説明

改良されたアンモニアプラント

合成プラント(309A)は、極低温セパレータ(340A)のボトム生成物圧力と下流プラント要素へのボトム生成物の送達圧力との間の圧力差を増大させる、圧縮装置(360A)を含む。このような増大した圧力差は、セパレータ(340A)における冷却を増大させ、これにより過剰の空気の体積を著しく減少させるために用いられる。最も好ましい態様において、圧縮装置に必要なエネルギーの少なくとも一部はセパレータフィードの膨張(320A)により提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、本発明者らの同時係属中の2004年7月29日に出願された米国特許仮出願第60/592930号明細書の優先権を主張する。
【0002】
本発明の分野は、アンモニア製造のための構造および方法である。
【背景技術】
【0003】
ほとんどの一般的なアンモニアプラントにおいて、天然ガスは第一および第二改質装置で処理されて、水素が発生し、改質されたガス流れは次いで、過剰の熱が改質されたガス流れから回収された後に、さらなる水素生成のための転化に付される。さらなる工程において、酸性ガス(ここでは、二酸化炭素)が除去され、残存する一酸化炭素(CO)および二酸化炭素(CO)が下流のメタン化装置においてメタンに変換される。結果として得られる原料合成ガス流れを、次にアンモニアの製造のための合成ループに移行させ、ここでは第二改質装置中に供給されるプロセス空気から窒素が典型的に提供される。
【0004】
典型的には、アンモニアプラントは、アンモニア合成ループにとって典型的には補給ガスであるメタン化装置流出ガス(原料合成ガス)中の水素と窒素のモル比を3:1に維持するために、第二改質装置において理論量のプロセス空気を使用する。望ましいならば、過剰の空気を導入し、次いで、たとえば米国特許第3,442,613号明細書(Grotz)において記載されているような、ガス膨張、自己冷却、および極低温分離の組み合わせにより、合成ガス流れから過剰の窒素を除去することにより、生産力を増大させることができる。Grotzの構造は一部のアンモニア製造プラントにおいては比較的有効であるが、膨張工程がアンモニア合成プラントにおいて初期段階の圧力を相当増加させることを必要とし、それによって増大した圧力に対応するために典型的には装置の改良/改装を必要とするので、既存のプラントの改良は問題である。
【0005】
既存のアンモニア合成製造プラントの改良に関連する問題の少なくともいくつかを回避するために、Bhaktaは米国特許第5,935,544号明細書において、やや過剰のNを含む低メタン含量合成ガスに浄化プロセスが適用される構造を記載し、外部冷却工程は、著しく低い不活性物含量を有する合成ガスを生成させて、合成能力を著しく増大させるか、または合成ループ圧を減少させる。Bhaktaの構造は多くの場合において既存のプラントを改良する必要性を克服するが、Bhaktaの構造は、合成能力において満足できる改善を得るために、典型的には、比較的狭いプロセスパラメータに限定される。
【0006】
さらに別の公知プラント構造(たとえば、本発明者らの共有の国際公開第03/002459号パンフレットを参照されたい)において、アンモニアプラントは、過剰の窒素および他のガス状化合物を、水素と窒素の比が3:1未満であるフィードガスから除去し、これにより水素と窒素の比が約3:1である合成ガスを生成させる合成ループの上流の分離システムを含む。特に好ましいシステムにおいて、空気以外の冷媒を有するコールドボックス、または圧力スイング吸着ユニットが分離システムとして機能する。このような構造は従来から知られているアンモニアプラントよりも数多くの利点をもたらすが、過剰の空気に対する需要が依然として比較的高い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、アンモニア合成の改善のための多くの知られている構造および方法にもかかわらず、これらのすべてまたはほぼすべては1つ以上の欠点がある。従って、依然としてアンモニア合成の改善された方法および構造を提供する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は一般に、セパレータボトム生成物における圧力差を増大させることによりセパレータ冷却が増大される、アンモニア合成プラントのための構造および方法に関する。
