDTAとも呼ばれた)の錯体の適用は、この配位子が、ランタニドの陽イオンのような三価の希土類のイオンとむしろ安定な配位化合物を形成するので、使用される。オルトリン酸のランタニド塩(LnPO)のナノスケールの粒子を提供する可能性のある合成の工程は、例えば、後に続くステップ:
− 水、エタノール、又はそれらのブレンドに溶解させられたランタニド−EDTAのアクア錯体の調製、
− [Ln(EDTA)(OH)(HPO)]の錯体を形成するためにオルトリン酸塩(HPO)を添加すること、
− 9−10まで溶液のpHの値を向上させるために水酸化ナトリウム(NaOH)を添加すること、
− オルトリン酸のランタニド塩(LnPO)のナノスケールの粒子になるために成長するものであるオルトリン酸のランタニド塩(LnPO)の種を形成するために、50℃−100℃まで溶液を加熱すること、
− 乾燥室において70℃−100℃でナノスケールの粒子を乾燥させること、及び
− 材料のさらなる結晶化のために、200℃と600℃との間の温度で、乾燥させたナノ粉末を焼成すること
を含む。
【0027】
EDTAの代わりに、また、例えば、脱プロトン化されたEDTAを使用することができる。記載された製造する工程は、オルトリン酸のランタニド塩(LnPO)の合成された層が、典型的には2ナノメートルと100ナノメートルとの間の平均の粒子の直径を有するナノスケールの粒子で構成されるという利点を有する。第二の層22においてナノスケールの粒子を使用するときの利益は、ナノスケールの粒子が、第一の層20へ逆戻りの透過させられた紫外の光24の有効な反射を提供する相対的に大きい散乱の表面を構成することである。ナノスケールの粒子で構成された第二の層22を使用するときさらなる利益は、第二の層22を、放電の影響から放電ベッセル12を保護する、放電ベッセル12用の保護層として有効に使用することができるというものである。加えて、ナノスケールの粒子で構成された第二の層22の使用は、放電ベッセル12の内側の壁18への第二の層22の付着を改善すると共に、第二の層22への第一の層20の付着を改善する。
【0028】
第一の層20の第一のルミネッセンスの材料は、放電空間14から放出された紫外の光24を低圧水銀蒸気放電ランプ10の出力光26へと転換する。第一のルミネッセンスの材料の選抜は、普通は、出力光26の特性を決定する。例えば、一般の照明の目的のために出力光26を提供するものである低圧水銀蒸気放電ランプ10,40において、第一の層20における第一のルミネッセンスの材料は、普通は、三つのルミネッセンスの材料、例えば、青色のルミネッセンスのユーロピウムで活性化されたアルミン酸マグネシウムバリウム、BaMgAl1017:Eu2+(BAMともまた称されたもの)、緑色のルミネッセンスのセリウム−テルビウムで同時活性化されたリン酸ランタン、LaPO:Ce,Tb(LAPともまた称されたもの)、及び、赤色のルミネッセンスのユーロピウムで活性化された酸化イットリウム、Y:Eu(YOXともまた称されたもの)、の混合物を含む。これらの三つのルミネッセンスの材料を異なる重量百分率で混合することは、異なる色の出力光26を放出する低圧水銀蒸気放電ランプ10,40に帰着することになる。低圧水銀蒸気放電ランプ10,40の別の実施形態において、第一のルミネッセンスの材料の出力光26は、例えば、100ナノメートルと290ナノメートルとの間の波長を有する、紫外のCの光、290ナノメートルと320ナノメートルとの間の波長を有する、紫外のBの光、又は、320ナノメートルと400ナノメートルとの間の波長を有する、紫外のAの光、を含む。紫外のCの光、紫外のBの光、若しくは紫外のAの光、又は三つの組み合わせを放出する低圧水銀蒸気放電ランプ10,40は、典型的には、医療の、殺菌の、及び美容の目的に使用される。
【0029】
医療の使用の例は、当該発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプ10,40を使用する放射線治療における乾癬の処置である。美容の使用の例は、日焼けさせる目的のための当該発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプの使用である。紫外のCの光、紫外のBの光、及び/又は紫外のAの光の放出を可能とするために、放電ベッセル12は、一般には、石英で構成される。
【0030】
図1Bは、第一の層20及び第二の層22における光の吸収及びその後の転換を図解する。放電空間14から放出された紫外の光24の吸収は、第一の層20における第一のルミネッセンスの材料によって吸収されるが、それは、符号30を有する点で図1Bに指し示される。第一のルミネッセンスの材料は、その後、吸収された紫外の光24を出力光26へと転換すると共に、点30を起源とする矢印で図1Bにおいて指し示された、実質的に全ての方向に出力光26を放出する。しかしながら、紫外の光24のいくらかは、出力光26へと転換されることなく、第一の層20を透過することになる。第一の層20を透過させられた紫外の光24の一部は、第二の層22によって、第一の層20へ逆戻りに反射させられるが、それは、符号34を有する矢印で図1Bに指し示される。この反射させられた紫外の光34は、その後、第一のルミネッセンスの材料によって出力光26へ転換されることがある。