【0009】
本発明の一態様において、アンモニアプラントは、原料合成ガスを受け取り、ボトム生成物および加工された合成ガスオーバーヘッド生成物を生成させるような構造である、極低温セパレータを含む。膨張装置が極低温セパレータにさらに連結され、これはボトム生成物を第一圧力から第二圧力へ膨張させることにより極低温セパレータを冷却するように構成されている。意図されるプラントは、セパレータと流体的に連結した圧縮装置をさらに含み、この圧縮装置は、冷却冷気を増大させるために使用可能な第一および第二圧力間の圧力差を増大させる。
【0010】
最も好ましくは、原料合成ガス膨張装置は極低温セパレータと連結され、原料合成ガス膨張装置は、極低温セパレータに膨張した原料合成ガスを提供するように構成されており、ここにおいて圧縮装置は原料合成ガス膨張装置に連結され、これにより圧縮エネルギーの少なくとも一部を提供する。膨張装置が圧縮装置の上流にある場合、この膨張装置はボトム生成物を大気圧から30psigの間の圧力に膨張させるように構成されている(たとえばJTバルブ)のが一般に好ましい。一方、膨張装置が圧縮装置の下流に位置する場合、この圧縮装置は第一圧力を50psigまで上昇させるポンプであるのが一般的に好ましい。
【0011】
したがって、本発明者らは、一工程において、原料合成ガスが極低温セパレータにおいて、ボトム生成物および処理された合成ガスオーバーヘッド生成物に分離される、アンモニアプラントを作動させる方法も検討する。もう一つ別の工程において、ボトム生成物を第一圧力から第二圧力へ膨張させることにより極低温セパレータに冷却冷気が提供され、さらに別の工程において、ボトム生成物は圧縮されるか、またはポンプにより第一および第二圧力の間の圧力差を増大させて、これにより冷却冷気の生成を増大させる。
【0012】
別の観点から見ると、本発明者らは、一工程において、膨張装置で原料合成ガスを膨張させて、原料合成ガスをボトム生成物および加工された合成ガスオーバーヘッド生成物に極低温分離するための負荷および冷却をもたらす、アンモニアプラントの操作方法を意図している。最も好ましくは、負荷は、極低温セパレータボトム生成物の圧力と、極低温セパレータの下流のプラント要素へボトム生成物を送達する圧力との間の圧力差を増大させるために使用される。
【0013】
本発明の様々な目的、特徴、態様および利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の詳細な説明からさらに明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明者らは、コールドボックス整流装置における冷却を増大させることにより、アンモニアプラントにおける過剰空気の量を実質的に減少させることができることを見いだした。最も好ましい構造において、整流装置ボトム生成物における圧力勾配を増大させることにより冷却が増大され、このボトム生成物は膨張し、冷却冷気を生成させる。従って、意図される構造は、過剰の空気率(たとえば、標準的Braunプロセスについて37%対50%)を有利に低下させ、この結果さらに、プラントの初期段階における水圧荷重が低くなる、および/またはCO除去システム負荷が低くなる。
【0015】
たとえば、本発明の一態様において、ボトム生成物は過剰膨張され(すなわち、下流装置への送達圧力より低い圧力に膨張され)、原料合成ガス膨張により提供されるエネルギーを使用して再圧縮される。あるいは、ボトム生成物をポンプにより、原料合成ガス膨張により提供されるエネルギーを使用して所望の圧力にし、かくして加圧されたボトム生成物を次に膨張させ(または過剰膨張させ、再圧縮させ)、冷却をもたらす。好ましい構造において、過剰の空気および/または窒素を、合成ガス製造プロセスの初期段階に導入して、水素と窒素の化学量論比を約3:1に維持しつつ、意図される構造における容量を増大させることができる。「約3の水素と窒素のモル比」なる用語は、本明細書において用いられる場合、2.95から3.05の間、さらに好ましくは2.97から3.03の間、最も好ましくは2.99から3.01の間のモル比を意味する。さらに、意図される構造は、生産性の改善および/またはエネルギー要求を軽減しつつ、比較的広範囲のプロセスパラメータを用いて操作することができることを理解されたい。
【0016】
知られているアンモニア合成プラントの構造の例を従来技術図1に示す。ここにおいて、プラント100におけるアンモニア製造は、空気分離ユニットを用いて改善される。このような構造において、酸素リッチなガス106(すなわち、少なくとも25モル%、さらに典型的には少なくとも75モル%、最も典型的には少なくとも90モル%の酸素を含む)を第二改質装置120に提供し、窒素リッチなガス108(すなわち、少なくとも80モル%、さらに典型的には少なくとも90モル%、最も典型的には少なくとも95モル%の窒素を含む)を改質および/または転化されたガスに、メタン化装置160の上流の位置で導入することができる。別法として、望ましいならば空気分離ユニットを省略することができるか、あるいは空気分離ユニットを加えることは経済的に実用的でない。様々なプロセス構造およびこのようなプラントの操作について検討すべき事項に関連して、本発明者らの国際公開第03/002459号パンフレット(参照により本明細書に組み込まれる)において説明されているのと同じ検討項目が適用される。
【0017】
本発明者らは、セパレータ(整流器)ボトム液体を現在実施されているよりも実質的に低い圧力に、および/または現在実施されているよりも実質的に高い圧力から膨張させることにより、前記および他のアンモニアプラントの有効性をさらに改善することができることを見いだした。このような増大した圧力差の使用は、オーバーヘッドコンデンサおよび整流器の上流のコールドボックスにおけるフィード/流出交換器における温度の危機的状況を軽減することを理解されたい。従って、整流器ボトム液体膨張の程度に応じて、化学量論的補正装置の操作は、50%未満、さらに典型的には40%未満、なおいっそう典型的には30%未満、最も典型的には約20%から30%の間(場合によってはさらに20%未満)の過剰空気率で達成することができる。
【0018】
本発明の好ましい構造のほとんどにおいて、冷却に使用される圧力差は膨張装置全体にわたって少なくとも10〜20psi、さらに典型的には少なくとも20〜30psi、最も典型的には20〜50psiである。たとえば、ボトム生成物を大気圧(または若干高め)に膨張させ、その後、原料合成ガス膨張装置により提供される出力を用いて再圧縮する。このような膨張は典型的には約15〜25psi、さらに典型的には約30psiの圧力差をもたらす。「約」なる用語は、本明細書において数値と併せて用いられる場合、数値の絶対値以下10%から始まって数値の絶対値以上10%までの範囲を意味する。同様に、ボトム生成物圧力を整流器圧力から、20〜40psi高い増大した圧力、さらに典型的には30〜50psi(または、これ以上)に増大させるポンプを提供することができる。
【0019】
対照的に、従来公知のコールドボックス構造は、典型的には燃料ヘッダ圧力に対応する高圧へのボトム液体膨張に限定され、これは本発明の構造および方法と比較して冷却における損失につながる。さらに、ほとんどの知られているコールドボックス構造は合成ガス再圧縮のための膨張装置からのエネルギーを使用し、これは比較的わずかなエネルギー節約しかもたらさない。図2は、意図される構造および方法を使用した圧力差における増大を図示する。ここにおいて、通常のアンモニアプラントに関連して、セパレータボトム生成物圧力とボトム生成物を受け取る下流装置(典型的には燃料ヘッダ)との間の圧力差Δ1は、第一の値を有する。ボトム生成物が大気圧またはその付近の圧力まで過剰膨張する構造において、セパレータボトム生成物圧力と膨張装置の間の圧力差Δ2は、第一の値よりも実質的に大きな第二の値を有する。過剰膨張したボトム生成物を、ボトム生成物(斜線CC2において示す)を受け取る下流装置まで再圧縮するために消費されるエネルギーは、好ましくは、原料合成ガス膨張装置により提供される。同様に、ボトム生成物がまず増大した圧力まで加圧(たとえば、ポンプを使用して)され、次いで膨張させられる構造において、ポンプと膨張装置の間の圧力差Δ3は、第一の値よりも実質的に大きな第三の値を有する。ボトム生成物を加圧するために消費されるエネルギー(斜線CC3において示される)は、好ましくは原料合成ガス膨張装置により提供される。
【0020】