第一の層20を透過させられた紫外の光24の別の部分は、符号32を有する点で指し示されたように、第二の層22における第二のルミネッセンスの材料によって吸収されることがある。第二のルミネッセンスの材料は、その後に、吸収された紫外の光24を、符号28を有する矢印によって指し示された、リサイクルされた紫外の光28へと転換する。典型的には、第二の層22によるリサイクルされた紫外の光28の放出は、全ての方向にあることになる。第一の層20に突き当たるものであるリサイクルされた紫外の光28は、第一のルミネッセンスの材料によって、出力光26へと転換されると共に低圧水銀蒸気放電ランプ10,40から放出されることがある。第一の層20を透過させられた紫外の光24の残部は、失われる(示されたものではない)と共に放電ベッセル12によって吸収されるか又は低圧水銀蒸気放電ランプ10,40から放出されるかのいずれかであることがある。
【0031】
図2Aは、当該発明に従ったさらなる低圧水銀蒸気放電ランプ40の断面を示す。図2Bは、図2Aの低圧水銀蒸気放電ランプ40の壁の断面の拡大された細部を示す。図2Aに示された低圧水銀蒸気放電ランプ40において、付加的な第三の層42が、放電空間14と第一の層20との間に設けられる。第三の層42は、放電空間14から放出された紫外の光24を紫外の光24に関して増加させた波長を有する保護の紫外の光44へと転換するための第三のルミネッセンスの材料を含む。第三の層42は、放電空間14から放出された紫外の光24を紫外の光24に関して増加させられた波長を有する保護の紫外の光44へと転換することによって放電空間14から放出された紫外の光24の直接的な突き当たりから第一の層20を保護する。知られた低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、水銀蒸気の放電は、紫外の光を放出するが、それは、ルミネッセンスの材料によって吸収されると共に出力光、例えば可視の光、へと転換される。特に、相対的に短い波長(およそ200ナノメートル及びそれより下のもの)を有する紫外の光の吸収は、ルミネッセンスの層におけるルミネッセンスの材料の量子効率が、時間とともに低減されることを引き起こす。これは、ルミネッセンスの材料の効率の低減に帰着すると共に、しばしば、低圧水銀蒸気放電ランプの出力光の色のシフトに帰着する。当該発明に従って低圧水銀蒸気放電ランプ40の実施形態において、第一の層20の上部に設けられた第三の層42は、紫外の光24を、紫外の光24に関して増加させた波長(典型的には、200ナノメートルより大幅に上のもの)を有する保護の紫外の光44へと転換する。第三の層42の存在のおかげで、第一の層20の第一のルミネッセンスの材料は、放電空間14から放出された紫外の光24の代わりに保護の紫外の光44を吸収すると共に、保護の紫外の光44を出力光26へと転換する。第三の層42の添加は、第一のルミネッセンスの材料の量子効率の減少を低減すると共に、そのようなものとして、時間に伴った第一のルミネッセンスの材料の劣化を低減することで、ルミネッセンスの材料の効率を実質的に維持する。
【0032】
低圧水銀蒸気放電ランプ40の好適な実施形態において、第三の層42の第三のルミネッセンスの材料及び第二の層22における第二のルミネッセンスの材料は、第一の層を透過させるものである保護の紫外の光44を、第二の層22における第二のルミネッセンスの材料によって吸収すると共にリサイクルされた紫外の光28へと転換することができるように、選抜される。これは、符号32を有する点で図2Bに示される。例えば、第二のルミネッセンスの材料としてのセリウムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Ce)及び第三のルミネッセンスの材料としてのプラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Pr)を組み合わせることによって、プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Pr)によって放出された及び第一の層20を透過させられた光は、セリウムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Ce)によって、リサイクルされた紫外の光28へと転換されることがある。プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Pr)の吸収50及び放出52のスペクトルは、図3Aに示されるが、それから放出の最大を、230ナノメートルと260ナノメートルとの間でおおよそ決定することができる。セリウムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Ce)の吸収54及び放出56のスペクトルは、図3Bに示されるが、それから、吸収の最大を、250ナノメートルと280ナノメートルとの間でおおよそ決定することができる。図3A及び3Bから、プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Pr)によって放出された紫外の光を、セリウムでドープされたオルトリン酸イットリウム(YPO:Ce)によって吸収することができることを、明らかにみてとることができる。当業者は、例えば表1に列挙されたオルトリン酸のランタニド塩(LnPO:M)の適正な組み合わせを使用することで、第二の層22のルミネッセンスの材料によって第三の層42から放出された光の吸収を得るために第二のルミネッセンスの材料及び第三のルミネッセンスの材料としてルミネッセンスの材料の異なる組み合わせを明らかに選抜することができる。