過剰膨張および再圧縮に関する構造の一例を図3Aに示し、この図はコールドボックス構造の詳細図を示す(斜線で図示する)。ここにおいて、フィードガス乾燥機(図示せず)からのフィードガス302Aを第一熱交換器310Aにおいて冷却し、膨張装置320Aにおいて膨張させ、第二の熱交換器330Aにおいてさらに冷却する。かくして膨張し、冷却されたフィード304Aを、次いで整流器340Aにおいて蒸気部分306Aと液体部分308Aに分離する。液体部分308AをJTバルブ350Aにおいて大気圧またはその付近の圧力に膨張させて、オーバーヘッドコンデンサ342Aを冷却する。オーバーヘッドコンデンサを冷却した後、膨張した生成物を次いでそれぞれ第二および第一熱交換器330Aおよび310Aに送った後、膨張装置と連結したコンプレッサ360Aにおいて再圧縮する。再圧縮されたガス307Aは、次いで炉(図示せず)または他の下流装置において燃料として使用される。同様に、整流器304Aからの蒸気相(すなわち、合成ガス)306Aを、それぞれ第二および第一熱交換器330Aおよび310Aに送って、冷却する。加熱された合成ガス309Aは典型的には3:1の水素対窒素比を有し、これを次いで合成ガスコンプレッサ(図示せず)により圧縮する。
【0021】
図3Bにおいて図示される別の構造において、ボトム生成物をまずポンプで整流器圧力よりも高い所望の圧力にし、次いでボトム生成物を受け取る下流装置の圧力に膨張させる。ここにおいて、フィードガス乾燥機(図示せず)からのフィードガス302Bを第一熱交換器310Bにおいて冷却し、膨張装置320Bにおいて膨張させ、第二熱交換器330Bにおいてさらに冷却する。かくして膨張し、冷却されたフィード304Bを次いで整流器340Bにおいて蒸気部分306Bおよび液体部分308Bに分離する。液体部分308Bをポンプ360Bにおいて整流器圧力よりも高い(たとえば、整流器圧力よりも30〜50psi高い)圧力に圧縮して、加圧されたボトム生成物308’Bを形成し、次いでJTバルブ350Bにおいて膨張させて、オーバーヘッドコンデンサ342Bにおいて冷却をもたらす。オーバーヘッドコンデンサに冷却をもたらした後、膨張した生成物を次いで下流装置(たとえば、炉)に流れ307Bとして入る前に、それぞれ第二および第一の熱交換器330Bおよび310Bに送る。同様に、整流器340Bからの蒸気相(すなわち、合成ガス)306Bをそれぞれ第二および第一熱交換器330Bおよび310Bに送って、冷却をもたらす。加熱された合成ガス309Bは典型的には3:1の水素対窒素比を有し、これを次に合成ガスコンプレッサ(図示せず)により圧縮する。
【0022】
整流器ボトム液体の過剰膨張の結果、典型的には燃料ヘッダ圧力より低い圧力から大気圧までの(場合によっては大気圧よりも低い)圧力になることを理解されたい。このような整流器ボトムの膨張は一般に、低圧排ガス(たとえば、燃料ガス)を提供しない。従って、コールドボックス交換器を出る膨張したガスは典型的には、再圧縮が必要な場合、所望の圧力(たとえば、燃料ガスについて約15psi)まで再圧縮される。このような場合において、再圧縮はコールドボックス中のプロセス膨張装置と連結されるのが一般的に好ましい。従って、再圧縮に追加の出力は必要ないと考えられる。さらに、ほとんどの場合において、中間冷却器または後部冷却器は含まれないので、冷却水は必要ない。さらに、あるいは別法として、膨張装置により提供される負荷は、整流器ボトム液体を加圧するポンプに用いることができることを理解されたい。このような構造において、加圧された液体の冷却は、膨張したガスの冷却量の一部を使用して提供することができる。加圧された液体を次いで前記のように燃料ガスヘッダ圧力以下に膨張させて、さらに高い冷却量を提供することができる。意図される構造はあらたに設置するか、または既存のプラントについてアップグレードとして導入することができることを理解されたい。
【0023】
好適な圧力差、および特にセパレータを冷却するために用いられるものに関して、すべての圧力差は適当であると見なされることに留意されたい。従って、意図される圧力差は、1〜100psi(またはそれ以上)、さらに典型的には1〜50psi、最も典型的には10〜50psiを包含する。従って、整流器のボトム生成物の意図される圧縮装置は、ボトム生成物の圧力を少なくとも10psi、さらに典型的には少なくとも50psi、最も典型的には少なくとも100psi増大させることができるポンプを含む。このような装置は、アンモニアプラントにおいて利用可能な任意のエネルギーを利用することができる。しかしながら、ポンプは原料合成ガス膨張装置と操作上連結しているのが特に好ましい。たとえば、好適な操作結合は、機械的結合および電気的結合(たとえば、膨張装置はポンプに電力を提供する発生装置を駆動する)を包含する。