【0033】
図2Bは、第三の層においての光の吸収及びその後の転換並びに第一の層20及び第二の層22におけるその後の吸収及び転換を図解する。放電空間14から放出された紫外の光24は、第三の層42における第三のルミネッセンスの材料によって吸収されるが、それは、符号46を有する点で図2Bに指し示される。第三のルミネッセンスの材料は、その後に、吸収された紫外の光24を保護の紫外の光44へと転換すると共に第一の層20に突き当たる実質的に全ての方向に保護の紫外の光44を放出する。保護の紫外の光44は、第一の層20の第一のルミネッセンスの材料によって吸収されると共に出力光26へと転換される。しかしながら、保護の紫外の光42のいくらかは、出力光26へと転換されることなく、第一の層20を透過することになる。第一の層20を透過させられた保護の紫外の光42の一部は、第二の層22によって(示されたものではない)第一の層20へと逆戻りへ反射させられる。この反射させられた保護の紫外の光は、その後に、第一のルミネッセンスの材料によって出力光26へと転換されることがある。第一の層20を透過させられた保護の紫外の光42の別の一部は、符号32を有する点で指し示されたように、第二の層22における第二のルミネッセンスの材料によって吸収されることがある。
第二のルミネッセンスの材料は、その後に、符号28を有する矢印によって指し示された、吸収された保護の紫外の光42をリサイクルされた紫外の光28へと転換する。典型的には、第二の層22によるリサイクルされた紫外の光28の放出は、全ての方向にあることになる。第一の層20に突き当たるものであるリサイクルされた紫外の光28は、第一のルミネッセンスの材料によって出力光26へと転換されると共に低圧水銀蒸気放電ランプ40から放出されることがある。第一の層20を透過させられた保護の紫外の光42の残部は、失われる(示されたものではない)と共に放電ベッセル12によって吸収されるか又は低圧水銀蒸気放電ランプ40から放出されるかのいずれかであることがある。
【0034】
当該発明に従った放電ランプ10,40の代替の実施形態は、いわゆる無電極の放電ランプを含むが、それらにおいて、電気放電を開始する及び維持するための手段は、放電ベッセル12によって取り囲まれた放電空間14の外側に位置を定められる。一般には、前記の手段は、電極16に取って代わる導電体の巻き線である(示されたものではない)コイルによって形成される。動作において、例えばおおよそ3MHzの周波数を有する、高周波数の電圧が、前記のコイルへ供給される。一般には、前記のコイルは、軟質磁性材料の芯を取り囲む。
【0035】
上述した実施形態が、当該発明を限定するよりもむしろ例示すること、及び、当業者が、添付された特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく多数の代替の実施形態を設計することができると思われることは、留意されるべきことである。
【0036】
特許請求の範囲において、丸括弧の間に置かれたいずれの符号も請求項を限定するものと解釈されないものとする。動詞“を含む”及びそれの活用の使用は、請求項に述べられたもの以外の要素又はステップの存在を排除するものではない。要素の前に置く冠詞“ある”は、複数のこのような要素の存在を排除するものではない。当該発明は、数個の別個な要素を含むハードウェアの手段によって実施されることがある。数個の手段を列挙するデバイスの請求項において、これらの手段の数個は、ハードウェアの一つの及び同じアイテムによって具現化されることがある。ある一定の措置が、相互に異なる従属請求項において記載されるという単なる事実は、これらの措置の組み合わせを都合良く使用することができないことを指し示すものではない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1A】図1Aは、当該発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプの断面を示す。
【図1B】図1Bは、当該発明に従った低圧水銀蒸気放電ランプの断面を示す。
【図2A】図2Aは、当該発明に従ったさらなる低圧水銀蒸気放電ランプの断面を示す。
【図2B】図2Bは、当該発明に従ったさらなる低圧水銀蒸気放電ランプの断面を示す。
【図3A】図3Aは、プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Prの吸収及び放出のスペクトルを示す。
【図3B】図3Bは、セリウムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Ceの吸収及び放出のスペクトルを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
低圧水銀蒸気放電ランプであって、
気密な様式で、水銀及び希ガスの充填物が提供された放電空間を囲む、光を透過させる放電ベッセル、
前記放電ベッセルが、紫外の光を放出する前記放電空間において放電を維持するための放電手段を含むこと、
第一の層及び第二の層が提供される前記放電ベッセルの内側の壁、
前記第一の層が、前記放電空間を面すること、並びに、
前記第二の層が、前記第一の層と前記放電ベッセルの内側の壁との間に配置されること、
前記第一の層が、紫外の光を前記低圧水銀蒸気放電ランプから放出された光である出力光へと転換するための第一のルミネッセンスの材料を含むこと、
前記第二の層が、前記第一の層を透過させられた前記紫外の光の少なくとも一部を前記紫外の光に関して増加させられた波長を有するリサイクルされた紫外の光へと転換するための第二のルミネッセンスの材料を含むこと、
前記リサイクルされた紫外の光の少なくとも一部が、前記第一の層の前記第一のルミネッセンスの材料によって出力光へと転換されること
:を含む、低圧水銀蒸気放電ランプ。
【請求項2】
請求項1に記載の低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、
前記第二の層は、前記第一の層を透過させられた前記紫外の光の少なくとも一部を前記第一の層へと逆戻りに反射させるためにさらに配置される、低圧水銀蒸気放電ランプ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、
前記第二のルミネッセンスの材料は、オルトリン酸のランタニド塩LnPO:Mを含むと共に、Lnが、イットリウム、ランタン、ガドリニウム、及びルテチウムを含む群より選択されること、並びに、Mが、ガドリニウム3+、ネオジム3+、プラセオジム3+、セリウム3+、及びビスマス3+を含む群より選択されることを含む、低圧水銀蒸気放電ランプ。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、
前記第二の層は、2ナノメートルから100ナノメートルまでの範囲にわたる平均の粒子の大きさを有するナノスケールの粒子で構成される、低圧水銀蒸気放電ランプ。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、
前記第一のルミネッセンスの材料の前記出力光は、
− 100ナノメートルと290ナノメートルとの間の波長を有する、紫外のCの光、
− 290ナノメートルと320ナノメートルとの間の波長を有する、紫外のBの光、又は、
− 320ナノメートルと400ナノメートルとの間の波長を有する、紫外のAの光
:を含む、低圧水銀蒸気放電ランプ。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、
前記第一の層は、三つの異なるルミネッセンスの材料のミックスで構成されると共に、
前記三つの異なるルミネッセンスの材料の各々一つは、前記出力光に対して原色を寄与させる、低圧水銀蒸気放電ランプ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれかに記載の低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、
第三の層が、前記第一の層と前記放電空間との間に配置されると共に、
前記第三の層が、紫外の光を前記紫外の光に関して増加させられた波長を有する保護の紫外の光へと転換するための第三のルミネッセンスの材料を含む、低圧水銀蒸気放電ランプ。
【請求項8】
請求項7に記載の低圧水銀蒸気放電ランプにおいて、
前記第二のルミネッセンスの材料は、セリウムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Ceで構成されると共に、
前記第三のルミネッセンスの材料は、プラセオジムでドープされたオルトリン酸イットリウムYPO:Prで構成される、低圧水銀蒸気放電ランプ。
【請求項9】
診断の及び/又は治療のデバイス用の請求項1又は2に記載の低圧水銀蒸気放電ランプの使用。
【請求項10】
請求項9に記載の低圧水銀蒸気放電ランプの使用において、
前記診断のデバイスは、医療の撮像のために設計された装置を含むと共に、
前記治療のデバイスは、乾癬の処置のための放射線治療の装置を含む、使用。
【請求項11】
美容のデバイス、特に日焼けさせるランプ用の、及び/又は、それぞれ、病原菌若しくは病原体を無害なものとする又は病原菌若しくは病原体を殺すために衛生の目的のための前記病原菌又は前記病原体に影響を及ぼすための殺菌のデバイス用の、請求項1又は2に記載の低圧水銀蒸気放電ランプの使用。
【請求項12】
請求項1に記載の低圧水銀蒸気放電ランプを含む医療のデバイス。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【公表番号】特表2009−519576(P2009−519576A)
【公表日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−545159(P2008−545159)
【出願日】平成18年12月4日(2006.12.4)
【国際出願番号】PCT/IB2006/054575
【国際公開番号】WO2007/069120
【国際公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】