【0024】
同様に、圧縮装置は、膨張したボトム生成物を再圧縮するコンプレッサであってもよく、ここにおいてコンプレッサは原料合成ガス膨張装置と操作上連結される。圧縮装置があらかじめ膨張したボトム生成物を再圧縮するコンプレッサである場合、コンプレッサは、あらかじめ膨張したボトムを、大気圧以上の圧力から再圧縮されたボトム生成物を受け取る下流装置に好適な圧力へ増大させると一般的に考えられる。たとえば、下流装置が燃焼装置の燃料ガスヘッダである場合、コンプレッサは圧力を約5〜30psigまで増大させることができる。意図される膨張装置に関して、すべての膨張装置は本発明における使用に好適であるとみなされることを理解されたい。しかしながら、典型的には、膨張装置はセパレータコンデンサを冷却するジュール・トンプソン(JT)バルブであるのが好ましい。別法として、膨張装置は電力を発生させるか、またはプラントにおける流体に原動力または圧縮力をもたらすために使用することもできる。
【0025】
このように、アンモニアプラント構造および方法の具体例および適用が開示された。しかしながら、すでに記載されたもの以外に多くのさらなる修正が本発明の概念から逸脱することなく可能であることは、当業者には明らかであろう。本発明の主題は、従って、添付の特許請求の範囲の精神以外に限定されない。さらに、明細書および特許請求の範囲の両方の解釈において、すべての用語は可能な文脈に一致した可能な最も広い範囲で解釈すべきである。特に、「含む」および「含んでいる」という用語は、非排他的方法で要素、成分、または工程を意味すると解釈すべきであり、このことは、言及される要素、成分、または工程が、存在するか、利用されるか、あるいは明確に記載されていない他の要素、成分、または工程と組み合わせることができることを示す。さらに、参照により本明細書に組み込まれる文献における用語の定義または用法が本明細書において記載される用語の定義と一致しないか、または反対である場合、本明細書において記載される用語の定義が適用され、文献における用語の定義は適用されない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】アンモニアプラントの知られている構造の従来技術の概略図である。
【図2】従来から知られているプラント構造と比較した、意図されるプラントの圧力勾配を示すグラフである。
【図3A】ボトム生成物が過剰膨張し、燃料ヘッダ圧に再圧縮される、アンモニアプラントの構造の一例である。
【図3B】ボトム生成物がポンプにより増大した圧力にされ、燃料ヘッダ圧に膨張される、アンモニアプラントの構造の一例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
原料合成ガスを受け取り、ボトム生成物および加工された合成ガスオーバーヘッド生成物を生成するように構成された極低温セパレータと、
極低温セパレータに連結され、ボトム生成物を第一圧力から第二圧力へ膨張させることにより、極低温セパレータに冷却冷気を提供するように構成された膨張装置と、
セパレータと流体的に結合している圧縮装置であって、これにより冷却冷気を増大させるために使用可能な第一および第二圧力間の圧力差を増大させる、圧縮装置と、
を備える、アンモニアプラント。
【請求項2】
極低温セパレータと連結された原料合成ガス膨張装置をさらに含み、原料合成ガス膨張装置が、膨張した原料合成ガスを極低温セパレータに提供するように構成された、請求項1に記載のアンモニアプラント。
【請求項3】
圧縮装置が原料合成ガス膨張装置と連結され、これにより圧縮エネルギーの少なくとも一部を提供する、請求項2に記載のアンモニアプラント。
【請求項4】
膨張装置が圧縮装置の上流に位置する、請求項3に記載のアンモニアプラント。
【請求項5】
膨張装置が、ボトム生成物を大気圧から30psigの間の圧力に膨張させるように構成された、請求項4に記載のアンモニアプラント。
【請求項6】
膨張装置がJTバルブを備え、圧縮装置がコンプレッサを含む、請求項3に記載のアンモニアプラント。
【請求項7】
膨張装置が圧縮装置の下流に位置する、請求項3に記載のアンモニアプラント。
【請求項8】
圧縮装置が第一圧力を30〜50psi増大させるポンプを備える、請求項7に記載のアンモニアプラント。
【請求項9】
極低温セパレータ中の原料合成ガスを、ボトム生成物および加工された合成ガスオーバーヘッド生成物に分離することと、
ボトム生成物を第一圧力から第二圧力へ膨張させることにより、極低温セパレータに冷却冷気を提供することと、
ボトム生成物を圧縮して、第一および第二圧力間の圧力差を増大させ、これにより冷却冷気の生成を増大させることと、
を含む、アンモニアプラントの操作方法。
【請求項10】
原料合成ガス膨張装置において原料合成ガスを膨張させる工程をさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
原料合成ガス膨張装置が、ボトム生成物を圧縮する圧縮装置に操作上連結されている、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ボトム生成物が大気圧から30psigの間の圧力に膨張され、膨張したボトム生成物が圧縮されて、圧力差を増大させる、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
再圧縮されたボトム生成物が、改質装置加熱炉への供給に好適な圧力を有する、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
ボトム生成物がポンプにより第一圧力に加圧され、次いで第二圧力に膨張され、第一圧力が極低温セパレータの操作圧力よりも高い、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
膨張装置において原料合成ガスを膨張させて、原料合成ガスをボトム生成物および加工された合成ガスオーバーヘッド生成物にする、極低温分離のための負荷および冷却を発生させることと、
極低温セパレータのボトム生成物の圧力と、ボトム生成物を極低温セパレータの下流にあるプラント要素へ送達する圧力との間の圧力差を増大させるために、負荷を使用することと、
を含む、アンモニアプラントの操作方法。
【請求項16】
負荷を使用する工程が、圧力を増大させるポンプを使用してボトム生成物を圧縮することを含み、ポンプで加圧されたボトム生成物を送達圧力に膨張させる膨張装置の上流にポンプが位置する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
ポンプが圧力を30〜50psi増大させる、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
負荷を使用する工程が、圧力を増大させるコンプレッサを使用してボトム生成物を圧縮することを含み、コンプレッサは膨張装置の下流に位置し、膨張したボトム生成物を送達圧力に圧縮する、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
膨張装置が、ボトム生成物の圧力を大気圧から30psigの間の圧力に低下させる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
膨張したボトム生成物が、少なくとも1つの熱交換器においてさらに冷却をもたらす、請求項19に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3A】
image rotate

【図3B】
image rotate


【公表番号】特表2008−508184(P2008−508184A)
【公表日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−523854(P2007−523854)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/027029
【国際公開番号】WO2006/015231
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(506354434)フルオー・テクノロジーズ・コーポレイシヨン (35)